JP4149822B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を汲み上げて圧送する復動形ポンプと前記ポンプにより圧送された液体を吐出する吐出ノズルを備えた液体吐出装置に関し、特には、吐出経路における異常の発生を検出する機能を備えた液体吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高圧洗浄装置や二液塗装装置等の液体吐出装置として、エアレスポンプやダイヤフラムポンプ等の空気駆動式の復動形ポンプにより液体供給源から液体を汲み上げて吐出ノズルまで定量供給するようにしたものがある。
【0003】
前記液体吐出装置では、ポンプから吐出ノズルに至る経路や吐出ノズルに漏れや詰まり等の異常が発生すると吐出ノズルからの吐出量が不安定になり、洗浄不良や塗装不良を招く虞がある。このため、従来の液体吐出装置には、吐出経路や吐出ノズルにおける異常の発生を監視する機能を備えたものがある(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−108964号公報(図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記液体吐出装置は、ポンプのピストン位置を検出するための多数の磁気センサを設け、ピストンの動作を監視することにより異常の発生を検知するように構成されている。このため、構成が複雑となり、製造コストが高くなるという問題があった。
【0006】
また、空気駆動式ポンプでは、ピストンの動作は吐出ノズルの開閉動作に連動する。ところが、上記構吐出装置は吐出ノズルの開閉動作が考慮されていない。このため、例えば吐出ノズルを頻繁に開閉させた場合には、正常な動作を異常と誤認識してしまうという問題があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吐出経路や吐出ノズルにおいて発生する異常を比較的簡単な構成で精度良く検知することができる液体吐出装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の液体吐出装置は、シリンダ内に設けられたピストンの往復動作により液体供給源から液体を汲み上げて圧送する空気駆動式の復動形ポンプ、前記ポンプから吐出された液体を吐出するための吐出ノズル、前記ピストンの往復動作に応じた信号を出力する動作信号出力手段、前記ピストンの標準的な往復時間を記憶する標準時間記憶手段、前記動作信号出力手段の出力信号に基づき前記ピストンが一往復するのに要した往復時間を検出すると共に検出された往復時間と前記標準往復時間とを比較することにより異常診断を行う異常診断手段を具備することを特徴とする。
【0009】
吐出経路や吐出ノズルに漏れや詰まりが生じるとポンプの吐出流量が変化し、ピストンの往復時間が変動する。上記構成によれば、異常診断手段は、動作信号出力手段の出力信号に基づきピストンが実際に一往復するのに要した時間を検出し、検出された往復時間と標準往復時間とを比較することにより異常発生の有無を診断する。
【0010】
前記吐出ノズルを開閉するための開閉弁と前記開閉弁の開閉動作を検知する開閉検知手段とを備える場合は、ピストンが一往復動作する間に開閉弁が開放された時間を往復時間として検出すると良い(請求項2の発明)。これにより、ピストンが実際に動作していた時間、言い換えるとポンプが実際に液体吐出動作を行った時間を検出することができる。
【0011】
前記異常診断手段は、検出された往復時間と標準往復時間との差が複数回連続して所定値以上であるときに異常が発生していると診断すると良い(請求項3の発明)。このような構成によれば、異常状態の発生を正確且つ精度良く診断することができる。
【0012】
また、本発明の請求項4の液体吐出装置は、復動形ポンプから圧送された液体を吐出するための複数の吐出ノズル、前記吐出ノズルの各々を開閉する複数の開閉弁、前記開閉弁の各々の開閉動作を検知する複数の開閉検知手段、前記開閉弁のうちの1ないし複数の全ての組み合わせについて開放状態にあるときの前記ピストンの標準的な往復時間を記憶する標準時間記憶手段、前記標準往復時間と前記シリンダの容量とに基づき前記複数の開閉弁のうちの1ないし複数の全ての組み合わせについて開放状態にあるときの前記ポンプの単位時間当たりの標準吐出流量を算出し記憶する標準流量記憶手段、前記ピストンの往復動作に応じた信号を出力する動作信号出力手段、前記ピストンが一往復動作する間に前記開閉弁が開放された時間と開放状態にある開閉弁の組み合わせに対応する前記標準吐出流量とから前記ピストンが一往復する間の前記ポンプの吐出量を算出し、前記吐出量と前記ポンプの容量とを比較することにより異常診断を行う異常診断手段を具備することを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、異常診断手段はピストンが一往復動作する間におけるポンプの吐出量とシリンダの容量とを比較することにより異常診断を行う。