JP4147886B2 - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、固体電解質膜の両側に、酸化剤ガスの供給を受ける空気極と、炭化水素成分を含む燃料ガスの供給を受ける燃料極とをそれぞれ設けた電池セルを有して発電を行う固体電解質型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジルコニアなどの酸化物固体電解質を用いる燃料電池は、作動温度が800℃〜1000℃と高温であるため、発電効率が高い上に、貴金属触媒が不要である。また、電解質が固体であるため、他の燃料電池のような電解質マネージメントが不要となって取扱いが容易であるなどの特徴を有し、第三世代の燃料電池として期待されている。
【0003】
このような固体電解質型の燃料電池の燃料としては水素を用いることができるが、COを含んでいてもよいので、炭化水素燃料を改質した改質ガスであってもよい。このような燃料電池としては、例えば特許文献1に開示されている。このものは、上記したように燃料電池の作動温度が高いため、炭化水素を燃料極に直接供給し、吸熱を伴う内部改質を行って水素を作り出し発電している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−134121号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術のように、燃料電池に直接燃料を供給して内部改質を行いながら発電を行うものや、これとは別に外部改質器で改質した改質ガスを燃料電池に供給するものであっても、改質ガス中にH2,COなど以外の発電に直接寄与しにくい未改質の燃料成分が含まれる場合には、この発電に寄与しない燃料成分が発電反応の妨げとなり得るため、燃料の利用率が低下するという問題点がある。
【0006】
そこで、この発明は、固体電解質型燃料電池における燃料の利用率を高めることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、固体電解質膜の両側に、酸化剤ガスの供給を受ける空気極と、炭化水素成分を含む燃料ガスの供給を受ける燃料極とをそれぞれ設けた電池セルを有して発電を行う固体電解質型燃料電池において、前記電池セルを第1の電池セルと第2の電池セルとを有する構成とし、前記第1の電池セルの燃料ガス出口と前記第2の電池セルの燃料ガス入口とを接続する燃料ガス接続流路に、前記第1の電池セルの燃料ガス出口から排出される燃料ガスを改質する改質触媒を設けた構成としてある。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、燃料電池に供給する燃料ガス中に未改質の燃料成分を含む場合であっても、この未改質の燃料成分を、第1の電池セルの燃料ガス出口と第2の電池セルの燃料ガス入口とを接続する改質触媒を備えた燃料ガス接続流路で改質するので、燃料の利用率を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0010】
なお、以下の説明においては、各構成要素を特に断りのない限り次のように定義する。電解質膜の一方の側に燃料極(またはアノード)を、他方の側の空気極(またはカソード)をそれぞれ設けたものを電池セル、アノード側の流路を形成するものをアノード板、カソード側の流路を形成するものをカソード板、燃料ガスと酸化剤ガス(もしくは空気)とを分離するものをセパレータとする。これらアノード板、カソード板およびセパレータの3つの部材は、説明の便宜上互いに分離しているが、このうち2つの部材あるいは3つの部材を一体に形成して単にセパレータとすることもある。
【0011】
また、電池セル,アノード板,セパレータ,カソード板を積層し、ガス流路を配したものを燃料電池スタック、または単にスタックとし、このスタックをさらに断熱ケース(場合によって外部改質器まで)内に収容したものを燃料電池モジュールとする。さらに、構造、動作の説明を容易にするために、集電層は意図的に省略してる。
【0012】
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる固定電解質型燃料電池の内部構造を示す斜視図である。図2は、図1の燃料電池の一部を取り出して示した分解斜視図である。
【0013】
この燃料電池は、図1に示すように、図中で上部側から、第1のアノード板1,第1の電池セル3,カソード板5,セパレータ7,第2のアノード板9,第2の電池セル11,カソード板13,セパレータ15の8枚の部材を1ユニットとして、この1ユニットを複数積層して、これを燃料電池スタック(以下、単にスタックと呼ぶ)17としている。
【0014】
そして、ここでは、上記スタック17の外部に、第1の電池セル3に供給する燃料ガスを改質するための外部改質器を備えるものとする。すなわち、第1の電池セル3の燃料ガス入口の上流側に、燃料ガスを改質する外部改質器を設けている。
【0015】
図1中で上部側のカソード板5およびセパレータ7の外周部には、第1の電池セル3の燃料ガス出口3aと第2の電池セル11の燃料ガス入口11aとを接続する燃料ガス接続流路となる屈曲形状の貫通孔19および21をそれぞれ設けている。図1では、第1の電池セル3の燃料ガス出口3aから出た燃料ガスが、第2の電池セル11の燃料ガス入口11aに達するまでの流れを矢印で示している。
【0016】
上記した各貫通孔19,21の内壁には、第1の電池セル3の燃料ガス出口3aから排出される燃料ガスを改質する改質触媒23,25をそれぞれ担持してある。そして、第2の電池セル11の燃料ガス出口11b(図2参照)から出たガスは、後述する燃料排出用マニホールドを通してスタック17外へ排出される。
