JP4154057B2 - マスクパターン転写方法、マスクパターン転写装置、デバイス製造方法及び転写マスク - Google Patents

マスクパターン転写方法、マスクパターン転写装置、デバイス製造方法及び転写マスク Download PDF

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスク上の微細なパターンをウエハやガラス等の基板上に転写してデバイスを製造する際の、マスクパターンの転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの集積度が上がり、性能や機能が向上するのに伴い、リソグラフィ装置の高解像度化と大画角化が進み、転写方式もウエハ一括方式、ステップ・アンド・リピート方式、を経てステップ・アンド・スキャン方式へと変化している。そのようななかで、更なる高解像が期待できる、電子線等の荷電ビームを用いた露光装置においても、転写マスクを用いたスキャン方式の縮小転写系が提案されている。
【0003】
しかしながら、この種の装置は画角を広げると像性能が著しくしく低下することや、使用するマスクの構造上の制約などから、転写パターンを複数のパターンに分割した分割マスクを用いて、それら分割されたパターンを順次繋ぎ合わせて転写することで、所望のパターンを得ている。
【0004】
分割マスクは、一枚のマスク基板上に分割した転写パターンを所定の位置に配列したもので、例えばシリコンウエハ上にリソグラフィやエッチングなどといった半導体プロセスと同様な手法によって作成されている。
【0005】
この分割マスクを用いた転写方法では、隣接する転写パターンとの繋ぎ精度が重要であるため、分割した転写パターンはマスク上の所定の位置に非常に高い精度で配列されている必要がある。しかしながら、これらの分割マスクの転写パターン及びその配列には、マスク作成の過程で発生する幾何学的誤差として、配列誤差、回転誤差、倍率誤差、直行誤差、歪などがある。さらに、分割マスクの温度変化による歪、機械的応力による歪、経時変化による歪なども誤差の発生要因となる。これらの誤差は先述した繋ぎ精度を悪化させ、その結果、チップに欠陥が生じることになる。
【0006】
このような問題を解決するには例えば、特許第2647835号公報に開示されているように、マスク全体の位置を専用のマークを使用して求め、そのデータをもとにした仮の座標系を用いて、次に露光すべき分割パターンを露光位置に駆動し、その後、各分割パターン専用のアライメントマークを用いて、逐次分割転写パターン毎にアライメントを行うといった方法が知られている。この方法はダイ・バイ・ダイ方式と呼ばれ、各分割パターン毎にアライメントを行うので正確な位置合わせが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような方法では、各分割パターンを一旦、仮の座標系を用いて駆動し、その後、その分割パターン専用のアライメントマークを用いて、逐次分割転写パターン毎にアライメントを行うため、分割パターンの転写毎にアライメントのための計測と駆動が必要となり、その計測時間と駆動時間が装置全体のスループットを低下させてしまうという問題がある。この間題はマスクの分割数が増大するほどスループットに対する影響が大きい。
【0008】
さらに、上述の方法では、いわゆる2ndレイヤにおいて被転写物すなわちウエハ上にアライメントマークが必要となるが、転写マスクの分割の仕方によっては、転写マスク上の部分転写パターンに対応するウエハ側のマークが存在しない場合が出てくる。たとえば5×5マトリックス状配列に分割した場合、配列中心付近の3×3マトリックス配列は実素子パターン領域の内側にあるので、アライメントマークをあらかじめ転写しておくことができない。したがって、先述の方法では事実上アライメントができないことになる。
【0009】
そこで、本発明は、分割された複数の部分転写パターンを被転写物に順次転写して所望のパターンを得る際に、各部分転写パターンの繋ぎ精度を向上させるマスクパターン転写方法や装置、デバイス製造方法、更には転写マスクを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明のマスクパターン転写方法は、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンを有する転写マスクを用い、前記転写マスクを介して被転写物に転写ビームを照射し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写することで、前記被転写物に前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせた所望のパターンを得るマスクパターン転写方法において、前記転写マスクに、前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークを設けておき、前記被転写物と前記各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写し、前記相対位置の補正は、前記各アライメントマークを指定する転写マスクマーク指定工程と、前記転写マスクマーク指定工程により指定された前記各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程、及び前記各部分転写パターンの設計上の座標系と前記各部分転写パターンの実際の座標系との相対関係を表す第1の座標パラメータを算出する工程からなる第1の相対座標処理工程と、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第1の座標パラメータを用いて、前記被転写物に対して前記各部分転写パターンの像を相対移動させる転写マスク相対移動工程と、を含み、前記第1の相対座標処理工程における、前記各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程は、前記各アライメントマークの位置の計測を、製作上の前記転写マスクの前記各部分転写パターンに対して行っておき、これを基にした製作上の座標格子を規定する工程と、前記各アライメントマークの位置の計測を、実際の前記転写マスクの前記各部分転写パターンに対して行い、これを基にした実際の座標格子を規定する工程と、前記実際の座標格子から前記製作上の座標格子を差し引いて第1の変動分格子を算出する工程と、前記第1の変動分格子と前記製作上の座標格子とに基づいた第1の補正格子を算出する工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明のマスクパターン転写方法は、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンを有する転写マスクを用い、前記転写マスクを介して被転写物に転写ビームを照射し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写することで、前記被転写物に前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせた所望のパターンを得るマスクパターン転写方法において、前記転写マスクに、前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークを設けておき、前記被転写物と前記各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写し、前記相対位置の補正は、前記各アライメントマークを指定する転写マスクマーク指定工程と、前記転写マスクマーク指定工程により指定された前記各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程、及び前記各部分転写パターンの設計上の座標系と前記各部分転写パターンの実際の座標系との相対関係を表す第1の座標パラメータを算出する工程からなる第1の相対座標処理工程と、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第1の座標パラメータを用いて、前記被転写物に対して前記各部分転写パターンの像を相対移動させる転写マスク相対移動工程と、を含み、前記転写マスクマーク指定工程により、一部のアライメントマークを指定することで一部の部分転写パターンを指定した場合、前記第1の相対座標処理工程で得られた前記各アライメントマークの位置から、前記各部分転写パターンの部分転写パターン回転量及び部分転写パターン倍率からなる部分転写パターンプロファイルの平均値である平均部分転写パターンプロファイルを算出し、算出された前記平均部分転写パターンプロファイルを用いて前記被転写物に対する前記部分転写パターンの像の像回転量及び像倍率からなる平均像プロファイルを補正する転写マスク像プロファイル補正工程を含むことを特徴とする。
また、本発明のマスクパターン転写方法は、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンを有する転写マスクを用い、前記転写マスクを介して被転写物に転写ビームを照射し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写することで、前記被転写物に前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせた所望のパターンを得るマスクパターン転写方法において、前記転写マスクに、前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークを設けておき、前記被転写物と前記各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写し、前記相対位置の補正は、前記転写マスクの複数の部分転写パターンを要素とする複数の部分転写パターングループを、前記複数の部分転写パターンと前記複数の部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた各アライメントマークとを指定することで設定する転写マスクグループ設定工程と、前記転写マスクグループ設定工程により指定された前記各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記部分転写パターングループの実際の座標系を算出する工程、及び前記部分転写パターングループの設計上の座標系と前記実際の座標系との相対関係を表す第1のグループ座標パラメータを算出する工程からなる第1のグループ相対座標処理工程と、前記部分転写パターングループを前記被転写物に順次転写する際、前記転写位置に基づき、前記被転写物に対して前記部分転写パターングループの像を相対移動させる転写マスクグループ相対移動工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明のマスクパターン転写装置は、
荷電ビームを放射するビーム放射手段と、
前記荷電ビームを円弧形状に整形する整形手段と、
被転写物に転写するための、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターン及び前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークが形成された転写マスクが載置される、移動可能な第1の載置手段と、
前記転写マスクの前記各部分転写パターンからなる被転写パターンが転写される被転写物が載置される、移動可能な第2の載置手段と、
前記転写マスクを透過した前記荷電ビームの投影倍率及び像回転量を補正して前記被転写物に照射させる倍率回転量補正手段と、
前記転写マスクの前記各部分転写パターン及び前記各アライメントマークの位置を測定する第1の測定手段と、
前記被転写物に転写された、前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせることで形成される被転写パターンの前記各アライメントマークの位置を測定する第2の測定手段と、
前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段からの出力信号を基に、前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段の移動量を制御し、かつ、前記倍率回転量補正手段の投影倍率及び像回転量を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記第1の測定手段に対して、前記転写マスクの測定すべき各アライメントマークを指定し、
前記第1の測定手段からの出力である各アライメントマークの位置より前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する実際の座標系を算出し、
前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する設計上の座標系と前記実際の座標系との相対関係を表す第1のパラメータを算出し、
前記部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第1のパラメータを基にした、前記被転写物に対する前記部分転写パターンに関する像の相対移動量を前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段へと出力し、
前記第1の測定手段からの出力である各アライメントマークの位置から、前記各部分転写パターンに関する部分転写パターン回転量及び部分転写パターン倍率を基にした第1の部分転写パターンプロファイルを算出し、算出された前記第1の部分転写パターンプロファイルを用いて、前記被転写物に対する前記部分転写パターンの像の投影倍率及び像回転量からなる像プロファイルを前記倍率回転量補正手段へと出力することを特徴とする。
また、本発明のマスクパターン転写装置は、荷電ビームを放射するビーム放射手段と、
前記荷電ビームを円弧形状に整形する整形手段と、
被転写物に転写するための、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターン及び前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークが形成された転写マスクが載置される、移動可能な第1の載置手段と、
前記転写マスクの前記各部分転写パターンからなる被転写パターンが転写される被転写 物が載置される、移動可能な第2の載置手段と、
前記転写マスクを透過した前記荷電ビームの投影倍率及び像回転量を補正して前記被転写物に照射させる倍率回転量補正手段と、
前記転写マスクの前記各部分転写パターン及び前記各アライメントマークの位置を測定する第1の測定手段と、
前記被転写物に転写された、前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせることで形成される被転写パターンの前記各アライメントマークの位置を測定する第2の測定手段と、
前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段からの出力信号を基に、前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段の移動量を制御し、かつ、前記倍率回転量補正手段の投影倍率及び像回転量を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記第1の測定手段に対して、前記転写マスクの測定すべき各アライメントマークを指定し、
前記第1の測定手段からの出力である各アライメントマークの位置より前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する実際の座標系を算出し、
前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する設計上の座標系と前記実際の座標系との相対関係を表す第1のパラメータを算出し、
