JP2001006696A - 燃料電池のセパレータ - Google Patents

燃料電池のセパレータ

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JP2001006696A
JP2001006696A JP11179150A JP17915099A JP2001006696A JP 2001006696 A JP2001006696 A JP 2001006696A JP 11179150 A JP11179150 A JP 11179150A JP 17915099 A JP17915099 A JP 17915099A JP 2001006696 A JP2001006696 A JP 2001006696A
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gas
hole
groove
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JP11179150A
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Harumichi Nakanishi
治通 中西
Hirohisa Tanaka
裕久 田中
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Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貫通孔近傍の溝部における水素ガスまたは酸
素ガスの漏洩を防止することのできる、燃料電池のセパ
レータを提供する。 【解決手段】 積層された複数の燃料電池40に適用さ
れ、各燃料電池40を仕切るために板状に形成され、か
つ両面41A,41Bがガスケット46,47によって
封止されたセパレータ41であって、セパレータ41
は、厚み方向に水素ガス用または酸素ガス用の流路とし
ての貫通孔41aが形成されるとともに、側面に水素ガ
スまたは酸素ガスを燃料電池40の各部材に供給するた
めの溝部51が形成され、セパレータ41の肉厚内に、
貫通孔41a〜41dと溝部51とを連通するガス流通
孔53が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、燃料電池に用い
られるセパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気自動車用のモータのバッテリ
などに適用する目的で、燃料電池の開発が行われてい
る。燃料電池は、負極活物質としての水素を、白金(プ
ラチナ)などの触媒と接触させて電子とプロトンとに解
離した後、このプロトンを正極活物質としての酸素と反
応させて水が得られるという反応機構に基づいている。
すなわち、燃料電池は、負極側において水素から放出さ
れた電子が移動して正極側に達することにより起電力を
誘起するようになされている。
【0003】このような原理に基づけば、燃料電池は、
化学的エネルギ変化を直接的に電気エネルギに変換でき
るため、他の発電方式に比べてエネルギの変換効率が極
めて高い。そのため、燃料電池は、カルノーサイクルに
基づく内燃機関に比べてエネルギロスが少なく、内燃機
関の代替手段である電気自動車用のモータのバッテリと
して有用である。
【0004】また、燃料電池では、排気ガスが主として
水蒸気であり、内燃機関のように窒素化合物、炭化水
素、あるいは一酸化水素といった有害ガスを排出するこ
とがないため、環境保護の観点からも燃料電池をバッテ
リとした電気自動車の実用化が望まれている。
【0005】図2は、燃料電池が電気自動車に適用され
る場合の、燃料電池が収納される燃料電池スタックの一
例を示す図である。燃料電池スタック4は、必要な電圧
を取得するために複数の燃料電池40が直列的に積層さ
れた構成とされ、エンドプレート4A,4Bの間におい
て、ボルトBおよびナットNにより挟持されている。
【0006】各燃料電池40は、図6に示すように、第
1のセパレータ41および第2のセパレータ42と、こ
れらのセパレータ41,42の間に介在されたイオン交
換膜43と、イオン交換膜43と第1のセパレータ41
および第2のセパレータ42との間に介在された負極集
電体44および正極集電体45と、負極集電体44およ
び正極集電体45の外枠を囲むようにして配置された第
1のガスケット46および第2のガスケット47とを備
えて構成されている。
