JP4157268B2 - バルブ駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の連続可変タイミングおよびリフトを実現するバルブ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の内燃機関の電磁駆動バルブ装置は、対向する電磁コイル間を可動子が行き来することによって、バルブが開閉する機構であった。例えば、特開平7-83012号公報には、可動子を対向する電磁コイルとバネの間に配置し、電磁コイルに電力を供給してバルブの開閉を行うシステムが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電磁駆動バルブ装置では、固定子である電磁コイルの吸引力は可動子とのギャップと反比例の関係にあるため、可動子のリフト量(移動量)を変化させるためには大きな電力が必要であった。また、バルブ開閉時に可動子と電磁コイルが衝突するため、可動子の軸振れに起因する振動、衝突時の騒音、ならびに、可動子の劣化等の課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、内燃機関のバルブの開閉タイミングおよびリフト量を可変できるバルブ駆動装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明におけるバルブ駆動装置の特徴とするところは、内燃機関のバルブを開閉するリニア・アクチュエータを、少なくとも第一の対向部を有する第一極性の磁極と第二の対向部を有する第二極性の磁極とを有する電機子と、両対向部の間で可動する可動子とからなるリニアモータで構成し、可動子の一端をバルブと接続することにある。
【0006】
具体的に本発明は、次に掲げる装置を提供する。
【0007】
本発明は、二つ以上のバルブを有する内燃機関の少なくとも一つの前記バルブを開閉するリニア・アクチュエータと、該リニア・アクチュエータを駆動制御するリニア・アクチュエータ制御装置とを有するバルブ駆動装置において、前記リニア・アクチュエータは、電機子と、磁性を有する可動子とからなるリニアモータであって、前記電機子は、少なくとも第一の対向部を有する第一極性の磁極と、第二の対向部を有する第二極性の磁極とを有し、前記可動子は、前記第一の対向部と前記第二の対向部との間で可動し、前記可動子の一端が前記バルブと接続する構造を有しており、前記第一の対向部と前記第二の対向部とは共通のコイルを有し、前記第一の対向部に発生する磁界の方向と、前記第二の対向部に発生する磁界の方向とが逆であることを特徴とするバルブ駆動装置を提供する。
【0010】
また本発明は、二つ以上のバルブを有する内燃機関の少なくとも一つの前記バルブを開閉するリニア・アクチュエータと、該リニア・アクチュエータを駆動制御するリニア・アクチュエータ制御装置とを有するバルブ駆動装置において、前記リニア・アクチュエータは、電機子と、磁性を有する可動子とからなるリニアモータであって、前記電機子は、少なくとも第一の対向部を有する第一極性の磁極と、第二の対向部を有する第二極性の磁極とを有し、前記可動子は、前記第一の対向部と前記第二の対向部との間で可動し、前記可動子の一端が前記バルブと接続する構造を有し、前記リニア・アクチュエータ制御装置は、前記バルブ閉弁時に、前記バルブおよび前記リニア・アクチュエータを介して前記可動子に伝わる燃焼圧の変化を推力の変化として検出し、前記内燃機関の燃焼室内の圧力を推定する可動子推力推定部を有することを特徴とするバルブ駆動装置を提供する。
【0011】
