JP4154956B2 - 微小流路構造体を用いた情報測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小流路による液体の送液、化学反応、化学合成及び分析などの化学的物理操作を行う微小流路構造体からの情報測定に用いられる情報測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、数cm角のガラス基板上に長さが数cm程度で、幅と深さがサブμmから数百μmの微小流路をを有する微小流路構造体を用い、この微小流路内で流体の送液、化学反応、化学合成、分析、分離、抽出及び測定などの化学的物理的操作を行なう、いわゆる集積化化学実験室が注目されている。このような集積化化学実験室は、微小空間の短い分子拡散距離および大きな比界面積の効果により効率のよい化学反応を行なう事ができ、また、化学反応から分離、抽出及び測定までを一貫して行なう事や、各種研究開発の迅速化、省力化、省資源化、省エネルギー化、省スペース化、さらには実験廃液や廃棄物の削減、繰り返し実験の合理化等が可能になる等のメリットが期待されている。
【0003】
従来の微小流路構造体の一例を図1示す。微小流路内で流体の送液、化学反応、化学合成、分析及び、測定などの化学的物理的操作を目的に製作された微小流路構造体は図1の例に示すように、微小流路が形成された基板は一方の面にのみに1本の微小流路に相当する凹部が形成される。この微小流路構造体を用いて微小流路構造体から情報測定を行う場合、微小流路構造体1個に対して1回の情報測定しか行うことができない。複数の情報測定を行う場合には、頻繁に微小流路構造体を交換する必要があり、情報測定時間を短縮することは困難である。また、微小流路構造体を頻繁に交換する必要があるため、微小流路構造体に誤って傷を付けてしまう恐れもあり、安定した情報測定及び効率的な情報測定を行うことができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように従来の微小流路構造体を用いた情報測定装置は、1個の微小流路構造体において1回の情報測定しか行うことができず、複数の情報測定を行う場合には、微小流路構造体を頻繁に交換するなどの煩わしい作業も必要となり、安定した情報測定及び効率的な情報測定を行うことは困難であった。
【0005】
本発明は、上記課題を考慮してなされたもので、微小流路構造体からの安定した情報測定を行うと共に、効率的な情報測定を行うことが可能となる微小流路構造体を用いた情報測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記問題点を解決するために、微小流路構造体を備えた情報測定装置において、微小流路構造体に形成された測定部から情報を検出する検出器を1つ以上備え、微小流路構造体を保持及び位置決めする手段と、微小流路構造体を任意の角度回転する手段と、微小流路構造体に形成された測定部と情報測定装置の検出器の位置決めする手段を備え、微小流路構造体を任意の角度回転させて、微小流路構造体に複数形成された測定部からの情報を順次検出できる機能を有し、更に必要に応じて情報測定のための検出器に、情報測定を行うための光源を集光及び光軸方向に駆動する手段を有する情報測定装置とすること、さらに、この微小流路構造体として、流体を導入するための1つ以上の導入口と、導入された流体を流す1つ以上の微小流路と、流体を排出する1つ以上の排出口を有する円盤状の構造体であり、少なくとも一方の面に微小流路に相当する凹部が形成された基板と、微小流路が形成された面を覆うようにカバー体とを積層してなさしめること、更に少なくとも一方の面に微小流路に相当する凹部が形成された基板と、微小流路が形成された面を覆うようにカバー体とが積層された基板を、複数枚積層一体化することで、上記の従来技術による微小流路構造体の課題を解決することができることを見出した。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明の情報測定装置は、1以上の微小流路構造体を備えており、さらに、この微小流路構造体に形成された測定部から情報を測定する1つ以上の検出器、微小流路構造体を保持及び位置決めする手段、微小流路構造体を任意の角度回転する手段、微小流路構造体に形成された測定部と検出部から情報を測定する検出器を位置決めする手段、を備えている。そして、微小流路構造体を任意の角度回転させて、微小流路構造体に複数形成された測定部からの情報を順次測定することができる。このような構成とすることで、微小流路構造体を任意の角度回転させ、微小流路構造体に形成された複数の測定部からの情報測定を順次行うことができ、情報測定のスループットを向上させることができる。また、従来の微小流路構造体を用い場合に発生する微小流路構造体の交換等の煩わしい作業の発生を低減でき、また交換時等に誤って傷を付けてしまうといった不具合の発生も抑えられる効果もあり、安定した情測定装置が実現できる。
【0009】
