JP4149020B2 - 新しい感熱剤および感熱性記録材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ、プリンター、レコーダーなどの各種情報機器において採用されている、熱エネルギーによって記録を行う感熱記録に使用される感熱記録材料およびそれに使用する感熱剤に関する。特に、画像保存性に優れた感熱剤、およびこれを用いた感熱性記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、ファクシミリ、プリンター、レコーダー、などの各種情報機器において、熱エネルギーによって記録を行う感熱記録方式が多く採用されるようになった。これら記録方式の主流は、ともに、2成分感熱剤を含有する発色層を支持体上に設けてなる記録シートを用い、これに記録エネルギーとして熱を加えることにより、記録シート上で感熱剤成分を相互に接触させ、発色記録する方法である。中でも、感熱剤として、ロイコ染料と酸性物質を用いるものが多い。
【0003】
これら従来公知のロイコ染料を用いた記録シートは、白色度が高い、外観、感触が普通紙に近い、発色感度等の記録適性が良い等、多くの優れた特性を備えており、また感熱記録は、装置が小型、メインテナンスフリー、騒音の発生がないことなどの利点があり、計測用記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピューターの端末機、ラベル、乗車券等の自動券売機など広範囲の分野に用途を拡大してきた。反面、これらロイコ染料を用いた記録シートは、例えば、クリスタルバイオレットラクトンと4,4’−イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノールA)を感熱剤とする感熱紙(米国特許第3539375号など参照)で代表されるように、発色して得られる記録部分の耐薬品性が劣ることから、プラスチックシートや消しゴムに含まれる可塑剤あるいは食品や化粧品に含まれる薬品に接触して、記録が容易に消失したり、また、記録部分の耐光性が劣ることから、比較的短期間の日光暴露で記録が退色したり、さらには消失するなど、記録の保存安定性に劣るという欠点を有し、この欠点の故に、その用途に一定の制約を受けているのが現状であり、その改良が強く望まれている。
【0004】
既にこの様な要望に対して保存性の良い記録画像が得られる感熱性記録材料として、例えば特開昭58−38733号、特開昭58−54085号、特開昭58−104959号、特開昭58−149388号、特開昭59−115887号、特開昭59−115888号の各公報及び米国特許第4521793号公報には、芳香族イソシアナートからなる感熱剤とイミノ化合物からなる感熱剤の組合せからなる記録シートが開示されている。
【0005】
また、特開昭64−1580号公報には、染料前駆体と芳香族イソシアナート化合物からなる感熱剤及び染料前駆体と芳香族イソシアナート化合物と顕色剤からなる感熱剤が開示されているが、発色感度が低く、画像の保存安定性も不十分で塩化ビニルラップ等の可塑剤で印字が消えたり、地肌が発色するといういわゆる地肌被りが発生するという重大な欠点があり、実用上使用困難であった。
【0006】
また、特開平6−48041号公報には、染料前駆体とイソシアナート化合物とアミノ化合物からなる感熱剤が開示されているが、発色感度、記録の画像保存性は不完全で、画像の保存安定性は若干向上するものの不十分で、塩化ビニルラップの可塑剤や熱によって印字が薄くなり、地肌被りも発生するという重大な欠点があった。
【0007】
また、特開平8−175021号公報にはトルエンジイソシアナートから誘導されたイソシアナート化合物を主としてなる発色剤およびそれを用いた記録材料が開示されている。該公報中にはイソシアナート化合物を主としてなる発色剤に染料前駆体およびアミノ化合物を加える事が記載されているが、アミノ化合物として、例えば2,2’−ジチオアニリンあるいは4−アミノ−2−メチルキノリン等を用いた場合、記録の画像保存性は不完全で、塩化ビニルラップ等の可塑剤に接触することによって印字が消える欠点があり改良が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、画像保存性および発色感度に優れた性能を示す感熱剤およびそれを使用した感熱性記録材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、驚くべき事に特定のアミノ化合物と特定のイソシアナート化合物および特定の染料前駆体を含有する感熱剤が上記欠点を解消すること、すなわち、発色感度に優れ、印字の保存性に優れ、地肌被りの少ない感熱剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。発明の第1は、次の成分(A)、(B)及び(C)を含有する感熱発色剤である。
(A)無色又は淡色の電子供与性染料前躯体(ただし、NH 2 基を有する電子供与性染料前駆体を除く。)、
(B)少なくとも一つ以上のイソシアナート基を有する以下のb1又はb2のイソシアナート化合物
(b1)下記式(II)又は(III)で示されるイソシアナート化合物の少なくとも一つのイソシアナート基を反応性基として、イソシアナートを水との反応によりウレア結合あるいはビウレット結合を介して2量化あるいは3量化させる方法、アミン化合物との付加反応により対応する置換ウレアあるいは置換ビウレットへ誘導する方法、熱によって2量体化する方法、若しくはOH基含有化合物との付加反応により置換ウレタンあるいは置
換アロハネートへ誘導する方法によって得られるイソシアナートアダクト体化合物、又は上記方法によって得られるイソシアナートのアダクト体化合物を出発物質としてさらに上記のいずれかの反応を行なうことによって得られる融点が40℃以上のイソシアナートのアダクト体化合物、
【化7】
(ここにnは1〜2の整数を表す。またベンゼン環の水素原子は芳香族化合物残基又は脂肪族化合物残基又は複素環化合物残基により置換されていても良い。また、各残基は置換基を有していても良い。)
【化8】
(式中、mは0〜5の整数、nは1または2を表す。また、ベンゼン環の水素原子は芳香族化合物残基または脂肪族化合物残基または複素環化合物残基により置換されていてもよい。また、各残基は置換基を有していてもよい。X 1 、X 2 は、各々独立して−SO 2 −、−O−、−(S) q −、−(CH 2 ) q −、−CO−、−CONH−、−CH(C 6 H 5 )−、−C(CH 3 ) 2 −のいずれか、または存在しない場合を示す。qは1または2である。)
(b2)下記式(IV)〜(XIII)のいずれかで示されるイソシアナート化合物
【化9】
(ここにR 1 は、式(f)または式(g)を表す。以下式(V)〜(XIII)において同じ。
【化10】
(ここにnは1〜2の整数を表す。またベンゼン環の水素原子は芳香族化合物残基又は脂肪族化合物残基又は複素環化合物残基により置換されていても良い。また、各残基は置換基を有していても良い。)
【化11】
(式中、mは0〜5の整数、nは1または2を表す。また、ベンゼン環の水素原子は芳香族化合物残基または脂肪族化合物残基または複素環化合物残基により置換されていてもよい。また、各残基は置換基を有していてもよい。X 1 、X 2 は、各々独立して−SO 2 −、−O−、−(S) q −、−(CH 2 ) q −、−CO−、−CONH−、−CH(C 6 H 5 )−、−C(CH 3 ) 2 −のいずれか、または存在しない場合を示す。qは1または2である。))
【化12】
【化13】
(R 2 は、芳香族化合物残基または複素環化合物残基または脂肪族化合物残基を表す。また、各残基は置換基を有していても良い。以下式(VII)、(VIII)、(IX)において同じ。)
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
(R 3 は、芳香族化合物残基または複素環化合物残基または脂肪族化合物残基を表す。また、各残基は置換基を有していても良い。)
【化19】
(R 4 は、置換基を有することもある芳香族化合物残基または置換基を有することもある複素環化合物残基または置換基を有することもある脂肪族化合物残基または無機化合物残基を表す。)
【化20】
(R 5 、R 6 は、各々独立して芳香族化合物または複素環化合物または脂肪族化合物残基を表す。各残基は置換基を有していても良い。R 5 、R 6 は互いに環状構造を形成しても良い。)、
(C)下記式(I)で示されるアミノ化合物。
【0011】
【化24】
【0012】
(式中、R1 は、式(a)または式(b)または式(c)のいずれかを表し、