【0007】第1および第2セパレータ41,42に
は、ボルト締め用のボルトBが挿通する第1ないし第4
貫通孔41a〜41d,42a〜42dが形成されてお
り、この貫通孔41a〜41d,42a〜42dは、水
素ガスまたは酸素ガスを燃料電池40に供給するための
供給路として共用されている。また、各セパレータ4
1,42の一面側41A,42Aおよび他面側(図示せ
ず)には、各燃料電池40に対して酸素ガスまたは水素
ガスを供給するための溝部41e,42eが形成されて
おり、各燃料電池40は、隣り合う燃料電池40同士で
同一のセパレータを共用するようにされている。
【0008】セパレータ41の一面側41Aの溝部41
eは、第1および第2貫通孔41a,41bに連通さ
れ、たとえば酸素ガスが供給される。また、図6には示
されていないが、他面側の溝部は、第3および第4貫通
孔41c,41dに連通され、たとえば水素ガスが供給
される。この溝部41eから各燃料電池40の各部材に
対して酸素ガスおよび水素ガスが供給されることによ
り、燃料電池40は、各セパレータ41,42で挟まれ
た領域において電池として機能する。
【0009】ここで、各セパレータ41,42は、スタ
ックの状態では、第1および第2ガスケット46,47
によって両側から所定の面圧で挟まれた恰好となってい
る。図7は、たとえば、スタックの状態で各部材が積層
された様子を示す図であるが、第2セパレータ42の溝
部42eに注目すると、貫通孔42a近傍の溝部42e
においては、第2ガスケット47がボルトBおよびナッ
トNの挟圧力により多少弛む場合がある。そして、それ
に応じて、イオン交換膜43および第1のガスケット4
6も多少弛み、第1のガスケット46と第1のセパレー
タ41の他面側41Bとの間に微小な隙間Sが生じる。
【0010】そのため、第1のガスケット46と第1の
セパレータ41との密着性が損なわれ、第1のガスケッ
ト46が、第1のセパレータ41に対して所望の面圧を
確保できないことがある。その結果、酸素ガスが上記微
小な隙間Sから第1のセパレータ41の他面側41Bの
溝部に侵入したり、また、水素ガスが上記微小な隙間S
から第1貫通孔41aに漏れたりして、燃料電池40の
動作に支障をきたすことがある。
【0011】上記微小な隙間Sは、上記の場合以外に、
第2貫通孔41b,42bにおける各セパレータ41,
42の他面側41B,42Bとそれに接するガスケット
46との間、あるいは、第3および第4貫通孔41c,
42c,41d,42dにおける各セパレータ41,4
2の一面側41A,42Aとそれに接するガスケット4
7との間でも生じるものである。
【0012】
【発明の開示】本願発明は、上記した事情のもとで考え
出されたものであって、貫通孔近傍の溝部における水素
ガスまたは酸素ガスの漏洩を防止することのできる、燃
料電池のセパレータを提供することを、その課題とす
る。
【0013】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。本願発明によれば、
積層された複数の燃料電池に適用され、各燃料電池を仕
切るために板状に形成され、かつ両面が封止部材によっ
て封止されたセパレータであって、上記セパレータは、
厚み方向に水素ガス用または酸素ガス用の流路としての
貫通孔が形成されるとともに、側面に水素ガスまたは酸
素ガスを燃料電池の各部材に供給するための溝部が形成
され、セパレータの肉厚内に、上記貫通孔と上記溝部と
を連通するガス流通孔が形成されることを特徴とする、
燃料電池のセパレータが提供される。
【0014】上記発明によれば、ガス流通孔の全体が、
セパレータの肉厚内に形成されるので、セパレータの一
面側および他面側における貫通孔近傍では、溝部を表面
に露出させる必要がない。そのため、セパレータの側面
と封止部材とは良好に密着し、貫通孔近傍における封止
部材の上記セパレータに対する面圧を充分確保すること
ができ、封止部材とセパレータとの間における水素ガス
または酸素ガスの漏洩を防止することができる。
【0015】好ましい実施の形態によれば、上記ガス流
通孔は、セパレータの表面に対し略平行に延びる部分
と、セパレータの表面に対し略垂直に延びる部分とを有
している。この発明によれば、ガス流通孔を製作する
際、ドリル加工が容易に行えるといった利点を有する。
【0016】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より
