JP4150135B2 - ノロ低減剤及びそれを用いた遠心力成形製品の製造方法 - Google Patents

ノロ低減剤及びそれを用いた遠心力成形製品の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はノロ低減剤及びそれを用いた遠心力成形製品の製造方法に関し、詳しくはモルタル又はコンクリートを遠心力成形して製造するコンクリートパイル、鋼管・コンクリート複合パイル、ポール、ヒューム管、及び鋼管ライニング等の遠心力成形製品のノロの発生を低減又は防止するノロ低減剤及びそれを用いた遠心力成形製品の製造方法である。
【0002】
【従来技術とその課題】
従来、遠心力成形で製造されるコンクリート製品製造時に、遠心力によってノロが多量に絞り出されてくる。このノロは水の他に固形分として20〜40重量%のセメントや微粒砂を含み強アルカリ性を呈する。従って、このまま工場外に廃棄することはできず、セメントペースト濃度の濃いパイル、ポール等のノロは1〜2m3の容器にとってそのまま固め最終処分場に埋め立てられる。
【0003】
セメントペースト濃度の薄いヒューム管では固形分を沈殿濾過した後、さらに脱水機に掛けて水分の少ない状態として最終処分場で処理され、残ったアルカリ水は中和して下水に流されるが、昨今の事情により固形分は産業廃棄物として処分し難くなっており、アルカリ水の管理も負担となっている。
このため当業界では、ノロ低減又は防止剤が切望されている。
【0004】
これに対して、本発明者らはベントナイトを主成分とするノロ低減剤(特開平3-247543号公報)やそのノロ防止力を高めた、モンモリナイト系粘土鉱物(ベントナイト)と有機酸類、アミン類、糖類、フェノール類、アルコール類、及びリン酸化合物の群から選ばれた一種又は二種以上とを含有してなるノロ低減剤(特開平6-183799号公報)を提案した。
【0005】
しかしながら、ベントナイトは天然産であるために種々の不純物を含み、膨潤度は同程度でも鉱区によりノロ防止力が異なり、場合によっては同じ鉱区でも採掘場所によりノロ防止力が異なることが明らかとなった。
さらに、ベントナイトの粉砕工程や運搬工程又はノロ低減剤の製造工程や運搬工程でSO3を含む成分が不純物として混入した場合も同様にノロ防止力が低下することも明らかとなった。
従って、ベントナイトを主成分とするノロ低減剤は入荷するベントナイトによって、さらには、ベントナイトの粉砕工程や運搬工程、ノロ低減剤の製造工程や運搬工程でSO3を含む成分が不純物として混入することによりノロ防止力が変動し、安定的にノロ低減剤を供給することが難しいという課題が発生した。
【0006】
また、前記したベントナイトのノロ防止力を高める有機酸類、アミン類、糖類、フェノール類、アルコール類、及びリン酸化合物等の成分も入荷するベントナイトによっては効果がない場合や、逆にベントナイト自身のノロ防止力を低下させる成分もあるという課題も発生した。
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ベントナイトのノロ防止力を左右する成分の種類とその含有量を特定し、かつ、このようなベントナイトのノロ防止力を向上させる成分を知見し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、SO3含有量が1重量%以下のノロ低減剤用ベントナイトを選択して使用する方法であり、コンクリート1m3に対して、SO3含有量1重量%以下の、選択したノロ低減剤用ベントナイトを主成分とするノロ低減剤を1〜12kg添加して練混ぜ、それを遠心力成形する遠心力成形製品の製造方法であり、コンクリート1m3に対して、SO3含有量1重量%以下の、選択したノロ低減剤用ベントナイト1〜12kgと、3〜24gのグリセリン及び/又は30〜240gの蔗糖とを主成分とするノロ低減剤を添加して練混ぜ、それを遠心力成形する遠心力成形製品の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のベントナイトのノロ防止力を低下させる成分とはSO3であり、硫酸アルカリ金属塩や硫酸アルカリ土類塩等として含まれる。その理由は、一般にベントナイトは岩石の風化作用や地下深くで水熱合成によって変質して生成したものであるが、生成後に火山活動の影響を受けた場合やベントナイトが海水の作用により生成する場合及び単に生成しているベントナイトが海水の影響を受けた場合、さらに石膏鉱脈がベントナイトの鉱床に入り込んだ場合もSO3として数%含有する。
【0010】
