JP4156418B2 - 浄水器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浄水用濾過カートリッジの寿命を検出する機能を有する浄水器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、飲料水として飲用する水道水には、各種細菌類やカルキ臭等の異臭が含まれており、この水道水をより安全で美味しい水にするために広く浄水器が用いられている。この種の浄水器は、その設置する形態により据置型、蛇口直結型、アンダーシンク型等に分けられているが、その多くが、蛇口から流出する原水を浄水器に設けられた濾材により濾過した後、浄水として吐出する構造を有している。
【0003】
従来、この種の濾材としては、活性炭等の吸着剤により水のカルキ臭、カビ臭、トリハロメタン等を除去して、多孔質中空糸膜により細菌類、濁度成分等を除去する機能を有するものが知られているが、これらは長期に亘る使用で寿命が尽きたときに交換可能なように、濾過カートリッジとして浄水器本体に着脱自在に取り付けられている。
【0004】
この濾過カートリッジ内の活性炭や中空糸膜は、水道水中の不純物をその微細構造の中に取り込むことで水道水を浄化している。そのため、濾過カートリッジは、ある一定量の不純物を取り込むことにより、それ以上の量の不純物を取り込むことができなくなり寿命に達する。
しかし、この濾過カートリッジを新たに交換してから寿命に達するまでの期間は、個々の浄水器の構造や使用環境によって異なるので、新しい濾過カートリッジへの交換時期を前もって予想することは難しい。
【0005】
そこで、従来から浄水器で濾過した水の積算流量を検出するため回転式流量計などの浄水流量検出手段を流路に設けておき、検出した積算流量が予め設定されたカートリッジ寿命に到達した場合には、その旨を表示するなどして使用者へ知らせる機能を設けたものがある。
さらに、寿命の異なる複数のカートリッジに対しても、濾過カートリッジの種類を識別可能とする技術が存在している。すなわち、濾過カートリッジの種類毎に異なる磁気信号を出す磁性体を設けておき、この磁気信号を浄水器本体側で読み取ることにより、カートリッジの種類やカートリッジ到達寿命を識別するようにしたものである。(たとえば、特許文献1参照)
【0006】
図7は、従来の浄水器を示す要部断面図である。
この浄水器1は蛇口直結型であり、浄水器本体3を蛇口に固定して使用する。浄水器本体3には濾過カートリッジ4が着脱自在に取り付けられ、切換弁10の操作により、蛇口から導入した原水を濾過カートリッジ4に流して浄水として吐出する経路の他、原水を直射して吐出する経路または原水をシャワー状に吐出する経路を選択切換できるようになっている。
【0007】
濾過カートリッジ4を通過した浄水が吐出口(図示せず)へ流れる流路には、浄水流量検出手段として、回転体33に埋め込んだ第2磁性体22の磁性信号を流量計測手段27で検出するように構成した回転式流量計が設けられている。
また、濾過カートリッジ4には識別用の第1磁性体25が設けられ、この磁性信号を浄水器本体3の識別回路29で処理することにより、濾過カートリッジ4の種類やカートリッジ到達寿命を識別できるようになっている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−656号公報(第3−4頁、図1−3)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の浄水器には、以下のような問題が存在する。
すなわち、濾過カートリッジ4に実装し該濾過カートリッジ4の寿命到達積算流量を識別可能とする第1磁性体25と、浄水器本体3に実装し濾過カートリッジ4内を流れた浄水の積算流量算出用として設けられた第2磁性体22とは、それぞれの磁性体表面から磁束を放出するので、各磁性体から放出された磁束どうしが干渉することにより、濾過カートリッジ4の種類検出精度を向上させることが困難であったり、あるいは、回転体33に第2磁性体22を埋め込んだ回転式流量計の測定精度を向上させることが困難となる場合もあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、カートリッジ検出用の磁性体及び流量検出用の磁性体が互いに干渉するのを防止または抑制し、検出精度を向上させるようにした浄水器の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明では以下の構成を採用している。