【0017】
次に、図3〜図8に基づいて、上記した各部材を詳細に説明する。
【0018】
図3は、第1のアノード板1を示している。この第1のアノード板1には、図4に示す第1の電池セル3のための燃料ガス流路26となる、全体としてほぼ矩形状の燃料ガス流路用孔27、使用済の燃料ガスをスタック17外へ導くための燃料排出用マニホールドを構成する長方形状の燃料排出用マニホールド孔29、空気をカソード側へ送り込むための空気供給用マニホールドを構成する長方形状の空気供給用マニホールド孔31、および使用済空気をスタック17外へ導くための空気排出用マニホールドを構成する長方形状の空気排出用マニホールド孔33を、それぞれ形成してある。
【0019】
上記した第1のアノード板1は、一般的にはLaCrO3(ランタンクロマイト)などの導電性があり、かつ高温化において酸化、還元雰囲気に対して耐久性のあるセラミック系材料の焼結体により形成してある。
【0020】
また、以下に述べる第2のアノード板9はもちろんのこと、カソード板5,13およびセパレータ7,15も、上記した第1のアノード板1と同様の材料で形成することが多く、本実施形態では、説明にあたりそれぞれを別部材として示しているが、この3種の部材(アノード板,カソード板,セパレータ)は、互いに隣接するもの同士であれば、一体で形成することも可能である。図1では、カソード板5とセパレータ7と第2のアノード板9とを一体化できる。
【0021】
図4は、第1の電池セル3を示している。この第1の電池セル3は、固体酸化物電解質、例えばイットリア安定化ジルコニア(以下YSZ)からなる焼結体のアノード側(第1のアノード板1側)に燃料極35、カソード側(カソード板5側)に図示しない空気極を形成した3層構造である。
【0022】
ここで燃料極35の材料には、(La,Sr)Co3などのペロブスカイト型酸化膜を用い、空気極の材料には、NiとYSZを主成分としたサーメットなどを用いる。そして、この第1の電池セル3には、燃料ガスをスタック17内の他の第1の電池セルへ送るための燃料供給用マニホールドを構成する長方形状の燃料供給用マニホールド孔37、未燃ガスを含んだ燃料ガスを第2の電池セル11へ送り出す燃料送給用マニホールドを構成する正方形状の2つの燃料送給用マニホールド孔39、使用済の燃料ガスをスタック17外へ送り出す燃料排出用マニホールドを構成する長方形状の燃料排出用マニホールド孔41、空気をカソード側へ送り込むための空気供給用マニホールドを構成する長方形状の空気供給用マニホールド孔43、および使用済空気をスタック17外へ導くための空気排出用マニホールドを構成する長方形状の空気排出用マニホールド孔45を、それぞれ形成してある。
【0023】
上記した第1の電池セル3の燃料供給用マニホールド孔37に対応して、前記第1のアノード板1には、燃料ガス流路用孔27に対して長方形状に切り欠いた燃料ガス入口部となる燃料ガス入口用切欠部27aを形成してある。また、この第1のアノード板1には、第1の電池セル3の2つの燃料送給用マニホールド孔39に対応して長方形状に切り欠いた燃料ガス出口部となる燃料ガス出口用切欠部27bを形成してある。
【0024】
また、第1の電池セル3における空気供給用マニホールド孔43および空気排出用マニホールド孔45は、第1のアノード板1における空気供給用マニホールド孔31および空気排出用マニホールド孔33にそれぞれ対応している。
【0025】
図5は、カソード板5を示している。このカソード板5は、前述したように第1のアノード板1と同様の材質からなり、第1の電池セル3のための空気流路47、未使用の燃料ガスを第1の電池セル3へ供給するための燃料供給用マニホールドを構成する長方形状の燃料供給用マニホールド孔49、使用済の燃料ガスをスタック17外へ送り出す燃料排出用マニホールドを構成する長方形状の燃料排出用マニホールド孔51、第1の電池セル3で発電に使用されながらも未燃ガスを含んだ燃料ガスを再改質しつつ第2の電池セル11へ送り込むための前記した改質触媒23を備えた貫通孔19を、それぞれ形成してある。
【0026】
この貫通孔19は、カソード板5の外周部に沿って一対設けてあり、その燃料排出用マニホールド孔51側の端部19aは、第1の電池セル3の2つの燃料送給用マニホールド孔39に対応している。貫通孔19の他方の端部は、燃料供給用マニホールド孔49に近接した位置にある。
【0027】
また、カソード板5における燃料供給用マニホールド孔49および燃料排出用マニホールド孔51は、第1の電池セル3における燃料供給用マニホールド孔37および燃料排出用マニホールド孔41にそれぞれ対応している。さらに、空気流路47は、その中央部分で第1の電池セル3における図示していない空気極に開口するとともに、空気供給用マニホールド孔43および空気排出用マニホールド孔45に開口するよう両側に切欠47aおよび47bをそれぞれ形成してある。
【0028】
なお、前記した改質触媒23には、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)、レニウム(Re)、鉄(Fe)の8属遷移金属、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化クロム(Cr2O3)酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化セリウム(CeO2)、酸化ビスマス(Bi2O3)などの金属酸化物などを使用する。そして、これらの成分を含んだスラリーを、所望の部分に塗布し焼成することで触媒層は簡単に形成できる。
