JP4150303B2 - 感熱記録材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は感熱記録材料に関し、詳しくは、紙力強度を維持しながら柔軟化を図り原紙の平坦性を向上させた高画質の感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
サーマルヘッド等によって熱を供与し発色ないし画像記録する感熱記録方式には、支持体上に設けられた記録層に熱を供与して画像を記録する直接感熱記録方式と感熱転写記録方式がある。後者の感熱転写記録方式には、熱溶融性着色インキ層を有する転写シートを画像様に加熱して受像シートに融着させて画像を形成する熱溶融型転写記録法と、昇華性色素を含むインク層を有する転写シートを加熱して、該昇華性染料を受像シートに拡散転写する昇華型転写記録法がある。
この様な感熱記録方法は、その記録装置が簡便であり信頼性が高く、またメンテナンスが不要である等の利点が多いことから、近年めざましく発展している。この感熱記録に用いられる感熱記録材料は、支持体上に発色成分として、例えば電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物とを、或いはジアゾニウム塩とカプラーとを含有する感熱記録層を有し、上記発色成分が熱の供与によって進行する発色反応を利用して画像を記録するものである。
【0003】
上記の様に感熱記録材料は、支持体上に感熱記録層が形成されて構成されるので、支持体の表面の平坦性が特に重要な特性となる。紙基体からなる支持体の場合、一般に原紙に柔軟化剤ないし嵩高剤を含有させて、繊維間の結合力を緩め変形し易くし、カレンダー処理により原紙表面を平坦化することが行われる。しかし、この様な柔軟化処方は原紙自体の機械的強度の低下をもたらし破損し易くなるという問題がある。
【0004】
原紙の強度を損なうことなく柔軟性或いは嵩高性に優れたパルプシートを得る手法として、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物等の嵩高剤を含有した原紙(例えば、特許文献1参照)、多価アルコール型非イオン界面活性剤を含有する紙用嵩高剤(例えば、特許文献2参照)、非イオン界面活性剤を含有する紙用嵩高剤(例えば、特許文献3参照)、一般式R1COO(EO)m(PO)nR2で示される化合物を含有する紙用嵩高剤(例えば、特許文献4参照)、及び特定のノニオン界面活性剤と特定のアニオン界面活性剤を特定の比率で含有する紙用嵩高剤(例えば、特許文献5参照)等が提案されている。
【0005】
しかしながら、上記の様な特定の柔軟化剤(或いは嵩高剤)及び界面活性剤とその組成規定に依っても、原紙の強度と平坦性を高いレベルで両立させた紙支持体は未だ達成されておらず、更なる研究と開発が要望されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−173896号公報
【特許文献2】
特許第3128248号公報
【特許文献3】
特開平11−200283号公報
【特許文献4】
特開平11−200284号公報
【特許文献5】
特開平11−200285号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の様な現状に鑑みて為されたものであり、その目的は、紙力強度を維持しながら原紙の柔軟化を図りその平坦性を向上させた高画質の感熱記録材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する為の本発明の手段は、以下の通りである。即ち、
<1> 紙基体からなる支持体上に、熱供与によって発色することができる記録層を設けた感熱記録材料、或いは、熱供与によって溶融転写もしくは昇華転写により記録することができる感熱記録材料において、該支持体の原紙が、(1)サイズ剤としてアルキルケテンダイマー及び/又はエポキシ化脂肪酸アミド(b)を含み、更に(2)多価アミンと炭素原子数が8〜40の脂肪酸の反応物(c)と(3)ポリアクリルアミド及びカチオン化澱粉の少なくとも1種(a)とを含み、且つ上記(b)及び(c)の合計と(a)との質量含有比〔(b+c)/a〕を0.25〜1.25とし、上記原紙の密度をカレンダー処理により1.0〜1.2g/cm3に調整したことを特徴とする感熱記録材料。
<2> 前記原紙の少なくとも片側の記録面に、ポリオレフィン樹脂が被覆されてなることを特徴とする上記<1>に記載の感熱記録材料。
<3> 前記原紙の縦方向と横方向の少なくとも1方向の内部結合力が、0.8〜1.5kgf・cmであることを特徴とする上記<1>に記載の感熱記録材料。
<4> 前記原紙の押圧5kg/cm2で測定した光学的接触率(Rp)の値が、7μm以下であることを特徴とする上記<1>に記載の感熱記録材料。
<5> 前記ポリオレフィン樹脂で被覆されてなる面の三次元表面粗さ(カットオフ条件は1mm以下2mm以上)SRaが、0.25μm以下であることを特徴とする上記<2>に記載の感熱記録材料。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の感熱記録材料は、紙基体からなる支持体上に、熱供与によって発色することができる記録層を設けた感熱記録材料、或いは、熱供与によって溶融転写もしくは昇華転写により記録することができる感熱記録材料において、該支持体の原紙が、(1)サイズ剤としてアルキルケテンダイマー及び/又はエポキシ化脂肪酸アミド(b)を含み、更に(2)多価アミンと炭素原子数が8〜40の脂肪酸の反応物(c)と(3)ポリアクリルアミド及びカチオン化澱粉の少なくとも1種(a)とを含み、且つ上記(b)及び(c)の合計と(a)との質量含有比〔(b+c)/a〕を0.25〜1.25とし、上記原紙の密度をカレンダー処理により1.0〜1.2g/cm3に調整したことを特徴とする。
【0010】
本発明の感熱記録材料は、上記(3)のポリアクリルアミド及びカチオン化澱粉の少なくとも1種(a)の添加により原紙の強度を向上させ、上記(1)のエポキシ化脂肪酸アミド(b)及び(2)の多価アミンと脂肪酸の反応物(c)の添加によりカレンダー処理を容易ならしめ原紙の平坦性を改善し、且つ上記(b)及び(c)の合計と(a)との質量含有比〔(b+c)/a〕を0.25〜1.25とし、原紙の密度をカレンダー処理により1.0〜1.2g/cm3に調整することにより、原紙強度の向上と原紙平坦性の改善を高度に両立させた高品位の感熱記録材料である。
ここで、原紙の強度と平坦性を更に高度に両立させて向上させる観点より、上記(b)及び(c)の合計と(a)との質量含有比〔(b+c)/a〕は0.30〜1.20がより好ましく、特に0.35〜1.15が最も好ましい。
以下、本発明の感熱記録材料について、その主要な構成要件につき詳細に説明する。但し、本発明はこれらの説明事項に限定されるものではない。
【0011】
(サイズ剤及び添加剤)
本発明の感熱記録材料においては、サイズ性の向上、及び火炎処理等による隣接層との強固な接着力の獲得の観点より、原紙のサイズ剤として、アルキルケテンダイマー及び/又はエポキシ化脂肪酸アミドが用いられる。
サイズ剤として用いる前記(1)のアルキルケテンダイマーは、下記構造式で表される化合物が好ましい。
【化1】
上式において、Rはアルキル基を表し、炭素原子数が8〜30のものが好ましく、炭素原子数が12〜20のものがより好ましく、最も好ましくは炭素原子数が20のアルキルケテンダイマーである。
【0012】
上記のアルキルケテンダイマーは、他のサイズ剤及び/又は界面活性剤と共に乳化分散した状態でパルプスラリーに添加することが望ましい。アルキルケテンダイマーの炭素原子数が8未満であると、サイズ性の効果が不十分であることがあり、一方、該炭素原子数が30を超える場合、サイズ剤として使用する際に乳化分散が困難となることがある。添加する界面活性剤は、公知のものの中から適宜に選択して用いることができる。
【0013】
上記アルキルケテンダイマーの添加量は、絶乾パルプに対して0.05〜5.0質量%が好ましく、0.1〜3.0質量%がより好ましい。該アルキルケテンダイマーの添加量が0.05質量%未満ではサイズ性の効果が不足することがあり、また5.0質量%を超えると紙力の低下や工程の汚れが大きくなることがありいずれも望ましくない。
【0014】
本発明でサイズ剤として用いる上記(1)のエポキシ化脂肪酸アミドは、その具体例としては、特公昭38−20601号公報や同39−4507号公報及び米国特許第3692092号明細書に記載されている様な、脂肪酸と多価アミンとの縮合により得られるもの、或いは特開昭51−1705号公報に記載されている様な、アルケニルコハク酸と多価アミンとの反応により得られるもの等が挙げられる。
【0015】
本発明に用いるエポキシ化脂肪酸アミドとしては、下記構造式で表されるエポキシ化脂肪酸アミドが好ましい。
【化2】
上式において、Rは炭素数2〜30のアルキル基を表し、mは1〜10の整数、nは2〜5の整数を表す。中でも特に、エポキシ化ベヘン酸アミド、エポキシ化ステアリン酸アミド、エポキシ化ミリスチン酸アミドが好適に使用される。
【0016】
本発明で用いる前記(2)の多価アミンと炭素原子数が8〜40の脂肪酸の反応物は、一般に柔軟化剤と謂われる添加剤であり、具体的には、特公昭38−20601号公報、同39−4507号公報、米国特許第3692092号明細書等に記載されている様な、脂肪酸と多価アミンとの縮合により得られるもの、及び特開昭51−1705号公報等に記載されている様な、アルケニルコハク酸と多価アミンとの反応により得られるもの、等から適宜に選択される。
【0017】
上記脂肪酸としては、脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族多価カルボン酸が好ましく、その炭素原子数としては、8〜40が好ましく、8〜30がより好ましく、特に12〜25が好ましい。上記脂肪族モノカルボン酸及び脂肪族多価カルボン酸としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、アラキン酸、ペヘン酸、トール油脂肪酸、アルキルコハク酸、アルケニルコハク酸などが挙げられる。これらの中でも、特にべヘン酸が好ましい。
【0018】
上記多価アミンとしては、ポリアルキレンポリアミンが好ましく、これらの中でも、アミノ基を2〜3個有するものが好ましい。該多価アミノの具体例としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、アミノエチルエタノ−ルアミンなどが挙げられる。
【0019】
