JP4152175B2 - 空調・換気ダクトの現場製筒施工法 - Google Patents

空調・換気ダクトの現場製筒施工法 Download PDF

Info

Publication number
JP4152175B2
JP4152175B2 JP2002338328A JP2002338328A JP4152175B2 JP 4152175 B2 JP4152175 B2 JP 4152175B2 JP 2002338328 A JP2002338328 A JP 2002338328A JP 2002338328 A JP2002338328 A JP 2002338328A JP 4152175 B2 JP4152175 B2 JP 4152175B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
duct
floor
construction
spiral
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002338328A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004167579A (ja
Inventor
雅司郎 金子
郁生 苅部
伸之 西川
慶 寺島
剛 丹下
泰浩 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanki Engineering Co Ltd
Original Assignee
Sanki Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanki Engineering Co Ltd filed Critical Sanki Engineering Co Ltd
Priority to JP2002338328A priority Critical patent/JP4152175B2/ja
Publication of JP2004167579A publication Critical patent/JP2004167579A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4152175B2 publication Critical patent/JP4152175B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Duct Arrangements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はビル・超高層ビル等の建物に空調・換気ダクトを施工する技術に関するもので、特にスパイラレルダクトの現場製筒施工法に係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来の空調・換気ダクト工事は、工場生産した定尺4mのスパイラルダクトを建築現場に搬送して施工することが普通であるが、ダクトはかさばり1台のトラックに大量に輸送できないため輸送効率が悪く、特に、現場の各フロアへの縦方向搬入に当たっては多大な労力を必要としコスト高の要因になっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現場の各階フロアへの空調・換気ダクト搬入と施工に当たって輸送方法や施工手順の改善が図られているが労力の軽減、低コスト化を達成するまでに至っていない。
このため、高層ビルの構築過程で1基のスパイラル管製造機械を開始階に設置して当該階に必要なダクト用スパイラル管を製造したのち、開始階から一段うえの階に運んでスパイラル管の製造・施工を繰り返しながら、最下階から最上階にスパイラル管の配管施工をするようにしたスパイラル管の製造、運び上げ及び施工方法が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−58211号(第3頁左欄25〜49行、図1)
【0005】
