JP4156714B2 - 成膜処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は成膜処理装置に関し、特に、成膜の際に基板の周囲に配置されるシャドウ形成用リングの温度を良好に保つ成膜処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板が配置された真空容器中に原料ガスを導入してCVD成膜に基づき基板に各種成膜処理を行って半導体高集積回路デバイスを製作する際、基板に配線用金属膜を堆積する成膜処理の後工程において、基板の外周縁に沿ってその端部から中心に向かって平均的に3〜5mm程度の非成膜領域を形成することが必要となる。非成膜領域は、後工程であるCMP(化学機械的研磨)で終点検出を行うため、あるいは表面前方より到来するプロセスガスが基板の周縁および裏面に回り込むのを阻止することにより基板自身が汚染されるのを防止するために形成される。従来では、かかる非成膜領域を形成するため、成膜時に基板の外周縁を覆うシャドウ形成機構が利用されている。シャドウ形成機構は代表的にシャドウ形成リングである。このシャドウ形成リングは熱伝導性の良い金属部材で作られており、基板の直径よりも小さい内径を有するリング部材である。シャドウ形成リングは基板の上側であってその外周近傍に配置され、その結果、基板の周縁部に上記非成膜領域に対応する影の領域が形成される。その上、成膜時に、基板とシャドウ形成リングの間に形成された隙間に外部からアルゴンガス等のパージガスを供給し、当該隙間からパージガスを吹き出させることにより、原料ガスの進入を阻止して上記非成膜領域を形成するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
真空容器内に配置された被処理基板は、適切に温度制御された基板支持機構の上に配置されており、成膜に適した温度に加熱された状態に保持されている。一方、基板の外周近傍に配置された上記シャドウ形成リングは、非常に小さい隙間を介して基板の周縁部に接近させて配置されている。シャドウ形成リングは金属リングであって温度制御は行われていない。シャドウ形成リングと基板の周縁部の間にはパージガスが高速で流れており、そのため、シャドウ形成リングの温度はパージガスの温度に近くなっている。パージガスで冷却されたシャドウ形成リングは、自身が冷却されるだけではない、近くに位置する基板周縁部の熱を奪い、当該部分の温度を低下させる。例えばCVD成膜では基板の面内温度分布は±1℃でなければならないのに、上記シャドウ形成リングの影響で熱が逃げ5〜7℃の温度差が生じる。このようになると、基板表面の温度分布不良によって、基板温度に敏感な成膜速度に悪い影響が生じる。例えば、基板面内の成膜速度の均一性が悪化したり、膜質や段差被覆性が悪化するという問題が生じる。
【0004】
本発明の目的は、上記問題を解決することにあり、シャドウ形成リングの温度を適切に制御して基板温度分布を良好に保ち、良質の薄膜を堆積できる成膜処理装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る成膜処理装置は、上記目的を達成するため、次のように構成される。
本発明に係る成膜処理装置(請求項1に対応)は、前提として、真空容器の内部に配置された基板の表面に成膜用原料ガスを導入して薄膜を堆積するとき、基板の周縁部全周にパージガスを吹き出して原料ガスの進入を阻止しかつシャドウ形成リングを配置して非成膜領域を形成するようにした構成を有する。さらに、基板配置部の周囲にカバー部材を設け、基板配置部とカバー部材の間にパージガスが流れる通路が形成された基板支持機構を備える。基板支持機構はその全体が上下動自在となるように設けられている。基板配置部とカバー部材の間の空間にはシールド用衝立部材が設けられ、この衝立部材と基板配置部およびカバー部材との間ではパージガスが流れる通路を形成される。基板支持機構は駆動機構によって上下動させられる。シャドウ形成リングは基板支持機構の上方に配置され、基板支持機構が上動するときに基板の周囲に配置される。このシャドウ形成リングはリング状支持機構上に配置される。このリング支持機構におけるシャドウ形成用リングと接触するリング部材の温度は温度制御機構によって制御されるように構成される。
上記成膜処理装置では、シャドウ形成リングを支持するリング状支持機構のリング部材の温度が、温度制御機構によって所望の温度に制御される。このため、当該シャドウ形成リングが基板の外周に配置されたとき、リング部材の温度が適切な温度に保持されているので、基板の表面温度の分布が良好に保持され、良好な成膜速度が実現される。
