JP4150166B2 - 修飾ヌクレオチドまたは発色団を有するヌクレオチドとdnaポリメラーゼを使用するdnaの高密度標識 - Google Patents
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Description
スペーサーアームと検出し得る基を有する修飾されたデオキシヌクレオシド三リン酸の取り込みを介した標識DNAの合成は、分子生物学において一般的な方法である。しかしながら、現在までのところの修飾ヌクレオチドによる高密度で核酸の標識は示されていない。リンカーアームと、検出しうる基(リポーターグループまたは色素)間の立体障害によって、各塩基またはこれらの塩基の主要部分が検出し得る基に連結されているDNA断片の合成が妨げられることが想定された。
【0002】
1 DIG-標識ヌクレオチドは、ランダムプライムドラベリング、ニックトランスレーション、PCR、3’-端末標識/テイリング、または、インビトロ転写によるDNAポリメラーゼ(例えば、E.coli DNAポリメラーゼI、DNAポリメラーゼT4またはT7、逆転写酵素、Taqポリメラーゼまたはターミナルトランスフェラーゼ)によって限定された密度まで核酸プローブ中に取り込まれることができる。標識混合物はDig-dUTP、dTTP、dATP、dCTPとdGTPを含む。一般的に用いられる反応成分や、 DNA標識のために一般に用いるDNAポリメラーゼを使用する時に、反応がDig-dUTPによって抑制されるように思われるので、標識ヌクレオチドDig-dUTPは最初の反応混合物において完全にdTTPに代わることはできない。Dig-dUTPとdTTPの最適割合を使用する時、 Dig-dUTP濃度の上昇はより高い標識密度につながるが、産物の長さや収量は減少する。現在までのところ一般的な標識技術を用いてDig-dUTPによって完全にdTTPを置換することは不可能であった(非放射的in situハイブリダイゼーション応用マニュアル第2版、Boehringer Mannheim GmbH 1996) [4]。
【0003】
2 Jett J.H.ら(米国特許第5、405、747号、2つの塩基標識を開いたDNA及びRNAの迅速な塩基配列決定法、1995)[5、6]は、DNAは、1つの蛍光ヌクレオチドと3つの修飾されていないヌクレオチドを含む長さが500ヌクレオチドまでのDNA鎖を合成したことを記載している。DNA 合成は変異型T7DNAポリメラーゼとローダミン-dCTP 、ローダミン-dATP 、ローダミン-dUTP 、フルオレセイン-dATP 、またはフルオレセイン- dUTPを用いて実施された。DNA合成はまたローダミン-dCTPまたは、ローダミン-dATPとともに修飾T4DNAポリメラーゼによっても観察された。著者らは修飾されたヌクレオチドと隣接位置にある修飾されていない塩基の取り込みの効薬については注釈していないが、立体の障害の為、DNAポリメラーゼによる標識ヌクレオチドの取り込みの困難さについて論じている。誘導体による1つ以上の標準ヌクレオシド三リン酸の置換については述べられていない。
【0004】
3 Makiko Hiyoshiと Shigeru Hosoi(PCRによる蛍光標識の組み込み及び蛍光共鳴エネルギー転移分析生化学によるDNA変性のアッセイ(1994)221、306-311)[7]はTaqDNAポリメラーゼを使用したPCR増幅中に、例えばフルオレセイン-11-dUTPまたはローダミン-4-dUTPの蛍光標識の取り込みについて記載している。これらの発蛍光団標識ヌクレオチドをdTTPを含む混合物で使用した。デこれらのスオキシヌクレオシド三リン酸誘導体は標準基質、dTTPに完全に置き換わることは不可能であったと記載されている。これらの結果から、リンカーアーム及び蛍光基の立体障害が、隣接した位置への特異的な取り込みを抑制すると解釈された。
【0005】
4 異なる長さのリンカーアームを有するCy5-修飾デスオキシウリジル三リン酸の取り込みはYu H.らのNAR(1994)22、3418-3422に記載されている。これらの基質は大腸菌DNAポリメラーゼIを用いて行うニックトランスレーション反応やTaqDNAポリメラーゼを用いたPCRにて解析された。取り込みの程度はリンカーアームの長さが増加するにつれて並行して増加した。最適条件下では、PCRでは合理的収率で標的DNAの可能な置換部位の28%まで、そしてニックトランスレーションでは18%まで標識することが可能であった。完全に置換できないことはポリメラーゼと(PCRのための)鋳型上のシアニン標識部位間、及び伸長鎖と修飾dUTP基質間の立体的相互作用によるものと説明された。
【0006】
5 Starke H.R.ら(Nucl.Acids.Res.(1994)22,3997-4001)[9]は、鋳型としてM13DNA、フルオレセイン-15-dATP、テトラメチルローダミン-dATP, dCTP, dGTP, TTP, 修飾T7DNAポリメラーゼ(シーケナーゼ)及び二価の金属イオンとして Mn++を用いた酵素的DNA標識−合成について記載している。Mg++の代りにMn++を用いるとミスマッチ塩基の誤った取り込みを促進する。これらの条件下では、ポリメラーゼは必ずしも正しい塩基を取り込まない。正しい塩基の取り込みが例えば立体障害のために困難ならば、、非相補的塩基の取り込みがなされる。著者らは標識ヌクレオチドがある程度までは取り込まれることを示している。しかし、詳細な分析により、4つのdAヌクレオチドが連続して組み込まれるべきところのプライマーに類似した配列は、予測通りには合成されないことが示されている。この標識反応の主生成(80-90%)は標識dATP1個のみと3個の非相補的ヌクレオチドを含む。2個、または3個の標識dATPを含む生成物はマイナー画分としてみられる。著者らは4個の標識dATPを含む生成物については記載していない。
【0007】
6 2個の標識塩基がDNAポリメラーゼにより成功裏に取り込まれた例はDavis L.M.らの報告である(GATA(1991),8(1);1−7)[10]。Bio-11-dCTPまたは Bio-11-dUTP等のビオチン標識ヌクレオチドと鋳型/プライマーとしての大腸菌DNAポリメラーゼI(クレノウ大断片),d(A,G)2100を用いて、完全にビオチン化されたヌクレオチドのストリングが生じた。著者らは立体的影響はビオチン化ヌクレオチドでは問題ではないと明記している。dATP、dGTPと共にBio-11-dCTP、Bio-11-dUTPの組み合わせを、すべての4塩基を含む鋳型として、M13の一本鎖DNAで試した。この実験で、全長の産物を生じることは不可能であった。
【0008】
7 Goodman,M.F.とReha−Krantz、 L.(国際出願番号 PCT/US97/06493, WO97/39150、Fluorophore標識DNAの合成)は、修飾DNA、例えば蛍光標識DNAの合成のために、修飾ヌクレオチドを取り込む能力が増加したと主張される突然変異バクテリオファージT4DNAポリメラーゼについて記述している。突然変異体は天然の酵素に対して固有のプロセシビティーが増したと記載されている。一つの天然ヌクレオチドがローダミン標識ヌクレオチドに置換する反応では、突然変異DNAポリメラーゼは野生型酵素より、DNA産物のより長い伸長を生じる。2つの天然ヌクレオシド三リン酸が、ローダミン標識dNTPsに完全に置換される場合、産物の長さは1個のローダミン標識dNTPを使用した反応と比較して短くなっているが、著者らは生成物の絶対的な長さについては触れていない。全長産物はT4DNAポリメラーゼのL422M突然変異体と、ローダミン-dUTP、ローダミン-dCTP、またはビオチン-dCTPの取り込みによって得られるとだけ明記されている。
【0009】
これらの例は、2種以上の修飾ヌクレオチドと共にDNAポリメラーゼを用いたDNA合成による修飾ヌクレオチドでのDNAの標識では、全長産物を生成することは、現在まで達成し得なかったことを示している。
【0010】
しかしながら、高密度標識DNAは核酸配列のような特異的標的分子の超感度検出、単一分子配列決定または単一分子検出のため、必要とされている。発蛍光団-、DIG-,ビオチン-標識ヌクレオチドのような修飾ヌクレオチドがプライマー伸長またはPCRによってDNAに組み込まれなくてはならない。また、全長産物がより高温で働くDNAポリメラーゼによって生成されなくてはならない。ゆえに、本発明の主題は、少なくとも2種類の天然ヌクレオチドが完全に修飾ヌクレオチドに置換され、全長産物が生じるようなDNAポリメラーゼを用いたDNA合成によるDNAの標識方法を提供することである。
【0011】
これらのそして他の目的は、DNAポリメラーゼと修飾ヌクレオシド三リン酸(塩基に共有的に結合している検出し得る修飾を持つヌクレオチド)を用いたDNAの鋳型指向的合成のための方法を提供する本発明により達成される。DNAポリメラーゼは鋳型指向的に修飾デオキシヌクレオシド三リン酸を相補鎖に取り込み、主要な部分またはすべてのヌクレオチドが修飾を有し、少なくとも2個の天然ヌクレオチドが完全に修飾ヌクレオチドに置換される。本発明の方法は1つまたはそれ以上のDNAポリメラーゼ及び少なくとも2種の塩基が独占的に修飾ヌクレオチドからなるヌクレオシド三リン酸混合物を用いたDNAの合成を含み、1以上のDNAポリメラーゼは修飾ヌクレオチドを取り込むことによってDNAを合成することができ、また1以上のDNAポリメラーゼは修飾ヌクレオチドを独占的に含むDNAの伸長を合成する。本発明または、一つまたは少なくとも2つの塩基がもっぱら修飾塩基からなるヌクレオシド三リン酸のセットを用いるPCR反応に用いることが可能なDNAポリメラーゼを含む。B−タイプポリメラーゼのクラスに属するポリメラーゼは特に本発明の方法に適している。特に適しているのは必須の(essential)3’エキソヌクレアーゼ活性を示さないB−タイプポリメラーゼである。更に、親水性の色素または他の親水性の標識に結合している修飾ヌクレオチドが本発明において好ましい。
【0012】
特に好ましいものは、カルボシアニン、ローダミン、フルオレセイン、クマリン、例えばビオチンのようなビタミン、例えばジゴキシゲニンのようなハプテン、オキサジン、コレステロール及びエストラジオールようなホルモンから成る群から選ばれた色素である。
【0013】
固相上の高密度標識DNA合成の為の方法を実施する場合、標識の親水性はそれほど重要なパラメーターではないので、上記した例よりも親水性の少ない標識を使用することも可能である。しかしながら、本発明の方法を液相中で実施する場合、親水性の標識が好ましい。
【0014】