上記のように、ダクトの工場生産、搬入の方式を廃し、建築現場の各フロア毎でダクトを製筒すれば、ダクトの揚重等が不要となる。揚重が不要となれば、定尺ダクト(4m)にこだわる必要がなく、10m又はそれ以上の長尺化が可能になる。しかし、特許文献1のように、1基のスパイラル管の製造機械を開始階に運んで管製造・施工を終了したのち、一段階うえの階に1基のスパイラル管製造機械を運び製造・施工を繰り返しながら、最下階から最上階にスパイラル管の配管施工をする方法では、各階で必要なスパイラル管の製造がすんでも施工が終了しなければ、一段階うえの階に運んでスパイラル管の製造・施工に移行できないため非能率的な工法といえる。
本発明は、ビル工事現場にダクト製筒機械を複数持ち込み、ビルの建方に従って、製筒機械により長尺のダクトを製作するものであって、ユニットダクトの吊り込み中に、前記製筒ラインをそれぞれ分解し、施工完了階より上または下の隣接階で製筒中の階の上または下の対象フロアに順次移動し設置して施工することにより、ダクトを各フロアに揚げるための揚重機を不要とし、大幅に施工のコストダウンを計るようにした空調・換気ダクトの現場製筒施工法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1は、躯体構築中または構築後の建築物に空調・換気ダクトを施工する際に、選択された1つのダクト施工対象フロア(階)と前記1つのダクト施工対象フロア(階)に対し直上又は直下にあるもう1つのダクト対象フロア(階)に、ダクト成形用鋼板を巻装したデコイラ、スパイラルダクト製筒機及びランオフテーブルからなるスパイラルダクト製筒ラインを、それぞれ1基以上設置し、1つのダクト施工対象フロアに必要な数のダクトをその階で製筒して、その製筒したダクトに分岐または保温を施してダクトをユニット化した後、ダクトトラック台車に載せ、ダクトトラック台車ごと施工該当エリアへ移動しながらユニットダクトを所定位置に吊り込み、
施工対象フロアに必要な数のダクトをその階で製筒し終わったのち、前記ユニットダクトの所定位置への吊り込み中に、当該施工対象フロア用スパイラルダクト製筒ラインを分解し、選択された1つのダクト施工対象フロア(階)から見て、直上又は直下にあるもう1つのダクト施工対象フロア(階)を飛び越えた1つおきの隣接する階にスパイラルダクト製筒ラインを移動し、前記選択された1つのダクト施工対象フロア(階)にあったスパイラルダクト製筒ラインと、もう1つのダクト施工対象フロアにあった別の組のスパイラルダクト製筒ラインとで交互ないし順次上階又は下階に移動し設置して製筒を繰り返しながら全階のダクトを施工することを特徴とする空調・換気ダクトの現場製筒施工法である。
【0007】
請求項2は、前記デコイラから引き出した鋼板をダクト製筒機によって所定の径、長さに製筒されたスパイラルダクトの端部にダクト製作番号をマーキングし、製筒されたスパイラルダクトをそのままのユニットダクトとし、或いはスパイラルダクト外面に保温処理及び / 又は分岐継ぎ手を取付けてユニットダクトとしたのち、該ユニットダクトをダクト製作番号によりダクト製作図に基いて所定の番号スパンまで運搬し、上階スラブの下部に吊り込むことを特徴とする。また、請求項3は、前記ダクト端部にマーキングするダクト製作番号は、一旦ダクトトラック台車に積載した後に保温を施す際に、保温対応のダクトか否かが判断できるように、製作番号頭文字の種類で判断されることを特徴とする。請求項4は、製筒したスパイラルダクトに分岐継ぎ手を取り付けてユニットダクトを作る際には、ダクトの所定位置に分岐ダクト取付け位置をマーキングしてプラズマ開口し、分岐ダクト用継手を取付けてコーキングすることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施形態】
図1は、本発明ダクト製筒施工法の概略を示すフローチャートで、複数のスパイラルダクト製筒ラインを用意して隣接する上または下の階または飛び階のフロアに設置し、ダクトの製筒・施工を行うものである。まず、2基の製筒ラインを隣接する階、例えば、4階と5階に設置する場合について説明する。
建築現場の所定フロア(通常は1階)に成形用鋼板を巻装したデコイラ、ダクト製筒機、ランオフテーブルからなる製筒ライン及び分岐ダクト接続継手加工具、保温材、ダクトラック等の付属機器・資材のほかコイル架台、吊り込み補助具、吊り込み作業車等を搬入(ステップST1)する。次に、製筒ラインと付属機器・資材を隣接する上の階(例えば4階と5階)のフロアにそれぞれ設置(ステップST2)し、コイル架台、吊り込み作業車等は地階その他の階に待機させる。デコイラから引き出した鋼板(帯状薄鉄板)をダクト製筒機によって所定の径、長さのスパイラルダクトを製筒(ステップST3)する。