更に本発明は、二つ以上のバルブを有する内燃機関の少なくとも一つの前記バルブを開閉するリニア・アクチュエータと、該リニア・アクチュエータを駆動制御するリニア・アクチュエータ制御装置とを有するバルブ駆動装置において、前記リニア・アクチュエータは、電機子と、磁性を有する可動子とからなるリニアモータであって、前記電機子は、少なくとも第一の対向部を有する第一極性の磁極と、第二の対向部を有する第二極性の磁極とを有し、前記可動子は、前記第一の対向部と前記第二の対向部との間で可動し、前記可動子の一端が前記バルブと接続する構造を有し、かつ前記リニア・アクチュエータは、二つのバルブにそれぞれ接続され、一方のリニア・アクチュエータの可動子は、他のリニア・アクチュエータの可動子と機械的に接続する接続機構を有し、前記一方のリニア・アクチュエータの駆動力を、前記接続機構を介して前記他のリニア・アクチュエータに加えることを特徴とするバルブ駆動装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態例に係るバルブ駆動装置を、図を用いて説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施の形態例に係るバルブ駆動装置の構成を示し、かつバルブ駆動装置を内燃機関に搭載した例を示す。
【0016】
本バルブ駆動装置は、可動子と電機子からなるリニアモータであるリニア・アクチュエータ105a,105bと、該リニア・アクチュエータ105aと吸気バルブ104aおよびリニア・アクチュエータ105bと排気バルブ104bとを接続させる接続装置106a,106bと、リニア・アクチュエータ105a,105bの可動子をそれぞれ支持する支持機構112と、リニア・アクチュエータ105a,105bを駆動するリニア・アクチュエータ駆動装置107a,107bと、該リニア・アクチュエータ駆動装置107a,107bを制御するリニア・アクチュエータ制御装置109と、電力貯蔵装置108とで構成されている。
【0017】
燃焼室101で燃焼した作動流体は、ピストン102を押し下げることにより仕事を行う。ガソリン系燃料の場合、点火プラグ103により燃焼室内に取り込まれた混合気に着火を行う。そして、吸気バルブ104aおよび排気バルブ104bにより吸排気を行う。吸気バルブ104aおよび排気バルブ104bには、接続装置106a,106bを介してリニア・アクチュエータ105a,105bが接続している。
【0018】
接続装置106aおよび106bは、緩衝装置も兼ねており、そのため、吸気バルブ104aおよび排気バルブ104bは、軸方向を中心として回転自在であり、リニア・アクチュエータ105a,105bと関係なく軸を中心に回転可能である。
【0019】
リニア・アクチュエータ駆動装置107a,107bは、リニア・アクチュエータ105a,105bの駆動に必要な電力を供給する。
【0020】
また、電力貯蔵装置108は、リニア・アクチュエータ105a,105bを駆動する電力を供給もしくは蓄積する。一般にはバッテリやキャパシタ等が用いられる。
【0021】
リニア・アクチュエータ制御装置109は、内燃機関の状態と運転者との指令から、内燃機関の出力特性もしくは排気特性が要求値となるようにリニア・アクチュエータ駆動装置107a,107bに吸気バルブ104aおよび排気バルブ104bの開閉タイミングおよびリフト量などの指令を与える。例えば、エンジンが高回転高負荷時は、バルブのリフト量を大きくすると同時に、排気バルブ104bと吸気バルブ104aが共に開いた状態となるオーバーラップ領域を広げ、慣性排気効果による新気の過給を行って、より多くの混合気をエンジン内に投入して出力を上げる。エンジンが軽負荷の場合は、吸気バルブ104aの閉じるタイミングを遅くし、アトキンソンサイクルを実現し、高効率化を計る。また、吸気バルブ104aおよび排気バルブ104bのタイミングを制御することにより、EGRも実現できる。
【0022】
また、リニア・アクチュエータ制御装置109は、リニア・アクチュエータ105a,105bの可動子の位置を検知する可動子位置検知部110を備え、可動子位置検知部110より発せられる可動子の位置情報を可動子の位置制御に用いる。
【0023】
また、リニア・アクチュエータ制御装置109は、可動子の推力を推定する可動子推力推定部111を備え、可動子推力推定部111より発せられる可動子の推力情報を可動子のトルク制御に用いる。同時に、可動子推力推定部111は、バルブを介して可動子に伝わる燃焼圧の変化を推力の変化として検出し、燃焼室101内の圧力を推定することも可能である。
【0024】
支持機構112は、可動子を支持する。リニア・アクチュエータ105a,105bは、電機子が可動子を包括するような形状のため、可動子全体に生じる吸引力がゼロであり、支持機構112への負担を軽減できる。
