JP4152345B2 - イージーピール性容器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂成形体からなるイージーピール性密封容器の製造方法に関するものである。
熱可塑性樹脂成形体からなるイージーピール性密封容器には、密封性とイージーピール性という相反する性能を同時に満足することが要求されている。容器のデザイン、内容物により、イージーピール性が必要とされる容器の溶着部の剥離強度は異なる。このため、容器にイージーピール性をもつ溶着部を形成させるためには、該溶着部が密封性を有していて、かつ、剥離強度が安定的に幅広く制御できることが望ましい。剥離強度を安定的に幅広く制御するためには、ヒートシールバー(熱板)を用いて重ね合わせた二つの熱可塑性樹脂成形体を溶着する場合を例に挙げると、ヒートシールバーの温度変化に対する溶着部の剥離強度変化ができるだけ小さいことが望ましい。これは換言すると、剥離強度の熱源からの入熱量依存性が小さいことを意味する。
一方、イージーピール性を有する溶着部を形成するための手法には、容器を形成している樹脂組成物の組成をコントロールすること、及び溶着面積を適度に制御することなどが提案されている。前者の場合、樹脂組成物としては、これまでに多くの材料が開発されてきている。例えば、特許文献1では、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とポリ1−ブテンとからなるイージーピールシーラント材が開発されている。一方、後者の場合、例えば、特許文献2では、シール性と剥離性のバランスのとれた、弱シール部を有する輸液バッグを提供するにあたって、「袋状容器内壁面に区画用シール部を形成する際に、該容器外面からの加熱加圧を、それぞれ特定の形状のローレット加工をした2枚の加熱加圧板を特定の位置関係に保持しつつ行う。」とある。つまり、当該発明技術には、イージーピール性を有する溶着部を形成するにあたり、使用する加熱加圧板(ヒートシールバー)として、特定の形状のシールエッジが形成された2本のバーを組み合わせて使用し、これらシールエッジの位置を精密に制御したうえでフィルムを狭持することによって、溶着部分の剥離強度を適度な範囲とすることが開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、特定の樹脂組成物から熱可塑性樹脂成形体を形成させなければならず、それに伴う樹脂の原材料費の高コスト化、成形体を成形する際の流動性の調整、剛性など成形体の機械的性質の調製が難しいといった問題がある。一方、特許文献2に開示されている技術では、特定の形状を有するシールエッジの付いたヒートシールバーを用いているため、溶着部の表面性状は、ヒートシールバーのシールエッジによる凹凸が形成される。これにより、溶着部表面は、ヒートシールバーが接触していない未溶着の部分と比べて、顕著な凹凸が生じる。このため、高い平滑性により優れた外観性を有する表面性状をもつ溶着部を得ることは困難である。
なお、前記した用語で、溶着、シール、及び融着は同一の意味を表し、二つ以上の重ね合わされた熱可塑性樹脂成形体の被接合面を溶融温度以上に加熱し接合する方法を指す。
米国特許第4189519号公報 特開平8−24314号公報
解決しようとする問題点は、単一の樹脂組成から構成される熱可塑性樹脂成形体を含む熱可塑性樹脂成形体に対するイージーピール性密封容器の製造で、イージーピール性を付与したい溶着部に関して、高い平滑性により優れた表面性状を有する溶着部を得ることが困難な点である。本発明では、単一の樹脂組成物からなる熱可塑性樹脂成形体でもイージーピール性を付与したい容器の溶着部に対して、高い平滑性により優れた表面性状を有する溶着部を形成する溶着方法を提供することを課題とする。