【0009】
製筒されたダクトは必要により保温材巻き付けを行うが、分枝ダクトを接続するものは分岐ダクト用継手(ピンキー)取付け位置をマーキングし、分岐ダクト用継手取付け後、保温材巻き付けなどの処理を施してユニットダクト(ステップST4)としたのち、所定数のダクト製筒完了か否か(ステップST3a)を判断する一方、ステップST4で得たユニットダクトを一旦、ダクトラックにストックしたのち順次吊り込む(ステップST5)。当該フロアのダクト吊り込みを終える(ステップST6)。ダクト製作によって所定量のダクト製筒が終わると(ステップST3aでYES)製筒ラインを解体(ステップST8)し、施工フロアより上の未施工である1つおきの階の施工対象フロアにデコイラ、ダクト製筒機、ラック等で構成されるダクト製筒施工ラインを移動させる(ステップST9)。
ステップST3aでNOの場合には、スパイラルダクトを製筒(ステップST3)に戻る。設置階の製筒が終了したら、各フロアのダクト吊り込み中でも、ダクト製筒施工ライン一式を解体(ステップST8)し、工事用エレベータを利用して1つおきの隣接する上の階(例えば、4階に設置していたものは6階)に移動設置して(ステップST9)、吊り込み施工することが可能である。このように、上層対象フロアに順次移動・設置、製筒、吊り込みを繰り返して上層各フロアの施工を終える。
さらに、最初に製筒施工したフロアより下の階(例えば、3階)から地階に向けて順次移動・設置を繰り返して施工し、全階吊り込み施工完了(ステップST7でYES)でダクト製筒施工ラインを解体し、外部に搬出(ステップST10)して施工を終える。
【0010】
また、建築物における数階おきの施工対象階フロアに、スパイラルダクト製筒ラインを設置して施工する場合には、例えば5階と10階に製筒ラインをそれぞれ設置(ステップST2a)して設置階を含む受持ち対象の複数階(例えば1〜5階、6〜10階)に必要なダクトを製筒(ステップST3)する。製筒されたスパイラルダクトの所定位置への吊り込みを終えたのち、製筒ラインをそれぞれ分解(ステップST8)して、製筒されていない対象階の設置階である飛び階である15階と20階のフロアに移動・設置する。ここで再び、製筒施工を終了し、次いで、最初に施工した階より下の階から地階に向けて順次移動・設置を繰り返すことにより全階のダクト施工を完了する。
【0011】
図2はダクト製筒用の鉄板コイルの搬入状態及びストックヤードを示す。図示のように、1階(1F)にトラック1を導入して架台3に載せた鉄板コイル2を搬入しクレーンを用いてハンドリフト22に移す。これを工事用エレベータ4で地階、例えばB3Fのストックヤード5に保管しておく。ダクト製筒の進行に従い工事用エレベータ4を利用してハンドリフト22に載せた鉄板コイル2をダクト施工対象フロア(図3の11F及び12F)の製筒ラインに供給する。なお、図2では2Fから9Fまでダクト施工済みであり、1FからBF4は未施工の状態を示している。
【0012】
図3はダクト製筒及び施工現場を含む階層の断面図、図4は図3におけるダクト製筒作業現場の平面図である。図示例は9階(9F)までダクト施工が終了し、10Fで高所作業車6を用いて前もって製筒されたダクトを吊り込む一方残保温施工を行い、11F、12Fではデコイラ7、ダクト製筒機8及びランオフテーブル9からなるダクト製筒ライン10によってダクトを製筒する状態を示している。ダクト外面は保温施工がなされるが、分岐ダクトを接続するダクトの場合は所定位置をプラズマ開口して分岐ダクト用継手を取付けたのち保温材55(図4)の被覆で保温施工し、コーキングしてユニットダクト50とする。これらのダクトは1段または多段式のラック36に載せて保管される。
【0013】
例えば11Fの吊り込み施工に必要なダクトの製筒を終えると、製筒ライン10内の各部の連結を解き工事用エレベータ4を利用して施工対象フロア(図3中の上層階である13Fのフロア)に移動しセッテイングすると共に、製筒後に必要な付属設備・機器・資材等を順次移動して当該階でのダクトの製筒及び吊り込みに備える。よって、13Fの移動中のダクト製筒機8やその周辺機器は11Fにあったものを示している。
