JP4155570B2 - 光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法 - Google Patents

光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4155570B2
JP4155570B2 JP2003308186A JP2003308186A JP4155570B2 JP 4155570 B2 JP4155570 B2 JP 4155570B2 JP 2003308186 A JP2003308186 A JP 2003308186A JP 2003308186 A JP2003308186 A JP 2003308186A JP 4155570 B2 JP4155570 B2 JP 4155570B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
reinforcing
tube
fiber cord
cord
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003308186A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005077766A (ja
Inventor
敬 山口
和宏 瀧澤
洋 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2003308186A priority Critical patent/JP4155570B2/ja
Publication of JP2005077766A publication Critical patent/JP2005077766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4155570B2 publication Critical patent/JP4155570B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Description

この発明は、光ファイバコードどうしの融着接続部を補強する光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法に関する。
光ファイバコードは、光ファイバ心線に抗張力材を添わせてシースを施した構造であるが、抗張力材としてアラミド繊維(ケブラー)等の抗張力繊維を用いた構造の光ファイバコードの一例を示すと、図10の通りである。この光ファイバコード1は、1本の光ファイバ(0.25mmUV素線)3をパイプ4内に収容した単心の光ファイバ心線(単心のルースチューブ心線)2の外周にアラミド繊維(ケブラー)等の抗張力繊維5を添わせ、その外側にPVC(塩化ビニル)等のシース6を施した構造である。
光ファイバコードの融着接続部を補強する場合、例えば、図15に示すように、光ファイバ3どうしの融着接続部に融着補強スリーブ7を被せ、左右の光ファイバコード1(一方の光ファイバコードを1A、他方の光ファイバコードを1Bで示す)の抗張力繊維5、5をそれぞれ融着補強スリーブ7の上で重ね合わせ、この融着補強スリーブ7の近傍に棒状の補強部材8を長手方向に沿って配置し、それらの上にABS樹脂や塩化ビニル樹脂等の保護パイプを被せるとともに、この保護パイプ9内に接着剤10を充填する方法が広く採用されている。これにより、光ファイバ3の融着接続部が融着補強スリーブ7で直接補強されるとともに、両側の光ファイバコード1(1A、1B)の抗張力繊維5どうしおよびシース6どうしが互いに引止められて、融着接続部の補強が十分堅固なものとなる。
上記従来の融着接続部補強構造は、補強部材8および保護パイプ9として一般に硬質な部材を用いるので、曲げることができず、光機器内のレイアウトの制約となったり配線等の作業がしにくい場合がある。また、保護パイプ9として軟質な部材を用いた場合、内部の形状が出てしまい、外観的な品質が悪くなる。また、棒状の補強部材8を用いない補強構造も考えられるが、その場合に、保護パイプ9として硬質の部材を用いると、前記の通り曲げることができない。また、融着接続部の補強を確保できる内部構造にした上で軟質の保護パイプ9を用いた場合、内部の形状が出てしまい、外観的な品質が悪くなるという問題がある。