【0013】
【化25】
【0014】
(式中、nは1〜5の整数。また、ベンゼン環の水素原子はハロゲン原子またはアルキル基、アルコキシ基により置換されていても良い。)
【0015】
【化26】
【0016】
(式中、m、nは0〜3の整数で(m+n)≧1である。また、ナフタレン環の水素原子はハロゲン原子またはアルキル基、アルコキシ基により置換されていても良い。)
【0017】
【化27】
【0018】
(式中、m、nは0〜3の整数で(m+n)≧1である。また、フルオレン環の水素原子はハロゲン原子またはアルキル基、アルコキシ基により置換されていても良い。)
Xは−SO2 −、−SO3 −、−O−、−(CH2 )q −、−CO−、−NHCO−、−CONH−、式(d)のいずれか、
【0019】
【化28】
【0020】
または存在しない場合を示す。qは1または2である。R2 は、水素原子、アルカリ金属原子、−OH、−NH2 、アルキル基、−N(C2 H5 )2 、−N(CH3)2 、式(e)のいずれかを示す。)
【0021】
【化29】
【0022】
(式中、nは0〜5の整数。また、ベンゼン環の水素原子はハロゲン原子またはアルキル基、アルコキシ基により置換されていても良い。)
【0045】
発明の第2は、前記一般式(IV)〜(XIII)のイソシアナート化合物において、R1 が下記式(h)または下記式(i)で表される発明の第1に記載の感熱発色剤である。
【0046】
【化44】
【0047】
【化45】
【0048】
発明の第3は、下記式(j)で表される芳香族化合物を含有する発明の第1〜2のいずれかに記載の感熱剤である。
【0049】
【化46】
【0050】
(式中、X3 は、−SO2 −、−(S)q −、−O−、−CH(C6 H5 )−、−C(CH3 )2 −、−CO−、−OCOO−、−COCO−、−NH−、−COCH2 CO−、のいずれかを示す。qは1または2である。また、ベンゼン環の水素原子はハロゲン原子、芳香族化合物残基、脂肪族化合物残基または複素環化合物残基により置換されていてもよい。)
発明の第4は、有機錫化合物を含有する発明の第1〜3のいずれかに記載の感熱剤である。
【0051】
発明の第5は、発明の第1〜4のいずれかに記載の感熱剤を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱性記録材料である。以下、本発明について詳細に説明する。本発明の感熱剤では、イソシアナート化合物を含有することが必要である。イソシアナート化合物としては、イソシアナートアダクト体化合物もしくは上記式(IV)〜(XIII)のいずれかで示されるイソシアナート化合物である。
【0052】
イソシアナートアダクト体化合物は、常温固体の無色または淡色のもので、融点は40℃以上であり、好ましくは40℃以上で500℃以下であれば良い。但し化合物の構造によっては融点を示す温度より低い温度で分解もしくは変質し融点を示さない場合もあるがこの場合は40℃以上あれば性能上問題ない。融点は好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは60℃以上である。アダクト体化合物の融点が40℃未満では、感熱剤として使用する場合、耐熱性、耐湿性に問題が生じやすく、実用上好ましくないことが多い。
【0053】
イソシアナートアダクト体化合物は、イソシアナートの少なくとも一つのイソシアナート基を反応性基として、イソシアナートを水との反応によりウレア結合あるいはビウレット結合を介して2量化あるいは3量化させる方法、あるいはアミン化合物との付加反応により対応する置換ウレアあるいは置換ビウレットへ誘導する方法、あるいは熱によって2量体化する方法あるいはOH基含有化合物との付加反応により置換ウレタンあるいは置換アロハネートへ誘導する方法、またはその他活性水素を有した化合物との付加反応の方法等によって得ることができる。また、カルボジイミド変性MDIやポリオール変性MDIの様な上記方法によって得られるイソシアナートのアダクト体化合物を出発物質としてさらに上記のいずれかの反応を行うことによって得られたイソシアナートのアダクト体化合物でも良い。出発物質のイソシアナートはイソシアナート基を2つ以上持つものであれば他に特に制限はないが、例えば、パラフェニレンジイソシアナート、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,4−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、o−トリジンジイソシアナート、1,5−ナフチレンジイソシアナート、ジアニシジンジイソシアナート、9−エチルカルバゾール−3,6−ジイソシアナート、3,3’−ジメチル−4、4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイシシアナート4、4’、4”−トリイソシアナトトリフェニルアミン、トリフェニルメタントリイソシアナート、トリス(4−フェニルイソシアナート)チオフォスフェ−ト等があげられる。
【0054】
特に、イソシアナート化合物が上記式(II)または上記式(III)で示されるイソシアナートのアダクト体あるいは上記式(IV)〜(XIII)で示されるイソシアナート化合物であることが好ましい。
本発明で使用できる上記式(II)で示される芳香族イソシアナートのアダクト体化合物とは上記式(II)で示されるイソシアナート好ましくはトルエンジイソシアナートを出発物質としてそのトルエンジイソシアナートの少なくとも一つのイソシアナート基を反応基として付加反応を行ったもので、少なくとも一つ以上のイソシアナート基を有するイソシアナート化合物である。
【0055】
なお、トルエンジイソシアナートは2,4−トルエンジイソシアナートと2,6−トルエンジイソシアナートが一般に市販されており、通常はこれらの混合物として安価に入手することが可能である。しかしながらこれらのトルエンジイソシアナート異性体混合物は常温で液体であり(2,4−トルエンジイソシアナート100%で融点が19.5℃〜21.5℃、2,4−トルエンジソシアナート65%/2,6−トルエンジイソシアナート35%混合物で融点が3.5℃〜5.5℃)、この形態のままで感熱剤に使用することは実用上難しい。
【0056】
また、上記式(III)で示されるイソシアナートのアダクト体化合物とは上記式(III)で示される芳香族イソシアナートまたはポリメチレンポリフェニルポリイソシアナート(以下、cr.MDI)またはジフェニルメタンジイソシアナート(以下、MDI)に付加反応を行った新しいイソシアナート化合物を意味する。
【0057】
なお、上記cr.MDI又はMDIは一般に市販されており、通常は安価に入手することが可能である。しかしながら例えばcr.MDIは常温褐色の液体であり、MDIは凝固点が38℃であり、このままでは感熱剤に使用することは実用上問題がある。
イソシアナートのアダクト体化合物は、上記式(II)で示されるイソシアナート化合物、特にトルエンジイソシアナート、上記式(III)で示される芳香族イソシアナートまたはcr.MDI、MDI等のイソシアナートの少なくとも一つのイソシアナート基を反応性基として付加反応を行ったもので、少なくとも一つのイソシアナート基を含有するイソシアナート化合物である。すなわち本発明のアダクト体化合物は、上記式(II)で示されるイソシアナート化合物、特にトルエンジイソシアナート、上記式(III)で示される芳香族イソシアナートまたはcr.MDI、MDI等のイソシアナートの少なくとも一つのイソシアナート基を反応性基として、イソシアナートを水との反応によりウレア結合あるいはビウレット結合を介して2量化あるいは3量化させる方法、あるいはアミン化合物との付加反応により対応する置換ウレアあるいは置換ビウレットへ誘導する方法、あるいは熱によって2量体化する方法あるいはOH基含有化合物との付加反応により置換ウレタンあるいは置換アロハネートへ誘導する方法、またはその他活性水素を有した化合物との付加反応の方法等によって得ることができる。また上記方法によって得られる、イソシアナートのアダクト体化合物を出発物質としてさらに上記のいずれかの反応を行うことによって得られたイソシアナートのアダクト体化合物でも良い。すなわち当技術を用いることにより、高分子量化によって融点を40℃以上にすることにより、耐熱性、耐湿性等が向上し、感熱剤として実用上も問題がなくなり優れた性能が発揮できるようになる。
【0058】
