JP4149678B2 - 太陽電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるOECO(Obliquely Evaporated Contact)法を用いて作製される太陽電池に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
OECO(Obliquely Evaporated Contact)法による太陽電池の作成方法に関しては、例えば、1998年に発刊されたRenewable Energyの第14巻83頁に開示されている。該OECO法は、ドイツのInstitut fur Solarenergieforschung Hameln/Emmerthal(ISFH)のR.Hezelらによって考案された太陽電池の作製方法である。OECO太陽電池の受光面の代表的な構造を、図2に模式的に示す(以下、OECO法により製造された太陽電池をOECO太陽電池とも称する)。OECO太陽電池はシリコン単結晶基板の、受光面3となるべき主表面上に複数の平行な溝を刻設し、その溝の幅方向片側の内側面に出力取出用の電極6を形成した構造を有する。このような構造をとることで、太陽電池のシャドウイングロスは、受光面全体の約5%まで低減される。例えば、スクリーン印刷法により電極を作製した太陽電池の場合、シャドウイングロスは一般に約12%程度にも達するから、OECO太陽電池におけるシャドウイングロスは大幅に小さな値であるといえ、この結果、高いエネルギー変換効率が達成可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、太陽電池の製造においては低コスト化に関する強い要請がある。具体的には、太陽電池を薄型化することにより、太陽電池に使用する単位面積あたりの単結晶シリコン量を低減することで、一定のコスト削減が実現可能である。しかしながら、OECO太陽電池においては、多数の溝を基板主表面に形成しなければならず、薄型化したときの機械的強度に難点が生じやすい問題がある。
【0004】
本発明の課題は、機械的強度に優れ、かつ低コストにて製造できるOECO太陽電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するため本発明の太陽電池は、厚さが150〜200μmに設定された面方位が略{100}である半導体単結晶基板の第一主表面上に、互いに略平行な複数の溝が形成され、各溝の幅方向片側における内側面に出力取出用の電極が設けられた構造(以下、OECO太陽電池構造という)を有し、かつ各溝が、第一主表面上において<110>方向と一致しない向きに形成され、その各溝の形成方向は、該形成方向に最も近い<110>方向とのなす鋭角側の角度が4゜〜45゜であることを特徴とする。
【0006】
シリコン単結晶基板を始めとする半導体単結晶基板を用いて上記のようなOECO太陽電池を製造する場合、基板主表面上に形成する溝の方向については、従来、何らの考慮も払われてこなかった。そして、本発明者が検討したところ、面方位が略{100}である半導体単結晶基板(以下、単に{100}基板ともいう)上に多数の溝を、基板主表面における<110>方向に沿って形成すると、溝断面形状に応力集中しやすい部分が形成されていたり、あるいは溝形成加工時のダメージが多く残留していたりすると、僅かな外力が作用しただけで、溝に沿って基板が容易に劈開し、破壊に至る問題があることがわかった。
【0007】