不純物としてのSO3が、石膏の形態として含まれる場合は、ベントナイトを一定の水比のスラリーとした時のスラリー粘度の変化は小さく、静置しておいても上澄み液の発生量は変わらなく、いわゆる保水性等のベントナイトの特性は変化しない。SO3がNa2SO4の形態で含む場合は含有量が多くなるとスラリー粘度は上昇するが静置した時の上澄み液の発生量は少なくなり、むしろ保水性は強化される。そして、いずれの場合もノロ防止力を低下させる。
【0011】
一方、ベントナイトのノロ防止機構も十分解明されていないが、セメントにベントナイトを添加して練混ぜたセメントペーストを液体窒素で直ぐに凍結して、凍結させた状態で走査型電子顕微鏡でペースト破断面を観察すると、微細で薄い箔のようなモンモリロナイトの結晶が六角形の連続した網目構造を形成していることから、この中に、水を閉じこめて遠心力に抵抗して水を移動させないものと推察される。
【0012】
本発明で、SO3とはCaSO4の場合はCaO・SO3の中のSO3という意味であり、Na2SO4ではNa2O・SO3の中のSO3という意味である。
【0013】
なお、コンクリート中のセメントにも石膏が入っているが、ベントナイトを添加しても、ベントナイト自身のノロ防止力には影響を受けない。
すなわち、コンクリートの練り混ぜ時に、ベントナイトを添加するからである。また、無水石膏を主成分とする高強度混和材を予め混和したコンクリートにベントナイトを添加しても、ベントナイト自身のノロ防止力には影響を受けない。むしろ、無水石膏を主成分とする高強度混和材を予め混和したコンクリートは、該高強度混和材を混和しないコンクリートよりも少ない量のベントナイトの添加で同様のノロ防止効果を達成できる。これより、ベントナイトのノロ防止力を低下させるのはベントナイト自身に自然と含まれるSO3、そして、ベントナイトの粉砕工程や運搬工程、ノロ低減剤の製造工程や運搬工程でSO3を含む成分が不純物として混入することによるものである。
【0014】
本発明において、ベントナイト中のSO3含有量は、1重量%以下である。
SO3の含有量が多くなるにつれてベントナイトのノロ防止力は順次低下し、1重量%を超えるようになると特に著しくなる。従って、SO3量は1重量%以下、好ましくは0.7重量%以下であり、より好ましくは0.5重量%以下である。
【0015】
本発明で使用されるベントナイトのA.C.C法による膨潤度は10以上であり、好ましくは15以上、より好ましくは20以上であるが、上限は天然産では30程度である。また、ベントナイトの添加量はコンクリート1m3 に対して1〜12kgであり、1kg未満では膨潤度が高くても実用的なノロ低減又は防止効果は小さく、また、12kgを超えて添加すると膨潤度が小さくても大幅に単位水量が増加し強度が大きく低下するようになり好ましくない。好ましくは1.5〜10kgであり、より好ましくは2〜8kgである。
【0016】
また、本発明のSO3を不純物として含有するベントナイトのノロ低減効果や防止力を高めるためにグリセリン及び/又は蔗糖を添加する。
前記したようにベントナイトのノロ低減効果や防止力を高める成分として有機酸類、アミン類、糖類、フェノール類、アルコール類、及びリン酸化合物等のCa2+イオン封鎖作用を有する成分がある。
しかしながら、適量のSO3を含有するベントナイトのノロ低減効果や防止力を高める作用を有するのはグリセリンと、糖類の中の蔗糖のみであり、それぞれ単独でもノロ防止力を向上させるが併用するとよりノロ防止力は向上する。しかしながら、SO3含有量が1重量%を超えると効果は示されなくなる。
【0017】
グリセリンの添加量は、コンクリート1m3に対して3〜24gであり、好ましくは4〜20gであり、より好ましくは6〜18gである。3g未満ではノロ防止力の効果は小さく、また、24gを超えて添加してもノロ防止力の向上作用は低下する。
【0018】
蔗糖の添加量は、コンクリート1m3に対して30〜240gであり、好ましくは40〜200gであり、より好ましくは60〜180gである。30g未満ではノロ防止力の効果は小さく、また、240gを超えて添加してもノロ防止力の効果は低下する。
【0019】
本発明において、コンクリートを練混ぜる際に、ベントナイトは粉末状態又は練混ぜ水の一部や全量でスラリーの形で添加する。また、グリセリンや蔗糖は予めベントナイトに混ぜ込んでも、ベントナイトとは別々に添加してもよいものである。さらに、使用するセメントの種類は特に限定されなく、減水剤は高性能減水剤や高性能AE減水剤が使用されるが、特に好ましいのはポリアルキルアリルスルホン酸塩系やメラミン樹脂スルホン酸塩系の高性能減水剤である。