【0029】
図6は、セパレータ7を示している。このセパレータ7も、前述したように第1のアノード板1およびカソード板5と同様の材質からなり、前記カソード板5の燃料供給用マニホールド孔49に対応して、燃料ガスを供給するための燃料供給用マニホールドを構成する長方形状の燃料供給用マニホールド孔53、カソード板5の燃料排出用マニホールド孔51に対応して燃料ガスを排出するための燃料排出用マニホールドを構成する燃料排出用マニホールド孔55、さらに、前記カソード5の切欠47aに対応して空気を供給するための空気供給用マニホールドを構成する空気供給用マニホールド孔57、カソード5の切欠47bに対応して空気を排出するための空気排出用マニホールドを構成する空気排出用マニホールド孔59を、それぞれ備えている。
【0030】
また、上記したセパレータ7には、前記したカソード板5と同様に、前述したように、改質触媒25を備えた、第1の電池セル3から第2の電池セル11へ再改質しながら未燃ガスを供給するための燃料ガス接続流路となる貫通孔21を形成してある。この貫通孔21は、前記したカソード板5の貫通孔19に対応している。
【0031】
図7は、第2のアノード板9を示している。この第2のアノード板9は、第2の電池セル11のための燃料ガス流路61となる全体としてほぼ矩形状の燃料ガス流路孔63、燃料ガスを第1の電池セル3へ供給するための燃料供給用マニホールドを構成する長方形状の燃料供給用マニホールド孔65、空気をカソード側へ送り込むための空気供給用マニホールドを構成する空気供給用マニホールド孔67、および使用済空気をスタック17外へ導くための空気排出用マニホールドを構成する空気排出用マニホールド孔69を、それぞれ形成してある。
【0032】
また、上記した燃料ガス流路孔63には、燃料供給用マニホールド孔65の両側に位置するよう突出する長方形状に切り欠いた、燃料ガス入口用切欠部63aを形成してある。さらに、この燃料ガス流路孔63には、前記セパレータ7の燃料排出用マニホールド孔55に対応して、長方形状に切り欠いた燃料ガス出口用切欠部63bを形成してある。
【0033】
上記した空気供給用マニホールド孔67および空気排出用マニホールド孔69は、前記したセパレータ7における空気供給用マニホールド孔57および空気排出用マニホールド孔59にそれぞれ対応している。
【0034】
また、燃料ガス入口用切欠部63aは、前記したセパレータ7における貫通孔21の燃料供給用マニホールド孔53側の端部21aに対応し、さらに燃料ガス出口用切欠部63bは、セパレータ7における燃料排出用マニホールド孔55に対応している。
【0035】
図8は、第2の電池セル11を示している。この第2の電池セル11は、第1の電池セル3とほぼ同様であり、YSZの焼結体のアノード側(第2のアノード9側)に燃料極71、カソード側(カソード13側)に図示しない空気極を形成した3層構造である。
【0036】
また、この第2の電池セル11には、燃料ガスを他の第1の電池セル3へ送るための燃料供給用マニホールドを構成する長方形状の燃料供給用マニホールド孔73、第2の電池セル11で発電に使用された使用済燃料ガスをスタック17外へ送り出す燃料排出用マニホールドを構成する燃料排出用マニホールド孔75、空気をカソード側へ送り込むための空気供給用マニホールドを構成する空気供給用マニホールド孔77、および使用済空気をスタック17外へ導くための空気排出用マニホールドを構成する空気排出用マニホールド孔79を、それぞれ備えている。
【0037】
上記した燃料供給用マニホールド孔73は、前記した第2のアノード9における空気排出用マニホールド孔65に対応し、燃料排出用マニホールド孔75は、第2のアノード9における燃料ガス出口用切欠部63bに対応している。また、空気供給用マニホールド孔77および空気排出用マニホールド孔79は、第2のアノード9における空気供給用マニホールド孔67および空気排出用マニホールド孔69にそれぞれ対応している。
【0038】
なお、図1に示してあるカソード板13は、図5のカソード板5における2つの貫通孔19を設けていない構成であり、同セパレータ15は、図6のセパレータ7における2つの貫通孔21を設けていない構成である。
【0039】
次に、第1の実施形態における燃料ガスの流れおよび動作を説明する。
【0040】
まず、図示しない外部改質器によって改質した改質ガスを、図3の矢印Aで示すように、第1のアノード板1の燃料ガス入口用切欠部27aから燃料ガス流路26に流し、第1の電池セル3の燃料極35に供給して発電を行う。ここで、第1の電池セル3を通過した燃料ガスは、発電に使用されなかった改質ガスが含まれている状態にある。
【0041】
また、この改質ガス中にはH2,COのほか未改質の燃料成分を含むが、電池反応は分子量の小さい順に反応が進行するので、第1の電池セル3で発電に利用されるのは、主にH2,COであり、第1の電池セル3を通過した改質ガス中には、H2,COよりも未改質の燃料成分の割合が多くなっている。
【0042】
次に、第1の電池セル3の燃料極35に沿って流れて上記のように改質された改質ガスは、燃料ガス出口用切欠部27bから第1の電池セル3の燃料送給用マニホールド孔39を通って、カソード板5およびセパレータ7の貫通孔19および21で構成した燃料ガス接続流路の端部19aに流入し、この燃料ガス接続流路を、図5,図6の矢印Bのように反対側の端部21a(図6参照)に向かって流れる。
【0043】