ここで、本発明の情報測定装置にいう情報とは、本発明において用いられる微小流路構造体の所定の場所(測定部)に存在もしくは形成せしめた化学物質自体、あるいは外部より微小流路構造体の所定の場所へ光等を照射せしめるといった手段により生じた化学的あるいは物理的な変化をいうものであり、この情報を、例えば受光手段といった検出器にて検出できる。この検出器としては1個のみ備えていてもよいが、その目的に応じて2個以上の検出器を備えることもできる。また、検出される情報を生成させる手段についても、例えば化学発光性の物質を検出する場合には、微小流路構造体において発光させるための助物質と接触させるなどの処方により発生する光を受光して検出すればよく、また、外部より光を照射させる場合には本発明の情報測定装置に光源を備えることで目的に応じた波長、強度の光を測定部に照射させ、生じた光の変化等を検出部にて検出すればよく、本発明の目的を逸脱しない限り、いかなる方法も採用できる。
【0010】
本発明の情報測定装置には微小流路構造体を保持・位置決めできる手段を備えており、これらの具体的な態様としては、図2にも記載があるように、位置決め用穴7及び角度基準穴8を備えたハブ6にて微小流路構造体を保持し、位置決めできる。同様に、検出器についても位置決めする手段にて制御できる。
【0011】
また、微小流路構造体を任意の角度に回転させる機構としては、図4にも記載があるように、クランプ機構19、回転機構20といった機構により制御できる。そして、回転機構20により微小流路構造体を任意の角度に回転させることで、微小流路構造体の測定部からの情報を検出部にて測定できるのである。
【0012】
測定にあたっては、上記微小流路構造体を任意の角度に回転させながら、微小流路構造体の測定部より生じる情報を検出器で測定する。測定のタイミングとしては、連続的あるいは必要に応じたタイミングで間欠的に、測定できる。
【0013】
また、本発明の情報測定装置に用いる微小流路構造体は、流体を導入するための1つ以上の導入口と、導入された流体を流す1つ以上の微小流路と、流体を排出する1つ以上の排出口を有する微小流路構造体が、少なくとも一方の面に微小流路が形成された基板と、微小流路が形成された基板面を覆うように、微小流路の所定の位置に、微小流路と微小流路構造体外部とを連通する2つ以上の小穴が配置されたカバー体とが積層されている。これにより、微小流路構造体外部から微小流路へ流体を導入し、再び微小流路構造体外部へ流体を排出することができ、微小流路をカバー体で積層一体化することで、流体が微小量であったとしても、流体を安定して微小流路内を通過させる事が可能となる。流体の送液は、マイクロポンプなどの機械的手段や、排出口での吸引などによって可能となる。
【0014】
更に本発明の情報測定装置に用いる積層型微小流路構造体は、流体を導入するための1つ以上の導入口と、導入された流体を流す1つ以上の微小流路と、流体を排出する1つ以上の排出口を有し、更に積層された微小流路へ液体を導入するための1つ以上の導入口と、液体を排出させるための1つ以上の排出口を有する微小流路構造体が、少なくとも一方の面に微小流路が形成された基板と、微小流路の所定の位置に、微小流路と積層型微小流路構造体外部とを連通する2つ以上の小穴と、積層された微小流路の所定の位置に、微小流路と積層型微小流路構造体外部とを連通する2つ以上の小穴が配置されているカバー体とが、微小流路が形成された面を覆うようにカバー体とを積層させ、更に微小流路基板及びカバー体が複数枚積層一体化されている。また、微小流路を両方の面に形成した場合は、一方の微小流路を覆うようにカバー体とを積層させ、微小流路基板とカバー体が一体化された基板を複数枚積層一体化されている。これにより、積層型微小流路構造体外部から積層された微小流路へ液体を導入し、再び積層型微小流路構造体外部へ液体を排出することができ、微小流路をカバー体と積層一体化することで、液体が微少量であったとしても、液体を安定して微小流路内を通過させることが可能となる。
【0015】
更に本発明の微小流路構造体は、微小流路を形成する基板の少なくとも一方の面に微小流路に相当する凹部が形成されている。これにより凹部を微小流路として用い、流体の送液、化学反応、化学合成、分析、測定などの化学的物理的操作を行なうことが可能となる。また、微小流路を形成する基板の両面に微小流路に相当する凹部を形成し、両面に形成された凹部を微小流路として用てもよい。なお、両面に微小流路に相当する凹部を形成した場合の微小流路の形状は、両面の微小流路の形状と同じであっても良いし、異なっていても良い。
【0016】
微小流路に相当する凹部が形成された基板及びカバー体の材質としては、微小流路の形成加工が可能であって、耐薬品性に優れ、適度な剛性を備えたものが望ましい。例えば、ガラス、石英、セラミック、シリコン、あるいは金属や樹脂等であっても良い。基板やカバー体の大きさや形状については特に限定はないが、微小流路構造体を構成するという観点からは、例えば基板およびカバー体は共に、直径150mm以下の円盤状で、厚みは数mm以下程度とすることが望ましい。カバー体に配置された2つ以上の小穴は、微小流路と微小流路構造体外部とを連通し、流体の導入口または排出口として用いる場合には、その径が例えば数mm以下である事が望ましい。カバー体の小穴の加工には、化学的に、機械的に、あるいはレーザー照射やイオンエッチングなどの各種の手段によって可能とされる。
【0017】
また本発明の微小流路構造体は、微小流路に相当する凹部が形成された基板とカバー体は、熱処理接合あるいは光硬化樹脂や熱硬化樹脂などの接着剤を用いた接着等の手段により積層一体化することができる。さらに複数枚積層された積層型微小流路構造体は、熱処理接合あるいは光硬化樹脂や熱硬化樹脂などの接着剤を用いた接着等の手段、あるいはOリング等のシール手段により積層一体化することができる。