従って、ピストンが一往復動作する間に複数の吐出ノズルが開閉されても、異常診断を行うことができる。しかも、ピストンの標準往復時間とシリンダの容量とから標準吐出流量を算出し、動作信号出力手段及び開閉検知手段の出力信号と標準吐出流量とから吐出量を算出するように構成した。このため、流量計を設置しなくても済み、簡単且つ安価な構成で異常診断を行うことができる。
【0014】
前記異常診断手段は、吐出総量とポンプの容量との差が複数回連続して所定値以上であるときに異常が発生していると診断すると良い(請求項5の発明)。このような構成によれば、異常状態の発生を正確且つ精度良く診断することができる。
【0015】
また、動作信号出力手段の出力信号に基づき標準往復時間を設定する標準時間設定手段を備えることも良い構成である(請求項6の発明)。上記構成によれば、例えば作業を開始する前に短時間ポンプを駆動させて動作信号を出力させることにより、標準往復時間が自動的に設定される。
【0016】
本発明の請求項7の液体吐出装置は、ポンプに駆動用の加圧空気を供給する空気供給路に前記加圧空気の圧力を調整する空気圧調整手段を設けると共に、前記ポンプの吐出圧力がほぼ一定となるように前記空気圧調整手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
ポンプの吐出圧力が変動すると、ピストンの往復時間や吐出流量が変動するため、正確な異常診断を行うことができない。上記構成によれば、ポンプの吐出圧力を略一定に保持することができるため、異常状態の発生をより正確に診断することができる。
【0018】
本発明の請求項8の液体吐出装置は、複数の復動形ポンプを備える場合に、前記複数のポンプに対して駆動用の加圧空気を独立的に供給する複数の空気供給路の各々に前記加圧空気の圧力を調整する複数の空気圧調整手段を設けると共に、前記ポンプの吐出圧力がほぼ同じになるように前記空気圧調整手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、複数の復動形ポンプを備える場合であっても、異常状態の発生を正確に診断することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を液体吐出装置としての高圧洗浄装置に適用した第1の実施例について図1及び図2を参照しながら説明する。図1は高圧洗浄装置1の全体構成を示すものである。図1中、実線は洗浄水系路、破線は空気系路、二点鎖線は電気制御系路をそれぞれ示している。
【0021】
高圧洗浄装置1は、液体供給源としての洗浄水タンク2から洗浄水を汲み上げて圧送する圧送ポンプ3を中心に構成されている。圧送ポンプ3は、エアモータ4と前記エアモータ4に連結されたプランジャポンプ5とから構成されている。
【0022】
エアモータ4は、加圧空気供給源6から給気ホース7を介して供給される加圧空気によりピストンロッド8が上下動するように構成されている。前記プランジャポンプ5は、シリンダ9、このシリンダ9を貫通するプランジャ10、前記プランジャ10のうち前記シリンダ9内に位置する下端部に設けられたピストン11から構成されている。前記プランジャ10の上端部はピストンロッド8に連結されており、前記ピストンロッド8と一体に上下動するようになっている。
【0023】
シリンダ9の下部には吸入口9aが設けられている。前記吸入口9aには給水ホース12を介して前記洗浄水タンク2が接続されている。また、前記シリンダ9の側面には高圧ホース13が接続された吐出口9bが設けられている。高圧ホース13の先端部には開閉弁14を介して吐出ノズル15が接続されている。
【0024】
前記開閉弁14は空圧駆動式であり、図示しない加圧空気供給源から給気ホース16を通して駆動用の加圧空気が供給されるようになっている。前記給気ホース16には給気ホース16内を加圧空気が流れることによりONする空圧スイッチ17が設けられている。
【0025】
開閉弁14、吐出ノズル15、給気ホース16から吐出手段としての吐出部18が構成される。詳しい図示は省略するが、本実施例では前記高圧ホース13の先端は4個に分岐しており、各分岐に前記吐出部18が接続されている。各吐出部18の給気ホース16には、それぞれ空圧スイッチ17が設けられている。
【0026】