前記部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第1のパラメータを基にした、前記被転写物に対する前記部分転写パターンに関する像の相対移動量を前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段へと出力し、
前記第2の測定手段に対して、前記被転写物の測定すべき各アライメントマークを指定し、
前記第2の測定手段からの出力である各アライメントマークの位置より前記被転写物の前記被転写パターンに関する実際の座標系を算出し、
前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する実際の座標系と前記被転写パターンの前記実際の座標系との相対関係を表す第2のパラメータを算出し、
前記部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第2のパラメータを基にした、前記被転写物に対する前記部分転写パターンに関する像の相対移動量を前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段へと出力することを特徴とする。
【0011】
上記の通り、本発明では分割マスクの転写パターン及びその配列にマスク作成課程で発生する幾何学的誤差、温度変化、機械的応力、経時変化等による誤差が生じても、各部分転写パターンにそれぞれ対応する複数のアライメントマークを設けておき、前記被転写物と前記各アライメントマークとの相対位置を補正することで、各部分転写パターンの繋ぎ精度を向上させることができる。
【0012】
また、本発明のマスクパターン転写方法は、部分転写パターンを被転写物に転写するのと同時に、各アライメントマークも被転写物に転写し、被転写物への部分転写パターン及び各アライメントマークの転写後、上記転写マスクとは異なる、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンと、該部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークとを有する重ね用転写マスクを用い、被転写物に転写されている各アライメントマークと、重ね用転写マスクの各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンを被転写物に順次転写するものでもよい。
【0013】
さらに、部分転写パターンをグループ化しておいて、被転写物に転写することでスループットを向上させるものとしてもよい。
【0014】
また、本発明のマスクパターン転写装置は、
荷電ビームを放射するビーム放射手段と、
前記荷電ビームを円弧形状に整形する整形手段と、
被転写物に転写するための、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターン及び前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークが形成された転写マスクが載置される、移動可能な第1の載置手段と、
前記転写マスクの前記各部分転写パターンからなる被転写パターンが転写される被転写物が載置される、移動可能な第2の載置手段と、
前記転写マスクを透過した前記荷電ビームの投影倍率及び像回転量を補正して前記被転写物に照射させる倍率回転量補正手段と、
前記転写マスクの前記各部分転写パターン及び前記各アライメントマークの位置を測定する第1の測定手段と、
前記被転写物に転写された、前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせることで形成される被転写パターンと前記各アライメントマークの位置を測定する第2の測定手段と、
前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段からの出力信号を基に、前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段の移動量を制御し、かつ、前記倍率回転量補正手段の投影倍率及び像回転量を制御する制御手段とを有する。
【0015】
本装置により、本発明のマスクパターン転写方法を容易に実施できる。
【0016】
また、本発明のデバイス製造方法は、本発明のマスクパターン転写方法を含む工程によってデバイスを製造するものでもよいし、本発明のマスクパターン転写装置を用いることによってデバイスを製造するものでもよい。
【0017】
本発明の転写マスクは、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンを有し、各部分転写パターンを被転写物に順次転写することで、被転写物に各部分転写パターンを繋ぎ合わせた所望のパターンを得るためのマスクであって、
各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークを設けたことを特徴とする。
【0018】
なお、本明細書で用いる「設計上の座標」とは、誤差を含まない格子により構成された座標を意味する。また、「製作上の座標」とは、「設計上の座標」を基に実際に製作された、マスクパターン転写装置に載置される前の状態の転写マスクおよび重ね用転写マスク上の座標を意味する。また、「実際の座標」とは、「製作上の座標」を有する転写マスクおよび重ね用転写マスクがマスクパターン転写装置に載置された状態での座標を意味する。
【0019】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
図26は、本発明の転写方法を適用可能な、半導体デバイス製造用露光装置及び該半導体デバイス製造用露光装置の制御系の一例の概略構成図である。なお、後述する第2ないし第5の実施形態でも同様の装置を用いるものとする。
【0021】
この半導体デバイス製造用露光装置の制御は、ビーム源1から放射されたビーム12のドーズ量を制御するビーム制御部2aと、マスクステージ6を移動させるマスクステージ制御部6aと、偏向器15を制御する偏向器制御部15aと、ウエハ10へ照射される転写マスク3のパターンの倍率及び回転量を補正する倍率補正系8及び回転補正系9を制御する倍率補正制御部8a及び回転補正制御部9aと、ウエハステージ11を移動させるウエハステージ制御部11aとを有する装置制御部16によりなされる。
【0022】
まずビーム源1から放射される電子ビームもしくはイオンビーム等、荷電粒子線である荷電ビーム12は、ビーム制御部2aによるビーム制御系2のon/offを行うことでドーズ量が制御されて照明系4に入射し、これによりマスクステージ6上の転写マスク3に照射される。
【0023】
ここで照明系4内には、円弧形状のスリットが形成されたスリット板13が設けられており、照明系4を通った荷電ビーム12は光軸と垂直な平面内で円弧形状に成形される。このようにビーム形状を円弧形状にすることで、結像位置は光軸から離れた荷電ビーム12の外周付近となる。これにより、像面湾曲を無視できるほどに抑制しつつ、露光領域の拡大を図ることが可能となる。本実施形態では、荷電ビーム12は円弧形状のビーム形状を用いているが、ビーム形状はそれ以外の形状でもかまわない。
【0024】
マスクステージ6はマスクアライメント系5により測定、演算処理された補正値に基づき、マスクステージ制御部6aにより駆動されることで、転写マスク3と転写ビーム12との位置合わせを行う。
【0025】
転写マスク3に照射された荷電ビーム12は、転写マスク3上のパターンを偏向器15により偏向後、投影系7に投影され、さらに倍率補正系8により投影倍率が、回転補正系9により像回転が補正された後、ウエハステージ11上のウエハ10に照射され、これにより転写マスク3のパターンが転写される。
【0026】
なお、ウエハステージ制御部11aにより制御されるウエハステージ11は、ウエハライメント系14により測定、演算処理された値に基づき、ウエハ10の位置合わせを行う。転写の際にはあらかじめ、マスクステージ6とウエハステージ11は互いのステージの走査移動方向や直交度、スケール倍率等を合わせ、その座標系を基準座標系として以後の全ての工程の基準とする。
【0027】
次に、図2の転写マスク3をいわゆる1stマスクとしてウエハ10に焼きつける工程で本発明の転写方法を説明する。
【0028】
図2は、5×5の配列に分割された部分転写パターンをもつ、転写マスク3と、転写マスク3上の部分転写パターンであるマスクショット3a〜3yをウエハ10上に焼きつけた転写像101をそれぞれ表している。
【0029】
各マスクショット3a〜3yは転写像101を複数に分割したものである。転写マスク3上の各マスクショット3a〜3yの周囲には、各マスクショット3a〜3yの転写マスク3上での位置を規定するためのマークであるアライメントマーク3a1〜3y6が配置されている。
【0030】
たとえばマスクショット3aの位置は、アライメントマーク3a1〜3a6で定義されることとなる。これら転写マスク3上の各マスクショット3a〜3yは、マスクショット3aがウエハ10上のショットであるウエハショット10aに、マスクショット3bがウエハショット10bに、といった具合に順次隙間なくウエハ10上に転写され、所望の転写像101が得られる。この際にマスクショット3a〜3e、3f、3j、3k、3o、3p、3t、3u〜3y、のアライメントマークのうち転写像の外周部にある、例えば3a1、3a2、3a5、3a6等もウエハ10上に転写され、後述する実施形態のように2ndレイヤ以降のアライメントに用いられる。
【0031】
図1は上記の工程の詳細をフローチャートにしたものであり、本発明の基本フローである。
【0032】
以下、図2及び図1のフローを追って順に説明する。なお、ここではウエハ10は既に装置内にロードされているものとしている。
【0033】
まず、転写マスク3をマスクステージ6上にロードし(ステップ20)、次にマスクアライメント系5で転写マスク3の位置を計測し、マスクステージ6を駆動して基準位置合わせを行う(ステップ21)。このときの基準は先述した基準座標系で、この基準座標系に荷電ビーム12の基準軸や別に設けられた装置基準は合致している。したがって、この基準位置合わせは転写マスク3を荷電ビーム12の基準軸や別に設けられた装置基準に対して位置合わせをすることに他ならない。
【0034】
転写マスク3が基準位置に配置されると、アライメントで計測に用いるアライメントマークを指定する(ステップ22)。ここでは、マスクショット3a、3c、3e、3k、3m、30、3u、3w、3yに対応する各アライメントマーク3a1〜3a4、3c1〜3c4、3e1〜3e4、3k1〜3k4、3m1〜3m4、3o1〜3o4、3u1〜3u4、3w1〜3w4、3y1〜3y4、を指定する。このステップで全てのマスクショットのアライメントマークを指定してもよいが、計測するマークの数が多いほど計測時間が長くなるので、装置のスループットが低下することに留意する必要がある。
【0035】
次に、ステップ22で指定された転写マスク3上の各マスクショット3a、3c、3e、3k、3m、3o、3u、3w、3yに各々対応するアライメントマーク3a1〜3a4、3c1〜3c4、3e1〜3e4、3k1〜3k4、3m1〜3m4、3o1〜3o4、3u1〜3u4、3w1〜3w4、3y1〜3y4、の位置をマスクアライメント系5で計測する(ステップ23)。すなわちマスクショット3aでは、アライメントマーク3a1、3a2、3a3、3a4、の位置が計測される。
【0036】
ここでアライメントマーク3a5、3a6を指定してもかまわないが、アライメントマーク3a1〜3a4の位置が分かればマスクショット3aの位置を特定することができるので敢えて指定はしないこととした。
【0037】
マスクショット3a、3c、3e、3k、3m、30、3u、3w、3yの各アライメントマーク3a1〜3a4、3c1〜3c4、3e1〜3e4、3k1〜3k4、3m1〜3m4、3o1〜3o4、3u1〜3u4、3w1〜3w4、3y1〜3y4、の位置を計測した後、各アライメントマークの位置をマーク毎に記憶しておく(ステップ24)。
【0038】
次に、ステップ24で記憶した各アライメントマーク3a1〜3a4、3c1〜3c4、3e1〜3e4、3k1〜3k4、3m1〜3m4、3o1〜3o4、3u1〜3u4、3w1〜3w4、3y1〜3y4、の位置を読み出してマスクショット3a〜3yの実際の座標系を算出する(ステップ25)。
【0039】
図3にアライメントマークの位置データから得られた実際の座標系と設計上の座標系との差を示す。
【0040】
実際の座標系の導出は、仮想格子を想定し計測で得られたマスクショット3a、3c、3e、3k、3m、3o、3u、3w、3yの実際の位置と仮想格子の各マスクショットに対応する各格子点の位置との差分を例えば誤差最小自乗法で評価して最もよくフィットする格子を実際の座標系として採用している。
【0041】
以下に実際の座標系の導出に関して詳細に説明する。
【0042】
設計上の座標系は誤差を含まない等間隔の直交座標系であるが、これを基に実際に製作した、転写マスク3の各部分転写パターンの位置を示す製作上の座標系は、図4に示すように設計上の座標系に対して製作時に誤差を生じる。この製作上の座標系の誤差には、製作時に何らかの理由によりランダム成分が含まれることがある。ここで用いる製作上の座標系とは、転写装置にセットされていない状態の転写マスク3の座標系を意味し、このため、転写装置内の温度上昇、マスク支持による自重変形等の影響による誤差を生じていない座標系のことをいう。
【0043】
さらに、上述の製作上の座標系を有する転写マスク3は、転写装置にセットすることで装置内の温度上昇、マスク支持による自重変形等、置かれている環境の影響を受ける。これにより座標系に、いわゆるリニア成分の誤差である、熱膨張や応力変形による変動分を生じる。このさらなる誤差を含んだ座標系が実際の座標系となる。
【0044】
このような実際の座標系の導出は、実際の座標系を表す格子に設計上の座標系を表す格子を誤差最小自乗法等の統計的手法を用いてフィッティングさせることで行う。
【0045】
ところが、上述の統計的手法は熱膨張や応力変形による変動分の補正には効果的であるが、ランダム成分を含んだまま上述の統計的手法を実行すると、ランダム成分が大きい場合、このランダム成分に対して過剰な補正がなされてしまうという問題が生じることがある。
【0046】
このような問題を回避するため、ここでは、リニア成分とランダム成分とからなる誤差を含んだ座標系である、実際の座標系を導出する方法の一例として、2段階の座標系の格子のフィッティングを行う方法を用いるのが望ましい。
【0047】
以下に、上述の2段階の座標系の格子のフィッティングに関する模式図である図5(a)〜図5(c)、図6および図7を用いて説明する。
【0048】
図5(a)〜図5(c)は、各座標系の格子を示す模式図である。
【0049】
図5(a)は、設計上の座標系を示す模式図である。
【0050】
図5(b)は、図5(a)に示した設計上の座標系を基に製作された、製作上の座標系を示す模式図である。この段階では、転写装置にセットされていないので、座標系に生じた誤差は製作時に生じた誤差であるランダム成分のみである。
【0051】
図5(c)は、図5(b)に示した製作上の座標系の誤差であるランダム成分に加え、さらに、転写装置にセットすることで生じる誤差であるリニア成分を含んだ実際の座標系を示す模式図である。
【0052】
まず、図6に示すように、変動分であるリニア成分にのみ着目して格子のフィッティングを行う。すなわち、このフィッティングは、実際の座標系の格子(誤差:リニア成分とランダム成分)から製作上の座標系の格子(誤差:ランダム成分)を差し引くものであり、これにより、実際の座標系の格子に対して変動分のみがフィットした格子である仮想格子が得られる。なお、フィッティングを行うために、あらかじめ製作上の各部分転写パターンに関連づけられたアライメントマークを計測して、製作上の各部分転写パターンの位置および製作上の座標系を求めておく。
【0053】
次に、図7に示すように、ランダム成分に着目した格子のフィッティングである再フィッティングを行う。すなわち、変動分のみがフィットした仮想格子に製作上の座標系を加算することで、変動分とランダム成分のフィッティングが行われた、最終的な補正格子が得られる。このようにして、2段階のフィッティングを経ることでリニア成分およびランダム成分の補正がなされた、最終的な補正格子を実際の座標系の格子とする。