【0020】
遠心力成形方法は、ノロの発生が低減又は防止され、かつ、遠心力成形製品の締まりがよく、運搬時の振動や衝撃などで脱落しなければ特に限定されない。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】
実施例1
同一鉱区から採掘されたSO3含有量の異なるベントナイト3種類と、限定する数値を正確に確定するためと天然にSO3が含まれる場合と人工的にベントナイトにSO3を添加した場合で同様の効果が示されか否かを確認するために以下の試験を行った。天然に含まれるSO3は二水石膏の形態であることがX線回折で確認され、人工的には天然無水石膏(粉末度6000cm2/g)をベントナイトに添加した。
最大骨材寸法15mm、スランプ10±2cm、空気量2±0.5%、単位水量140kg/m3、普通セメント500kg/m3、砂654kg/m3、砕石1075kg/m3、高性能減水剤9kg/m3の基本コンクリート配合に上記ベントナイトを混和して30リットル分のコンクリートを遊星型ミキサで練混ぜ、そのコンクリートをφ20×30L×5cmの遠心力成形型枠に17.5kg仕込んで、低速を3Gで3分、中速Iを10Gで2分、中速IIを20Gで2分、高速を30Gで3分の条件で遠心力成形した。ベントナイトの添加量による単位水量の変動と成形後のノロ発生量及び20℃で4時間前養生してから75℃まで3時間で昇温し、そのまま5時間保持してから蒸気バルブを止め、翌日まで養生槽内に自然放冷した材齢1日の強度測定結果を表1に示す。
なお、コンクリートの練混ぜは骨材とセメントをミキサに投入して20秒間空練りした後、減水剤を溶解した水を添加して30秒間練混ぜ、次いで、ベントナイト1に対して水(練混ぜ水の一部を用いる)10としたスラリーを添加して1分間練混ぜ、スランプは設計値となるように水量の加減で調節した。
【0023】
〈使用材料〉
セメント :普通ポルトランドセメント、市販品
細骨材 :新潟県姫川産川砂
粗骨材 :新潟県姫川産砕石
高性能減水剤:ナフタレン系、市販品
ベントナイト▲1▼:SO3含有量0.11重量%の天然ベントナイト(膨潤度22)
ベントナイト▲2▼:SO3含有量0.48重量%の天然ベントナイト(膨潤度24)
ベントナイト▲3▼:SO3含有量1.26重量%の天然ベントナイト(膨潤度23)
ベントナイト▲4▼:SO3含有量0.11重量%の天然ベントナイトに天然無水石膏をSO3として0.48重量%となるように添加したもの(膨潤度23)
ベントナイト▲5▼:SO3含有量0.11重量%の天然ベントナイトに天然無水石膏をSO3として1.26重量%となるように添加したもの(膨潤度21)
【0024】
【表1】
Figure 0004150135
【0025】
表1より、ノロ発生量はSO3含有量が高くなると多くなる。また、天然に含有する場合も人工的に添加した場合も同様のSO3含有量であれば、ノロ発生量は同様であることが示される。更に、SO3化合物が石膏の場合は石膏の形態による影響もなく、SO3含有量が1重量%を超えると発生するノロ量も急に多くなることが示される。
【0026】
実施例2
最大骨材寸法15mm、スランプ10±2cm、空気量2±0.5%、単位水量140kg/m3(140kg/m3)、普通セメント500kg/m3(500kg/m3)、高強度混和材として天然無水石膏50kg/m3(0kg/m3)、砂654kg/m3(671kg/m3)、砕石1075kg/m3(1104kg/m3)、高性能減水剤9kg/m3(9kg/m3)の基本コンクリート配合[( )内数値は天然無水石膏を添加しない配合]に、SO3含有量の少ないベントナイトを厳選し、その種類を変え、更にそれに天然無水石膏(粉末度6000cm2/g)を添加して人工的にSO3含有量を変えたベントナイト(表2参照)を用いて30リットル分のコンクリートを遊星型ミキサで練混ぜ、そのコンクリートをφ20×30L×5cmの遠心力成形型枠に17.5kg仕込んで、低速を3Gで3分、中速Iを10Gで2分、中速IIを20Gで2分、高速を30Gで3分の条件で遠心力成形した。使用したベントナイトのSO3含有量を表2に、ベントナイトの添加量による単位水量の変動と成形後のノロ発生量及び20℃で4時間前養生してから75℃まで3時間で昇温し、そのまま5時間保持してから蒸気バルブを止め、翌日まで養生槽内に自然放冷した材齢1日の強度測定結果を表3〜表5に示す。
なお、コンクリートの練混ぜは骨材とセメント又は骨材とセメントと高強度混和材をミキサに投入して20秒間空練りした後、減水剤を溶解した水にベントナイトを懸濁したものを添加して1分間練混ぜ、スランプは上記範囲となるように水量の加減で調節した。