適切なリンカーは例えばペプチドもしくは脂質、またはこれらの誘導体であり得る。ヌクレオチドに色素を結合するリンカーの長さは約15個の炭素原子またはそれ以上であることが好ましい。蛍光(フルオレセイン、ローダミン-グリーン、Cy5)によって検出され得る修飾ヌクレオチド、抗体反応(ジゴキシゲニン、フルオレセイン)によって検出され得るヌクレオチド、ストレプトアビジン(ビオチン)を用いた特異的相互作用により検出され得るヌクレオチド、そして、化学的に標識に連結し得る反応基を有するヌクレオチド(アミノペンチニル−C7−デアザ−dATP)を用いた核酸標識の例を提供する。リンカーの長さはヌクレオチドに結合させる標識に依存する。ほとんどの標識にとって、約15またはそれ以上の炭素原子のリンカー長が都合が良いことが判明した。しかしながら、ある種より小さい標識、例えばAMCA等にとって、6炭素原子を含むリンカーを使用することが好都合である。本発明におけるヌクレオチド誘導体の有用な例を図15に挙げる。
【0015】
好ましい実施形態において、本発明の方法は3’エキソヌクレアーゼ活性を示さないB−タイプポリメラーゼと、上記載の色素から成る群から選択される親水性の標識に結合したヌクレオチドを用い色素をヌクレオチドに結合させるリンカーが約15、またはそれ以上の炭素原子の長さを有するようにして行われる。
【0016】
11種の異なるDNAポリメラーゼまたはポリメラーゼの混合物及び種々ファミリーの逆転写酵素[3]の取り込み効率を調べた。
【0017】
1 大腸菌由来のDNA polIのクレノウ断片(Roche Molecular Biochemicals,RMB)を、既知の蛋白結晶構造を有する性状解析された好中温性(mesophile)A−タイプポリメラーゼの例として選択した。
【0018】
2 カルボキシドサーマス・ハイドロジェノフォルマンス(Carboxydothermus hydrogenoformaus)由来ChyDNA polIのクレノウ断片を大腸菌のクレノウ断片に類似する好熱性のA−タイプポリメラーゼ相同体の例として選択した。
【0019】
3 シーケナーゼ (Amersham)はDNA配列解析に最も多く使用されるT7−DNA−ポリメラーゼを遺伝子操作したものである。
【0020】
4 M−MuLV逆転写酵素(RMB)は単一サブ単位の酵素であり、
5 AMV逆転写酵素(RMB)はα/βサブ単位の二量体酵素である。
【0021】
6 Taqポリメラーゼ(RMB)は、好熱性のA−タイプポリメラーゼであり、また解析された蛋白構造を持つ。
【0022】
7 VentポリメラーゼとVent exo−ポリメラーゼ(New England Biolabs)は好熱性B−タイプポリメラーゼである。Ventポリメラーゼはさらなる3’-5’エキソヌクレアーゼ活性による校正活性を持つ。
【0023】
8 Tgo(及びTgo exo−ポリメラーゼ、 RMB;市販品として入手不可能、3’-5’エキソヌクレアーゼ機能を遺伝的に欠失)はまた好熱性で古細菌(archaeal)B−タイプ酵素である(実施例7、図8)。
【0024】
9 Pwoポリメラーゼ(RMB)もまた古細菌起源のB−タイプ酵素である。さらに3’-5’エキソヌクレアーゼ活性による校正活性を示す。
【0025】
10 組み換えPolβ(ラット)は Samuel Wilson(Galveston/Texas)によりRMB供与された。
【0026】
11 Expand(商標) High Fidelity PCR System(RMB)はより優れたPCR性能のためのTaqとPwoポリメラーゼの特有な混合物である。
【0027】
Vent,Vent exo−及びTgo exo−ポリメラーゼは古細菌起源の好熱性B−タイプ酵素であり、真核生物の複製α様DNAポリメラーゼとある程度の類似性を示す。これら2種の酵素の野生型酵素は強い3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を示し、ゆえに、それらの遺伝子操作されたもの(exo−変異体)よりDNA標識のためには不都合である。
【0028】
本特許出願の実施例は、他のポリメラーゼと比較して標識効率が優れていることを示す(データは詳細には示さない)、5種のポリメラーゼまたはここに挙げたポリメラーゼの混合(nos.2.,7.,8.,9.,11.)(上のno.11を参照)を含む。
【0029】
すべてのDNAポリメラーゼは、供給されたバッファー、さもなければ指示されたものでアッセイした( Tgo exo−は50 mM Tris-HCL,20℃でのpH=8.5,10 mM KCl,15 mM(NH4)2SO4,7 mM MgSO4,0.05%(または指示した場合0.005%)Triton X-100そして10 mM 2-メルカプトエタノールを含むバッファーでアッセイした。)
本発明に係る修飾デオキシリボヌクレオチド三リン酸は、標識に結合したデオキシリボヌクレオチド三リン酸である。これらの修飾デオキシリボヌクレオチド三リン酸の誘導体は、例えば修飾7-デアザ-デオキシリボヌクレオチド三リン酸や、修飾C-ヌクレオシド三リン酸の様に、この標識を更に修飾したものである。
【0030】
本発明の方法に適した修飾デオキシリボヌクレオチド三リン酸の例は以下の通りである。
【0031】
dアデノシン誘導体
7-ヘキシニル-7-デスアザ-dATP(構造は付録1を参照)
7-アミノペンチニル-7-デスアザ-dATP(構造は付録1を参照)
dウリジン誘導体
AMCA-6-dUTP(RMB,カタログNo.1534386)
ビオチン-16-dUTP(RMB,カタログNo.1093070)
Cy5-10-dUTP(10原子のスペーサー長を持つ、RMB,構造は付録1を参照)
Cy5-dUTP(17、24、38原子のスペーサー長を持つ、RMB,構造は付録1を参照)
DIG-11-dUTP( RMB,カタログNo.1558706)
MR121-dUTP(8、13、24原子のスペーサー長を持つ、RMB,構造は付録1を参照)
フルオレセイン-12-dUTP(RMB,カタログNo.1373242)
ローダミン-グリーン-dUTP(RMB,構造は付録1を参照)
ローダミン-グリーン-X-dUTP(RMB,構造は付録1を参照)
TMR-6-dUTP (RMB,カタログNo.1534378)
dシチジン - 誘導体
Fluoro Link(商標)Cy5(商標)-dCTP(Amersham Life Science,カタログNoPA55021)
ジゴギシゲニン-28-dCTP(RMB,構造は付録1を参照)
ローザミン-dCTP (RMB,構造は付録1を参照)
dグアノシン - 誘導体
7-ヘキシニル-デスアザ-dGTP(構造は付録1を参照)
構造式、スペーサー化合物及びモル質量については、図10-14、または詳細な情報のためのRMBバイオケミカルカタログを参照。
【0032】
これらの修飾dNTPは、完全な標識反応においてdNTPを生じさせることによって完全に天然のdNTPに置きかわる。
【0033】
ポリメラーゼ反応は、のPCRチューブ(200μl)中で総量10μlで行い、PCR反応は50−100μlの量で行う。鋳型とプライマーは20℃〜35℃で10分間アニーリングさせる。DNAポリメラーゼ濃度は示したように、Taq,Chyクレノウ酵素、Vent及びVent exo−ポリメラーゼでは各反応に対して0.1、0.5単位または1単位であり、Tgo exo−ポリメラーゼ0.1または1単位(1単位は、酸で沈澱し得るDNAへののデオキシヌクレオシド三リン酸10nmolの各ポリメラーゼに使用した温度で30分以内に取り込みである)であり、PCRを使用した標識では、最適な酵素濃度は増加し得る。例えば1から4単位の酵素がより良い取り込み率を生じ得る。鋳型/プライマーの作用濃度は、示したように0.5から1pmolであり得る。鋳型濃度は0.1から0.75μg間で変動し、プライマーは50から600μM間で変動し得る。修飾ヌクレオチドの濃度は5μMから50μMで変動し、未修飾dNTPは50μMから300μM間で変動する。バッファーとして、トリス、バイシン、トリシンを10mMから50mMの濃度で使用でき、pHはHClまたは酢酸で8.5から9.2の値に調節し得る。反応混合液にはKClは0から100mM、及び/または(NH)2SO4を0から20mM、及びMgClを1から4mM、MnCl2を0.5から1.5mM,Tweenは0.05%から2%,そして任意にDMSOを1から5%,またはBSAを100μg/mlが使用する。反応混合液は使用するポリメラーゼに最適の温度で、10分から60分インキュベートし得る。例えば、Chyクレノウポリメラーゼは55℃から72℃間の温度で使用する。PCR標識では、ハイブリダイゼーション温度は使用すプライマーの配列により異なる。伸長温度とサイクル数は熱安定性ポリメラーゼと選択した鋳型により異なる。
【0034】
好ましいプライマー伸長反応は下記に記す:
鋳型/プライマー鎖は10分間室温でアニーリングする。ポリメラーゼ反応は全量10μlでPCRチューブ(200μl)中で行う。各反応は1×ポリメラーゼバッファーを含む。DNAポリメラーゼ濃度はTaq、Chyクレノウ酵素、及びVent、及びVent exo-ポリメラーゼでは示す場合、反応あたり0.1、0.5または1単位、 Tgo exo-ポリメラーゼでは0.1、または1単位 である(1単位は酸で沈澱し得るDNA中に各ポリメラーゼに使用した温度で30分以内に総量でデオキシヌクレオチド三リン酸10nmolを取り込む)。鋳型/プライマーの作用濃度は示したように0.5から1pmolである。修飾ヌクレオチドの濃度は5μMから50μMで変動する。通常のdNTPはそれぞれ12.5μMである。反応は通常以下の条件下でポリメラーゼと一緒にインキュベートする:Taq:0.1u,72℃、30分。;Chyクレノウ酵素:0.1u,72℃、30分。;Pwo, Vent exo- DNAポリメラーゼ、0.1u,72℃、30分。
【0035】
重合反応は10μlのホルムアミド停止液(98%脱イオン化ホルムアミド、10mM EDTA,0.01%ブロムフェノールブルー)の添加により終わらせらた。DNAは95℃で10分間加熱し変性させた。3μlの割数は12.5%の変性アクリルアミド/尿素シークエンシングゲルにのせ、ブロムフェノールブルー色素が陽極バッファータンクに達するまで2000-2500ボルトで電気泳動した。
【0036】
ジゴキシゲニン検出の好ましい条件:
ポリメラーゼ反応生成物の電気泳動分離後、DNAを30-60分間のコンタクトブロッティングにより陽性を帯びたナイロン膜(RMB)にトランスファーし、照射(254nm、10−15分)により、架橋した。次いで膜を30分1%(w/v)ブロッキング試薬(カゼイン)を含む0.1Mのマレイン酸、0.15M NaCl,1%(w/v)ブロッキング試薬(カゼイン)を含む pH7.5(バッファー1)でブロックングされ、抗ジコギシゲニン−APFab断片(RMB)の1:10000希釈と60分反応させた。結合しなかった抗体は0.3%Tween20を含む過剰量のなバッファー1で数回洗浄して取り除いた。そして、膜をバッファー2(0.1M Tris/HCl, pH9.5,0.1M NaCl)に移し再び洗浄し、最後にCDP Star(商標)(バッファー2で、1:1000希釈)と共に10-15分間インキュベートした。過剰な流体はWhatman 3MM Chr紙で念入りに取り除いた。次いでブロットを透明な2枚のシート間に密封し、Lumi Film (RMB)またはLumi Imager(商標)(RMB)に10分から20分間露光した。
【0037】
標的DNA配列の情報に従った修飾デオキシヌクレオシド三リン酸の正確な取り込みを決定する為、明確な鋳型/プライマー系を使用した。この系により、修飾された誘導体の存在下で種々のDNAポリメラーゼを用いた5’ジゴキシゲニン標識プライマー(22mer)の伸長を行うことが可能である。可能であれば、T-tracts(NucT15)またはC-tracts(NucT16)を有する鋳型を使用して幾つかの修飾ヌクレオチドを次々に取り込み、そしてまた天然dNTP(NucT-鋳型、図1を参照)で更なる伸長を検討した。
【0038】
鋳型-プライマー系cass1-10を全ての4つの天然dNTPが修飾類似体によって置換される取り込み実験に使用した。この鋳型-プライマー系は、10個の鋳型配列からなり、これらはそれぞれが単位あたり1回提示される4塩基の基礎単位をもつ。このようにしてcass1は1からなり、cass2は2つ、等となっている。この系により、種々の誘導体を(例えばcass1を用いて)段階を踏んで取り込み、そして40の取り込み段階まで反応産物を調整することが可能となる。鋳型配列は置換えである。
【0039】
従って、本発明はまた修飾デオキシリボヌクレオチド三リン酸とポリメラーゼをそれらの高濃度標識能について試験する方法をも提供する。
【0040】
本発明に係る方法は固相上または液相中で行うことが可能である。本発明による方法はDNA合成と同時にPCRによるDNA標識に使用することが可能である。
【0041】
新たに合成される核酸に取り込まれる修飾ヌクレオチドは、蛍光の励起及び検出、免疫学的反応による検出、特異的相互作用(例えば、ストレプトアビジン/ビオチン)または化学的に導入された標識による検出、等の非放射的方法によって検出される。4つの修飾塩基は異なる標識を有し、互いに識別され得ることが好ましい。例えば、dATPはdGTP,dCTP,dTTPの修飾とは異なる修飾を持つ。
【0042】
更に、本発明の方法は、DNA配列決定、特に単一分子の配列決定に用いられる。実施形態において、本発明はサブマイクロメーターチャネルにおける単一分子DNAの配列決定に使用される。この新しい方法は、コーン(cone)形の微小キャピラリー中でDNA鎖から分解された一つの蛍光標識モノヌクレオチド分子の検出と同定に基づく。
【0043】
高密度標識DNAの単一分子配列決定の場合、修飾モノヌクレオチドの検出は、分解段階後になされ、このことは修飾モノヌクレオチドが高密度標識DNAから切断された後を意味する。
【0044】
本発明に係る方法は、1つまたは幾つかの特異的核酸配列の高感度な検出または定量に使用することができる。
【0045】
本発明の方法の別の用途は、PRINS,またはFISHの様な特異的核酸配列のin situの検出である。
【0046】
PRINS(プライムされたInSit標識)では、未標識合成オリゴヌクレオチドを中間期分離(metaphase spreads)または顕微鏡のスライドの中間期核の変性した染色体の標的配列に対してアニーリングさせる。ハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドはプライマーとして働き新しく合成されるDNAに高密度で標識ヌクレオチドをin situで取り込む熱安定性DNAポリメラーゼで伸長され得る。標識により、新しく合成されるDNAは様々な方法で検出される。例えば、フルオろクロム結合抗DIG抗体による間接的検出(DIG-dUTPが取り込まれた場合)、または蛍光顕微鏡での直接的検出(ローダミン-dUTPが取り込まれた場合)がある。
【0047】
蛍光In Situハイブリダイゼーション(FISH)法においては、本発明の方法で創られ得る蛍光標識DNAプローブが使用される。FISHは例えば全染色体中のある配列を検出する時、mRNA種を検出する時、またはウイルスRNAを検出する時等に使用され得る。本発明の方法で得られ得るより高密度の標識は、感度を失わずより容易に、細胞の密なマトリクスまたは染色体中に拡散できる、より短いプローブの使用を可能にする。本発明の方法による標識ヌクレオチドの全スペクトルの許容はプローブ配列の選択及び複数標識により柔軟性を与える。更に、まれなmRNA種の検出における感度と確率が増す。
【0048】
実施例1
7−デアザプリン - 2’デオキシヌクレオシド5 - 三リン酸誘導体の合成
全般:
薄層クロマトグラフィー(TCL):TCLアルミニウムシートシリカゲル60F254(0.2mm、Merck,ドイツ)。逆相HPLCは、可変波長モニター(モデル655-A)、コントローラー(モデルL-5000)、及びインテグレーター(モデルD-2000)に接続しているMerck-Hitachi HPLCポンプ(モデル655A-12)で4×250mmRP-18(10μm)Li Chrosorbカラム(Merck)で行った。31P NMR分光法はAC-250 Bruker NMR分光計で行った。12.5%変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(Sequagel/National Diagnostics)はPS2500DC パワーサプライ(Hoefer Scientific Instruments, USA)とLauda MGWサーモスタット(Lauda,ドイツ)に接続した、またはHaake D1サーモスタットに接続し、ECPS3000/150パワーサプライ(Pharmacia/LKB)を備えたPharmacia LKB Macrophorシークエンシングゲル単位、DS91シークエンサー(Bionetra,ドイツ)で行った。
【0049】
プライマー精製の予備的変性ゲル電気泳動は15%アクリルアミド/尿素垂直スラブゲル(15cm×20cm×0.2cm;Sequagel/National Diagnostics)で行い、そしてブロムフェノールブルー色素が陽極バッファー貯留所に到達するまで150-200ボルト(コンソートマイクロコンピューター電気泳動パワーサプライ)で電気泳動した。31P-NMR分光法はAC-250 Bruker NMR分光計で行った。
【0050】
5’ - 一リン酸の合成:
修飾ヌクレオシド1.0mmolをアルゴン存在下でトリメチルリン酸(5ml)に溶解した。氷浴上で冷却した後、新しく蒸留したPOCl3(180μl)を添加し、数時間4℃で反応を保った。(i−プロパノール/H2O/NH3(3/1/1)または(7/1/1)のTEAB−バッファーで少量の加水分解した後のTLCコントロール)。反応が完了した時、溶液をTEAB−バッファー(200ml)に冷却しながら滴下した。エバポレートした後、残渣をH2Oに溶解させ、DE52セルロース(Whatman)カラム(20×3cm)にかけた。1lのH2Oで洗浄した後、1lのH2Oと1lの1M TEABバッファーの勾配を用いて精製を行った。5’-一リン酸は0.3-0.4MのTEAB濃度でカラムから溶出した。
【0051】
生成物を凍結乾燥し、31P−NMRにより特徴づけた。
【0052】
5’ - 三リン酸の合成:
5’-一リン酸をDMFp.a.(1ml)に溶解または懸濁し、アルゴン下、1,1’-カルボニルジイミダゾール(0.5mmol、80mg)のDMF(1ml)溶液で処理した。混合物を30分間かけて良く密閉された容器で振とうし、一晩室温でアルゴンが漂うエキシケーター(exicator)中に置いた。メタノール(33μl)をアルゴン存在下で添加し、室温にて30分後、DMF p.a.(5ml)中のモノ-(トリ-n-ブチルアンモニウム)ピロリン酸(0.5mmol、0.1816g)が攪拌しながら添加した。反応混合液を一晩アルゴン浮遊エキシケーター中に置き、沈澱を生じさせた。上清を分離し、沈殿物を1mlDMFで4回洗浄し、遠心した。洗浄した液を合わせてエバポレートし、H2Oに溶解して、DE52セルロースカラム(20×3cm)にかけた。1lのH2Oでカラムを洗った後、1lH2Oと1lの1M TEABバッファーの勾配を用いて精製を行った。目的の産物は0.2-0.4MのTEAB濃度でカラムから溶出した。5’-三リン酸を凍結乾燥し、31P-NMRにより特徴づけた。
【0053】
トリフルオロアセチル保護化合物のアミノ基の脱保護:
7-トリフルオロアセチルアミノペンチニル-7-デアザプリン-2’デオキシヌクレオシド5-三リン酸をH2O(12.5ml)に溶解し、3.5時間攪拌しながら、濃アンモニア(12.5ml)で処理した。2時間アスピレーター真空下で溶液を攪拌してアンモニアを除去し、凍結乾燥した。残渣を0.1MのTEAB(10ml、pH7.8)に溶解し、DE52セルロースカラム(20×3cm)にかけた。カラムを0.1M(1l)から1.0M(1l)のTEABの直線勾配にて溶出させた。主な領域(zone)の画分をエバポレートし、更にエタノールとコエバポレート(co-evaporate)して、凍結乾燥した。
【0054】
表1:
7-置換-7-デアザ-2’-デオキシアデノシン及びグアノシンの5’−一及び三リン酸の収率と31P NMRデータ
a)トリフルオロアセチル保護;b)アミノ基の脱保護の後
実施例2
鋳型オリゴヌクレオチドの合成と精製:
オリゴヌクレオチドの固相合成は、ホスホロアミダイト化学を用いて自動化したDNA合成装置(Applied Biosystems、ABI392-08)上で1μmolのスケールで行った。dG,dA,dC,TのホスホロアミダイトとCPGカラムはPerSeptive Biosystems GmbH(ドイツ)から購入した。Aminolink−(Applied Biosystems, CH3CN中の100mM溶液)はプライマーの更なる5’-標識に使用した。すべてのオリゴヌクレオチドはトリチロン(trityl-on)合成で合成し、次いで支持体からの切断とアンモニアを用いた脱保護を行った(25%、60度、18時間)。