本発明に用いることができる上記式(II)で示される芳香族イソシアナート化合物はベンゼン環に2個以上のイソシアナート基を持つものであれば何でも良いが例えばp−フェニレンジイソシアナート、m−フェニレンジイソシアナート、トルエンジイソシアナート、1,3−ジメチルベンゼン−4,6−ジイソシアナート、1,4−ジメチルベンゼン−2,5−ジイソシアナート、1−メトキシベンゼン−2,5−ジイソシアナート、1−エトキシベンゼン−2,4−ジイソシアナート、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジエトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジブトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート等がある。特に好ましいのはトルエンジイソシアナートであり、トルエンジイソシアナートは、2、4−トルエンジイソシアナート、2、6−トルエンジイソシアナートあるいはこれらの混合物のいずれでも良い。
【0059】
また、本発明に用いることができる上記式(III)で示される芳香族イソシアナートは、例えばジアニシジンジイソシアナート、ジフェニルエーテルジイソシアナート、オルソトリジンジイソシアナート、ビス〔4−(m−イソシアナトフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(p−イソシアナトフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−メチル−4−(p−イソシアナトフェノキシ)フェニル〕スルホン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジイソシアナトビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジイソシアナトビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジイソシアナト−5,5′−ジメトキシビフェニル、2,2′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジイソシアナトビフェニル、2,4′−ジイソシアナトビフェニル、2,2′−ジイソシアナトビフェニル、4,4′−ジイソシアナトビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジイソシアナトビフェニル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジイソシアナトビフェニル、2,2′−ジメチル−4,4′−ジイソシアナトビフェニル、4,4′−ジイソシアナトジフェニルエーテル、3,3′−ジイソシアナトジフェニルエーテル、3,4′−ジイソシアナトジフェニルエーテル、3,4′−ジイソシアナトジフェニルメタン、ビス(3−イソシアナト−4−クロロフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジイソシアナトフェニル)スルホン、ビス(4−イソシアナトフェニル)スルホン、ビス(3−イソシアナトフェニル)スルホン、3,4′−ジイソシアナトジフェニルスルホン、3,3′−ジイソシアナトジフェニルメタン、4,4′−ジイソシアナト−3,3′−ジクロロジフェニルメタン、1,4−ビス(4−イソシアナトフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−イソシアナトフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−イソシアナトフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−イソシアナトフェノキシフェニル)プロパン、4,4′−ビス(4−イソシアナトフェノキシ)ジフェニル、3,3′,4,4′−テトライソシアナトジフェニルエーテル、3,3′,4,4′−テトライソシアナトジフェニルスルホン等があげられる。これらの芳香族イソシアナート又はポリメチレンポリフェニルポリイソシアナート(cr.MDI)又はジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)は単独又はこれらの混合物のいずれでも良い。
【0060】
これらのイソシアナートのアダクト体を作る反応剤としては、水のほかに例えばアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、o−アニシジン、p−アニシジン、p−フェネチジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、2,4−ジメトキシアニリン、2,5−ジメトキシアニリン、3,4−ジメトキシアニリン、p−アミノアセトアニリド、p−アミノ安息香酸、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、2,3−キシリジン、2,4−キシリジン、3,4−キシリジン、2,6−キシリジン、アセトアニリド、4−アミノベンゾニトリル、アントラニル酸、p−クレシジン、2,5−ジクロロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、3,4−ジクロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン、2,4,5−トリクロロアニリン、α−ナフチルアミン、アミノアントラセン、o−エチルアニリン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N−ブチルアニリン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、アセト酢酸アニライド、臭化トリメチルフェニルアンモニウム、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノクロロベンゼン、ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、トリジンベース、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、ジアニシジン、p−アミノ安息香酸メチル、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸−n−プロピル、p−アミノ安息香酸−iso−プロピル、p−アミノ安息香酸ブチル、p−アミノ安息香酸ドデシル、p−アミノ安息香酸ベンジル、o−アミノベンゾフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノアセトフェノン、m−アミノベンズアミド、o−アミノベンズアミド、p−アミノベンズアミド、p−アミノ−N−メチルベンズアミド、3−アミノ−4−メチルベンズアミド、3−アミノ−4−メトキシベンズアミド、3−アミノ−4−クロロベンズアミド、p−(N−フェニルカルバモイル)アニリン、p−〔N−(4−クロロフェニル)カルバモイル〕アニリン、p−〔N−(4−アミノフェニル)カルバモイル〕アニリン、2−メトキシ−5−(N−フェニルカルバモイル)アニリン、2−メトキシ−5−〔N−(2′−メチル−3′−クロロフェニル)カルバモイル〕アニリン、2−メトキシ−5−〔N−(2′−クロロフェニル)カルバモイル〕アニリン、5−アセチルアミノ−2−メトキシアニリン、4−アセチルアミノアニリン、4−(N−メチル−N−アセチルアミノ)アニリン、2,5−ジエトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)アニリン、2,5−ジメトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)アニリン、2−メトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)−5−メチルアニリン、4−スルファモイルアニリン、3−スルファモイルアニリン、2−(N−エチル−N−フェニルアミノスルホニル)アニリン、4−ジメチルアミノスルホニルアニリン、4−ジエチルアミノスルホニルアニリン、スルファチアゾール、4−アミノジフェニルスルホン、2−クロロ−5−N−フェニルスルファモイルアニリン、2−メトキシ−5−N,N−ジエチルスルファモイルアニリン、2,5−ジメトキシ−4−N−フェニルスルファモイルアニリン、2−メトキシ−5−ベンジルスルホニルアニリン、2−フェノキシスルホニルアニリン、2−(2′−クロロフェノキシ)スルホニルアニリン、3−アニリノスルホニル−4−メチルアニリン、ビス〔4−(m−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−メチル−4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジアミノ−5,5′−ジメトキシビフェニル、2,2′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、オルソ−トリジンスルホン、2,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−チオジアニリン、2, 