請求項1記載の浄水器は、浄水器本体に着脱自在に取り付けられ、内部に導入された原水を濾過する濾過カートリッジと、該濾過カートリッジの使用開始以後に該濾過カートリッジ内を流れた水の積算流量を算出する手段とを有する浄水器において、
前記濾過カートリッジに実装し該濾過カートリッジの寿命到達積算流量を識別可能とする第1磁性体と、前記浄水器本体に実装し前記濾過カートリッジ内を流れた水の積算流量を算出するための第2磁性体とを備え、該第1磁性体が、磁性体の片面にN極及びS極が形成された片面着磁のものであり、該第2磁性体の位置における前記第1磁性体からのもれ磁束を所定値以下に設定したことを特徴とするものである。
この場合、前記もれ磁束の所定値は、50ガウスであることが好ましい。
【0011】
このような浄水器とすれば、濾過カートリッジに実装した該濾過カートリッジの寿命到達積算流量を識別可能とする第1磁性体と、浄水器本体に実装し濾過カートリッジ内を流れた水の積算流量を算出するための第2磁性体とを備え、第2磁性体の位置における第1磁性体からのもれ磁束が所定値以下となるように設定したので、両磁性体間の干渉を低減することができる。
特に、第2磁性体の位置における第1磁性体からのもれ磁束を50ガウス以下に設定することで、両磁性体間の干渉は実用上問題のないレベルとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る浄水器の一実施形態について、図1ないし図3を参照して説明する。ここでは、たとえば蛇口直結型の浄水器を例示して説明する。
図1及び図2において、図中の符号1は蛇口直結型の浄水器である。この浄水器1は、蛇口(図せず)に固定される浄水器本体3と、該浄水器本体3に着脱自在に取り付けられる濾過カートリッジ4とを備えた構成とされるものである。
【0013】
浄水器本体3には、蛇口から原水が流入する流路5と、流入した原水を濾過カートリッジ4へ導く浄水部流入路6と、流入した原水を直射して吐出する吐出口(図示せず)へ導く第一の原水流入路(図示せず)と、流入した原水をシャワー状に吐出する吐出口(図示せず)へ導く第二の原水流入路(図示せず)とが形成されている。これら浄水部流入路6、第一の原水流入路及び第二の原水流入路への分岐部には、切換弁10が設けられている。この切換弁10は、弁体(図示せず)が回動することにより流入した原水を各流入路へ切り換えて選択的に流入させる機能を有している。また、この切換弁10には、弁体を回動させるための切換レバー19が設けられている。
【0014】
濾過カートリッジ4は、図2に示すように、カートリッジ本体13と、該カートリッジ本体13に間隙14を隔てて設けられた濾過体15とを備えた構成とされている。
濾過体15は、原水導入口16から流入し、間隙14を経て濾過導入口17に流入した原水を濾過するものであって、内部に活性炭11と中空糸膜12とを収納している。
活性炭11は、原水のカルキ臭、カビ臭、トリハロメタン等を除去するものであり、中空糸膜12は原水中の細菌類、濁度成分等を除去するものである。
【0015】
濾過部15の下流側には、該濾過部15で濾過された浄水を集水する集水部18が形成されている。そして、この集水部18に連通するようにして、浄水器本体3には、一端が集水部18に開口し、他端が外部に開口する吐出口20とされる吐出路21が形成されている(図1参照)。
【0016】
一方、濾過カートリッジ4には、浄水器本体3との接合面に、該浄水器本体3に対向して第1磁性体25A(寿命到達積算流量識別部)が設けられている。そして、浄水器本体3には、浄水部流入路6の途中でかつ第1磁性体25Aの近傍となる位置に識別回路29(寿命到達積算流量設定部)が設けられている。すなわち、第1磁性体25A及び識別回路29は、第1磁性体25Aが設けられている濾過カートリッジ4の寿命到達積算流量を識別する識別手段として機能するものである。