上記脂肪酸と多価アミンとの反応における両者の量としては、脂肪酸のカルボキシル基に対して、多価アミンのアミノ基が過剰となる様にするのが好ましい。この際、サイズ剤としての上記エポキシ化脂肪酸アミドを細粒化するために、上記脂肪酸と多価アミンとの反応後に、必要に応じて尿素やアジピン酸、マレイン酸、フタル酸、ギ酸、ホルマリン等を反応させることによって変性させてもよく、また特公昭42−2922号、同45−28722号及び特開昭50−116705号の各公報に記載されている様に、上記脂肪酸と多価アミンとの反応時に、ロジン石油樹脂やα、β一不飽和多塩基酸付加ロジン、α、β一不飽和多塩基酸付加石油樹脂等を共存させて反応させることによって、変性してもよい。ここで、サイズ剤としての上記エポキシ化脂肪酸アミドの変性に用いる上記成分は、白色度の低下やサイズ性の低下等が生じない範囲内で使用される。
【0020】
また、上記脂肪酸と多価アミンとの反応物を、水溶性もしくは水分散性にするために、無機酸及び有機酸によって塩とするか、ハロゲン化アルキル、ベンジルクロライド、エチレンクロルヒドリン、エピクロルヒドリン、エチレンオキサイド等によって変性し、第4級塩とすることが必要である場合もある。広いpH範囲でカオチン性を保ち、また機械的攪拌によりパルプからサイズ剤が脱落することがない様にする為にも、第4級塩にすることが望ましい。この場合、特に、エピクロルヒドリンとの反応により第4級塩とした場合にサイズ効果が大きい。
【0021】
上記多価アミンと炭素原子数が8〜40の脂肪酸の反応物のパルプ紙内の添加量としては、乾燥パルプに対し、3.0質量%以下が好ましく、0.1〜3.0質量%がより好ましい。該添加量が3.0質量%を超えると、紙力が低下し耐刷力が逆に低下してしまうことがある。
【0022】
本発明で用いる前記(3)のポリアクリルアミドは、一般に紙力剤と謂われる添加剤であり、アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド及び両性ポリアクリルアミド等が挙げられる。
上記アニオン性ポリアクリルアミドは、アクリルアミドモノマーを重合により高分子量化したポリアクリルアミド(ノニオン系高分子)をアルカリの存在下で部分的に加水分解するか、或いはアクリルアミドモノマーとアクリル酸ナトリウムモノマーを共重合させること等により得られる。
該アニオン性ポリアクリルアミドの添加は、水で希釈したパルプスラリー中に、攪拌しながらアニオン性ポリアクリルアミドの水溶液を均一に分散させて行うのが望ましい。このアニオン性ポリアクリルアミドは、パルプスラリーに水溶性アルミニウム塩及び/又はカチオン性ポリアクリルアミドを添加することによりパルプに定着される。ここで用いる水溶性アルミニウム塩としては、特に硫酸アルミニウム塩及び塩化アルミニウムが好ましい。
【0023】
また、上記カチオン性ポリアクリルアミドは、例えば、アクリルアミドとカチオン性モノマーとの共重合によって得られ、該アクリルアミドと共重合するカチオン性モノマーとしては、下記の2種類の構造式で表される化合物及びその塩類が好ましい。
【化3】
上式において、R1は水素原子又は低級アルキル基を表し、R2及びR3は低級アルキル基を表し、nは1〜5の整数を表す。
【0024】
上記カチオン性モノマーの具体例としては、例えば、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、等を挙げることができる。また、本発明においては、上記のアクリルアミドとカチオン性モノマーに、更に(メタ)アクリル酸を加えて共重合した3元共重合体を使用することもできる。
【0025】
また、上記の両性ポリアクリルアミドとしては、例えば、アクリルアミド又はメタクリルアミドを主要なモノマー成分とし、アニオン性モノマーとカチオン性モノマーを共重合して得られる。該アニオン性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸及びイタコン酸等を挙げることができる。これらの中でも、特にイタコン酸を使用することが好ましい。(メタ)アクリルアミドと共重合する上記カチオン性モノマーとしては、前記構造式で表されるジアルキルアミノアルキルメタクリレート及びその塩、並びに前記構造式で表されるジアルキルアミノアルキルアクリルアミド及びその塩が好ましい。
【0026】
本発明に用いる上述のポリアクリルアミドは、GPC(ゲルパーミテーションクロマトグラフィ)法によって測定される分子量としては、好ましくは250万以上、より好ましくは300万以上、特に好ましくは300万〜1000万である。該分子量が250万より少ないと、紙力強化の効果が不足することがあり、一方、該分子量が1000万を超えると、高粘度となるため製造上の適性を欠くことがあり、いずれの場合も好ましくない。
【0027】
また、上述のポリアクリルアミドの使用量は、絶乾パルプ当たり0.01〜5.0質量%であることが好ましく、0.05〜3.0質量%がより好ましい。該ポリアクリルアミドの使用量が0.01質量%よりも少ないと、添加効果が少ないことがあり、一方、該使用量が5.0質量%を超えると、凝集作用が強すぎて地合が悪化することがある。
【0028】
本発明で用いる前記(3)のカチオン化澱粉も、一般に紙力剤と謂われる添加剤であり、通常の澱粉、例えばコーン澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、小麦粉澱粉、米澱粉、甘薯澱粉等にカチオン基を付与することにより得られる。この様なカチオン化澱粉の製造方法は公知であり、第1級、第2級、第3級アミン及び第4級アンモニウム基の中から選択される1種以上の塩基性窒素を澱粉に導入することによって容易に得ることができる。本発明においては、特に塩基性窒素原子が第3級アミン又は第4級アンモニウム基であるカチオン化澱粉を用いることが好ましい。
【0029】
上記カチオン化澱粉の使用量は、絶乾パルプ当たり0.01〜5.0質量%が好ましく、0.05〜3.0質量%がより好ましい。該カチオン化澱粉の使用量が0.01質量%よりも少ないと紙力強化の効果が少ないことがあり、5.0質量%を超えると凝集作用が強すぎ製造適性を損なうことがある。
【0030】
尚、原紙の表面サイズ液としては、ポリビニルアルコール及び/又はその変性物の水溶液が望ましく、その他、澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、セルロースサルフェート、ゼラチン、カゼイン等の高分子化合物、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等の金属塩、更にグリセリン、ポリエチレングリコール等の吸湿性物質、染料、蛍光増白剤等の着色、増白物質、苛性ソーダ、アンモニア水、塩酸、硫酸、炭酸ナトリウム等のpHコントロール剤を添加してもよい。また、界面活性剤等の柔軟剤を添加してもよい。また、必要に応じて顔料等も添加することができる。原紙に含浸させる方法としては、サイズプレス、タブサイズ或いはゲイトロールコースター等により含浸又は塗布するとよい。
【0031】
(支持体)
本発明の感熱記録材料に用いる支持体としては、基体として原紙或いは合成紙等からなる紙支持体を使用する。この紙支持体に使用される原紙には、針葉樹パルプ及び広葉樹パルプのいずれも使用可能であるが、短繊維で平滑性が高くなる広葉樹パルプを多く用いることが好ましく、例えば、原紙を構成するパルプの内、60質量%以上を広葉樹パルプとするのが好ましい。具体的には、上記木材パルプとして、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができ、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
また、上記パルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく、更に漂白処理を行って白色度を向上させたパルプが最も好ましい。
【0032】
紙支持体として、上記天然パルプに代えて、ポリエチレンやポリプロピレン等からなる合成パルプ、及びポリエステルやポリビニルアルコール、ナイロン等からなる合成繊維に置き換えてもよく、天然パルプと合成パルプを任意の比率で混合したものを使用してもよい。
尚、使用するパルプ材の濾水度は、CSFの規格で150〜500mlであるものが好ましく、200〜400mlであるものがより好ましい。また叩解後の繊維長については、JIS P8207により規定される(24+42)メッシュ残分が40質量%以下となる様にすることが好ましい。
【0033】
上記の原紙中には通常、サイズ剤が内添され、本発明においては、上述した様なサイズ剤が規定の含有比で用いられる。
更に、原紙中には一般に、サイズ剤の定着剤が内添され、該定着剤として常用される硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、カチオン化デンプン、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミド誘導体の様な中性もしくは弱アルカリ性の定着剤を用いること、又は硫酸バンドを添加した後、アルカリによる中和することが好ましい。
【0034】
また、上記原紙中には平滑度の向上を目的として、例えば、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、カオリン、二酸化チタン、尿素樹脂微粒子等の様な填料を内添することもできる。
上記の内添サイズ剤や定着剤、填料以外の内添薬品として、例えば、ポリアクリルアミド、スターチ、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンポリアミンとの反応物、高級脂肪酸の四級アンモニウム塩等の柔軟化剤、有色染料、蛍光染料等を必要に応じて原紙中に添加してもよい。
【0035】
本発明の紙支持体に用いる原紙は、上述した様な原料を使用し、長網抄紙機又は円網抄紙機等を用いて抄造することができる。上記原紙の秤量は、20〜300g/m2であることが好ましく、50〜200g/m2であることがより好ましい。該原紙の厚さは25〜350μmであるものが好ましく、40〜250μmであるものがより好ましい。
上記原紙は抄紙段階又は抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることができる。原紙密度としては、0.7〜1.2g/cm3(JIS P−8118準拠)が一般的である。更に、原紙剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
【0036】
また、本発明の支持体の表面には、濡れ特性及び接着性を改善するために、コロナ放電処理やグロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等の表面処理を施したものを使用してもよい。
【0037】
