JP4153282B2 - 道路情報表示板用注意灯の表示方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高速道路に設置される道路情報表示板に使用され、表示項目の内容に応じて赤色、緑色および混合色の色で点滅させて道路情報表示板に表示された情報の重要性を遠方から認識可能とした道路情報表示板用注意灯の表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、道路情報表示板上に設置されている注意灯は、赤色を発光するランプによる赤色注意灯と、黄色注意灯で構成されており、危険度の高い重要情報(例えば、「通行止」情報や「地震警戒宣言発令中」等)が道路情報表示板において表示されている場合には赤色注意灯を点滅動作させ、その他の注意情報(「走行注意」情報等)が道路情報表示板において表示されている場合には黄色注意灯を点滅動作させていた。
【0003】
【非特許文献】
「総合カタログ」“NEW METHOD & NEW TECHNOLOGY”
発行所 名古屋電機工業株式会社
発行年月 2002年4月(裏表紙のK0204が発行年月を表す)
該当ページ「P34」の写真
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した従来の注意灯にあっては、注意灯の表示色とその表示位置が固定されており、表示される表示内容をドライバーにいち早く知らせる目的の注意灯としては、その表現方法が限られたものであるといった問題があった。例えば、赤色の1灯点滅や2灯による交互点滅にあっては、交通信号機や2灯を交互点滅させる踏切信号機を連想し、また、黄色の1灯点滅にあっては、同じく交通信号機を連想させて必要以上の減速を誘引させる恐れがあるといった問題があった。
【0005】
また、道路情報表示板に情報が表示されていれば、情報の内容の如何に拘わらずドライバーは表示されている情報を遠くから読もうとする心理が働くため、走行注意にも通行止にも該当しない案内情報を表示する場合でも必要以上の注意をドライバーに喚起させるといった問題もあった。
【0006】
さらに、表現のできる灯色の数については、赤色は1灯または2灯による交互点滅、黄色は1灯による点滅であるため、前記した交通信号機や踏切信号機の点灯方法にその点灯表現が類似であるといった問題だけではなく、遠方から情報が表示されていることを知らせる注意灯の目的からしても、1灯による点滅あるいは2灯による交互点滅ではその注意喚起力が十分でないといった問題があった。
【0007】
さらに、道路情報表示板の表示面に向かって太陽光が当たっている場合、霧が発生している場合、雪や雨等が降っている場合には、注意灯が点滅していても、注意灯の遠方よりの視認性が非常に悪くなるため、道路情報表示板の近くまで来て重要情報や注意情報が表示されていることを知ることになるといった問題があった。
【0008】
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、少なくとも赤と緑の2色の発光ダイオードを収容し、道路情報表示板に複数個配置した注意灯であることから、適宜色と適宜注意灯を選択して表示することが可能となることから、色々な点灯、点滅表示を選択して最も安全性を考慮した表示が行える道路情報表示板用注意灯の表示方法を提供せんとするにある。
【0009】
また、自然環境の変化にも適切な表示が行えドライバーの注意灯に対する注意喚起力を一層向上させることができる道路情報表示板用注意灯の表示方法を提供せんとするにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の道路情報表示板用注意灯の表示方法は前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、文字や図形で表示する表示板の上方に配置される道路情報表示板用注意灯の表示方法であって、前記注意灯は少なくとも赤と緑の2色の発光ダイオードを収容し、前記表示板に少なくとも3個配置したものであって、前記表示板の表示が重要情報である場合には前記注意灯を2組に分けて発光ダイオードの赤色を交互に点滅させ、注意情報である場合には2個の注意灯の発光ダイオードを混合色で交互に点滅させたことを特徴とする。
【0011】
請求項2の手段は、文字や図形で表示する表示板の上方に配置される道路情報表示板用注意灯の表示方法であって、前記注意灯は少なくとも赤と緑の2色の発光ダイオードを収容し、前記表示板に少なくとも3個配置したものであって、前記表示板の表示が重要情報である場合には前記注意灯を2組に分けて発光ダイオードの赤色を交互に点滅させ、注意情報である場合には2個の注意灯の発光ダイオードを混合色で交互に点滅させ、案内情報である場合には少なくとも1の注意灯を赤色発光ダイオード以外の単色点滅させたことを特徴とする。
【0012】
請求項3の手段は、文字や図形で表示する表示板の上方に配置される道路情報表示板用注意灯の表示方法であって、前記注意灯は少なくとも赤と緑の2色の発光ダイオードを収容し、前記表示板に少なくとも3個配置したものであって、前記表示板の表示が重要情報である場合には前記注意灯を2組に分けて発光ダイオードの赤色を交互に点滅させ、注意情報である場合には2個の注意灯の発光ダイオードを混合色で交互に点滅させ、案内情報である場合には少なくとも1の注意灯を発光ダイオードの赤以外の単色で点滅させ、誘導情報である場合には複数の注意灯を単色または混合色で矢印を表示させると共に誘導方向に順次点灯させたことを特徴とする。