【0025】
このように、本実施の形態例のバルブ駆動装置は、バルブの直線運動に適したリニア・アクチュエータ105a,105bを駆動源として用いているため、バルブの開閉タイミングのみならず、リフト量も制御することが可能である。また、バネを用いずにバルブを開閉することが可能である。さらに、電力供給を停止しても、可動子の磁力によりバルブは保持され、バルブ停止時の電力損失を低減することが可能である。
【0026】
図2は、図1のバルブ駆動装置に用いられるリニア・アクチュエータの基本構成を示す。
【0027】
図2に示すように、リニア・アクチュエータを構成するリニアモータは、電機子3と可動子6とで構成されている。電機子3は、磁極1と、磁極1の上部磁極歯11aと、磁極1の下部磁極歯12bと、磁極2と、磁極2の下部磁極歯21bと、磁極2の上部磁極歯22aと、電機子巻線4を巻回した電機子鉄心5とで構成されており、可動子6には、永久磁石7が埋め込まれている。
【0028】
磁極1の上部磁極歯11aと磁極2の下部磁極歯21b(磁極1の下部磁極歯12bと磁極2の上部磁極歯22a)との間にはギャップ8が設けられ、Psは同部磁極面の隣り合う磁極歯中心間の極ピッチである。
【0029】
電機子3は、その底部の電機子鉄心5の両側に磁極1および磁極2を設け、断面がコ字状で上に開いた直線状の細長い電機子鉄心5に長手方向に電機子巻線4が巻回されている。電機子3には、磁極1および磁極2の二つの磁極を持たせることになる。
【0030】
磁極1は、その上面に磁極2に向って突起状の上部磁極歯11a、下部磁磁極歯11b、…を持ち、磁極2はその上面に磁極1に向って突起状の下部磁極歯21b、上部磁極歯22a、…を持つ。すなわち、磁極1の突起状の(2n−1)番目(n=1、2、3、…)の磁極歯は上部、(2n)番目(n=1、2、3、…)の磁極歯は下部になるように上下2段に分けて伸ばす。
【0031】
また、磁極1とは反対に、磁極2の突起状(2n−1)番目の磁極歯は下部、(2n)番目(n=1、2、3、…)の磁極歯は上部になるように同じく2段に分けて伸ばす。
【0032】
磁極1と磁極2よりの上部磁極歯全体を上部磁極面、下部磁極歯全体を下部磁極面と定義すると、磁極1と磁極2の向かい合う磁極歯が互い違いになる磁極面を上部と下部2ヶ所に持たせる構造になる。
【0033】
ここで、一番目の上部磁極歯11aと下部磁極歯12bを第一の対向部と定義し、2番目の下部磁極歯21bと上部磁極歯22aを第二の対向部と定義する。よって、(2n−1)番目は第一の対向部、(2n)番目は第二の対向部になるような電機子構造になる。
【0034】
また、各対向部の上部磁極歯と下部磁磁極歯の間に一定のギャップ8を設け、ギャップ8に磁性を有する可動子6を通すと、可動子6が第一の対向部に挟持され、かつ、可動子6が第二の対向部に挟持された構造を形成する。
【0035】
上記のように構成することにより、本実施の形態例のリニアモータの各対向部の上部磁極歯と下部磁磁極歯との間に設けられたギャップ8には、磁束が上部と下部の磁極歯間を交番して上下に流れる電機子ユニットを形成し、ギャップ8を通して可動子6が矢印方向、つまり可動子6は水平に相対移動する構造になる。
【0036】
本実施の形態例のリニアモータにおける磁束の流れは、上部の磁極歯から可動子6の永久磁石N極、S極を貫いて下部磁極歯に流れ、また、下部の磁極歯から可動子6の永久磁石S極、N極を貫いて上部磁極歯に流れるようになることにより、有効磁束の磁気回路の磁路が短くなり、磁気抵抗が小さく、有効磁束が増え、漏れ磁束が少なくなる。
【0037】
本実施の形態例のリニアモータでは電機子3の磁極歯を上部と下部2ヵ所に持たせ、上部磁極歯と下部磁極歯との間に可動子6が相対移動するが、可動子6の中心から上下磁極歯までの距離が同じであれば、可動子6と上部磁極歯に働く吸引力と、可動子6と下部磁極歯に働く吸引力との大きさは同じであり、かつ、吸引力が働く方向は反対であるので、全体の吸引力を零に相殺する。
【0038】