【0017】
図1に示すように、浄水器1には、上述した識別回路29を包含する濾材寿命計測器26が設けられている。この濾材寿命計測器26は、図3に示すように、寿命検知回路28と、識別回路29(寿命到達積算流量設定部)と、表示回路30(報知手段)と、これら回路に電力を供給する電源回路31とを備えた構成とされている。
識別回路29は、第1磁性体25Aを識別して濾過カートリッジ4の寿命到達積算流量を設定するものであって、識別用演算回路32と濾材寿命設定回路42とから構成されるものである。
【0018】
識別用演算回路32は、濾過カートリッジ4が浄水器本体3に取り付けられたときに第1磁性体25からの信号を処理するものであって、電源回路31との間に定電流回路34を介して配置され、第1磁性体25Aの情報を磁気抵抗として読み取る磁気抵抗素子35と、該磁気抵抗素子35からの出力を増幅する増幅回路36と、該増幅回路36で増幅された出力を基準電圧と比較する濾材比較回路37とを備えた構成とされている。
濾材寿命設定回路42は、識別用演算回路32が処理した結果に基づいて、濾過カートリッジ4が小容量か大容量かを識別すると共に、そのときの濾過カートリッジ4の寿命到達積算流量を基準寿命到達積算流量として設定するものである。
【0019】
寿命検知回路28は、積算流量算出回路38(積算流量算出手段)と寿命比較回路39(比較手段)とを備えた構成とされるものである。
積算流量算出回路38は、濾過カートリッジ4が浄水器本体3に取り付けられた後に濾過カートリッジ4内を流れた水の積算流量を算出するものであって、流量計測手段27と、計測用演算回路40と、積算流量記憶回路41とから構成されるものである。
【0020】
流量計測手段27は、浄水部流入路6を経て濾過カートリッジ4へ向かう原水の流量を計測するものであり、具体的には、第2磁性体22を実装し、水流の大小に比例した回転数を得ることができる回転体33からの磁気信号を処理するものであって、詳細構成は図示していないが、電源回路との間に定電流回路を介して配置され、第2磁性体22の情報を磁気抵抗として読み取る磁気抵抗素子と、該磁気抵抗素子からの出力を増幅する増幅回路と、該増幅回路で増幅された出力を基準電圧と比較する濾材比較回路とを備えた構成とされている。なお、上述した回転体33は、図1に示すように、集水部18から吐出路21を経て吐出口20へ至る流路に配設されている。
【0021】
ここで、前記濾過カートリッジ4に実装され該濾過カートリッジ4の寿命到達積算流量を識別可能とする第1磁性体25Aと、前記浄水器本体3に実装され濾過カートリッジ4内を流れた水の積算流量を算出するための第2磁性体22については、各磁性体間の干渉を低減可能な構造としている。
図1に示す実施例では、第1磁性体25Aを従来より小型化し、磁性体表面から発生する磁束密度を低減した構成としてある。すなわち、第2磁性体22の位置における第1磁性体25からのもれ磁束が、所定値以下となるように設定されている。この設定値は、好ましくは50ガウス以下となるように、より好ましくは30ガウス以下となるようにすればよい。
ここで、上記のもれ磁束の所定値について、50ガウス以下とすれば両磁性体間の干渉は実用上問題のないレベルとなり、さらに30ガウス以下とすれば、後述する濾材比較回路37において、信号電圧と基準電圧とが比較される時に、流量計測手段27への影響は、基準電圧に対する信号電圧の誤差または許容雑音範囲以下に低減でき、干渉を全く考慮する必要のないレベルとなる。
【0022】
次に、流量計測手段27にて計測した信号は計測用演算回路40へ送られる。計測用演算回路40は、流量計測手段27から送られた信号を演算処理して浄水部流入路6を経た原水の流量を算出するものであり、算出された流量値は積算流量記憶回路41へ送られる。
【0023】
積算流量記憶回路41は、計測用演算回路40で算出された流量値を積算して積算流量値として記憶するものである。また、この積算流量記憶回路41は、濾過カートリッジ4が交換されて濾材寿命設定回路42に新たな濾過カートリッジの寿命到達積算流量が設定されたとき、初期化されるようになっている。