微小流路に相当する凹部の形状は、一般的に幅500μm以下、深さ300μm以下であるが、幅300μm以下、深さ150μm以下とする事が、微小空間の短い分子拡散距離および大きな比界面積の効果により効率のよい化学反応を行なう上でより適当である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施例を示し、更に詳しく発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0019】
実施例1
本発明の第1の実施例における情報測定装置に用いられる円盤状の微小流路構造体を図2に示す。微小流路構造体14は直径130mmで、微小流路に相当する凹部の形状は幅200μm、深さ50μmのY字形状とし、微小流路1を形成する微小流路基板3の一方の面に微小流路1に相当する凹部を90度ピッチに同様の微小流路1を4本形成した。また、微小流路1に相当する凹部を形成した微小流路基板3とカバー体2とが積層一体化された微小流路構造体14は、その構造体中央に、本発明の情報測定装置への保持及び位置決めを行うためのハブ6が設けられている。このハブ6はマグネットチャック可能なように金属材料で構成されている。これにより、微小流路構造体14を情報測定装置へ保持することができる。また、情報測定装置への位置決めが可能なようにハブ6の中央に精度が良好な位置決め用穴7が形成されている。この位置決め用穴7を用いることで情報測定装置への位置決めが可能となる。また、このハブ6には中央の位置決め用穴7とは別に、微小流路構造体14に形成された測定部の角度基準となる、精度の良好な角度基準穴8も形成されている。これにより、微小流路構造体14に形成された測定部と情報測定装置に設けられている検出器の位置決めが可能となる。実施例1においては、微小流路構造体14の直径を130mmとし、微小流路1に相当する凹部をY字形状として90度ピッチで4本形成したが、微小流構造体14の直径、微小流路の形状及び微小流路形成ピッチについては、これに限定するものではない。
【0020】
この微小流路は図3に示す製作手順に従って次のように作製した。すなわち、(a)ガラス基板9に金属膜10を製膜する工程、(b)金属膜10の上にフォトレジスト11を塗布する工程、(c)フォトレジスト11の上にフォトマスク12を置き、露光し、さらにフォトマスク12を取り除き、現像を行う工程、(d)(c)工程で現像によりフォトレジスト11が取り除かれた部分の金属膜10をエッチングする工程、(e)フォトレジスト11の残っている場所と、金属膜10が取り除かれた部分のガラスをエッチングする工程、(f)残った金属膜10を除去して、凹部が形成されたガラス基板13を形成させる工程、からなる。
【0021】
具体的には、厚さ1mm/直径130mmで、中央に直径30mmの穴が形成されたドーナツ状のガラス基板9の一方の面に、金などの金属膜10を後述する露光光が透過しない程度の厚さに成膜し、その金属膜10の上にフォトレジスト11をコートした。更にフォトレジスト11の上に前記微小流路1の形状を描いたパターンを有するフォトマスク12を置き、そのフォトマスク12の上から露光し現像を行なった。次に、酸などで金属膜10をエッチングした後、フォトレジスト11とガラスをフッ酸などでエッチィングし、さらに残った金属膜10を酸などで溶かして微小流路1が形成された基板(凹部が形成された基板13)を得た。実施例1においては、微小流路1の製作をガラス基板のエッチィングにより微小流路1を形成したが、製作方法はこれに限定するものではない。
【0022】
この微小流路1を形成した基板の凹部を有する面に、微小流路1の流体の導入口4と流体の排出口5にあたる位置に予め直径1mmの小穴を、機械的加工手段を用いて設けた厚さ1mm/直径130mmで、中心に直径30mmの穴が形成されたドーナツ状のガラスカバー体を熱接合し、微小流路1を備えた微小流路構造体14を製作した。実施例1においては、微小流路1を形成する基板及びカバー体2にガラス基板9を用いたが、これに限定されるものではない。
【0023】
次に本発明の情報測定装置を図4に示す。本発明の情報測定装置は、微小流路構造体14を保持、位置決めさせるクランプ機構19と、微小流路構造体14を90度回転させる回転機構20から構成させる。まず、微小流路構造体14の保持及び位置決め機構として、クランパ部内部にマグネットが取り付けられている。また、クランプ部中央には精度の良好な円筒状の回転軸を備えており、更に回転基準となる、精度の良好なピンを備えている。このクランプ部はモータに取り付けられており、これにより回転可能となる。回転角の制御はモータに内蔵されているエンコーダ出力を用いて制御することができる。また、クランプ部が取り付けられているモータは、ロード及びアンロードが可能な機構が設けられており(図示せず)、アンロード状態時に微小流路構造体14をクランプ部にセットすることができる。また、微小流路構造体14に形成された液体の導入口ないしは排出口5と、情報測定装置に取り付けられた液体の導入路15ないしは排出路16とは、測定開始の指示により密着される。これにより微小流路構造体14への液体の導入ないしは排出ができる。また、測定終了の指示により密着が解除される構成となっている。情報測定装置の測定系は、微小流路構造体14の測定部へ光学測定を行うための光源17と、微小流路構造体14の測定部を透過した光を測定する光検出器18から構成されている。実施例1においては透過光を利用した光学測定法を用いたが、測定法はこれに限定されるものではない。