【0055】
鋳型鎖の精製は、OPC(オリゴヌクレオチド精製カートリッジ)カラム(ABI Masterpiece,Applied Biosystems,ドイツ)を用い、これに示された精製プロトコールに従って行った。オリゴヌクレオチドは、7M尿素の存在下で15%ゲル上でポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)により更に精製し、PSC60F254+366(Merck5637 薄層クロマトグラフィー用プレート)でUVシャドウイングにより可視化した;目的の長さの産物のバンドを切り出し、0.5 M酢酸アンモニウム、1mM EDTA,0.1%SDSでゲルから溶出させた。得られたオリゴヌクレオチドを濃縮し、OPCカートリッジを用いて脱塩するかまたはエタノール沈澱させ、そして、適量の水で希釈した。短くした鋳型オリゴヌクレオチド(結合の誤りによる)は合成停止に導くことができ、ここで提示するデータの適当な評価を妨げることから、後半の過程は非常に重要であることが判明した。精製したオリゴヌクレオチドは、Speed−Vacエバポレーターで凍結乾燥して無色の固体を得、これを100μlのH2Oに溶解し、−18℃で凍結保存した。
【0056】
実施例3
プライマーの標識と精製:
オリゴヌクレオチドの脱保護の後、エバポレーションによってアンモニアを取り除き、エタノール沈殿により脱塩した。オリゴヌクレオチドの20A260単位を100mMホウ酸ナトリウム(pH8.5)の200μlに溶解し、新たに調製した200μlエタノール中DIG-NHS350mgの溶液で処理した。反応を室温で一晩シェーカー中で維持し、濃縮し、残った液体を1mlH2Oに溶解した。0.45μmフィルターでの濾過後、以下に記載する勾配を用いて逆相HPLCにかけた:20分100%0.1MEt3NHOAc(pH7.0)(A),20-50分、A中0-40%CH3CN。未標識オリゴヌクレオチドは約20%のCH3CN濃度で溶出し、DIG-標識オリゴヌクレオチドは約30%のCH3CNで溶出する。DIG-標識プライマーを上記のように脱塩され、ゲル精製する。
【0057】
実施例4
7 - 置換7 - デアザ - 2’デオキシアデノシン及びグアノシン誘導体の取り込み:
図2で、7-置換7-デアザ-2’デオキシアデノシン及びグアノシン誘導体の取り込みとTgo exo-ポリメラーゼによる他の誘導体ヌクレオチドを用いた伸長を分析した。この目的の為、鋳型オリゴNucT17,T16,T8とT3を使用した。これによって18個までの隣接位置へのそれぞれの三リン酸の有効な取り込みと、他の修飾デオキシヌクレオシド三リン酸による更なる伸長をモニターすることが可能となった。
【0058】
塩基対形成則に従うと、2’-デオキシアデノシン誘導体(50μM)は鋳型NucT17を使用して15個の隣接位置に取り込まれ(レーン7-8)、2’-デオキシグアノシン誘導体は鋳型NucT16を用いて21個までの次の(subsequent)位置まで重合化することができた(図2、レーン9-10)。レーン15-34では、他の誘導されたデオキシヌクレオシド−三リン酸を用いた7-デアザ化合物の更なる伸長を分析した。NucT8は3つの連続的なHex7c7Adから成るトラックにHex7c7Gdの成功した添加及び更なるローザミン-dCTPによる伸長を証明するために選択した。レーン15、18、21、24では、Hex7c7Adを有する反応産物が反応混合液中に独占的に存在するデオキシヌクレオチド三リン酸であることが示される。ポリメラーゼ量とヌクレオチド濃度によって、ポリメラーゼは予測通りdNTPを添加するが、産物は1つ及びややマイナーな2つの重合段階によって鋳型を指示する長さを3個のHex7c7Adだけ超え,ポリメラーゼによって鋳型のCに対して2個までの誤った対のHex7c7Adを取り込むことが示される。これは非常に偏ったヌクレオシド三リン酸プールでは一般的に見られる現象である。
【0059】
レーン16、19、22、25は、反応に付加的なHex7c7Gdが含まれると、前の反応の(上記を参照)予想されたバンド及び予想外のバンドが消失することと、より高分子量の物質が蓄積することを示す。明らかになったレーン16と22の中間での停止を考慮すると、鋳型9の指示に従って取り込みが検出可能であった。それぞれの誘導体(レーン19、25)の50μMを含む反応では、ほどんど停止は見られず、均一バンドが示される。
【0060】
反応17、20、23、26においてHex7c7AdとHex7c7Gdにローザミン-dCTPを更に添加すると、すべての反応において再び前の反応の最終産物の更なる伸長がみられた。レーン23(1uポリメラーゼ)の場合、ローザミン-dCTPの予測される3個の連続的取り込みが検出できた。これは、DNA伸長が連続的に組み立てられ、12個の誘導体ヌクレオチドからなることを意味している。
【0061】
レーン27-34は鋳型NucT3を使用した類似する実験を示している。ここではHex7c7Gdの5個(鋳型によって指示された)及び6個(1つの追加の重合段階、ヌクレオチドプールの偏りによる)の連続的取り込みがみられる。ビオチン-16-dUTPを反応混合液に添加すると(レーン28及び30)、停止が消滅し、高分子量の産物がつくられ、反応23(9個のHex7c7Ad、Hex7c7Ad+3個のローザミン-dC’s)の分子量を越える。このことは、末端塩基も挿入されたことを示す(矢印で示す)。レーン31-34は、ビオチン-16-dUTPがリンカー長が短い誘導体に置換された反応を示す(例えば、レーン31、32のフルオレセイン-12-dUTP,レーン33、34のAMCA-6-dUTP)。ここでは完全な伸長があったと推測され、顕著な停止や終結部位は検出されない。
【0062】
より高いポリメラーゼ濃度では、30を越える挿入がみられた(レーン14)。これは伸長されたプライマー鎖のルーピングバックメカニズムや高い温度での再度のハイブリダイゼーションによるものであろう。Taqポリメラーゼと天然dNTPを用いたコントロール反応ではNucT16で22個の挿入が見られた(レーン4、5)。クレノウ断片は同様の条件下、NucT15を用い、しかし37℃にて、19個までの天然dNTPを合成することが可能であった(データは示さない)。
【0063】
この実験構成では、Hex7c7AdとHex7c7GdからなるDNA鎖は他の誘導dNTPで容易に伸長することができ、全長産物を生成することを示すことができた。
【0064】
実施例5
Tgo exo - ポリメラーゼによるローダミン - グリーン - dUTPとローダミン - グリーン - X - dUTPの取り込み
本実験では、天然デオキシヌクレオシド三リン酸を用いた2種のローダミン-グリーン誘導体の取り込みと伸長を検討した。反応は別の実験において取り込み効率を促進することが示された(データは示さない)0.05%Triton X-100の存在下でTgo exo-ポリメラーゼにより触媒された。2種のヌクレオチドコンジュゲートはそのスペーサー化合物が異なっていた。ローダミン-グリーン-dUTP(ローダミン-グリーン-5(6)-カルボキシアミド-[5-(3-アミノアリル)-2’デスオキシ-ウリジン-5’-トリホスフェート])は、5原子のスペーサー基を、ローダミン-X-dUTP(ローダミン-グリーン-5(6)-カルボキシアミド-ε-アミノカプロイル-[5-(3-アミノアリル)-2’デスオキシ-ウリジン-5’-トリホスフェート])は12原子のスペーサー基をデスオキシヌクレオシド化合物と発蛍光団分子との間に有する。
【0065】
図3は両方の化合物が有効に取り込まれたことを示している。これら2者間の質量の違いは、それぞれレーン7、11とレーン15、19間の矢印によって示されている。鋳型NucT4では、4個の挿入後に重合が停止することが示される(レーン7、11、15、19、23、27)の後、重合は停止することを示した。いくつかの重要でない誤った取り込みが、鋳型の配列がチミジン残基である位置5で検出することができた(レーン11、19、27)。この誤った取り込みを超えて、それ以上の伸長は検出できない。反応混合液に更にdATPとdGTPを添加すると、位置4の主な停止は克服できる。双方の誘導体で、より高分子量の産物が生成する(レーン8、12、16、20、24、28)。しかし、この鋳型では、全長産物が作られるかどうか(12個の挿入、そのうち9個は誘導体)はまだあいまいである。このデータは、ポリメラーゼが位置11で停止し、最後の誘導体は位置12に非常にわずかしか添加されないという解釈に有利である。0.1または1単位のポリメラーゼを使用したかどうか、反応時間が30分から60分に延長されたかどうかで大きな違いは検出されなかった。より長いインキュベーション時間とより多くのポリメラーゼを使用した場合、全長生成物の量のみ増加した。
【0066】
鋳型NucT15(18個の連続した挿入が可能)の場合、短いリンカーアームの誘導体が15-16個の隣接位置まで挿入された(レーン25と26の比較)。一方、ローダミン-グリーン-X-dUTPは、18個の位置まで重合され、主要生成物は13-17個の挿入(レーン30)であった。これ以下の停止はフィルムの露出過剰の後にのみ検出され、このヌクレオチドがポリメラーゼに対して非常に良い基質であり、DNA合成を失敗させないことをを示している。リンカー長はポリメラーゼにより受け入れられる基質にある影響を及ぼし得ることも推量される。この場合、より長いリンカー化合物は基質としてより受容される結果となることが容認されるだろう。このことは、ローダミン-グリーン -dUTPの16ヌクレオチドの代りに、ローダミン-グリーン-X-dUTPを18ヌクレオチドまで挿入できるポリメラーゼについてだけではなく、レーン7、15、22とレーン11、19、27を比較した時にも証明される。ローダミン-グリーン-X-dUTPの場合、4番目のヌクレオチドの挿入までいかなる停止も検出されないが、ローダミン-グリーン −dUTPでは2及び3個のヌクレオチドの取り込み後に停止が検出される。
【0067】
実施例6
種々のポリメラーゼによる種々のU−誘導体の取り込み