そこで、本発明では、{100}基板の第一主表面に形成される各溝の形成方法を、<110>方向と一致しない向きに設定することで、基板ひいては得られる太陽電池の機械的強度を大幅に向上させることができ、特に基板の薄型化を図った場合でも、太陽電池の最終製品あるいは中間製品のハンドリングに際して、破損等の不具合が発生することを効果的に防止ないし抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。図1は、本発明の一実施形態で太陽電池1を示すものであリ、図2はその第一主表面24a側の構造を拡大して示す断面模式図である。該太陽電池1においては、シリコン単結晶インゴットから切り出されたp型シリコン単結晶基板の第一主表面24a上に、例えば幅数100μm程度、深さ100μm程度の多数の溝2が互いに平行に形成されている。これらの溝2は、例えば、同軸的に結合された一体回転する数百枚から数千枚の回転刃により一括刻設することができるが、数回の操作に分けて刻設してもよい。
【0009】
上記溝刻設した基板の第一主表面24aには、n型ドーパントであるリンを熱拡散することによりエミッタ層4が形成され、p−n接合部が形成されている。そして、そのp−n接合部の上に、トンネル絶縁膜として機能する薄いシリコン酸化膜5が、例えば熱酸化法により形成されている。
【0010】
そして上記シリコン酸化膜5の上に電極6が形成されている。該電極6は、蒸着装置内において電極材料(例えばアルミニウム等の金属)を溝の内側面に蒸着することにより形成されたものであり、その蒸着時においては後述する通り、溝幅方向における片側の内側面に優先的に電極材料が蒸着されるよう、蒸着源に対し基板1を所定角度以上に相対的に傾けて配置するようにする(これが、OECOの命名の由来でもある:なお、該蒸着時には、溝2,2間に形成された凸条部23の頂面にも余分の電極材料が堆積するが、これは塩酸溶液等のエッチング液にて除去される)。そして、電極6を含む基板1の第一主表面24aの全体が、保護層および反射防止膜として機能する窒化シリコン膜7により覆われている。
【0011】
該太陽電池1の各溝2は、第一主表面上24aにおいて<110>方向と一致しない向きに形成されている。これにより、太陽電池1の機械的強度が向上する。なお、本明細書において、使用する単結晶基板の結晶主軸が、オフアングル付与により<100>から6゜程度まで傾いていても、該基板は{100}の面方位を有するものとみなす。
【0012】
図1に示すように、{100}基板の主表面には、互いに直交する2つの<110>方向があるが、溝2の形成方向は、これらのいずれの<110>方向とも一致しないように形成する。このとき、各溝2の形成方向は、該形成方向に最も近い<110>方向とのなす鋭角側の角度が4゜〜45゜であるのがよい。該角度が4゜未満では、溝方向をいずれかの<110>方向と一致させた場合と比較したときの、太陽電池の機械的強度向上効果が十分に見込めなくなる場合がある。他方、双方の<110>方向について上記角度が45゜を超えることは幾何学的にありえない。そして、各溝2の形成方向が、第一主表面上24aにおいて<100>方向と平行となっている場合(すなわち、上記角度が45゜)に、容易劈開方向である<110>からの溝形成方向の隔たりが最も大きくなるので、太陽電池の機械的強度向上効果を最大限に引き出すことができる。
【0013】
各溝2は、自身の長手方向と直交する断面における外形線形状が、図3(a)に示す矩形状、同図(b)に示す半円形、及び同図(c)に示すV型のいずれかとすることが、外周刃カッティングによる形成が容易であるので好適に使用できる。特に、太陽電池の直列抵抗低減のためには、(a)のような矩形断面の溝を採用することが好ましい。
【0014】
溝2は、自身の長手方向と直交する断面における外形線形状が、例えば図3(a)に示す矩形もしくは(c)に示すV型となる場合においては、図3(d)あるいは(e)に示すように、互いに交差する2つの辺部2a,2bが現われる形となる。矩形の溝の場合は(d)に示すように、辺部2a,2bは溝側壁と溝底とにそれぞれ対応するものであり、両者の交差角度は略90゜となる。他方、V型の溝の場合は辺部2a,2bが溝低にて鋭角状に交わる。いずれの場合も、これら辺部の交差位置が鋭利に形成されていると応力集中を招きやすく、太陽電池の強度低下につながる。そこで溝2の断面外形線形状を、上記辺部2a,2bの交差位置にアールR1あるいはR2を施した形状とすることで、太陽電池の機械的強度を一層高めることが可能となる。