【0024】
次に実施例1の情報測定装置の測定シーケンスを図5に示す。まず情報測定装置に設けられているモータをアンロードし、微小流路構造体をセット可能な状態にする(S1)。次に微小流路構造体をモータに取り付けられているクランプ部にセットし、モータをロードすると共に、モータの回転基準と検出器が一致するようにモータを指示する。(S2)。これにより、微小流路構造体に形成された微小流路とモータの回転基準が一致する。更に、微小流路構造体に形成された測定部と情報測定装置の測定系、及び微小流路構造体の設けられた液体導入口ないしは排出口と、情報測定装置に取り付けられている液体導入路ないしは排出路の位置関係が一致する。次に測定開始の指示により、ます次に微小流路構造体に設けられている液体導入口ないしは排出口と、情報測定装置に取り付けられている液体導入路ないしは排出路が密着される(S3)。これにより、微小流路構造体への液体の導入ないしは排出が可能となる。更に測定開始の指示から遅延させて微小流路へ液体を導入すると共に、微小流路構造体の測定部へ光を照射し、微小流路構造体の測定部からの透過光を光検出器で受光する光学測定が行われる(S4)。光学測定が終了すると測定結果の出力が行われると共に、密着されている情報測定装置に取り付けられている液体導入路ないしは排出路の密着が解除させる(S5)。これにより、微小流路構造体が回転可能になる。連続測定(S6)を行う場合は、微小流路構造体を90度回転させて、次の微小流路の位置へ回転、位置決めされる(S7)。再び測定開始の指示により、S3からS5の動作を行うことで、微小流路構造体の測定具からの情報測定が行われる。更にS3からS6の動作を2回繰り返すことで、微小流路構造体に形成された4本の微小流路からの情報測定が行われる。全ての情報測定が終了したら、モータをアンロードさせることで微小流路構造体を取り出しが可能となる(S8)。また、途中で測定を終了し、モータをアンロードされることも可能である。
【0025】
以上のように、本実施例の微小流路構造体を用いた情報測定装置により、微小流路構造体に形成された複数の測定部からの情報測定を、微小流路構造体を回転されながら連続して順次検出することが可能となり、情報測定のスループットを向上させることができる。また、微小流路構造体を交換する必要がないので、安定した情報測定が可能となる。
【0026】
実施例2
本発明の第2の実施例における微小流路構造体を図6に示す。微小流路構造体は直径130mmの円盤状である。微小流路に相当する凹部の形状は幅200μm、深さ30μmのY字形状とし、微小流路1を形成する微小流路基板3の両方の面に微小流路1に相当する凹部を90度ピッチに同様の微小流路1を各面に4本形成した。また、表面と裏面の微小流路1の位置関係は5度ずれた形で形成した。また、微小流路を形成した微小流路基板3とカバー体2とが積層一体化された微小流路構造体は、その構造体中央に、本発明の情報測定装置への保持及び位置決めを行うためのハブ6が一方の面のみに設けられている。このハブ6はマグネットチャック可能なように金属材料で構成されている。これにより、微小流路構造体を情報測定装置へ保持することができる。また、情報測定装置への位置決めが可能なようにハブ6の中央に精度が良好な位置決め用穴7が形成されている。この穴を用いることで情報測定装置への位置決めが可能となる。また、このハブ6には中央の位置決め用穴7とは別に、微小流路構造体に形成された測定部の角度基準となる、精度の良好な角度基準穴8も形成されている。これにより、微小流路構造体に形成された測定部と検出器の位置決めが可能となる。実施例2においては、微小流路構造体の直径を130mmとし、微小流路1に相当する凹部をY字形状として90度ピッチで、表面と裏面の微小流路1の位置関係を5度ずれた状態で各面に4本形成した。これにより、両面に形成られた微小流路構造体の測定部からの情報測定の際に、微小流路構造体の両面に形成された測定部が干渉しないので、同時に情報測定を行うことができる。微小流構造体の直径、微小流路の形状及び微小流路形成ピッチについては、これに限定するものではない。
【0027】
本実施例の微小流路は図7に示す製作手順に従って以下のように作製した。すなわち、(a)ガラス基板9にフォトレジスト11を塗布する工程、(b)フォトレジスト11の上にフォトマスク12を置き、露光し、さらにフォトマスク12を取り除き、現像を行う工程、(c)残ったフォトレジスト11が凸部として形成されたガラス基板9の上にNiスパッタにてNi膜を形成させ、さらにNi膜の上にNi(28)を電鋳する工程、(d)(c)工程の後、ガラス基板9よりNi板を剥離して凸部が形成されたスタンパ26を形成させる工程、(e)(d)工程で得た凸部が形成されたスタンパ26につき、表面用スタンパ22a及び裏面用スタンパ22bの2枚用意し、射出成形機に装着する工程、(f)射出成形機に樹脂を充填し、基板を得る工程、(g)表面用スタンパ22a及び裏面用スタンパ22bを外して、両面に凹部が形成された基板を得る工程、からなる。