原紙基体の厚みは特に限定されるものではないが、坪量としては、60〜170g/m2が好ましく、また感熱記録材料には高い平面性が望まれることから、表面の平滑性ないし平面性に優れるものが好ましいので、その為にマシンカレンダー、ソフトカレンダー及びスーパーカレンダー等で熱及び圧力を加えて表面処理を行うことが望ましい。
【0038】
本発明に用いる原紙としては、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.18−2で規定される内部結合力が、縦方向と横方向の少なくとも1方向において、0.8〜1.5kgf・cmであることが好ましく、0.9〜1.4kgf・cmがより好ましく、特に1.0〜1.3kgf・cmであることが最も好ましい。該原紙の内部結合力が0.8kgf・cmよりも小さいと、原紙の機械的強度が不足して抄紙及び加工が難しくなり易く、また感熱記録材料を発色させる時のプリンター内での走行性が劣ることがある。一方、該原紙の内部結合力が1.5kgf・cmよりも大きくなると、原紙の平滑性に劣り、この原紙に樹脂被覆層を設けた場合でも樹脂層表面の平滑性が劣ることになり、その上に設けられる感熱記録層面の平滑性も劣るため、サーマルヘッドが記録層に均一に当たらないことから、画像の均一性に欠けることがある。また、上記原紙の内部結合力が1.5kgf・cmよりも大きいと、原紙の厚み方向の圧縮性が小さくなるため、その両面に樹脂層を設けたシート状基体、更には感熱記録層を設けた感熱記録材料の厚み方向の圧縮性が小さくなり、サーマルヘッドが感熱記録層に均一に当たらないことから画質にムラが発生することがある。
【0039】
一方、本発明における原紙のJAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.18−2で定義される少なくとも1方向の内部結合力が0.8〜1.5kgf・cm、特に0.9〜1.4kgf・cmであると、抄紙加工や製品のプリンター内の走行性に対して支障がなく、しかも記録画像の均一性に優れたものとなる。この点から、特に原紙のJAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.18−2で定義される内部結合力が0.8〜1.5kgf・cmであることが好ましい。
原紙において上記の様な内部結合力を制御するための手段としては、パルプ種を選定することと共に、叩解によりパルプを柔軟化させてカナディアンフリーネス値を調整することが望ましい。該カナディアンフリーネス値はパルプスラリーの濾水性を示す一方、繊維フィブリル化、短繊維化を示すものであって、カナディアンフリーネス値が小さい程、叩解が進み、内部結合力がある範囲まで大きくなる。また、パルプに添加される薬品の添加率を調整することによって、内部結合力を調整することもできる。例えば、エポキシ化脂肪酸アミド、アルキルケテンダイマー、脂肪酸塩等のサイズ剤の添加量が増加すると、内部結合力が小さくなり、一方、ポリアクリルアミド等の紙力増強剤の添加量を増やすと、内部結合力が大きくなる。従って、これらの薬品の添加量を調整して内部結合力を所望の値に調整することが可能である。
【0040】
本発明の感熱記録材料に用いる原紙は、押圧が5kg/cm2で測定した光学的接触率(Rp)の値が、7μm以下であるものが好ましい。この光学的接触率(Rp)の値が7μmを越える原紙は、感熱記録層を形成する支持体としては平面性に欠けることがあり、後述する様にポリオレフィン樹脂を被覆して三次元表面粗さを所定値(例えば、0.25μm)以下にする為には、樹脂の被覆厚みを増やす等の必要があり望ましくない。尚、上記の光学的接触率(Rp)の値は、6μm以下がより好ましく、特に5μm以下が最もより好ましい。
ここで、上記の光学的接触率(Rp)の値は、(株)東洋精機製作所の表面試験機「マイクロトポグラフ」を用いて、5.5cmφの加圧接触子で押圧5kg/cm2下で接触時間990msの条件で測定したもの(n=5の平均値)である。
【0041】
本発明において、原紙の少なくとも片側の記録面に形成されるポリオレフィン樹脂層は、原紙に対して溶融押出しによりコーティングして形成される樹脂層であってもよく、また、ドライラミネートにより樹脂層を形成したもの、即ち、予め成形された樹脂フイルムを原紙に接着剤等により接合させたものでもよい。但し、原紙に被覆される樹脂層としては、溶融押し出しコーティングにより形成されるものが好ましい。
【0042】
この様に原紙に対して溶融押出しコーテイングに用いるポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のα−オレフィンの単独重合体及び共重合体並びにこれらの各種重合体の混合物を挙げることができる。特に好ましいポリオレフィン樹脂は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、及びこれらのブレンドである。これらのポリオレフィン樹脂は、溶融押出しにより原紙面に被覆され、従って、溶融押出しコーティングが可能である限りその分子量に特別の制限はないが、通常は分子量が104〜106の範囲にあるポリオレフィン樹脂が好適に用いられる。
【0043】
また、原紙に対して予め成形された樹脂フイルムを接着剤等により接合させる場合、該オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のα−オレフィンの単独重合体及び共重合体並びにこれらの各種重合体の混合物を挙げることができる。
原紙の感熱記録層を設ける面と反対側の面にもバック層として樹脂層を設けると、シート状基体のカールバランスを取ることができる。このシート状基体のカールバランスが悪いと感熱記録層用塗布液を塗布し乾燥した後のカールにも影響し、プリンター内での給紙性や走行性に悪影響を与える。
【0044】
本発明の感熱記録材においては、支持体上に形成される樹脂層は、少なくともオモテ面、即ち感熱記録層を有する面に形成されるが、支持体の両面に樹脂層が形成されていてもよく、感熱記録層が形成される面側の支持体面側のみに樹脂層が形成されていもよい。但し、感熱記録層を塗布する側の樹脂層には白色顔料を含有することも好ましく、該白色顔料の種類や配合量については公知のものから適宜に選択することができる。更に、螢光増白剤や酸化防止剤等の公知の添加剤を添加することも可能である。上記充填する白色顔料としては、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、リトポン、アルミナ白、酸化亜鉛、シリカ三酸化アンチモン、燐酸チタン等が挙げられる。これらは単独或いは混合して用いることができる。これらの内、特に二酸化チタンと酸化亜鉛が、白色度や分散性及び安定性の観点から好ましい。
【0045】
上記の二酸化チタンはルチル系でも、アナターゼ型でもよく、それらを単独又は混合して使用してもよい。また硫酸法で作られたものでも、塩素法で作られたものでもよい。この様な二酸化チタンとしては、含水アルミナ処理、含水二酸化ケイ素系処理、又は酸化亜鉛処理等の無機物質により表面被覆処理したもの、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2、4−ジヒドロキシ−2−メチルペンタン等の有機物質により表面被覆処理したもの、或いはポリジメチルシロキサン等のシロキサン処理したもの等を適宜に用いることができる。ポリオレフィン樹脂層中への白色顔料の充填量は用いる白色顔料及び樹脂層の厚みによって変わるが、通常5〜20質量%の間になるように選ばれる。尚、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を押出しコーティングする際の装置設備としては、通常のポリオレフィン用押出し機やラミネーターが好適に使用される。
【0046】
また、原紙に被覆される樹脂層の厚みは、感熱記録層が形成される面(オモテ面側)を感熱記録層を形成されない面(ウラ面)側よりも厚くする方が望ましいが、オモテ面側の樹脂層は、シート状基体の表面粗さに影響する。この点から、オモテ面側の樹脂層の厚みは10〜80μmとすることが好ましい。オモテ面側の樹脂層の厚みが10μmよりも薄いと、或いはオモテ面側の樹脂層の厚みが80μmよりも厚いと、高速での押出しラミネートの安定性に欠け、シート状基体の表面粗さが悪化することがあり好ましくない。
更に、オモテ面側の樹脂層は、感熱記録時にシート状基体の熱による変化が生じ易いので、オモテ面側の樹脂層には比較的融点の高い樹脂を使用することが望ましく、具体的には、使用する樹脂の融点が80℃以上であることが好ましく、100℃以上がより好ましく、特に105℃以上が好ましい。該融点が80℃よりも低い樹脂を使用すると、感熱記録時にサーマルヘッドから熱を受けて樹脂層が変化して、シート状基体の表面粗さが悪化することがあり好ましくない。
【0047】
また、樹脂層を原紙に押出しコーティンクする前に、原紙と樹脂被覆層との接着を強化するために原紙に表面処理を施しておくことが好ましい。この様な表面前処理としては、硫酸クロム酸混液による酸エッチング処理、ガス炎による火炎処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理、グロー放電処理、アルキルチタネート等のアンカーコート処理等があり、目的に応じて適宜に選択できる。特に簡便さの点からは、コロナ処理が好都合である。コロナ処理の場合、水との接触角が70°以下になるまで処理することが好ましい。
【0048】
上記アンカーコート剤としては、有機チタン系、イソシアネート系(ウレタン系)ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系などが良く知られている。具体的には、有機チタン系としては、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラステアリルチタネート等のアルキルチタネート、ブトキシチタニウムステアレート等のチタンアシレート、チタニウムアセチルアセトネート等のチタンキレートなどが知られている。また、イソシアネート系(ウレタン系)としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が挙げられる。
【0049】
本発明の感熱記録材料においては、支持体の感熱記録層が設けられる側の樹脂被覆面の三次元表面粗さは、フィルター波長1.0〜2.0mm(カットオフ条件:1mm以下、2mm以上)の条件で0.25μm以下であることが好ましい。上記の三次元表面粗さは、感熱記録の画質を向上させる為に、0.23μm以下であることがより好ましく、特に0.20μm以下であることが最も好ましい。