【0013】
請求項4の手段は、前記表示板に表示面に向かって照射される太陽光を検出するセンサー、または霧の発生を検出する霧センサである視程計、あるいは降雪や降雨を検出する降雪・降雨センサーを取付け、前記注意灯の視認性が悪いとの前記各種センサーよりの判定出力によって、情報が前記注意情報あるいは案内情報である場合には前記注意灯の少なくとも2個以上を同時点灯させて表示面積を増大して表示するようにしたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る道路情報表示板用注意灯の表示方法の第1の実施の形態を図面と共に説明する。
1は道路管理事務所に設置されたコンピュータにして、該コンピュータ1には図形を含む文字からなる各種の道路情報と、該道路情報の内容に対応した注意灯の点滅動作のための点滅情報とが格納されている。
【0017】
道路情報としては、「事故通行止」のような危険度の高い重要情報や、「この先落下物有走行注意」のような注意情報や、「交通安全運動中」のような案内情報および「この先工事右に寄れ」のような誘導情報等がある。また、これらの情報に加えて表示内容を図柄で表現した図形情報も含まれる。
【0018】
また、前記文字情報や図形情報に対応して、すなわち、前記危険度の高い重要情報の場合には3つの注意灯の内の2つの注意灯の赤色発光ダイオードと他の注意灯の赤色発光ダイオードとを交互点滅させるデータを、前記危険度が中程度の注意情報(例えば、「凍結 通行注意」)の場合には3つの注意灯の内の少なくとも2つの注意灯の混合色(例えば、ピュアレッドの波長を持つ赤色発光ダイオードとピュアグリーンの波長を持つ緑色発光ダイオードの混合色である黄色)を同時点滅させるデータを、案内情報の場合には少なくとも1つの注意灯の単色(例えば、緑)を点滅させるデータが記憶されている。
【0019】
2は高速道路の路肩に支柱21を介して取付けられた道路情報表示板にして、赤色と緑色の発光ダイオードを組み合わせ前記文字情報や図形情報を表示するための表示板22と、該表示板22の上部に取付けられ赤色と緑色の発光ダイオードを組み合わせた3つの注意灯23a〜23cとからなる注意灯23とが取付けられている。
【0020】
また、前記表示板22内には、前記道路管理事務所に設置されたコンピュータ1と専用回線で接続され、前記各種の情報を受けると前記した注意灯23を点滅させる駆動回路24が搭載されている。
【0021】
さらに、道路情報表示板2には、表示面に向かって照射される太陽光を検出する光センサーや霧の発生を検出する霧センサーである視程計および降雪や降雨を検出する降雪・降雨センサー等からなるセンサー群25が取付けられている。
【0022】
次に、前記した構成に基づいて動作を説明するに、先ず、道路管理事務所のコンピュータ1より図2に示すような重要情報(例えば、「ここで出よ事故通行止」)が送信されると、該重要情報を受信した駆動回路24は注意灯23における左右の注意灯23aと23cを赤色発光ダイオードによって赤色で同時に点灯させ、次の周期には注意灯23a,23cを消灯させると共に中央の注意灯23bを同じく赤色で点灯させるという一定の周期毎に左右2つの注意灯23a,23cと中央の注意灯23bを交互点滅させる。
【0023】
このように、全ての注意灯23を少なくとも2色以上の発光ダイオードで構成したので、中央の1灯も赤色で表示することができ、従って、左右2灯と中央1灯との交互点滅が可能となり、従来のように左右1灯づつの交互点滅よりも視認性と注意喚起力が向上されるものである。
【0024】
また、注意情報の場合には、図3(図では「アメ走行注意」の案内情報を示している)に示すように、左右の注意灯23a,23bのみを赤と緑の混合色(黄色)の発光ダイオードで交互点滅する。なお、案内情報の場合には、図示していないが中央の注意灯23bを緑色のみで点滅する。
【0025】
なお、案内情報を1つの注意灯23bで表示する必要はなく、2つの注意灯、例えば、左右の注意灯23a,23cを同時または交互点滅させるようにしてもよい。
【0026】
次に、図4に示す如く誘導情報(例えば、「この先、工事右に寄れ」)が道路管理事務所のコンピュータ1から駆動回路24に送信されると、該駆動回路24は左の注意灯23aを右向きの矢印で表示し、次いで、中央の注意灯23bを同じく右向きの矢印を表示し、さらに、右の注意灯23cを右向きの矢印で順次表示することで、運転者に対して右方向に移動せよとの喚起を促すこととなり、工事現場を安全に通過できるようになるものである。
【0027】
前記した実施の形態において、例えば、表示板22の面に対して夕日等の太陽光が照射された場合、濃霧の場合、あるいは、雪や雨の場合には、遠方からの注意灯23a〜23cの視認性が悪くなる。そこで、本発明にあっては、道路情報表示板2に光センサーや視程計および降雨・降雪センサー等からなるセンサー群25を設置し、これらのセンサー群25が、例えば、光センサーが強い太陽光を検出した場合には、該光センサーよりの判定出力に応じて1つの注意灯で表示していたものを2つあるいはそれ以上の注意灯を同時に点滅させて、点灯面積を増やすことによって視認性の向上を図ることができる。