上記構成において、好ましくは、リング部材の温度は、シャドウ形成リングの温度が成膜中の基板の温度以下になるように制御される。これにより基板の面内温度分布は良好になる。
上記構成において、上記リング状支持機構を設ける代わりに、シャドウ形成リングは支持機構に固定されるようにし、この支持機構は駆動機構によって上下動するように設けられ、シャドウ形成リングの温度を制御する温度制御機構とを設けるように構成することもできる。シャドウ形成リングの温度制御を行うと共に、シャドウ形成リング自体を単独で上下動させることにより、成膜処理の各種態様に対応させることができる。
上記構成において、好ましくは、シャドウ形成リングの温度はシャドウ形成リングの温度が成膜中の基板の温度以下になるように制御される。
上記構成において、さらにカバー部材の温度を制御する温度制御機構を設けるように構成することもできる。カバー部材の温度を基板温度と実質的に等しくすることにより、基板への影響を最小限することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0007】
本発明の第1実施形態が図1〜5を参照して説明する。図1は成膜処理装置の全体構成を示す一部断面構成図、図2は要部の拡大部分縦断面図、図3〜5は成膜処理室に基板を搬入した段階から基板を成膜開始状態にセットした段階までの経過図をそれぞれ示している。
【0008】
図1と図2を参照して成膜処理装置の構成を説明する。11はCVD成膜が行われる処理チャンバであり、その側壁部に基板搬送口12とガス排気口13が形成されている。基板搬送口12は基板を搬入した後の成膜時にはゲートバルブで閉じられるが、図示例では開いたままで示している。またガス排気口13は排気管で外部に設けた排気機構(図示せず)に接続されている。矢印61は排気状態を示している。処理チャンバ11の上壁部には原料ガスを導入するガス導入部14が設けられる。矢印62は原料ガスの供給を示している。ガス導入部14は、上蓋部材14aとガス導入口14bとシャワーヘッド14cと多数の孔が形成されたガス導入板14dとから構成される。基板支持機構15は処理チャンバ11の底壁部に設けられている。基板支持機構15の下側筒部16は、底壁部の中央に形成された孔17から外側に延出される。下側筒部16は下端は、底壁部下側であって孔17の周囲に固定されたフレキシブル管18の下端フランジ18aに結合されている。フレキシブル管18によって、基板支持機構15の取付け支持が行われ、さらに孔17の封止が行われる。これにより、後述するごとく基板支持機構15の上下動自在な構造が可能となり、かつ処理チャンバ11内の真空が保持される。フレキシブル管18は、その軸方向に縮んだり伸びたりする特性を有している。
【0009】
基板支持機構15は、上記下側筒部16の上に設けられたブロック19と、さらにブロック19の上に設けられた静電チャック20を備えている。ブロック19にはヒータ21が内蔵されている。ヒータ21には、ブロックヒータ用電源・コントローラ22から制御された電流が給電される。また静電チャック20の上面は基板が載置されるべき面となっている。静電チャック20には、基板載置面に基板が置かれたとき、静電チャック用電源・コントローラ23から静電チャック用の電流が給電され、これにより当該基板は基板載置面に固定される。静電チャック20の周囲には、静電チャック20を固定するためのリング部材24が設けられている。さらに静電チャック20の基板載置面の周囲にはカバー部材25が配置されている。カバー部材25は、基板載置面とほぼ同一面となる位置に配置されたリング板部25aと上記ブロック19の外側周囲にあって隙間26を形成するごとく配置された円筒部25bとから形成される。リング板部25aと円筒部25bは一体的であり、カバー部材25を形成している。カバー部材25のリング板部25aは、図2に示すように、上記リング部材24の上面に固定されている。なおリング部材24の上面には適宜な数の溝24aが適宜な間隔で径方向に形成されている。またリング板部25aの内径は静電チャック20の基板載置部の直径よりも大きくなるように設計されており、そのため、静電チャック20の段差のある外周側面における上側面とリング板部25aとの間には隙間27が形成されている。上記の隙間26、溝24a、および隙間27によって、後述するようにパージガス(図2で矢印28で示される)の吹き出す通路が静電チャック20の全周囲に形成される。
【0010】