この端部21aに達した改質ガスは、図7,図8の矢印Cのように、第2のアノード板9の燃料ガス入口用切欠部63aから燃料ガス流路61に流れ、第2の電池セル11の燃料極71に供給される。
【0044】
第1の電池セル3を出た改質ガスが、貫通孔19,21で構成した燃料ガス接続流路を通過する際には、貫通孔19,21の内壁に設けてある改質触媒23,25が、改質ガス中の未改質の燃料成分を改質し、再びH2,COの割合が多くなる。
【0045】
そして、第2の電池セル11では、この改質ガスを用いて発電がなされる。この第2の電池セル11において発電に使用された使用済ガスは、燃料排出用マニホールド孔75に流出し、この燃料排出用マニホールド孔75を含む燃料排出用マニホールドを通過してスタック17外へ排出される。
【0046】
このように、第2の電池セル11中のH2,CO成分を再び多くすることで、第2の電池セル11での燃料利用率を高めることができる(電池セルの反応面積が同じであれば、改質ガス中のH,CO成分が多いほど燃料利用率を高めることができる。)。
【0047】
また、改質反応を行わせるカソード板5およびセパレータ7の貫通孔19,21は、いずれもスタック17の外表面に近い外周部に設けてあるので、スタック17外部への放熱を、吸熱反応である改質反応で行うことができ、システム効率を高めることができる。これと同時に、スタック17の外周部を冷却することができる。
【0048】
このように、第1の実施形態では、1段目(第1の電池セル3)で使用した未改質の燃料成分を含む改質ガスを、改質触媒23,25を備えたスタック17の外周部の燃料ガス接続流路にて再度改質し、2段目(第2の電池セル11)にて再び発電を行うことで、複雑な燃料回収、リサイクル装置・制御なしに、燃料利用率を高めることができる。
【0049】
また、この構造においては、低負荷時に、導入する燃料ガスの濃度、流量を低く抑えることで、第1の電池セル3の発電動作を主とし、第2の電池セル11はそのほぼ反応の終了した燃料ガスの熱量および燃料残留分との発電反応によってスタック17の予熱を行い、一方高負荷時には、燃料ガスの濃度、流量を上げることにより第2の電池セル11へも充分な燃料を送り発電を行う制御を行うことができる。このような制御を行うことで、負荷が変動した場合に、その発電出力の応答速度の向上が図れるとともに、より大きな負荷変動にも対応することができる。
【0050】
さらに、第1の実施形態では、第1の電池セル3から第2の電池セル11を結ぶ配管(燃料ガス接続流路)をスタック17の外周部に配し、その内部に改質触媒23,25を設けて改質器として用いることにより、改質反応が吸熱反応であることからスタック17の過熱を防止できるとともに、スタック17の発熱を改質反応のエネルギとして回収できる上、スタック17外周部の低温化による放熱の低減により総合効率の向上も図れる。
【0051】
なお、上記した第1の実施形態では、外部に改質器を設けた例を示したが、電池セルに改質触媒を担持させた内部改質形のシステムに適用してもよい。
【0052】
この場合には、燃料を第1の電池セル3の燃料極35に供給して燃料改質を行い、H2,COに改質した改質ガスにより発電反応を行う。ここで第1の電池セル3を通過したガスは、発電に使用されなかったH2,COや未改質の燃料ガスが含まれている状態にあるが、発電は主にH,COにより行われるので、H,COよりも未改質の燃料成分の割合が多くなっている。
【0053】
次に、第1の電池セル3を出た改質ガスは、カソード板5およびセパレータ7の各貫通孔19および21で構成する燃料ガス接続流路を通過した後、第2の電池セル11に供給する。この燃料ガス接続流路内を通過する改質ガスは、改質触媒23,25が未改質の燃料成分を改質する。ここでの改質反応は、前述と同様にスタック17外部への放熱を利用して行うことができるので、システム効率向上に貢献できる。
【0054】
このように、第1の電池セル3を出た改質ガスは、再びH2,COの割合が多くなり、第2の電池セル11ではこの改質ガスを用いて発電を行う。そして、第2の電池セル11において発電に使用された使用済ガスは、燃料排出用マニホールドを通過してスタック17外へ排出する。
【0055】
これにより、燃料利用率、システム効率を高めることができるなど、前記した外部改質器を備えた場合と同様の効果が得られる。
【0056】
また、上記した第1の実施形態では、燃料供給用マニホールド,燃料排出用マニホールド,空気供給用マニホールドおよび空気排出用マニホールドを、スタック17内に設けた、いわゆるインターナルマニホールドタイプにて説明したが、これら各マニホールドをスタック17外部に設けた外部マニホールドタイプにもこの発明を適用可能である。さらに、外部マニホールドタイプとして、燃料ガス流路および酸化剤ガス流路をハニカム状に形成してある燃料電池にも、この発明を適用可能である。
【0057】
図9は、この発明の第2の実施形態に係わる燃料電池を構成する各部材の分解斜視図である。この実施形態は、第2の電池セルの数を第1の電池セルの数より多くしている。すなわち、この場合、第2の電池セルにおける燃料ガス流路の流路断面積を、第1の電池セルにおける燃料ガス流路の流路断面積より大きくしている。炭化水素系燃料を使用する際には、燃料ガスのモル数は理想的に全て反応した場合には、次式のようになり、体積が大きく膨張することになる。
【0058】
CnH2n+2+(3n+1)/2 O2→nCO2+(n+1)H2O