明らかとなろう。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。図1
は、本願発明に係るセパレータを有する燃料電池が適用
される燃料電池システムの一例を示す概略構成図であ
る。この燃料電池システム1は、エタノールを改質して
水素リッチな燃料ガスを得るための改質装置2と、燃料
ガスに含まれる一酸化炭素ガスを二酸化炭素ガスに変成
する変成装置3と、水素ガスと酸素ガスとを反応させて
所望の起電力を得るための燃料電池40が直列的に集合
した燃料電池スタック4とを備えて構成されている。
【0018】改質装置2は、たとえば、水蒸気改質法に
よってエタノールを水素リッチな燃料ガスに改質するも
のであり、エタノールを改質するための触媒が充填され
た改質器20と、改質器20内を、エタノールの改質に
適した温度に加熱する加熱器21とを備えている。改質
器20に供給され、加熱器21により加熱されたエタノ
ールおよび水蒸気は、触媒の作用により反応し、一酸化
炭素と水素とが生成される。なお、加熱器21としてボ
イラが用いられる場合には、原料エタノールの一部や燃
料電池スタック4において消費されなかった水素ガスが
ボイラ燃料として使用される。
【0019】変成装置3は、改質装置2から供給される
一酸化炭素および水素のうち、一酸化炭素のみを選択的
に酸化して二酸化炭素に変成するものである。すなわ
ち、変成装置3には、改質装置2において得られた微量
の一酸化炭素を含む混合ガスが空気とともに供給され、
触媒(たとえば光触媒)の作用により一酸化炭素ガスが
二酸化炭素ガスに空気酸化(変成)され、燃料電池スタ
ック4に供給される。
【0020】図2は、図1に示す燃料電池スタック4の
斜視図である。図3は、燃料電池40の分解斜視図、図
4は、燃料電池40の縦断面図である。図5は、セパレ
ータ41の側面図である。
【0021】この燃料電池スタック4は、隣り合う燃料
電池40同士で同一のセパレータ41,42を共用する
ようにして複数の燃料電池40が直列的に積層された構
成とされ、エンドプレート4A,4Bの間にボルトBお
よびナットNにより挟持されている。一方のエンドプレ
ート4A側および他方のエンドプレート4B側には、水
素ガスまたは酸素ガスを供給するための4つの供給孔4
Aa,4Ab,4Ac,4Adが形成され、供給孔4A
a〜4Adは、エンドプレート4A,4Bの本体内で、
ボルトBが挿通される貫通孔(後述)に連通されてお
り、貫通孔が水素ガスまたは酸素ガスを各燃料電池40
に供給する供給路として共用されている。
【0022】燃料電池40は、図3に示すように、第1
のセパレータ41および第2のセパレータ42と、これ
らのセパレータ41,42の間に介在されたイオン交換
膜43と、イオン交換膜43と第1のセパレータ41お
よび第2のセパレータ42との間に介在された負極集電
体44および正極集電体45と、負極集電体44および
正極集電体45の外枠を囲むようにして配置された封止
部材としての第1のガスケット46および第2のガスケ
ット47とを備えて構成されている。
【0023】各セパレータ41,42は、全体がチタン
などの金属導体からなり、板状に形成されている。セパ
レータ41,42は、これらの間に電池として機能する
領域を確保するために設けられ、水素ガスや酸素ガスを
供給する際に利用されるものであるので、耐熱性に優
れ、機械的強度の高い材料によって形成される。たとえ
ば、セパレータ41,42の材料としては、上記チタン
の他に、ステンレス綱やチタン合金などが用いられても
よい。
【0024】セパレータ41,42の四隅のそれぞれに
は、厚み方向に貫通する略正方形状の第1ないし第4貫
通孔41a〜41d,42a〜42dが形成されてい
る。なお、イオン交換膜43、第1のガスケット46お
よび第2のガスケット47にも、各四隅にそれぞれ、セ
パレータ41,42の第1ないし第4貫通孔41a〜4
1d,42a〜42dに対応して、略正方形状の4つの
貫通孔43a〜43d,46a〜46d,47a〜47
dが形成されている。そして、燃料電池40がスタック
の状態では、図4に示すように、各部材に設けられた貫
通孔同士が同軸上に繋がるように構成されている(以
下、上記各部材に設けられた貫通孔を総称する場合は
「連通孔4a〜4d」という。)。
【0025】各セパレータ41,42の一面側41A,
42Aおよび他面側41B,42Bには、水素ガスまた
は酸素ガス用の流路としての溝部が形成されている。す