本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、補強すべき内部が異形の場合でも、その形状に拘わらずに良好な外観の補強部を形成することができ、また、ある程度曲げることが可能で作業性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明の光ファイバコードの融着接続部補強構造は、
光ファイバコードどうしの融着接続部に補強チューブを、一方の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部から他方の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部に跨がる態様で被せ、
前記補強チューブ上に抗張力繊維を接着固定したその上に直接又は熱収縮チューブを介在させて、プラスチック製の帯が螺旋状に巻かれた構成でかつ径が拡縮可能でありかつ任意の箇所で螺旋を開くことが可能なスパイラルチューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で、横から巻き付けるようにして被せ、
その上に熱収縮チューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で被せたことを特徴とする。
なお、スパイラルチューブが「任意の箇所で螺旋を開くことが可能」とは、図8(ハ)のような態様でスパイラルチューブの螺旋形状を局所的に引き伸ばすことが可能であることを意味する。
請求項は、請求項において、熱収縮チューブが、内面に接着剤を塗布した接着剤付き熱収縮チューブであることを特徴とする。
請求項3の発明の光ファイバコードの融着接続部補強方法は、
光ファイバコードどうしの融着接続部に補強チューブを、一方の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部から他方の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部に跨がる態様で被せ、
前記補強チューブ上に抗張力繊維を接着固定したその上に直接又は熱収縮チューブを介在させて、プラスチック製の帯が螺旋状に巻かれた構成でかつ径が拡縮可能でありかつ任意の箇所で螺旋を開くことが可能なスパイラルチューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で、横から巻き付けるようにして被せ、
その上に熱収縮チューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で被せることを特徴とする。
本発明によれば、光ファイバコードどうしの融着接続部に補強チューブを、左右の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部に跨がる態様で被せ、前記補強チューブ上に抗張力繊維を接着固定したその上に直接又は熱収縮チューブを介在させて、プラスチック製の帯が螺旋状に巻かれた構成でかつ径が拡縮可能でありかつ任意の箇所で螺旋を開くことが可能なスパイラルチューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で、横から巻き付けるようにして被せることにより、光ファイバコードの融着接続部を補強するので、補強すべき内部構造が異形の場合でも、その形状に拘わらずに良好な外観の補強部を形成することができる。
また、そのスパイラルチューブによる補強部は、曲げることが可能なので、光機器内のレイアウトの制約になることが少なく、また配線等の作業の作業性を向上させることができる。
また、スパイラルチューブの上に熱収縮チューブを被せた構成であり、縮むことができるスパイラルチューブが、熱収縮チューブの把持力を有効に内部に伝えることができるので、熱収縮チューブの把持力が有効に生かされ、十分に補強された融着接続部が形成される。
請求項のように、接着剤付きの熱収縮チューブを用いた場合は、熱収縮チューブの両端と光ファイバコードのシース部分との結合が十分良好に確保され、融着接続部の補強がより確実なものとなる。
以下、本発明を実施した光ファイバコードの融着接続部補強構造及び補強方法について、図面を参照して説明する。
図1に本発明の一実施例の光ファイバコードの融着接続部補強構造30を断面図で示し、図2にその内部の一部分を斜視図で示す。この実施例は、後述する通り、補強チューブ11を用いる場合である。左右の光ファイバコード1(一方の光ファイバコードを1A、他方の光ファイバコードを1Bで示す)の構造はいずれも、図10に示した通りであり、1本の光ファイバ(0.25mmUV素線)3をパイプ4内に収容した単心の光ファイバ心線(単心のルースチューブ心線)2の外周にアラミド繊維(ケブラー)等の抗張力繊維5を添わせ、その外側にPVC(塩化ビニル)等のシース6を施した構造である。この光ファイバコード1の具体的な寸法の一例を示すと、光ファイバ心線2の外径(パイプ4の外径)は0.9mm、光ファイバコード1の外径(シース6の外径)は2.0mmである。