【0014】
次に、製筒ラインと付属する装置について説明する。図5は門形クレーン式コイル交換機12を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。この装置は、ダクト径に応じて板厚の異なる鉄板を製筒機に供給するため各板厚の同一幅の帯状薄鉄板の鉄板コイル2を吊り下げてコイル交換に備えるもので、支柱13、13間に渡したガーダ14にクレーン式吊りフック15を移動自在取付け、吊りフックを介して鉄板コイル2を吊り下げ保管する。両支柱13の下端にキャスタ16を設けて移動自在とし、かつ支柱13を囲む一方の面に防護ネット17、他方に扉18を設けて作業者の安全を図っている。
【0015】
図6は鉄板コイル運搬架台の側面図である。この運搬架台3は、基台19に機枠20とサイドバー21を設けて数本(図示例では左右2本)の鉄板コイル2(図6では側面手前の鉄板コイルのみ図示)を載置させるためのものである。コイルの運搬・移動の際には、図2のように、ハンドリフト22のフォークまたは爪を基台19の下に挿入したうえリフトアップすることで積載して押し引きする。
【0016】
図7はダクト製筒ラインの平面図、図8は製筒機の拡大平面図である。この製筒ライン10は、鉄板コイル2を繰り出すデコイラ7と、連結架台40を介して配置されたスパイラルダクト製筒機8と、製筒中のダクトを受け取り排出するランオフテーブル9とをー連に設置して構成される。デコイラ7は、台車23上の軸24に鉄板コイル2を支持する。製筒機8は、基台25の上面に駆動部26、フォームローラ27、フォーミングヘッド28、フライングスリッタ29、同スリッタの進退装置及び各部を制御する制御部(図示省略)からなるもので、フォームローラとフォーミングヘッドは成形するダクト径に応じて交換(型換え)可能である。なお、鉄板は、通常、板厚み0.5〜1.2mmのものが使用され、製筒されるダクト径は、150〜900mmφ、又はそれ以上(例えば1200mmφ)である。
【0017】
ダクトを製筒する際には、運搬架台3からデコイラ7に移載された鉄板コイル2を引き出しダクトのリード角を保ちつつ製筒機8のフォームローラ27に送って鉄板2aの両側縁をハゼ折りする。続くフォーミングヘッド28内で鉄板を推転させながらハゼ折縁部をかみ合わせ、加圧することでスパイラル状接合部50bを形成させたダクト50aを成形して、順次、ランオフテーブル9に送り出す(図8)。
デコイラ7の台車25は、フォームローラ27の成形中心とフォーミンヘッド28の後端との交点を中心として所定距離はなれた位置の施工対象フロア面上に固着したサポートレール30にガイドされている。ダクト径が変更されたときには、フォームローラ27とフォーミングヘッド28を型換えするが、その際にはデコイラ7の台車23はサポートレール30(図7)の円弧に沿って移動し、デコイラ7から引き出された鉄板2aが、常時、成形中心に保持されるように調心する。鉄板コイル2は一旦後方に引き出され矯正ロール31によって巻き癖を修正されながら前方の製筒機8に引き取られる。なお、図3中、11F及び12Fの右端にデコイラ7の側面が図示されている。
【0018】
製筒されたスパイラルダクト50aはランオフテーブル9のローラ33に支持されながら長手方向に沿って延びるが、所定長のダクトが製筒されると、フライングスリッタ29がフォーミンヘッド28より前方に移動しスリッタの作動によりダクト後端を切断される。このランオフテーブル9は、架台32と、一対のローラ33と、架台32の両端においてシリンダ(図示省略)の駆動で起伏する支持部材34、支持部材34の内側に配置されたストックシュートまたはレシービングランプ35とから構成されており、ダクト筒長に応じ2基または3基配置する(図3、図7)。
【0019】
図9はスパイラルダクト50aの所定の位置にプラズマ開口して予め用意しておいたピンキー(分岐ダクト接続継手)51を取り付けてユニットダクト50としたもの示す。
図10は多段式のダクト収納ラックを示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。ダクト収納ラック36は台車37中央の支柱38を立て、支柱38の両側に数段(図では各4段)の腕木39、39を固着して保温施工前又は保温施工済のユニットダクト50を収納する。
【0020】