したがって、燃料ガス側では1molの燃料ガスが(2n+1)molまで体積が膨張する。この場合燃料ガスの全てが完全に反応するわけではなく、CO2,H2O,CO,CH4、その他炭化水素系ガスなどの混合ガスの状態となるが、後段に行くほど燃料ガスの体積は膨張することになる。ここで、燃料がガソリンの場合n=5として、ガソリン1molのうち30%が上式で完全酸化し(CO2、H20がそれぞれ1.5molと1.8mol)、30%改質触媒での反応等によりCOとCH4になり(それぞれ0.75molずつ)、残り(0.4mol)が燃料のまま下流に流れるとするとガスの体積は約5倍(5.2mol)に増加する。
【0059】
第2の実施形態では、1段の第1の電池セル3に対し、2段の第2の電池セル11Aおよび11Bを有する構成とし、第2の電池セル11Aには、第1の電池セル3から排出された未燃ガスを含む燃料ガスを、第2の電池セル11Bに導くための貫通孔81を設けている。
【0060】
すなわち、この貫通孔81は、第2の電池セル11Aの下部に位置するカソード板5における貫通孔19の端部19aに対応している。また、第2の電池セル11Aの上部に位置するアノード板83には、上記した貫通孔81に対応する貫通孔85を設け、この貫通孔85は、その上部に位置するセパレータ7およびカソード板5における貫通孔21および19、さらにその上部の第1の電池セル3の燃料送給用マニホールド孔39に対応している。
【0061】
上記した第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、第1の電池セル3を出た燃料ガスを、燃料ガス接続流路で改質して第1の電池セル11A,11Bに供給するので、燃料利用率が向上する。
【0062】
また、燃料ガスは発電時の酸化反応によりその容積を増すことから、第1の電池セルの流路断面積より第2の電池セルの流路断面積(2つの第2の電池セル11A,11Bの流路断面積の合計)を大きく取ることで、燃料ガスの膨張による燃料ガスの圧損を低減することができる。これにより、燃料ガスを導入するための圧縮機の小型化、負荷の低減を図ることができ、総合効率の向上、システムの小型化を図りつつ、さらに第2の電池セルの反応面積を増やすことで、より一層の燃料利用率を高めることができる。
【0063】
上記した第2の実施形態では、第2の電池セル11A,11Bにおける燃料ガス流路の流路断面積を、第1の電池セル3における燃料ガス流路の流路断面積より大きくする際に、第1,第2の各電池セルの1つの流路断面積を同じとした条件で、第2の電池セルの段数を第1の電池セルの段数より多くしている。これに対し、段数を同じとして、第2の電池セルの燃料ガス流路の流路断面積を、第1の電池セルの同断面積より大きくしても、やはり燃料ガスの圧損の低減による、燃料ガスを導入するための圧縮機の小型化、負荷の低減による総合効率の向上、システムの小型化を図ることが可能である。
【0064】
なお、第2の電池セルおける燃料ガス流路の流路断面積は、前述のように第1の電池セルにおける燃料ガス流路の流路断面積より、最大で5倍大きくすることが望ましい。
【0065】
図10は、この発明の第3の実施形態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。この実施形態は、燃料電池スタック(以下、単にスタックと呼ぶ)170をケース87内に収容し、このケース87の内部に断熱材89を設けるとともに、この断熱材89に改質触媒を担持させ、第1の電池セル91にて使用した未燃ガスを含んだ燃料ガスを、この断熱・触媒層により再改質を行う。すなわち、この実施形態は、スタック170の外側のケース87内が、第1の電池セル91の燃料ガス出口と第2の電池セル93の燃料ガス入口とを接続する燃料ガス接続流路となる。
【0066】
なお、ここでのスタック170についても、前記図1に示した第1の実施形態におけるスタック17と同様に、上記した第1,第2の各電池セル91,93および、アノード板95,97,カソード板99,101、セパレータ103,105の8枚の部材を1ユニットとして、この1ユニットを複数積層している。
【0067】
この第3の実施形態においては、第1の実施形態に比べ、ケース87内部を第1,第2の電池セル91,93間をつなぐ配管として用いるとともに、ケース87内の断熱材89に改質触媒を担持させることにより、特別な配管が不要となり、マニホールドの簡素化が図れる。
【0068】
さらに、この第の実施形態では、吸熱反応である改質反応を高温となるスタック170の全周で行うことによりスタック170の過熱をより確実に防止でき、さらにスタック170の発熱を、改質反応のエネルギとしてより効果的に回収できる上、スタック170外周部の低温化による放熱の低減により総合効率の向上も図れる。
【0069】
図11〜図18は、上記したスタック170における燃料電池の1ユニットを構成する8枚の部材の構造をそれぞれを示している。
【0070】
図11は、第1のアノード板95を示している。この第1のアノード板95は、中央部に燃料ガス流路95aを形成してあり、燃料ガス流路95aの一端に、燃料供給用マニホールドを構成する燃料ガス入口95bを、他端に前記ケース87内に開口する燃料ガス出口95cをそれぞれ備えている。
【0071】
95dは使用済みの燃料ガスをスタック170の外部に排出する燃料排出用マニホールドを構成する燃料排出用マニホールド孔、95eは空気をカソード側へ送り込むための空気供給用マニホールドを構成する空気供給用マニホールド孔、95fは使用済空気をスタック170外へ導くための空気排出用マニホールドを構成する空気排出用マニホールド孔である。
【0072】