一方の光ファイバコード1(1A)の光ファイバ心線2から露出させた光ファイバ3と、他方の光ファイバコード1(1B)の光ファイバ心線2から露出させた光ファイバ3とは融着接続され、その融着接続部に融着補強スリーブ7が被せられている。この融着補強スリーブ7は、加熱すると溶融軟化した内面が融着接続部及びその近傍の外周に溶融接着して、融着接続部を保護する、市販されているホットメルトタイプのものである。この融着補強スリーブ7の外周に外径2mmの補強チューブ11が被せられている。
この補強チューブ11は、一方の光ファイバコード1Aの光ファイバ心線2のパイプ4部分(光ファイバ心線被覆部)から他方の光ファイバコード1Bの光ファイバ心線2のパイプ4部分(光ファイバ心線被覆部)に跨がる態様で被せており、補強チューブ11の両端と左右の光ファイバコード1のシース端6aとの間の隙間部分に接着剤25を塗布して、補強チューブ11の両端を光ファイバコード1のシース6部分に固定している。そして、前記補強チューブ11の外周に一方の光ファイバコード1A側の抗張力繊維5を介在させて第1の熱収縮チューブ13を被せ、前記第1の熱収縮チューブ13の外周に他方の光ファイバコード1B側の抗張力繊維5を介在させて第2の熱収縮チューブ14を被せている。
本発明ではスパイラルチューブ26を用いる。この実施例では、第2の熱収縮チューブ14の上にスパイラルチューブ26を、一方の光ファイバコード1Aのシース6部分から他方の光ファイバコード1Bのシース6部分に跨がる態様で巻いて被せている。そして、その上に最外層としての例えば内面に接着剤を塗布した第3の熱収縮チューブ16を、一方の光ファイバコード1Aのシース6部分から他方の光ファイバコード1Bのシース6部分に跨がる態様で被せている。
スパイラルチューブは、ポリエチレン、ナイロン、あるいはフッ素樹脂などのプラスチックからなる、例えば押出し成形による螺旋帯状の柔軟な部品であり、また、螺旋状をなす帯は幅広のものであり、後述の図8(ハ)に外観を斜視図で示したように、例えば線状材50等に途中から巻き付けてそれに被せることができる部材である。また、径が伸縮できるので、かつ、螺旋状をなす帯が幅広であることで縮径する際には十分な力で押さえ込みできるので、太めのものに伸びた状態で巻き付けた時は、内部外周面に隙間なく接触する。
次に、上記の光ファイバコードの融着接続部補強構造を得る手順の一実施例を図3〜図9を参照して説明する。
(1−1)まず、図3(イ)に示すように、外径2mmの2本の補強コード21A、21Bを用意する。その長さは、例えば、一方の補強コード21Aは1140mm、他方の補強コード21Bは2180mmである。各補強コード21(21A、21B)は、図3(ロ)に示すように、図10に示した光ファイバコード1から光ファイバ3を除いた構造である。次いで、図4に示すように、一方の補強コード21Aに、例えば30mmに切った外径2.5mmの第1の熱収縮チューブ13を被せる。また、先端側で例えば38mmの長さのシース6を剥ぎ、かつ、中のパイプ4をシース剥き際から5mmで切る。
(1−2)他方の補強コード21Bに、例えば30mmに切った外径3.5mmの第2の熱収縮チューブ14、及び、例えば65mmに切った内面接着剤付の第3の熱収縮チューブ16を被せる。また、前記と同様に、先端側で例えば38mmの長さのシース6を剥ぎ、かつ、中のパイプ4をシース剥き際から5mmで切る。
(2−1)予め一方の光ファイバに融着補強スリーブ7および外径2mmの補強チューブ11を通した状態で、2本の光ファイバ3,3を融着接続し、その融着接続ファイバ(融着接続した2本の光ファイバ3、3の全体を指す(同じく符号3と記す))を、図5に示すように、一方の補強コード21Aに挿入する。融着補強スリーブ7は2本の光ファイバ3、3の融着接続個所に被せる。
この実施例は、融着接続する2本の光ファイバがDSFファイバ(分散シフトファイバ)とSMファイバ(シングルモードファイバ)である場合のものであるが、同種の光ファイバの場合でも同じなので、以下の説明では特に2種の光ファイバの区別はしない。