図11は、図1の製筒機設置(ステップST2又はST2a)からユニットダクト吊り込み(ステップST5)までの詳細を示すフローチャートである。
すなわち、台車付き架台、ランオフテーブルと共に移動した製筒機を対象フロアに設置し(ステップST2/ST2a)、デコイラと門形クレーン式コイル交換機を移動(ステップST11)、同上設置する(ステップST12)。ストックヤードから鉄板コイルを載せた鉄板コイル用架台運搬・移動(ステップST13)、鉄板コイルを門形クレーン式コイル交換機にてデコイラに取付け(ステップST14)、製筒する径のフォーミングヘッドを取付け(ステップST15)、製筒セッテイングし(ステップST16)特定スパン内で各径毎に製筒する(ステップST17=ステップST3)。
製筒終了後、製筒時にダクト表面に付着した潤滑剤を拭取り(ステップST18)、ダクトに墨出し、プラズマ開口をし(ステップST19)、分岐ダクト接続継手を取付ける(ステップST20)。ダクト端部にメクラ蓋、エルボ、ニップル等の継手を取付ける(ステップST21)ことによってユニットダクト完成(ステップST22=ステップST4)し、ダクト製作図に基づいた製作番号を打設またはマーキングする(ステップST23)。保温施工(ステップST24)、ユニットダクト運搬・設置(ステップST25)、アッパ又は高所作業車にてダクト吊り込み(ステップST26=ステップST5)、ついで枝ダクトを吊り上げ分岐ダクト用継手に接続(ステップST27)、ピンキー接合部ほか残保温施工(ステップST28)を行う。
【0021】
次に、ダクト製筒・施工の態様を詳しく説明する。
まず、図2に示すように、1階の搬入口より鉄板コイル2を積載したトラックが入り、鉄板コイルをクレーンで降ろし運搬架台3に載せ、これをハンドリフト22に積載したまま工事用のエレベータ4にて一定数の鉄板コイルを、例えば地下4階4Fのストックヤード5に一時保管する。施工フロアからの要求により指定の鉄板コイルを要求フロアに工事用エレベータ4より移動し、11階に設置した製筒ライン10の製筒機8(図3)に装着する。製筒時の成形ロールやフォーミングヘッドに潤滑剤を適用しておく。製筒作業に当たっては、予めその日に使用するダクトを加工図にもとづき製筒ダクトサイズ、長さが製筒機のコンピュータにインプットされる。ダクトが設定製筒長になったとき、ランオフテーブル9のセンサが感知し、スリッタ29(図8)で切断する。製筒したダクトは一時製筒機サイドのストックシュート(またはレシービングランプ)35(図7)に移載される。その際、ダクト外周部に付着した潤滑油をウエスで拭取る。つぎに製筒作業員により、ダクト加工図にもとづき、製作番号をダクトの外面(端部は保温材を巻かないので外面のみとする)端部付近にマーキングする。
【0022】
ダクト施工該当フロアに製筒機(台車付架台)8とランオフテーブル9を工事用エレベータ4にて移動し、該当フロアに設置する。製筒機同様、デコイラ7と床面に固着したサポートレール(台車付架台共)30(図7)を工事用エレベータ4にて搬入・移動する。サポートレール30をスラブ上に設置し、その上にデコイラを設置する。ストックヤードから鉄板コイル2を専用運搬架台3により仮設エレベータにて搬入・移動する。鉄板コイルを専用交換機12(図5)にてデコイラ7に取付ける。
【0023】
製筒する径のフォーミングヘッド28を取付け、特定スパン内で、各径毎に製筒する。尺数の最長は10m基準とする。製筒終了後、製筒時にダクトに附着した潤滑剤を拭き取る。製筒されたダクトに墨出し、プラズマ開口をし、分岐ダクト用継手を取付ける。ダクト端部にメクラ蓋、エルボ、ニップル等の継手を取付ける。
【0024】
ダクト製作図に基づいた製作番号をユニットダクトにマーキングし、仮置きしてユニットダクトの保温を施工する。ユニットダクトを製作図に基づいた所定の番号スパンまで運搬し、設置したのち、ユニットダクトをアッパ又は高所作業車にて吊り込む。同様に分岐ダクトを吊り上げ、分岐ダクト用継手に接続して接合部のほか残保温の施工をする。
【0025】