【0024】
寿命比較回路39は、積算流量算出回路38で算出された積算流量と、濾材寿命設定回路42で設定され、該濾材寿命設定回路42から供給された濾過カートリッジ4の基準寿命到達積算流量とを比較するものである。寿命比較回路39で比較した結果、積算流量が基準寿命到達積算流量に達していたときには、その旨の信号が表示回路30へ送られる。表示回路30は、寿命比較回路39からの信号に基づいて、積算流量が基準寿命到達積算流量に達していたときに、使用者に対してLCD等により表示するものである。
【0025】
以下、上記の構成の浄水器の動作について説明する。
まず、浄水器本体3に小容量の濾過カートリッジ4を取付ける。これにより、識別回路29が作動して、磁気抵抗素子35が濾過カートリッジ4に設けられた第1磁性体25Aの磁気抵抗を読み取り、定電流回路34を介して増幅回路36へ出力する。そして、増幅回路36で増幅された出力信号は、濾材比較回路37へ送られ、ここで基準電圧と比較された後、比較結果として濾材寿命設定回路42へ送られる。
【0026】
濾材寿命設定回路42は、濾材比較回路37から送られた比較結果により、濾過カートリッジ4を小容量のものと識別し、あらかじめ記憶している小容量用の寿命到達積算流量を取付けられた濾過カートリッジ4の基準寿命到達積算流量として設定すると共に、寿命検知回路28の積算流量記憶回路41に記憶されている積算流量値を初期化する。
【0027】
次に、浄水を使用するためには、切換レバー19を操作して蛇口からの原水が浄水部流入路6へ流入する位置へ切換弁10を回動させておく。そして、蛇口を開くことにより、蛇口から流路5を通って流入した原水は、切換弁10により浄水部流入路6を経て原水導入口16から濾過カートリッジ4内の間隙14へ流入する。
【0028】
間隙14を経て濾過導入口17に導かれた原水は、そこから濾過体15内へ導入され、内部の活性炭11及び中空糸膜12により濾過されて浄水となる。この後、浄水は、集水部18から吐出路21を通って吐出口20から浄水として吐出される。
【0029】
このとき、原水が浄水部流入路6を通過しているときには、寿命検知回路28が作動する。すなわち、吐出口20へ向かう浄化水の水流によって回転体33が回転するので、これと一体に回転する第2磁性体22の磁気信号が変化する。そして、この磁気信号を検出することで、流量計測手段27が浄水部流入路6を経て濾過カートリッジ4へ向かう原水の流量(浄化した水量)を計測して、計測した信号を計測用演算回路40へ送る。計測用演算回路40は、この信号を演算処理して浄水部流入路6を経た原水の流量を算出し、算出した流量値を積算流量記憶回路41へ送る。
【0030】
積算流量記憶回路41は、すでに記憶している積算流量値と、計測用演算回路40から送られてきた流量値とを積算した結果を、新たな積算流量値として記憶する。そして、寿命比較回路39がこの積算流量記憶回路41に記憶されている積算流量値と、濾材寿命設定回路42に設定されている基準寿命到達積算流量とを比較して、積算流量値が基準寿命到達積算流量に達していたときには、交換時期信号を表示回路30へ送る。表示回路30は、寿命比較回路39から送られてきた交換時期信号に基づいて、使用者に対してLCD表示により濾過カートリッジ4の交換時期が到来した旨の表示をする。
【0031】
一方、浄水を使用せず、原水を使用するときには、切換レバー19を操作して切換弁10を回動することにより、蛇口から流路5を通って流入した原水は、第一の原水流入路または第二の原水流入路へ導かれ、それぞれに連通する吐出口から原水のまま吐出される。このとき、浄水部流入路6には、原水が供給されないため、積算流量算出回路38は作動せず、従って、積算流量記憶回路41が以前の積算流量値を保持し続ける。
【0032】
本実施の形態の浄水器1によれば、異種の濾過カートリッジ4に交換しても識別回路29により自動的にその寿命到達積算流量を設定できる。また、表示回路30により、濾過カートリッジ4の交換時期の到来を知ることができる。