また、前記プランジャポンプ5は、ピストンロッド8の進出に伴うプランジャ10の下降行程ではシリンダ9内の洗浄水が加圧されて吐出口9bから吐出され、ピストンロッド8の後退に伴うプランジャ10の上昇行程ではシリンダ9内の洗浄水が加圧されて吐出口9bから吐出されると共に洗浄水タンク13内の洗浄水が吸入口9aから吸入される。つまり、圧送ポンプ3(プランジャポンプ5)は、プランジャ10の上昇及び下降のいずれの行程においても洗浄水を吐出する復動形ポンプから構成されている。
【0027】
給水ホース12には、ボールコック19、空圧自動ボールバルブ20、アキュムレータ21が設けられている。高圧ホース13には、アキュムレータ22、第1及び第2のフィルタ装置23及び24、ボールコック25が設けられている。第1のフィルタ装置23は、洗浄水系路に設けられた摩擦部品、例えばシリンダ9内のパッキンやOリング(いずれも図示せず)の磨耗により生じる比較的大きなゴミを除去するためのものであり、フィルタ26、アナログ出力の圧力計27、ボールコック28を備えて構成されている。
【0028】
第2のフィルタ装置24は、前記フィルタ26では除去できない小さなゴミ例えば金属屑を除去するためのものであり、セラミックフィルタ29及び前記フィルタ29前後の圧力を検出する圧力センサ30,31を備えて構成されている。
【0029】
エアモータ4には前記ピストンロッド8の往復動作に応じた信号を出力する空圧スイッチ32(動作信号出力手段に相当)が設けられている。前記空圧スイッチ32は、ピストンロッド8の下降行程でONし、上昇行程でOFFするように構成されている。
【0030】
給気ホース7には、安全弁33、圧力計34、電空レギュレータ35、ボールコック36が設けられている。また、給気ホース7のうち電空レギュレータ35とボールコック36との間には、ボールバルブ20に駆動用の加圧空気を供給するための給気ホース37が接続されている。前記給気ホース37には、エアレギュレータ38、電磁弁39が設けられている。
【0031】
コントローラ40はマイクロコンピュータを主体に構成されており、記憶手段として揮発性メモリであるRAMや書き換え可能な不揮発性メモリであるEEPROM(いずれも図示せず)等を備えている。前記EEPROMには、マイクロコンピュータが実行する制御プログラムや後述の異常診断に用いられる標準値等が格納されている。
【0032】
コントローラ40には、空圧スイッチ17,32、圧力センサ30,31の出力信号が与えられるようになっている。また、コントローラ40は、電空レギュレータ35や電磁弁39等を駆動制御するようになっている。更に、前記コントローラ40には、各種の操作スイッチや表示器(図示せず)が接続されている。
【0033】
操作スイッチ及び表示器は洗浄装置1が備える図示しない操作パネルに設けられている。前記操作スイッチは、圧送ポンプ3を動作させたり停止させたりするためのON/OFFスイッチや各種設定を行うためのスイッチ、動作モードを切替えるためのスイッチ等から構成されている。表示器は、洗浄装置1の設定内容や運転状況を表示したり異常報知したりするための液晶ディスプレイ(LCD)、表示灯(LED)等から構成されている。
【0034】
次に、本実施例の作用について図2を参照しながら説明する。
操作スイッチの操作により圧送ポンプ3の駆動用空気の圧力(以下、一次エア圧)が設定された後、洗浄作業の開始が指示されると、加圧空気供給源6から駆動用空気がエアモータ4に対して供給される。
【0035】
そして、作業者が各吐出ノズル15の開閉弁14を開放すると、ピストンロッド8と共にプランジャ10が上昇、下降を繰り返す。この結果、プランジャポンプ5によって洗浄水タンク2内から洗浄水が汲み上げられ、高圧ホース13を通って吐出ノズル15から吐出される。
【0036】
このとき、コントローラ40は作業の開始が指示されてから数秒後に設定された一次エア圧になるよう電空レギュレータ35を制御する。これにより、急激な加圧によるフィルタ26,29の破損が防止される。また、圧送ポンプ3は、一次エア圧に比例して加圧された二次水圧(吐出圧力)で洗浄水を吐出する。設定された一次エア圧及び圧力センサ31の検出圧力はそれぞれ表示器(LCD)に表示される。圧力センサ31の検出圧力は圧送ポンプ3の二次水圧に相当する。
【0037】
更に、コントローラ40は、圧力センサ30,31の出力信号に基づきセラミックフィルタ29の目詰まり状態を監視する。これにより、作業者はセラミックフィルタ29の交換時期等を知ることができる。
【0038】