(2−2)また、図6(イ)のように融着接続ファイバ3に他方の補強コード21Bを被せ、両補強コード21A、21Bのシース端と補強チューブ11の両端との間に僅かな隙間cができる程度にする。この状態の詳細断面を図6(ロ)に示す。なお、補強コード21A、21Bに光ファイバ3を入れたものが光ファイバコード1(1A、1B)である。
(2−3)融着補強スリーブ7が補強チューブ11の中で、中心に来るように、反対側から出ているファイバ3を動かして調節をし、反対側のファイバ3と補強コード21Aとを、折り返し貼り合わせたテープ23で止めて、光ファイバ3を固定する。
この段階では、一方の補強コード21A(ファイバコード1A)側の抗張力繊維5は単に延出したそのままの状態とするが、他方の補強コード21B(光ファイバコード1B)側の抗張力繊維5は、図示のように、補強コード21Bの外周に折り返してテープ24で止めておくとよい。
(3−1)図7(イ)は図6(イ)の要部を拡大した図である。この状態から、第1の熱収縮チューブ13を図で右方にスライドさせて補強チューブ11の真中に来るようにすると、図7(ロ)のように、ばらけていた抗張力繊維5が自動的に補強チューブ11の外周に添わされて第1の熱収縮チューブ13内に保持された状態となる。
その際、抗張力繊維5に特別な処理をする必要なく、単に自然に延出させた状態でよいので、ばらけ易い抗張力繊維5の処理が、繊維が絡まりあい繊維層が乱れることが少なくなるため、極めて容易であり、従来の単に手で添わせる作業と比べて、作業性が著しく向上する。次いで、第1の熱収縮チューブ13を例えばドライヤで加熱して収縮させる。
(3−2)次いで、テープ24を外して、先に折り返し押さえていた他方の光ファイバコード1B側の抗張力繊維5の向きを図7(ハ)のように前方(同図で左方)に向ける。その際の抗張力繊維5の処理には、何ら困難性はない。次いで、他方の光ファイバコード1B側の第2の熱収縮チューブ14を図で左方にスライドさせて前記第1の熱収縮チューブ13の上(補強チューブ11の真中)に来るようにすると、図7(ニ)に示すように、ばらけていた抗張力繊維5が自動的に第1の熱収縮チューブ13の外周に添わされ第2の熱収縮チューブ14内に保持された状態となる。前記と同様にその際の抗張力繊維5の処理は極めて容易で、作業性がよい。次いで、第2の熱収縮チューブ14を加熱して収縮させる。
なお、熱収縮チューブ13又は14を加熱収縮させる時、それぞれ抗張力繊維5の先端が熱収縮チューブ13又は14の下に隠れないようにする(後で接着する為)。
(4)次いで、抗張力繊維5の熱収縮チューブ13、14の両側から出ている部分に接着剤25を塗布して、抗張力繊維5を補強チューブ11上に接着固定する。この場合、補強チューブ11にも接着剤25が確実に付着するようにする。この時、抗張力繊維5が広がらないように接着すると、最終的に補強部分の太さが一定になり、良好な外観が得られる。
また、左右の光ファイバコード1A、1Bのシース端6aと補強チューブ11の両端との間の隙間の近傍、すなわち抗張力繊維5がシース6から出ている部分にも、図7(ホ)に示すように接着剤25’を塗布して、光ファイバコード1A、1Bのシース6端と補強チューブ11の両端とを接着固定し、同時に抗張力繊維5も接着固定する。この時、左右の補強コード21A、21Bと補強チューブ11との間の隙間が広がり過ぎないように注意する。
次いで、図示は省略するが、溝付きスポンジの溝に光ファイバコード1A、1Bを押し込んで固定し接着剤が乾くまで待つ。
(5−1)次いで、スパイラルチューブ26を巻き付けて被せる。すなわち、一方の補強コード21Aの剥き際5mmのところから、他方の補強コード21Bの剥き際5mmのところまで、スパイラルチューブ26を隙間が生じないように巻いていく。巻いていく時のスパイラルチューブ26の態様は図8(ハ)の通りである。こうして、図8(イ)に示すように、スパイラルチューブ26を第2の熱収縮チューブ14の上に、一方の光ファイバコード1Aのシース6部分から他方の光ファイバコード1Bのシース6部分に跨がる態様で被せる。
なお、若干長いスパイラルチューブ26を使用して巻くが、巻き終わり部分ではスパイラルチューブ26を切断する(図8(イ)は切断した状態を示す)。先の接着剤25で抗張力繊維5を接着固定する際に、抗張力繊維5の接着固定の仕方が雑であると、スパイラルチューブ26が盛り上ってしまうので、前述の抗張力繊維5の接着固定を丁寧に行なう。
(5−2)次いで、他方の光ファイバコード1Bに被せていた内面接着剤付きの第3の熱収縮チューブ16を図8(イ)で左方にスライドさせて、前記スパイラルチューブ26の上に、一方の光ファイバコード1Aのシース6部分から他方の光ファイバコード1Bのシース6部分に跨がる態様で被せる。