このリニアモータの可動子6に接続装置31を介してバルブ32を接続してバルブ駆動装置のアクチュエータとしている。このリニア・アクチュエータは、従来のリニアモータよりも漏れ磁束が少ないため高効率運転が可能であり、可動子6への吸引力がゼロであるため支持機構112への負担が小さく、バルブガイド等の支持機構112への負荷も軽減でき、摺動時の摩擦損失を小さくすることができる。
【0039】
また、このリニア・アクチュエータは、可動子6に永久磁石7を配しているため、駆動電力停止時には可動子6の磁力によりバルブ32は保持され、バルブ32停止時の電力損失を低減できる。
【0040】
運転者の指令およびエンジンの状態により、上位のバルブ駆動制御装置よりリニア・アクチュエータに駆動に必要な電力が供給され、可動子6の速度制御および位置制御によりバルブの開閉タイミングおよびリフト量を制御することが可能になる。
【0041】
図3は、図1のバルブ駆動装置に用いられるリニア・アクチュエータの構成を示す。
【0042】
上述した電機子ユニットを複数個並べ、極ピッチをPsとするとき、隣り合う電機子ユニットの磁極歯とのピッチを(k・P+P/M){(k=0、1、2、…)、(M=2、3、4、…)} {kは隣り合う電機子ユニットの配置可能範囲で自由に選べる数、Mはモータの相数}とすることを特徴とするリニアモータである。
【0043】
このリニアモータの可動子40に接続装置41を介してバルブ42を接続してバルブ駆動装置のアクチュエータとする。電機子ユニットを複数個並べることにより、バルブ42のリフト量を可動子40の磁石間隔Pmの1/4づつに制御することが可能である。すなわち、バルブ42を磁石間隔Pm/4の倍数の位置までリフトさせる場合、バルブ42は開放時には可動子40の磁力により電力供給なしで保持されるため、リフト開始時と閉弁時のみ電力供給を行うだけでバルブ42の開閉が可能になる。
【0044】
また、磁石間隔Pmを狭くすることにより、非常に小さいバルブリフトすることが可能である。このバルブ駆動装置を用いて、吸気バルブの制御により吸気スロットルの代用を行い、吸気スロットルに起因するポンピングロスを低減し、エンジンの高効率化につながる吸気スロットルレスのシステムを、低電気損失で実現可能とすることができる。
【0045】
図4は、内燃機関に搭載したバルブ駆動装置の他の実施の形態例を示す。図1のバルブ駆動装置と異なる点は、吸気バルブ304aにバネ308を接続し、リニア・アクチュエータ305aの推力を保存するようにした点と、可動子309aと可動子309bとをアーム310で接続した点である。
【0046】
リニア・アクチュエータ305aの可動子309aは、吸気バルブ304aと切離れることが可能であり、接続装置306は、緩衝装置を兼ねながら、可動子309aを吸気バルブ304aに接続させたり、切り離したりすることが可能である。
【0047】
可動子309aと可動子309bとはアーム310を介して接続しており、アーム310は回転可能のように支点311で支持され、支点311は排気バルブ304bの可動子309b寄りに設けられている。
【0048】
このように構成することにより、燃焼圧が非常に高く、バルブ単体の応答性以上に推力が必要である場合、排気バルブ304bを開ける際に、休止中の吸気バルブ304aの駆動装置であるリニア・アクチュエータ305aの推力でアシストすることにより、リニア・アクチュエータ305bの体格を大きくすることなく、排気バルブ304bを開けることが可能となる。すなわち、リニア・アクチュエータ305aの推力は、アーム310を介してリニア・アクチュエータ305bに加えられる。このとき、支点311が排気バルブ304b寄りであるため、リニア・アクチュエータ305aの推力は増加されて伝えられる。
【0049】
図5は、本発明のバルブ駆動装置の他の実施の形態例を示す。バルブ231は、接続装置232を介してリニア・アクチュエータ233の可動子234に接続している。接続装置232は緩衝装置であり、バルブ231は軸方向を中心として回転自在である。このように構成することにより、バルブ231の開閉タイミングを自在に制御でき、かつ、バルブ231のリフト量を可動子234上に配置された磁石の極ピッチの1/2づつリフトさせることが可能なバルブ駆動装置を提供することができる。
【0050】