【0015】
上記アールR1あるいはR2の大きさは、応力集中防止効果が十分に達成され、かつ溝形状に由来する直列抵抗低減等の効果が損なわれない範囲で設定すること、例えば2〜20μm程度に形成することが望ましい。また、このようなアールの付与は、外周刃カッティング等にて溝を刻設した後、化学エッチングを施すことで容易に形成できる。この化学エッチングは、溝の刻設加工時に生ずるダメージ除去のエッチングに兼用させてもよい。この場合、エッチング厚さとしては、形成するアールを上記望ましい範囲内のものとするために、5〜20μm程度の範囲にて行なうことが望ましい。なお、化学エッチング液としては、水酸化カリウム水溶液等を使用することができる。
【0016】
以下、上記太陽電池1の製造方法の一例について説明する。
まず、高純度シリコンにホウ素あるいはガリウム等のIII族元素を添加したシリコン単結晶インゴットを用意し、ここから面方位{100}のp型シリコン単結晶基板を切り出す。なお、p型シリコン単結晶基板の比抵抗は例えば0.5〜5Ω・cmとする。図4(a)に示すように、該p型{100}基板の第一主表面24a上に、高速回転刃により、<110>と異なる方向、例えば<100>方向に、深さ20〜100μmの互いに平行な複数の溝を作成する。シリコン単結晶基板は、CZ(Czochralski)法及びFZ(Floating Zone Melting)法のいずれの方法によって作成されてもよいが、得られる基板の機械的強度の面から、CZ法で作製されるのが好ましい。また、基板厚さは40μmでも十分な機械的強度を保つが、スライシングの便宜を考慮して150μm以上、望ましくは200μm以上に設定することが望ましい。他方、本発明特有の溝形成方向の採用による機械的強度向上効果が顕著になるのは、230μm以下の薄い基板を採用した場合である。
【0017】
図5(a)に、高速回転刃の概形を示す。例えば、直径103mm、長さ165mmの円筒部に100〜200本の溝形成用の外周刃が取り付けられており、形成する溝形態(図3参照)に応じて、図5(b)の矩形状断面の刃、図5(c)の半円型断面の刃、及び図5(d)山型断面の刃を適宜選択して用いる。刃の高さ10,10’,10’’は例えば50〜100μm、刃の幅11,11’,11’’及び刃の間隔12,12’,12’は例えば数100μm程度とする。なお、刃の種類としては、例えばダイヤモンド刃(例えば粒径5μm〜10μmのダイヤモンド砥粒を刃表面に一様に付着させたもの)を採用できる。このような高速回転刃を用い、切削液を噴射しながら1秒間に例えば約1〜4cmの速度で基板1の主表面を切削し、溝2を刻設する。なお、高速回転刃は、ダイサーもしくはワイヤーソーでも代用が可能である。
【0018】
次に、溝形成後の基板のダメージを、前記した化学エッチングにより除去する。図3(a)あるいは(c)に示す矩形もしくはV型の溝の場合、このダメージ除去のエッチングを、(d)あるいは(e)に示すアール付与に適当な条件に設定することが望ましい。該ダメージ除去のエッチングが終了すれば、上記基板上に、反射損失を低減するための主表面の面粗し処理として、異方性エッチング等による公知の手法により、テクスチャ構造の形成を行う。テクスチャ形成後、塩酸、硫酸、硝酸、ふっ酸等、もしくはこれらの混合液の酸性水溶液中で洗浄するが、経済的及び効率的見地から、塩酸中での洗浄が好ましい。
【0019】
次に、図4(b)に示すように、洗浄後の基板表面にエミッタ層4を形成する。エミッタ層形成の方法としては、五酸化二リンを用いた塗布拡散法、リンイオンを直接注入するイオン打ち込み法など、いずれの方法でも可能であるが、経済的観点からは、オキシ塩化リンを用いた気相拡散法を採用することが好ましい。例えば、オキシ塩化リン雰囲気中で基板を850℃前後で熱処理することにより、表面にn型エミッタ層4を形成することができる。形成するエミッタ層4の厚さは、例えば約0.5μm程度であり、シート抵抗は40〜100Ω/□とする。なお、この処理により基板表面に形成されるリンガラスは、フッ酸溶液中で除去する。