(6−1)上述の作業において、第3の熱収縮チューブ16をスパイラルチューブ26から約7mmの所に合わせて持ってくれば、両端約7mmの幅(図8(ロ)参照)で第3の熱収縮チューブ16が光ファイバコード1のシース6にかぶるようになる。その状態で、第3の熱収縮チューブ16を真中から加熱収縮させていく。
(6−2)第3の熱収縮チューブ16の収縮が終了したら、図9のように左右の光ファイバコード1A、1Bを溝付きスポンジ28の溝28aに押し込んで固定し、第3の熱収縮チューブ16と内部の補強チューブ11(内部は図示していない)とが真っ直ぐ固まるように固定して冷ます。収縮チューブ16を真中から収縮させることにより、収縮チューブ16の縮みによる偏りを無くすことができる。
以上の工程で、図1に示したような光ファイバコードの融着接続部補強構造30が得られる。
上述の光ファイバコードの融着接続部補強構造30は、融着接続部に補強チューブ11を左右の光ファイバコード1の光ファイバ心線被覆部4に跨がる態様で被せ、前記補強チューブ上に抗張力繊維を接着固定したその上に熱収縮チューブを介在させて、プラスチック製の帯が螺旋状に巻かれた構成でかつ径が拡縮可能でありかつ任意の箇所で螺旋を開くことが可能なスパイラルチューブ26を被せ、さらにその上に熱収縮チューブを被せて補強しているので、内部の形状に拘わらずに良好な外観の補強部を形成することができる。特に実施例のように、内部に第1、第2の熱収縮チューブ13、14を設ける場合、その上に最外層の熱収縮チューブ16を直接被せると、内部の凹凸が出てしまうが、スパイラルチューブ26が内部の熱収縮チューブ13、14を覆って滑らかな外形にするので、さらにその上に最外層の熱収縮チューブ16を被せた時に、外観品質が十分良好になる。
また、スパイラルチューブ26による補強部は、硬質の部材を用いたものと異なり、曲げることが可能なので、光機器内のレイアウトの制約となることが少なく、また配線等の作業の作業性を向上させることができる。
また、スパイラルチューブ26は縮むことができるので、内部に密着して最外層の熱収縮チューブ16の把持力を有効に内部に伝えることができ、したがって、最外層の熱収縮チューブ16の把持力が有効に生かされ、十分に補強された融着接続部が形成される。
また、最外層の熱収縮チューブ16は内面接着剤付きなので、熱収縮チューブ16の両端と光ファイバコード1のシース6部分との結合が十分良好に確保され、融着接続部の補強がより確実なものとなる。
また、この実施例の場合は、さらに、左右の光ファイバコード1の抗張力繊維5どうしが補強チューブ11の外周面上で接着固定されていることにより、抗張力繊維5どうしが互いに堅固に引止められる。また、第3の熱収縮チューブ16が左右の光ファイバコード1のシース6部分に渡って被せ付けられていることにより、左右の光ファイバコード1のシース6どうしも堅固に引き止められる。このように、左右の光ファイバコード1の抗張力繊維5どうし、およびシース6どうしが堅固に引き止められているので、光ファイバ3の融着接続部が堅固に補強される。
上記に作業において、左右の抗張力繊維5は、第1又は第2の熱収縮チューブ13又は14をスライドさせることで、容易に補強チューブ11上に添わせて保持できるので、ばらけ易い抗張力繊維5の処理が極めて容易で作業性が良好であり、保護パイプ内に補強部材を挿入し接着剤を充填する従来と比べて極めて容易である。
また、上記の融着接続部補強構造30によれば、図15で説明した従来構造において用いている補強部材8が不要となるので、光ファイバコード1の融着接続部近傍の外径をコンパクトにすることができるだけでなく、補強部材を製造するための金型が不要となるので大幅にコストを削減することができる。また、熱収縮チューブ(第3の熱収縮チューブ)16で左右の光ファイバコード1のシース6どうしを引き止めるものであり、内部に接着剤を充填する必要がないので、従来構造と異なり、接着剤が硬化するのを待つことなく次の工程を行うことができる。
また、補強チューブ11が左右のシース端6a間の概ね全長を覆っており、パイプ4から露出した光ファイバ3を覆っているので、抗張力繊維5どうしを互いに接着するための接着剤25が光ファイバ3に付着する恐れはない。なお、補強チューブ11を光ファイバコード1に接着する接着剤25’は、補強チューブ11の両端のみであり、補強チューブ11の内部に深く入り込むことはないので、接着剤25’が光ファイバ3に付着する恐れはない。したがって、接着剤が光ファイバに付着した場合の不都合は生じない。