また、コントローラ40は空圧スイッチ17の出力信号に基づき開放状態にある吐出ノズル15を検出する。更に、空圧スイッチ32の出力信号に基づきピストンロッド8の往復時間、上昇/下降工程時間比を検出する。そして、検出された往復時間、上昇/下降工程時間比と予め記憶された標準往復時間、標準上昇/下降工程時間比との比較や、開放状態にある吐出ノズル15の組み合わせに応じて容量カウンタに基づき洗浄装置1の異常診断を行う。
【0039】
往復時間は、空圧スイッチ17のON信号エッジから次のON信号エッジまでの時間に相当し、上昇/下降工程時間比は空圧スイッチ17のON信号エッジからOFF信号エッジまでの時間とOFF信号エッジから次のON信号エッジまでの時間に相当する。
【0040】
これらの値は、開放状態にある吐出ノズル15の組み合わせによって異なる。従って、作業者は、4個の吐出ノズル15のいずれか1ないし4の全ての組み合わせについて開放状態にあるときの往復時間、上昇/下降工程時間比の標準値を設定する。これは、例えば洗浄作業を開始する前に4個の吐出ノズル15を順に開放させて圧送ポンプ3のピストンロッド8を数回往復動作させることによりコントローラ40が自動的に設定し、記憶する。
【0041】
尚、前記標準値は、一次エア圧の設定値、吐出ノズル15の口径等の条件によっても異なる。従って、作業の途中であっても、一次エア圧の設定や吐出ノズル15を変更する場合は、標準値を更新する必要がある。
【0042】
また、コントローラ40は、標準往復時間に基づき圧送ポンプ3の単位時間当たり(例えば10msec)の標準吐出流量を設定し記憶する。標準吐出流量は標準往復時間とシリンダ9の容量とから算出される。
【0043】
コントローラ40は、ピストンロッド8が一往復動作する間に開放状態にある吐出ノズル15の数が変化しない場合は、空圧スイッチ32の出力信号から検出された圧送ポンプ3の往復時間と、空圧スイッチ17の出力信号に基づき開放状態にあることが検出された吐出ノズル15の組み合わせに対応する標準往復時間とを比較する。そして、両者の差が所定の許容値を連続N回(Nは2以上の整数)超えた場合は吐出経路や吐出ノズル15に詰まりや漏れといった異常が発生したと判断し、その旨を報知する。
【0044】
また、コントローラ40は、エアモータ4が一往復動作する間に開放状態にある吐出ノズル15の数が変化しない場合は、空圧スイッチ32の出力信号から検出された上昇/下降工程時間比と、空圧スイッチ17の出力信号に基づき開放状態にあることが検出された吐出ノズル15の組み合わせに対応する標準時間比とを比較する。そして、両者の差が所定の許容値を連続M回(Mは2以上の整数)超えた場合は吐出経路のバルブに異常が発生したと判断し、その旨を報知する。
【0045】
一方、エアモータ4が1往復動作する間に、吐出ノズル15がランダムに開閉された場合は、コントローラ40は容量カウンタによって異常診断を行う。コントローラ40は、空圧スイッチ32のON信号エッジで容量カウンタをシリンダ9の容量にセットする。そして、開放状態にある吐出ノズル15の組み合わせに応じた標準吐出流量を単位時間毎に容量カウンタから順次減算し、次の空圧スイッチ32のON信号エッジにおける容量カウンタの値と許容値とを比較する。
【0046】
図2は、空圧スイッチ32の出力信号(a)、空圧スイッチ17の出力信号(b)及び(c)、容量カウンタ(d)を並べて示す図である。図2では、便宜上、2個の吐出ノズルA及びBの空圧スイッチ17の出力信号を示している。また、シリンダ9の容量をP(ml)としている。
【0047】
図2に示すように、ピストンロッド8が一往復動作する間に吐出ノズル15が開閉される場合、開放状態にある吐出ノズル数に応じて往復時間が延長したり短縮したりする。このため、空圧スイッチ32の出力信号に基づき検出された往復時間を上記した標準往復時間と単純に比較することはできない。
【0048】
そこで、例えば図2の(d)における期間T1では、吐出ノズルAが開放状態にあるときの標準吐出流量ずつ容量カウンタを減算し、期間T3では吐出ノズルBが開放状態にあるときの標準流量ずつ容量カウンタを減算する。また、期間T4では、吐出ノズルA及びBの両方が開放状態にあるときの標準流量ずつ容量カウンタを減算する。尚、期間T2では、吐出ノズルA及びBは共に閉鎖状態にあるため、容量カウンタは変化しない。
【0049】
そして、コントローラ40は、容量カウンタの減算を開始してから次の空圧スイッチ32のON信号エッジにおける容量カウンタの絶対値が所定値をL回(Lは2以上の整数)連続して超えたときは、異常が発生していると判断しその旨を報知する。容量カウンタの異常は、往復時間の異常と同様に吐出経路や吐出ノズル15の詰まりや漏れの発生を診断することができる。
尚、異常判定に用いる許容値や判定回数(N、M、L)は作業者が適宜設定することができる。
【0050】