2′ジチオジアニリン、4,4′−ジチオジアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス(3−アミノ−4−クロロフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4−ジアミノジフェニルアミン、4,4′−エチレンジアニリン、4,4′ジアミノ−2,2′−ジメチルジベンジル、3, 3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニル、3,3′,4,4′−テトラアミノジフェニルエーテル、3,3′,4,4′−テトラアミノジフェニルスルホン、3,3′4,4′−テトラアミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾニトリル、4−フェノキシアニリン、3−フェノキシアニリン、4,4’−メチレンビス−O−トルイジン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)−ビス−(2、6−キシリジン)、o−クロロ−p−ニトロアニリン、o−ニトロ−p−クロロアニリン、2,6−ジクロロ−4−ニトロアニリン、5−クロロ−2−ニトロアニリン、2−アミノ−4−クロロフェノール、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、2−メチル−4−ニトロアニリン、m−ニトローp−トルイジン、2−アミノ−5−ニトロベンゾニトリル、メトール、2,4−ジアミノフェノール、p−ヒドロキシフェニルグリシン、N−(β−ヒドロキシエチル)−o−アミノフェノール硫酸塩、スルファニル酸、メタニル酸、4B酸、C酸、2B酸、p−フルオロアニリン、o−フルオロアニリン、3−クロロ−4−フルオロアニリン、2,4−ジフルオロアニリン、2,3,4−トリフルオロアニリン、m−アミノベンゾトリフルオライド、m−トルイレンジアミン、2−アミノチオフェノール、2−アミノ−3−ブロモ−5−ニトロベンゾニトリル、ジフェニルアミン、p−アミノジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、2−メチル−4−メトキシジフェニルアミン、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、ジアニシジン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、ベンジルエチルアニリン、1,8−ナフタレンジアミン、ナフチオン酸ソーダ、トビアス酸、H酸、J酸、フェニルJ酸、1,4−ジアミノ−アントラキノン、1,4−ジアミノ−2,3−ジクロロアントラキノン等の芳香族アミン類、さらに3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、α−アミノ−ε−カプロラクタム、アセトグアナミン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1)]エチル−S−トリアジン、2,3−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、2,3,5−トリアミノピリジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、N−(3−アミノプロピル)モルホリン等の複素環化合物アミン類、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ステアリルアミン、アリルアミン、ジアリルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、2−エチルヘキシルアミン、エタノールアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、ジイソブチルアミン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン、t−ブチルアミン、プロピルアミン、3−(メチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、メチルヒドラジン、1−メチルブチルアミン、メタンジアミン、1,4−ジアミノブタン、シクロヘキサンメチルアミン、シクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、2−ブロモエチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシメチルアミン、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノブタノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン、2−アミノエタンチオール等の脂肪族アミン類、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸・1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール・β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンジエタノール縮合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸・2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール・β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンジエタノール縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、コハク酸−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジエニル)エステルなどのヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
【0061】
さらに、アダクト体を作る反応剤としてのOH基含有化合物の例としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、レゾルシン、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、2−シクロヘキシルフェノール、2−アリルフェノール、4−インダノール、チモール、2−ナフトール、p−ニトロフェノール、o−クロロフェノール、p−クロロフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)ヘプタン、カテコール、3−メチルカテコール、3−メトキシカテコール、ピロガロール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、4−フェニルフェノール、p,p’−ビフェノール、4−クミルフェノール等のフェノール類、(ただし、これらのフェノール類にはアミノ基を有するものは好ましくない。アミノ基が共存するとOH基よりもイソシアナート基との反応性が高いのでアミノ基が先に反応し、目的とする化合物を得ることができないことがある。)メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、イソプロパノール、2−ペンタノール、3−ヘキサノール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、アリルアルコール、2−メチル−2−プロペン−1−オール、ベンジルアルコール、4−ピリジンメタノール、フェニルセロソルブ、フルフリルアルコール、シクロヘキサノール、シクロヘキシルメタノール、シクロペンタノール、2−クロロエタノール、1−クロロ−3−ヒドロキシプロパン、グリセリン、グリセロール等のアルコール類、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、アジペート系ポリオール、エポキシ変成ポリオール、ポリエーテルエステルポリオールポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンジオール、フェノール系ポリオール、アミン変成ポリオール等のポリエーテル系ポリオール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサングリコール、1,9−ノナンジオール、アクリルポリオール、フッ素ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリヒドロキシポリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ヘキサントリオール、リン酸、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、ヒマシ油系ポリオール、ポリマーポリオール、メチルペンタンジオール、含ハロゲンポリオール、含リンポリオール、エチレンジアミン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、シュークローズ等のポリオール類、その他イソシアナートと反応する活性水素を持つ化合物として、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、ブチルメルカプタン、チオフェノール、tert−ドデシルメルカプタン、アセトアニシジド、酢酸アミド、ベンズアミド、p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−クロロベンゼンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、コハク酸イミド、マレイン酸イミド、アセトアニリド、イミダゾール、メチルエチルケトオキシム、アセトアルドオキシム、重亜硫酸ソーダ、尿素、アンモニア、3−イミノイソインドリン、イミノベンゾフェノンの様なイミノ化合物、ピペリジン、エチレンイミン、ピペラジンの様なイミン化合物などが挙げられる。
【0062】
本発明に使用することができるイソシアナートアダクト体化合物の製造においては、無溶媒でも反応は可能であるが、溶媒を使用することが好ましい。溶媒はイソシアナートを溶解し、反応剤をある程度溶解するものを使用する。イソシアナートに該反応剤を有機溶媒中または無溶媒にて混合・反応後、余剰のイソシアナートを濾過または減圧蒸留にて取り除けば目的物が得られる。反応剤は目的に応じて単独または複数種類用いてもよい。また溶媒はイソシアナート基および反応剤の官能基との反応を起こさないものであればよく、例えば、脂肪族系炭化水素、脂環族系炭化水素、芳香族系炭化水素、塩素化脂肪族炭化水素、塩素化芳香族炭化水素、塩素化脂環族炭化水素等の有機溶媒が挙げられる。特に、イソシアナートを溶解し、且つ生成物の溶解度の小さいシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、トルエンなどが好ましい。上記反応操作にて得られる生成物は必ずしも単品とは限らず、置換基の位置の異なる化合物の混合物とか置換ウレアと置換ビウレットの混合物や置換ウレタンと置換アロハネートの混合物さらに付加反応が進行して高分子量化したものの混合物として得られることもあるがこれでも良い。また、上記反応操作にて得られる生成物を出発物質として、さらに上記反応剤を反応させることでも目的物が得られる。
【0063】
イソシアナートに対する反応剤の使用量は、反応剤の反応溶媒に対する溶解度によって大きく異なる。反応溶媒中に必要な量が溶解できる反応剤では、イソシアナートのNCO基に対応する量の反応剤量を使用すればよいが、反応溶媒に対する溶解度が低い反応剤では、反応剤を過剰に溶媒中に添加しておき、溶媒に溶解している反応剤がイソシアナートと反応して溶媒中から失われると新たな反応剤物が溶媒に溶解して反応に寄与するようにすれば良い。従って溶媒中の反応剤はイソシアナートより過剰に混合しておくことができる。
【0064】
こうして得られるイソシアナートアダクト体化合物の融点は40℃以上であればよく、好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは60℃以上である。アダクト体化合物の融点が40℃未満では、感熱発色剤として使用する場合、耐熱性、耐湿性等に問題が生じやすく、実用上好ましくない。また、融点の上限は500℃以下が好ましい。ただし、化合物の構造によっては、融点を示す温度より低い温度で分解もしくは変質し融点を示さない場合もあるが、この場合は融点の下限を満たしていれば性能上問題ない。
【0065】
また、これらのイソシアナート化合物は必要に応じてフェノール類、ラクタム類、オキシム類等との付加化合物にしてイソシアナートをマスクし、熱がかかると解離してイソシアナートを再生するいわゆるブロックイソシアナートの形で用いても良い。
本発明に用いることができるイソシアナートアダクト体化合物あるいはイソシアナート化合物(IV)〜(XIII)は、常温固体の無色または淡色のものである。感熱記録材料作成に当たっては当該イソシアナートアダクト体化合物あるいはイソシアナート化合物(IV)〜(XIII)の一種類あるいは混合物を用いるが、必要に応じて2種類以上を併用することもできる。
【0066】
本発明のイソシアナート化合物(IV)〜(XIII)は、対応するアミン化合物をホスゲン反応してイソシアナートにしても得られるが、前記アダクト体化合物生成反応の方法で容易に得ることが可能である。
なお、イソシアナートアダクト体化合物として使用する場合、イソシアナートのうち30%以上がアダクト体であることが好ましく、さらに50%以上がアダクト体であることが好ましい。さらには80%以上がアダクト体であることが好ましい。
【0067】
本発明の感熱発色剤では、無色または淡色の電子供与性染料前駆体を含有することを要する。
本発明で使用する無色または淡色の電子供与性染料前駆体は、既に感熱性記録材料に用いられる感熱剤として公知の化合物であり、特に限定されるものではないが、例えば下記のものが挙げられる。
【0068】
(1)トリアリールメタン系化合物
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9 −エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニール−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等。
【0069】
(2)ジフェニルメタン系化合物
4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等。
(3)フルオラン系化合物
ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等。
【0070】
(4)チアジン系化合物
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等。
(5)スピロ系化合物
3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等である。また、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3,−(6,−ジメチルアミノフタリド)、3,3−ビス[2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等の近赤外に吸収領域を持つ化合物等である。
【0071】
無色または淡色の染料前駆体は、イソシアナートアダクト体化合物の5〜500重量%使用することが好ましく、さらに好ましくは20〜200重量%である。
本発明の感熱剤では、上記式(I)で示されるアミノ化合物を用いることを要する。
【0072】
上記式(I)で示されるアミノ化合物とは、少なくとも1個の1級のアミノ基を有する無色または淡色の物質である。