なわち、セパレータ41の一面側41Aには、第1貫通
孔41aおよび第2貫通孔41bに連通し、たとえばフ
ォトエッチングなどにより食刻して形成された複数本の
溝部51が形成されている(詳細は後述する。)。ま
た、セパレータ42の一面側42Aには、第1貫通孔4
2aおよび第2貫通孔42bを連通する複数本の溝部5
2が形成されている。一方、各セパレータ41,42の
他面側41B,42Bにも、一面側41A,42Aと同
様な溝部が形成されており、この溝部は、第3貫通孔4
1c,42cまたは第4貫通孔41d,42dにそれぞ
れ連通している。
【0026】各セパレータ41,42の一面側41A,
42Aに形成された溝部51が酸素素ガス用の流路とさ
れ、他面側41B,42Bに形成された溝部が水素ガス
用の流路とされている。そのため、この燃料電池40で
は、隣り合う燃料電池40同士で一枚のセパレータを共
用できるようになっている。
【0027】イオン交換膜43は、プロトン導電性を示
すものであり、水素イオンを選択的に通過させるもので
ある。イオン交換膜43の両面のそれぞれには、負極触
媒部43Aおよび正極触媒部43Bが形成されている。
【0028】負極触媒部43Aは、たとえば炭素粒の表
面にプラチナを担持させた触媒粒で構成された多孔質層
とされており、水素分子や水素イオンが通過可能とされ
ている。この負極触媒部43Aでは、供給された水素ガ
スが水素イオンと電子に解離される。
【0029】一方、正極触媒部43Bは、たとえば炭素
粒の表面にプラチナとロジウムとを共存担持させた触媒
粒で構成された多孔質層とされており、酸素分子が通過
可能とされている。この正極触媒部43Bでは、酸素ガ
スが、水素イオンおよび電子と反応して水が生成され
る。
【0030】負極集電体44は、たとえば炭素系素材に
よって多孔質体として略十字形状に形成され、負極触媒
部43Aにおいて水素ガスから解離した電子を集めて燃
料電池40の外部に取り出せるようにし、また、供給さ
れた水素ガスが負極触媒部43Aに達するように水素ガ
スを通過させる。
【0031】一方、正極集電体45は、負極集電体44
と同様に、たとえば炭素系素材によって多孔質体として
略十字形状に形成され、外部から電子を受け取って、こ
の電子を正極触媒部43Bに供給できるようにし、ま
た、供給された酸素ガスが正極触媒部43Bに達するよ
うに酸素ガスを通過させる。
【0032】第1および第2ガスケット46,47は、
イオン交換膜43と第1または第2のセパレータ41,
42との間、つまり隣り合うセパレータ同士の封止状態
を高めるためのものである。第1および第2ガスケット
46,47は、その中央部に集電体44,45の面積よ
りも大きな略十字形状の開口46A,47Aが設けられ
た形状とされ、燃料電池40を構成した状態では、ガス
ケット46,47が集電体44,45の周りを取り囲む
ように構成されている。なお、図4中、CはボルトBを
挿通するチューブを示す。
【0033】ここで、この実施形態の特徴は、各セパレ
ータ41,42の各貫通孔41a〜41d,42a〜4
2dと、各セパレータ41,42の一面側41A,42
Aおよび他面側41B,42Bに形成された溝部51,
52とを連通するガス流通孔が、各セパレータ41,4
2の肉厚内に設けられた点にある。これにより、各セパ
レータ41,42の一面側41A,42Aおよび他面側
41B,42Bにおける貫通孔41a〜41d,42a
〜42d近傍では、溝部51,52が表面に露出するこ
となく、各貫通孔41a〜41d,42a〜42dと溝
部51,52とが連通する。そのため、上記各貫通孔4
1a〜41d,42a〜42d近傍において、各ガスケ
ット46,47の各セパレータ41,42に対する面圧
を一様に確保することができ、水素ガスや酸素ガスの漏
れを防止することができる。
【0034】具体的には、図4に示すように、セパレー
タ41の第1貫通孔41aの一の内壁面41a′に、複
数のガス流通孔53が形成され、ガス流通孔53は、セ
パレータ41の肉厚内に穿設されて、セパレータ41の
一面側41Aに形成された溝部51に連通している。す
なわち、ガス流通孔53は、セパレータ41の表面に対
し略平行に延びる部分と、セパレータ41の表面に対し
略垂直に延びる部分とを有している。なお、セパレータ
41の第2貫通孔41bと溝部51との間、また、セパ
レータ42の第1および第2貫通孔42a,42bと溝
部52との間についても同様の構成とされる。
【0035】一面側41Aに形成された溝部51は、図