本実施例では、種々の型のポリメラーゼの、種々のリポーター基をタグ付けしたヌクレオチドの取り込み能を分析した。使用したポリメラーゼは異なるサーモコッカス種由来の2種の非常に近接したB−タイプポリメラーゼ(3’-5’exoマイナス変異体)、及びカルボキシドサーマス ハイドロジェノフォルマンスのA−タイプポリメラーゼの遺伝的に短くしたもの(クレノウ断片、5’-3’-ヌクレアーゼ活性を欠く)であった。ここでの実験は、18個のアデニン残基からなる鋳型を使用し、3’-プライマー末端から始まり、ポリメラーゼが隣接した位置で18個の変異体ヌクレオチドを取り込むことができるようにした。反応はそれぞれ修飾ヌクレオチド5μM及び50μM(最終濃度)、及び0.1及び1単位のポリメラーゼで実施した。反応バッファー(50mM Tris-HCL,20℃におけるpH=8.5、10mM KCL,15mM (NH4)2SO4、7mM MgSO4、10mM 2-メルカプトエタノール、各ポリメラーゼに使用)に0.01%(vol/vol)のTriton(登録商標)X-100を取り込みを促進するために添加した。
【0068】
図4は、誘導体TM-ローダミン-dUTP、Cy5-10-dUTP,フルオレセイン-12-dUTP及びAMCA-6-dUTPを用いた場合、より高濃度のポリメラーゼ(1単位/反応)では、0.1単位/反応(それぞれレーン7、8;11,12;14、16;19、20とレーン9、10;13、14;17、18;21、22との比較)より長い産物が合成された。フルオレセイン-12-dUTP、ビオチン-16-dUTPまたはDig-11-dUTP及びより低濃度(0.1単位/反応)のTgo exo-ポリメラーゼを用いた反応においては、全長産物が検出された(レーン28と31)。
【0069】
AMCA-6-dUTP(レーン19-22)とDig-11-dUTP(レーン31-34)の場合、実際に取り込まれたヌクレオチドの量は正確には決定できなかった。これは、他の点で最適でない反応状態下(5μM修飾dNTP;0.1単位ポリメラーゼ)での合成中に停止がなかったことによる。このことは、他の誘導体(例えばCy5-10-dUTP)と比較して、これらの化合物の高い基質活性と、優れた取り込み性能を示している。
【0070】
伸長されていないプライマーと生成した種々の産物間の移動距離は、各誘導体と天然dNTPを用いたコントロール(例えばレーン4、5)間で実質的に変化する。このことは誘導体が種々の分子量であることを表している(注、Dig-11-dUTP(mw:1090.7Da)と比べると、AMCA-dUTPは比較的小さい分子(mw:748.1Da)であり、変性ゲル電気泳動での全長産物のより高い移動性を説明する)。TM-ローダミン-dUTPとCy5-10-dUTPはVent exo-ポリメラーゼにより14箇所及び13箇所にそれぞれ挿入され、産物の多くはTM-ローダミンについて10から13個の取り込み(レーン9、10)と、Cy5-10-dUTPについて11及び12個の取り込み(レーン14)であった。全長合成が生じたか否かを記録するための反応中間体のバンドパターンの解釈(較正)を容易にするために、最適でない反応パラメーター(5μMdNTP、0.1単位ポリメラーゼ)を選択した(レーン27を参照)。ビオチン-16-dUTPはTgo exo-ポリメラーゼによりすべての可能な位置に取り込まれた。レーン27は、低濃度ポリメラーゼ及びヌクレオチドにおける位置1-10(11、元のフィルムではほとんど見えない)からの合成停止を示し、レーン30の18個の取り込まれたヌクレオチドの適切な測定を可能とする。観察された各取り込み段階のバンドの分離はおそらくビオチン-16-dUTP調製で見られる立体異性体の存在のためであろう(Muehlegger,私信)。
【0071】
本実施例において、A-、B-タイプポリメラーゼの双方は、高マグネシウム濃度(7mM)と洗浄剤(0.01%vol/vol)のTriton(登録商標)-X-100を用いて、隣接位置において、誘導ヌクレオチドの長い伸長を合成できることが実証された。取り込まれた化合物のより高い分子量によって、全ての産物は、通常のヌクレオチド-三リン酸を用いたコントロール反応で形成する生成物と比較すると(レーン1−6)より高分子量へ移行する。この系において、AMCA-、ビオチン-、及びDig-dUTPが最高の取り込み率を示し、フルオレセイン- dUTPがこれに続く。A-タイプ(Chy-クレノウ)とB-タイプポリメラーゼ(Tgo exo-)間の後者の基質の取り込みを比較すると、操作されたB-タイプポリメラーゼ(より多くの挿入、停止がより少ない;レーン15-18と23-26を参照)がより良い取り込み性能を有するとみなし得る。B−タイプポリメラーゼ(特に、3’-5’エキソヌクレアーゼ機能が欠如したもの)は、誘導dNTPを独占的に用いた標識反応を実施する上で選択すべき酵素と考えられる。3’-5’エキソヌクレアーゼ活性は、プライマー及び/または鋳型DNAの分解のために、標識効率に対して有害なものとみなすべきである。これらのポリメラーゼの野生型は3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を、DNAポリメラーゼ活性1単位あたり5倍まで示すため、3’-5’エキソヌクレアーゼ活性の欠如は都合が良いとみなされるべきである。
【0072】
実施例7
A - タイプポリメラーゼによる種々のリンカーアーム長を持つCy - 5 - dUTPの取り込み
本研究では、種々のポリメラーゼによる取り込みに対するリンカーアーム長の影響(実施例5も参照)を検討した。実施例2で既に指摘したように、こうした化合物の酵素的重合に対して、ヌクレオシド−化合物と発蛍光団/検出し得る基との距離が影響し得る。本研究で、我々は17、24、及び38原子のCy-5-dUTP-誘導体のリンカーアームの長を用いた。
【0073】
酵素的反応はそれぞれ鋳型NucT4とT15で行なった(図5)。使用したポリメラーゼは反応あたり0.1単位濃度のTaq及びChy-クレノウポリメラーゼであった。天然dNTP(レーン8、11、14、23、26及び29)を用いた更なる伸長をモニターするため、誘導体濃度は5及び50μMであり、50μMの反応では、その上に12.5μMのdATPとdGTPを別の反応チューブに添加した。
【0074】
本実施例で、取り込み効率はリンカー長によることが明らかになった。Taqポリメラーゼは17-原子-スペーサーの化合物を2回のみ取り込み、双方の鋳型で1回の取り込み後にのみ合成停止が見られた(レーン7-9、15、16)。それ以上の反応産物は検出されなかった。Chy-クレノウポリメラーゼは最大挿入数3個(4個の挿入がトレース量、レーン31)のであるこをが示されたが、2個の取り込み後に重大な停止を持つ一方、一個のみの挿入後の停止が大きく減少する(レーン6、7、15、16とレーン21、22、30、31の比較)。
【0075】
中間のスペーサー長を有する化合物(24原子)はTaqポリメラーゼにより3つの位置に重合され、Chy-クレノウポリメラーゼで4つの位置に重合された(鋳型NucT4、レーン9-11とレーン24-26の比較)。レーン11における追加のバンドの発生は反応混合液中に存在する天然dNTPの過った取り込みから起こっているであろう。しかし、Chy-ポリメラーゼを使用すると、これらの中間バンドはレーン26で欠けている。ここで(レーン26)、鋳型が指示する4個の誘導ヌクレオチドの重合の後に、更なる伸長が観察される(4個の取り込みの後の停止バンドの減少)が、全長産物の検出は不可能だった。ほとんどの場合は合成は位置10(主な産物)後に停止し、位置11で1個が(更に)過って取り込まれたマイナーな産物が検出可能である。鋳型NucT15では、Taqポリメラーゼ(5)とChy-クレノウ−ポリメラーゼ(9)で追加の重合事象ポリメラーゼが検出できる(それぞれレーン17、18と32、33を参照)。レーン18において生じる中間バンドの性質は、レーン32と33においては見られないため、未結合dUTP(デオキシヌクレオシド分子に結合し、色素に結合していないスペーサーのみを有する)の混入は考えにくく、理解されていない。中間のスペーサー長を有する化合物は、短い17-原子-化合物よりもより近くの位置に取り込まれるが、やはり2以上の挿入後、合成を停止させる傾向がまだある。
【0076】
しかしながら、38原子スペーサーの化合物は他の2つ(17と24原子距離)の物質とは取り込まれる能力において異なる。第1に、鋳型NucT4では、使用される双方のポリメラーゼで1-4個の取り込みの間、検出し得る合成停止はずっと少ない(レーン12-14と27、29を参照;レーン28では、伸長が全く検出されないことから明らかにポリメラーゼの添加が省略されている)。しかしながら、位置4における天然の停止は、dATPとdGTPの添加により克服できた。レーン14(Taqポリメラーゼ)では、位置4での停止の消失が見られ、次いで天然dATPとdGTPの取り込み、更に2個の修飾ヌクレオチドの取り込みが生じ、鋳型の位置7で終わる主要産物と位置8で終わるマイナー産物が得られる。レーン29では、Chy-ポリメラーゼが4個の取り込まれたCy-5-dUMPを伸長できたことを示すが、Taq-ポリメラーゼによって触媒されるよりかなり効果が少ない。一方、産物の長さはChy-ポリメラーゼでより高い(12個の取り込み中全部で10個が証明される)。
【0077】
鋳型NucT15では、Taqポリメラーゼが7個(レーン19)と6個(レーン20)のCy-5-ウラシル-誘導体の伸長を合成することができ、5個及び6個の取り込みが主要な産物であった。Taqポリメラーゼは、多くの合成停止を生じ、これはChy-ポリメラーゼを用いた各反応では存在しなかった(レーン34と35)。その上、この酵素は、8個の取り込みを重合でき、5から7個のCy-5-dUの並んだ主要産物を生じ、4個の挿入以下では停止が検出されなかった。従って、効率的な取り込みにはスペーサーアーム長が重要な値であると結論できる。この場合、より長いスペーサーを有する化合物となるにつれて(24-と38-原子)挿入がより効果的になり、重合中の合成停止が少なくなる。しかし、使用するポリメラーゼ間での多少の違いもある。本実施例では、A-タイプポリメラーゼの末端切断型(Chy-クレノウ断片)がTaq野生型ポリメラーゼより良い取り込み性能を示した。
【0078】
実施例8
B - タイプポリメラーゼによる種々のリンカーアーム長を有するCy - dUTPとMR121 - dUTPの組み込み
本実施例では、Tgo exo-ポリメラーゼ(B - タイプ、反応あたり0.1単位)によって、8、13及び24原子のスペーサーアームを有する実施例4の3種のCy5-dUTPと、さらに3種のMR121-dUTP誘導体の組み込みを調べた。重合を調べるために使用した鋳型は、再度NucT4とT15(図6)とした。
【0079】