図6は、本発明のバルブ駆動装置の更に他の実施の形態例を示す。本実施の形態例は、バルブの開閉タイミングを自在に制御することを中心に構成されている。バルブ211は、接続装置212を介してリニア・アクチュエータ213に接続している。接続装置212は緩衝装置であり、バルブ211は軸方向を中心として回転自在である。吸引子214は、リニア・アクチュエータ213の可動子に対し垂直となるように配置されており、電磁コイル215aもしくは215bに電力を供給することにより電磁コイル215aもしくは215bに吸着される。
【0051】
このように構成することにより、バルブ211の推力は、電磁コイル215aもしくは215bとリニア・アクチュエータ213で発生し、バルブ211の保持力は吸引子214と電磁コイル215aもしくは215bで発生するため、リニア・アクチュエータ213を小型にでき、可動子の磁石使用量を減らすことができ、低コストなバルブ駆動装置を提供することができる。
【0052】
また、リニア・アクチュエータ213を有しているため、可動子の移動速度を制御でき、電磁コイル215aおよび215bだけからなるバルブ駆動装置に比べ、吸引子214を電磁コイル215aおよび215bに滑らかに吸着させることが可能であり、騒音の低減および部品寿命の延命化が計れるバルブ駆動装置を提供することができる。
【0053】
図7は、本発明のバルブ駆動装置の更に他の実施の形態例を示す。本実施の形態例も、バルブの開閉タイミングを自在に制御することを中心に構成されている。バルブ221は接続装置222を介してリニア・アクチュエータ223に接続している。接続装置222は緩衝装置であり、バルブ221は軸方向を中心として回転自在である。バネ224はバルブ221の駆動力を保存する。また、吸引子225は、リニア・アクチュエータ223の可動子に対し垂直となるように配置されており、電磁コイル226に電力を供給することにより電磁コイル226に吸着される。
【0054】
このように構成することにより、リニア・アクチュエータ223により与えられたバルブ221の推力はバネ224に保存される。このとき、電磁コイル226に電力を供給して吸引子225を吸着させる。バルブ221の保持力は電磁コイル226が発生するため、リニア・アクチュエータ213を小型にすることができる。
【0055】
また、電磁コイル226への電力供給を停止し、バネ224に保存した推力でバルブ221を動かす場合、リニア・アクチュエータ223によりバルブ221の移動速度を制御できるため、電磁コイル226を滑らかに吸引子225に吸着させることが可能である。電磁コイル226の代わりに圧電素子などを用いても同様の効果が得られる。
【0056】
本実施の形態例では、バネで吸引子の代用するため、低コストなバルブ駆動装置を提供することができる。
【0057】
図8、図9は、本発明のバルブ駆動装置の更に他の実施の形態例を示す。図8は本バルブ駆動装置の側面を示し、図9は図8のバルブ駆動装置の横断面を示す。バルブ241は接続装置242を介して、リニア・アクチュエータ243および244の共通の可動子245に接続している。接続装置242は緩衝装置であり、バルブ241は軸方向を中心として回転自在である。
【0058】
本バルブ駆動装置の特徴は、リニア・アクチュエータ243および244を並列に配置することにより、可動子245の軸方向の長さが短くでき、エンジンの高さ方向の制約に適応することができる。また、バルブ241のリフト量を可動子245上に配置された磁石の極ピッチの1/4づつリフトさせることが可能である。さらに、2組のリニア・アクチュエータを用いているためバルブ241を駆動する際の推力変動を小さくすることが可能であり、吸入空気や排ガスを滑らかに吸排気することができる。
【0059】
図10、図11は、本発明のバルブ駆動装置の更に他の実施の形態例を示す。図10は本バルブ駆動装置の側面を示し、図11は図10のバルブ駆動装置の横断面を示す。バルブ251は接続装置252を介して、リニア・アクチュエータ253、254、および255の共通の可動子256に接続している。接続装置252は緩衝装置であり、バルブ251は軸方向を中心として回転自在である。
【0060】