つぎの工程は分岐ダクト用接続継手(ピンキー)を付けるための穴開けをプラズマ切断機により行うが、この際、ダクトを床面水平に置き、ダクトのマーキングの製作番号のダクト加工図を参照し、分岐ダクトのサイズ、個数を確認し、分岐ダクトをストック場所から用意する。ピンキーを取付けるための墨出し、分岐ダクト折返部に沿ってマジックで形取りマークする。ピンキー折返し部分中央に鉄板ビスを等間隔に打ちダクトに固定する。取付けた後シール剤を接合部に塗付し、縁廻りから空気がもれないようにする。このように、ピンキー取付作業を行い、コーキング終了後、ダクトをダクトラックへ移動、収納する。
さらに、保温処理を行うが、ダクトラックに収納されているダクトの製作番号を確認し、保温対応のダクトか否かの判断、確認する。判定手段は製作番号の頭文字が"S"(給気)"O"(外気)"SE"(排煙)等は保温施し、それ以外である"R"(還気)"E"(排気)は保温を行わない。保温ダクトは、ダクトラックに置いたまま保温施工する。保温を施したダクトには、必要により、保温表面にダクト内側に記載された製作番号をマーキングする。
【0026】
つぎに、完成したユニットダクト移動に関して説明する。ダクトラックのダクトのマーキング製作番号と、ダクト製作図を照合し、該当する空調機系統エリアまでダクトラック台車ごと移動・運搬する。原則として、同一ダクトラック台車に積載されているダクトは、全て同一空調機系統エリアのもの、または同一又は特定スパン内のものとする。同一台車で積載するダクトのグルーピングの決定は、同径毎に、もしくは同一又は特定スパン面に対して製筒していくかによって積載順序が異なるので、高効率に製筒順序を決定する。所定エリアまで移動後、高所作業車を用いてダクトを吊り込む。これらの一連の作業は1台の製筒機を配したフロアにおいて実施可能であるが、広大な床面積の現場では複数の製筒機器を設置してダクト施工を並行作業する。
【0027】
本発明は、長尺(例えば10m)スパイラルダクト現地製筒システムと称すべきもので、
スパイラルダクトの工場生産ラインを建築現場にそっくりそのまま移して効率良く生産を行なうことである。さらに、ダクトを長尺化し、製筒システムを各フロアを渡りながら移動・生産する方法であり、建築現場において初めての試みとなる。これにより、施工フロアで製筒されるスパイラルダクトが、直ちにダクト加工及び吊り込み施工が可能となり、各フロアへダクトを揚重する必要が無く、特殊な形状のダクトを除きトラックでの現場搬入が不要となる。
【0028】
【発明の効果】
上記のように、本発明は、建築物の構築現場における隣接する上または下の階もしくは数階おきの飛び階のダクト施工対象フロアに、スパイラルダクト製筒ラインを1基または2基以上設置して所定の径、長さのスパイラルダクトを製筒し、必要により分岐ダクト接続継手を取付け、かつダクト外面を保温処理してユニットダクトとし、これをスラブの下部に吊り込んで当該階層の吊り込みを終了し、さらに所定数量のダクトを製筒したのち、製筒ラインを分解し、分解した各部を工事用エレベータを利用して完了階より上または下の飛び階フロアに製筒ラインを移動設置して、製筒されたユニットダクトの移動対象階への吊り込みを順次繰り返すようにしたので、各フロア毎の空調・換気ダクトの製筒・吊り込み施工の大幅なコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明ダクト製筒施工法の手順の概略を示すフローチャートである。
【図2】 鉄板コイルの搬入及びストックヤードを含むフロアの断面図である。
【図3】 ダクト製筒及び施工現場を含むフロアの断面図である。
【図4】 図3におけるダクト製筒作業現場の平面図である。
【図5】 門形クレーン式コイル交換機を示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図6】 鉄板コイル運搬架台の側面図である。
【図7】 デコイラ、スパイラルダクト製筒機及びランオフテーブルからなるダクト製筒ラインの平面図である。
【図8】 製筒機の拡大平面図である。
【図9】 ユニットダクトの一例を示す側面図である。
【図10】 ダクト収納ラックを示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図11】 図1の製筒機移動搬入からユニットダクト吊り込み完了までの詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 トラック 2 鉄板コイル
3 運搬架台 4 工事用エレベータ
5 ストックヤード 6 高所作業車