【0028】
例えば、注意灯の23a,23bと23b,23cをそれぞれ組として赤色発光ダイオードによって赤色の交互点滅を実行する。以下、緑色および混合色を用いる場合においても、前記と同様である。
【0029】
なお、前記センサー群25よりの出力によって注意灯25の増加点灯を制御するのは、センサー群25よりの出力を駆動回路24で受けて、該駆動回路24によって増加点灯の制御を行ってもよく、また、センサー群25よりの出力を道路管理事務所のコンピュータ1に送信し、該コンピュータ1よりの指令によって増加点灯の制御を行ってもよい。
【0030】
前記した実施の形態においては、赤色と緑色の2つの発光ダイオードを使用して3色の色で重要情報、注意情報、案内情報および誘導情報の表示を行った場合について説明したが、前記赤色緑色に加えて青色の発光ダイオードを加えて多色で前記各種の情報を表示するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明は前記したように、注意灯において赤、緑およびこれらの混合色で表示可能になすと共に、危険度が高い重要情報が道路情報表示板上で表示された時、注意情報が道路情報表示板上で表示された時、および、前記以外の案内情報が道路情報表示板上で表示された時に、前記適宜色と適宜注意灯を選択して表示するようにしたので、点灯色を含めて様々なバリエーションで注意灯を点灯して表示でき、従って、各種の情報の重要度に応じた最も視認性を考慮した点灯の仕方が行え、ドライバーに対して安全な走行を促すことができるものである。
【0032】
また、特に誘導情報の場合には矢印表示によって順次点灯することで、ドライバーを安全、かつ、確実に誘導することができるので、工事現場や事故現場等に車が突入し二次災害を起こす事故を防止することができる。
【0033】
さらに、注意灯において赤、緑およびこれらの混合色で表示可能になすと共に、前記注意灯の視認性が悪いとセンサーよりの判定出力によって前記注意灯の少なくとも2灯以上を同色で同時点灯させ表示面積を増大して表示するようにしたので、表示面に太陽が当たったり、濃霧で注意灯が見にくい等の環境変化が生じても注意灯の点滅を遠方から容易に確認することができる。従って、表示されている各種情報の重要性を遠方から事前に認識できるといった効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る道路情報表示板用注意灯の表示方法を実施するためのブロック図である。
【図2】重要情報を表示した場合の表示板の正面図である。
【図3】注意情報を表示した場合の表示板の正面図である。
【図4】誘導情報を表示した場合の表示板の正面図である。
【符号の説明】
1 道路管理事務所のコンピュータ
2 道路情報表示板
22 表示板
23 注意灯
24 駆動回路
25 センサー群

Claims (4)

  1. 文字や図形で表示する表示板の上方に配置される道路情報表示板用注意灯の表示方法であって、前記注意灯は少なくとも赤と緑の2色の発光ダイオードを収容し、前記表示板に少なくとも3個配置したものであって、前記表示板の表示が重要情報である場合には前記注意灯を2組に分けて発光ダイオードの赤色を交互に点滅させ、注意情報である場合には2個の注意灯の発光ダイオードを混合色で交互に点滅させたことを特徴とする道路情報表示板用注意灯の表示方法。
  2. 文字や図形で表示する表示板の上方に配置される道路情報表示板用注意灯の表示方法であって、前記注意灯は少なくとも赤と緑の2色の発光ダイオードを収容し、前記表示板に少なくとも3個配置したものであって、前記表示板の表示が重要情報である場合には前記注意灯を2組に分けて発光ダイオードの赤色を交互に点滅させ、注意情報である場合には2個の注意灯の発光ダイオードを混合色で交互に点滅させ、案内情報である場合には少なくとも1の注意灯を赤色発光ダイオード以外の単色点滅させたことを特徴とする道路情報表示板用注意灯の表示方法。
  3. 文字や図形で表示する表示板の上方に配置される道路情報表示板用注意灯の表示方法であって、前記注意灯は少なくとも赤と緑の2色の発光ダイオードを収容し、前記表示板に少なくとも3個配置したものであって、前記表示板の表示が重要情報である場合には前記注意灯を2組に分けて発光ダイオードの赤色を交互に点滅させ、注意情報である場合には2個の注意灯の発光ダイオードを混合色で交互に点滅させ、案内情報である場合には少なくとも1の注意灯を発光ダイオードの赤以外の単色で点滅させ、誘導情報である場合には複数の注意灯を単色または混合色で矢印を表示させると共に誘導方向に順次点灯させたことを特徴とする道路情報表示板用注意灯の表示方法。
  4. 前記表示板に表示面に向かって照射される太陽光を検出するセンサー、または霧の発生を検出する霧センサである視程計、あるいは降雪や降雨を検出する降雪・降雨センサーを取付け、前記注意灯の視認性が悪いとの前記各種センサーよりの判定出力によって、情報が前記注意情報あるいは案内情報である場合には前記注意灯の少なくとも2個以上を同時点灯させて表示面積を増大して表示するようにしたことを特徴とする請求項1または3記載の道路情報表示板用注意灯の表示方法。
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