【0028】
具体的には、まずガラス原盤(ガラス基板9)上にフォトレジスト11を30μmの厚さにコートし、露光用レジスト原盤を作成した。次に、この露光用レジスト原盤に微小流路1の形状を描いたパターンを有するフォトマスク12を置き、そのフォトマスク12の上から露光し現像を行ない、レジスト表面に微小流路1に相当する凹部を形成した。次に、凹部が形成されたレジスト表面にNi等の金属をスパッタにより金属導電膜を形成した。更に金属電鋳により金属電鋳層を形成し、金属導電膜と金属電鋳層を一体としてガラス原盤より剥離し、残存しているレジストを除去することで、微小流路1に相当する凸部を備えたスタンパ(凸部が形成されたスタンパ26)を2枚作成した。次にこの2枚のスタンパを用いて、樹脂を射出成形することで、微小流路1を形成する基板の両面に、微小流路1に相当する凹部を備えた微小流路基板を作成した。
【0029】
この微小流路1に相当する凹部を形成した基板の両面に、微小流路の流体導入口と流体排出口にあたる位置に予め直径1mmの小穴を設けた厚さ100μm/直径130mmで、中心に直径30mmの穴が形成されたドーナツ状の樹脂カバー体を熱接合し、両面に微小流路に備えた微小流路構造体を作製した。
【0030】
次に実施例2の情報測定装置を図8に示す。この情報測定装置は、微小流路構造体14を保持、位置決めさせるクランプ機構19と、微小流路構造体14を90度回転させる回転機構20から構成させる。まず、微小流路構造体14の保持及び位置決め機構として、クランパ部内部にマグネットが取り付けられている。また、クランプ部中央には精度の良好な円筒状の回転軸を備えており、更に回転基準となる、精度の良好なピンを備えている。このクランプ部はモータに取り付けられており、これにより回転可能となる。回転角の制御はモータに内蔵されているエンコーダ出力を用いて制御することができる。また、クランプ部が取り付けられているモータは、ロード及びアンロードが可能な機構が設けられており(図示せず)、アンロード状態時に微小流路構造体14をクランプ部にセットすることができる。また、微小流路構造体14に形成された液体導入口ないしは液体排出口と、情報測定装置に取り付けられた液体導入路15ないしは排出路16とは、測定開始の指示により密着される。情報測定装置の測定系は、微小流路構造体14の測定部へ光学測定を行うための1つの光源17と、微小流路構造体14の測定部を透過した光を測定する2つの光検出器18(光検出器1(18a)及び光検出器2(18b))から構成されている。光学測定を行うための光源17から出射された光は、ビーム・スプリッタ23により2つに分割され、透過された光は微小流路構造体14の表面に形成された微小流路1の測定部へ照射され、反射された光はミラー24により90度曲げられて微小流路構造体14へ裏面の微小流路1の測定部へ照射される。また、各々の微小流路1の測定部を透過した光は、2つの光検出器18で受光することができる。これにより、微小流路構造体14の両面に形成された微小流路1の測定部からの情報測定を同時に行うことができる。実施例2においては透過光を利用した光学測定法を用いたが、測定法はこれに限定されるものではない。
【0031】
以上のように、本実施例の微小流路構造体を用いた情報測定装置により、微小流路構造体の両面に形成された微小流路の測定部からの情報測定を同時に行うことができる。更に、微小流路構造体を回転させながら、微小流路構造体に複数形成された測定部からの情報測定を順次測定することが可能となり、情報測定のスループットを更に向上することができる。また、微小流路構造体を交換する必要がないので、安定した情報測定が可能となる。
【0032】
実施例3
本発明の第3の実施例における積層型微小流路構造体29を図9に示す。積層型微小流路構造体29の直径は130mmの円盤状である。微小流路に相当する凹部の形状は幅200μm、深さ50μmのY字形状とし、微小流路1を形成する微小流路基板3の一方の面に微小流路1に相当する凹部を90度ピッチに同様の微小流路1を4本形成した。また、微小流路1に相当する凹部を形成した微小流路基板3を2枚とカバー体2とが積層一体化された積層型微小流路構造体29は、その構造体中央に、本発明の情報測定装置への保持及び位置決めを行うためのハブ6が設けられている。このハブ6はマグネットチャック可能なように金属材料で構成されている。これにより、積層型微小流路構造体29を情報測定装置へ保持することができる。また、情報測定装置への位置決めが可能なようにハブ6の中央に精度が良好な位置決め用穴7が形成されている。この位置決め用穴7を用いることで情報測定装置への位置決めが可能となる。また、このハブ6には中央の位置決め用穴7とは別に、積層型微小流路構造体29に形成された測定部の角度基準となる、精度の良好な角度基準穴8も形成されている。これにより、微小流路構造体29に形成された測定部と情報測定装置に設けられている検出器の位置決めが可能となる。実施例3においては、積層型微小流路構造体29の直径を130mmとし、微小流路1に相当する凹部をY字形状として90度ピッチで4本形成したが、積層型微小流構造体29の直径、微小流路1の形状及び微小流路形成ピッチについては、これに限定するものではない。
【0033】