このように本実施例によれば、コントローラ40は、空圧スイッチ17,32の出力信号に基づき高圧ホース13や吐出ノズル15における異常の発生を診断するように構成した。従って、多数の磁気センサを設けて異常診断を行っていた従来装置と異なり、比較的簡単な構成で異常診断を行うことができる。
【0051】
また、コントローラ40は、ピストンロッド8が一往復する間に開放状態にある吐出ノズル15の数が変化する場合は、開放状態にある開閉弁14に対応する標準吐出流量と容量カウンタに基づき吐出路の漏れや詰まりの異常診断を行うようにした。このため、開閉弁14を頻繁に開閉する場合であっても精度良く異常診断を行うことができる。
【0052】
この場合、開放状態にある開閉弁14に対応する標準往復時間とシリンダ9の容量とから標準吐出流量を算出するように構成した。従って、異常診断のために流量計を設けなくても済み、簡単且つ安価な構成にすることができる。
【0053】
コントローラ40は、往復時間と標準往復時間との差、上昇/下降工程時間比と標準時間比との差、容量カウンタの絶対値が複数回所定値を超えたときに異常が発生したと診断する。これは、例えば高圧ホース13が長く開閉弁14の開閉動作とピストンロッド8の往復動作とに遅れが生じる場合、空圧スイッチ17の信号と空圧スイッチ32の信号が一致しないからである。上記構成によれば、開閉弁14が開閉されることによる往復時間等の変動を異常発生と誤診断してしまうことを極力防止できる。
【0054】
コントローラ40は電空レギュレータ35を制御することによりポンプ3の一次エア圧、ひいては二次水圧を略一定に保持する。従って、吐出動作が安定すると共に異常診断の精度が向上する。
【0055】
図3は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。即ち、本実施例に係る高圧洗浄装置51は、複数例えば3個の圧送ポンプ3と、各圧送ポンプ3に高圧ホース13を介して接続された3個の吐出部52を備えている。
【0056】
圧送ポンプ3のエアモータ4には、それぞれ共通の加圧空気供給源6から給気ホース7を介して加圧空気が供給されるようになっている。また、前記圧送ポンプ3のシリンダ9には、それぞれ共通の洗浄水タンク2から給水ホース12を介して洗浄水が供給されるようになっている。
【0057】
前記吐出部52は、開閉弁14とこの開閉弁14に接続された複数例えば4個の吐出ノズル15から構成されている。本実施例に係る洗浄装置51は、前記開閉弁14を開放することにより、4個の吐出ノズル15から同時に洗浄液が吐出されるようになっている。上記した以外の構成は第1の実施例とほぼ同じである。
【0058】
上記構成においては、コントローラ40は、全ての圧送ポンプ3の一次エア圧が略同一の値になるように電空レギュレータ35を制御する。従って、複数の圧送ポンプ3を備える構成であっても、一次エア圧、ひいては二次水圧を略同じにすることができる。
【0059】
このため、コントローラ40は、空圧スイッチ17,32の出力信号に基づき、いずれの高圧ホース13及び吐出ノズル15に異常が発生したかを正確に検出することができる。
【0060】
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく例えば次のような変形が可能である。
ピストンロッド8が一往復動作する間に開放状態にある吐出ノズル15の数が変化しない場合でも容量カウンタに基づき異常診断を行うようにしても良い。 異常診断に用いられる標準値は作業者が設定しても良い。
【0061】
上記実施例で示した圧送ポンプは、構造上、一次エア圧に比例して二次水圧も加圧される。つまり、二次水圧に対応する一次エア圧を設定し、設定された一次エア圧になるように電空レギュレータ35を制御すれば、所望の二次水圧を得ることができる。しかし、圧力センサ30或いは31の出力信号に基づき二次水圧を検出し、検出された二次水圧に応じて電空レギュレータ35をフィードバック制御するように構成しても良い。このような構成によれば、ポンプの吐出圧をより精度良く一定に保つことができる。
【0062】
圧送ポンプは、復動形ダイヤフラムポンプから構成しても良い。
圧送ポンプが圧送する液体は洗浄水に限らず塗料や薬品でも良い。
開閉弁の開閉動作を直接的に検出する例えばリードスイッチ等から開閉検知手段を構成しても良い。また、開閉弁を電磁弁から構成し、前記電磁弁の駆動信号に基づき開閉状態を検知するように構成しても良い。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の液体吐出装置は、動作信号出力手段が出力する復動形ポンプのピストンの往復動作に応じた信号に基づき異常診断するように構成したため、比較的簡単な構成で精度良く異常の発生を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る高圧洗浄装置の全体構成を示す図