図12は、第1の電池セル91を示している。この第1の電池セル91は、アノード側(第1のアノード板95側)に燃料極91a、カソード側(カソード板99側)に図示しない空気極を形成した3層構造である。
【0073】
91b,91d,91eおよび91fは、第1のアノード板95における燃料ガス入口95bに対応する燃料供給用マニホールド孔,同燃料排出用マニホールド孔95dに対応する燃料排出用マニホールド孔,空気供給用マニホールド孔95eに対応する空気供給用マニホールド孔、および空気排出用マニホールド孔95fに対応する空気排出用マニホールド孔である。
【0074】
図13は、カソード板99を示している。このカソード板99は、中央部に第1の電池セル91のための空気流路99aを備えている。この空気流路99aの図中で上下両端は、前記した第1の電池セル91における空気供給用マニホールド孔91eおよび空気排出用マニホールド孔91fにそれぞれ対応している。
【0075】
99b,99dは、第1の電池セル91における燃料供給用マニホールド孔91b,同燃料排出用マニホールド孔91dにそれぞれ対応する燃料供給用マニホールド孔,燃料排出用マニホールド孔である。
【0076】
図14は、セパレータ103を示している。このセパレータ103は、前記したカソード板99における燃料供給用マニホールド孔99bおよび燃料排出用マニホールド孔99dにそれぞれ対応する燃料供給用マニホールド孔103bおよび燃料排出用マニホールド孔103dを備えるとともに、空気流路99aに連通する空気供給用マニホールド孔103eおよび空気排出用マニホールド孔103fをそれぞれ備えている。
【0077】
図15は、第2のアノード板97を示している。この第2のアノード板97は、中央部に燃料ガス流路97aを形成してあり、この燃料ガス流路97aには、前記したケース87内にて改質した燃料ガスが、一端に形成した燃料ガス入口97gから流入する。燃料ガス流路97aの他端に形成した燃料ガス出口97dは、セパレータ103の燃料排出用マニホールド孔103dに対応している。
【0078】
97bは、セパレータ103の燃料供給用マニホールド孔103bに対応する燃料供給用マニホールド孔であり、97e,97fは、セパレータ103の空気供給用マニホールド孔103eおよび空気排出用マニホールド孔103fに対応する空気供給用マニホールド孔および空気排出用マニホールド孔である。
【0079】
図16は、第2の電池セル93を示している。この第2の電池セル93は、アノード側(第2のアノード板97側)に燃料極93a、カソード側(カソード板101側)に図示しない空気極を形成した3層構造である。
【0080】
93b,93d,93eおよび93fは、第2のアノード板97における燃料供給用マニホールド97bに対応する燃料供給用マニホールド孔,同燃料排出用マニホールド孔97dに対応する燃料排出用マニホールド孔,空気供給用マニホールド孔97eに対応する空気供給用マニホールド孔、および空気排出用マニホールド孔97fに対応する空気排出用マニホールド孔である。
【0081】
図17は、カソード板101を示している。このカソード板101は、中央部に第2の電池セル93のための空気流路101aを備えている。この空気ガス流路101aは、前記した第2の電池セル93における空気供給用マニホールド孔93eおよび空気排出用マニホールド孔93fにそれぞれ連通している。
【0082】
101b,101dは、第2の電池セル93における燃料供給用マニホールド孔93b,同燃料排出用マニホールド孔93dにそれぞれ対応する燃料供給用マニホールド孔,燃料排出用マニホールド孔である。
【0083】
図18はセパレータ105を示している。このセパレータ105は、前記したカソード板101における燃料供給用マニホールド孔101bおよび燃料排出用マニホールド孔101dにそれぞれ対応する燃料供給用マニホールド孔105bおよび燃料排出用マニホールド孔105dを備えるとともに、空気流路101aの図中で上下両端に連通する空気供給用マニホールド孔105eおよび空気排出用マニホールド孔105fをそれぞれ備えている。
【0084】
図19は、この発明の第4の実施形態を示す燃料電池の、図21におけるA−A線に対応する断面図である。この第4の実施形態は、燃料電池スタック(以下、単にスタックと呼ぶ)1700の中央内部に、第1の電池セル107の燃料ガス出口と第2の電池セル119の燃料ガス入口とを結ぶ、触媒層を担持した燃料ガス接続流路としての配管流路111を設けている。
【0085】
すなわち、この場合、上記した配管流路111の図19中で上部が、第1の電池セル107の燃料ガス出口111aであり、配管流路111の同下部が、第2の電池セル119の燃料ガス入口111bとなる。
【0086】
この第4の実施形態によれば、スタック1700内部において最も熱がこもって高温となるスタック中央部位に、吸熱反応を行う改質触媒を設けることで、スタック1700内の熱分布の改善を図り、さらに過熱を防止することができるとともに、スタック1700にて発生する熱を改質反応のエネルギとして回収できることから、総合効率の改善も図ることができる。
【0087】
図20〜図24は、スタック1700における燃料電池の1ユニットを構成する各部材の構造をそれぞれを示している。なお、ここではカソード側の流路を形成するカソード板は、セパレータと一体化したものとして示してある。
【0088】
図20は、第1のアノード板113を示している。この第1のアノード板113は、中央部に第1の電池セル107のための燃料ガス流路113aを形成してあり、燃料ガス流路113aの図中で左右両端に、燃料供給用マニホールドを構成する燃料ガス入口113bを備えている。
【0089】