【0054】
上述の方法によると、格子フィッティングの際に、部分転写パターンの製作上の誤差によるランダム成分の影響を排除しながら部分転写パターンの位置変動を評価できるようになり、より正確なパターンの転写が可能になる。
【0055】
なお、実際の座標系の導出は上述の方法に限定されたものではなく、他の方法により導出するものでもよい。
【0056】
Sx、Syは各々x軸方向、y軸方向の並進(シフト)成分である。θx、θyは各々x軸、y軸に対する回転成分で、座標系全体の回転成分をθxとしてθx−θyを直交度成分と解釈してもよい。また、設計上の座標系からみた実際の座標系の長さDxrを設計上の長さDxfで正規化した値、この場合はDxr/Dxfをx軸方向の倍率(スケール倍率)、同様にy軸に関してはDyr/Dyfをy軸方向の倍率とする。
【0057】
これらの差異、すなわちパラメータを算出し(ステップ26)、これらのパラメータを記憶しておく(ステップ27)。
【0058】
ここまでのステップで各マスクショットの転写位置に関するパラメータが全て決定され記憶されたことになる。以降のステップでは各マスクショットの実際の露光位置を決定し、各パラメータをもとにマスクステージ6やウエハステージ11を駆動して実際の露光処理へ移ってゆく。
【0059】
まず、記憶しておいた各パラメータを読み出し(ステップ28)、それらのパラメータのうちシフト成分Sx、Syと直交度成分θx−θyから各マスクショットの転写位置を算出し(ステップ29)、記憶しておく(ステップ30)。
【0060】
ここで直交度成分θx−θyはy軸に対するx方向成分の階段状シフトとして扱う、いわゆる階段補正を適用している。さらに各スケール倍率Dxr/Dxf、Dyr/Dyfを駆動パラメータとしてマスクステージ制御部6aからマスクステージ6へと与え、回転成分θxをもとにマスクステージ6の回転量を割り出して、転写マスク3が載置されているマスクステージ6上のθステージ(不図示)を回転させ、転写マスク3の回転成分を補正する(ステップ31)。
【0061】
露光処理が開始されると(ステップ32)、マスクショット番号Nが1に初期化され(ステップ33)、以降のショット露光のループに進む。マスクショット番号N=1のとき、マスクショット3aとなる。
【0062】
このループの最初は、まず、ステップ30で記憶した1番目のマスクショット3aの転写位置を読み出す(ステップ34)。そして、x、y、θ軸を有するマスクステージ6を駆動して、読み出した転写位置にマスクショット3aを移動させる(ステップ35)。この動作と同時にウエハステージ11を駆動し(ステップ36)、ウエハ10を1番目のマスクショット3aが転写されるべき位置に移動する。これらステップ35及びステップ36で駆動された各ステージの位置は相対走査の開始位置である。この段階でこのショットに対する、露光準備ができたことになる。
【0063】
次に、ビーム制御系2を駆動して荷電ビーム12をマスクショット3aに照射することで、ウエハ10上のウエハショット10aとして転写を開始する。この際、マスクステージ6とウエハステージ11を荷電ビーム12に対して相対走査させながら、マスクショット3aの全域をウエハ10上に転写する(ステップ38)。
【0064】
このショットに対する露光が完了すると、全てのショットの露光が完了したかどうかを判別する(ステップ39)。まだ全てのショットの露光が完了せず、次のショットの露光を行うなら、マスクショット番号Nに1を加え(ステップ40)、ステップ34に戻る。
【0065】
このステップ34〜ステップ40のループを繰り返すことで、マスクショット3b〜3yについても同様の処理を行う。
【0066】
全てのマスクショット3a〜3yに対する処理が完了すると、このループから抜け出し、次のチップ処理工程へ進む(ステップ41)。
【0067】
これでウエハ10上に所望のチップないしパターン1個が転写されたことになる。なお、ウエハ10上に複数のチップを転写するためには、上記フローのステップ33〜ステップ41までをチップの数だけ繰り返せばよい。
【0068】
なお、ステップ34で読み出した各マスクショットの転写位置と設計上の転写位置との差分を求め、ステップ35でマスクステージ6を設計上の転写位置に駆動し、偏向器15を駆動することでこの差分の補正を行ってもよい。
【0069】
以上の通り、転写マスク3上の部分転写パターンであるマスクショット3a〜3yに対応するアライメントマーク3a1〜3y6のうちの幾つかを指定して、それらから各部分転写パターンの実際の座標系を求め、設計上の座標系との相対関係を表すパラメータを算出して、それらをもとに各部分転写パターンの転写位置を補正することができる。これにより、アライメントに要する時間を短縮しつつ、繋ぎ精度の高い転写像101を得ることができる。
【0070】
(第2の実施形態)
本実施形態では、マスクショット自体の倍率誤差や回転誤差などのショットプロファイルにも着目して、これらショットプロファイルの各項目についても補正を可能にし、部分転写パターンの繋ぎ精度をさらに改善している。
【0071】
例えば、マスクショットの座標系に対して各マスクショット自体が回転または伸縮している場合に有効である。図11に、各マスクショット3a〜3yが回転している状況及びマスクショット3mがθsmだけ回転している状況を示す。
【0072】
図12は、転写マスク3’の部分転写パターンの製作上の座標系を示す図であり、第1の実施形態の転写マスク3と同様に、製作の際に各部分転写パターンの位置が設計上の座標系に対して誤差を含んでいる。なお、2ndレイヤ以降のプロセスに用いる転写マスク3’においても1stマスクプロセスと同様に、各部分転写パターンに関連づけられたアライメントマークをあらかじめ計測して各部分転写パターンの製作上の位置を求めておくことができる。
【0073】
以降、第1の実施形態の説明で用いた図2のマスクショットレイアウト及び図9を用いて、本実施形態の転写方法を説明する。
【0074】
図9は本実施形態の転写方法を説明するフローチャートである。
【0075】
まず、ステップ20〜ステップ27は第1の実施形態のステップ20〜ステップ27と同様で、図2に示す転写マスク3を装置にロードして基準合わせを行った後、指定されたアライメントマークの計測を行う。指定するアライメントマークは第1の実施形態と同じであるが、全てのマークを指定してもよい。本実施形態では後述するように、全てのマークを指定すると別の効果が発生する。
【0076】
アライメントマークの計測から各マークの位置を求めて、マスクショットの実際の座標系を算出する。この座標系と設計上の座標系との相対関係を表すパラメータを求めて記憶しておく。
【0077】
次に、ステップ24で記憶した各アライメントマークの位置を読み出して各マスクショットのショットプロファイルを算出する(ステップ271)。ここで算出するプロファイルはショット倍率とショット回転量である。
【0078】
例えば、実際のマスクショット3aが、設計上のマスクショット3a”に対して傾き、かつ、拡大あるいは縮小された状態を考える。ショット倍率は、例えば図8に示すようにマスクショット3aに関して、アライメントマーク3a1と3a4の実際のマーク位置の間隔をDa14とし、設計上の間隔をDafとすると、Da14/Dafをショット倍率として算出する。同様にマスクショット3aを例にして、アライメントマーク3a1と3a4の実際の位置の2点を通る線分と当該する設計上の線分が成す角度θa14から座標系の回転量θxを差し引いた量をショット回転量θsaとして算出する。
【0079】
ここでステップ22で全てのマスクショットを指定していない場合は、指定した各マスクショットのショット倍率及びショット回転量の各平均値を求め、平均ショット倍率をMm、平均ショット回転量をθmとして、これら、Mmとθmを記憶しておく(ステップ272)。また、ステップ22で全てのマスクショットが指定されている場合は、各マスクショットのショット倍率とショット回転量を全て記憶しておく(ステップ272)。
【0080】
次に、ステップ22の計測マーク指定が全てのマスクショットに対して為されているか否かを判断し(ステップ273)、全てのマスクショットに対して為されていれば、次のステップ274をスキップし、そうでなければステップ274を実行する(ステップ273)ように分岐させている。この理由は平均ショット倍率Mm及び平均ショット回転量θmを用いる場合には、あらかじめ倍率補正系8と回転補正系9を駆動して(ステップ274)、全てのマスクショットに対して同じ量の補正を行うことが可能だからである。これに対してステップ22で全てのマスクショットが指定されていれば、各々のマスクショットに対して、各々に最適な個別のショット倍率及びショット回転量の補正が可能となる。
【0081】
この場合は後述するショット露光のループのなかで各ショット毎に倍率補正系8と回転補正系9を駆動して補正を行う必要がある。このため、全てのマスクショットが指定されている場合は、ステップ274をスキップする。
【0082】
以降、ステップ28〜31は第1の実施形態のステップ28〜31と同様で、各マスクショットの転写位置を算出して記憶し、さらにマスクステージ6のθステージを駆動して転写マスク3の回転成分を補正した後、ステップ32で一連の露光処理が開始される。
【0083】
さらに、第1の実施形態と同様にマスクショット番号Nが1に初期化されて(ステップ33)、ショット露光のループであるステップ34〜ステップ40へ進む。ステップ34〜ステップ36は第1の実旗形態のステップ34〜ステップ36と同様で、当該マスクショットの転写位置を読み出してマスクステージ6を駆動し、そのマスクショットの転写像がウエハ10上の転写されるべき位置にくるようにウエハステージ11を駆動し、相対走査露光の開始に備える。
【0084】
次に、ステップ22で全てのマスクショットを指定しているか否かを判断し(ステップ371)、全てのマスクショットに対して為されている場合、すなわちショットプロファイルに関する補正を各マスクショット毎に行うのであれば、ステップ272で記憶しておいた当該マスクショットのショットプロファイルを読み出し(ステップ372)、倍率補正系8を駆動してショット倍率を補正し、回転補正系9を駆動してショット回転量を補正する(ステップ373)。
【0085】
ステップ22で全てのマスクショットを指定していない場合、すなわちショットプロファイルに関する補正を平均ショット倍率Mm及び平均ショット回転量θmを用いて、全てのマスクショットに対して同じ量の補正を与えるならば、すでにステップ274で倍率補正系8及び回転補正系9を平均ショット倍率Mm及び平均ショット回転量θmに基づいて駆動してあるので、ステップ372とステップ373をスキップし、次の工程へ移る。以降、そのショットに対して相対走査露光を行い(ステップ38)、ショットひとつ分の処理が終了する。
【0086】
これ以降の各ステップは第1の実施形態と同様で、ショットの数だけステップ34〜ステップ40のループを繰り返し、全てのショットの露光が完了するとステップ39で分岐して次のチップ処理工程へ進む。
【0087】
以上の通り、本実施形態では各ショットのショットプロファイルにも着目し、ショット自体のショット倍率とショット回転量を補正することで、さらに繋ぎ精度の高い転写像101を得ることができる。
【0088】
(第3の実施形態)
次に、図10のショットレイアウトを示す図、図13、図14に示すフローチャート、図15のウエハショットの座標系を説明する図及びウエハショットのショットプロファイルを説明する図を用いて、2ndレイヤ以降における転写方法について説明する。
【0089】
なお、2ndレイヤとは、第1の実施形態で説明した、ウエハ10上に転写された転写像101を1stレイヤとして、その上にさらに重ねて転写された転写像(不図示)を指す。
【0090】
図10には、図2のマスクショット3a〜3yに各々対応して重ね合されるべきマスクショット3’a〜3’yを有する転写マスク3’と、第1の実施形態で説明した転写マスク3上のマスクショット3a〜3yをパターン周囲のアライメントマークとともにウエハ10上に露光された転写像101をそれぞれ示す。
【0091】
各マスクショット3’a〜3’yは転写像101を1stレイヤとして、その上にさらに重ねて転写された転写像を複数に分割したものである。転写マスク3’には各マスクショット3’a〜3’yの両側、さらに3’a〜3’eの下側、3’u〜3’yの上側にアライメントマーク3’a1〜3’y6が設けられている。ウエハ10上には、すでに前工程で転写されたアライメントマーク10−1〜10−30が存在している。
【0092】
以下に、図13、図14に示すフローチャートを参照して、本実施形態の転写方法を説明する。
【0093】
図13で、ステップ20〜ステップ27、ステップ271〜ステップ274は第2の実施形態と同様である。すなわち、この段階で各マスクショットに関する計測と処理、マスクショットの座標系に関するパラメータの算出及びマスクショットプロファイルに関する処理が終わったことになる。
【0094】
ステップ122〜127では、ステップ22〜ステップ27で各マスクショット及びマスクショットの座標系に対して行った処理と同等な処理を、各ウエハショット及びウエハショットの座標系に対して行う。
【0095】
まず、ウエハショット10a、10c、10e、10k、10o、10u、10w、10yを指定する(ステップ122)。ここでは、ウエハ上に既に転写されているアライメントマークが周辺部にあるウエハショットに対応するもののみであることに留意する必要がある。
【0096】
次に、ステップ122で指定されたウエハショット10a、10c、10e、10k、10o、10u、10w、10y、に各々対応するアライメントマーク10−1〜10−40の位置を計測(ステップ123)し、記憶する(ステップ124)。
【0097】
さらに、これらアライメントマーク10−1〜10−40の位置からウエハショットの実際の座標系を算出し(ステップ125)、設計上の座標系との相対関係を表すパラメータを求め(ステップ126)、記憶しておく(ステップ127)。
【0098】
この段階で、図15に示すように、マスクショットに対する処理で得られたパラメータと同等なパラメータすなわち、ウエハショットの座標系に関するx軸方向、y軸方向の並進成分Sxw、Syw、およびx軸、y軸に対する回転成分θxw、θyw、およびx軸方向、y軸方向の倍率(スケール倍率)Dxrw/Dxfw、Dyrw/Dyfwが得られたことになる。ここで、座標系全体の回転成分をθxwとし、θxw−θywを直交度成分と解釈する。
【0099】
なお、ここでは、装置の基準座標系となるウエハショットの設計上の座標系と、ウエハショットの実際上の座標系との比較により相対関係を表すパラメータを求めたが、マスクショットに関して、マスクショットの設計上の座標系と、マスクショットの実際上の座標系との比較により得られた相対関係を表すパラメータも、装置の基準座標系である設計上の座標系との比較であるため、よって、マスクショットの実際上の座標系と、ウエハショットの実際上の座標系との比較により、相対関係を表すパラメータを求めるものとしてもよい。
【0100】
ステップ1271〜ステップ1274はウエハショットのショットプロファイルに関する処理である。これらの処理はマスクショットのプロファイルに関する処理(ステップ271〜ステップ274)と同等な処理をウエハショットに対して行う。
【0101】
ステップ124で記憶した各アライメントマークの位置を読み出して各ウエハショットのショットプロファイルを算出する(ステップ1271)。ここで算出するプロファイルはショット倍率とショット回転量である。ショット倍率は、例えば図16に示すように、ウエハショット10aに関して、アライメントマーク10−1と10−2の実際のマーク位置の間隔をD12wとし、設計上の間隔をD12wfとすると、D12w/D12wfをショット倍率として算出する。同様に実際のウエハショット10aを例にして、実際のウエハショット10aのアライメントマーク10−1と10−2の2点を通る線分と、設計上のウエハショット10a”のアライメントマーク10−1”と10−2”の2点を通る線分とが成す角度θw12から座標系の回転量θxwを差し引いた量をショット回転量θsawとして算出する。ここでステップ122で全てのウエハショットを指定していない場合は、指定した各ウエハショットのショット倍率及びショット回転量の各平均値を求め、平均ショット倍率をMmw、平均ショット回転量をθmwとして、これら、Mmwとθmwを記憶しておく(ステップ1272)。また、ステップ122で全てのウエハショット10a〜10yが指定されている場合は、各ウエハショット10a〜10yのショット倍率とショット回転量を全てステップ1272で記憶しておく。