さらに、濾過カートリッジ4に実装され該濾過カートリッジ4の寿命到達積算流量を識別可能とする第1磁性体25Aと、浄水器本体3に実装され濾過カートリッジ4内を流れた水の積算流量を算出するための第2磁性体22とを備えていても、両磁性体25A,22間の干渉を低減して実用上問題のないレベルとなるので、検出精度を向上させることが可能になる。
【0033】
ところで、第2磁性体22の位置における第1磁性体25Aからのもれ磁束を所定値以下に設定する手段としては、第1磁性体25Aを従来より小型化するだけでなく、下記のような手段を選択することも可能である。
すなわち、第1変形例として図4に示す第1磁性体25Bのように、磁性体の片面にN極及びS極が形成される片面着磁とし、この磁性体から発生する磁束が至近距離で閉じるようにしてもよい。
また、第2変形例として図5に示すように、第1磁性体25Cを第2磁性体22から離し、両磁性体25C,22間の距離を従来より増大させてもよい。具体的には、第1磁性体25Cを濾過カートリッジ4の外周側へ移動させた配置にして、両磁性体25C,22間の距離を増大させている。
【0034】
この他にも、第1磁性体25を微小着磁としたり、あるいは、磁束が極力交差しない向き、すなわち磁束が正対し難い向きで各磁性体を配置するようにしてもよい。なお、ここでいう微小着磁とは、通常の飽和磁化に対し、着磁する時の印可電圧を小さくして磁化レベルを小さくした着磁や、同形状であっても飽和磁化の小さい磁性体に飽和磁化させる着磁を指している。
【0035】
ここで、第2磁性体22の位置における第1磁性体25A,25B,25Cからのもれ磁束を所定値以下に設定し、両磁性体間の干渉を低減可能な手段をまとめると、下記のようになる。
(1)磁性体間の距離を増大させる
(2)第1磁性体から発生する磁束が至近距離で閉じるように片面着磁とする
(3)第1磁性体を小型化して磁性体表面から発生する磁束密度を低減させる
(4)第1磁性体Aを微小着磁とする
(5)磁束が極力交差しない向きで各磁性体を配置する
なお、上記(1)〜(5)をそれぞれ単独で実施するのは勿論のこと、これらの中から複数を適宜選択して組み合わせたものを実施してもよい。
【0036】
図6(a)に示した実験結果には、実際の流速を変化させた時の1分あたりの流量について、(A)市販の流量計を用いて積算流量を計測した実流量測定値と、(B)微小着磁とした第1磁性体による積算流量算出手段を用いて積算流量を計測した測定結果と、(C)片面着磁とした第1磁性体25Bによる積算流量算出手段を用いて積算流量を計測した測定結果と、(D)従来の第1磁性体25による積算流量算出手段を用いて積算流量を計測した測定結果とが示されている。この実験結果によれば、(D)の測定結果は、特に少流量時において実流量との誤差が大きくなっており、この誤差は、本発明を適用した(B)及び(C)の測定結果で減少していることがわかる。なお、各数値の単位はリットル(l)である。
【0037】
また、図6(b)は、(a)の表をグラフ化したものであり、(A)の実流量測定値を横軸に配置し、それぞれに対応する(B)、(C)及び(D)の測定結果を棒グラフ化して積算流量精度の比較を示したものである。なお、グラフの縦軸は積算流量(リットル;l)であり、少流量時ほど(D)の誤差が大きくなっていることが分かる。
【0038】
ところで、具体的な構成は上記実施の形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれるものである。
たとえば、上記の実施の形態においては、切換弁10と原水導入孔とを直接接続する構成としたが、切換弁10からホース等により原水を取り出して別の場所に配置した濾過カートリッジに接続してもよい。
【0039】
また、上記実施の形態では、濾過カートリッジの寿命到達流水量を磁気抵抗素子を用いて識別しているが、ホール効果を利用したホール素子やホールICに類する検出素子を用いることにより、濾過カートリッジの種類をより細かく識別できるようにしてもよい。