この微小流路は実施例1と同様な製作手順に従って、微小流路1が形成された基板(凹部が形成された基板13)を2枚(上部微小流路基板3a、下部微小流路基板3b)を作製した。微小流路1が形成された上部微小流路基板3aには、下部微小流路基板3bへ液体の導入口4dと液体の排出口5dにあたる位置に予め直径1mmの小穴を、機械加工手段を用いて形成した。実施例3においては、微小流路1の製作をガラス基板のエッチィングにより微小流路1を形成したが、製作方法はこれに限定するものではない。
【0034】
更に上部微小流路基板3aの微小流路1への液体の導入口4cと液体の排出口5c、及び下部微小流路基板3bの微小流路1への液体の導入口4dと排出口5dにあたる位置に予め直径1mmの小穴を、機械加工手段を用いて設けた厚さ1mm/直径130mmで、中心に直径30mmの穴が形成されたガラスカバー体2を次の順番に積層一体化した。上部微小流路基板3aに形成された微小流路1を覆うようにガラスカバー体2を積層し、更に下部微小流路基板3bに形成された微小流路1を覆うように上部微小流路基板3bを積層し、熱接合にて微小流路1を備えた積層型微小流路構造体29を作製した。微小流路1が形成された上部微小流路基板3aと下部微小流路基板3bの微小流路1の位置関係は22.5度ずれた状態で積層接合されている。実施例3においては、微小流路1を形成する基板及びカバー体2にガラス基板9を用いたが、これに限定されるものではない。
【0035】
次に本発明の情報測定装置を図10に示す。本発明の情報測定装置は、積層型微小流路構造体29を保持、位置決めさせるクランプ機構19と、積層型微小流路構造体29を回転させる回転機構20から構成させる。まず、積層型微小流路構造体29の保持及び位置決め機構として、クランパ部内部にマグネットが取り付けられている。また、クランプ部中央には精度の良好な円筒状の回転軸を備えており、更に回転基準となる、精度の良好なピンを備えている。このクランプ部はモータに取り付けられており、これにより回転可能となる。回転角の制御はモータに内蔵されているエンコーダ出力を用いて制御することができる。また、クランプ部が取り付けられているモータは、ロード及びアンロードが可能な機構が設けられており(図示せず)、アンロード状態時に積層型微小流路構造体29をクランプ部にセットすることができる。また、積層型微小流路構造体29に形成された液体の導入口ないしは排出口5と、情報測定装置に取り付けられた液体の導入路15ないしは排出路16とは、測定開始の指示により密着される。これにより積層型微小流路構造体29への液体の導入ないしは排出ができる。また、測定終了の指示により密着が解除される構成となっている。情報測定装置の測定系は、積層型微小流路構造体29の測定部へ光学測定を行うための光源17と、微小流路構造体14の測定部を透過した光を測定する光検出器18から構成されている。実施例3においては透過光を利用した光学測定法を用いたが、測定法はこれに限定されるものではない。
【0036】
以上のように、本実施例の積層型微小流路構造体29を用いた情報測定装置により、複数枚積層された微小流路構造体に形成された複数の測定部からの情報測定が可能となり、積層型微小流路構造体29を回転させながら連続して順次検出することが可能となり、情報測定のスループットを向上させることができる。また、微小流路構造体が積層されているので、微小流路構造体を交換する必要がないので、安定した情報測定が可能となる。
【0037】
実施例4
本発明の第4の実施例における積層型微小流路構造体29を図9に示す。積層型微小流路構造体29は実施例3と同様な構成となっており、その直径は130mmの円盤状で、微小流路に相当する凹部の形状は幅200μm、深さ50μmのY字形状とし、微小流路1と形成する微小流路基板3の一方の面に微小流路に相当する凹部を90度ピッチに同様の微小流路1を4本形成した。また微小流路に相当する凹部を形成した微小流路基板3を2枚とカバー体2とが積層一体化された積層型微小流路構造体29は、その構造体中央に、本発明の情報測定装置への保持及び位置決めを行うためのハブ6が設けられている。このハブ6はマグネットチャック可能なように金属材料で構成されている。これにより、積層型微小流路構造体29を情報測定装置へ保持することができる。また、情報測定装置への位置決めが可能なようにハブ6の中央に精度が良好な位置決め用穴7が形成されている。この位置決め用穴7を用いることで情報測定装置への位置決めが可能となる。また、このハブ6には中央の位置決め用穴7とは別に、積層型微小流路構造体29に形成された測定部の角度基準となる、精度の良好な角度基準穴8も形成されている。これにより、積層型微小流路構造体29に形成された測定部と情報測定装置に設けられている検出器の位置決めが可能となる。実施例4においては、積層型微小流路構造体29の直径を130mmとし、微小流路1に相当する凹部をY字形状として90度ピッチで4本形成したが、積層型微小流構造体29の直径、微小流路1の形状及び微小流路形成ピッチについては、これに限定するものではない。
【0038】
この微小流路は実施例1と同様な製作手順に従って、微小流路1が形成された基板(凹部が形成された基板13)を2枚(上部微小流路基板3a、下部微小流路基板3b)を作製した。微小流路1が形成された上部微小流路基板3aには、下部微小流路基板3bへ液体の導入口4dと液体の排出口5dにあたる位置に予め直径1mmの小穴を、機械加工手段を用いて形成した。実施例4においては、微小流路1の製作をガラス基板のエッチィングにより微小流路1を形成したが、製作方法はこれに限定するものではない。