5に示すように、同図における左右方向に延び、第1お
よび第4貫通孔41a,41dの近傍、並びに第2およ
び第3貫通孔41b,41cの近傍に形成された2本の
共通溝部51aと、両共通溝部51aを繋ぐ複数本の個
別溝部51bとによって構成されている。各共通溝部5
1aは、その一端部51Aの内壁面51a′において、
第1および第2貫通孔41a,41bの内壁面41
a′,41b′から延びたガス流通孔53と接続されて
いる。共通溝部51aの一端部51Aは、ガス流通孔5
3の製作の都合上、他の溝部51に比べやや深く形成さ
れている。個別溝部51bは、両共通溝部51aの他端
部51B同士を接続し、各個別溝部51bが交差しない
ように、略S字状に延びて形成されている。
【0036】また、セパレータ41の第3および第4貫
通孔41c,41dの一の内壁面41c′,41d′に
も、複数のガス流通孔53が形成され、このガス流通孔
53は、一面側41Aと同様に、セパレータ41の肉厚
内を穿設されて、セパレータ41の他面側41Bに形成
された溝部51に連通している。さらに、セパレータ4
2の第3および第4貫通孔42c,42dと溝部52と
の間についても同様の構成とされる。
【0037】この構成により、スタックの状態では、第
1および第2連通孔4a,4bに供給された酸素ガス
は、第1および第2貫通孔41a,41bからガス流通
孔53を通じて一面側41Aに形成された溝部51に至
る。一方、第3および第4連通孔4c,4dに供給され
た水素ガスは、第3および第4貫通孔41c,41dか
らガス流通孔53を通じて他面側41Bに形成された溝
部51に至る。
【0038】このように、各ガス流通孔53は、各セパ
レータ41,42の肉厚内を穿設されて貫通孔41a〜
41d,42a〜42dと一面側41A,42Aおよび
他面側42B,42Bに形成された溝部51,52とを
連通しているので、各セパレータ41,42の、一面側
41A,42Aおよび他面側41B,42Bにおける貫
通孔41a〜41d,42a〜42d近傍では、各ガス
ケット46,47は、各セパレータ41,42の両面に
対して充分に密着することができ、各ガスケット46,
47の、各セパレータ41,42に対する面圧を良好に
確保することができる。したがって、各セパレータ4
1,42と各ガスケット46,47とが確実にシールさ
れ、酸素ガスが他面側41B,42Bの溝部52に侵入
したり、また、水素ガスが第1または第2連通孔4a,
4bに漏れたりすることを防止することができ、燃料電
池を安定して動作させることができる。
【0039】なお、上記ガス流通孔53の形成方法とし
ては、孔加工の都合上、第1貫通孔41aの一の内壁面
41a′に対向する、セパレータ41の外周部分54
(図5参照)を、セパレータ41の外側面からボール盤
などを用いて貫通孔を形成し、その貫通孔にボール盤の
ドリルを挿通しながら、さらに、その延長上にある一の
内壁面41a′にガス流通孔53を形成する。その後、
外周部分54に形成された貫通孔は、溶融金属などで溶
接して穴埋めしておく。
【0040】以上のように、上記燃料電池スタック4で
は、他方のエンドプレート4B側を入口として、第3お
よび第4供給孔4Ac,4Adのいずれか一方または双
方から水素ガスを供給すれば、全てのセパレータ41,
42の他面側41B,42Bの溝部51に水素ガスが通
じられる。そして、一方のエンドプレート4A側から
は、余剰の水素ガスが排出されるが、この水素ガスは、
図1に示すように、改質装置2の加熱器21の燃料とし
て供給される。
【0041】また、第1および第2供給孔4Aa,4A
bのいずれか一方または双方から酸素ガスを供給すれ
ば、全てのセパレータ41,42の一面側41A,42
Aの溝部51に酸素ガスが通じされる。なお、酸素ガス
は、通常、空気の状態で供給される。
【0042】各燃料電池40においては、たとえば、第
3または第4連通孔4c,4dを通過する水素ガスの一
部がセパレータ41の他面側41Bに形成された溝部5
1にガス流通孔53を通じて供給される。この場合、各
セパレータ41,42とガスケット46,47との間は
良好に封止されているので、水素ガスがセパレータ4
1,42の一面側41A,42Aの溝部51,52に侵
入することはない。
【0043】溝部に供給された水素ガスは、負極集電体
44を通過し、負極触媒部43Aで水素イオンと電子に
解離される。この反応の際に生じた電子は、負極集電体
44に集められるが、この電子はセパレータ41を介し