dATPとdGTPは添加しないで鋳型NucT4を使用すると、鋳型により指示された4つの組み込み(レーン6、7、9、10、12、13)後、3種の全てのCy-5-変異体の重合が停止した。これらのレーンを比較すると、例えば最小(17原子のスペーサー)の化合物の4つの組み込みは、約13個の正規のヌクレオチド組み込みのゲル位置に移動したことも示される(コントロールのレーン3)。より長いスペーサーを持つCy-5-化合物は、それらのモル質量が高いため、このバンドと比べてシフトした。他の注目すべき特徴は、本明細書中では、短いスペーサーアームが1、2及び3個の組み込みの後に合成中停止するように導くというものであり、実施例4の場合と同様であった。24原子のスペーサーは、有意に異なるパターンを示した。この場合(レーン9)、三リン酸濃度(5マイクロモル)が低い場合のみ、位置3での単一の停止が検出可能である。一方では、38スペーサー誘導体は、有意な停止はなく組み込まれた(レーン12-14)。すべてのプライマーは、必要な天然dATPとdGTPの添加により、この4番目の位置からさらに伸長し、17原子および24原子の化合物の場合には全長産物が得られた。しかしながら38原子のスペーサー化合物は、10番目の重合が停止するまで他の2つのヌクレオチドと共に組み込まれただけであった。
【0080】
鋳型NucT15の使用によって、NucT4にみられるように、組み込みを考慮にいれた類似の傾向が明らかになった。短いリンカー化合物は、2、3、4つの組み込み後にみられる主要な停止で、初期のDNAに10回まで導入され、そして10個までの組み込みで連続合成が中断される(レーン24、25)。中間リンカー化合物(レーン26、27)は、低(ほぼ最適な)誘導体濃度(5μM、レーン26)で、3つの組み込みの後に明らかに停止したが、三リン酸高濃度(レーン27)ではそれを克服できたものであることが示された。この化合物を用いると、10個の隣接した重合工程も検出可能であり、これはB-DNAの1つのヘリックスターンのおおよその量である。
【0081】
有意で良好な組み込みは、38原子のスペーサーヌクレオチドを用いた場合に達成された。この誘導体は、18箇所の可能な位置のうち11箇所(レーン28、29)に導入されたが、合成中の停止はかなり少ない程度で起こった。高濃度(50μM)では、組み込みは7個より少なく(レーン29)、停止はほとんど検出されなかった。この反応の主要な産物は8〜10個の組み込みを有する。
【0082】
3種のMR121-dUTPデオキシヌクレオシド三リン酸の組み込みに関して類似の傾向は、レーン15-23と30-35にみられる。ここで短いリンカーアーム(8原子)によって、鋳型NucT4を用い、低濃度(5μM)で(レーン15-20)、また鋳型NucT15を用いて(レーン30)、2、3及び4つの組み込みの後に合成停止が導かれた。より長いスペーサー分子(13及び24原子)を持つ2つのヌクレオチドは停止バンドがないが、均質な産物ではなく、ゲル中において高分子のシミ(レーン20-23)のみを示した。不連続の停止合成バンドはみられなかった。一方では、プライマーはほぼ完全に消費され(コントロールレーン1、2、4及び5と比較した場合)、このことは、プライマーが、それぞれの誘導体化ヌクレオチドと組み合わせて使用したDNAポリメラーゼにより伸長されたことを示している。この事実はおそらく新たに組み込まれた色素結合ヌクレオチドが、上記のようにしてDNAの物理化学的性質を変えたことで、結果的に得られる分子には慣例的なDNA分析法では解析できなかったことを説明する。
【0083】
図6a、すなわち図6(レーン6-23)のブロット部分は、ストームイメージャー(Molecular Dynamics)で解析された。原則として、図6と比較して同じバンドのパターンが検出されたことを示す。しかし、ここでは、少なくとも1つの組み込まれた色素分子によって開始する産物のみが検出される(レーン1-9)。予測通り、非伸長Dig-標識プライマー産物は、シグナルを産出しない。MR121-標識デオキシヌクレオチドは弱い蛍光シグナルを生じ、それはこの検出系におけるMR121の最適ではない励起及び発光パラメータと共に適合する。しかし、化学光検出系と同様に、ここでは分離してない産物バンドは8以上の原子のスペーサー長が解析された(レーン12、13と15-18との比較)。
【0084】
本実施例では、試験した実施例4のA−タイプポリメラーゼよりも変異型3’−5’エキソヌクレアーゼ機構を持つB−タイプポリメラーゼの方が良好にCy-5-dUTP化合物に組み込まれたことを示している。各A-、B-タイプポリメラーゼに対して、スペーサー分子が長くなると、より良好な組み込みの傾向があることが実証されている。非常に疎水性の蛍光色素MR121は、組み込み後DNAの性質を変えるが、これらの分子は実験上の機構では解析ができなかったものである。
【0085】
実施例9
誘導体化化合物により置き換えられた全4種の天然のdNTPを用いたDNAの合成
この実験は、鋳型cass1、cass5、cass10(図7)を用いて行なわれた。使用したポリメラーゼはTgo exo−およびVent exo−(各0.1、0.5及び1単位)であった。天然のdNTPは、コントロール反応(レーン1-6)を除いて、それらの誘導体化類似体により完全に置き換えられた。すべての反応混合物と鋳型cass1,dass5およびcass10による産物は、4+1、20+1および40+1ヌクレオチド組み込みに相当するレーン3、4及び5に示す。ひとつの“余分な”ヌクレオチドの末端付加はTaqポリメラーゼの特徴として一般に知られている。
【0086】
レーン7-10には、cass1とVent exo-ポリメラーゼを用いた反応産物を示す。反応7(レーン7)には、アッセイに存在する唯一のヌクレオチド三リン酸であるHex7c7Gdが含まれた。ここではプライマーが、塩基対合規則に対応してひとつのヌクレオチドにより正確に伸長され、誤った組み込みは検出されなかった(図1bを参照:材料と方法におけるCass1-10の配列)。反応8(レーン8)には、さらにローザミン-dCTP(他のヌクレオチドはない)が含まれた。組み込み後の停止は克服され、そして5〜6個の組み込まれた天然dNTPの範囲で他のバンド(シフトしたもの)がみられた。これは、反応7からの末端Hex7c7Gd残基がローザミン-dCTPによって更に伸長したということである。レーン9では反応混合液には反応8に加えてHex7c7Adが含まれた。ここでも、反応8での停止は消え、新たに添加された化合物によって伸長した(7-デアザ-dATPの比較的マイナーな修飾と一致する、反応8の産物までのわずかな移動距離に注意)。しかし、ここでは明確に定義される単一バンドの代りに、計3本のバンドが可視化されるが、これは誤った組み込みを意味し、ほとんどはおそらくアデニン残基(鋳型配列の最後の塩基)と向かい合わせの塩基である。反応10では、反応9の他の3つのヌクレオチドに加え、ビオチン-16-dUTPを添加した。ここでは適当なヌクレオチドが鋳型配列中のAの向かい側に挿入された。上述したように、立体異性体の発生の結果として、バンド分離はここでも検出された(Muhlegger,私信)。誤った組み込みはわずかな程度でのみ検出された。
【0087】
レーン11-14において、レーン7-10で証明されたように、同じ反応は、Tgo exo-ポリメラーゼにより目下のところ触媒されている。この酵素の注目すべき特徴は正確さであり、その理由はVent exo-の誤った組み込み(レーン9)がこのポリメラーゼでは起こらなかった(レーン13を参照)からである。ここでは、Hex7c7Adを反応混合液に添加した後、一つの分離したバンドだけが可視化される。この位置から最終産物を得るためにビオチン-16dUTPを結合させた。
【0088】
レーン15-22においては、レーン7-14と同じであるが、鋳型cass5を用いた実験を示している。ここで、2つのポリメラーゼを比較すると、類似の反応産物パターンが得られている(レーン15-18:Vent exo-ポリメラーゼ;レーン19-22:Tgo exo-ポリメラーゼ)。しかし、完了した反応混合液の産物(レーン18-22)は、それらの長さを考慮すると正確に分析されない。これは、より高濃度(50μM)のヌクレオチドと0、1単位の代りに0、5単位のポリメラーゼを使用した場合(レーン2-26)でも不可能である。ここで、誤った組み込みの傾向は、ヌクレオチド濃度とポリメラーゼ濃度が低い反応と比較すると増大した(レーン16、17とレーン24、25の比較)。特に、レーン25とcass10を用いた場合(レーン29)では、不完全なヌクレオチド混合物が使用された場合に、大量の異なる中間産物が測定されうる(レーン13と比較)。しかし、完全なdNTP混合物が使用された場合(レーン22、26、30を参照)には、失敗した合成産物が本実施例ではないので、これらの誤った組み込みはすべて明らかに形成されていない。
【0089】
cass10が鋳型として機能する場合、cass5よりも、より長い反応産物が合成されたが、所定の産物は産出されない(レーン30、32)。この場合にはいくつかの中間産物が検出される。標的配列に達していたか否かの、情報は得られない。Tgo exo-ポリメラーゼ産物はより少ない停止とより長い産物(レーン30とレーン32とを比較)を生じる傾向がみられる。ローザミン-dCTPを正規のdCTPに置き代えると(レーン34-36)、推定の最終産物が重合される(レーン36)。ここで、反応30と32よりずっと少ない程度に停止がおこる。誘導体化ローザミン-dGTPが正規のdGTP(より低分子量である)と置き換わったが、反応36の最終産物は、反応30と32の最長の産物よりも、より高分子量の位置に移動するため、反応30と32での全長合成は失敗したにもかかわらず、反応36は明らかに標的配列に到達している。
【0090】
本実施例では、cass1のみを用いて、誘導体による全4種のヌクレオチドの全置換が証明された(レーン7-14)。
【0091】
cass10を使用する場合(レーン27-30及び32-36)、バンドは18個組み込まれた天然ヌクレオチド(レーン15-26、cass5を使用した場合)の範囲に、また38−39個の天然ヌクレオチドの範囲に移動し、これは、ヘテロ2本鎖の鋳型プライマーが不完全に変性されたことに対応するものであり、他のいくつかのコントロール実験でも検出されうる(データは示さない)。
【0092】
実施例10
誘導されたヌクレオチド三リン酸による天然dNTPの完全置換及び40塩基対の標的配列の重合