【0020】
次に、基板の第二主表面24b側の電極形成を行う。まず、図4(c)に示すように、パッシベーション膜としての窒化シリコン層8を第二主表面24bに形成する。窒化シリコン層8の形成はCVD(Chemical Vapor Deposition)法により行なうことができる。この場合、常圧熱CVD法、減圧熱CVD法及び光CVD法等、いずれの方法も可能であるが、リモートプラズマCVD法を採用した場合、350〜400℃程度の低温プロセスであることと、かつ、得られる窒化シリコン層8の表面再結合速度を小さくできる等の点において、本発明に好適であるといえる。なお、直接熱窒化法は、十分な膜厚を得ることができないため、好ましくない。
【0021】
そして、図4(d)に示すように、形成した窒化シリコン層8に、図5(a)に示したのと同様の高速回転刃を用い、下地のp型シリコン単結晶基板24に到達する電極導通用の溝8aを形成する。刃の形状は、溝断面形状に応じて、例えば図5(b)に示される矩形、図5(c)に示される半円形、図5(d)に示される山形のいずれかとする。溝8aの形成後、図4(e)に示すように、該溝8aを周囲の窒化シリコン層8とともに電極9にて覆う。電極材料としては銀や銅を用いることも可能であるが、経済性や加工性の観点からアルミニウム(合金含む)が最も好ましい。該アルミニウムの堆積は、スパッタ法及び真空蒸着法のいずれの方法でも可能である。以上で第二主表面24b側の電極形成処理は終了である。
【0022】
次に、図4(f)に示すように、第一主表面24aに、熱酸化法によりシリコン酸化膜5を形成する。この層は第一主表面24aの電極6と基板24との間のトンネル絶縁層として機能するものであり、短絡防止を図りつつトンネル効果を最適化するために、層厚さは5〜30Åとする。シリコン酸化膜5は、ドライ酸化、ウェット酸化、スチーム酸化、パイロジェニック酸化及び塩酸酸化等、種々の公知の方法で形成が可能であるが、高品質で膜厚の制御が容易なドライ酸化法を採用することが好ましい。
【0023】
シリコン酸化膜5を形成した基板24には、斜め蒸着法により、溝2の幅方向における片側の内側面に電極6を、例えば約5μm程度堆積させる。電極材料はアルミニウム(合金含む)が好ましいが、これに限られるものではなく、銀や銅等、他の金属でも可能である。具体的には、溝2の延長方向が蒸着源に対して垂直となるように第一主表面24aを蒸着源に向けた状態を基準として、そこから基板24の主軸を蒸着源に対し70°〜85°傾けた形で、蒸着装置内に基板24を配置する。このような配置により、溝2の幅方向における片側の内側面に電極材料を優先的に堆積させることができる。なお、蒸着は、装置内の真空度が2×10−5Pa以下のレベルに到達してから行なうことが望ましく、蒸着速度は例えば毎秒10〜15Åとする(ただし、これに限られるものではない)。なお、図4(g)に示すように、電極6を蒸着した基板24は、塩酸、硫酸、硝酸、ふっ酸あるいはそれらの混合液の酸性水溶液中に浸漬することにより、溝2,2間に生ずる凸条部23の頂部に堆積した不要な電極材料を除去する。この除去は、適度なエッチング速度が得られ、かつ下地との不要な化合物生成反応等も起きにくい観点から、例えば塩酸溶液中で行うのが好ましい。
【0024】
以上の工程が終了した基板24は、公知の方法によりバスバー電極(不図示)を形成し、さらに表面のパッシベーション及び反射防止膜として、例えばリモートプラズマCVD法により、第一主表面24a上に一様に窒化シリコン層7を、例えば600〜700Å堆積することにより(図4(h))、最終的な太陽電池1が得られる。
【0025】