ここで、上記の3次元表面粗さは中心面平均粗さ(SRa)を意味し、この中心面平均粗さ(SRa)とは、粗さ曲面からその中心面上に面積SMの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心面上に直交座標軸、X軸、Y軸を置き、中心面に直交する軸をZ軸と置いた時に、下記の数式で与えられる値を中心面平均粗さ(SRa)と定義し、μm単位で表される。
【0050】
【数1】
上式において、LX×LY=SM、Z=f(X,Y)である。
【0051】
この様な中心面平均粗さ(SRa)は、例えば、黒田精工(株)製の表面形状測定装置「ナノメトロ110F」を使用して、下記の様な測定及び解析条件で測定される。
走査方向:サンプルのMD方向
測定長さ:X方向50mm、Y方向30mm
測定ピッチ:X方向0.1mm、Y方向0.1mm
走査速度:30mm/秒
バンドパスフィルター:1〜2mm(1mm以下、2mm以上カットオフ)
フィルター傾き:−12dB/Oct
フィルター傾きの有効範囲(短波長側は1/2倍波長0.5mmまで、長波長側は2倍波長4mmまで)
【0052】
上記で定義される三次元表面粗さが0.25μmよりも大きいと、樹脂層上に設けられる感熱記録層面の平滑性が劣ることになり、感熱記録時にサーマルヘッドが感熱記録層面に均一に当たらないことから、画像の均一性に欠け濃度ムラが発生することがある。
また、画像記録が行なわているとき、感熱記録層が塗布される面側のシート状基体はサーマルヘッドからの熱を受ける。この熱の影響で感熱記録層が設けられる側のシート状基体の平面性が悪化し、感熱記録層が悪化する。したがって画像記録後のシート状基体の表面粗さは、中心面平均粗さ(SRa)として0.4μm以下好ましくは0.35μ以下となる様に、感熱記録前のシート状基体の表面粗さとして0.25μm以下とすることが好ましい。
【0053】
なお、、このポリオレフィン等の樹脂層とその上に塗設される感熱記録層との接着性を向上するために、樹脂層の表面をコロナ放電処理等の表面処理を施してもよいし、或いは、樹脂層の表面をコロナ放電処理後にゼラチンを主体とする下塗層を設けてもよい。
【0054】
また、原紙の感熱記録層が形成される面と反対側の面、すなわち、裏面側のポリエチレン層は通常マット面である。これらの裏面のポリエチレン層の上に、重合性カルボン酸のアルカリ金属塩等のイオン性有機帯電防止剤や、コロイダルシリカ等を含む帯電防止層を設ける事は必要に応じて可能である。
【0055】
本発明の記録材料に用いる支持体にはバックコート層を設けることもでき、このバックコート層に添加可能な成分としては、白色顔料や水性バインダー、その他の成分が挙げられる。
該バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
【0056】
上記バックコート層に用いられる水性バインダーとしては、例えば、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、澱粉、カチオン化澱粉、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
バックコート層には、その他の成分として、消泡剤や抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等を含有させることができる。
【0057】
(感熱記録層)
本発明の感熱記録材料は、熱供与によって発色し得る感熱記録層を有する。多色画像形成用の感熱記録材料とする場合は、熱圧力の供与によって相互に異なる色相に発色し得る感熱記録層を2以上有する。特に、多色用の感熱記録材料では、各々の感熱記録層に供与するエネルギーに高低の差をもたせて、所望の色に発色させるため、高印字エネルギーの印画時にブリスターの発生が顕著となるが、本発明の記録材料は、本発明にかかる上記下塗り層のガス(水蒸気)透過性抑制によってブリスターの発生を抑制することができ、多色画像の画質を良好に維持することができる。
【0058】
多色用の感熱記録材料として、例えば、シアン、マゼンタ、イエローに各々発色する感熱記録層を形成することによって、フルカラーの画像を形成し得る感熱記録材料とすることができる。多色用の感熱記録材料については、特開平11−34495号公報第36欄〜第38欄に記載の構成例および記録方法を本発明の感熱記録材料に適用することができる。
【0059】
上記感熱記録層は、常温状態では無色で、熱供与により発色反応する発色成分を含有するのが好ましい。上記発色成分としては、下記(a)〜(r)の組み合わせが挙げられる。
(a)電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組合せ。
(b)ジアゾ化合物とカップリング成分(以下、「カプラー化合物」という場合がある。)との組合せ。
(c)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀等の有機酸金属塩と、プロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノン等の還元剤との組合せ。
(d)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄等の長鎖脂肪酸鉄塩と、タンニン酸、没食子酸、サリチル酸アンモニウム等のフェノール類との組合せ。
(e)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸等のニッケル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫化カリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属硫化物との組合せ、又は上記有機酸重金属塩と、s−ジフェニルカルバジド、ジフェニルカルバゾン等の有機キレート剤との組合せ。
【0060】
(f)銀、鉛、水銀、ナトリウム等の硫酸塩等の重金属硫酸塩と、ナトリウムテトラチオネート、チオ硫酸ソーダ、チオ尿素等の硫黄化合物との組合せ。
(g)ステアリン酸第二鉄等の脂肪族第二鉄塩と、3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタン等の芳香族ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(h)シュウ酸銀、シュウ酸水銀等の有機酸金属塩と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリン、グリコール等の有機ポリヒドロキシ化合物との組合せ。
(i)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄等の脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセシルカルバミド誘導体との組合せ。
(j)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛等の有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチオ尿素等のチオ尿素誘導体との組合せ。
【0061】
(k)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸銅等の高級脂肪族重金属塩とジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛との組合せ。
(l)レゾルシンとニトロソ化合物との組合せのようなオキサジン染料を形成するもの。
(m)ホルマザン化合物と還元剤および/または金属塩との組合せ。
(n)保護された色素(又はロイコ色素)プレカーサと脱保護剤との組合せ。
(o)酸化型発色剤と酸化剤との組合せ。
(p)フタロニトリル類とジイミノイソインドリン類との組合せ。(フタロシアニンが生成する組合せ。)
(q)イソシアナート類とジイミノイソインドリン類との組合せ(着色顔料が生成する組合せ)。
(r)顔料プレカーサーと酸または塩基との組合せ(顔料が形成する組合せ)。
【0062】
上記発色成分としては、(a)電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組合せ、および(b)ジアゾ化合物とカップリング成分との組合せが好ましい。
【0063】
(電子供与性染料前駆体)
上記(a)の組み合わせに用いられる電子供与性染料前駆体としては、フタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピロピラン系化合物、ピリジン系、ピラジン系化合物、フルオレン系化合物等の各種化合物を挙げることができる。
【0064】
上記フタリド系化合物としては、例えば、米国再発行特許第23,024号明細書、米国特許第3,491,111号明細書、同第3,491,112号明細書、同第3,491,116号明細書および同第3,509,174号明細書に記載の化合物が挙げられ、具体的には、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,3−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド等が挙げられる。
【0065】
上記フルオラン系化合物としては、例えば、米国特許第3,624,107号明細書、同第3,627,787号明細書、同第3,641,011号明細書、同第3,462,828号明細書、同第3,681,390号明細書、同第3,920,510号明細書、同第3959,571号明細書に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−(ジペンジルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−イソプチルアミノフルオラン、2−アニリノ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ビペリジノアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(3,4−ジクロルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン等が挙げられる。
【0066】
上記チアジン系化合物としては、例えば、ベンゾイルロイコンメチレンブルー、p−ニトロベンジルロイコメチレンブルー等が挙げられる。
【0067】
上記ロイコオーラミン系化合物としては、例えば、4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等が挙げられる。
【0068】
上記ローダミンラクタム系化合物としては、ローダミン−B−アニリノラクタム、ローダミン−(p−ニトリノ)ラクタム等が挙げられる。
【0069】