このように構成することにより、可動子256の軸方向の長さを短くすることができ、また、3組のリニア・アクチュエータ253、254、および255を用いるため、バルブ251を滑らかに駆動することが可能であり、バルブ251のリフト量を可動子256上に配置された磁石の極ピッチの1/6づつリフトさせることが可能である。
【0061】
また、3組のリニア・アクチュエータを用いているため、3相の回転モータと同等の滑らかさで駆動でき、吸入空気や排ガスを滑らかに吸排気することができる。
【0062】
図12は、本発明によるバルブ駆動制御方式の一実施の形態例を示しており、単気筒エンジンにおいて排気行程を経て吸気行程へ移行するときの吸排気バルブのリフト量および推力、バッテリからリニア・アクチュエータへの供給電力を示している。このとき、バルブ駆動装置は、リニア・アクチュエータを複数用いたシステムである。
【0063】
図12に示すように、排気バルブをリフトさせ、排ガスを排出する。排気バルブのリフト量は、リニア・アクチュエータの可動子に埋め込まれた磁石間隔の倍数であるため、リフト時のバッテリからの電力供給はゼロである。
【0064】
吸気行程に移行し始めると、排気バルブは閉じ始め、吸気バルブは開き始める。このとき、排気バルブ、吸気バルブともに開いた状態となるオーバーラップ領域が存在するときがある。排気バルブの推力の状態が負となる回生状態で、吸気バルブの推力の状態が正となる力行状態であるとき、排気バルブの発電電力を、バッテリを介さずに直接吸気バルブに供給することができる。
【0065】
また、多気筒エンジンの場合では、何れかのバルブが回生状態で、その他のバルブが力行状態であるときも同様に直接電力供給を行うことが可能である。これにより、バッテリの充放電損失を回避できるため、低電力なバルブ駆動装置を提供することができる。
【0066】
図13は、本発明によるバルブ駆動装置を搭載した車両の構成を示す。
車両10は、エンジン11および変速機13を搭載し、エンジン11には、バルブ駆動装置12が備えられている。エンジン始動装置14は、電力供給によりエンジン11を回転させる。
【0067】
一般に油圧を用いたバルブ駆動装置は、エンジン出力の一部を油圧発生に用いているため、エンジン停止時にはバルブを駆動させることができない。また、油圧の粘度が高い冷間時などではバルブの開閉タイミングを制御することは困難である。
【0068】
また、可動子を対向する電磁コイルとバネの間に配置し、電磁コイルに電力を供給してバルブの開閉を行う従来のシステムでは、電力停止時にバルブを保持することができないいため、バルブ位置が対向する電磁コイルの中立点だけ下がった状態となり、始動時にはまず共振させてバルブを何れかの対向する電磁コイルに着座させる必要がある。そのため、エンジン11の始動時間が遅延化する恐れがある。
【0069】
本発明によるバルブ駆動装置12は、エンジン停止時からバルブの開閉が可能であるため、エンジン11の始動時間を短縮することが可能である。また、エンジン始動前後からバルブの開閉タイミングおよびリフト量を制御できるため、エンジン始動直後からの高効率運転および低排出ガス運転が可能となる。
【0070】
さらに、エンジン11を始動する際にバルブを開閉させて圧縮仕事を小さくさせ、エンジン始動装置14の始動トルクを低減させることができるので、エンジン始動装置の小型、低コスト化を実現することが可能である。
【0071】
このように、本発明によるバルブ駆動装置12を車両に用いることにより、エンジンスタート時の始動時間の短縮化を図りながら、排気特性および燃料消費量が優れた車両を提供することができる。
【0072】
以上、本発明によるバルブ駆動装置について説明した。さらに、直動機構を有する各種バルブの駆動装置としても、本発明を適用できることは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、内燃機関のバルブの開閉タイミングおよびリフト量を可変することができるので、エンジンの始動性の向上が図れ、かつ燃費向上と排気改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例に係るバルブ駆動装置の構成図である。
