JP4147884B2 - 組電池の異常検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のセルを直列に接続して構成される組電池の異常を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のセルを直列に接続して構成される組電池の過充電状態や過放電状態などの異常を検出する装置が知られている(例えば、特開平11−332116号公報)。セルの過充電状態や過放電状態を検出するために、3〜4セル用の電池保護ICを用いる場合には、組電池を構成するセル数が多ければ、複数の電池保護ICが用いられる。複数の電池保護ICから出力される異常検出信号は、電圧レベルが異なるために、電圧レベル変換回路にて電圧のレベル合わせが行われる。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−332116号公報
【特許文献2】
特開平11−136873号公報
【特許文献3】
特開平8−294238号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電圧レベル変換回路に用いられる電源は、組電池を構成する一部のセルから供給されるので、異常検出信号が出力される時には、各セルに流れる電流が一様でなくなり、各セル間の端子電圧(容量)バラツキが増大するという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、セルの異常検出信号が出力された場合に、各セル間の端子電圧バラツキを抑える組電池の異常検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による組電池の異常検出装置は、複数のセルを直列に接続して構成される組電池の異常を検出する装置であって、所定数のセルの異常を検出して異常検出信号を出力する複数の異常検出回路と、複数の異常検出回路ごとに設けられ、対応する異常検出回路から異常検出信号が出力されたときに通電する通電手段および負荷を備えることにより、組電池を構成する複数のセルのうちの一部のセル(以下、電源構成セルと呼ぶ)を電源として、対応する異常検出回路から出力される信号の電圧レベルを変換する複数の電圧レベル変換回路と、異常検出回路から異常検出信号が出力された時に、通電手段に流れる電流に比例した電流が流れるカレントミラー回路を用いて前記電源構成セル以外のセルからも電流が流れるように制御する制御回路とを備えることにより、上記の目的を達成する。
【0007】
【発明の効果】
本発明による組電池の異常検出装置によれば、組電池を構成する複数のセルのうちの所定数のセルの異常を検出する異常検出回路からセルの異常を示す信号が出力されたときに、電圧レベル変換回路の電源を構成しないセルからも電流が流れるようにすることにより、電圧レベル変換回路の電源を構成する一部のセルの電圧と、電源を構成しない他のセルの電圧との差が生じるのを抑制することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による組電池の異常検出装置の一実施の形態の構成を示す図である。組電池1は、複数のセルs1〜s12を直列に接続して構成される。電池保護IC11〜13は、セルs1〜s12の過充電状態および過放電状態を検出する4セル用の回路である。電池保護IC11〜13の詳細な構成および動作について、電池保護IC11を代表して、図2を用いて説明する。
【0009】
図2は、電池保護IC11の詳細な構成を示す図である。電池保護IC11は、過充電検出回路a1〜a4と、過放電検出回路b1〜b4と、オア回路21,22,23と、インバータINVとを備える。過充電検出回路a1〜a4は、各セルs1〜s4ごとに設けられて、対応するセルの過充電状態を検出する。例えば、過充電検出回路a1は、セルs1の端子電圧と所定の過充電判定電圧とを比較することにより、セルs1の過充電状態を検出する。セルs1の端子電圧が所定の過充電判定電圧よりも高い場合には、過充電検出回路a1は、セルs1が過充電状態であることを示すHレベルの信号を出力する。各過充電検出回路a1〜a4から出力される異常検出信号は、オア回路21に入力される。
【0010】
過放電検出回路b1〜b4は、各セルs1〜s4ごとに設けられて、対応するセルの過放電状態を検出する。例えば、過放電検出回路b1は、セルs1の端子電圧と所定の過放電判定電圧とを比較することにより、セルs1の過放電状態を検出する。セルs1の端子電圧が所定の過放電判定電圧よりも低い場合には、過放電検出回路b1は、セルs1が過放電状態であることを示すHレベルの信号を出力する。各過放電検出回路b1〜b4から出力される異常検出信号は、オア回路22に出力される。
【0011】
オア回路21は、過充電検出回路a1〜a4から出力される信号の論理和を算出して、オア回路23に出力する。従って、少なくとも1つの過充電検出回路a1〜a4から異常検出信号(Hレベル)が出力されると、オア回路21からは、Hレベルの信号が出力される。オア回路22は、過放電検出回路b1〜b4から出力される信号の論理和を算出して、オア回路23に出力する。従って、少なくとも1つの過放電検出回路b1〜b4から異常検出信号(Hレベル)が出力されると、オア回路22からは、Hレベルの信号が出力される。
【0012】