上記スピロピラン系化合物としては、例えば、米国特許第3,971,808号明細書に記載の化合物が挙げられ、具体的には、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン3,3’−ジクロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト−(3−メトキシ−ベンゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等が挙げられる。
【0070】
上記ピリジン系、および上記ピラジン系化合物類としては、例えば、米国特許第3,775,424号明細書、同第3,853,869号明細書、同第4,246,318号明細書に記載の化合物が挙げられる。
【0071】
上記フルオレン系化合物としては、例えば、特願昭61−240989号明細書等に記載の化合物が挙げられる。
【0072】
シアン、マゼンタ、イエローを発色する色素前駆体としては、米国特許第4,800,149号明細書等に記載の各色素前駆体を使用することができる。さらに、イエロー発色色素用電子供与性染料前駆体としては、米国特許第4,800,148号明細書等に記載の染料前駆体も使用することができ、シアン発色色素用電子供与性染料前駆体としては、特開平63−53542号公報等に記載の染料前駆体も使用することができる。
【0073】
(電子受容性化合物)
上記(a)の組み合わせに用いられる電子受容性化合物としては、フェノール誘導体、サリチル酸誘導体、芳香族カルボン酸の金属塩、酸性白土、ペントナイト、ノボラック樹脂、金属処理ノボラック樹脂、金属錯体等の従来公知の電子受容性化合物が挙げられる。具体的には、特公昭40−9309号公報、特公昭45−14039号公報、特開昭52−140483号公報、特開昭48−51510号公報、特開昭57−210886号公報、特開昭58−87089号公報、特開昭59−11286号公報、特開昭60−176795号公報、特開昭61−95988号公報等に記載されている。
【0074】
上記のうち、例えば、フェノール誘導体としては、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4−t−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、1,1’−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1’−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルブタン、4,4’−sec−イソオクチリデンジフェノール、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4−tert−オクチルフェノール、4−p−メチルフェニルフェノール、4,4’−メチルシクロヘキシリデンフェノール、4,4’−イソペンチリデンフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等を挙げることができる。
【0075】
上記サリチル酸誘導体としては、4−ペンタデシルサリチル酸、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ(tert−オクチル)サリチル酸、5−オクタデシルサリチル酸、5−α−(p−α−メチルベンジルフェニル)エチルサリチル酸、3−α−メチルベンジル−5−tert−オクチルサリチル酸、5−テトラデシルサリチル酸、4−ヘキシルオキシサリチル酸、4−シクロヘキシルオキシサリチル酸、4−デシルオキシサリチル酸、4−ドデシルオキシサリチル酸、4−ペンタデシルオキシサリチル酸、4−オクタデシルオキシサリチル酸等、及びこれらの亜鉛、アルミニウム、カルシウム、銅、鉛塩等を挙げることができる。
【0076】
発色成分として、電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組み合わせを使用する場合、上記電子供与性染料前駆体は、感熱記録層中に0.1〜5g/m2含有させることが好ましく、0.1〜1g/m2含有させることがさらに好ましい。また、上記電子受容性化合物は、使用する電子供与性無色染料1質量部に対して、0.5〜20質量部使用することが好ましく、3〜10質量部使用することがさらに好ましい。0.5質量部未満では、十分な発色濃度を得ることができず、20質量部を超えると、感度が低下したり、塗布適性が劣化することになり好ましくない。
【0077】
(ジアゾ化合物)
上記(b)の組み合わせに使用可能なジアゾ化合物としては、下記式で表される化合物を用いるのが好ましい。
Ar−N2 +・Y-
上記式中、Arは芳香族環基を表し、Y-は酸アニオンを表す。
【0078】
上記式において、Arは、置換または無置換のアリール基を表す。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド基、ハロゲン基、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げられ、これら置換基は、更に置換されていてもよい。
【0079】
また、上記アリール基としては、炭素原子数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メトキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオキシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基;
【0080】
3−(ジブチルアミノカルボニルメトキシ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、等が挙げられる。また、これらの基は、さらに、アルキルオキシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換されていてもよい。
【0081】
上記発色成分として好適に使用し得るジアゾ化合物としては、特開平07−276808号公報の第44段落欄〜第49段落欄に例示されるジアゾ化合物が挙げられる。
【0082】
上記ジアゾ化合物の最大吸収波長λmaxは、450nm以下であるのが好ましく、290〜440nmであるのがさらに好ましい。また、ジアゾ化合物は、炭素原子数が12以上で、水に対する溶解度が1%以下で、かつ酢酸エチルに対する溶解度が5%以上であることが望ましい。
なお、本発明において、ジアゾ化合物は、単独で用いてもよいし、さらに色相調整等の目的に応じて、2種以上を併用することもできる。
【0083】
(カプラー化合物)
上記(b)の組み合わせに用いられるカプラー化合物は、塩基性雰囲気および/または中性雰囲気で組み合わせて用いられるジアゾ化合物とカップリングして色素を形成するものであり、色相調整等種々目的に応じて、複数種を併用することが可能である。上記カプラー化合物としては、カルボニル基の隣にメチレン基を有するいわゆる活性メチレン化合物、フェノール誘導体、ナフトール誘導体等のカプラーを用いるのが好ましい。具体的には、レゾルシン、フロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルオキシプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルアミド、5−アセトアミド−1−ナフトール;
【0084】
1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン酸ジアニリド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−シクロペンタンジオン、5−(2−n−テトラデシルオキシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、5−フェニル−4−メトキシカルボニル−1,3−シクロヘキサンジオン、5−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、N,N’−ジシクロヘキシルバルビツール酸、N,N’−ジ−n−ドデシルバルビツール酸;
【0085】
N−n−オクチル−N’−n−オクタデシルバルビツール酸、N−フェニル−N’−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェニル)バルビツール酸、N,N’−ビス(オクタデシルオキシカルボニルメチル)バルビツール酸、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−アニリノ−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、6−ヒドロキシ−4−メチル−3−シアノ−1−(2−エチルヘキシル)−2−ピリドン、2,4−ビス−(ベンゾイルアセトアミド)トルエン、1,3−ビス−(ピバロイルアセトアミドメチル)ベンゼン、ベンゾイルアセトニトリル、テノイルアセトニトリル、アセトアセトアニリド、ベンゾイルアセトアニリド、ピバロイルアセトアニリド、2−クロロ−5−(N−n−ブチルスルファモイル)−1−ピバロイルアセトアミドベンゼン、1−(2−エチルヘキシルオキシプロピル)−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(ドデシルオキシプロピル)−3−アセチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン、1−(4−n−オクチルオキシフェニル)−3−tert−ブチル−5−アミノピラゾール等が挙げられる。
【0086】
上記カプラー化合物の詳細は、特開平4−201483号公報、特開平7−223367号公報、特開平7−223368号公報、特開平7−323660号公報、特開平5−278608号公報、特開平5−297024号公報、特開平6−18669号公報、特開平6−18670号公報、特開平7−316280号公報、特開平9−216468号公報、特開平9−216469号公報、特開平9−319025号公報、特開平10−035113号公報、特開平10−193801号公報、特開平10−264532号公報等に記載されたものも参照できる。
【0087】
上記発色成分としてジアゾ化合物とカプラー化合物との組み合わせを使用する場合、上記ジアゾ化合物は、感熱記録層中に0.02〜5.0g/m2含有させることが好ましく、0.05〜3.0g/m2含有させることがさらに好ましい。上記含有量が、0.02g/m2 未満では、十分な発色濃度を得ることができず、5.0g/m2 を超えると、塗布液の塗布適性が劣化するため好ましくない。また、上記カプラー化合物は、ジアゾ化合物1質量部に対し、0.5〜20質量部用いることが好ましく、1〜10質量部用いることがさらに好ましい。0.5質量部未満では、十分な発色性を得ることができず、20質量部を超えると、塗布適性が劣化することになり好ましくない。