【図2】 エアモータの動作タイミング(a)、吐出バルブの開閉タイミング(b)及び(c)、容量カウンタ(d)を示す図
【図3】 本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
1,51は高圧洗浄装置(液体吐出装置)、3は圧送ポンプ(復動形ポンプ)、8はピストンロッド(ピストン)、9はシリンダ、14は開閉弁、15は吐出ノズル、17は空圧スイッチ(開閉検知手段)、32は空圧スイッチ(動作信号出力手段)、35は電空レギュレータ(空気圧調整手段)、40はコントローラ(制御手段、異常診断手段、標準時間記憶手段、標準流量記憶手段、時間設定手段)を示す。

Claims (8)

  1. シリンダ内に設けられたピストンの往復動作により液体供給源から液体を汲み上げて圧送する空気駆動式の復動形ポンプと、
    前記ポンプから圧送された液体を吐出するための吐出ノズルと、
    前記ピストンの往復動作に応じた信号を出力する動作信号出力手段と、
    前記ピストンの標準的な往復時間を記憶する標準時間記憶手段と、
    前記動作信号出力手段の出力信号に基づき前記ピストンが一往復するのに要した往復時間を検出すると共に検出された往復時間と前記標準往復時間とを比較することにより異常診断を行う異常診断手段を具備することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 吐出ノズルを開閉するための開閉弁と前記開閉弁の開閉動作を検知する開閉検知手段とを備え、
    異常診断手段は、ピストンが一往復動作する間に前記開閉弁が開放された時間を往復時間として検出することを特徴とする請求項1記載の液体吐出装置。
  3. 異常診断手段は、標準往復時間と検出された往復時間との差が複数回連続して所定値以上であるときに異常が発生していると診断することを特徴とする請求項1または2記載の液体吐出装置。
  4. シリンダ内に設けられたピストンの往復動作により液体供給源から液体を汲み上げて圧送する空気駆動式の復動形ポンプと、
    前記ポンプから圧送された液体を吐出するための複数の吐出ノズルと、
    前記吐出ノズルの各々を開閉する複数の開閉弁と、
    前記開閉弁の各々の開閉動作を検知する複数の開閉検知手段と、
    前記開閉弁のうちの1ないし複数の全ての組み合わせについて開放状態にあるときの前記ピストンの標準的な往復時間を記憶する標準時間記憶手段と、
    前記標準往復時間と前記シリンダの容量とに基づき前記複数の開閉弁のうちの1ないし複数の全ての組み合わせについて開放状態にあるときの前記ポンプの単位時間当たりの標準吐出流量を算出し記憶する標準流量記憶手段と、
    前記ピストンの往復動作に応じた信号を出力する動作信号出力手段と、
    前記ピストンが一往復動作する間に前記開閉弁が開放された時間と開放状態にある開閉弁の組み合わせに対応する標準吐出流量とから前記ピストンが一往復する間の前記ポンプの吐出量を算出し、前記吐出量と前記ポンプの容量とを比較することにより異常診断を行う異常診断手段とを具備することを特徴とする液体吐出装置。
  5. 異常診断手段は、吐出総量とポンプの容量との差が複数回連続して所定値以上であるときに異常が発生していると診断することを特徴とする請求項4記載の液体吐出装置。
  6. 動作信号出力手段の出力信号に基づき標準往復時間を設定する標準時間設定手段を備えることを特徴とする請求項1又は4記載の液体吐出装置。
  7. ポンプに駆動用の加圧空気を供給するための空気供給路と、前記空気供給路に設けられ前記加圧空気の圧力を調整する空気圧調整手段と、前記ポンプの吐出圧力がほぼ一定となるように前記空気圧調整手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1又は4記載の液体吐出装置。
  8. 複数の復動形ポンプと、
    前記複数のポンプに対して駆動用の加圧空気を独立的に供給するための複数の空気供給路と、
    前記空気供給路の各々に設けられ前記加圧空気の圧力を調整する複数の空気圧調整手段と、
    前記複数のポンプの吐出圧力が略同じになるように前記空気圧調整手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1又は4記載の液体吐出装置。
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