本発明は、一部を重ね合わせた二つの熱可塑性樹脂成形体に赤外線の照射によりイージーピール性をもつ溶着部を形成するにあたって、外部より被溶着部に赤外線ビームを照射して複数の溶着線を形成し、一本あたりの溶着線幅は、溶着部を形成する熱可塑性樹脂成形体のうち、引張破断強度が低い側の成形体の被溶着部分の厚さより細くなるように溶着するイージーピール性を持つ溶着部の形成方法である。赤外線波長、樹脂成形体表面に到達する単位面積あたりの赤外線照射パワー(パワー密度)、照射時間を適度に制御することにより、溶着部に安定した所望の剥離強度を与える。
イージーピール性溶着部を形成するにあたって溶着部の高い平滑性によって優れた表面性状と安定した剥離強度をもつイージーピール性が付与された溶着部を得ることができるという利点がある。特にイージーピール性密封容器の製造において大きな威力を発揮する。
図1に示すように、重ね合わせた二つの熱可塑性樹脂成形体1及び2のイージーピール性をもつ溶着部3を形成するにあたって、少なくとも一方が赤外線吸収性を有する熱可塑性樹脂成形体1及び2の重ね合わせを当該被溶着部3に向けて外部より、赤外線ビーム4を照射して、複数の溶着線を形成させる。このとき、一本あたりの溶着線幅5は、溶着部を形成する熱可塑性樹脂成形体のうち、引張破断強度が低い側の成形体の被溶着部分の厚さより細くする。
(溶着線)
溶着線幅について、二つの熱可塑性樹脂成形体の重ね合わせを例に説明する。厚さが一様な熱可塑性オレフィン系エラストマーシート(厚さ=0.4mm、引張破断強度=2.0N/mm)と、厚さが一様な低密度ポリエチレンフィルム(厚さ=0.2mm、引張破断強度=2.5N/mm)との異種材料からなるシート同士の溶着で、該溶着部のイージーピール性を付与したい場合、一本あたりの溶着線幅は、低引張破断強度側の成形体である熱可塑性オレフィン系エラストマーシートの厚さ0.4mm未満とする。一方、同一材質かつ同一厚さからなる二つの熱可塑性樹脂成形体の場合、例えば、低密度ポリエチレンフィルム(厚さ=0.2mm、引張破断強度=2.5N/mm)の重ね合わせに対しては、二枚のフィルムの引張強度は同等であるから、溶着線幅は0.2mm未満とする。
さらに、一本あたりの溶着線幅をW、低引張破断強度を示す成形体側の厚さをTとすると、溶着線幅Wは、次式の範囲を満たしていることが好ましい。
0.01T ≦ W < 0.5T 式(1)
溶着線の本数については、容器密封性の信頼性を確保する意味で、複数本あり、数多くあればよいが、5本以上あることが好ましい。
溶着線の間隔は特に規定を要しないが、溶着線の間隔をDとすると次式を満たしていることが好ましい。
0.01 ≦ D < 1 [mm] 式(2)
一本あたりの溶着線の形状ついては、直線のみならず、蛇行した曲線、折線及びこれらを組み合わせた複合線であってもよい。肝要なのは、イージーピール性が必要とされる溶着部には密封性をもつ連続した溶着線が複数本形成されており、一本あたりの溶着線幅が低引張強度側の成形体の厚さを超えないことである。
(熱可塑性樹脂成形体)
本発明の熱可塑性樹脂成形体1及び2の成形法には特に制限はなく、公知の成形法を適用することができる。例えば、押出成形法、キャスト成形法、真空成形法、射出成形法、ブロー成形法、インフレーション成形法、チューブ成形法、発泡成形法、圧縮成形法、カレンダー成形法などが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂成形体1及び2の形状は、フィルムやシート状から筒、チューブ等の複雑な形状を有する成形体まで様々な形状のものを用いることができる。熱可塑性樹脂成形体1及び2の厚さは、1μm以上10mm以下であることが好ましく、特に10μm以上1mm以下が好ましい。また、熱可塑性樹脂成形体1及び2は、単層構造であっても多層構造であってもよい。多層構造を有する熱可塑性樹脂成形体1または2は、公知の方法、例えば、押出ラミネートやドライラミネートを用いて成形することができる。