処理チャンバ11の底壁部内側面には、少なくとも3本の基板支えピン29と、シールド管30が固定されている。3本の基板支えピン29のいずれも、基板支持機構15のブロック19および静電チャック20を貫通して形成された孔31を通して配置される。基板支えピン29の先部は、上下動自在に設けられた基板支持機構15がその下限位置にあるとき(図1または図3に示された状態)、基板載置面の上側に突き出ている。3本の基板支えピン29の先端は同じ高さであり、かつ3つの先端は好ましくは正三角形の頂点に位置するように設定されている。図1において、2本の破線32で示されたスペースは、基板搬送口12から基板が搬入されてきたとき、当該基板が移動するスペースを示している。このスペースを通って搬送されてきた基板は3本の基板支えピン29で支持されるように配置される。また上記シールド管30は、基板支持機構15のブロック19の外周面を囲む筒体形状を有し、その下端が処理チャンバ11の底面に固定され、かつ基板支持機構15が下限位置にあるとき上記隙間26の中に収容されるように配置されている。シールド管30は基板支持機構15のブロック19の周囲をシールドする衝立部材として機能する。シールド管30とブロック19の外周面との間の隙間等でパージガス通路が形成される。また基板支持機構15が上限位置へ移動した場合にも、シールド管30はブロック19の外周面の下縁部と部分的に重なった状態となり、ブロック19の下側空間を囲むようになるので、処理チャンバ11の下側から底面部を経由して導入されたパージガスを基板載置面の方向に流すための空間が確保される。
【0011】
処理チャンバ11の底壁部外側には基板支持機構15を上下移動させる駆動機構33が設けられる。駆動機構33では、底壁部外面に支持フレーム34が固定され、支持板34の下部にモータ35が取り付けられ、モータ35の出力軸に接続された回転送りネジ棒36が回転自在な状態で上下方向に向けて配置されている。回転送りネジ棒36にはネジ結合された移動体37が取り付けられている。さらに移動体37は上記フレキシブル管18の下端フランジ18aに固定されている。モータ35には駆動機構用電源・コントローラ38が接続される。駆動機構用電源・コントローラ38はモータ35の回転動作を制御する。モータ35によって回転する回転送りネジ棒36の回転方向に応じて移動体37が上下動する。下端フランジ18aを介して移動体37に結合された基板支持機構15は、移動体37の上下動作に伴って同様に上下動する。基板支持機構15は、駆動機構33によって所定の上限位置と下限位置の間で昇降する。
【0012】
処理チャンバ11の底壁部にはさらにパージガス導入口39が設けられる。パージガス導入口39は、処理チャンバ11の下側に設けられたパージガス供給機構に接続される。図1ではパージガス供給機構の図示は省略されている。矢印63は供給されたパージガスを示している。パージガスとしてはアルゴンまたはヘリウム等の不活性ガスが使用される。
【0013】
上記処理チャンバ11内において、基板支持機構15の周りに複数本の支柱40が配置される。支柱40の下部は処理チャンバ11の底壁部に気密性を保持して固定されている。複数本の支柱40は、その上部にリング部材41を固定しており、このリング部材41を支持している。リング部材41の上にはシャドウ形成リング42が配置されている。リング部材41の内部にはヒータ43が設けられ、このヒータ43には、ヒータ用電源・コントローラ44から支柱40の内部に配線された給電線45を経由して加熱電力が給電されている。リング部材41および支柱40に付設された加熱機構によって、シャドウ形成リング42は適切な温度に保持される。シャドウ形成リング42の温度は好ましくは成膜時の基板温度以下になるように制御される。
【0014】
次に図3〜図5を参照して、上記処理チャンバ11内における基板とシャドウ形成リング42の取扱い動作について説明する。
【0015】
図3に示された基板支持機構15の位置は図1に示された位置と同じであり、下限位置に存在している。この状態で、基板搬送口12が開き、そこから搬送ロボット(図示せず)によって基板50が処理チャンバ11内に搬入される。基板50は前述の搬送スペース(破線32で示される)を通って基板支持機構15の上方位置まで送り込まれ、3本の基板支えピン29の上に配置される。その状態が図3に示されている。図3では他の2本の基板支えピン29の図示は省略されている。搬送ロボットは基板支えピン29の上に基板50を配置した後、処理チャンバ11の外に出る。そのあと、基板搬送口12は閉じられる。
【0016】
図3に示された状態で、基板支持機構15のブロック19のヒータ21にはブロックヒータ用電源・コントローラ22が必要な電力を給電し、ブロック19の温度は成膜に必要な所定温度に保持されている。また基板支持機構15および基板50の上方に配置されるシャドウ形成リング42も、リング部材41のヒータ43に対してヒータ用電源・コントローラ44から必要な電力が給電されることにより所定の温度に加熱されている。