上述の実施例では、補強コード21A、21Bに、2本の光ファイバ3、3を接続した融着接続ファイバ3を挿入する手順で説明したが、そのような場合に限定されない。始めから光ファイバコードの状態(補強コードに光ファイバを入れた状態)で、上述の融着接続部補強構造を構成できる。この場合、光ファイバ3に対して補強コード21A、21Bをスライドさせておけば、上述と同様な作業を行なうことができる。
また、実施例のように光ファイバがスライド可能な光ファイバコードに限らず、光ファイバが光ファイバコード内でスライドできない光ファイバコードにも本発明を適用できる。この場合は、一方の光ファイバコードの光ファイバに融着補強スリーブ7を予め被せ、かつ、補強コード21部分に補強チューブ11を被せた状態で光ファイバどうしの融着接続を行う。この場合に用いる補強チューブ11は補強コード21の外径より大きな内径のものを用いる。
スパイラルチューブ26を用いる光ファイバコードの融着接続部構造としては、上述の実施例に限らず、例えば図11(イ)に示すように、補強チューブ11上に抗張力繊維5を接着剤で固定したその上に直に(図11(イ)では抗張力繊維5を図示していないが、図7(ホ)で第1、第2の熱収縮チューブ13、14がない場合と同じ)スパイラルチューブ26を被せ、図11(ロ)に示すように、その上(スパイラルチューブ26の上)に、最外層の熱収縮チューブ16を被せた構造とすることも考えられる。
また、図11(ハ)のように、補強チューブ11に棒状の補強部材41を添わせ、その上から全体にスパイラルチューブ26を被せた構造とすることも考えられる。
また、本発明の実施例ではないが参考例として示した図12に示すように、図11(イ)の構造(補強チューブ11の上にスパイラルチューブ26を被せたもの)に棒状の補強部材42を添わせて保護パイプ43内に収容し、内部に接着剤44を充填した構造とすることも考えられる。
本発明の実施例ではないが参考例として示した図13のように、光ファイバの融着接続部に被せた融着補強スリーブ7の上に直接左右の抗張力繊維5(図13では不図示)を左右から添わせて互いに接着固定し、その上にスパイラルチューブ26を巻いて被せた構造とすることも考えられる。
上述の実施例は単心の光ファイバコード1を対象とするものであるが、多心の光ファイバコードを対象とする場合にも適用できる。例えば図14に示した光ファイバコード1’は、2本の光ファイバ(0.25mmUV素線)3’を長円形断面のパイプ4’内に収容した2心の光ファイバ心線(2心のルースチューブ心線)2’の外周にアラミド繊維(ケブラー)等の抗張力繊維5’を添わせ、その外側にPVC(塩化ビニル)等のシース6’を施した構造である。
この場合、基本的には図1〜図13の各実施例において、1本の光ファイバ3を収容した円形断面のパイプ4に代えて、2本の光ファイバ3’を収容した長円形断面のパイプ4’を用いた場合を想定すればよい。
本発明の一実施例の光ファイバコードの融着接続部補強構造を示す断面図であり、図9における光ファイバコード融着接続部の縦断面図に相当する。 図1の光ファイバコードの融着接続部補強構造の内部を分かり易いように示した部分斜視図である。 本発明の光ファイバコードの融着接続部補強方法の一実施例の準備段階を説明するもので、、使用する補強コードを示した図であり、(イ)は2本の補強コードの平面図、(ロ)は拡大した断面図である。 光ファイバコードの融着接続部補強方法の準備段階の図3に続く工程を説明する図である。 光ファイバコードの融着接続部補強方法の準備段階の図4に続く工程を説明する図である。 光ファイバコードの融着接続部補強方法の準備段階の図5に続く工程を説明する図で、(イ)は平面図、(ロ)は補強チューブ近傍の断面図である。 (イ)は図6の要部拡大図、(ロ)〜(ホ)は(イ)に続く準備段階の4つの工程を説明する図で、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ホ)の順で行なわれる。 本発明の光ファイバコードの融着接続部補強方法の特徴部分を説明するもので、図7に続く2つの工程を説明する図で、(イ)、(ロ)の順で行なわれる。また、(ハ)はスパイラルチューブの構造を説明する斜視図である。 光ファイバコードの融着接続部補強方法の図8に続く工程を説明する図である。 本発明及び従来例に共通する図であり、実施例1で対象とする光ファイバコードの断面図である。 (ロ)、(ハ)はそれぞれ本発明の光ファイバコードの融着接続部補強構造の他の実施例を示す図、(イ)は(ロ)の融着接続部補強構造を得る途中段階の図である。 光ファイバコードの融着接続部補強構造の参考例を示す図である。 光ファイバコードの融着接続部補強構造の他の参考例を示す図である。 本発明を適用する光ファイバコードの他の例(実施例3)を示す図で、2心の光ファイバコードの断面図である。 従来の光ファイバコードの融着接続部補強構造を示した縦断面図である。