【0039】
更に上部微小流路基板3aの微小流路への液体の導入口4cと液体の排出口5c、及び下部微小流路基板3bの微小流路への液体の導入口4dと排出口5dにあたる位置に予め直径1mmの小穴を、機械加工手段を用いて設けた厚さ1mm/直径130mmで、中心に直径30mmの穴が形成されたガラスカバー体2を次の順番に積層一体化した。上部微小流路基板3aに形成された微小流路1を覆うようにガラスカバー体2を積層し、更に下部微小流路基板3bに形成された微小流路1を覆うように上部微小流路基板3aを積層し、熱接合にて微小流路1を備えた積層型微小流路構造体29を作製した。微小流路1が形成された上部微小流路基板3aと下部微小流路基板3bの微小流路1の位置関係は22.5度ずれた状態で積層接合されている。実施例4においては、微小流路1を形成する基板及びカバー体2にガラス基板9を用いたが、これに限定されるものではない。
【0040】
次に本発明の情報測定装置を図11に示す。本発明の情報測定装置は、積層型微小流路構造体29を保持、位置決めさせるクランプ機構19と、積層型微小流路構造体29を回転させる回転機構20から構成させる。まず、積層型微小流路構造体29の保持及び位置決め機構として、クランパ部内部にマグネットが取り付けられている。また、クランプ部中央には精度の良好な円筒状の回転軸を備えており、更に回転基準となる、精度の良好なピンを備えている。このクランプ部はモータに取り付けられており、これにより回転可能となる。回転角の制御はモータに内蔵されているエンコーダ出力を用いて制御することができる。また、クランプ部が取り付けられているモータは、ロード及びアンロードが可能な機構が設けられており(図示せず)、アンロード状態時に微小流路構造体14をクランプ部にセットすることができる。また、積層型微小流路構造体29に形成された液体の導入口4ないしは排出口5と、情報測定装置に取り付けられた液体の導入路15ないしは排出路16とは、測定開始の指示により密着される。これにより積層型微小流路構造体29への液体の導入ないしは排出ができる。また、測定終了の指示により密着が解除される構成となっている。情報測定装置の測定系は、積層型微小流路構造体29の測定部へ光学測定を行うための光源17と、積層された微小流路測定部へ光学測定を行うための光源を集光するための光学系30と、光学系30を光軸方向に駆動するアクチュエータ31及アクチュエータ31を駆動するためのサーボ系と、積層型微小流路構造体29の測定部から反射した光を測定する光検出器18から構成されている。光学測定を行うための光源17から出射された光は、ビーム・スプリッタ25を透過し、対物レンズ32により積層型微小流路構造体29に形成された微小流路1の測定部へ合焦される。微小流路1の測定部より反射された光は、対物レンズ32を通過し、ビームスプリッタ25により反射されて光検出器18で受光することができる。積層された微小流路の測定部への合焦は、対物レンズ32を光軸方向に駆動するアクチュエータ31を制御することで、上部微小流路基板3a及び下部微小流路基板3bへの光源17の合焦が可能となる。
【0041】
以上のように、本実施例の積層型微小流路構造体29を用いた情報測定装置により、複数枚積層された微小流路構造体29に各々の微小流路基板3形成された複数の測定部からの情報測定が可能となり、積層型微小流路構造体29を回転させながら連続して順次検出することが可能となり、情報測定のスループットを向上させることができる。更に反射型の光学測定法を用い、積層型微小流路構造体29の各々の微小流路基板3に形成された測定部に、情報測定のための光源17を合焦させて情報測定を行うので、検出感度を損なうことなく積層型微小流路構造体29から情報測定を行うことが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
本発明の微小流路構造体を用いた情報測定装置は、上記のように構成されている。微小流路構造体を任意の角度回転できるように構成されているので、微小流路構造体に複数形成された微小流路測定部からの情報測定を連続的に行うことができ、情報測定のスループットを向上させることが可能となる。また、微小流路構造体の両面に微小流路が形成された場合においては、情報測定を行うための検出器を複数設けることで、両面に形成された微小流路測定部からの情報測定を同時に行うことができるので、更なる情報測定のスループットを向上させると共に、安定した情報測定が可能となる。更に微小流路構造体が積層された場合においても、積層型微小流路構造体を任意の角度回転できるよう構成されているので、各微小流路基板に形成された微小流路測定部からの情報測定を連続的に行うことができ、情報測定のスループットを向上させることが可能となる。また、積層型微小流路構造体を用いた反射型の光学測定法による情報測定装置は、情報測定のための光源を集光するための光学系、及び光学系を光軸方向に駆動するように構成されているので、積層された微小流路に形成された各々の微小流路測定部へ、情報測定を行う光源を集光させて情報測定を行うので、検出感度を損なうことなく、積層型微小流路構造体から情報測定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の微小流路構造体を示す概略図である。