【0088】
上記カプラー化合物(所望により添加されるその他の成分とともに)は、水溶性高分子を添加して、サンドミル等により固体分散して用いることもできるが、適当な乳化助剤とともに乳化し、乳化物として用いることもできる。ここで、固体分散または乳化する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を利用することができる。これらの方法の詳細については、特開昭59−190886号公報、特開平2−141279号公報、特開平7−17145号公報に記載されている。
【0089】
(有機塩基)
ジアゾ化合物とカプラーとのカップリング反応を促進する目的で、第3級アミン類、ピペリジン類、ピペラジン類、アミジン類、フォルムアミジン類、ピリジン類、グアニジン類、モルホリン類等の有機塩基を用いることが好ましい。これらの有機塩基としては、例えば、N,N’−ビス(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(p−メチルフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(p−メトキシフェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N,N’−ビス(3−フェニルチオ−2−ヒドロキシプロピル)ピペラジン、N,N’−ビス〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕ピペラジン、N−3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシプロピル−N’−メチルピペラジン;
【0090】
1,4−ビス{〔3−(N−メチルピペラジノ)−2−ヒドロキシ〕プロピルオキシ}ベンゼンなどのピペラジン類、N−〔3−(β−ナフトキシ)−2−ヒドロキシ〕プロピルモルホリン、1,4−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(3−モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ〕ベンゼンなどのモルホリン類、N−(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリジン、N−ドデシルピペリジンなどのピペリジン類、トリフェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジン、ジシクロヘキシルフェニルグアニジン、4−ヒドロキシ安息香酸2−N−メチル−N−ベンジルアミノエチルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸2−N,N−ジ−n−ブチルアミノエチルエステル、4−(3−N,N−ジブチルアミノプロポキシ)ベンゼンスルホンアミド、4−(2−N,N−ジブチルアミノエトキシカルボニル)フェノキシ酢酸アミド等が挙げられる。
これらの有機塩基は、単独で用いてよいし、2種以上併用して用いてもよい。
【0091】
上述した有機塩基は、特開昭57−123086号公報、特開昭60−49991号公報、特開昭60−94381号公報、特願平7−228731号公報、特願平7−235157号公報、特願平7−235158号公報等に記載されている。
【0092】
上記有機塩基の使用量は、特に限定されるものではないが、ジアゾ化合物1モルに対して、1〜30モルの範囲で使用することが好ましい。
【0093】
さらに、発色反応を促進させる目的で、発色助剤を加えることもできる。
上記発色助剤としては、フェノール誘導体、ナフトール誘導体、アルコキシ置換ベンゼン類、アルコキシ置換ナフタレン類、ヒドロキシ化合物、カルボン酸アミド化合物、スルホンアミド化合物等が挙げられる。
【0094】
上記感熱記録層は、上記発色成分とともにバインダーを含有していてもよい。上記バインダーとしては、水溶性のものが一般的であり、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸、デンプン誘導体カゼイン、ゼラチン等が挙げられる。また、これらのバインダーに耐水性を付与する目的で耐水化剤(ゲル化剤、架橋剤)を加えたり、疎水性ポリマーのエマルション、具体的には、スチレン−ブタジエンゴムラテツクス、アクリル樹脂エマルション等を加えることもできる。尚、バインダーは感熱記録層中に乾燥質量で10〜30質量%で含有させるのが好ましい。
【0095】
上記感熱記録層には、更に消泡剤、螢光染料、着色染料、無機顔料、ワックス類、高級脂肪酸アミド、金属石ケン、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ラテックス系バインダー等を必要に応じて添加させることができる。また、感熱記録材料、感圧記録材料に使用されている各種添加剤を、感熱記録層あるいはその他の層に含有させることも有効である。上記各種添加剤については、特開昭60−125470号公報、特開昭60−125471号公報、特開昭60−125472号公報、特開昭60−287485号公報、特開昭60−287486号公報、特開昭60−287487号公報、特開昭62−146680号公報、特開昭60−287488号公報、特開昭62−282885号公報、特開昭63−89877号公報、特開昭63−88380号公報、特開昭63−088381号公報、特開平01−239282号公報、特開平04−291685号公報、特開平04−291684号公報、特開平05−188687号公報、特開平05−188686号公報、特開平05−110490号公報、特開平05−1108437号公報、特開平05−170361号公報、特開昭63−203372号公報、特開昭63−224989号公報、特開昭63−267594号公報、特開昭63−182484号公報、特開昭60−107384号公報、特開昭60−107383号公報、特開昭61−160287号公報、特開昭61−185483号公報、特開昭61−211079号公報、特開昭63−251282号公報、特開昭63−051174号公報、特公昭48−043294号公報、特公昭48−033212号公報等に記載の化合物が挙げられる。
【0096】
(マイクロカプセル)
感熱記録層が熱供与によって発色するためには、上記発色成分の発色反応に熱応答性を付与するのが好ましい。例えば、発色成分の一方を熱応答性マクロカプセルに内包することによって、発色反応を熱応答性にすることができる。発色成分をマイクロカプセル化する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、米国特許第2800457号明細書、同28000458号明細書に記載の親水性壁形成材料のコアセルベーションを利用した方法、米国特許第3287154号明細書、英国特許第990443号明細書、特公昭38−19574号公報、同42−446号公報、同42−771号公報等に記載の界面重合法、米国特許第3418250号明細書、同3660304号明細書に記載のポリマー析出による方法、米国特許第3796669号明細書に記載のイソシアネートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許第3914511号明細書に記載のイソシアネート壁材料を用いる方法、米国特許第4001140号明細書、同4087376号明細書、同4089802号明細書に記載の尿素−ホルムアルデヒド系、尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成材料を用いる方法、米国特許第4025455号明細書に記載のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシブロビルセルロース等の壁形成材料を用いる方法、特公昭36−9168号公報、特開昭51−9079号公報に記載のモノマーの重合によるin situ法、英国特許第952807号明細書、同965074号明細書に記載の電解分散冷却法、米国特許第3111407号明細書、英国特許第930422号明細書に記載のスプレードライング法等が挙げられる。
【0097】
上記発色成分をマイクロカプセル化する方法としては、一方の発色成分(上記(a)の組み合わせでは電子供与性染料前駆体、上記(b)の組み合わせではジアゾ化合物)をカプセルの芯となる疎水性の有機溶媒に溶解または分散させ調製した油相を、水溶性高分子を溶解した水相と混合し、ホモジナイザー等の手段により乳化分散した後、加温することによってその油滴界面で高分子形成反応を起こし、高分子物質のマイクロカプセル壁を形成させる界面重合法を採用することが好ましい。この方法によれば、短時間内に均一な粒径のカプセルを形成することができ、生保存性にすぐれた記録材料とすることができる。
【0098】
高分子を形成するリアクタントは、油滴内部および/または油滴外部に添加される。高分子物質の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体等が挙げられる。中でも、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートが好ましく、ポリウレタン、ポリウレアが特に好ましい。上記の高分子物質は、2種以上併用して用いることもできる。
【0099】
上記水溶性高分子としては、例えば、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。例えば、ポリウレタンをカプセル壁材として用いる場合には、多価イソシアネートおよびそれと反応してカプセル壁を形成する第2物質(例えば、ポリオール、ポリアミン)を水溶性高分子水溶液(水相)またはカプセル化すべき油性媒体(油相)中に混合し、これらを乳化分散した後、加温することにより油滴界面で高分子形成反応が生じ、マイクロカプセル壁を形成することができる。尚、マイクロカプセルの粒径は0.1〜1.0μmが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.7μmである。
【0100】
また、発色反応に熱応答性を付与する他の方法としては、上記発色成分の一方(例えば、(a)の組み合わせでは受容性化合物、(b)の組み合わせではカプラー化合物、以下「顕色剤」という場合がある)に、低融点の熱可融性物質を混合し、共融物として感熱記録層中に添加する方法や、低融点化合物が顕色剤粒子の表面に融着している状態として感熱記録層に添加する方法が挙げられる。上記低融点化合物として使用される材料としては、ワックス類が挙げられ、ワックス類としては、パラフインワックス、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックスの他高級脂肪酸アミド例えば、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアロアミド、高級脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0101】