【0017】
処理チャンバ11の内部は、ガス排気口13を介して外部の排気機構によって排気され、成膜処理に必要な所定の真空状態に保持されている。また基板搬送口12はゲートバルブ51で閉じられる。かかる状態で、図4に示すごとく、駆動機構33が上昇動作を開始して移動体37が上方へ移動する。移動体37の上昇動作に伴ってフレキシブル管18の下端フランジ18aが上方に移動し、基板支持機構15を上方へ移動させる。基板支持機構15は、その移動中に、上方に配置された基板50を拾って静電チャック20の基板載置面に載せる。静電チャック20には静電チャック用電源・コントローラ23から給電が行われており、基板50は静電チャック20の吸着作用によって基板載置面に固定される。基板50を基板載置面に固定した状態で、基板支持機構15は、駆動機構33の上昇動作でさらに上昇する。
【0018】
その後、基板支持機構15は、上方に配置されていたシャドウ形成リング42を、基板50の周囲に配置されるようにしてリング部材24の上に載せ、さらに上限位置まで上昇する。この状態を、図5に示す。基板支持機構15が上限位置に至ると、駆動機構33の動作は停止する。基板支持機構15が上限位置にある時、基板50は所定の間隔でガス導入部14のガス導入板14dに対向する。ガス導入板14dから基板50の上面に対して原料ガスが供給され、成膜が開始される。成膜が行われている間、パージガス導入口39を通してチャンバ内部に供給されたパージガスは、ブロック19の下側空間、ブロック19の外周面とカバー部材25の円筒部25bとの間の隙間26、上記の溝24aおよび隙間27を通って基板50の外周縁部からその中心部に向かって吹き出される。パージガスの吹き出しによって、基板上方から供給される原料ガスが基板の裏面へ回り込むのが阻止される。
【0019】
上記の基板搬入から基板を成膜開始状態にセットするまでの間において、基板50の周囲であって基板支持機構15上に載置されるシャドウ形成リング42は、基板支持機構15の上動の際に拾われて載置される。この載置の前の段階で、シャドウ形成リング42はリング部材41に設けられたヒータ49で予め基板温度以下の温度に加熱されているので、成膜処理の際に基板50の面内温度の分布を良好に保つことができる。
【0020】
図5の状態で成膜処理が行われ、その後成膜処理が終了すると、駆動機構33の下降動作で基板支持機構15は下方へ移動し、下限位置で停止する。この下降動作を行うときに、シャドウ形成リング42はその途中でリング部材41によって支持され、基板支持機構15から取り除かれる。また基板50も下降動作の途中で基板支えピン29によって支持され、基板支持機構15の基板載置面から取り除かれる。基板50が基板支持機構15から離れる直前には、静電チャック20への給電は停止され、基板の固定状態は解消されている。
【0021】
上記構成によれば、基板50の表面にCVD成膜を行うとき、シャドウ形成リング42の温度をその待機状態において成膜に適した温度に保持するように構成したため、成膜時に基板周囲に配置されたときシャドウ形成リング自体が最適温度に保持され、基板の周縁端部近傍を流れるパージガスによる基板冷却を防ぎ、基板の周縁端部の温度低下を防止し、基板の面内温度分布を望ましい状態に保持することができる。
【0022】
次に図6を参照して本発明の第2実施形態を説明する。図6は前述の処理チャンバ11における要部構成(基板支持機構の周辺部の左半分)を示す部分断面図である。前述した実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。図示されていない部分の構成は前述の実施形態の構成と同じである。以下、本実施形態の特徴的構成を説明する。
【0023】
図6において、パージガス導入口39は下端フランジ18aに設けられ、外部からパージガス導入口39へ供給されたパージガス63はフレキシブル管18と下側筒部16との間のスペースおよび孔17を矢印28に示されるごとく流れる。円板状静電チャック20の周囲に配置されたリング部材24に固定されたカバー部材25の内部にはヒータ71が設けられる。ヒータ71への給電を行う配線72は、リング部材24、ブロック19および処理チャンバ11の底壁部11aに形成されたそれぞれの孔を通して設けられたパイプ部材73の中に配置される。底壁部11aに形成された孔にはシールリング74が設けられ、気密性が維持される。底壁部11aから下方へ延設されたパイプ部材73は、その下端が支持部材75に支持される。支持部材75は上記下端フランジ18aに固定される。処理チャンバ11の外側に引き出された配線72は前述のヒータ用電源・コントローラ44の出力端子に接続されている。パイプ部材73を通すためブロック19およびリング部材24に形成された孔と当該パイプ部材73の間の隙間はパージガス28を流すための通路として使用される。またシールド管30とブロック19の間のスペースも前述の実施形態と同様にパージガス28の流れる通路として使用される。なおリング部材41内のヒータ43へ通電を行う給電線43aは前述の通りヒータ用電源・コントローラ44の出力端子に接続されている。