【図2】実施例1に示した微小流路構造体を示す概略図である。
【図3】実施例1に示した微小流に相当する凹部の形成法を示すフロー図であり、図3中、(a)は金属の製膜、(b)はフォトレジストの塗布、(c)は露光から現像、(d)は金属膜のエッチング、(e)はレジスト、ガラスのエッチング、(f)は金属膜の除去、の各工程を示す。
【図4】実施例1に示した情報測定装置を示す概略図である。
【図5】本発明の情報測定装置のシーケンスを示す図である。
【図6】実施例2に示した微小流路構造体を示す概略図である。
【図7】実施例2に示した微小流路に相当する凹部の形成法を示すフロー図であり、図4中、(a)はフォトレジストの塗布、(b)は露光から現像、(c)はNiスパッタから電鋳、(d)は剥離からスタンパ、(e)は射出成形機へのスタンパ装着、(f)は両面同時射出成形、(g)はスタンパの除去、の各工程を示す。
【図8】実施例2に示した情報測定装置を示す概略図であり、図8上側の(a)は側面図を、図8下側の(b)は正面図を示す。
【図9】実施例3及び4に示した積層型微小流路構造体を示す図である。
【図10】実施例3に示した情報測定装置を示す概略図である。
【図11】実施例4に示した情報測定装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1:微小流路
1’:微小流路(幅200μm×深さ50μm)
1a:表面微小流路
1a’:表面微小流路(幅200μm×深さ30μm)
1b:裏面微小流路
1b’:表面微小流路(幅200μm×深さ30μm)
1c:上部微小流路(幅200μm×深さ50μm)
1c’:上部微小流路
1d:上部微小流路(幅200μm×深さ50μm)
1d’:上部微小流路
2:カバー体
2a:表面カバー体
2b:裏面カバー体
3:微小流路基板
3a:上部微小流路基板
3b:下部微小流路基板
4:導入口
4a:表面導入口
4b:裏面導入口
4c:上部微小流路導入口
4d:下部微小流路導入口
5:排出口
5a:表面排出口
5b:裏面排出口
5c:上部微小流路導入口
5d:下部微小流路導入口
6:ハブ
7:位置決め用穴
8:角度基準穴
9:ガラス基板
10:金属膜
11:フォトレジスト
12:フォトマスク
13:凹部が形成された基板
14:微小流路構造体
15:導入路
15a:表面導入路
15b:裏面導入路
16:排出路
16a:表面排出路
16b:裏面排出路
17:光源
18:光検出器
18a:光検出器1
18b:光検出器2
19:クランプ機構
20:回転機構
21a:表面導入口及び微小流路
21b:裏面導入口及び微小流路
22a:表面用スタンパ
22b:裏面用スタンパ
23:ビームスプリッタ/ミラー
24:ミラー
25:ビームスプリッタ
26:凸部が形成されたスタンパ
27:両面に凹部が形成された基板
28:Ni
29:積層型微小流路構造体
30:光学系
31:アクチュエータ
32:対物レンズ
Claims (2)
- 微小流路構造体を備えた情報測定装置において、前記微小流路構造体が、両面に微小流路が形成された基板と、前記微小流路が形成された当該基板の面を覆うようにカバー体とが積層一体化してなる微小流路構造体であって、前記微小流路構造体に形成された前記微小流路の測定部から情報を測定するための1つの光源と、前記光源から出射された光を2つに分割するビームスプリッタと、前記2つに分割された光のうち一方の光が表面に形成された微小流路の測定部に照射され、もう一方の光が裏面に形成された微小流路の測定部に照射され、前記分割された光により前記測定部を測定した光を検出する2つの検出器とを備え、前記微小流路を保持及び位置決めする手段と、前記微小流路構造体を任意の角度回転する手段と、前記微小流路構造体に形成された前記微小流路の前記測定部から情報を測定する前記検出器の位置決めする手段を備え、前記微小流路構造体を任意の角度回転させて、前記微小流路構造体の2つの前記測定部からの情報を同時に測定する情報測定装置であって、前記基板の両面に形成された2つの前記微小流路上の測定部が、特定の角度でずらして形成されており、かつ、前記情報測定装置の2つの前記検出器が、前記特定の角度と同じ角度でずらして設置されていることを特徴とする情報測定装置。
- 基板両面に形成された微小流路の測定部が、ずらして形成されている請求項1の情報測定装置であって、請求項1記載の微小流路構造体が流体を導入するための1つ以上の導入口と、導入された液体を流す2以上の微小流路と、液体を排出するための1つ以上の排出口を有する円盤状の構造体であり、両面に微小流路が形成された基板と、前記微小流路が形成された当該基板の面を覆うようにカバー体とが積層一体化してなる前記微小流路構造体を用いて、前記微小流路構造体に形成された前記導入口ないしは排出口と、前記情報測定装置に取り付けられた液体の導入路ないしは排出路とが測定開始の指示により密着され、前記微小流路構造体に形成された測定部から情報測定を行い、測定終了の指示により前記密着が解除されることを特徴とする請求項1記載の情報測定装置。
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