本発明の熱可塑性樹脂成形体1及び2の材質には、溶着部を形成する成形体の少なくとも一方の成形体が赤外線吸収性を有していれば特に制限はない。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びそのけん化物、エチレン−Sクリル酸共重合体、エチレンポリエチレンテレフタレーート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン12、MXDナイロン等のポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸などのアクリル系ポリマー、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンやポリフロロエチレン等の含ハロゲンポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の合成ゴム及びその水素添加物、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等の熱可塑性エラストマーとその水素添加物、液晶ポリマー、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルケトン等が挙げられる。
(赤外線ビーム)
本発明での赤外線ビーム4は、重ね合わされた熱可塑性樹脂成形体1及び2への照射により、熱可塑性樹脂成形体1及び2の被溶着面を直接加熱し溶融し得る赤外線波長、単位照射面積あたりの照射パワー(パワー密度)、照射時間を選択する。赤外線ビーム4を発生する赤外線光源は、波長が、0.7μm以上1,000μm以下の範囲にある赤外線ビームを発生するものを用いるのが好ましい。より好ましくは、波長が0.8μm以上13μm以下の範囲、さらにより好ましくは、0.8μm以上7μm以下の範囲である。赤外線光源の例を挙げると、赤外線ランプ、もしくは赤外線レーザのどちらを用いてもよい。赤外線ランプの種類としては、ハロゲンランプ、キセノンランプ、及びタングステンランプ、一方、赤外線レーザの種類としては、赤外線ビームを発生する固体レーザ、半導体レーザ、ファイバレーザー、ディスクレーザ、気体レーザ、色素レーザ、及び化学レーザのいずれを用いてもよい。赤外線光源の波長は、熱可塑性樹脂成形体1及び2の材質、厚さを考慮して適宜選択される。
(赤外線ビームの伝送・照射方法)
本発明の赤外線光源より発生した赤外線ビーム4の伝送・照射方法としては、光学ミラー、レンズ、回折光学素子、ファイバ、マスクなどを用いることにより、重ね合わせた熱可塑性樹脂成形体1及び2の被溶着部に向けて、所望の複数の溶着線を形成できるように、赤外線ビーム4を照射することが肝要である。
一例として、前述した赤外線ビーム4が赤外線レーザの場合、レンズを用いて、所望の溶着線幅以下のビームスポット径を有するレーザビームを被溶着面近傍に集光させ、それを走査することで、溶着線を得ることができる。複数の溶着線は、互いに溶着線が重ならないように、所定の間隔を設けてレーザビームを複数回走査することで得られる。レーザビームの走査には、ガルバノスキャナーや、機械式プロッタ、電動スライダー、多間接ロボットを用いることができる。
もう一つの例は、回折光学素子用いて、ビーム強度の空間プロファイルに分布を与える。つまり、空間的に高いパワー密度を示すところとそうでないところを周期的に設け、それを被溶着部に向けて照射することで、強いパワー密度を示す領域のビームが照射された領域に溶着線が形成されるものである。