【0024】
上記の実施形態によれば、カバー部材25にも加熱機構を設け、カバー部材25を所望の温度に保持するように構成したため、基板周縁部の温度低下を抑制し基板の面内温度分布を高めることができる。
【0025】
次に図7を参照して本発明の第3実施形態を説明する。図7は図6と実質的に同じ図であり、処理チャンバ11における要部構成(基板支持機構の周辺部の左半分)を示す部分断面図である。第3実施形態は、図6に従って説明した第2実施形態の変形例を示している。前述した各実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。図示されていない部分の構成は前述の実施形態の構成と同じである。以下、本実施形態の特徴的構成を説明する。
【0026】
この実施形態では前述したリング部材41が設けられず、代わりに移動拘束部材81が設けられる。移動拘束部材81は径方向に孔81aが形成された箱状の形態を有し、下部にストッパ部81bが設けられる。シャドウ形成リング42の周縁部における、移動拘束部材81に対応する部分には孔を有する突片部42aが形成される。シャドウ形成リング42の当該突片部42aは移動拘束部材81の孔81aに挿通され、かつ突片部42aの孔が支柱40の上端に挿通される。シャドウ形成リング81は、突片部42aによって支柱40の上端に固定された移動拘束部材81で支持される。移動拘束部材81は、コイルスプリング82を内蔵し、このコイルスプリング81で突片部42aを押え、シャドウ形成リング42を下限位置に保持する。他の支柱40の上端部と、シャドウ形成リング42の対応部分についても、上記と同様な構造が設けられる。かかる構造によれば、基板支持機構15が上方に移動してシャドウ形成リング42を搭載し、シャドウ形成リング42を上方に押し上げると、コイルスプリング82の弾性に抗してシャドウ形成リング42は移動し、基板支持機構15の停止動作に伴って所定位置で停止する。
【0027】
上記の実施形態によれば、シャドウ形成リング42の水平方向の位置は一定位置に保持される。基板支持機構15の静電チャック20に固定された基板に対して常に望ましい位置にセットすることができる。またシャドウ形成リング42が基板支持機構15にセットされるとき、シャドウ形成リング42はコイルスプリング82でカバー部材25に対して常に押付けられた状態になるので接触性が良好になるという利点を有する。
【0028】
次に図8を参照して本発明の第4実施形態を説明する。図8は図6と実質的に同じ図であり、処理チャンバ11における要部構成(基板支持機構の周辺部の左半分)を示す部分断面図である。第4実施形態は、図6に従って説明した第2実施形態の変形例を示している。前述した各実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。図示されていない部分の構成は前述の実施形態の構成と同じである。以下、本実施形態の特徴的構成を説明する。
【0029】
この実施形態では、シャドウ形成リング42を支柱40の上端に固定した構造とし、さらに支柱40自体を上下動できるように上下動駆動機構91に付設した。上下動駆動機構91は処理チャンバ11の底壁部11aの下側に筒状連結部材92を介して固定されている。底壁部11aの下方へ延設された支柱40の下端は連結部材92内に設けられたシールリング93でシールされた状態で上下動駆動機構91の上下移動部(図示せず)に固定される。他の支柱についても同様な構造が設けられる。
【0030】
かかる構造によれば、上下動駆動機構91の作用に基づいて支柱40およびシャドウ形成リング42を矢印94に示すごとく上下動させることができる。従って、基板支持機構15の上下動に対応してシャドウ形成リング42を上下動させ、その位置を変えるができる。さらに基板支持機構15を停止させた状態で、シャドウ形成リング42の側を上下動させることによってシャドウ形成リング42を所望の位置にセットすることもできる。
【0031】