これらのアミノ化合物の具体例としては、o−アミノベンゾフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノアセトフェノン、m−アミノベンズアミド、o−アミノベンズアミド、p−アミノベンズアミド、3−アミノ−4−メトキシベンズアニリド、4,4’−ジアミノベンズアニリド、2,4−ジアミノトルエン、3−アミノ−4−メチルベンズアミド、3−アミノ−4−メトキシベンズアミド、3−アミノ−4−クロロベンズアミド、p−(N−フェニルカルバモイル)アニリン、p−〔N−(4−クロロフェニル)カルバモイル〕アニリン、p−〔N−(4−アミノフェニル)カルバモイル〕アニリン、2−メトキシ−5−(N−フェニルカルバモイル)アニリン、2−メトキシ−5−〔N−(2′−メチル−3′−クロロフェニル)カルバモイル〕アニリン、2−メトキシ−5−〔N−(2′−クロロフェニル)カルバモイル〕アニリン、5−アセチルアミノ−2−メトキシアニリン、4−アセチルアミノアニリン、2,5−ジエトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)アニリン、2,5−ジメトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)アニリン、2−メトキシ−4−(N−ベンゾイルアミノ)−5−メチルアニリン、4−スルファモイルアニリン、3−スルファモイルアニリン、4−ジメチルアミノスルホニルアニリン、4−ジエチルアミノスルホニルアニリン、スルファチアゾール、4−アミノジフェニルスルホン、2−クロロ−5−N−フェニルスルファモイルアニリン、2−メトキシ−5−N,N−ジエチルスルファモイルアニリン、2,5−ジメトキシ−4−N−フェニルスルファモイルアニリン、2−メトキシ−5−ベンジルスルホニルアニリン、2−フェノキシスルホニルアニリン、2−(2′−クロロフェノキシ)スルホニルアニリン、3−アニリノスルホニル−4−メチルアニリン、ビス〔4−(m−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−メチル−4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジアミノ−5,5′−ジメトキシビフェニル、2,2′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、オルソ−トリジンスルホン、2,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノビフェニル、2,2′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−チオジアニリン、2,2′−ジチオジアニリン、4,4′−ジチオジアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス(3−アミノ−4−クロロフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−エチレンジアニリン、4,4′ジアミノ−2,2′−ジメチルジベンジル、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジクロロジフェニルメタン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニル、3,3′,4,4′−テトラアミノジフェニルエーテル、3,3′,4,4′−テトラアミノジフェニルスルホン、3,3′4,4′−テトラアミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾニトリル、3−アミノベンゾニトリル、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4−フェノキシアニリン、3−フェノキシアニリン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)−ビス−(2、6−キシリジン)、ソジウムナフチネート、トビアスアシッド、ダールズアシッド、1,5−ジアミノナフタレン、ブロエナーズアシッド、γ−アシッド、スルファニックアシッド、4−クロロアニリンー3−スルホニックアシッド、1,3−ジアミノベンゼン−4−スルホニックアシッド、4−メトキシアニリン−2−スルホニックアシッド、2Bアシッドソジウムソルト、3−アミノ−4−メトキシアセトアニリドなどが上げられる。
【0073】
アミノ化合物は、単独でも、あるいは混合して使用しても良く、耐可塑剤性における印字保存性を向上させるためにはイソシアナート化合物に対して1〜500重量%であることが好ましい。アミノ化合物の含有量が、イソシアナート化合物に対して1重量%未満では十分な印字保存性が得られない。また、500重量%を越えて使用しても性能の向上は見られないばかりか、コスト的にも不利である。
【0074】
本発明の感熱剤では上記式(j)で示される芳香族化合物を加えることができる。これにより、感度が向上し、さらに鮮明な発色の感熱性記録材料が得られる。上記式(j)で示される芳香族化合物は、常温で固体の無色または淡色の芳香族化合物から適宜選択して使用することができる。本発明で使用できる代表的な上記式(j)で示される芳香族化合物の例としては、例えば、4,4’ージメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン、ジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4’−ジクロロジフェニルジサルファイド、ジフェニルアミン、2−メチルー4−メトキシジフェ
ニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン等がある。
【0075】
上記式(j)で表される芳香族化合物を本発明の感熱剤に使用すると、従来よく知られている増感剤であるパラベンジルビフェニルを用いるのに比べ、驚くべきことに発色感度、記録の画像保存性が非常に良好な結果を得ることができる。上記式(j)で表される芳香族化合物は、イソシアナート化合物の5〜1000重量%使用することが好ましく、さらに好ましくは50〜500重量%である。
【0076】
本発明の感熱剤には、有機錫化合物を含有せしめることができる。これを加えることによりさらに地肌の被りが少なくなる。
有機錫化合物は4価の錫を分子中に有し、少なくとも1個のアルキル基を有する化合物である。性状としては常温で固体または液体で無色あるいは淡色の化合物であり、無臭あるいは低臭の化合物であって、例えば、ジ−n−オクチル錫ビス(イソオクチルチオグリコール酸アルキルエステル)、ジ−n−オクチル錫マレイン酸ポリマー、ジ−n−オクチル錫ジマレイン酸アルキルエステル、ジ−n−オクチル錫ジラウリン酸塩、ジ−n−オクチル錫ジステアリン酸塩、ポリ(チオビス−n−ブチル錫サルファイド)、モノオクチル錫トリス(イソオクチルチオフリコール酸アルキルエステル)、ジ−n−オクチル錫オキサイド、ジ−n−オクチル錫ジクロリド、テトラ−n−オクチル錫、ジ−n−オクチル錫ジバーサテート、ジ−n−オクチル錫アルキルメルカプチド、ジ−n−メチル錫アルキルメルカプチド等である。有機錫化合物は、単独でも、あるいは混合して使用しても良く、ロイコ染料に対して1〜500重量%であることが好ましい。また、感熱剤にイソシアナート化合物を加える場合には、イソシアナート化合物に対して1〜500重量%であることが好ましい。有機錫化合物の含有量が、イソシアナート化合物に対して1重量%未満では十分な効果が得られない。また、500重量%を越えて使用しても性能の向上は見られないばかりか、コスト的にも不利である。
【0077】
更に、地肌かぶりや熱応答性等の向上のために、N−ステアリル−N’−(2−ヒドロキシフェニル)ウレア、N−ステアリル−N’−(3−ヒドロキシフェニル)ウレア、N−ステアリル−N’−(4−ヒドロキシフェニル)ウレア、p−ステアロイルアミノフェノール、o−ステアロイルアミノフェノール、p−ラウロイルアミノフェノール、p−ブチリルアミノフェノール、m−アセチルアミノフェノール、o−アセチルアミノフェノール、p−アセチルアミノフェノール、o−ブチルアミノカルボニルフェノール、o−ステアリルアミノカルボニルフェノール、p−ステアリルアミノカルボニルフェノール、1,1,3−トリス(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−6−エチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)プロパン、1,2,3−トリス(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−テトラ(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3−テトラ(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン、等のフェノール化合物を添加することも可能である。
【0078】