(作製方法)
上記感熱記録層は、上記発色成分、および所望により添加されるバインダー等のその他の成分を溶解および/または分散してなる塗布液を、樹脂皮膜層上に塗布し、乾燥することによって形成することができる。上記塗布液の塗布方法としては、ブレード塗布法、エアナイフ塗布法、グラビア塗布法、ロールコーテイング塗布法、スプレー塗布法、ディップ塗布法、バー塗布法、エクストルージョン塗布法等の従来公知の塗布方法が利用可能である。
なお、感熱記録層を形成する塗布液の塗布量は限定されるものではないが、通常、乾燥質量で3〜15g/m2が好ましく、4〜10g/m2がさらに好ましい。
【0102】
本発明の感熱記録材料には、所望によって、2つの感熱記録層間に中間層、感熱記録層上に保護層および紫外線(光透過率)調整層を設けることもできる。各層に含有される材料、および各層の配置の例については、特開平11−34495号公報の第39欄〜第60欄に記載の材料や配置例が本発明の感熱記録材料にも適用できる。
【0103】
【実施例】
以下、実施例により本発明の感熱記録材料を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、本実施例中の「部」及び「%」は、特に断りのない限り全て「質量部」及び「質量%」を表す。
【0104】
[実施例1]
(原紙の作製)
パルプ濃度が約3%の広葉樹晒しパルプ100%からなる木材パルプを叩解して、カナデイァンフリーネス(以下、CFS規格に準拠)が270ccのパルプスラリーを得た。このパルプスラリーを攪拌しながら、下記の表1に示す様に、該パルプの絶乾質量(100%)に対して、▲1▼アニオン性ポリアクリルアミド(a1)0.9%、▲2▼硫酸アルミニウム1.1%、▲3▼ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1%を添加し、▲4▼4%水酸化ナトリウムで該パルプスラリーのpHを7.0±0.2に調整し、更に▲5▼エポキシ化ベヘン酸アミド(b)0.25%、▲6▼カチオン性ポリアクリルアミド(a2)0.35%、▲7▼多価アミン(DETA)と脂肪酸(ベヘン酸)の反応物(c)0.85%、必要に応じて▲8▼アルキルケテンダイマー(SPK−285)0%(本実施例では添加せず)、及び▲9▼高級アルコール系消泡剤0.1%、を添加した。
ここで、ポリアクリルアミド(a)としては、a=a1+a2=1.25%となるので、質量含有比〔(b+c)/a〕は0.88となる。
【0105】
この様にして得られたパルプスラリーから、秤量115g/m2となる様に抄紙した紙基体の両面に、パルプの絶乾質量対比で、▲1▼ポリビニルアルコール((株)クラレ製の「ポバールKL−118」)4.82%、▲2▼塩化カルシウム4.63%、▲3▼高級アルコール系消泡剤0.009%からなる混合物を調製して、サイズプレス機を用いて温度35℃で該紙基体の両面の塗布量が約30g/m2となる様に塗布し乾燥した後、マシンカレンダーにより密度及び厚みを調整して、目的とする本発明の原紙を作製した。
【0106】
上記で得られた原紙につき、秤量(g/m2)、JIS P−8118準拠の密度(g/cm3)、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.18−2で規定する内部結合力(kgf・cm)、及び(株)東洋精機製作所の表面試験機「マイクロトポグラフ」で押圧5kg/cm2下での光学的接触率Rp(μm)を測定して、その結果を下記の表2に記入した。
【0107】
(ポリエチレン樹脂被覆層の形成)
上記原紙のワイヤー面(裏面)にコロナ放電処理を行った後、溶融押出し機を用いて高密度ポリエチレンを樹脂厚35μmとなる様にコーティングし、マット面からなる裏面樹脂層を形成した。また、原紙のフェルト面(表面)側にコロナ放電処理を行った後、アナターゼ型酸化チタン10部及び微量の群青を含有した低密度ポリエチレンを熱溶融押出し機にて樹脂厚が50μmとなる様にコーティングし、光沢面からなる表面樹脂層を形成した。
【0108】
(下塗り層の形成)
(1)アセトアセチル変性PVA溶液
アセトアセチル変性PVA(日本合成化学工業(株)製の「ゴーセファイマーZ−210」、ケン化度95〜97%、重合度約1000)12.85部と水87.15部を加え80℃以上で攪拌しながら溶解し、濃度が12.85%のアセトアセチル変性ポリビニルアルコール溶液を調製した。
(2)8%雲母分散液
8%水膨潤性合成雲母分散液(コープケミカル社製の「ソマシフMEB−3」、アスペクト比:1000、平均粒径2.0μm)。
(3)不溶化剤
グリオキサールポリオール反応生成物「SEQUARETZ 755」(OMNOVA Solutions Inc.(米国)製、55%溶液)
(4)エチレンオキサイド系界面活性剤1.66%メタノール溶液
【0109】
上記の(1)アセトアセチル変性PVA溶液100部に水2.41部及びメタノール84.89部を加え十分に攪拌し混合した後、上記(2)雲母分散液18.90部を加えて攪拌し混合し、上記(4)界面活性剤3.1部を加えた。そして液温度を35℃〜40℃に保ち、上記(3)不溶化剤0.234部を加えて、下塗り層用塗布液(濃度6.93%)を得た。
【0110】
前記で作製した両面にポリエチレン被覆した原紙支持体の塗布面側にコロナ放電処理を施した後、上記で得られた下塗り層用塗布液を、斜線100メッシュのグラビアロールにて固形塗布量が0.87g/m2となる様に塗布し乾燥して、目的とする下塗り層を設けた紙支持体を得た。
【0111】
上記の下塗り層を設けた紙支持体の表面につき、黒田精工(株)製の表面形状測定装置「ナノメトロ110F」を用いて、三次元表面粗さ(SRa)を下記の条件で測定し、その結果を下記の表2に記入した。
<測定及び解析条件>
・走査方向………サンプルのMD方向
・測定長さ………X方向50mm、Y方向30mm
・測定ピッチ………X方向0.1mm、Y方向0.1mm
・走査速度………30mm/秒
・バンドパスフィルター………1〜2mm
【0112】
(感熱記録層用塗布液Aの調製)
(1)電子供与性染料前駆体内包カプセル液
電子供与性染料前駆体としてクリスタルバイオレットラクトン3.0部を酢酸エチル20部に溶解し、更に高沸点溶媒であるアルキルナフタレン20部を添加し、加熱して均一に混合した。この溶液にカプセル壁剤として、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン付加物20部を添加し均一に攪拌して、電子供与性染料前駆体溶液を得た。
別途、6%ゼラチン水溶液54部を用意し、上記電子供与性染料前駆体溶液を添加し、ホモジナイザーを用いて乳化分散した。得られた乳化物に水68部を加え均一化した後、攪拌しながら50℃に昇温し3時間かけてカプセル化反応を行わせ、目的の電子供与性染料前駆体内包カプセル液を得た。該カプセルの平均粒径は1.6μmであった。
【0113】
(2)電子受容性化合物分散液の調製
電子受容性化合物としてビスフェノールA30部を4%ゼラチン水溶液150部中に加えて、ボールミルにて24時間かけて分散して、電子受容性化合物分散液を調製した。該分散液中の電子受容性化合物の平均粒径は1.2μmであった。
【0114】
(3)感熱記録層用塗布液Aの調製
次いで、前記電子供与性染料前駆体内包カプセル液及び上記電子受容性化合物分散液を、電子供与性染料前駆体/電子受容性化合物の比率がl/2となる様に混合し、目的とする感熱記録層用塗布液(A)を調製した。
【0115】
(感熱記録層用塗布液Bの調製)
(1)ジアゾニウム塩内包カプセル液の調製
ジアゾニウム塩化合物として、4−(N−(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)ブチリル)ピペラジノベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート2.0部を酢酸エチル20部に溶解し、更に高佛点溶媒であるアルキルナフタレン20部を添加し、加熱して均一に混合した。この溶液にカプセル壁剤として、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン付加物15部を添加し均一に攪拌して、ジアゾニウム塩化合物溶液を得た。
別途、6%ゼラチン水溶液54部を用意し、上記のジアゾニウム塩化合物溶液を添加し、ホモジナイザーを用いて乳化分散した。得られた乳化物に水68部を加え均一化した後、攪拌しながら40℃に昇温し、3時間かけてカプセル化反応を行わせ、目的とするジアゾニウム塩内包カプセル液を得た。このカプセルの平均粒径は1.1μmであった。
【0116】
(2)カプラー乳化液の調製
カプラーとして、1−(2’−オクチルフェニル)−3−メチル−5−ピラゾロン2部、1,2,3−トリフェニルグアニジン2部、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン2部、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール4部、2−エチルヘキシル−4−ヒドロキシベンゾエート4部、トリクレジルホスフェート0.3部、マレイン酸ジエチル0.1部、70%ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムメタノール溶液1部を酢酸エチル10部に溶解し、この溶液を8%ゼラチン水溶液80部に添加しホモジナイザーで10分間乳化した後、酢酸エチルを除去して、目的のカプラー乳化液を得た。
【0117】
(3)感熱記録層用塗布液B塗液の調製
次いで、前記ジアゾニウム塩内包カプセル液及び上記カプラー乳化液をジアゾニウム塩化合物とカプラーの比率が2/3となるように混合し、目的とする感熱記録層用塗布液(B)を調製した。
【0118】
(感熱記録層用塗布液Cの調製)
(1)ジアゾニウム塩内包カプセル液の調製
ジアゾニウム塩化合物として、2,5−ジブトキシ−4−トリルチオベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート3.0部を酢酸エチル20部に溶解し、更に高沸点溶媒であるアルキルナフタレン20部を添加し、加熱して均一に混合した。この溶液にカプセル壁剤として、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン付加物15部を添加し均一に攪拌し、ジアゾニウム塩化合物溶液得た。