【0102】
ステップ122の計測マーク指定が全てのウエハショット10a〜10yに対して為されているか否かを判断し(ステップ1273)、全てのマスクショットに対して為されていれば、次のステップ1274をスキップし、そうでなければステップ1274を実行する。
【0103】
本実施形態では1stレイヤの転写マスク3の部分転写パターンが5×5の配列であるため、ウエハショット10a〜10yのうち外周部のウエハショット10a〜10e、10f、10j、10k、10o、10p、10t、10u〜10yに対応するアライメントマークのみがウエハ10上に転写されている。従ってステップ122では、これら外周部のウエハショット10a〜10e、10f、10j、10k、10o、10p、10t、10u〜10yしか指定できないことになり、ショット倍率及びショット回転量の補正は平均ショット倍率Mmwと平均ショット回転量θmwを用いて補正することになる(ステップ1274)。
【0104】
ステップ1274をスキップする場合、すなわち、ステップ122で全てのウエハショット10a〜10yを指定することが可能な場合というのは、1stレイヤで全てのマスクショットに対応するアライメントマークをウエハ10上に転写することが可能なショットレイアウトで、例えば転写マスクのパターンを2×2のマトリックス分割や、x方向またはy方向に一列に並ぶように分割した場合である。
【0105】
なお、ステップ1274での倍率補正系8と回転補正系9の駆動は、ステップ274で既に倍率補正系8と回転補正系9を駆動している場合には、さらに追加駆動することになる。
【0106】
以降の工程は、図14に示すフローチャートを用いて詳細を説明する。
【0107】
ステップ28〜ステップ31は第1の実施形態のステップ28〜ステップ31と同じであり、マスクショットパラメータを読み出して(ステップ28)、各マスクショットの転写位置を算出して(ステップ29)、記憶する(ステップ30)とともに、スケール倍率をマスクステージ6に与え、さらにマスクステージ6上のθステージを駆動してマスクの回転成分を補正する(ステップ31)。
【0108】
ステップ128〜ステップ131は、上述のマスクショットに関するステップ28〜ステップ31に相当する処理をウエハショットに対して行うものである。
【0109】
まず、記憶しておいた各パラメータを読み出す(ステップ128)。
【0110】
次に、それらのパラメータのうちシフト成分Sxw、Sywと直交度成分θxw−θywから各ウエハショットの転写位置を算出し(ステップ129)、記憶しておく(ステップ130)。ここで直交度成分θxw−θywはy軸に対するx方向成分の階段状シフトとして扱う、いわゆる階段補正を適用する。さらに各スケール倍率Dxrw/Dxfw、Dyrw/Dyfwを駆動パラメータとしてウエハステージ11に与え、回転成分θxwをもとにウエハ10の回転量を割り出して、ウエハ10が載置されているウエハステージ11上のθステージを回転させ、ウエハの回転成分を補正する(ステップ131)。
【0111】
露光処理が開始される(ステップ32)とショット番号Nが1に初期化され(ステップ33)、以降のショット露光のループに進む。番号N=1のとき、転写されるマスクショットは3’a、その像と重ね合わせられるのがウエハショット10aとなる。
【0112】
次にマスクショット3’a〜3’yについては、当該マスクショットの転写位置を読み出して(ステップ34)、マスクステージ6を駆動して当該マスクショットを転写位置へ移動させる(ステップ35)。
【0113】
一方、ウエハショット10a〜10yについては、当該マスクショットの像が重ね合わせられるべきウエハショットの位置が読み出され(ステップ134)、ウエハステージ11を駆動して、当該ウエハショットの位置へ移動する(ステップ36)。
【0114】
ここで、これらマスクショット3’a〜3’y及びウエハショット10a〜10yの位置は、以降の荷電ビーム12に対する相対走査露光の走査開始位置である。
【0115】
次に、ステップ371〜ステップ373は上述した第2の実施形態のステップ371〜ステップ373と同じである。
【0116】
ステップ1371〜ステップ1373はマスクショットのプロファイルの補正ステップ371〜ステップ373に相当するもので、ウエハショットのプロファイルであるショット倍率及びショット回転量の補正のしかたによって、条件分岐させるステップである。
【0117】
まず、全てのウエハショット10a〜10yを、ステップ122で指定したかどうか判別し(ステップ1371)、全てのウエハショット10a〜10yを指定している場合、すなわちショットプロファイルに関する補正を各ウエハショット毎に行うのであれば、ステップ1272で記憶しておいた当該ウエハショットのショットプロファイルを読み出して(ステップ1372)、倍率補正系8を駆動してショット倍率を補正し、回転補正系9を駆動してショット回転量を補正する(ステップ1373)。
【0118】
全てのウエハショット10a〜10yを指定していない場合、すなわちショットプロファイルに関する補正を平均ショット倍率Mmw及び平均ショット回転量θmwを用いて、全てのマスクショット3a〜3yに対して同じ量の補正を与えるならば、すでにステップ1274で倍率補正系8及び回転補正系9を平均ショット倍率Mmw及び平均ショット回転量θmwに基づいて駆動してあるので、ステップ1372とステップ1373をスキップするようにステップ1371で条件分岐する。
【0119】
上述した通り本実施形態では、ステップ122で外周部のウエハショットのみを指定しているので、すでにステップ1274で、平均ショット倍率Mmw及び平均ショット回転量θmwに基づいて補正が為されているので、ステップ1372及びステップ1373はスキップする。
【0120】
以降、ビーム制御系2を駆動して荷電ビーム12をマスクショット3’aに照射して、マスクショット3’aの像をウエハ10上のウエハショット10aに重ね合わせて転写を開始し、マスクステージ6とウエハステージ11を相対移動させて相対走査露光を行い(ステップ38)、ショットひとつ分の処理が終了する。
【0121】
これ以降の各ステップは第1及び第2の実施形態と同様で、ショットの数だけステップ34〜ステップ40のループを繰り返し、全てのショットの露光が完了するとステップ39で分岐して次のチップ処理工程へ進む。
【0122】
以上の通り、マスクショット3’a〜3’yのアライメントマーク3’a1〜3’y6とウエハショット10a〜10yのアライメントマーク10−1〜10−40との相対位置を補正し、これをもとに部分転写パターンを順次転写することで、各ショットの繋ぎ精度の高い転写像を得ることができ、かつ、既にウエハ10上に転写されているパターンに対して高精度に重ね合わせることができる。
【0123】
なお、本実施形態の説明では、部分転写パターンの位置合わせと転写について述べたが、ウエハ10上のチップのアライメント方法は従来の光露光装置などで採用されている種々の方法を用いることができる。
【0124】
ここではウエハ10上のチップのアライメントについて詳述はしないが、例えば、グローバルアライメント方式では、ウエハ10上のチップの並び方を計測して、その並び方を理論上の並び方と比較してチップの並び方に関する座標系を補正する。この補正された座標系を用いてウエハステージ11を駆動するようにしておいて、その上でさらに本実施形態を適用すればよい。
【0125】
(第4の実施形態)
第1ないし第3の実施形態では全てのショット、言い換えればショット配列全体に対して一括して補正を行っているが、本実施形態ではショット配列を幾つかのグループに分け、各グループ毎に補正を行うのが特徴である。
【0126】
以下に、図10のショットレイアウトを用いて2ndレイヤに対して適用した本実施形態の詳細を、図17ないし図22を用いて説明する。
【0127】
図17ないし図19は本実施形態のマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【0128】
図20は、マスクショット3’a〜3’yとウエハショット10a〜10yを各々2つのグループに分けた様子を示す図であり、図21はマスクショットグループのショットプロファイルを説明する概略図であり、図22はウエハショットグループのショットプロファイルを説明する概略図である。
【0129】
まず、転写マスク3’上のマスクショットとウエハ10上の転写像101のウエハショット10a〜10yのグループ分けについて説明する。
【0130】
ここでは、図20に示すように、2つのマスクショットパターングループ3’mg1及び3’mg2に分けている。マスクショットパターングループ3’mg1はマスクショット3’a〜3’oで構成され、また、マスクショットパターングループ3’mg2はマスクショット3’p〜3’yで構成されている。
【0131】
同様にウエハショットも、2つのウエハショットパターングループ10mg1及び10mg2に分けている。ウエハショットパターングループ10mg1はウエハショット10a〜10oで構成され、また、ウエハショットパターングループ10wg2はウエハショット10p〜10yで構成されている。
【0132】
またマスクショットパターングループ3’mg1及び3’mg2、ウエハショットパターングループ10wg1及び10wg2が指し示す各格子は各々のパターングループに関する座標系を表している。
【0133】
なお、本実施形態では、グループの数を2つにし、かつ、グループ分けをマスクショットとウエハショットに対して同じになるようにしているが、本発明を適用するに際しては、そのグループの数、マスクショットとウエハショットの分け方になんら制限はない。
【0134】
次に、上述のようなマスクショット、ウエハショットのグループ分けをしたうえで、図17〜図19に示すフローチャートの詳細を説明する。
【0135】
ステップ1000〜ステップ1001は、第3の実施形態のステップ20〜ステップ21と同様であり、転写マスク3’をマスクステージ6上にロードし(ステップ1000)、マスクステージ6を駆動して基準位置合わせを行う(ステップ1001)。
【0136】
転写マスク3’が基準位置に配置されると、転写マスク3’の各マスクショットのアライメントの計測に用いるアライメントマークを指定すると同時にマスクショットパターングループと各マスクショットがどのグループに属しているかを指定する(ステップ1002)。
【0137】
ここでは、マスクショット3’a、3’c、3’e、3’k、3’m、3’o、3’p、3’r、3’t、3’u、3’w、3’yに対応する各アライメントマーク3’a1〜3’a4、3’c1〜3’c4、3’e1〜3’e4、3’k1〜3’k4、3’m1〜3’m4、3’o1〜3’o4、3’p1〜3’p4、3’r1〜3’r4、3’t1〜3’t4、3’u1〜3’u4、3’w1〜3’w4、3’y1〜3’y4、を指定する。また図20を用いて説明したように、マスクショットパターングループとしてマスクショット3’a〜3’oで構成される3’mg1と、マスクショット3’p〜3’yで構成され3’mg2とをここで指定する。
【0138】
次に、ステップ1002で指定された転写マスク3’上の各マスクショット3’a、3’c、3’e、3’k、3’m、3’o、3’p、3’r、3’t、3’u、3’w、3’yに各々対応するアライメントマーク3’a1〜3’a4、3’c1〜3’c4、3’e1〜3’e4、3’k1〜3’k4、3’m1〜3’m4、3’o1〜3’o4、3’p1〜3’p4、3’r1〜3’r4、3’t1〜3’t4、3’u1〜3’u4、3’w1〜3’w4、3’y1〜3’y4、の位置をマスクアライメント系5で計測する(ステップ1003)。
【0139】
マスクショット3’a、3’c、3’e、3’k、3’m、3’o、3’p、3’r、3’t、3’u、3’w、3’yの各アライメントマーク3’a1〜3’a4、3’c1〜3’c4、3’e1〜3’e4、3’k1〜3’k4、3’m1〜3’m4、3’o1〜3’o4、3’p1〜3’p4、3’r1〜3’r4、3’t1〜3’t4、3’u1〜3’u4、3’w1〜3’w4、3’y1〜3’y4、の位置を計測した後、各アライメントマークの位置をマーク毎に記憶しておく(ステップ1004)。
【0140】
次に、ステップ1004で記憶した各アライメントマーク3’a1〜3’a4、3’c1〜3’c4、3’e1〜3’e4、3’k1〜3’k4、3’m1〜3’m4、3’o1〜3’o4、3’p1〜3’p4、3’r1〜3’r4、3’t1〜3’t4、3’u1〜3’u4、3’w1〜3’w4、3’y1〜3’y4、の位置を読み出してマスクショット3’a〜3’yの実際の座標系を算出する(ステップ1005)。
【0141】
次のステップ1006〜ステップ1012は各マスクショットパターングループに対する一連の処理である。
【0142】
まず、マスクショットパターングループ番号Nmgが1に初期化される(ステップ1006)。すなわち次のステップから始まる一連のループ処理の最初のグループとしてマスクショットパターングループ3’mg1を指定したことになる。
【0143】
次に、3’mg1が指し示すマスクショットパターングループの座標系に関するパラメータが算出され(ステップ1007)、記憶される(ステップ1008)。ここで算出される各パラメータやそれらの導出の方法は第3の実施形態と同様であり、図21に示すように各パラメータはx軸方向、y軸方向の並進(シフト)成分Sxl、Sy1、座標系全体の回転成分θx1、直交度成分θx1−θy1、x軸方向の倍率(スケール倍率)Dxr1/Dxf1、y軸方向の倍率Dyr1/Dyf1である。ここで添字の1はマスクショットパターングループ番号Nmgが1の座標系に関するパラメータであることを示している。
【0144】
さらに、マスクショットグループ3’mg1での平均ショット倍率Mm1と平均ショット回転量θm1を算出して(ステップ1009)、記憶する(ステップ1010)。なお、ここで各プロファイルの平均値を用いるのは、ステップ1002でマスクショットパターングループ内の全てのショットを指定していないからである。ここまでで、マスクショットパターングループ3’mg1に対する一連の処理が完了したので、マスクショットパターングループの番号Nmgに1を加え(ステップ1011)、全てのマスクショットパターングループに関して処理が完了したかどうかの判定を行う(ステップ1012)。
【0145】
全てのマスクショットパターングループに関して処理が完了しているのならば次のステップヘ進み、そうでないならばステップ1007に戻って、次のマスクショットパターングループこの場合はマスクショットパターングループ3’mg2に対して処理を行う。このように全てのマスクショットパターングループに対して処理が完了するまでステップ1007〜ステップ1012のループを繰り返す。
【0146】
以降のステップ1013〜ステップ1024はマスクショットパターングループに関するステップ1007〜ステップ1012に相当する処理をウエハショットパターングループに対して行う。
【0147】
まず、1stレイヤである既転写パターンである転写像101の各ウエハショットのアライメントの計測に用いるアライメントマークを指定すると同時にウエハショットパターングループと各ウエハショットがどのグループに属しているかを指定する(ステップ1013)。ここでは、ウエハショット10a、10c、10e、10f、10j、10k、10o、10t、10u、10w、10yに対応する各アライメントマーク10−1、10−2、10−5、10−6、10−9、10−10、10−37、10−38、10−13、10−14、10−35、10−36、10−15、10−16、10−33、10−34、10−17、10−18、10−29、10−30、10−25、10−26、10−22、10−21、をそれぞれ指定する。