勿論、リードスイッチのような有接点タイプの磁気検出素子を用いても一向に構わない。さらには、濾過カートリッジ4においても、その寿命到達流水量を磁性体ではなく、たとえば、濾過カートリッジに寿命到達流水量に応じた突部を設け、識別用演算回路において有接点のリミットスイチッチや無接点の光電スイッチで、該突部が示す情報を読み取るような構成であってもよい。
【0040】
一方、流量計測手段としては、浄水部流入路内に流量を一定にする定量弁を設け、原水がその定量弁を通過している時間を積算して積算流量値とするような構成であってもよい。また、濾過カートリッジが寿命に達したことをLCD表示する構成としたが、たとえば、LCDに代えて、音声合成装置、ブザー、LED等により使用者に報知する構成であってもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る浄水器によれば、濾過カートリッジに実装した該濾過カートリッジの寿命到達積算流量を識別可能とする第1磁性体と、浄水器本体に実装し該濾過カートリッジ内を流れた水の積算流量を算出するための第2磁性体とを備え、第2磁性体の位置における第1磁性体からのもれ磁束が所定値以下となるように設定したので、両磁性体間の干渉を低減することができるようになり、この結果、寿命到達積算流量の測定精度の向上や寿命到達積算流量識別精度が向上するという顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による浄水器の一実施形態を示す部分断面図であり、第1磁性体を小型化した例が示されている。
【図2】 図1に示した浄水器カートリッジの断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態による浄水器の電子回路構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明による浄水器の第1変形例を示す部分断面図であり、第1磁性体を片面着磁した例が示されている。
【図5】 本発明による浄水器の第2変形例を示す部分断面図であり、第1磁性体の距離を大きくした例が示されている。
【図6】 本発明の効果を示す実験結果を示しており、(a)は(A)市販の流量計を用いて積算流量を計測した実流量測定値、(B)微小着磁とした第1磁性体による積算流量算出手段を用いて積算流量を計測した測定結果、(C)片面着磁とした第1磁性体25Bによる積算流量算出手段を用いて積算流量を計測した測定結果、(D)従来の第1磁性体25による積算流量算出手段を用いて積算流量を計測した測定結果を示す表、(b)は(a)の表をグラフ化したものである。
【図7】従来の、複数の磁性体を使用している浄水器の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 浄水器
3 浄水器本体
4 濾過カートリッジ
5 流路
6 浄水部流入路
10 切換弁
20 吐出口
21 吐出路
22 第2磁性体
25A,25B,25C 第1磁性体(寿命到達積算流量識別部)
26 濾材寿命計測器
27 流量計測手段
29 識別回路(寿命到達積算流量設定部)
30 表示回路(報知手段)
33 回転体
38 積算流量算出回路(積算流量算出手段)
39 寿命比較回路(比較手段)

Claims (2)

  1. 浄水器本体に着脱自在に取り付けられ、内部に導入された原水を濾過する濾過カートリッジと、該濾過カートリッジの使用開始以後に該濾過カートリッジ内を流れた水の積算流量を算出する手段とを有する浄水器において、
    前記濾過カートリッジに実装され該濾過カートリッジの寿命到達積算流量を識別可能とする第1磁性体と、前記浄水器本体に実装され前記濾過カートリッジ内を流れた水の積算流量を算出するための第2磁性体とを備え、
    該第1磁性体が、磁性体の片面にN極及びS極が形成された片面着磁のものであり、
    該第2磁性体の位置における前記第1磁性体からのもれ磁束を所定値以下に設定したことを特徴とする浄水器。
  2. 前記もれ磁束の所定値が50ガウスであることを特徴とする請求項1記載の浄水器。
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