7 デコイラ 8 ダクト製筒機
9 ランオフテーブル 10 ダクト製筒ライン
12 コイル交換機 13 支柱
14 ガーダ 15 吊りフック
16 キャスタ 17 防護ネット
18 扉 19 運搬架台の基台
20 機枠 21 サイドバー
22 ハンドリフト 23 デコイラの台車
24 軸 25 製筒機の基台
26 駆動部 27 フォームローラ
28 フォーミングヘッド 29 フライングスリッタ
30 サポートレール 31 矯正ロール
32 架台
33 ランオフテーブルのローラ
34 支持部材 35 ストックシュート
36 ダクト収納ラック 37 台車
38 支柱 39 腕木
40 連結架台 50 ユニットダクト
50a スパイラルダクト 50b 接合部
51 分岐ダクト接続継手 55 保温材

Claims (4)

  1. 躯体構築中または構築後の建築物に空調・換気ダクトを施工する際に、
    選択された1つのダクト施工対象フロア(階)と前記1つのダクト施工対象フロア(階)に対し直上又は直下にあるもう1つのダクト対象フロア(階)に、ダクト成形用鋼板を巻装したデコイラ、スパイラルダクト製筒機及びランオフテーブルからなるスパイラルダクト製筒ラインを、それぞれ1基以上設置し、
    1つのダクト施工対象フロアに必要な数のダクトをその階で製筒して、その製筒したダクトに分岐または保温を施してダクトをユニット化した後、ダクトトラック台車に載せ、ダクトトラック台車ごと施工該当エリアへ移動しながらユニットダクトを所定位置に吊り込み、
    施工対象フロアに必要な数のダクトをその階で製筒し終わったのち、前記ユニットダクトの所定位置への吊り込み中に、当該施工対象フロア用スパイラルダクト製筒ラインを分解し、
    選択された1つのダクト施工対象フロア(階)から見て、直上又は直下にあるもう1つのダクト施工対象フロア(階)を飛び越えた1つおきの隣接する階にスパイラルダクト製筒ラインを移動し、
    選択された1つのダクト施工対象フロア(階)にあったスパイラルダクト製筒ラインと、もう1つのダクト施工対象フロアにあった別の組のスパイラルダクト製筒ラインとで交互ないし順次上階又は下階に移動し設置して製筒を繰り返しながら全階のダクトを施工することを特徴とする空調・換気ダクトの現場製筒施工法。
  2. 前記デコイラから引き出した鋼板をダクト製筒機によって所定の径、長さに製筒されたスパイラルダクトの端部にダクト製作番号をマーキングし、製筒されたスパイラルダクトをそのままのユニットダクトとし、或いはスパイラルダクト外面に保温処理及び/又は分岐継ぎ手を取付けてユニットダクトとしたのち、該ユニットダクトをダクト製作番号によりダクト製作図に基いて所定の番号スパンまで運搬し、上階スラブの下部に吊り込むことを特徴とする請求項1に記載の空調・換気ダクトの現場製筒施工法。
  3. 前記ダクト端部にマーキングするダクト製作番号は、一旦ダクトトラック台車に積載した後に保温を施す際に、保温対応のダクトか否かが判断できるように、製作番号頭文字の種類で判断されることを特徴とする請求項2に記載の空調・換気ダクトの現場製筒施工法。
  4. 製筒したスパイラルダクトに分岐継ぎ手を取り付けてユニットダクトを作る際には、ダクトの所定位置に分岐ダクト取付け位置をマーキングしてプラズマ開口し、分岐ダクト用継手を取付けてコーキングすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1の項に記載の空調・換気ダクトの現場製筒施工法。
JP2002338328A 2002-11-21 2002-11-21 空調・換気ダクトの現場製筒施工法 Expired - Lifetime JP4152175B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002338328A JP4152175B2 (ja) 2002-11-21 2002-11-21 空調・換気ダクトの現場製筒施工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002338328A JP4152175B2 (ja) 2002-11-21 2002-11-21 空調・換気ダクトの現場製筒施工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004167579A JP2004167579A (ja) 2004-06-17