【0148】
また図22を用いて説明したように、ウエハショットパターングループとしてウエハショット10a〜10oで構成されるウエハショットパターングループ10wg1とウエハショット10p〜10yで構成されるウエハショットパターングループ10wg2をここで指定する。
【0149】
次に、ステップ1013で指定された各ウエハショット10a、10c、10e、10f、10j、10k、10o、10p、10t、10u、10w、10yに各々対応するアライメントマーク10−1、10−2、10−5、10−6、10−9、10−10、10−37、10−38、10−13、10−14、10−35、10−36、10−15、10−16、10−33、10−34、10−17、10−18、10−29、10−30、10−25、10−26、10−22、10−21、の位置をウエハライメント系14で計測する(ステップ1014)。
【0150】
ウエハショット10a、10c、10e、10f、10j、10k、10o、10p、10t、10u、10w、10yに各々対応するアライメントマーク10−1、10−2、10−5、10−6、10−9、10−10、10−37、10−38、10−13、10−14、10−35、10−36、10−15、10−16、10−33、10−34、10−17、10−18、10−29、10−30、10−25、10−26、10−22、10−21、の位置を計測した後、各アライメントマークの位置をマーク毎に記憶しておく(ステップ1015)。
【0151】
ステップ1015で記憶した各アライメントマーク10−1、10−2、10−5、10−6、10−9、10−10、10−37、10−38、10−13、10−14、10−35、10−36、10115、10−16、10−33、10−34、10−17、10−18、10−29、10−30、10−25、10−26、10−22、10−21、の位置を読み出してウエハショット10a〜10yの実際の座標系を算出する(ステップ1016)。
【0152】
次のステップ1017〜ステップ1024は各ウエハショットパターングループに対する一連の処理である。
【0153】
まず、ウエハショットパターングループ番号Nwgが1に初期化される(ステップ1017)。すなわち次のステップから始まる一連のループ処理の最初のグループとしてウエハショットパターングループ10wg1を指定したことになる。
【0154】
次に、図22の10wg1が指し示すウエハショットパターングループの座標系に関するパラメータが算出され(ステップ1018)、記憶される(ステップ1019)。ここで算出される各パラメータやそれらの導出の方法は第3の実施形態と同様であり、各パラメータはx軸方向、y軸方向の並進(シフト)成分Sxw1、Syw1、座標系全体の回転成分θxw1、直交度成分θxw1−θyw1、x軸方向の倍率(スケール倍率)Dxrw1/Dxfw1、y軸方向の倍率Dyrw1/Dyfw1である。ここで添字の1はウエハショットパターングループ番号Nwgが1の座標系に関するパラメータであることを示している。
【0155】
なお、ここでは、装置の基準座標系となるウエハショットの設計上の座標系と、ウエハショットの実際上の座標系との比較により相対関係を表すパラメータを求めたが、マスクショットに関して、マスクショットの設計上の座標系と、マスクショットの実際上の座標系との比較により得られた相対関係を表すパラメータも、装置の基準座標系である設計上の座標系との比較であるため、よって、マスクショットの実際上の座標系と、ウエハショットの実際上の座標系との比較により、相対関係を表すパラメータを求めるものとしてもよい。
【0156】
次に、ウエハショットグループ10wg1での平均ショット倍率Mmw1と平均ショット回転量θmw1を算出して(ステップ1020)、記憶する(ステップ1021)。なお、ここで各プロファイルの平均値を用いるのは、ステップ1013でウエハショットパターングループ内の全てのショットを指定していないからである。ここまでで、ウエハショットパターングループ10wg1に対する一連の処理が完了したので、ウエハショットパターングループの番号Nwgに1を加えて(ステップ1023)、全てのウエハショットパターングループに関して処理が完了したかどうかの判定を行う(ステップ1024)。
【0157】
全てのウエハショットパターングループに関して処理が完了しているのならば次のステップヘ進み、そうでないならばステップ1018に戻って、次のウエハショットパターングループ、この場合はウエハショットパターングループ10wg2に対して処理を行う。
【0158】
このように全てのマスクショットパターングループに対して処理が完了するまでステップ1018〜ステップ1024のループを繰り返す。
【0159】
ステップ1025〜ステップ1031は、各マスクショットパターングループ毎にマスクショットパラメータを読み出して、各マスクショットの転写位置を算出して記憶するステップである。
【0160】
まず、マスクショットパターングループのグループ番号Nmgが1に初期化される(ステップ1025)。
【0161】
次に、マスクショットパターングループグループ番号Nmg、すなわち、グループ3’mg1の各マスクショットパラメータが読み出され(ステップ1026)、各マスクショットの転写位置を算出し(ステップ1027)、記憶しておく(ステップ1028)。
【0162】
ここで読み出されるパラメータやそのパラメータから各マスクショットの転写位置を算出する手順は第3の実施形態と同じであるが、マスクステージ6に対するスケール倍率Dxr1/Dxf1、Dyr1/Dyf1及び回転成分θx1の補正は各マスクショットパターングループ毎に行う必要があるので、ここで直ちにマスクステージ6に対してスケール倍率の設定を行ったり、マスクステージ6上のθステージを駆動することはできない。
【0163】
そこで、これらスケール倍率Dxr1/Dxf1、Dyr1/Dyf1及び回転成分θx1を記憶しておく(1029)。
【0164】
次に、マスクショットパターングループのグループ番号Nmgに1を加えて(ステップ1030)、全てのマスクショットパターングループに関して処理が完了したかどうかの判定を行う(ステップ1031)。
【0165】
全てのマスクショットパターングループに関して処理が完了しているのならば次のステップヘ進み、そうでないならばステップ1026に戻って、次のマスクショットパターングループ、本実施形態の場合は、マスクショットパターングループ3’mg2に対して処理を行う。このように全てのマスクショットパターングループに対して処理が完了するまでステップ1026〜ステップ1031のループを繰り返す。
【0166】
ステップ1032〜ステップ1038では、ステップ1025〜ステップ1031でマスクショットパターングループに対して行った処理と同様な処理をウエハショッパターングループに対して行う。
【0167】
まず、ウエハショットパターングループのグループ番号Nwgが1に初期化される(ステップ1032)。
【0168】
次に、ウエハショットパターングループ番号Nwg、すなわち、図22のグループ10wg1の各ウエハショットパラメータが読み出され(ステップ1033)、各ウエハショットの位置を算出し(ステップ1034)、記憶しておく(ステップ1035)。
【0169】
ここで読み出されるパラメータやそのパラメータから各ウエハショットの位置を算出する手順は、第3の実施形態と同じであるが、上述したマスクステージ6に対するスケール倍率の設定、マスクステージ6上のθステージの駆動を直ちに行えなかったのと同じく、ウエハステージ6に対するスケール倍率Dxrw1/Dxfw1、Dyrw1/Dyfw1及び回転成分θxw1の補正は各ウエハショットパターングループ毎に行う必要があるので、ここで直ちにウエハステージ11に対してスケール倍率の設定を行ったり、ウエハステージ6上のθステージを駆動することはできない。
【0170】
そこで、これらスケール倍率Dxrw1/Dxfw1、Dyrw1/Dyfw1及び回転成分θxw1を記憶しておく(1036)。
【0171】
次に、マスクショットパターングループのグループ番号Nwgに1を加えて(ステップ1037)、全てのウエハショットパターングループに関して処理が完了したかどうかの判定を行う(ステップ1038)。
【0172】
全てのウエハショットパターングループに関して処理が完了しているのならば次のステップヘ進み、そうでないならばステップ1033に戻って、次のウエハショットパターングループ、この場合はウエハショットパターングループ10wg2に対して処理を行う。このように全てのウエハショットパターングループに対して処理が完了するまでステップ1033〜ステップ1038のループを繰り返す。
【0173】
露光処理が開始される(ステップ1039)とショット番号Nが1に初期化され(ステップ1040)、以降のショット露光のループに進む。番号N=1のとき、転写されるマスクショットは3’a、その像と重ね合わせられるのがウエハショット10aとなる。
【0174】
ここで、各マスクショットパターングループに各々対応するスケール倍率と回転量を読み出して補正するために、ショットNの属するマスクショットパターングループを指定する必要がある。そのため、グループ番号NmgにショットNが属するマスクショットパターングループの番号を代入する(ステップ1041)。
【0175】
ステップ1029で記憶しておいたマスクショットパターングループNmgのスケール倍率DxrNmg/DxfNmg、DyrNmg/DyfNmg及び回転成分θxNmgを読み出す(ステップ1042)。この場合、ショット1はマスクショットパターングループ3’mg1に属するので、スケール倍率Dxr1/Dxf1、Dyr1/Dyf1及び回転成分θx1が読み出されることになる。
【0176】
そこでスケール倍率Dxr1/Dxf1、Dyr1/Dyf1をマスクステージ6に対して設定し(ステップ1043)、さらにマスクショットNの転写位置を読み出して(ステップ1044)、マスクステージ6を駆動すると同時に、ステップ1042で読み出した回転量θx1を基にマスクステージ6上のθステージも駆動してマスクショットパターングループ3’mg1の回転成分を補正する(ステップ1045)。
【0177】
次に、ウエハショットパターングループに対してもマスクショットパターングループに対する処理と同様な処理をする。
【0178】
ショットNの属するウエハショットパターングループを指定するために、グループ番号NwgにショットNが属するウエハショットパターングループの番号を代入する(ステップ1046)。
【0179】
次に、ステップ1036で記憶しておいたウエハショットパターングループNwgのスケール倍率DxrwNwg/DxfwNwg、DyrwNwg/DyfwNwg及び回転成分θxwNwgを読み出す(ステップ1047)。この場合、ショット1はウエハショットパターングループ10wg1に属するので、スケール倍率Dxrw1/Dxfw1、Dyrw1/Dyfw1及び回転成分θxw1が読み出されることになる。
【0180】
そこでスケール倍率Dxrw1/Dxfw1、Dyrw1/Dyfw1をウエハステージ11に対して設定し(ステップ1048)、さらにマスクショットNの転写位置を読み出して(ステップ1049)、ウエハステージ11を駆動してショットNの被転写位置に移動すると同時に、ステップ1047で読み出した回転量θxw1を基にウエハステージ11上のθステージも駆動してウエハショットパターングループ10wg1の回転成分を補正する(ステップ1050)。
【0181】
次に、ステップ1010で記憶しておいたマスクショットNのショットプロファイルを読み出して(ステップ1051)、倍率補正系8を駆動してショット倍率を補正し、回転補正系9を駆動してショット回転量を補正する(ステップ1052)。
【0182】
今、ショット番号は1であるから、マスクショットパターングループ3’mg1に対する平均ショット倍率Mm1及び平均ショット回転量θm1が読み出され、それらに基づいて倍率補正系8と回転補正系9を駆動することになる。
【0183】
同様に、ステップ1021で記憶しておいたウエハショットNのショットプロファイルを読み出して(ステップ1053)、倍率補正系8を駆動してショット倍率を補正し、回転補正系9を駆動してショット回転量を補正する(ステップ1054)。
【0184】
すなわちウエハショットパターングループ10wg1に対する平均ショット倍率Mmw1及び平均ショット回転量θmw1が読み出され、それらに基づいて倍率補正系8と回転補正系9を駆動することになる。
【0185】
また、ステップ1002、あるいはステップ1013で全てのショットが指定されていればステップ1051〜ステップ1052、あるいはステップ1053〜ステップ1054では各ショット毎のショット倍率とショット回転量が読み出されて、それらに基づいて倍率補正系8と回転補正系9を駆動することになる。
【0186】
ここでビーム制御系2を駆動して荷電ビーム12をマスクショット3’aに照射して、マスクショット3’aの像をウエハ10上のウエハショット10aに重ね合わせて転写を開始し、マスクステージ6とウエハステージ11を相対移動させて相対走査露光を行い(ステップ1055)、ショットひとつ分の処理が終了する。
【0187】
以降、全てのショットに対する露光が完了していれば分岐して(ステップ1056)、次のチップ処理工程へ進み(ステップ1058)、そうでないならばショット番号Nに1を加えてステップ1041へ戻る。このようにしてショットの数だけステップ1041〜ステップ1057のループを繰り返す。
【0188】
以上の通り、マスクショット及びウエハショットを複数のショットグループ、例えばマスクショットをマスクショットパターングループ3’mg1と3’mg2とに、ウエハショットをウエハショットパターングループ10wg1と10wg2とに分けて、各々のグループ毎にそれらの座標系と設計上の座標系との相対関係を表すパラメータを用いて相対補正することで、小さな領域での、さらなる精密補正が可能となる。
【0189】
本実施形態の最大の利点は、この小さな領域でのさらなる精密補正が可能であることで、転写マスク上の転写パターンの情報から、より高い繋ぎ合わせ精度が必要な領域を抽出して、その領域内の部分転写パターンをパターングループとして適用すれば、本実施形態の利点を最大限に活かすことができる。
【0190】
ここで着目する転写パターンの情報は例えば、線幅、パターン密度、コンタクトホールやメモリセル等の回路パターンとしてのまとまり等であり、各レイヤ毎に着目すべき転写パターンの情報が異なっていてもよい。このようにすることでさらに高精度の繋ぎ合わせが可能となる。
【0191】
(第5の実施形態)
第4の実施形態では、各アライメントマークの計測とそれらの位置の算出とショットの露光は一括して行い、座標系の処理とショットプロファイルの処理を各グループ毎に実施している。
【0192】
このようにすれば、ショット配列を複数のグループに分けたことによる十分な効果が得られるが、さらに時間的な要因、つまり、あるグループのショットを露光している間に別のグループの座標系が変化してしまうおそれがある場合には、本実施形態で以下に説明するように、各アライメントマークの計測から座標パラメータの算出、ショットプロファイルの算出及びショットの露光までを各グループ毎に実施して、そのグループの全てのショットの露光が終了してから、別のグループの、アライメントマークの計測と処理を含めた工程を開始するようにしてもよい。
【0193】
本実施形態のフローチャートを図23〜図25に示す。
【0194】
図23〜図25の各ステップは、第4の実施形態の各ステップと実質的に同じであり、第4の実施形態との相違点は処理の順番とグループ分けの条件、すなわちマスクショットパターングループとウエハショットグループの要素であるショットの組み合わせを同じにするという制約だけなので詳細の説明は省略する。
【0195】
本実施形態は、特にショットの数が多く、例えば10×20のマトリックス状配列でショット数が200ショットにもなるような場合、最初の数十ショットを露光している間に図26に示した転写マスク3やウエハ10等に係わる環境が変化し、その結果それらの座標系にも影響を及ぼすような場合に好適である。
【0196】