さらに、もう一つの例として、赤外線ランプ及び赤外線レーザのいずれかを用いる場合、マスクを用いる方法がある。マスクは、赤外線ビーム4の照射エリアに対して部分的な開口部を有し、材質は、透過性や吸収性が極めて低く、高い反射性をもつフィルム状に形成されたものである。具体的な材質としては、金、白金、アルミニウム、銅、クロム、タングステン、チタン、鉄、スチール、ニッケルなどの金属材料を用いることができる。マスクの開口部を通して、開口部の形状に沿った形状の赤外線ビーム4が被溶着部に照射される。例えば、図1に示したように、溶着部に直線状の溶着線を平行に複数設けたい場合、図2に例示するように、マスク6の開口部7は、溶着部の長手方向に、所定の幅をもつ直線状の開口部7を一定間隔空けて平行に複数本配列させることにより形成することができる。赤外線ビーム4は、開口部7のみしか透過できないため、開口部7に沿った平行な複数本の直線状のビームが被溶着部に到達し、複数本の平行な溶着線が形成される。赤外線ビーム4は開口部7を含むマスク領域に同時に照射してもよいし、一定のビームスポット形状をもつビームを開口部7を含むマスク6全域に走査しながら照射してもよい。マスク6の厚さは、100nm以上1mm以下であるフィルムもしくはシート状のものが好ましい。
さらに、前記マスク6は、使用する赤外線ビーム4に対する透過性をもつ基板(以下透過基板と称する)と組み合わせて用いても良い。当該透過基板には、使用する赤外線波長に対して高い透過性をもち、不透過部分はもたないものとする。透過基板の一面にマスク6が接触保持されていてもよく、透過基板上にマスク6が密着されて形成されていてもよい。とくにマスクの安定した形状保持が難しい場合は、マスク6の形状を保持するために、透過基板と接触保持、もしくは密着した形態をとることが有効である。たとえば、透過基板上に、前記の金属材料を蒸着するなどして、マスク6と透過基板を一体化してもよい。さらに、透過基板上に形成されたマスクは、その密着性の向上のため、使用する赤外線ビームに対して透過性を有する下地材料を透過基板上に予めコーティングしてもよい。さらに、マスクの保護のため、使用する赤外線ビームに対して透過性をもつ材料をマスクの上からコーティングしてもよい。一例として、赤外線ビーム光源として炭酸ガスレーザを用いる場合、透過基板としてシリコン、その上にマスク6として金を蒸着する場合、下地材料としてクロムまたはチタニウムを透過基板上にコーティングし、その上に金(マスク6)を蒸着し、さらに、該マスク6の保護材料として、マグネシア(MgO)薄膜をマスク6上にコーティングすることが有効である。
透過基板材料は、使用する赤外線光源波長に対して透過性をもてばよい。具体的には、透明アルミナ、透明マグネシア、透明石英などの酸化物系赤外結晶材料や、石英を主成分とする石英系ガラス材料、ゲルマニアを主成分とするゲルネート系ガラス材料、アルミナを主成分とするアルミネート系ガラス材料の他、硫化物系ガラス材料、カルコゲナイドガラス材料の赤外ガラス材料が挙げられる。この他、シリコン、ゲルマニウム、砒素化ガリウム、ダイヤモンドなどの赤外結晶材料を挙げることができる。また、透過基板の材料としは、寸法安定性及び機械的強度を有していることが好ましい。透過基板の厚さとしては、10μm以上100mm以下、好ましくは100μm以上50mm以下である。さらに、透過基板上には、使用する赤外線ビーム4に対する反射率を低減するために、使用する赤外線ビーム4に対して透過性が高い反射防止コーティングが施されていてもよい。
また、前記マスク6及び透過基板は、重ね合わせた熱可塑性樹脂成形体1に対して、非接触、状態、もしくは接触状態のいずれであってもよい。とくに、透過基板を熱可塑性樹脂成形体1に接触状態を保ちながら、赤外線を照射する場合、赤外線照射側にある溶着部表面の過度な温度上昇が抑制されること、及び溶着部の平滑性が高いレベルで維持できことから、良好な表面性状が得られ易く、本発明の好ましい形態である。この場合、透過基板は、前記した寸法安定性及び機械的強度のみならず、高い熱伝導率、耐熱性、及び耐熱衝撃性を有していることが好ましい。特に熱伝導は27℃で10W/m・℃以上であることが好ましい。このような透過基板の放熱効果は、例えば、PCT国際公開公報WO03/039843A1及び文献(Yasuo Kurosaki, Tomoya Matayoshi and Kimitoshi Sato, “Overlap Welding of Thermoplastic Parts without Causing Surface Thermal Damage by Using a CO2 Laser” 61st Annual Technical Conference Proceedings of the Society of Plastics Engineers, ANTEC03, pp.1121-1125(2003).)に詳しく開示されている。
本発明の透過基板を熱可塑性樹脂成形体1と接触状態を保ちながら赤外線ビーム4を照射する場合、熱可塑性樹脂成形体1及び2に圧力をかけて接触状態を安定に保持させることができる。この際、支持体を用いることができる。支持体は、赤外線ビーム4を照射中、前記の透過基板と熱可塑樹脂成形体1及び2の被溶着面同士が安定して接触状態を保つためのものであり、その機能をもつ限りにおいて、材質や形状はどのようなものであってもよい。例えば、圧縮力によっても、スチール、アルミニウム合金、銅合金などの金属製のブロックや板が挙げられる。
また、赤外線ビーム4が熱可塑性樹脂成形体を透過し、支持体まで達する場合、赤外線ビーム照射側の金属製支持体の表面を鏡面とし、赤外線ビーム4の反射率を高め、熱可塑性樹脂フィルム側に赤外線ビーム4を効率よく反射させることによって、被溶着面を再加熱する工夫がなされてもよい。またこれとは逆に、透過した赤外線ビーム4が支持体表面で反射しないように、支持体の赤外線ビーム照射側表面に赤外線吸収塗料や赤外線吸収性を高めるその他の表面処理を施す工夫がなされてもよい。
さらに支持体は、その赤外線ビーム照射側表層がゴム緩衝層であってもよい。例えば、厚さが薄い、若しくは熱収縮性が高い熱可塑性樹脂フィルム同士を溶着するにあたって、熱可塑性樹脂フィルム自身の表面起伏などにより、透過基板と熱可塑性樹脂フィルム、及び被溶着面同士の物理的接触状態(接触圧力及び接触面積)が不足し、溶着後に溶着部でボイドや破れ、顕著な収縮などの欠陥が生じやすい場合がある。このようなとき、支持体の赤外線ビーム照射側表層が該ゴム緩衝層であることによって、赤外線透過固体材料と熱可塑性樹脂フィルム、及び被溶着面同士の物理的接触状態を改善し、溶着後の溶着部にボイドや破れ、顕著な収縮どの欠陥を抑えることができる。なお、該ゴム緩衝層は耐熱性を備えていることが好ましい。このような要件を備えるものとしては、例えば、耐熱性シリコンゴムが上げられる。該シリコンゴムは、硬度として、ショアA硬度(測定法:JISK6253準拠)で40以上90以下、厚さの目安として、0.1mm以上のものを用いる。
さらに、支持体の赤外線ビーム照射側表層は、赤外線ビーム照射側より順に、金属製赤外線反射薄膜層及びゴム緩衝層が重ね合わされた構造であってもよい。これにより、金属製赤外線反射薄膜層がない場合と比べ、熱可塑性樹脂フィルムを透過した赤外線ビームによるゴム緩衝層の発熱を防止することができる。但し、金属製赤外線反射薄膜層は、圧縮力負荷のもとゴム緩衝層による透過基板と熱可塑性樹脂フィルム表面、及び被溶着面同士の接触状態の改善効果がなるべく損われないように、熱可塑性樹脂フィルムの形状に合わせて、容易に追従変形する金属材料を選ぶことが重要である。このような要件を具備する金属製赤外線反射薄膜層として、例えば厚さが1μm以上100μm以下の範囲にあるアルミニウム、銅、及びステンレス鋼製の箔が上げられる。
透過基板及び支持体には、冷却器を設けることにより、赤外線ビーム照射により加熱された熱可塑性樹脂成形体1及び2からの熱伝導によって、それぞれに蓄積した熱を効率良く取り除く工夫、またこれとは逆に補助加熱器を設けることにより一定の温度に保持する工夫がなされてもよい。
透過基板,熱可塑性樹脂成形体1および支持体を重ね圧縮した状態を保つのは,赤外線ビーム照射中、透過基板と支持体とによって、透過基板と熱可塑性樹脂成形体1の表面、及び被溶着面同士が物理的接触状態を維持しておく必要があるためである。このときの圧縮力としては例えば、ネジ式クランプ、バネ、油圧、空気圧などを利用した機械的クランプ機構、若しくは手動のクランプによる静的な圧縮力を保持させる方法を用いてもよい。
前記の圧縮した状態とは、換言すれば、赤外線ビーム4を被溶着面に向けて透過基板を通して照射する間は、少なくとも赤外線ビーム照射方向にある透過基板と熱可塑性樹脂成形体1の表面、及び被溶着面同士が接触し、圧縮状態が保たれていればよいことを意味する。そのため、圧縮力としては、静的な圧縮力に加えて、透過基板を熱可塑性樹脂成形体1に対して接触状態を保ち移動させながら、赤外線ビーム4を照射させるなど、透過基板と支持体との間に動的な圧縮力を負荷させる方法を用いてもよい。
これらの静的若しくは動的な圧縮力としては、圧縮力不足により溶着後の溶着部にボイドや破れ、顕著な収縮などの欠陥が生じないこと、また反対に過剰な圧縮力により熱可塑性樹脂成形体1及び2の破損が生じない程度の圧縮応力を保持させればよい。例えば、圧縮応力の適正な範囲の目安として、0.01MPaから10MPaが上げられる。
この他、透過基板と熱可塑性樹脂成形体1が非接触状態を保ちながら、赤外線ビーム4を照射する場合、赤外線ビーム照射中、赤外線ビーム照射側にある熱可塑性樹脂成形体1の表層の過度な温度上昇を抑制するため、前記の透過基板を熱可塑性樹脂成形体1の表面に接触させる代わりに、気体もしくは液体から選ばれる放熱体を熱可塑性樹脂1の表面に接触させながら、前記したマスク及び透過基板を通して被溶着部に向けて赤外線ビーム4を照射してもよい。気体及び液体は、強制対流による流動状態で用いることが放熱能力向上の点で好ましい。気体としては、空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。安全性、コスト面では空気を用いることが好ましい。また、高い放熱性の点では、気体中で最も熱伝導率が高いヘリウムを用いるのが好ましい。液体の例としては、水を用いることが挙げられる。
(実施例1)〜(実施例3)
図3に示す装置を用い、重ね合わせた熱可塑性樹脂成形体1及び2に対するイージーピル性を有する溶着加工性を検証した。赤外線ビーム4として、炭酸ガスレーザビーム8(波長=10.6μm、連続波出力、ビーム径=3mm、発振器最大出力=25W、出力安定性=±5%)を用いた。透過基板として、炭酸ガスレーザ透過性をもつシリコン基板(厚さ=0.8mm、幅=13mm、長さ=82mm、炭酸ガスレーザ透過率=50%、27℃での熱伝導度=150W/m・℃)を用いた。マスク材料には金を用い、前記シリコン基板の片面に、厚さ0.3μmの金を蒸着して形成させた。マスクパタンは、前述のシリコン基板の中央の長さ50mm、幅8mmの範囲内に、開口部7(金未蒸着部、幅=100μm)とマスク部(金蒸着部、幅=150μm)の1周期として平行に連続パタンを形成させた。支持体9には、炭酸ガスレーザ照射側から順に、アルミニウム箔9a(厚さ=50μm)、シリコンゴム9b(厚さ=2mm)、及びアルミニウム合金板9c(厚さ=5mm)からなる積層体を用いた。熱可塑性樹脂成形体1及び2としては、低密度ポリエチレンフィルム(厚さ=200μm、幅=40mm、引張破断強度=43N/15mm、引張破断伸び=500%)同士の二枚重ね合わせを用いた。
マスクが形成された側の透過基板面を下向きにして、該マスク付き透過基板10と前記支持体9との間に、低密度ポリエチレンフィルムの二枚重ね合わせをクランプ11を用いて挟み込んだ。炭酸ガスレーザビーム8は、透過基板に対して垂直かつ長手方向の中心線に沿って水平に、一定の走査速度4mm/秒で距離40mmにわたり走査させながら照射した。レーザ照射パワーとしては、レーザ発振器の最大出力25W時の100%に対して、レーザ出力を44%±5%の範囲で3水準を選定した。炭酸ガスレーザ照射後は、直ちに溶着した低密度ポリエチレンフィルムをとり出した。
剥離強度の測定のため、溶着後の低密度ポリエチレンフィルムに対し、溶着線と垂直な方向に、幅15mmの試験片を切り出した。引張試験機を用いて、チャック間距離を40mm、引張速度300mm/分で試験片を引張った。破断に至るまでの最大荷重を剥離強度とした。参考のため、破断時の伸びも計測した。溶着部の連続溶着線の観察のため、デジタルマイクロスコ−プ(キーエンス社製VH−7000)を用いて、溶着線が形成された溶着部の表面を観察した。さらに、接触式表面粗さ形状測定器を用いて低密度ポリエチレンフィルム溶着部に対して、溶着部を含む平面上で溶着線と直交する向きにプローブを走査させることにより、表面起伏を計測した。
表1に剥離強度と伸びのレーザ出力依存性を示す。表1に示すように、レーザ出力44%±5%の範囲内で、剥離強度は18〜22N/15mmを示し、レーザ出力変化に対して安定していることが判った。また、イージーピール性が良いことは、剥離時の剥離強度のみならず、伸びが小さいことも関係している。表1に示したように、伸びは20%であり、低密度ポリエチレンフィルム一枚を引張った際の引張破断伸び500%と比べると、十分に小さく、イージーピール性が発現していることを確認した。一方、デジタルマイクロスコ−プを用いて溶着部を観察した結果、図4、図5及び図6の拡大写真に例示するように、溶着したエリアは、暗いコントラストの部分として示されている。図4、図5及び図6では、溶着部に連続した溶着線が複数本形成されており、かつ、溶着部の一本あたりの連続溶着線の幅は、溶着部の一枚のフィルム厚さ(0.2mm)より細かった。さらに、図7に接触式表面粗さ形状測定器を用いて、レーザ出力44%で得られた低密度ポリエチレンフィルムを例に、溶着部に対して溶着部を含む平面上で溶着線と直交する向きにプローブを走査させることにより表面起伏を計測した。その結果を図7に示す。図7より、溶着部の表面は、高い平滑性を維持しており、溶着部の両側にある未溶着部の表面と同等であった。実際、目視による観察でも、溶着部の平滑性や光沢性は、未溶着部と同等で非常に美観に優れていた。他のレーザ出力条件である39%、及び49%でも、図は省略するが、図7と同様に、溶着部の表面は、高い平滑性を維持しており、溶着部の両側にある未溶着部の表面と同等であった。
(比較例1)〜(比較例4)
実施例での透過基板でマスクのみ除外した装置、及び熱可塑性樹脂成形体1及び2を用い、溶着線幅6が熱可塑性樹脂成形体の厚さより太い場合のイージーピール性を検証した。マスクの無い透過基板と前記支持体との間に、低密度ポリエチレンフィルムの二枚重ね合わせをクランプを用いて挟み込んだ。炭酸ガスレーザビーム8は、透過基板に対して垂直かつ長手方向の中心線に沿って水平に、一定の走査速度4mm/秒で距離40mmにわたり走査させながら照射した。レーザ照射パワーとしては、レーザ発振器の最大出力25W時の100%に対して、レーザ出力を19%、21%、23%、及び25%の4水準を選定した。炭酸ガスレーザ照射後は、直ちに溶着した低密度ポリエチレンフィルムをとり出した。
実施例と同様に、剥離強度と伸びを測定した。表3に剥離強度と伸びのレーザ出力依存性を示す。表3に示すように、レーザ出力19%で、かろうじてイージーピール性が認められたが、図8に示すように、溶着部は部分的に溶着していた。また、図示はしていないが、部分的に溶着部がとぎれてしまい連続した溶着線が形成されず、密封性の無い溶着部を呈していた。レーザ出力21%以上では、図9に示すように、レーザ出力19%時と同様に、部分的な溶着が認められた。また、部分的に溶着部がとぎれたところがあり、連続した溶着線は形成されず、密封性の無い溶着部を呈していた。このとき、剥離強度と伸びは、ともに大きな値を示し、実施例1で示されたようなイージーピール性はもはや得られなかった。さらに、レーザ出力23%では、図10に示すように、内部に未溶着部を含む状態で、溶着線の最大幅が2.6mmの一本の連続溶着線が形成されていた。しかし、当該レーザ出力では、一枚のフィルムの引張破断点に近い剥離強度を示した。さらに、レーザ出力25%では、図11に示すように、内部に未溶着部を含まない状態で、溶着線の最大幅3mmの1本の連続溶着線が形成されていた。しかし、同レーザ出力25%以上では、一枚のフィルムの引張破断点に近い剥離強度と伸びを示し、もはやイージーピール性が発現することは無かった。
以上より、比較例1〜4では、実施例1〜3に比し、レーザ出力変化に対して、安定的な剥離強度もち、かつ密封性のある溶着部を得ることは困難であった。
本発明の溶着方法は食品包装材料および液体密封容器の製造で有用である。
本発明のイージーピール性をもつ溶着部の作製方法を示した説明図である。 本発明のマスクの例を示した説明図である。 メタルマスク付きの透過基板を用いて本発明のイージーピール性をもつ溶 着線の作製方法を示した説明図である。(実施例1) メタルマスク付きの透過基板を用いてレーザ出力39%で作製した溶着部の拡大写真である。(実施例1) メタルマスク付きの透過基板を用いてレーザ出力44%で作製した溶着部の拡大写真である。(実施例2) メタルマスク付きの透過基板を用いてレーザ出力49%で作製した溶着部の拡大写真である。(実施例3) メタルマスク付きの透過基板を用いてレーザ出力44%で作製した溶着部の表面形状である。(実施例2) メタルマスク無しの透過基板を用いてレーザ出力19%で作製した溶着部の拡大写真である。(比較例1) メタルマスク無しの透過基板を用いてレーザ出力21%で作製した溶着部の拡大写真である。(比較例2) メタルマスク無しの透過基板を用いてレーザ出力23%で作製した溶着部の拡大写真である。(比較例3) メタルマスク無しの透過基板を用いてレーザ出力25%で作製した溶着部の拡大写真である。(比較例4)
符号の説明
1 熱可塑性樹脂成形体
2 熱可塑性樹脂成形体
3 溶着部
4 赤外線ビーム
5 溶着線幅
6 マスク
7 マスク開口部
8 炭酸ガスレーザビーム
9 支持体
9a アルミニウム箔
9b シリコンゴム
9c アルミニウム合金板
10 マスク付き透過基板
11 クランプ

Claims (3)

  1. 一部を重ね合わせた二つの熱可塑性樹脂成形体に赤外線の照射によりイージーピール性をもつ溶着部を形成するにあたって、外部より被溶着部に赤外線ビームを照射して複数の溶着線を形成し、一本あたりの溶着線幅は、溶着部を形成する熱可塑性樹脂成形体のうち、引張破断強度が低い側の成形体の被溶着部分の厚さより細くなるように溶着することを特徴とするイージーピール性を持つ溶着部の形成方法。
  2. 赤外線反射性遮蔽部と開口部をもつマスクを用い、該開口部を通して、重ね合わせた二つの熱可塑性樹脂成形体に赤外線ビームを照射することを特徴とする請求項1に記載のイージーピー性を持つ溶着部の形成方法。
  3. 熱可塑性樹脂成形体Aと熱可塑性樹脂成形体Bと赤外線透過性固体基板CとをC/A/Bの位置関係になるように接触させ、赤外線ビームを赤外線透過体材料Cの外部から照射することを特徴とする請求項1または2に記載のイージーピール性をもつ溶着部の形成方法。
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