113cは、使用済みの燃料ガスをスタック1700の外部に排出する燃料排出用マニホールドを構成する燃料排出用マニホールド孔、113dは、空気をカソード側へ送り込むための空気供給用マニホールドを構成する空気供給用マニホールド孔、113eは、使用済空気をスタック1700外へ導くための空気排出用マニホールドを構成する空気排出用マニホールド孔である。
【0090】
図21は、第1の電池セル107を示している。この第1の電池セル107は、アノード側(第1のアノード板113側)に燃料極107a、カソード側に図示しない空気極を形成した3層構造である。そして、この第1の電池セル107の中央部には、前記した改質触媒を備えた配管流路111を形成してある。
【0091】
107bおよび107cは、第1のアノード板113おける燃料ガス入口113bに対応する燃料供給用マニホールド孔、および燃料排出用マニホールド孔113cに対応する燃料排出用マニホールド孔である。また、107d,107eは、第1のアノード板113における空気供給用マニホールド孔113dに対応する空気供給用マニホールド孔,空気排出用マニホールド孔113eに対応する空気排出用マニホールド孔である。
【0092】
図22は、セパレータ115を示している。このセパレータ115は、中央部に前記した改質触媒を備えた配管流路111を備えるとともに、その周囲に第1の電池セル107のための空気流路115aを備えている。この空気流路115aの図中で上下両端は、前記した第1の電池セル107における空気供給用マニホールド孔107dおよび空気排出用マニホールド孔107eにそれぞれ連通している。
【0093】
115bおよび115cは、第1の電池セル107における燃料供給用マニホールド孔107bおよび燃料排出用マニホールド孔107cにそれぞれ対応する燃料供給用マニホールド孔および燃料排出用マニホールド孔である。
【0094】
図23は、第2のアノード板117を示している。この第2のアノード板117は、中央部に第2の電池セル119のための燃料ガス流路117aを形成してあり、燃料ガス流路117aの図中で左右両端に、燃料排出用マニホールドを構成する燃料ガス出口117cを備えている。この燃料ガス出口117cは、前記したセパレータ115の燃料排出用マニホールド孔115cに対応している。
【0095】
117bは、前記したセパレータ115における燃料供給用マニホールド孔115bに対応する燃料供給用マニホールド孔である。117dおよび117eは、セパレータ115における空気流路115aに連通する空気供給用マニホールド孔および空気排出用マニホールド孔である。
【0096】
図24は、第2の電池セル119を示している。この第2の電池セル119は、アノード側(第2のアノード板117側)に燃料極119a、カソード側に図示しない空気極を形成した3層構造である。
【0097】
119bおよび119cは、第2のアノード板117おける燃料供給用マニホールド孔117bに対応する燃料供給用マニホールド孔、および燃料ガス出口117cに対応する燃料排出用マニホールド孔である。また、119d,119eは、第2のアノード板117における空気供給用マニホールド孔117dに対応する空気供給用マニホールド孔,空気排出用マニホールド孔117eに対応する空気排出用マニホールド孔である。
【0098】
なお、図19において第2の電池セル119の下部のセパレータ121は、前記したセパレータ115における配管流路111を設けない構成であり、第2の電池セル119との間に、空気流路121aを備えている。
【0099】
また、第1の電池セルの燃料ガス出口と第2の電池セルの燃料ガス入口とを接続する燃料ガス接続流路を、スタック外周部に設けた第1の実施形態と、燃料ガス接続流路をスタック中央部に設けた第2の実施形態とを組み合わせることで、より一層の熱分布の均一化を図ることができる。
【0100】
図25は、この発明の第5の実施形態を示す燃料電池の断面図である。この第5の実施形態では、第1の電池セル123の両側を第2の電池セル125で挟みみ込む構成とすることで、第1の電池セル123と第2の電池セル125の配置を、できるだけ均等にするようにしている点が、これまでの各実施形態とは異なる。
【0101】
これにより、第1の電池セル123と第2の電池セル125との間の温度分布をより均一にすることができる。 第1の電池セル123と第2の電池セル125においては、発電に用いる燃料ガスの組成、濃度、電極の活性、また第1の電池セル123に改質触媒を配し内部改質を行うか否かにより、当然発熱量が異なることになる。したがってが本実施形態においては、第1の電池セル123と第2の電池セル125とをできるだけ均等に配置することにより、スタック全体の熱分布を均一化し、余剰な熱の発生をなくして効率の改善を図ると同時に、耐久性や寿命を延ばすことが可能となる。
【0102】
なお、図25において、第1の電池セル123とその上下両側の第2の電池セル125との間に介装してある各セパレータ127は、アノード流路およびカソード流路を一体に形成してあり、かつ第1の電池セル123から出た燃料ガスを改質して第2の電池セル125へ送る改質機能を備えた燃料ガス接続流路を備えている。また、第2の電池セル125相互に挟まれたセパレータ129は、アノード流路およびカソード流路が一体であるが、上記したセパレータ127のように改質機能を備えた燃料ガス接続流路を備えていない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる固定電解質型燃料電池を示す斜視図である。
【図2】図1の燃料電池の一部を取り出して示した分解斜視図である。