以上、第1及び第2の実施形態では1stレイヤに対する処理を説明し、第3〜第5の実施形態では2ndレイヤに対する処理を説明した。通常であれば第1ないし第5の実施形態の何れかの適用で様々な転写パターンが得られるが、2ndレイヤ以降であっても、例えば光露光装置等とのミックス・アンド・マッチを想定した場合など、1stレイヤが光露光装置によってチップ全体が一括露光されている場合や、さらに本発明におけるアライメントマークがその1stレイヤ上にない場合、などが考えられる。
【0197】
しかしながら、そういった場合であっても第1または第2の実施形態を用いて、みかけ上1stレイヤの転写処理として扱うことができる。つまり、ウエハ10側のチップアライメントは従来の露光装置で採用されている方法、例えばグローバルアライメント方式を用いて各チップの位置を割り出しておいて、その位置、言い換えればチップの配列座標系に対して第1または第2の実施形態で説明した本発明の実施形態を適用すればよいことがわかる。
【0198】
以上説明した、第1ないし第5の実施形態からわかるように、マスクショットとウエハショット各々に対する補正は、マスクステージ6とウエハステージ11各々で実行している。しかしながら、転写マスク3とウエハ10は転写系によって決まる一定の相対関係があるため、マスクステージ6とウエハステージ11で補正成分を分担することができる。たとえば、補正項目のうちシフト成分(x、y成分)はウエハステージ11側で補正し、回転成分はマスクステージ6側で補正するようにすることもできる。こうした分担は、各々のステージの機能や性能、駆動精度等によって選択することで、ショットの繋ぎ合わせ精度を一役と向上させることができる。
【0199】
また、本発明はマスクショットと被転写物との相対関係を補正して転写を行うものであるから、それらの間に何らかの相対関係があるような転写方式の全て、たとえば、等倍投影転写系、縮小投影転写系、近接転写系、密着転写系等の方式に適用ができる。
【0200】
また、第1ないし第5の実施形態ではショットの露光方式として走査露光を用いるいわゆるスキャナに適用した場合を説明したが、ショットの露光方式に静止一括転写を採用するステップ・アンド・リピート方式のいわゆるステッパに適用しても本発明の本質はなんら変わることはない。
【0201】
次に、上記説明したマスクパターン転写方法を利用したデバイス製造方法の実施形態を説明する。
【0202】
図27は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造フローを示す。ステップ101(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行う。ステップ102(マスク製作)では設計したパターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ103(ウエハ製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ104(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ105(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ104によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ106(検査)ではステップ105で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ107)される。
【0203】
図28は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ111(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ112(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ113(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ114(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ115(レジスト処理)ではウエハにレジストを塗布する。ステップ116(露光)では上記説明した露光装置または露光方法によってマスクの回路パターンをウエハの複数ショット領域にならべて焼付露光する。ステップ117(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ118(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ119(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要になったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態の生産方法を用いれば、従来は製造が難しかった大型で高密度のデバイスを低コストに製造することができる。
【0204】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、転写マスク上の転写パターンを複数の部分転写パターンに分割し、それらの部分転写パターンにアライメントマークを配置し、これらアライメントマーク及び被転写基板上に転写されたアライメントマーク、転写マスク上の部分転写パターンの座標系及び被転写物の座標系の相対関係を表す各パラメータを用いて、その相対関係を補正することで、各部分転写パターン間の繋ぎ精度を向上させつつ、高いスループットで転写することができる。これにより従来以上に高精度なデバイスを短時間で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図2】第1の実施形態でのマスクショット及びウエハショットを説明する概略図である。
【図3】第1の実施形態でのマスクショットの座標系を説明する概略図である。
【図4】本発明の第1の実施形態での製作上の座標系を示す図である。
【図5】各座標系を示す模式図である。
【図6】変動分のみのフィッティングを説明する模式図である。
【図7】ランダム成分のフィッティングを説明する模式図である。
【図8】第1の実施形態でのマスクショットのショットプロファイルを説明する概略図である。
【図9】本発明の第2の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図10】第3及び第4の実施形態でのマスクショット及びウエハショットを説明する概略図である。
【図11】第2の実施形態でのマスクショットのショットプロファイルを説明する概略図である。
【図12】本発明の第3の実施形態での製作上の座標系を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の第3の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図15】第3の実施形態でのウエハショットの座標系を説明する概略図である。
【図16】第3の実施形態でのウエハショットのショットプロファイルを説明する概略図である。
【図17】本発明の第4の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の第4の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図19】本発明の第4の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図20】第4の実施形態でのマスクショット及びウエハショットのパターングループを説明する概略図である。
【図21】第4の実施形態でのマスクショットグループのショットプロファイルを説明する概略図である。
【図22】第4の実施形態でのウエハショットグループのショットプロファイルを説明する概略図である。
【図23】本発明の第5の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図24】本発明の第5の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図25】本発明の第5の実施形態でのマスクショットの転写方法を説明するフローチャートである。
【図26】本発明の転写方法を適用可能な半導体デバイス製造用露光装置の一例の概略構成図である。
【図27】デバイス製造工程を示すフローチャートである。
【図28】図27に示したウエハプロセスの詳細な工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ビーム源
2 ビーム制御系
2a ビーム制御部
3、3’ 転写マスク
3a1〜3y6、3’a1〜3’y4、10−1〜10−40 アライメントマーク
3a〜3y、3’a〜3’y マスクショット
3’mg1、3’mg2 マスクショットパターングループ
4 照明系
5 マスクアライメント系
6 マスクステージ
6a マスクステージ制御部
7 投影系
8 倍率補正系
8a 倍率補正制御部
9 回転補正系
9a 回転補正制御部
10 ウエハ
10a〜10y ウエハショット
10wg1、10wg2 ウエハショットパターングループ
11 ウエハステージ
11a ウエハステージ制御部
12 荷電ビーム
13 スリット
14 ウエハアライメント系
15 偏向器
16 装置制御部
101 転写像

Claims (35)

  1. 分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンを有する転写マスクを用い、前記転写マスクを介して被転写物に転写ビームを照射し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写することで、前記被転写物に前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせた所望のパターンを得るマスクパターン転写方法において、
    前記転写マスクに、前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークを設けておき、前記被転写物と前記各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写し、
    前記相対位置の補正は、前記各アライメントマークを指定する転写マスクマーク指定工程と、
    前記転写マスクマーク指定工程により指定された前記各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程、及び前記各部分転写パターンの設計上の座標系と前記各部分転写パターンの実際の座標系との相対関係を表す第1の座標パラメータを算出する工程からなる第1の相対座標処理工程と、
    前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第1の座標パラメータを用いて、前記被転写物に対して前記各部分転写パターンの像を相対移動させる転写マスク相対移動工程と、を含み、
    前記第1の相対座標処理工程における、前記各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程は、
    前記各アライメントマークの位置の計測を、製作上の前記転写マスクの前記各部分転写パターンに対して行っておき、これを基にした製作上の座標格子を規定する工程と、
    前記各アライメントマークの位置の計測を、実際の前記転写マスクの前記各部分転写パターンに対して行い、これを基にした実際の座標格子を規定する工程と、
    前記実際の座標格子から前記製作上の座標格子を差し引いて第1の変動分格子を算出する工程と、
    前記第1の変動分格子と前記製作上の座標格子とに基づいた第1の補正格子を算出する工程とを含むことを特徴とするマスクパターン転写方法。
  2. 前記第1の座標パラメータから前記各部分転写パターンを前記被転写物に転写する転写位置を算出する工程を含む請求項に記載のマスクパターン転写方法。
  3. 分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンを有する転写マスクを用い、前記転写マスクを介して被転写物に転写ビームを照射し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写することで、前記被転写物に前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせた所望のパターンを得るマスクパターン転写方法において、
    前記転写マスクに、前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークを設けておき、前記被転写物と前記各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写し、
    前記相対位置の補正は、前記各アライメントマークを指定する転写マスクマーク指定工程と、
    前記転写マスクマーク指定工程により指定された前記各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程、及び前記各部分転写パターンの設計上の座標系と前記各部分転写パターンの実際の座標系との相対関係を表す第1の座標パラメータを算出する工程からなる第1の相対座標処理工程と、
    前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第1の座標パラメータを用いて、前記被転写物に対して前記各部分転写パターンの像を相対移動させる転写マスク相対移動工程と、を含み、
    前記転写マスクマーク指定工程により、一部のアライメントマークを指定することで一部の部分転写パターンを指定した場合、前記第1の相対座標処理工程で得られた前記各アライメントマークの位置から、前記各部分転写パターンの部分転写パターン回転量及び部分転写パターン倍率からなる部分転写パターンプロファイルの平均値である平均部分転写パターンプロファイルを算出し、算出された前記平均部分転写パターンプロファイルを用いて前記被転写物に対する前記部分転写パターンの像の像回転量及び像倍率からなる平均像プロファイルを補正する転写マスク像プロファイル補正工程を含むことを特徴とするマスクパターン転写方法。
  4. 分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンを有する転写マスクを用い、前記転写マスクを介して被転写物に転写ビームを照射し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写することで、前記被転写物に前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせた所望のパターンを得るマスクパターン転写方法において、
    前記転写マスクに、前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークを設けておき、前記被転写物と前記各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写し、
    前記部分転写パターンを前記被転写物に転写するのと同時に、前記各アライメントマークも被転写物に転写し、被転写物への前記部分転写パターン及び各アライメントマークの転写後、前記転写マスクとは異なる、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンと、該部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークとを有する重ね用転写マスクを用い、前記被転写物に転写されている前記各アライメントマークと、前記重ね用転写マスクの各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写することを特徴とするマスクパターン転写方法。
  5. 前記被転写物に転写された前記各アライメントマークと前記重ね用転写マスクの各アライメントマークとの相対位置の補正は、