別途、6%ゼラチン水溶液54部を用意し、上記ジアゾニウム塩化合物溶液を添加し、ホモジナイザーを用いて乳化分散した。得られた乳化物に水68部を加え均一化した後、攪拌しながら40℃に昇温し、3時間かけてカプセル化反応を行わせ、目的のジアゾニウム塩内包カプセル液を得た。このカプセルの平均粒径は1.0μmであった。
【0119】
(2)カプラー乳化液の調製
カプラーとして、2−クロロ−5−(3−(2,4−ジ−tert−ペンチル)フェノキシプロピルアミノ)アセトアセトアニリド2部、1,2,3−トリフェニルグアニジン2部、1,1−(p−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン2部、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール4部、2−エチルヘキシル−4−ヒドロキシベンゾエート4部、トリクレジルホスフェート0.3部、マレイン酸ジエチル0.1部、70%ドテシルベンゼンスルホン酸カルシウムメタノール溶液1部を酢酸エチル10部に溶解し、この溶液を8%ゼラチン水溶液80部に添加し、ホモジナイザーで10分間乳化分散した後、酢酸エチルを除去して、目的のカプラー乳化液を得た。
【0120】
(3)感熱記録層用塗布液Cの調製
次いで、前記ジアゾニウム塩内包カプセル液及びカプラー乳化液をジアゾニウム塩/カプラーの比率が4/5となる様に混合し、目的とする感熱記録層用塗布液(C)を調製した。
【0121】
(光透過率調整層用塗布液の調製)
(1)紫外線吸収剤前駆体内包カプセル液の調製
酢酸エチル30部に、紫外線吸収剤前駆体として、〔2−アリル−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−t−オクチルフェニル〕ベンゼンスルホナート10部、2,5−ジ−t−オクチル−ハイドロキノン3部、トリクレジルフォスフェート2部、α−メチルスチレンダイマー4部を溶解した。この溶液にカプセル壁剤として、キシリレンジイソシアナート/トリメチロールプロパン付加物20部を添加し均一に攪拌して、紫外線吸収剤前駆体溶液を得た。
別途、イタコン酸変性ポリビニルアルコール8%水溶液200部を用意し、上記紫外線吸収剤前駆体溶液を添加し、ホモジナイザーを用いて乳化分散した。得られた乳化物に水120部を加え均一化した後、攪拌しながら40℃に昇温して、3時間かけてカプセル化反応を行わせ、目的の紫外線吸収剤前駆体内包カプセル液を得た。このカプセルの平均粒子径は0.3μmであった。
【0122】
(2)光透過率調整層用塗布液の調製
上記紫外線吸収剤前駆体内包カプセル液100部に、〔4−ノニルフェノキシトリオキシエチレン〕ブチルスルホン酸ナトリウムの2%水溶液10部を添加し、目的とする光透過率調整層用塗布液を得た。
【0123】
(中間層用塗布液の調製)
10%ゼラチン水溶液100部に、(4−ノニルフェノキシトリオキシエチレン)ブチルスルホン酸ナトリウムの2%水溶液2部を添加し、目的とする中間層用塗布液を調製した。
【0124】
(保護層用塗布液の調製)
5.0%エチレン変性ポリビニルアルコール水溶液61部に、20.5%ステアリン酸亜鉛分散液(中京油脂(株)製の「ハイドリンF115」)2.0部を添加し、(4−ノニルフェノキシトリオキシエチレン)ブチルスルホン酸ナトリウムの2%水溶液8.4部、フッ素系離型剤(ダイキン(株)製の「ME−313」)8.0部、小麦粉澱粉0.5部を添加し均一に攪拌し、PVA溶液を調製した。別途、20%カオグロス(白石工業(株)製)水溶液12.5部、10%ポリビニルアルコール(クラレ(株)社製の「PVA105」)1.25部、2%ドデシルスルホン酸ナトリウム水溶液0.39部を混合し、ダイノミルを用いて分散し顔料分散液を調製した。上記のPVA液80部に、該顔料分散液4.4部を添加して、目的とする保護層用塗布液を調製した。
【0125】
(感熱記録層の形成)
前記下塗り層を形成した支持体上に、上記で得られた感熱記録層用塗布液(A)、中間層用塗布液、感熱記録層用塗布液(B)、中間層用塗布液、感熱記録層用塗布液(C)、光透過率調整層用塗布液、保護層用塗布液の順に、60m/分の塗布速度で7層同時に連続塗布し、温度30℃湿度30%RH及び温度40℃湿度30%RHの条件で乾燥して本発明の感熱記録材料を作製した。ここで、固形分塗布量は感熱記録層(A)が6.0g/m2、中間層が3.0g/m2、感熱記録層(B)が6.0g/m2、中間層が3.0g/m2、感熱記録層(C)が5.0g/m2、光透過率調整層が3.0g/m2、保護層が1.5g/m2となる様に塗布した。
【0126】
[実施例2]
実施例1の原紙の作製において、▲1▼アニオン性ポリアクリルアミド(a1)と▲5▼エポキシ化ベヘン酸アミド(b)と▲8▼アルキルケテンダイマー(SPK−285)の添加量、及び▲7▼多価アミンと脂肪酸の反応物(c)の脂肪酸の種類及び反応物(c)の添加量を、下記の表1に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を作製した。
【0127】
[実施例3]
実施例1の原紙の作製において、▲5▼エポキシ化ベヘン酸アミド(b)と▲8▼アルキルケテンダイマー(SPK−285)の添加量、及び▲7▼多価アミンと脂肪酸の反応物(c)の添加量を、下記の表1に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を作製した。
【0128】
[実施例4]
実施例1の原紙の作製において、▲1▼アニオン性ポリアクリルアミド(a1)の添加量、及び▲7▼多価アミンと脂肪酸の反応物(c)の多価アミンの種類及び反応物(c)の添加量を、下記の表1に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を作製した。
【0129】
[実施例5]
実施例1の原紙の作製において、▲1▼アニオン性ポリアクリルアミド(a1)と▲5▼エポキシ化ベヘン酸アミド(b)と▲8▼アルキルケテンダイマー(SPK−285)の添加量、及び▲7▼多価アミンと脂肪酸の反応物(c)の脂肪酸の種類及び反応物(c)の添加量を、下記の表1に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を作製した。
【0130】
[比較例1]
実施例1の原紙の作製において、▲1▼アニオン性ポリアクリルアミド(a1)と▲5▼エポキシ化ベヘン酸アミド(b)の添加量、及び▲7▼多価アミンと脂肪酸の反応物(c)の添加量を、下記の表1に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例の感熱記録材料を作製した。
【0131】
[比較例2]
実施例1の原紙の作製において、▲1▼アニオン性ポリアクリルアミド(a1)と▲5▼エポキシ化ベヘン酸アミド(b)の添加量、及び▲7▼多価アミンと脂肪酸の反応物(c)の反応物(c)の添加量を、下記の表1に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例の感熱記録材料を作製した。
【0132】
[比較例3]
実施例1の原紙の作製において、▲1▼アニオン性ポリアクリルアミド(a1)と▲5▼エポキシ化ベヘン酸アミド(b)の添加量、及び▲7▼多価アミンと脂肪酸の反応物(c)の添加量を、下記の表1に示す様に変更したこと以外は、実施例1と同様にして比較例の感熱記録材料を作製した。
【0133】
(評価試験)
上記で得られた各感熱記録材料につき、下記の評価試験を実施して、その結果を下記の表2に示した。
(1)画像評価
画像処理ソフトウエアのPhotoShop7.0にて3色の階調(0〜255階調)がR=0、G=255、B=255のシアン画像を作成し、富士写真フイルム(株)製の「Prinpix Digital PhotoPrinter CX−400」を用いて、単色シアン画像を印画し、その画像の均一性を下記の基準で評価した。
[評価基準]
○………濃度ムラがない。
△………僅かながら濃度ムラがあるが、許容できるレベルである。
×………濃度ムラが顕在化している(許容できない)。
【0134】
(2)エッジ剥離
A6サイズに裁断したサンプルを10枚重ねて、その角が用意したガラス板に当る様に上から軽く10回衝突させた後、エッジ部分の剥離状態(原紙の層間剥離の有無)を目視で観察した。
【0135】
【表1】
【0136】
【表2】
【0137】
表1及び表2から明らかな通り、本発明に従う感熱記録材料(実施例1〜5)は、その原紙が平坦性に優れエッジ剥離を起こさず、且つその印画画像が均一で濃度ムラの無い高画質で優れた感熱記録材料であることが分かった。一方、比較例1〜3の感熱記録材料では、原紙の平坦性に劣りエッジ剥離を起こすか、或いは画像が不均一で濃度ムラが見られ、画質に劣った感熱記録材料であった。
【0138】
【発明の効果】
本発明に依れば、カレンダー処理等での平坦化処理が容易で、しかも高い紙力強度を有する紙基体からなり、均一で濃度ムラの無い高画質の感熱記録材料を提供することができる。
Claims (5)
- 紙基体からなる支持体上に、熱供与によって発色することができる記録層を設けた感熱記録材料、或いは、熱供与によって溶融転写もしくは昇華転写により記録することができる感熱記録材料において、該支持体の原紙が、(1)サイズ剤としてアルキルケテンダイマー及び/又はエポキシ化脂肪酸アミド(b)を含み、更に(2)多価アミンと炭素原子数が8〜40の脂肪酸の反応物(c)と(3)ポリアクリルアミド及びカチオン化澱粉の少なくとも1種(a)とを含み、且つ上記(b)及び(c)の合計と(a)との質量含有比〔(b+c)/a〕を0.25〜1.25とし、上記原紙の密度をカレンダー処理により1.0〜1.2g/cm3に調整したことを特徴とする感熱記録材料。
- 前記原紙の少なくとも片側の記録面に、ポリオレフィン樹脂が被覆されてなることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
- 前記原紙の縦方向と横方向の少なくとも1方向の内部結合力が、0.8〜1.5kgf・cmであることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
- 前記原紙の押圧5kg/cm2で測定した光学的接触率(Rp)の値が、7μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
- 前記ポリオレフィン樹脂で被覆されてなる面の三次元表面粗さ(カットオフ条件は1mm以下、2mm以上)SRaが、0.25μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の感熱記録材料。
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