【0027】
【表2】
Figure 0004150135
【0028】
【表3】
Figure 0004150135
【0029】
【表4】
Figure 0004150135
【0030】
【表5】
Figure 0004150135
【0031】
表3と表4より、いずれの膨潤度のベントナイトでもSO3含有量が1.0重量%まではSO3量の増加に対してノロの発生量も徐々に増加するが、1.0重量%を超えると急激にノロ発生量は増加することが示される。また、膨潤度が大きくなるほどノロ防止効果も高くなり、より好ましくは20以上であることも示される(実験No.2-2〜2-36)。
そして高強度混和材として無水石膏を予め添加したコンクリートの方が無添加のコンクリートの場合よりもノロ防止効果が発揮されることも認められる(実験No.2-9〜2-15と実験No.2-38〜2-44)。
【0032】
さらに、表3と表5よりベントナイトの添加量を増加させて行くとノロ発生量は指数関数的に減少するが、特に1kg/m3添加以上でノロ防止効果が増大し、好ましくは1.5kg/m3以上、より好ましくは2kg/m3以上である。一方、ベントナイトの添加量を多くするほどノロ防止効果は高くなるが、同一スランプとするのに単位水量が増加し、特に12kg/m3を超えると単位水量の増加は比例的でなくなり強度は著しく低下する。そして好ましくは10kg/m3以下、より好ましくは8kg/m3以下であることが示される(実験No.2-1、No.2-45〜2-56)
【0033】
実施例3
実施例2の実験No.2-23、No.2-27、2-29のコンクリートに蔗糖(a,工業用)とグリセリン(b,工業用)を添加量を変えて添加し、実施例2と同様の試験を行いノロの発生量のみを測定した結果を表6に示す。なお、蔗糖及び/又はグリセリンを添加してもスランプは変わらない。
【0034】
【表6】
Figure 0004150135
【0035】
表6より、蔗糖は30g/m3よりノロ防止効果を助長し、60〜200g/m3でノロ防止に対する助長効果は最大値に達し、その後、蔗糖の添加量の増加は徐々にノロ量を多く発生させるが260g/m3では全く助長効果が示されなくなる(実験No.3-8〜3-16)。
また、SO3含有量が少ない場合よりも適当量含有するベントナイトの方が蔗糖のノロ防止に対する助長効果(蔗糖0g/m3の場合のノロ量を100とした場合の低下率)は高く、SO3含有量が1.3重量%と多すぎると助長効果は示されない(例えば実験No.3-4,3-12,3-18)。
グリセリンの場合も3g/m3より急にノロ防止に対する助長効果を示し、4〜12g/m3でノロ防止に対する助長効果は最大値に達し、その後、グリセリンの添加量の増加は徐々にノロ量を多く発生させるが26g/m3では全く助長効果が示されなくなる(実験No.3-20〜3-28)。
また、SO3含有量が少ない場合よりも適当量含有するベントナイトの方がグリセリンのノロ防止に対する助長効果(グリセリン0g/m3の場合のノロ量を100とした場合の低下率)は高く、SO3含有量が1.3重量%と多すぎると助長効果は示されない(例えば実験No.3-24、3-29、3-30)。
また、適量同士で有れば蔗糖とグリセリンの併用はよりノロ防止効果を高めることが示される(実験No.3-31、3-24、3-4)。
【0036】
【本発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を有する。
▲1▼安定したノロ低減又は防止効果が得られる。
▲2▼遠心力成形して製造するコンクリート製品の生産効率を高め、環境問題を改善する。

Claims (3)

  1. SO3含有量が1重量%以下であるノロ低減剤用ベントナイトを選択して使用する方法。
  2. コンクリート1m3に対して、SO3含有量1重量%以下の、選択したノロ低減剤用ベントナイトを主成分とするノロ低減剤を1〜12kg添加して練混ぜ、それを遠心力成形することを特徴とする遠心力成形製品の製造方法。
  3. コンクリート1m3に対して、SO3含有量1重量%以下の、選択したノロ低減剤用ベントナイト1〜12kgと、3〜24gのグリセリン及び/又は30〜240gの蔗糖とを主成分とするノロ低減剤を添加して練混ぜ、それを遠心力成形することを特徴とする遠心力成形製品の製造方法。
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