    前記重ね用転写マスクの各アライメントマークを指定する重ね用転写マスクマーク指定工程、前記重ね転写マスクマーク指定工程により指定された各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程、前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの設計上の座標系と前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの実際の座標系との相対関係を表す第2の座標パラメータを算出する工程、前記被転写物に転写された各アライメントマークを指定する被転写物マーク指定工程、前記被転写物マーク指定工程により指定された各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記被転写物に転写された各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程、及び前記被転写物の各部分転写パターンの設計上の座標系と前記被転写物に転写された各部分転写パターンの実際の座標系との相対関係を表す第3の座標パラメータを算出する工程からなる第2の相対座標処理工程と、
    前記重ね用転写マスクの部分転写パターンを、前記被転写物に重ねて順次転写する際、前記第2の座標パラメータ及び前記第3の座標パラメータを用いて、前記被転写物に転写された各部分転写パターンに対して前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンの像を相対移動させる重ね用転写マスク相対移動工程とを含む請求項に記載のマスクパターン転写方法。
  6. 前記第2の相対座標処理工程における、前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程は、
    前記各アライメントマークの位置の計測を、製作上の前記重ね用転写マスクの部分転写パターンに対して行っておき、これを基にした前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの製作上の座標格子を規定する工程と、
    前記各アライメントマークの位置の計測を、実際の前記重ね用転写マスクの部分転写パターンに対して行い、これを基にした前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの実際の座標格子を規定する工程と、
    前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの実際の座標格子から前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの製作上の座標格子を差し引いて第2の変動分格子を算出する工程と、
    前記第2の変動分格子と前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの製作上の座標格子とに基づいた第2の補正格子を算出する工程とを含む請求項に記載のマスクパターン転写方法。
  7. 前記第2の座標パラメータから、前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンを前記被転写物に転写する転写位置を算出する工程を含む請求項5または6に記載のマスクパターン転写方法。
  8. 前記第3の座標パラメータから、前記被転写物に転写された各部分転写パターンの転写位置を算出する工程を含む請求項5ないし7のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  9. 前記被転写物に転写された前記各アライメントマークと前記重ね用転写マスクの各アライメントマークとの相対位置の補正は、
    前記重ね用転写マスクの各アライメントマークを指定する重ね用転写マスクマーク指定工程、前記重ね転写マスクマーク指定工程により指定された各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程、前記被転写物に転写された各アライメントマークを指定する被転写物マーク指定工程、前記被転写物マーク指定工程により指定された各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記被転写物に転写された各部分転写パターンの実際の座標系を算出する工程、及び前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンの実際の座標系と、前記被転写物に転写されている各部分転写パターンの実際の座標系との相対関係を表す第4の座標パラメータを算出する工程とからなる第2の相対座標処理工程と、
    前記重ね用転写マスクの部分転写パターンを、前記被転写物に重ねて順次転写する際、前記第4の座標パラメータを用いて、前記被転写物に転写された各部分転写パターンに対して前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンの像を相対移動させる重ね用転写マスク相対移動工程とを含む請求項5または6に記載のマスクパターン転写方法。
  10. 前記重ね用転写マスクマーク指定工程により、全てのアライメントマークを指定することで全ての部分転写パターンを指定した場合、前記第2の相対座標処理工程で得られた前記重ね用転写マスクの各アライメントマークの位置から、前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンの部分転写パターン回転量及び部分転写パターン倍率からなる前記重ね用転写マスクの部分転写パターンプロファイルを算出し、算出された前記部分転写パターンプロファイルを用いて前記被転写物に転写されている部分転写パターンに対する前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの像の像回転量及び像倍率からなる像プロファイルを補正する重ね転写マスク像プロファイル補正工程を含む請求項5ないし9のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  11. 前記重ね用転写マスクマーク指定工程により、一部のアライメントマークを指定することで一部の部分転写パターンを指定した場合、前記第2の相対座標処理工程で得られた前記重ね用転写マスクの各アライメントマークの位置から、前記各部分転写パターンの部分転写パターン回転量及び部分転写パターン倍率からなる部分転写パターンプロファイルの平均値である平均部分転写パターンプロファイルを算出し、算出された平均部分転写パターンプロファイルを用いて前記被転写物に転写された部分転写パターンに対する前記重ね用転写マスクの部分転写パターンの像の像回転量及び像倍率からなる平均像プロファイルを補正する重ね転写マスク像プロファイル補正工程を含む請求項5ないし9のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  12. 前記被転写物マーク指定工程により、全てのアライメントマークを指定することで全ての部分転写パターンを指定した場合、前記第2の相対座標処理工程で得られた前記被転写物の各アライメントマークの位置から、前記被転写物の各部分転写パターンの部分転写パターン回転量及び部分転写パターン倍率からなる部分転写パターンプロファイルを算出し、算出された前記部分転写パターンプロファイルを用いて前記被転写物に転写される部分転写パターンの像の像回転量及び像倍率からなる像プロファイルを補正する被転写物像プロファイル補正工程を含む請求項5ないし11のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  13. 前記被転写物マーク指定工程により、一部のアライメントマークを指定することで一部の部分転写パターンを指定した場合、前記第2の相対座標処理工程で得られた前記被転写物の各アライメントマークの位置から、前記被転写物の各部分転写パターンの部分転写パターン回転量及び部分転写パターン倍率からなる部分転写パターンプロファイル平均値である平均部分転写パターンプロファイルを算出し、算出された前記平均部分転写パターンプロファイルを用いて前記被転写物に転写される部分転写パターンの像の像回転量及び像倍率からなる平均像プロファイルを補正する被転写物像プロファイル補正工程を含む請求項5ないし11のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  14. 分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンを有する転写マスクを用い、前記転写マスクを介して被転写物に転写ビームを照射し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写することで、前記被転写物に前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせた所望のパターンを得るマスクパターン転写方法において、
    前記転写マスクに、前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークを設けておき、前記被転写物と前記各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写し、
    前記相対位置の補正は、前記転写マスクの複数の部分転写パターンを要素とする複数の部分転写パターングループを、前記複数の部分転写パターンと前記複数の部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた各アライメントマークとを指定することで設定する転写マスクグループ設定工程と、
    前記転写マスクグループ設定工程により指定された前記各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記部分転写パターングループの実際の座標系を算出する工程、及び前記部分転写パターングループの設計上の座標系と前記実際の座標系との相対関係を表す第1のグループ座標パラメータを算出する工程からなる第1のグループ相対座標処理工程と、
    前記部分転写パターングループを前記被転写物に順次転写する際、前記転写位置に基づき、前記被転写物に対して前記部分転写パターングループの像を相対移動させる転写マスクグループ相対移動工程とを含むことを特徴とするマスクパターン転写方法。
  15. 前記第1のグループ相対座標処理工程における、前記部分転写パターングループの実際の座標系を算出する工程は、
    前記各アライメントマークの位置の計測を、製作上の前記転写マスクの部分転写パターングループに対して行っておき、これを基にした前記転写マスクの部分転写パターングループの製作上の座標格子を規定する工程と、
    前記各アライメントマークの位置の計測を、実際の前記転写マスクの部分転写パターングループに対して行い、これを基にした前記転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標格子を規定する工程と、
    前記転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標格子から前記転写マスクの部分転写パターングループの製作上の座標格子を差し引いて第1のグループ変動分格子を算出する工程と、
    前記第1のグループ変動分格子と前記転写マスクの部分転写パターングループの製作上の座標格子とに基づいた第1のグループ補正格子を算出する工程とを含む請求項14に記載のマスクパターン転写方法。
  16. 前記第1のグループ座標パラメータから、前記各部分転写パターングループを前記被転写物に転写する転写位置を算出する工程を含む請求項14または15に記載のマスクパターン転写方法。
  17. 前記転写マスクグループ設定工程により、全てのアライメントマークを指定することで全ての部分転写パターンを指定した場合、前記第1のグループ相対座標処理工程で得られた前記各アライメントマークの位置から、前記各部分転写パターングループの部分転写パターングループ回転量及び部分転写パターングループ倍率からなる部分転写パターングループプロファイルを算出し、算出された前記部分転写パターングループプロファイルを用いて前記被転写物に対する前記部分転写パターングループの像の像回転量及び像倍率からなる像プロファイルを補正する転写マスクグループ像プロファイル補正工程を含む請求項14ないし16のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  18. 前記転写マスクグループ設定工程により、一部のアライメントマークを指定することで一部の部分転写パターンを指定した場合、前記第1のグループ相対座標処理工程で得られた前記各アライメントマークの位置から、前記各部分転写パターングループの部分転写パターングループ回転量及び部分転写パターングループ倍率からなる部分転写パターングループプロファイルの平均値である平均部分転写パターングループプロファイルを算出し、算出された前記平均部分転写パターングループプロファイルを用いて前記被転写物に対する前記部分転写パターングループの像の像回転量及び像倍率からなる平均像プロファイルを補正する転写マスクグループ像プロファイル補正工程を含む請求項14ないし16のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  19. 前記部分転写パターングループを前記被転写物に転写するのと同時に、前記各アライメントマークも被転写物に転写し、前記被転写物への前記部分転写パターングループ及び各アライメントマークの転写後、前記転写マスクとは異なる、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターンと、該部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークとを有する重ね用転写マスクを用い、前記被転写物に転写されている前記各アライメントマークと、前記重ね用転写マスクの各アライメントマークとの相対位置を補正し、前記重ね用転写マスクの各部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する請求項14ないし18のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  20. 前記被転写物に転写された前記各アライメントマークと前記重ね用転写マスクの各アライメントマークとの相対位置の補正は、
    前記重ね用転写マスクの複数の部分転写パターンを要素とする複数の部分転写パターングループを、前記重ね用転写マスクの複数の部分転写パターンと前記重ね用転写マスクの複数の部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた各アライメントマークとを指定することで設定する重ね用転写マスクグループ設定工程、前記重ね用転写マスクグループ設定工程により指定された各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標系を算出する工程、前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの設計上の座標系と前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標系との相対関係を表す第2のグループ座標パラメータを算出する工程、前記被転写物に転写された複数の部分転写パターンを要素とする複数の部分転写パターングループを、前記被転写物に転写された複数の部分転写パターンと前記被転写物に転写された複数の部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた各アライメントマークとを指定することで設定する被転写物グループ設定工程、前記被転写物グループ設定工程により指定された各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記被転写物に転写された各部分転写パターングループの実際の座標系を算出する工程、及び前記被転写物の各部分転写パターングループの設計上の座標系と前記被転写物に転写されている各部分転写パターングループの実際の座標系との相対関係を表す第3のグループ座標パラメータを算出する工程からなる第2のグループ相対座標処理工程と、