て当該セパレータ41を共用する隣の燃料電池40の正
極集電体45に供給される。
【0044】一方、負極触媒部43Aにおける反応の際
に生じた水素イオンは、イオン交換膜43を通過して正
極触媒部43Bに移動する。この正極触媒部43Bには
さらに、セパレータ41を共用する隣の燃料電池40の
負極集電体44から電子が供給される。
【0045】また、第1または第2連通孔4a,4bを
通過する空気(酸素ガス)の一部がセパレータ41の一
面側41Aに形成された溝部51にガス流通孔53を通
じて供給され、正極集電体45を介して正極触媒部43
Bに供給される。この場合、各セパレータ41,42と
ガスケット46,47との間は、良好に封止されている
ので、酸素ガスは、セパレータ41,42の他面側41
B,42Bの溝部51,52に侵入することはない。こ
のようにして、酸素ガス、電子および水素イオンが供給
された正極触媒部43Bでは、これらが反応して水が生
成する。
【0046】このように、燃料電池スタック4では、1
の燃料電池40の負極集電体44に集められた電子は、
隣の燃料電池40の正極集電体45に供給される。そし
て、電子の流れ方向の最下流に位置する燃料電池40の
負極集電体44に集められた電子は、外部回路を経由し
て、電子の流れ方向の最上流に位置する燃料電池40の
正極集電体45に供給される。すなわち、燃料電池スタ
ック4内においては、電子が全体として一定の方向に流
れ、最下流の燃料電池40から最上流の燃料電池40に
外部回路を経由して電子が循環させられるようになされ
ている。そして、外部回路においてエネルギを取り出し
て利用するようになっている。
【0047】もちろん、この発明の範囲は上述した実施
の形態に限定されるものではなく、たとえば、ガス流通
孔53は、1つの貫通孔に対する形成数が、図5に示す
ように4本に限らずその形状も円形に限らない。また、
溝部51の形状は、上記実施形態に示した形状に限るも
のではない。また、ガス流通孔53が形成される位置
は、溝部51の形状に応じて設定されてもよく、たとえ
ば、上記実施形態で示した、貫通孔の内壁面以外の内壁
面に形成されてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば、セパレータの肉厚内にガス流通孔が形成されるの
で、セパレータの側面における貫通孔近傍では、溝部は
表面に露出することがない。そのため、セパレータの側
面と封止部材とは良好に密着し、貫通孔近傍における封
止部材の上記セパレータに対する面圧を充分確保するこ
とができ、封止部材とセパレータとの間における水素ガ
スまたは酸素ガスの漏洩を防止することができる。した
がって、燃料電池を安定して動作させることができるの
で、信頼性の高い燃料電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る燃料電池のセパレータが適用さ
れる燃料電池システムの構成図である。
【図2】図1に示す燃料電池スタックの斜視図である。
【図3】燃料電池の分解斜視図である。
【図4】燃料電池の縦断面図である。
【図5】セパレータの側面図である。
【図6】従来の燃料電池の分解斜視図である。
【図7】従来の燃料電池の要部縦側面図である。
【符号の説明】
40 燃料電池 41,42 セパレータ 41a〜41d 貫通孔 46,47 ガスケット 51,52 溝部 53 ガス流通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層された複数の燃料電池に適用され、
    上記各燃料電池を仕切るために板状に形成され、かつ両
    面が封止部材によって封止されたセパレータであって、 上記セパレータは、厚み方向に水素ガス用または酸素ガ
    ス用の流路としての貫通孔が形成されるとともに、側面
    に水素ガスまたは酸素ガスを上記燃料電池の各部材に供
    給するための溝部が形成され、 上記セパレータの肉厚内に、上記貫通孔と上記溝部とを
    連通するガス流通孔が形成されることを特徴とする、燃
    料電池のセパレータ。
  2. 【請求項2】 上記ガス流通孔は、上記セパレータの表
    面に対し略平行に延びる部分と、上記セパレータの表面
    に対し略垂直に延びる部分とを有している、請求項1に
    記載の燃料電池のセパレータ。
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