実施例6で使用された鋳型を用いた場合、電気泳動中の合成停止と不規則な移動により、cass5と10での反応の産物の長さを正確に決定することは不可能であった。本実施例(図8)では、DNAポリメラーゼにより触媒される正確な重合の回数を決めるため、本発明者は鋳型cass1-10の完全なセットを使用した。カセット1-10は10種類のオリゴヌクレオチドであり、基礎単位から構成され、互いに長さが4ヌクレオチドずつ異なる。これらの基礎単位において、各塩基が一度ずつ提示される。ここで使用されたヌクレオチドは、Hex7c7Gd、ジゴキシゲニン-dCTP、アミノペンチニル-7-デアザ-dATP、ビオチン-16-dUTPである。ローザミン-dCTPをこのアッセイではDig-dCTPにより置き換えた。その理由は、後者は得られる重合産物の電気泳動の移動度を妨害しないからである(データは示してない)。使用されたポリメラーゼはTgo exo-ポリメラーゼ(反応当たり0.1単位)であった。
【0093】
cass1での反応産物は、露光過度の後でのみ可視化され、図8では星印で印をつけてある。鋳型としてcass10及び天然dNTPを用いたコントロール反応(40個の取り込みが可能)をレーン1-4に示してある。
【0094】
使用する鋳型の長さが増すにつれ(cass1-10)、重合産物の長さも増加したことが示される。実施例6の結果と比較すると、合成停止の数は、組み込まれたヌクレオチドの最大数(4、8、12...)の1nを、カセットごとに異なる電気泳動移動度の増加(プライマーと産物との距離)に対してプロットすると、線状の相関性がみられる(図8a)。このことから、全長産物がすべてのカセット-鋳型で合成されたことを強く示している。ここで、DNA配列は酵素的(組み込まれたヌクレオチドの最大数:40、各塩基につき10回)に形成され、プリン類がそれらの7-デアザ-類似体により置き代えられ、ピリミジン類がレポーター基に結合した通常の核酸塩基である、4種の誘導されたヌクレオチドから構成される。
【0095】
実施例11
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による修飾ヌクレオチドの取り込み
修飾dNTPの有効な取り込みの測定のための第2の実験法として、PCRを選択した。PCRでは、プライマー伸長反応とは違い、数ラウンドの増幅の後にも標識されたヌクレオチドが鋳型鎖に存在し、最終的に双方の鎖が2本鎖DNAの各5’末端の未標識プライマーを除き、誘導された化合物から成る。反応混合液では各天然ヌクレオチドはそれらの標識された対応物により完全に置き代えられた。増幅パラメーターは以下の通りである:
1×95℃2分
35×95℃30秒、60℃30秒、72℃60秒
鋳型濃度は反応あたりtPA-遺伝子を含む線状化プラスミド0.5-0.7fmolとした。517bpDNA断片を生じさせるプライマー(tPAエクソン9 5’-TGG.TGC.CAC.GTG.CTG.AAG.AA-3’(配列番号1)とtPAエクソン12 5’-AGC.CGG.AGA.GCT.CAC.ACT.C-3’(配列番号2)、そして264bpDNA産物を生じさせるtPAエクソン10 5’-AGA.CAG.TAC.AGC.CAG.CCT.CA-3’(配列番号3)とtPAエクソン11 5’-GAC.TTC.AAA.TTT.CTG.CTC.CTC-3’(配列番号4))は各20pmolとした。
【0096】
反応あたりのポリメラーゼ量は2.6単位、各dNTPのヌクレオチド濃度は200μMであった。サイクル処置の後、プローブを2%アガロースゲルで解析した。与えられた誘導体を良好なものとして受け入れるための指標は産物のバンドが作られることであった。
【0097】
一般に、これらの産物はモノマー基礎単位がより高分子量であるために、分子量がシフトした。より高分子量への移行は使用する化合物に厳密に依存していた。図9に示す例では、ビオチン化した264bp産物が、約520bpの見かけの分子量に移動した。この断片をゲル(レーンD)から単離し、DNAを回収して、天然dNTPを用いた新たな増幅のラウンドで鋳型として使用し、元の264bp産物を生じさせる(復帰)。レーンDのDNA鋳型を各希釈段階(レーンE-J)で10倍ずつ順次希釈すると、産物収量の減少がみられた(鋳型滴定)。ゲルの約500bp位置から鋳型を回収したため、プラスミドを含む線状化されたプラスミノーゲン活性化因子遺伝子の残りのプラスミドDNAがここで鋳型として機能するという可能性は非常に低い。そして、復帰により得られた産物を精製して配列決定した。配列決定より、元のプラスミドと比較して、配列には変化がないことが明らかにされた。
【0098】
表2ではいくつかのポリメラーゼが異なる誘導体デオキシヌクレオチドで産物を合成できたことを示している。
【0099】
表2 各天然dNTPがそれらの誘導化された対応物により完全に置き代えられたPCR。
【0100】
1)Hex7c7Gdはエチジウムブロマイド-蛍光を消光する。産物は銀染色の後でのみ可視化された。
【0101】
アミノペンチニル-7-デアザ-dATPの場合で、他の誘導体との組み合わせにおいてのみ、いくつかのポリメラーゼによって産物が作られることに留意すべきである。dTTPを(A-T-塩基対が完全に置き代えられた)Dig-またはビオチン-16-dUTPによって置き代えた時、産物が作られた。この産物はアミノ機能化された塩基を組み込んでおり、それによって蛍光色素または検出しうる基による”ポストラベリング”にとって理想的な基質になる。
【0102】
参考文献
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[11] Goodman, M.F. and Reha-Krantz L. Patent(International Application Number PCT/US97/06493, WO97/39150, Synthesis of Fluorophore-labeled DNA.
【図面の簡単な説明】
【図1】a:Nuc鋳型/プライマーシステムを示す。
b:カセット1-10の鋳型/プライマーシステムを示す。
【図2】ヘキシニル-7-デアザ-dATP及びヘキシニル-7-デアザ-dGTPの取り込みを示す。
レーン1-6:反応当たり0.1単位のTaq-ポリメラーゼを用いたコントロール反応。レーン1:プライマーとバッファーのみ;レーン2:鋳型17、完全な反応混合物、すべての4dNTP;レーン3:レーン2と同様であるがdATPのみ;レーン4:鋳型16、完全な反応混合物、dGTPのみ;レーン5:レーン4と同様であるがすべての4dNTP;レーン6:鋳型を除いた完全な反応混合物;レーン7-8:鋳型17、0.1単位のポリメラーゼ、それぞれ5及び50μMのヘキシニル-7-デアザ-dATP;レーン9-10:鋳型16、0.1単位のポリメラーゼ、それぞれ5及び50μMのヘキシニル-7-デアザ-dGTP;レーン11-14:レーン7-10と同様であるが1単位のポリメラーゼ;レーン15-17:鋳型8、0.1単位のポリメラーゼ、5μMの誘導されたヌクレオチドであるヘキシニル-7-デアザ-dATP(レーン15)、ヘキシニル-7-デアザ-dATPとヘキシニル-7-デアザ-dGTP(レーン16)、ヘキシニル-7-デアザ-dATP、ヘキシニル-7-デアザ-dGTPとローザミン-dCTP(レーン17);レーン18-20:レーン15-17と同様であるが50μMのdNTP;レーン21-26:レーン15-20と同様であるが1単位のポリメラーゼ;レーン27-34:鋳型3;レーン27:ヘキシニル-7-デアザ-dGTP(50μM)、0.1単位のポリメラーゼ;レーン28:ヘキシニル-7-デアザ-dGTPとビオチンdUTP(各50μM)、0.1単位のポリメラーゼ;レーン29-30:レーン27-28と同様であるが1単位のポリメラーゼ;レーン31-32:ヘキシニル-7-デアザ-dGTPとフルオレセイン-12-dUTP(各50μM)、それぞれ0.1単位及び1単位のポリメラーゼ;レーン33-34:ヘキシニル-7-デアザ-dGTPとAMCA-6-dUTP(各50μM)、それぞれ0.1単位及び1単位のポリメラーゼ。
化合物:A:ヘキシニル-7-デアザ-dATP;B:ヘキシニル-7-デアザ-dGTP;C:ローザミン-dCTP;D:ビオチン-16-dUTP;E:フルオレセイン-12-dUTP;F:AMCA-6-dUTP。
【図3】Tgo exo-ポリメラーゼによるローダミン-グリーン-dUTPの取り込みを示す。
隣接位置でのRho-グリーンとRho-グリーン-X-dUTPの複数の取り込みと基質活性に対するリンカーの長さの比較
レーン1-6:コントロール反応。レーン1:Dig-標識プライマー(22mer)とバッファーのみ;レーン2:Dig-標識プライマー(20mer)とバッファーのみ;レーン3:鋳型/プライマー(28個の取り込みが可能)、Taq-ポリメラーゼと4種の通常のdNTP;レーン4:鋳型/プライマー(12個の挿入が可能)、Taq-ポリメラーゼと4極の通常のdNTP;レーン5:鋳型/プライマー(dTTPまたはdUTPの18回の挿入が可能)、Taq-ポリメラーゼと4種の通常のdNTP;レーン6:レーン1と同様;
レーン7-14:0.1単位のTgo exo-ポリメラーゼを用いた反応;レーン7-10:ローダミン-グリーン-dUTP;レーン11-14:ローダミン-グリーン-X-dUTP;レーン7:鋳型Nuc T4、5μMローダミン-グリーン-dUTP;レーン8:鋳型Nuc T4、50μMローダミン-グリーン-dUTP、dATP、dGTP;レーン9:鋳型Nuc T15、5μMローダミン-グリーン-dUTP;レーン10:鋳型Nuc T15、50μMローダミン-グリーン-dUTP;レーン11:鋳型Nuc T4、5μMローダミン-グリーン-X-dUTP;レーン12:鋳型Nuc T4、50μMローダミン-グリーン-X-dUTP、dATP,dGTP;レーン13:鋳型Nuc T15、5μMローダミン-グリーン-X-dUTP;レーン14:鋳型Nuc T15、50μMローダミン-グリーン-X-dUTP;
レーン15-22:レーン7-14と同様であるが、1Uのポリメラーゼ;
レーン23-30:レーン15-22と同様であるが60分の反応時間。
【図4】種々のポリメラーゼによる種々のU-誘導体の取り込みを示す。
種々のU-誘導体が鋳型Nuc T15上の隣接した位置に種々のポリメラーゼによって効率的に取り込まれる。