    前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループを、前記被転写物に重ねて順次転写する際、前記第2のグループ座標パラメータ及び前記第3のグループ座標パラメータを用いて、前記被転写物に転写された各部分転写パターングループに対して前記重ね用転写マスクの各部分転写パターングループの像を相対移動させる重ね用転写マスク相対移動工程とを含む請求項19に記載のマスクパターン転写方法。
  21. 前記第2のグループ相対座標処理工程における、前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標系を算出する工程は、
    前記各アライメントマークの位置の計測を、製作上の前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループに対して行っておき、これを基にした前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの製作上の座標格子を規定する工程と、
    前記各アライメントマークの位置の計測を、実際の前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループに対して行い、これを基にした前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標格子を規定する工程と、
    前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標格子から前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの製作上の座標格子を差し引いて第2のグループ変動分格子を算出する工程と、
    前記第2のグループ変動分格子と前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの製作上の座標格子とに基づいた第2のグループ補正格子を算出する工程とを含む請求項20に記載のマスクパターン転写方法。
  22. 前記第2のグループ座標パラメータから、前記重ね用転写マスクの各部分転写パターングループを前記被転写物に転写する転写位置を算出する工程を含む請求項19ないし21のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  23. 前記第3のグループ座標パラメータから、前記被転写物に転写された各部分転写パターングループの転写位置を算出する工程を含む請求項19ないし21のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  24. 前記被転写物に転写された前記各アライメントマークと前記重ね用転写マスクの各アライメントマークとの相対位置の補正は、
    前記重ね用転写マスクの複数の部分転写パターンを要素とする複数の部分転写パターングループを、前記重ね用転写マスクの複数の部分転写パターンと前記重ね用転写マスクの複数の部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた各アライメントマークとを指定することで設定する重ね用転写マスクグループ設定工程、前記重ね用転写マスクグループ設定工程により指定された各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標系を算出する工程、前記被転写物に転写された複数の部分転写パターンを要素とする複数の部分転写パターングループを、前記被転写物に転写された複数の部分転写パターンと前記被転写物に転写された複数の部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた各アライメントマークとを指定することで設定する被転写物グループ設定工程、前記被転写物グループ設定工程により指定された各アライメントマークの位置を計測し、計測された位置から前記被転写物に転写された各部分転写パターングループの実際の座標系を算出する工程、及び前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの実際の座標系と、前記被転写物に転写されている各部分転写パターングループの実際の座標系との相対関係を表す第4のグループ座標パラメータを算出する工程からなる第2のグループ相対座標処理工程と、
    前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループを、前記被転写物に重ねて順次転写する際、前記第4のグループ座標パラメータを用いて、前記被転写物に転写された各部分転写パターングループに対して前記重ね用転写マスクの各部分転写パターングループの像を相対移動させる重ね用転写マスク相対移動工程とを含む請求項19または21に記載のマスクパターン転写方法。
  25. 前記重ね用転写マスクグループ設定工程により、全てのアライメントマークを指定することで全ての部分転写パターンを指定した場合、前記第2のグループ相対座標処理工程で得られた前記重ね用転写マスクの各アライメントマークの位置から、前記重ね用転写マスクの各部分転写パターングループの部分転写パターングループ回転量及び部分転写パターングループ倍率からなる前記重ね用転写マスクグループの部分転写パターングループプロファイルを算出し、算出された前記部分転写パターングループプロファイルを用いて前記被転写物に転写されている部分転写パターングループに対する前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの像の像回転量及び像倍率からなる像プロファイルを補正する重ね転写マスクグループ像プロファイル補正工程を含む請求項20ないし24のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  26. 前記重ね用転写マスクグループ設定工程により、一部のアライメントマークを指定することで一部の部分転写パターンを指定した場合、前記第2のグループ相対座標処理工程で得られた前記重ね用転写マスクの各アライメントマークの位置から、前記各部分転写パターングループの部分転写パターングループ回転量及び部分転写パターングループ倍率からなる部分転写パターングループプロファイルの平均値である平均部分転写パターングループプロファイルを算出し、算出された平均部分転写パターングループプロファイルを用いて前記被転写物に転写された部分転写パターングループに対する前記重ね用転写マスクの部分転写パターングループの像の像回転量及び像倍率からなる平均像プロファイルを補正する重ね転写マスクグループ像プロファイル補正工程を含む請求項20ないし24のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  27. 前記被転写物グループ設定工程により、全てのアライメントマークを指定することで全ての部分転写パターンを指定した場合、前記第2のグループ相対座標処理工程で得られた前記被転写物の各アライメントマークの位置から、前記被転写物の各部分転写パターングループの部分転写パターングループ回転量及び部分転写パターングループ倍率からなる部分転写パターングループプロファイルを算出し、算出された前記部分転写パターングループプロファイルを用いて前記被転写物に転写される部分転写パターングループの像の像回転量及び像倍率からなる像プロファイルを補正する被転写物像グループプロファイル補正工程を含む請求項20ないし26のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  28. 前記被転写物グループ設定工程により、一部のアライメントマークを指定することで一部の部分転写パターンを指定した場合、前記第2のグループ相対座標処理工程で得られた前記被転写物の各アライメントマークの位置から、前記被転写物の各部分転写パターングループの部分転写パターングループ回転量及び部分転写パターングループ倍率からなる部分転写パターングループプロファイル平均値である平均部分転写パターングループプロファイルを算出し、算出された前記平均部分転写パターングループプロファイルを用いて前記被転写物に転写される部分転写パターングループの像の像回転量及び像倍率からなる平均像プロファイルを補正する被転写物グループ像プロファイル補正工程を含む請求項20ないし26のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  29. 前記相対位置の補正が全て終了した後、転写を行うことで前記被転写物上に前記所望のパターンを得る請求項1ないし28のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  30. 前記相対位置の補正を行う毎に転写を行うことで、前記被転写物上に前記所望のパターンを得る請求項1ないし28のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  31. 前記転写ビームは、荷電ビームである請求項1ないし30のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  32. 前記転写ビームは、前記転写ビームの光軸と垂直な平面内で円弧形状をなす請求項1ないし31のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法。
  33. 荷電ビームを放射するビーム放射手段と、
    前記荷電ビームを円弧形状に整形する整形手段と、
    被転写物に転写するための、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターン及び前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークが形成された転写マスクが載置される、移動可能な第1の載置手段と、
    前記転写マスクの前記各部分転写パターンからなる被転写パターンが転写される被転写物が載置される、移動可能な第2の載置手段と、
    前記転写マスクを透過した前記荷電ビームの投影倍率及び像回転量を補正して前記被転写物に照射させる倍率回転量補正手段と、
    前記転写マスクの前記各部分転写パターン及び前記各アライメントマークの位置を測定する第1の測定手段と、
    前記被転写物に転写された、前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせることで形成される被転写パターンの前記各アライメントマークの位置を測定する第2の測定手段と、
    前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段からの出力信号を基に、前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段の移動量を制御し、かつ、前記倍率回転量補正手段の投影倍率及び像回転量を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1の測定手段に対して、前記転写マスクの測定すべき各アライメントマークを指定し、
    前記第1の測定手段からの出力である各アライメントマークの位置より前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する実際の座標系を算出し、
    前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する設計上の座標系と前記実際の座標系との相対関係を表す第1のパラメータを算出し、
    前記部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第1のパラメータを基にした、前記被転写物に対する前記部分転写パターンに関する像の相対移動量を前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段へと出力し、
    前記第1の測定手段からの出力である各アライメントマークの位置から、前記各部分転写パターンに関する部分転写パターン回転量及び部分転写パターン倍率を基にした第1の部分転写パターンプロファイルを算出し、算出された前記第1の部分転写パターンプロファイルを用いて、前記被転写物に対する前記部分転写パターンの像の投影倍率及び像回転量からなる像プロファイルを前記倍率回転量補正手段へと出力することを特徴とするマスクパターン転写装置。
  34. 荷電ビームを放射するビーム放射手段と、
    前記荷電ビームを円弧形状に整形する整形手段と、
    被転写物に転写するための、分割され、かつ、区別可能な複数の部分転写パターン及び前記各部分転写パターンのそれぞれに関連づけられた複数のアライメントマークが形成された転写マスクが載置される、移動可能な第1の載置手段と、
    前記転写マスクの前記各部分転写パターンからなる被転写パターンが転写される被転写物が載置される、移動可能な第2の載置手段と、
    前記転写マスクを透過した前記荷電ビームの投影倍率及び像回転量を補正して前記被転写物に照射させる倍率回転量補正手段と、
    前記転写マスクの前記各部分転写パターン及び前記各アライメントマークの位置を測定する第1の測定手段と、
    前記被転写物に転写された、前記各部分転写パターンを繋ぎ合わせることで形成される被転写パターンの前記各アライメントマークの位置を測定する第2の測定手段と、
    前記第1の測定手段及び前記第2の測定手段からの出力信号を基に、前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段の移動量を制御し、かつ、前記倍率回転量補正手段の投影倍率及び像回転量を制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1の測定手段に対して、前記転写マスクの測定すべき各アライメントマークを指定し、
    前記第1の測定手段からの出力である各アライメントマークの位置より前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する実際の座標系を算出し、
    前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する設計上の座標系と前記実際の座標系との相対関係を表す第1のパラメータを算出し、
    前記部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第1のパラメータを基にした、前記被転写物に対する前記部分転写パターンに関する像の相対移動量を前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段へと出力し、
    前記第2の測定手段に対して、前記被転写物の測定すべき各アライメントマークを指定し、
    前記第2の測定手段からの出力である各アライメントマークの位置より前記被転写物の前記被転写パターンに関する実際の座標系を算出し、
    前記転写マスクの前記各部分転写パターンに関する実際の座標系と前記被転写パターンの前記実際の座標系との相対関係を表す第2のパラメータを算出し、
    前記部分転写パターンを前記被転写物に順次転写する際、前記第2のパラメータを基にした、前記被転写物に対する前記部分転写パターンに関する像の相対移動量を前記第1の載置手段及び前記第2の載置手段へと出力することを特徴とするマスクパターン転写装置。
  35. 請求項1ないし34のいずれか1項に記載のマスクパターン転写方法を含む工程によってデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
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