【図3】図1の燃料電池における第1のアノード板の斜視図である。
【図4】図1の燃料電池における第1の電池セルの斜視図である。
【図5】図1の燃料電池におけるカソード板の斜視図である。
【図6】図1の燃料電池におけるセパレータの斜視図である。
【図7】図1の燃料電池における第2のアノード板の斜視図である。
【図8】図1の燃料電池における第2の電池セルの斜視図である。
【図9】この発明の第2の実施形態に係わる燃料電池の分解斜視図である
【図10】この発明の第3の実施形態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。
【図11】図10の燃料電池における第1のアノード板の斜視図である。
【図12】図10の燃料電池における第1の電池セルの斜視図である。
【図13】図10の燃料電池におけるカソード板の斜視図である。
【図14】図10の燃料電池におけるセパレータの斜視図である。
【図15】図10の燃料電池における第2のアノード板の斜視図である。
【図16】図10の燃料電池における第2の電池セルの斜視図である。
【図17】図10の燃料電池におけるカソード板の斜視図である。
【図18】図10の燃料電池におけるセパレータの斜視図である。
【図19】この発明の第4の実施形態を示す燃料電池の断面図である。
【図20】図19の燃料電池における第1のアノード板の斜視図である。
【図21】図19の燃料電池における第1の電池セルの斜視図である。
【図22】図19の燃料電池におけるセパレータの斜視図である。
【図23】図19の燃料電池における第2のアノード板の斜視図である。
【図24】図19の燃料電池における第2の電池セルの斜視図である。
【図25】この発明の第5の実施形態を示す燃料電池の断面図である。
【符号の説明】
3,91,107 第1の電池セル
3a,95c,111a 第1の電池セルの燃料ガス出口
11,11A,11B,93,119 第2の電池セル
11a,97g,111b 第2の電池セルの燃料ガス入口
17,170,1700 燃料電池スタック
19,21 貫通孔(燃料ガス接続流路)
23,25 改質触媒
26,95a,113a 燃料ガス流路
35,71,91a,93a,107a,119a 燃料極
87 ケース
111 配管流路(燃料ガス接続流路)

Claims (11)

  1. 固体電解質膜の両側に、酸化剤ガスの供給を受ける空気極と、炭化水素成分を含む燃料ガスの供給を受ける燃料極とをそれぞれ設けた電池セルを有して発電を行う固体電解質型燃料電池において、前記電池セルを第1の電池セルと第2の電池セルとを有する構成とし、前記第1の電池セルの燃料ガス出口と前記第2の電池セルの燃料ガス入口とを接続する燃料ガス接続流路に、前記第1の電池セルの燃料ガス出口から排出される燃料ガスを改質する改質触媒を設けたことを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  2. 前記第1の電池セルの燃料ガス入口の上流側に、前記燃料ガスを改質する外部改質器を設けたことを特徴とする請求項1記載の固体電解質型燃料電池。
  3. 前記電池セルの燃料極に、燃料ガスを改質する改質触媒を設けたことを特徴とする請求項1記載の固体電解質型燃料電池。
  4. 前記第2の電池セルにおける燃料ガス流路の流路断面積を、前記第1の電池セルにおける燃料ガス流路の流路断面積より大きくしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池。
  5. 前記第2の電池セルにおける燃料ガス流路の流路断面積を、前記第1の電池セルにおける燃料ガス流路の流路断面積より、最大で5倍大きくしたことを特徴とする請求項4記載の固体電解質型燃料電池。
  6. 前記第1の電池セルおよび第2の電池セルのそれぞれの燃料ガス流路の流路断面積を互いに同等とし、前記第2の電池セルの数を前記第1の電池セルの数より多くしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池。
  7. 前記第2の電池セルの数を、前記第1の電池セルの数より、最大で5倍多くしたことを特徴とする請求項6記載の固体電解質型燃料電池。
  8. 前記第1の電池セルの燃料ガス出口と前記第2の電池セルの燃料ガス入口とを接続する前記燃料ガス接続流路を、前記各電池セルを積層してなる燃料電池スタックの外周部に設けたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池。
  9. 前記各電池セルを積層してなる燃料電池スタックを収容するケースを設け、このケース内の前記燃料電池スタックの外側を、前記第1の電池セルの燃料ガス出口と前記第2の電池セルの燃料ガス入口とを接続する前記燃料ガス接続流路としたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池。
  10. 前記第1の電池セルの燃料ガス出口と前記第2の電池セルの燃料ガス入口とを接続する前記燃料ガス接続流路を、前記各電池セルを積層してなる燃料電池スタックの中央部に設けたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池。
  11. 前記第1の電池セルの両側に、前記第2の電池セルをそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池。
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