レーン1-6:コントロール反応。レーン1:プライマーとバッファーのみ。レーン2-6:反応あたり0.1単位のTaqポリメラーゼ;レーン2:12.5μMdATP;レーン3:12.5μMdGTP;レーン4、5:同一で各天然dNTP12.5μM;レーン6:レーン4、5と同様で鋳型を含まない;他の全ての標識反応は示された誘導ヌクレオシド三リン酸のみを含む。レーン7-10:Vent exo-ポリメラーゼによるテトラメチルローダミンの取り込み。レーン7:5μMのTMR-dUTPと0.1単位のポリメラーゼ;レーン8:50μMのTMR-dUTPと0.1単位のポリメラーゼ;レーン9、10:レーン7、8と同様であるが1単位のポリメラーゼ。レーン11-14:レーン7-10と同様であるがCy5-dUTPを使用;レーン15-18:Chy-ボリメラーゼクレノウ断片によるフルオレセイン-dUTPの取り込み。レーン15、16:それぞれ5μMまたは50μMのフルオレセイン-dUTP及び0.1単位ポリメラーゼ;レーン17、18:レーン15、16と同様であるが1単位のポリメラーゼ;レーン19-22:レーン15-19と同様であるが基質としてAMCA-dUTPを使用;レーン23-34:Tgo exo-ポリメラーゼによる取り込み;レーン23-26:レーン15-19と同様であるが基質としてフルオレセイン-dUTPを使用;レーン27-30:レーン15-17と同様であるが基質としてビオチン-dUTPを使用;レーン31-34:レーン15-17と同様であるがジゴキシゲニン-dUTPを使用。
【図5】A−タイプポリメラーゼによる種々のスペーサー長を有するCy5-dUTPの取り込みを示す。
A−タイプポリメラーゼによる種々のリンカー長を有するCy5-dUTPの取り込み効率の比較。
レーン1-5:コントロール反応。レーン1と2:ポリメラーゼなし;レーン1:更に鋳型なし;レーン3と4:4dNTPと鋳型NucT4を有する完全反応混合物;レーン5:鋳型なしの完全反応混合物;レーン6-20:Taqポリメラーゼ;レーン6-14:鋳型NucT4;レーン15-20:鋳型T15;レーン6-8:17原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン6:5μMのCy5-dUTP;レーン7:50μMのCy5-dUTP;レーン8:50μMのCy5-dUTP及び12.5μMのdATPとdGTP;レーン9-11:レーン6-8と同様であるが24原子のスペーサーをもつCy5-dUTPを有する;レーン12-14:レーン6-8と同様であるが38原子のスペーサーをもつCy5-dUTPを有する;レーン15、16:鋳型NucT15、それぞれ5及び50μMの17原子のスペーサーをもつ、Cy5-dUTP;レーン17、18:レーン15、16と同様で、それぞれ5及び50μMの24原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン19、20:レーン15、16と同様で、それぞれ5及び50μMの38原子のメペーサーをもつCy5-dUTP;レーン21-34:レーン6-20と同様であるが、Taqポリメラーゼの代わりに、Chy-クレノウポリメラーゼを使用。
【図6】exo- B−タイプポリメラーゼによる種々のスペーサーを有するCy5-dUTPとMR121-dUTPの取り込みを示す。
B-タイプポリメラーゼによる種々のリンカー長を有するCy5-dUTPとMR121-dUTPの取り込み効率の比較
レーン1-5:0.1単位のTaqポリメラーゼを用いたコントロール反応。レーン1:プライマーのみ;レーン2:鋳型/プライマー、ヌクレオチドなし;レーン3:完全反応混合物;レーン4:レーン3と同様で、pol無し;レーン5:レーン3と同様で、pol無し;レーン6-8:17原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン6:5μMのCy5-dUTP;レーン7:50μMのCy5-dUTP;レーン8:50μMのCy5-dUTP及びdATPとdGTP;レーン9-11:レーン6-8と同様であるが24原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン12-14:レーン6-8と同様であるが38原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン15-23:レーン6-14と同様であるがCy5-dUTPの代わりに8、13、24原子のリンカー長を持つMR121-dUTP;レーン24-35:鋳型NucT15;レーン24:5μMの17原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン25:50μMの17原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン26-27:レーン24-25と同様であるが24原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン28-29:レーン24-25と同様であるが38原子のスペーサーをもつCy5-dUTP;レーン30-35:レーン24-29と同様であるがCy5-dUTPの代わりに8、13、24原子のリンカー長を持つMR121-dUTP。
6a:化学発光検出前の図6のブロットに対する蛍光スキャン
スキャンは図6のレーン6-23を含み、ブロッキング過程が蛍光分析を妨害することが示されたので、ジゴキシゲニン標識プライマーの免疫学的検出の前に分析した。レーン1-9:Tgo exo-ポリメラーゼによる鋳型NucT4へのCy5-dUTPの取り込み。レーン1-3:17原子のスペーサー;レーン4-6:24原子のスペーサー;レーン7-9:38原子のスペーサー。Tgo exo-ポリメラーゼによる鋳型T4へのMR121-dUTPの取り込み。レーン10-12:MR121-8-dUTP;レーン13-15:MR121-13-dUTP;レーン16-18:MR121-24-dUTP。
【図7】誘導化されたdNTPによるすべての4種のデスオキシヌクレオシド三リン酸の完全置換を示す。
使用したポリメラーゼは標識反応(レーン7-36)に対してVent exo-とTgo exo-であり、コントロール反応(レーン1-6)ではTaq polであった。使用した誘導体は:A:dGTPの代わりヘキシニル-7-デアザ-dGTP(示したように5μMと50μM)。B:dCTPの代わりにローザミン-dCTP(示したように5μMと50μM)。C:dATPの代わりにヘキシニル-7-デアザ-dATP(示したように5μMと50μM)。D:dTTPの代わりにビオチン-16-dUTP(示したように5μMと50μM)。E:コントロールとして反応34-36においてdCTP、未標識。
【図8】様々に誘導された4つのデスオキシヌクレオシド三リン酸から成るDNA鎖の合成を示す。
誘導ヌクレオチドによって置換されたすべてのdNTPを有する40個のヌクレオチド標的配列の合成の実証。
レーン1-4:コントロール反応;レーン1:プライマーのみ;レーン2、3:0.1単位のTaqポリメラーゼと各12.5μMの天然dNTPを含む完全反応混合物;レーン5:レーン1と同様;レーン5-14:Tgo exo-ポリメラーゼ(反応当たり0.1単位)を有する標識反応、鋳型としてレーン5はcass1、レーン6はcass2、レーン7はcass3、レーン8はcass4、レーン9はcass5、レーン10はcass6、レーン11はcass7、レーン12はcass8、レーン13はcass9、レーン14はcass10;誘導体(各50μM)は:dATPの代わりにアミノ-ペンチニル-7-デアザ-dATP、dGTPの代わりにヘキシニル-7-デアザ-dGTP、dCTPの代わりにジゴキシゲニン-dCTP,dTTPの代わりにビオチン-16-dUTP;反応時間30分;レーン15-24:レーン5-14と同様であるが60分の反応時間。
a:図8の分離した生成物の移動距離のln
【図9】ビオチン-16-dUTPによるdTTPの完全置換を伴うPCRによる264bp断片の生成を示す。
PCRでの修飾ヌクレオチドの取り込み(完全置換)
Mで印をつけたレーンはマーカーレーンである。レーンA:天然dNTPを用いたコントロール反応;レーンB:ビオチン-16-dUTPで完全に置換されたdTTPを有する264bpの断片;レーンC:鋳型としてレーンBを切除、精製した生成物を使用し、天然dNTPを用いた264bpの断片。レーンD:レーンCと同様であるがビオチン-16-dUTPで完全に置換されたdTTPを使用;レーンK:レーンAと同様(コントロール);レーンE-J:レーンCと同様であるが添加した鋳型の連続希釈(10倍)(鋳型滴定)。
【図10】使用した誘導体の化学式を示す。
【図11】使用した誘導体の化学式を示す。
【図12】使用した誘導体の化学式を示す。
【図13】使用した誘導体の化学式を示す。
【図14】使用した誘導体の化学式を示す。
【図15】使用したヌクレオシド誘導体のリストを示す。
Claims (6)
- 好熱性DNAポリメラーゼ、核酸鋳型、プライマー及びポリメラーゼによって新たに合成されるDNA中に取り込まれ得る修飾ヌクレオシド三リン酸を使用する酵素的核酸標識の方法であって、DNAポリメラーゼがB−タイプポリメラーゼの遺伝子操作されたexo−変異体であって3’エキソヌクレアーゼ活性を示さないものであり、少なくとも2種の天然デオキシヌクレオシド三リン酸が対応する修飾デオキシヌクレオシド三リン酸またはその誘導体に完全に置換され、生成する核酸において4種の塩基のうち少なくとも2種が修飾を有し、完全な標的の長さが達成される、前記方法。
- 酵素的核酸標識が、3種の天然デオキシヌクレオシド三リン酸が対応する修飾デオキシヌクレオシド三リン酸またはその誘導体で完全に置換される反応において行われ、合成された核酸において4種の塩基中3種が修飾を有し、完全な標的の長さが得られる、請求項1に記載の方法。
- 酵素的核酸標識が、4種の天然デオキシヌクレオシド三リン酸が対応する修飾デオキシヌクレオシド三リン酸またはその誘導体で完全に置換される反応において行われ、合成された核酸が完全に修飾塩基から構成され、完全な標的の長さが得られる、請求項1に記載の方法。
- 二本鎖核酸の標識を増幅反応で行い、2若しくはそれ以上の縮重またはイノシン含有プライマーを使用する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 修飾ヌクレオチドが、カルボシアニン、ローダミン、フルオレセイン、クマリン、ビオチン等のビタミン、ジゴキシゲニン等のハプテン、オキサジン、及びコレステロール及びエストラジオール等のホルモンからなる群から選択される親水性標識に結合しており、そして色素をヌクレオチドに結合させるリンカーが約15個またはそれ以上の炭素原子の長さを有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- PCRによるDNA合成と同時のDNA標識のために使用する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
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