本発明の感熱剤には、その感度を向上させるために熱可融性物質を含有させることができる。熱可融性物質は60℃〜180℃の融点を有するものが好ましく、特に80℃〜140℃の融点を有するものが好ましい。例えば、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、β−ナフチルベンジルエーテル、N−ステアリルウレア、N,N′−ジステアリルウレア、β−ナフトエ酸フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、β−ナフトール(p−メチルベンジル)エーテル、1,4−ジメトキシナフタレン、1−メトキシ−4−ベンジルオキシナフタレン、N−ステアロイルウレア、4−ベンジルビフェニル、1,2−ジ(m−メチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1,4−ブタンジオールフェニルエーテル、ジメチルテレフタレート、メタターフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸(Pクロロベンジル)エステル等が挙げられる。
【0079】
前記熱可融性物質は、単独でも、あるいは混合して使用してもよく、十分な熱応答性を得るためには、イソシアナート化合物に対して10〜300重量%用いることが好ましく、さらに、20〜250重量%用いることがより好ましい。
感熱性記録材料とするには、これらのイソシアナートアダクト体化合物、染料前駆体、上記式(I)で表されるアミノ化合物または有機錫化合物を分散液の形にして他の必要な成分とともに支持体上に塗工し感熱記録層とする必要がある。分散液の調製は、これらのそれぞれの化合物の1種または複数種を、水溶性高分子、界面活性剤など分散能を持つ化合物を含有する水溶液中で微粉砕することにより得られる。各分散液の粒子径は、1μm前後とする事が好ましい。また、イソシアナートアダクト体化合物はアミノ化合物および/またはアルコール性化合物と同時に分散しても良い。
【0080】
その他、感熱記録層には顔料として、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂等を含有させることもできる。また、ヘッド摩耗防止、スティッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワックス類を、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の分散剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、さらに界面活性剤、蛍光染料等も必要に応じて含有させることができる。
【0081】
感熱記録層に用いられるバインダーとしては、通常用いられる種々のバインダーを用いることができる。それらのバインダーとしては、例えば、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性バインダー、およびスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体などのラテックス系水不溶性バインダー等が挙げられる。
【0082】
本発明による感熱性記録材料は、支持体上に加熱発色する感熱記録層を設けたものである。支持体としては、紙が主として用いられるが、紙の他に各種織布、不織布、合成樹脂フィルム、ラミネート紙、合成紙、金属箔、あるいはこれらを組み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用いることができる。感熱記録層は単一の層で構成されていても複数で構成されていてもよい。例えば、各発色成分を一層ずつに含有させ、多層構造としてもよい。また、この感熱記録層上に、1層又は複数の層からなる保護層を設けてもよいし、支持体と感熱記録層の間に、1層又は複数の層からなる中間層を設けてもよい。この感熱記録層は、各発色成分あるいはその他の成分を微粉砕して得られる各々の水性分散液とバインダー等を混合し、支持体上に塗布、乾燥することにより得ることができる。
【0083】
【発明の実施の形態】
以下実施例によって本発明を更に詳しく説明する。
なお、各物性の評価は以下の方法で行った。
<感度>
大倉電機製印字試験機で、サーマルヘッドは京セラ製KJT−256−8MGF1を用いて印可電圧24Vパルス幅1.5msecでの発色濃度を光学濃度計で測定した。
<耐可塑剤性>
感熱性記録材料を塩化ビニルラップにはさみ、上から300g/cm2 の荷重をかけ、40℃に24時間放置して、放置後に印字部および未印字部(地肌)の濃度を目視評価し、印字濃度の消色の少ないものを印字保存性良好とした。また地肌の被りの少ないものを地肌保存性良好とした。
<融点>
融点測定機 YAZAWA TYPE BY−2を使用し、顕微鏡下で観察しながら約1℃/分の速度で昇温し、融解し始めた温度を目視で判断した。
<赤外吸収スペクトル>
日本分光社製 IR−810を用いて測定した。
【0084】
【実施例1】
2,4−トルエンジイソシアナート140gに溶媒として燐酸トリメチル30gと二酢酸エチレングリコール30gを加え、これに水2.9gを加えて30℃で30分反応させた。析出した白色の固体を濾過により回収後、ヘキサンで洗浄し一晩真空乾燥して白色結晶の化合物20gを得た。この化合物の融点と赤外吸収スペクトルを測定した。融点は、180℃であった。赤外吸収スペクトルは、1590、1650、2290cm-1付近に特徴的な鋭いピークがみられた。
【0085】
次にこの化合物6gを取り、2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液24gと共に25℃にてペイントシェーカーで45分間粉砕・分散し、分散液を得た。分散液のpHを測定したところpH7.0であった。
また、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン70gを4.3重量%ポリビニルアルコール水溶液130gと共にサンドグラインダー(ベッセル容量400ml、アイメックス社製)、回転数2000rpmで3時間粉砕・分散して分散液を得た。
【0086】
また、p−アミノベンズアミド40gを2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液160gに添加し、サンドグラインダー(ベッセル容量400ml、アイメックス社製)、回転数2000rpmで3時間粉砕、分散して分散液を得た。
また、炭酸カルシウム20gを水60gと混合してスターラーで撹拌分散して、分散液を得た。
【0087】
塗液は、上記化合物分散液20重量部、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン分散液10重量部、p−アミノベンズアミド分散液30重量部、炭酸カルシウム分散液20重量部、さらに固形分濃度31.5重量%のステアリン酸亜鉛分散液10重量部、さらに15重量%ポリビニルアルコール36重量部を混合、撹拌して調整して得た。
【0088】
この塗液を50g/m2 の秤量をもつ原紙上にバコーターのロッド番号10番で塗布し、乾燥後スーパーカレンダーで処理して感熱性記録材料を得た。
感度の評価結果は光学濃度1.1と良好であった。
塩化ビニルラップによる地肌被り性の評価結果は変色が少なく良好であった。また、印字部も判読可能であり良好であった。結果をまとめて表1に示す。
【0089】
【実施例2〜7】
実施例1で用いたp−アミノベンズアミドの代わりに1,5−ジアミノナフタレン(実施例2)、2,7−ジアミノフルオレン(実施例3)、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(実施例4)、4,4’−メチレンビス−(o−クロロアニリン)(実施例5)、2,4−ジアミノトルエン(実施例6)、1,4−ビス(p−アミノフェノキシ)ベンゼン(実施例7)を用いた以外は実施例1と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0090】
【実施例8】
2,4−トルエンジイソシアナート140gをトルエン200gに溶解した後、アニリン74gを徐々に加え、室温で1時間反応させたところ白色結晶が析出した。析出した白色の固体を濾過により回収後、ヘキサンで洗浄し一晩真空乾燥して白色結晶の化合物95gを得た。融点は170℃であった。また、赤外吸収スペクトルは、1600、1650、2290cm-1付近に特徴的な鋭いピークがみられた。
【0091】
次にこの化合物6gを取り、2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液24gと共にペイントシェーカーで45分間粉砕・分散し、分散液を得た。