【図2】図1のバルブ駆動装置に用いられるリニア・アクチュエータの基本構成図である。
【図3】図1のバルブ駆動装置に用いられるリニア・アクチュエータの構成図である。
【図4】内燃機関に搭載したバルブ駆動装置の他の実施の形態例を示す図である。
【図5】本発明のバルブ駆動装置の他の実施の形態例を示す図である。
【図6】本発明のバルブ駆動装置の更に他の実施の形態例を示す図である。
【図7】本発明のバルブ駆動装置の更に他の実施の形態例を示す図である。
【図8】本発明のバルブ駆動装置の更に他の実施の形態例を示す図である。
【図9】図8のバルブ駆動装置の横断面図である。
【図10】本発明のバルブ駆動装置の更に他の実施の形態例を示す図である。
【図11】図10のバルブ駆動装置の横断面図である。
【図12】本発明によるバルブ駆動制御方式の一実施の形態例を示す図である。
【図13】本発明によるバルブ駆動装置を搭載した車両の構成図である。
【符号の説明】
1,2…磁極、3…電機子、4…電機子巻線、5…電機子鉄心、6…可動子、7…永久磁石、101…燃焼室、102…ピストン、103…点火プラグ、104a…吸気バルブ、104b…排気バルブ、105a,105b…リニア・アクチュエータ、106a,106b…接続装置、107a,107b…リニア・アクチュエータ駆動装置、108…電力貯蔵装置、109…リニア・アクチュエータ制御装置、110…可動子位置検知部、111…可動子推力推定部。
Claims (3)
- 二つ以上のバルブを有する内燃機関の少なくとも一つの前記バルブを開閉するリニア・アクチュエータと、該リニア・アクチュエータを駆動制御するリニア・アクチュエータ制御装置とを有するバルブ駆動装置において、前記リニア・アクチュエータは、電機子と、磁性を有する可動子とからなるリニアモータであって、前記電機子は、少なくとも第一の対向部を有する第一極性の磁極と、第二の対向部を有する第二極性の磁極とを有し、前記可動子は、前記第一の対向部と前記第二の対向部との間で可動し、前記可動子の一端が前記バルブと接続する構造を有しており、前記第一の対向部と前記第二の対向部とは共通のコイルを有し、前記第一の対向部に発生する磁界の方向と、前記第二の対向部に発生する磁界の方向とが逆であることを特徴とするバルブ駆動装置。
- 二つ以上のバルブを有する内燃機関の少なくとも一つの前記バルブを開閉するリニア・アクチュエータと、該リニア・アクチュエータを駆動制御するリニア・アクチュエータ制御装置とを有するバルブ駆動装置において、前記リニア・アクチュエータは、電機子と、磁性を有する可動子とからなるリニアモータであって、前記電機子は、少なくとも第一の対向部を有する第一極性の磁極と、第二の対向部を有する第二極性の磁極とを有し、前記可動子は、前記第一の対向部と前記第二の対向部との間で可動し、前記可動子の一端が前記バルブと接続する構造を有し、前記リニア・アクチュエータ制御装置は、前記バルブ閉弁時に、前記バルブおよび前記リニア・アクチュエータを介して前記可動子に伝わる燃焼圧の変化を推力の変化として検出し、前記内燃機関の燃焼室内の圧力を推定する可動子推力推定部を有することを特徴とするバルブ駆動装置。
- 二つ以上のバルブを有する内燃機関の少なくとも一つの前記バルブを開閉するリニア・アクチュエータと、該リニア・アクチュエータを駆動制御するリニア・アクチュエータ制御装置とを有するバルブ駆動装置において、前記リニア・アクチュエータは、電機子と、磁性を有する可動子とからなるリニアモータであって、前記電機子は、少なくとも第一の対向部を有する第一極性の磁極と、第二の対向部を有する第二極性の磁極とを有し、前記可動子は、前記第一の対向部と前記第二の対向部との間で可動し、前記可動子の一端が前記バルブと接続する構造を有し、かつ前記リニア・アクチュエータは、二つのバルブにそれぞれ接続され、一方のリニア・アクチュエータの可動子は、他のリニア・アクチュエータの可動子と機械的に接続する接続機構を有し、前記一方のリニア・アクチュエータの駆動力を、前記接続機構を介して前記他のリニア・アクチュエータに加えることを特徴とするバルブ駆動装置。
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