なお、本発明の太陽電池においては、図9に示すように、基板24の第二主表面24b側にも、第一主表面24a側と同様に、OECO太陽電池の受光素子構造を形成することができる。この場合、シリコン単結晶基板(半導体単結晶基板)24の第二主表面24bに、該第一主表面24a上において<110>方向と一致せず、かつ第一主表面24aの溝2と互いに交差する略平行な複数の溝2を形成し、それら第二主表面24b側の溝2の幅方向片側における内側面に出力取出用の電極6を設けた構造を採用することが望ましい。第二主表面24bに形成する溝2と第一主表面24a上に形成する溝との向きを互いに異ならせることで、両面に溝形成した太陽電池の機械的強度を向上させることができる。第二主表面側24bの溝2の形成方向は、第一主表面24a側の溝2の形成方向と互いに略90°の角度をなすように形成することが、強度を最適化する上で最も望ましい。
【0026】
【実施例】
(実施例1)
厚さ各250、200及び150μmの、ホウ素ドープ{100}p型シリコン単結晶基板(比抵抗1Ω・cm)の第一主表面上に、<110>方向に対し、それぞれ0、30、45、60、90°の方向に、図5に示す高速回転刃を用いて、矩形断面の平行な溝を形成した。溝の幅、深さ、周期はそれぞれ450、50、600μmとした。そして、図4を用いて既に説明した工程に従い太陽電池を作製した。該太陽電池のエネルギー変換効率を標準条件で測定したところ、各々18〜20%となった。この太陽電池から、ダイサーを用いて幅18mm、長さ100mmの短冊状の試験片を切り出し、図6に示すように、該試験片13’の両端部を2本の丸棒支点部14,14’
(支点部外径28mm;支点間スパン長80mm)上に、溝2の面(第一主表面)を下向きにして、溝方向が丸棒支点部14,14’の軸線と平行になるように載せ、その状態で試験片13’の丸棒支点部14,14’間に位置する部分の長手方向中央に、同一寸法の丸棒支点部15’を当てがって、該丸棒支点部15’に下向きの曲げ荷重を付加することにより、三点曲げ試験を実施した。そして、丸棒支点部15’の変位−荷重曲線から、破壊に至る直前の試験片13の最大変位16を求め、これを「たわみ」と定義して、各サンプルに対する測定を行なった。
【0027】
なお、比較のため、溝形成を実施せず、ダメージ除去エッチ、テクスチャ形成及びリン拡散を施し、第二主表面にアルミニウムによる電極を形成後、第一主表面に窒化シリコン膜を堆積した太陽電池を、各厚さのシリコン単結晶基板毎に作製した。この太陽電池に対し、同様の方法で、たわみの測定を行った。ただし試験片は、基板の<100>方向と試験片長手方向とが一致するように切り出した。従って、丸棒支点部14,14’の軸線は、試験片長手方向を向いた<100>方向と90゜交差する別の<100>方向と平行になるよう配置される。
【0028】
図7に、基板厚150μmの場合のたわみの溝方向依存性を示す。溝の方向が<110>方向より45°すなわち<100>方向に形成された場合にたわみは最大となり、機械的強度に優れていることを示している。図8に、たわみの基板厚さ依存性を、比較例(溝なし)とあわせて示す。基板厚が小さくなるほどたわみは増大し、OECO太陽電池を薄型化するほど、溝方向の調整により機械的強度の向上効果が顕著となることがわかる。また、基板に溝形成することによりたわみは大きくなり、溝を有した基板の方が機械的強度に優れていることもわかる。
【0029】
(実施例2)
実施例1と同様の方法で、厚さ各250、200、150μmの、{100}p型シリコン単結晶基板各々の第一主表面上に、<110>方向に対し、それぞれ0°、45°の方向に平行な矩形溝を作製し、他方、各々の第二主表面上に、第一主表面の溝と90°の角をなす矩形溝を形成した。溝の幅、深さ、周期はそれぞれ450、50及び600μmとした。両面とも図4にて既に説明した方法によりそれぞれ受光素子構造を形成し、両面受光型のOECO太陽電池を作製した。
【0030】
作製した太陽電池の概略図を図9に示す。これらの太陽電池から実施例1と同様の方法で試験片を切り出してたわみ測定を行なった。ただし、試験片の長手方向は第一主表面側の溝方向に一致させ、測定時において試験片は、第一主表面の溝の方向が丸棒支点部14,14’と平行になるよう配置した。図10に、たわみの基板厚依存性を、比較例と合わせて示す。溝の方向が<100>方向に形成された場合にたわみは最大となり、また、基板厚が小さくなるほどたわみは増大し、OECO太陽電池を薄型化するほど機械的強度向上効果が顕著となることがわかる。