続いて、実施例1で得られた化合物の分散液の代わりに上記化合物の分散液を用い、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリドを用いた以外は実施例1と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0092】
【実施例9】
2,4−トルエンジイソシアナート100gとピリジン100gをトルエン33gに溶解し、室温で24時間反応させた。発生した沈澱を濾過した後、ヘキサンで洗浄し、一晩真空乾燥を行って灰白色の化合物40gを得た。融点は160℃であった。また、赤外吸収スペクトルは、1760、2290cm-1付近に特徴的な鋭いピークがみられた。
【0093】
次にこの化合物6gを取り、2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液24gと共にペイントシェーカーで45分間粉砕・分散し、分散液を得た。
続いて、実施例1で得られた化合物の分散液の代わりに上記化合物の分散液を用いた以外は実施例1と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0094】
【実施例10】
ジフェニルメタンジイソシアナート100gに溶媒として燐酸トリメチル30gと二酢酸エチレングリコール30gを加え、これに水1.44gを加えて30℃で60分反応させた。析出した白色の固体を濾過により回収後、ヘキサンで洗浄し一晩真空乾燥して白色結晶の化合物13gを得た。この化合物の融点と赤外吸収スペクトルを測定した。融点は480℃まで昇温したが変質し融点を示さなかった。赤外吸収スペクトルは、1540、1600、2290cm-1付近に特徴的な鋭いピークがみられた。
【0095】
次にこの化合物6gを取り、2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液24gと共にペイントシェーカーで45分間粉砕・分散し、分散液を得た。
続いて、実施例1で得られた化合物の分散液の代わりに上記化合物の分散液を用いた以外は実施例1と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0096】
【実施例11〜12】
ジフェニルスルホン70gを5.4重量%ポリビニルアルコール水溶液130gに添加し、サンドグラインダー(ベッセル容量400ml、アイメックス社製)、回転数2000rpmで3時間粉砕し、分散液を得た。得られた分散液を20重量部の割合で実施例1、2に記載した塗液に添加した以外は各実施例と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0097】
【実施例13】
ジ−n−オクチル錫オキサイド(三共有機合成(株)社製 Stann OO)2gを2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液4gと水2.75gおよびエタノール1.25gと共にペイントシェーカーで4時間分散し、分散液を得た。
得られたジ−n−オクチル錫オキサイド分散液を2重量部の割合で実施例1に記載した塗液に添加した以外は実施例1と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0098】
【比較例1】
実施例1において使用したイソシアナート化合物の代わりに4,4’、4’’−トリイソシアナート−2,5−ジメトキシトリフェニルアミンを用い、また、p−アミノベンズアミドを用いなかった以外は、実施例1と同様にして感熱記録用材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0099】
【比較例2】
実施例4において使用したイソシアナート化合物の代わりに4,4’,4’’−トリイソシアナト−2,5−ジメトキシトリフェニルアミンを用いた以外は、実施例4と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0100】
【比較例3〜5】
実施例1において使用したp−アミノベンズアミドの代わりに2,2’−ジチオジアニリン(比較例3)、2−アミノ−3−ベンジルオキシピリジン(比較例4)、4−アミノ−2−メチルキノリン(比較例5)を使用した以外は、各実施例と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0101】
【比較例6】
実施例4において使用したイソシアナート化合物の代わりに2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを用いた以外は、実施例4と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0102】
【比較例7】
2,4−トルエンジイソシアナート140gに溶媒として燐酸トリメチル30gと二酢酸エチレングリコール30gを加え、これに水0.29gを加えて130℃で2時間反応させた。反応後、減圧蒸留した残留物にトルエンを加えて溶解し、続いてヘキサンを加えたところ白色結晶が析出した。析出した白色の固体を濾過により回収後、ヘキサンで洗浄し一晩真空乾燥して白色の化合物7gを得た。 次に実施例1で合成したイソシアナート化合物の代わりにこの化合物を用い、p−アミノベンズアミドの代わりに2,2’−ジチオジアニリンを用いた以外は、実施例1と同様にして感熱性記録材料を作成し、評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
【0103】
【表1】
【0104】
【発明の効果】
特定のアミノ化合物および特定のイソシアナート化合物を感熱剤に用いることで、画像保存性および感度に優れた感熱性記録材料が得られる。
Claims (5)
- 次の成分(A)、(B)及び(C)を含有する感熱発色剤。
(A)無色又は淡色の電子供与性染料前躯体(ただし、NH 2 基を有する電子供与性染料前駆体を除く。)、
(B)少なくとも一つ以上のイソシアナート基を有する以下のb1又はb2のイソシアナート化合物
(b1)下記式(II)又は(III)で示されるイソシアナート化合物の少なくとも一つのイソシアナート基を反応性基として、イソシアナートを水との反応によりウレア結合あるいはビウレット結合を介して2量化あるいは3量化させる方法、アミン化合物との付加反応により対応する置換ウレアあるいは置換ビウレットへ誘導する方法、熱によって2量体化する方法、若しくはOH基含有化合物との付加反応により置換ウレタンあるいは置換アロハネートへ誘導する方法によって得られるイソシアナートアダクト体化合物、又は上記方法によって得られるイソシアナートのアダクト体化合物を出発物質としてさらに上記のいずれかの反応を行なうことによって得られる融点が40℃以上のイソシアナートのアダクト体化合物、
(b2)下記式(IV)〜(XIII)のいずれかで示されるイソシアナート化合物
(C)下記式(I)で示されるアミノ化合物
基、アルコキシ基により置換されていても良い。)
Xは−SO2 −、−SO3 −、−O−、−(CH2 )q −、−CO−、−NHCO−、−CONH−、式(d)のいずれか、
R2 は、水素原子、アルカリ金属原子、−OH、−NH2 、アルキル基、−N(C2
H5 )2 、−N(CH3)2 、式(e)のいずれかを示す。)
基、アルコキシ基により置換されていても良い。) - 前記一般式(IV)〜(XIII)のイソシアナート化合物において、R1 が下記式(h)または下記式(i)で表される請求項1に記載の感熱発色剤。
- 下記式(j)で表される芳香族化合物を含有する請求項1〜2のいずれかに記載の感熱発色剤。
- 有機錫化合物を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の感熱発色剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の感熱発色剤を含有する感熱発色層を支持体上に設けた感熱性記録材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00250798A JP4149020B2 (ja) | 1998-01-08 | 1998-01-08 | 新しい感熱剤および感熱性記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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