符号の説明
1、1A、1B、1’ 光ファイバコード
2、2’ 光ファイバ心線
3、3’ 光ファイバ
4、4’ パイプ
5、5’ 抗張力繊維
6、6’ シース
7 融着補強スリーブ
11 補強チューブ
13 第1の熱収縮チューブ
14 第2の熱収縮チューブ
16 第3の熱収縮チューブ
21、21A、21B 補強コード
23 テープ
24 テープ
25、25’ 接着剤
26 スパイラルチューブ
30 光ファイバコードの融着接続部補強構造
31 保護パイプ
32 補強部材
33 接着剤
41、42 棒状の補強部材
43 保護パイプ
44 接着剤

Claims (3)

  1. 光ファイバコードどうしの融着接続部に補強チューブを、一方の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部から他方の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部に跨がる態様で被せ、
    前記補強チューブ上に抗張力繊維を接着固定したその上に直接又は熱収縮チューブを介在させて、プラスチック製の帯が螺旋状に巻かれた構成でかつ径が拡縮可能でありかつ任意の箇所で螺旋を開くことが可能なスパイラルチューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で、横から巻き付けるようにして被せ、
    その上に熱収縮チューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で被せたことを特徴とする光ファイバコードの融着接続部補強構造。
  2. 前記熱収縮チューブが、内面に接着剤を塗布した接着剤付き熱収縮チューブであることを特徴とする請求項記載の光ファイバコードの融着接続部補強構造。
  3. 光ファイバコードどうしの融着接続部に補強チューブを、一方の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部から他方の光ファイバコードの光ファイバ心線被覆部に跨がる態様で被せ、
    前記補強チューブ上に抗張力繊維を接着固定したその上に直接又は熱収縮チューブを介在させて、プラスチック製の帯が螺旋状に巻かれた構成でかつ径が拡縮可能でありかつ任意の箇所で螺旋を開くことが可能なスパイラルチューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で、横から巻き付けるようにして被せ、
    その上に熱収縮チューブを、一方の光ファイバコードのシース部分から他方の光ファイバコードのシース部分に跨がる態様で被せることを特徴とする光ファイバコードの融着接続部補強方法。
JP2003308186A 2003-09-01 2003-09-01 光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法 Expired - Fee Related JP4155570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003308186A JP4155570B2 (ja) 2003-09-01 2003-09-01 光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003308186A JP4155570B2 (ja) 2003-09-01 2003-09-01 光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005077766A JP2005077766A (ja) 2005-03-24
JP4155570B2 true JP4155570B2 (ja) 2008-09-24

Family