【0031】
以上の実験結果からも明らかな通り、OECO太陽電池の作製にあたり、溝方向を<110>よりずらすことで、割れに対する耐性は増し、太陽電池の機械的強度は増加した(図7)。特に、溝方向を<100>方向に作製した場合、強度は最大となった。また、基板厚が小さくなるほどこの効果は大きく(図8)、薄型化による太陽電池の低コスト化に有効である。また、第二主表面に、第一主表面と90°の角度をなす溝を形成しても(図9)、溝のない場合とほぼ同等の機械的強度を保つことが可能であり(図10)、本発明は、両面受光型のOECO太陽電池を作製する場合にも有効であることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、OECO太陽電池セルの溝方向及び基板の結晶方位の関係を示す図。
【図2】本発明に係る、OECO太陽電池セルの表面要部の断面構造を例示した図。
【図3】本発明に係る、OECO太陽電池セルの表面溝の断面構造を例示した図。
【図4】本発明に係る、OECO太陽電池セル作製方法の概要を示す図。
【図5】本発明に係る、OECO太陽電池セル作製に用いる高速回転刃の概形、及び凹凸形成刃の概形を示す図。
【図6】本発明の実施例の実験にて採用したたわみ測定試験の、試験片の配置方法及び基板のたわみの定義を示す図。
【図7】本発明の実施例1における基板のたわみの溝方向依存性を示す図。
【図8】本発明の実施例1における、基板のたわみの基板厚依存性を比較例とともに示す図。
【図9】両面受光型OECO太陽電池の要部を示す斜視図。
【図10】本発明の実施例2における基板のたわみの基板厚依存性を比較例とともに示す図である。
【符号の説明】
1 太陽電池
2 溝
6 電極
24 シリコン単結晶基板(半導体単結晶基板)
24a 第一主表面
24b 第二主表面

Claims (6)

  1. 厚さが150〜200μmに設定された面方位が略{100}である半導体単結晶基板の第一主表面上に、互いに略平行な複数の溝が形成され、各溝の幅方向片側における内側面に出力取出用の電極が設けられた構造を有し、かつ前記各溝が、前記第一主表面上において<110>方向と一致しない向きに形成され
    前記各溝の形成方向は、該形成方向に最も近い<110>方向とのなす鋭角側の角度が4゜〜45゜であることを特徴とする太陽電池。
  2. 前記各溝の形成方向は、前記第一主表面上において<100>方向と平行に形成されていることを特徴とする請求項記載の太陽電池。
  3. 前記溝は、自身の長手方向と直交する断面における外形線形状が矩形、V型及び半円形のいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載された太陽電池。
  4. 前記溝は、自身の長手方向と直交する断面における外形線形状が、互いに交差する2つの辺部を有するとともに、それら辺部の交差位置にアールが施された形状をなすことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の太陽電池。
  5. 前記半導体単結晶基板の第二主表面に、該前記第一主表面上において<110>方向と一致せず、かつ前記第一主表面の溝と互いに交差する略平行な複数の溝が形成され、それら第二主表面側の溝の幅方向片側における内側面に出力取出用の電極が設けられていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の太陽電池。
  6. 前記第二主表面側の溝の形成方向が、前記第一主表面側の溝部の形成方向と互いに略90°の角を成すことを特徴とする請求項記載の太陽電池。
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