上記実施形態において基板支持機構を上下動するように構成したが、この構成に限定されるものではなく、任意の構成を採用できる。またシャドウ形成リングを支持する機構も、前記実施形態の構成に限定されるものではない。シャドウ形成リングの温度を適切な温度に制御する温度制御機構を有しているものであれば、任意の構成を採用できる。さらにガス導入部の構成をシャワー式装置の構成としたが、ガス整流部を有するホルン形状のガス導入部であってもよい。本発明に係る成膜処理装置は、前述の各実施形態を適宜に組合せて構成することができるのは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、基板の表面にCVD成膜を行うとき、基板の周囲に配置されるシャドウ形成リングの温度を、その待機状態において、例えばシャドウ形成リングを支持するリング部材に設けられた温度制御機構によって成膜に適した温度に保持するようにしたため、成膜時に基板周囲に配置されたときシャドウ形成リング自体の温度が最適に保持されかつ基板の周縁端部近傍を流れるパージガスによる基板冷却を防ぎ、基板の周縁端部の温度低下を防止し、その結果基板の面内温度分布が望ましい状態に保持され、基板の成膜面全面で均一性の高い成膜速度を実現でき、さらに膜質や段差被覆性を向上することができる。さらにカバー部材にも温度制御機構を付設してカバー部材も適切な温度に維持するようにしたため、基板の面内温度分布をさらに良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態を示す成膜処理装置の全体構成図である。
【図2】図1における要部を拡大して示した縦断面図である。
【図3】成膜処理室に基板を搬入した状態を示す図である。
【図4】基板支持機構を上昇させ基板を載置した状態を示す図である。
【図5】基板支持機構を上昇させ基板の周囲にシャドウ形成リングを載置した状態を示す図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態を示す成膜処理装置の要部断面図である。
【図7】本発明に係る第3実施形態を示す成膜処理装置の要部断面図である。
【図8】本発明に係る第4実施形態を示す成膜処理装置の要部断面図である。
【符号の説明】
11 処理チャンバ
12 基板搬送口
13 ガス排気口
14 ガス導入部
15 基板支持機構
18 フレキシブル管
19 ブロック
20 静電チャック
21 ヒータ
24 リング部材
25 カバー部材
29 基板支えピン
30 シールド管
33 駆動機構
39 パージガス導入口
40 支柱
41 リング部材
42 シャドウ形成リング
43 ヒータ
50 基板

Claims (5)

  1. 真空容器の内部に配置された基板の表面に成膜用原料ガスを導入して薄膜を堆積するとき、前記基板の周縁部全周にパージガスを吹き出して前記原料ガスの進入を阻止しかつシャドウ形成リングを配置して非成膜領域を形成するようにした成膜処理装置において、
    基板配置部の周囲にカバー部材を設け、前記基板配置部と前記カバー部材の間に前記パージガスが流れる通路が形成され、全体が上下動自在となるように設けられた基板支持機構を備え、
    前記基板配置部と前記カバー部材の間の空間にシールド用衝立部材を設け、この衝立部材と前記基板配置部および前記カバー部材との間で前記パージガスが流れる通路を形成し、
    前記基板支持機構を上下動させる駆動機構を設け、
    前記シャドウ形成リングは前記基板支持機構の上方に配置され、前記基板支持機構が上動するときに前記基板の周囲に配置され、
    前記シャドウ形成リングを配置するリング状支持機構と、このリング状支持機構における前記シャドウ形成リングと接触するリング部材の温度を制御する温度制御機構とを設けたことを特徴とする成膜処理装置。
  2. 前記リング部材の温度は、前記シャドウ形成リングの温度が成膜中の前記基板の温度以下になるように制御されることを特徴とする請求項1記載の成膜処理装置。
  3. 前記リング状支持機構を設ける代わりに、前記シャドウ形成リングは支持機構に固定され、この支持機構は駆動機構によって上下動するように設けられ、前記シャドウ形成リングの温度を制御する温度制御機構とを設けたことを特徴とする請求項1記載の成膜処理装置。
  4. 前記シャドウ形成リングの温度は、前記シャドウ形成リングの温度が成膜中の前記基板の温度以下になるように制御されることを特徴とする請求項3記載の成膜処理装置。
  5. 前記カバー部材の温度を制御する温度制御機構を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の成膜処理装置。
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