ID=34410726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003308186A Expired - Fee Related JP4155570B2 (ja) 2003-09-01 2003-09-01 光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4155570B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105807370A (zh) * 2016-03-23 2016-07-27 哈尔滨工程大学 一种用于多芯光纤熔融的双m形电加热装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4773473B2 (ja) * 2008-03-26 2011-09-14 伊藤鉄工株式会社 排水管の曲折部に適した洗浄ワイヤー装置。
CN103592723B (zh) * 2013-11-20 2015-09-23 中南大学 电加热装置及系统
US9453974B2 (en) * 2014-07-24 2016-09-27 Verizon Patent And Licensing Inc. Eccentric cut sleeve for optical fiber adapter

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105807370A (zh) * 2016-03-23 2016-07-27 哈尔滨工程大学 一种用于多芯光纤熔融的双m形电加热装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005077766A (ja) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5838861A (en) Transition assembly for optical fiber
US7609925B2 (en) Fiber optic cable breakout configuration with tensile reinforcement
WO2008059842A1 (en) Optical connector
WO2008059212A1 (en) Optical fibre breakout
JPS5915213A (ja) 2本の光ファイバ海底ケーブルの端末接続装置
JP4155570B2 (ja) 光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法
JP2008249824A (ja) 光ケーブル
JPS6091306A (ja) 多心光フアイバの接続部端末補強方法
US6226435B1 (en) Bulbous configured fiber optic splice closure and associated methods
JP4120957B2 (ja) 光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法
JP2003315596A (ja) 光ファイバ接続方法
JP2937155B2 (ja) 多心光コネクタ
JP4257836B2 (ja) 光ファイバコードの融着接続部補強構造および補強方法
JP3616172B2 (ja) 光ファイバケーブルの端末処理構造
JP4731461B2 (ja) 光コネクタ付き多心光ファイバの分岐部構造
JP4444270B2 (ja) 光ファイバ接続部の補強構造、補強方法及び補強スリーブ
JP5460347B2 (ja) 光ファイバ用補強スリーブ
GB2274175A (en) Submarine optical cable joint
JP2688247B2 (ja) 光ファイバコードの接続部およびその接続部材
JP2661960B2 (ja) 多心光コード分岐部
JPS58156911A (ja) 光フアイバコ−ドの接続方法
JPH0273202A (ja) 光ファイバケーブルおよびその端末部の形成方法
JP2002072005A (ja) 多心光ファイバの単心分岐部を有する光ファイバコードとその製造方法
JPS5880609A (ja) 光フアイバ心線の接続方法
JP2745729B2 (ja) コネクタ付光ファイバコードの分岐部

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080707

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4155570

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees