JP4152210B2 - 長下肢装具用ジョイント装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下肢麻痺者の歩行を助けるための長下肢装具に用いられる、そのジョイント装置に関するものであり、特に、上記長下肢装具を装着した者が、自分の腰を横振りして交互歩行をする際に、下肢の振り出し運動の自由度を高めさせて、歩行時における下肢(脚)の振出し操作を円滑に行わせるようにした長下肢装具用ジョイント装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の、長下肢装具用ジョイント装置に関する技術としては、例えば本出願人が既に出願している特開平11−369号公報、あるいは特開平11−178869号公報記載のもの等が挙げられる。ところで、上記特開平11−369号公報記載のジョイント装置は、装着者の下肢全体を保持する長下肢支持部材の上端部のところに設けられるものである。また、当該ジョイント装置は、左右に設けられる長下肢支持部材を、その正面視において、所定の傾斜角(開き角度)をもって保持すると共に、その側面視において、上記左右の長下肢支持部材を、それぞれ別個独立に、かつ、所定の範囲内において揺動運動可能なように支持し、更に、その揺動運動の運動中心位置が、上記装着者の仮想股関節回転中心とほぼ合致するようになっているものである。このような構成を採ることにより、装着者は、左右の長下肢支持部材を上記ジョイント装置のメインブロック両側面に設けられたアームに取り付けることによって、上記ジョイント装置を介して長下肢支持部材を装着することができるようになる。そして、このようにして長下肢支持部材を装着した装着者は、松葉杖等の補助具を用いることによって、自分の腰を横振りさせながら下肢を前方へと振り出し、これによって歩行をすることができるようになる。ところで、このようなジョイント装置と長下肢支持部材との間には、両者間の連結作業を円滑に行わせるためのアタッチメント装置が設けられるようになっている。具体的には、このものは、例えば図7に示す如く、ジョイント装置10を形成するメインブロック30と、当該メインブロック30の両側面部に設けられ、メインブロック30の側面部を相対摺動運動するとともに装着者の仮想股関節回転中心を基点にして揺動運動をするキャリアの、その一部を成すアーム40と、当該アーム40に着脱自在なように取り付けられるものであって長下肢支持部材20の上端部に取り付けられるアタッチメント50と、からなるものである。このような構成からなる上記アタッチメント50を長下肢支持部材20の上端部のところに予め装着しておき、上記アタッチメント50に設けられた2つのフック部510のところを、上記アーム40を所定の位置に移動させた状態にて、当該アーム40に設けられた係合穴410のところに係合させることによって、装着者は自分の下肢のところに装着された長下肢支持部材20をジョイント装置10のところへ連結させることができるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成からなるアタッチメント装置は、一枚の金属製プレートを基礎に形成されるものであり、アーム40の係合穴410とアタッチメント50のフック部510との係合は一平面内にて行わせなければならない。従って、装着者が、自身の長下肢支持部材20側にあるアタッチメント50のフック部510をアーム40側の係合穴410内に係合させるにあたっては、その作業が必ずしも円滑に行われるとは限らない。また、装着後において、上記アーム40は、メインブロック30の両側面部を一平面内にて揺動運動するようになっているものであるため、ジョイント装置10と長下肢支持部材20との間における上記揺動運動には自由度があまりない。従って、装着者は、自身の脚(下肢)を、アーム40の揺動運動面内において真っ直ぐ振り出さなければならず、そのため、一方の下肢の振出し操作に当たっては、股の開き角度に見合った分だけ骨盤を外側に振り出さなければならないと言う問題点がある。このような問題点を解決するために、長下肢装具を装着した者が、脚(下肢)を自然な状態で円滑に振り出すことのできるようにした長下肢装具用ジョイント装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、装着者の下肢全体を保持する左右一対の長下肢支持部材の、それぞれの上端部間に着脱自在に取り付けられ、これら左右一対の長下肢支持部材を、その正面視において、所定の開き角度をもってハの字状に保持するとともに、その側面視において、それぞれ別個独立に、かつ、所定の範囲内において揺動運動可能なように支持し、更に、当該揺動運動の運動中心位置が、上記装着者の仮想股関節回転中心とほぼ合致するように形成された長下肢装具用ジョイント装置に関して、当該長下肢装具用ジョイント装置を形成するメインブロックの各側面部を揺動運動するように設けられたアームと、上記左右一対の長下肢支持部材のそれぞれに取り付けられ、上記左右一対のアームのそれぞれに着脱自在なように取り付けられるアタッチメントと、からなるものであって、当該アタッチメントを、上記左右一対の長下肢支持部材のそれぞれに取り付けられるベースステーと、当該ベースステーにヒンジ結合され上記左右一対のアームのそれぞれに着脱自在なように連結される連結ステーと、当該連結ステーと上記ベースステーとの間に設けられ、これら連結ステーとベースステーとの間を常時互いに離反させるように反力を付与するばね部材と、からなるようにした構成を採ることとした。
【0005】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、ジョイント装置のところに、本アタッチメントを介して左右一対のそれぞれの長下肢支持部材を連結するにあたって、本アタッチメントを形成する上記ベースステーと連結ステーとはヒンジ結合部を介して回転自在なように連結されるようになっているので、装着者が自身の下肢のところに取り付けられている長下肢支持部材を上記ジョイント装置を形成するアームのところへ取り付ける(連結させる)に当たって、その取付作業が比較的簡単に行われるようになる。また、このようにして長下肢支持部材が上記アームのところに装着された状態において、自分の脚(下肢)を振り出そうとするときには、上記ばね部材のばね反力が装着者の脚(下肢)に作用して振り出し時の負担を軽減化させるようになる。すなわち、装着者が自分の脚(下肢)を振り出す場合、ベースステーがばね部材のばね反力に抗して一旦上記連結ステー側に密着した状態になるように変位するとともに、その後、上記長下肢支持部材が、装着者の仮想股関節回転中心を基点にして所定の円錐角度を有した状態で振り出されることとなる。この所定の円錐面内における脚(下肢)の振り出し運動時において、上記ばね部材のばね反力が脚(下肢)に作用することとなり、装着者は脚(下肢)の振り出しが楽に行えるようになる。その結果、松葉杖等を使った歩行が円滑に行われるようになる。
【0006】
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1記載の長下肢装具用ジョイント装置に関して、上記アタッチメントを形成する上記ベースステーまたは上記連結ステーのいずれか一方のステーに、残りの他方のステーとの間における最大開き角度を規制する開き角度規制部を設けるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、ヒンジ部周りにおけるベースステーに対する連結ステーの開き角度が、上記開き角度規制部によって規制されるようになる。従って、装着者が仮想股関節回転中心点を基点にして脚(下肢)の振出し運動をするときに、上記円錐角度の値が所定の角度に規制されるようになる。その結果、不要に大きな値の円錐頂角を有するような脚の振り廻し、すなわち、不要に大きな脚の振り廻し運動が規制されることとなり、適当な値の円錐面内にて脚(下肢)の振出し運動が行われるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図6を基に説明する。本実施の形態に関するものは、図1及び図3に示す如く、円弧状溝111を主に形成されるものであってアルミニウム合金製部材からなり、かつ、その表面が硬質アルマイト処理の施されたメインブロック11と、このメインブロック11の左右両側に設けられ、上記円弧状溝111とほぼ同じ形状の円弧状溝141を有すると共に、上記メインブロック11の下方部に円弧状突出部142を有するように形成されたスチール製のレールプレート14と、上記円弧状溝111内にて転動運動するメインローラ15を主に形成されるものであって上記円弧状溝111に沿って摺動運動するキャリア12と、このキャリア12に皿ビス等の締結手段にて一体的に取り付けられたアーム13と、からなるジョイント装置1を基礎に形成されるものである。そして、このようなジョイント装置1を形成するキャリア12には、横軸を中心として回転運動する2個のサイドローラ121(図2及び図3参照)と、縦軸を中心にして回転運動する2個の第1縦ローラ122と、上記円弧状突出部142を挟むように設けられた一対の第2縦ローラ123と、が設けられるようになっている。なお、このような構成からなるものにおいて、上記一対の第2縦ローラ123のうち、メインブロック11の中心側に位置するものは、図2に示す如く、キャリア12の底部から伸びる支持部124に軸支されるようになっているものである。そして、他方の第2縦ローラ123は、上記キャリア12の内部に軸支されるようになっている。
【0008】
このような構成からなる上記キャリア12の、その周りには、図2に示す如く、メインブロック11を中心にして、その上方部に所定の締結手段を介してスチール製のガイドプレート113、レールプレート14、メインブロック11の側方に突出するように取り付けられる天井面114が設けられるようになっている。そして、これら各部材によってガイド溝115が形成されるようになっている。このようなガイド溝115内を横ローラ121が上記天井面114に沿って転動運動をするようになっている。また、このとき、上記メインローラ15は、キャリア12の中央部に設けられた円弧状溝111内を転動運動するようになっているものである(図2参照)。そして、これら横ローラ121とメインローラ15とで装着者の体重が支えられるようになっているものである。また、上記第1縦ローラ122はガイド溝115内にて転動運動をするとともに、上記一対の第2縦ローラ123は上記円弧状突出部142を挟んだ状態で転動運動し、これら第1縦ローラ122と一対の第2縦ローラ123とによって、キャリア12の左右方向への位置ずれが拘束されるようになっているものである。
【0009】
このような構成からなるキャリア12に一体的に形成されるアーム13は、所定のロック機構を介して後述するアタッチメント2に連結されるようになっているものである。具体的には、図1に示す如く、アタッチメント2を形成する連結ステー21に設けられたフック部22を、アーム13側の係合穴131内へ進入させることにより、内蔵されたロック機構が作動して、アーム13と連結ステー21とが連結(結合)されるようになっているものである。そして、ロック機構を構成するプッシュボタン132(図3参照)をスライドさせることによってロック状態を保持することができるようになる。また、上記連結状態にあるアーム13を連結ステー21から分離させるに当たっては、、プッシュボタン132を操作することによってロック解除機構を作動させ、これによって切り離しをすることができるようになる。
【0010】
次に、上記アーム13にワンタッチ操作にて着脱が可能なように取り付けられるアタッチメント2について、図4ないし図6を基に説明する。すなわち、アタッチメント2は、アーム13に着脱自在に連結されるものであって所定の剛性を有する金属製板材にて形成される連結ステー21と、長下肢支持部材3(図2参照)に取り付けられるものであって所定の剛性を有する金属製の板材にて形成されるベースステー23と、これら両ステー21、23のヒンジ部24、25に形成されたボルト挿入孔に挿入されて両者21、23を回転自在なように連結するヒンジボルト26と、両ステー21、23の間に設けられ、これら両ステー21、23を常時互いに離反する方向にばね反力を与えるコイルスプリング27と、からなることを基本とするものである。
【0011】
このような基本構成からなるものにおいて、上記連結ステー21のヒンジ部24には、相手方のステーであるベースステー23との間において両者間の最大開き角度を所定の値に規制する開き角度規制部29が設けられるようになっている(図4,図6参照)。この開き角度規制部29には、図6に示す如く、所定の傾斜角を有するように形成された傾斜面293が設けられ、この傾斜面293に上記ベースステー23の一方の面が接触して両者間の開き角度が規制されるようになっているものである。また、上記連結ステー21には、図1に示す如く、アーム13に設けられた係合穴131と係合する2つのフック部22が設けられるようになっている。また、上記構成からなる連結ステー21とベースステー23とを連結して一体化する際に利用される仮組込み用ピン28が上記ベースステー23に設けられるとともに、当該仮組込み用ピン28の挿入される挿入穴241が上記連結ステー21側に設けられるようになっている。また、ベースステー23の内側には、2枚の緩衝ゴムシートGが貼り付けられるようになっている(図5参照)。また、このようなベースステー23側には、本ベースステー23を長下肢支持部材3の上端部に結合させるための締結手段装着用取付穴233が複数個設けられるようになっている(図5参照)。また、上記連結ステー21及びベースステー23の両内面側には、上記コイルスプリング27を着座させるための有底装着穴232、242(図6参照)が設けられるようになっている。そして、このような構成からなる両ステー21、23のヒンジ部24、25のところにヒンジボルト26及びナット263が装着されることによって、両ステー21、23が回転自在なように連結され、アタッチメント2が形成されるようになっているものである。
【0012】
次に、本アタッチメント2の組立て手順について説明する。まず、図5に示す如く、連結ステー21と、ベースステー23とを、それぞれのヒンジ部24、25が噛み合うように結合させる。次いで、仮組込み用ピン28を、連結ステー21側に設けられた挿入穴241を介してベースステー23側にねじ込むようにして取り付ける。これによって、ベースステー23の一部であって仮組込み用ピン28の設けられた周りの面が上記連結ステー21のヒンジ部24に連続して設けられる開き角度規制部29の傾斜面293に接触して、上記連結ステー21とベースステー23とが一体化される。すなわち、これによってアタッチメント2の仮組立(仮組込み)が行われる。このような状態において、ヒンジボルト26を両ヒンジ部24、25に形成されたボルト挿入用穴内に装着するとともに、当該ヒンジボルト26の端部をナット263にて締め付けることによって、ヒンジ部24、25周りが固定される。そして、次に、図6に示すように、連結ステー21とベースステー23との開口側からコイルスプリング27を圧縮した状態で挿入するとともに、当該コイルスプリング27を上記有底装着穴242、232内にはめ込ませる。これによって、アタッチメント2の組み込み(組み立て)が完了することとなる。このようにして組み立てられたアタッチメント2は、ヒンジボルト26が歩行運動の前進方向側に位置するように装着されているものであり、上記コイルスプリング27のばね反力によって、上記両ステー21、23は、常時互いに離反する方向に作用するようになっているものである。そして、その両ステー21、23による最大開き角度θは、図6に示す如く、ベースステー23が、開き角度規制部29の傾斜面293に当接する位置によって規定されるようになっているものである。なお、このときの開き角度θの値は、7°〜10°の範囲内に設定されるのが好ましい。
【0013】
次に、このようなアタッチメント2を介しての長下肢支持部材3の上記ジョイント装置1のアーム13への取付け(装着)作業について説明する。まず、上記アタッチメント2を形成するベースステー23を、長下肢支持部材3の所定の位置に、ベースステー23側に設けられた長下肢支持材への取付穴233等を介して、更には所定の締結手段を介して取り付ける。次いで、このような長下肢支持部材3が自身の脚(下肢)に取付けられた状態の脚(下肢)を所定の位置に移動させる(持ち上げる)とともに、このような状態のアタッチメント2の上記連結ステー21のフック部22のところに、上記ジョイント装置1を持って行き、当該ジョイント装置1を形成するアーム13に設けられた係合穴131のところに上記連結ステー21側に設けられたフック部22を挿入させる(嵌合させる)ようにする。このようにして、左右一対のアーム13が左右一対の連結ステー21にフック部22を介して結合(係合)されるようになる。このような状態において、図1または図2に示す如く、プッシュボタン132を操作し、上記連結ステー21とアーム13との係合状態をロック状態にする。これによって、左右一対の長下肢支持部材3は、アタッチメント2を介してジョイント装置1に連結されるようになる。
【0014】
次に、上記の如く、長下肢支持部材3がジョイント装置1のところに連結された状態における装着者の交互歩行について説明する。すなわち、アタッチメント2を介して長下肢支持部材3がジョイント装置1に取り付けられた状態において、杖、歩行器、あるいは手すり等の補助機具を使って、装着者は立ち上がる。このようにして装着者が立ち上がった状態にある場合においては、アタッチメント2のベースステー23は、連結ステー21の開き角度規制部29に当接して、開き角度θだけ開いた状態になっている。このような状態において、装着者は、自身の腰を横振りして脚(下肢)を交互に振り出し、歩行を開始する。このとき、先ず、一方の脚を軸足として着地した状態で、他方の脚を少し浮き上がらせて股の開き分だけ横方向に振り出す。すると、アタッチメント2に設けられたコイルスプリング27は、脚を上げたその一瞬間だけ、脚(下肢)を上げた反動で圧縮して縮み、ベースステー23が連結ステー21側に密着するようになる。その後、脚(下肢)は外方に振り出されて行くが、このとき、ベースステー23は、脚(下肢)と共に、外方に旋回する。そして、ベースステー23が開き角度規制部29に当接して、この状態に保持される。その結果、脚(下肢)は、実際の股関節の位置に近い交差点Q、すなわち、仮想股間関節回転中心位置を中心にして所定の円錐頂角分だけ外方に振り出されることとなる。このようにして、脚(下肢)は、当初、外方に振り出され、その状態を維持したまま、前方に振り出されて行く。そして、このような脚(下肢)の振り出し運動が交互に行われることによって、歩行運動が遂行されることとなる。
【0015】
また、上記アタッチメント2の連結ステー21とベースステー23とは、ヒンジボルト26を支点としたヒンジ結合構造にて連結されるようになっているので、脚(下肢)の振出し運動の当初においては、図6に示すθの値だけ両者21、23が閉じるように作動する。従って、このθの角度の間は脚(下肢)の動きに自由度が付与されることとなる。その結果、装着者における脚(下肢)の振出運動は円滑に行われるようになり、より自然な交互歩行を行うことができるようになる。なお、上記ベースステー23の内側には、シート状の緩衝ゴムGが取り付けられており、これによって、ベースステー23が連結ステー21に当ったときに、異音の発生等が防止されるようになっている。従って、使用時において静粛性が確保されるようになる。なお、本実施の形態においては、上記開き角度規制部に関して、連結ステー21側に開き角度規制部29を設けるようにしたものについて説明して来たが、これに限定されるものではなく、これに代わってベースステー23側に設けるようにした構成からなるものであってもよい。また、上記緩衝ゴムGについても、連結ステー21の内側に取り付けるようにしたものであっても良いことは言うまでもない。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、装着者の下肢全体を保持する左右一対の長下肢支持部材の、それぞれの上端部間に着脱自在に取り付けられ、これら左右一対の長下肢支持部材を、その正面視において、所定の開き角度をもってハの字状に保持するとともに、その側面視において、それぞれ別個独立に、かつ、所定の範囲内において揺動運動可能なように支持し、更に、当該揺動運動の運動中心位置が、上記装着者の仮想股関節回転中心とほぼ合致するように形成された長下肢装具用ジョイント装置に関して、当該長下肢装具用ジョイント装置を形成するメインブロックの各側面部を揺動運動するように設けられたアームと、上記左右一対の長下肢支持部材のそれぞれに取り付けられ、上記左右一対のアームのそれぞれに着脱自在なように取り付けられるアタッチメントと、からなるものであって、当該アタッチメントを、上記左右一対の長下肢支持部材のそれぞれに取り付けられるベースステーと、当該ベースステーにヒンジ結合され上記左右一対のアームのそれぞれに着脱自在なように連結される連結ステーと、当該連結ステーと上記ベースステーとの間に設けられ、これら連結ステーとベースステーとの間を常時互いに離反させるように反力を付与するばね部材と、からなるようにした構成を採ることとしたので、ジョイント装置のところに、本アタッチメントを介して左右一対のそれぞれの長下肢支持部材を連結するにあたって、本アタッチメントを形成する上記ベースステーと連結ステーとはヒンジボルトを介してヒンジ結合されており、その連結作業は、比較的簡単に行われるようになった。
【0017】
また、本発明においては、長下肢支持部材が上記アームのところに装着された状態において、自分の脚(下肢)を振り出そうとするときには、上記ばね部材のばね反力が装着者の脚に作用して振り出し時の負担が軽減化されるようになり、装着者の脚(下肢)の振出し運動は円滑に行われるようになった。また、装着者は、上記長下肢支持部材を、装着者の仮想股関節回転中心を基点にして所定の円錐角度を有した状態で振り出すことができるようになり、装着者は脚(下肢)の振出し運動を楽に行うことができるようになった。その結果、松葉杖等を使った歩行を円滑に行うことができるようになった。
【0018】
また、本発明においては、上記アタッチメントを形成する上記ベースステーまたは上記連結ステーのいずれか一方のステーに、残りの他方のステーの最大開き角度を規制する開き角度規制部を設けるようにした構成を採ることとしたので、ヒンジ部周りにおけるベースステーに対する連結ステーの開き角度が、上記開き角度規制部によって制御されるようになり、これによって、装着者が仮想股関節回転中心点を基点にして脚(下肢)の振出し運動をするときに、上記円錐角度の値が不要に大きな値の円錐頂角を有するようなことがなくなり、適当な値の円錐面内にて脚(下肢)の振出し運動を行うことができるようになった。その結果、円滑な歩行運動を行うことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す展開斜視図である。
【図2】本発明の全体構成を示す立面図であって図1におけるII方向矢視図である。
【図3】本発明にかかるジョイント装置の全体構成を示す展開斜視図である。
【図4】本発明にかかるアタッチメントの全体構成を示す斜視図である。
【図5】本発明にかかるアタッチメントの全体構成を示す分解組立図である。
【図6】本発明にかかるアタッチメントの全体構成を示す横断面図であって図4におけるVI−VI断面図である。
【図7】従来のものにおけるジョイント装置の全体構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ジョイント装置
11 メインブロック
111 円弧状溝
113 ガイドプレート
114 天井面
115 ガイド溝
12 キャリア
121 サイドローラ
122 第1縦ローラ
123 第2縦ローラ
124 支持部
13 アーム
131 係合穴
132 プッシュボタン
14 レールプレート
141 円弧状溝
142 円弧状突出部
15 メインローラ
2 アタッチメント
21 連結ステー
22 フック部
23 ベースステー
232 有底装着穴
233 取付穴
24 ヒンジ部
241 挿入穴
242 有底装着穴
25 ヒンジ部
26 ヒンジボルト
263 ナット
27 コイルスプリング
28 仮組込み用ピン
29 開き角度規制部
293 傾斜面
3 長下肢支持部材

Claims (2)

  1. 装着者の下肢全体を保持する左右一対の長下肢支持部材の、それぞれの上端部間に着脱自在に取り付けられ、これら左右一対の長下肢支持部材を、その正面視において、所定の開き角度をもってハの字状に保持するとともに、その側面視において、それぞれ別個独立に、かつ、所定の範囲内において揺動運動可能なように支持し、更に、当該揺動運動の運動中心位置が、上記装着者の仮想股関節回転中心とほぼ合致するように形成された長下肢装具用ジョイント装置において、当該長下肢装具用ジョイント装置を形成するメインブロックの各側面部を揺動運動するように設けられたアームと、上記左右一対の長下肢支持部材のそれぞれに取り付けられ、上記左右一対のアームのそれぞれに着脱自在なように取り付けられるアタッチメントと、からなるものであって、当該アタッチメントを、上記左右一対の長下肢支持部材のそれぞれに取り付けられるベースステーと、当該ベースステーにヒンジ結合され上記左右一対のアームのそれぞれに着脱自在なように連結される連結ステーと、当該連結ステーと上記ベースステーとの間に設けられ、これら連結ステーとベースステーとの間を常時互いに離反させるように反力を付与するばね部材と、からなるようにしたことを特徴とする長下肢装具用ジョイント装置。
  2. 請求項1記載の長下肢装具用ジョイント装置において、上記アタッチメントを形成する上記ベースステーまたは上記連結ステーのいずれか一方のステーに、残りの他方のステーとの間における最大開き角度を規制する開き角度規制部を設けるようにしたことを特徴とする長下肢装具用ジョイント装置。
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