JP4152175B2 true JP4152175B2 (ja) 2008-09-17

Family

ID=32701586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002338328A Expired - Lifetime JP4152175B2 (ja) 2002-11-21 2002-11-21 空調・換気ダクトの現場製筒施工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4152175B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5623944B2 (ja) * 2010-03-15 2014-11-12 株式会社新富士空調 移動型管製造装置
CN102072642B (zh) * 2011-01-06 2013-01-30 成都天保重型装备股份有限公司 一种返碱螺旋管成型方法
CN115164396A (zh) * 2022-07-19 2022-10-11 广东申安建设科技有限公司 实验室风管安装结构及其安装方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004167579A (ja) 2004-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4152175B2 (ja) 空調・換気ダクトの現場製筒施工法
WO2009151100A1 (ja) 橋桁構造物の仮溶接治具、仮溶接設備及び溶接設備
CN214398915U (zh) 一种稳定收放绳的自动铺绳机
WO2023029094A1 (zh) 一种轨道隧道道床板钢筋铺设机器人
JP2000061530A (ja) 金属ストリップの超大型コイルの製造装置ならびにその製法および取扱い方法
CN105084116B (zh) 一种展开式单头绕线机
EP1348658A1 (en) Web unwinding device for web rolls
CN114986048A (zh) 一种管道自动化焊接装置及安装施工方法
JPH07112212A (ja) スリーブ供給装置
CN114029739A (zh) 一种5g合杆智能生产线及其生产方法
JPS6352961B2 (ja)
CN220201228U (zh) 一种装配式墙体运输设备
CN220886008U (zh) 一种空调生产线
CN202296473U (zh) 用于处理机器卷、鼓形辊和/或废料辊的输送和支承装置
CN213832221U (zh) 一种电梯导轨覆膜包装台架装置
JP2971716B2 (ja) 揚重システム
CN218425986U (zh) 锯切辅助装置及锯切设备
JPH01127550A (ja) コルゲートマシンの原紙供給装置
CN216548883U (zh) 一种分切卷材下膜卷轴以及含有该卷轴的单臂叉车
CN117142095A (zh) 一种推动分离装置、空调生产线及空调生产方法
KR200152525Y1 (ko) 러버슬리브 교환장치
WO2024132458A1 (en) Layup system
FI90854C (fi) Täysien tampuurien varastoteline ja menetelmä täysien tampuurien varastoimiseksi
KR19980030122A (ko) 코일자동 인출장치 및 코일내경 확장용 러버 슬리브 자동인출입장치
CN109702042A (zh) 储料上料装置、生产设备及运行生产设备的控制方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080604

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4152175

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140711

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term