オア回路23は、オア回路21とオア回路22から出力される信号の論理和を算出する。オア回路23で算出された論理和は、インバータINVを介して出力される。従って、少なくとも1つの過充電検出回路a1〜a4または過放電検出回路b1〜b4から、セルs1〜s4の異常(過充電状態または過放電状態)を示すHレベルの信号が出力されると、電池保護IC11からは、インバータINVで反転されたLレベルの信号が出力される。
【0013】
図2では、電池保護IC11の詳細な構成および動作について説明したが、他の電池保護IC12,13についても同様である。すなわち、セルs5〜s8のうち、少なくとも1つのセルが過充電状態または過放電状態になると、電池保護IC12からはLレベルの信号が出力され、セルs9〜s12のうち、少なくとも1つのセルが過充電状態または過放電状態になると、電池保護IC13からはLレベルの信号が出力される。
【0014】
電池保護IC11から出力される異常検出信号は、PNPトランジスタQ1を介して、オア回路3に入力される。PNPトランジスタQ1のベース端子は、電池保護IC11の出力端子と接続され、エミッタ端子はセルs4の正極端子と、コレクタ端子は、抵抗R1を介してセルs1の負極端子と接続されている。電池保護IC11にてセルs1〜s4のいずれかの過充電状態または過放電状態が検出されたときは、Lレベルの信号が出力されるので、エミッタ電圧がベース電圧より高くなり、PNPトランジスタQ1はオンする。これにより、セルs4の正極端子から、PNPトランジスタQ1と抵抗R1を介して、セルs1の負極端子に電流が流れるようになり、オア回路3には、セルの異常を示すHレベルの信号が入力される。
【0015】
同様に、電池保護IC12にてセルs5〜s8のいずれかの過充電状態または過放電状態が検出された時に、PNPトランジスタQ2はオンする。これにより、セルs8の正極端子から、PNPトランジスタQ2と抵抗R2を介して、セルs1の負極端子に電流が流れるようになり、オア回路3には、セルの異常を示すHレベルの信号が入力される。また、電池保護IC13にてセルs9〜s12のいずれかの過充電状態または過放電状態が検出された時に、PNPトランジスタQ3はオンする。これにより、セルs12の正極端子から、PNPトランジスタQ3と抵抗R3を介して、セルs1の負極端子に電流が流れるようになり、オア回路3には、セルの異常を示すHレベルの信号が入力される。
【0016】
オア回路3は、入力された信号の論理和を算出して、充放電制御回路4に出力する。従って、いずれか1つの電池保護IC11〜13により、セルの過充電状態または過放電状態が検出されると、オア回路3から充放電制御回路にセルの異常を示すHレベルの信号が入力される。充放電制御回路は、オア回路3からの信号に基づいて、組電池1の充放電を制御する。
【0017】
上述したPNPトランジスタQ1と抵抗R1、PNPトランジスタQ2と抵抗R2、および、PNPトランジスタQ3と抵抗R3は、それぞれ電圧レベル変換回路として機能している。すなわち、電池保護IC11〜13から出力される異常検出信号の電圧レベルが異なるので、オア回路3に入力する異常検出信号の電圧レベルのレベル合わせを行っている。
【0018】
NPNトランジスタQ11は、抵抗R1とともに、カレントミラー回路を構成している。NPNトランジスタQ11のエミッタ端子はセルs1の負極端子と接続されており、コレクタ端子は抵抗R11を介して、セルs12の正極端子と接続されている。また、NPNトランジスタQ11のベース端子は、PNPトランジスタQ1のコレクタ端子と抵抗R1との間に接続されているので、トランジスタQ1がオンすると、抵抗R1に電流が流れるため、NPNトランジスタQ11のベース電圧はエミッタ電圧より高くなり、トランジスタQ11もオンする。これにより、セルs12の正極端子から抵抗R11とトランジスタQ11とを介して、セルs1の負極端子に電流が流れる。
【0019】
PNPトランジスタQ12は、抵抗R11とともにカレントミラー回路を構成している。PNPトランジスタQ12のエミッタ端子はセルs12の正極端子と接続され、コレクタ端子はトランジスタQ1のエミッタ端子と接続されている。また、ベース端子は、トランジスタQ11のコレクタ端子と抵抗R11との間に接続されている。トランジスタQ11がオフしているときは、トランジスタQ12もオフしているが、トランジスタQ11がオンすると、抵抗R11に電流が流れるため、PNPトランジスタQ12のベース電圧は、エミッタ電圧より低くなる。これにより、PNPトランジスタQ12もオンする。
【0020】
すなわち、トランジスタQ1がオンすることにより、トランジスタQ11がオンし、トランジスタQ12がオンする。これにより、セルs4の正極端子からトランジスタQ1と抵抗R1を介してセルs1の負極端子に電流が流れる回路と、セルs12の正極端子からトランジスタQ12を介してセルs5の負極端子に電流が流れる回路とが生じる。ここで、上述した2つのカレントミラー回路のミラー比を共に1:1に設定することにより、2つの回路で流れる電流の大きさが同一となる。従って、図1に示す端子C1と端子C2との間で流れる電流が相殺されるので、セルs4の正極端子からセルs1の負極端子に流れていた電流と同一の大きさの電流が、セルs12の正極端子から、トランジスタQ12,Q1および抵抗R1を介して、セルs1の負極端子に流れることになる。
【0021】
上述した一連の動作により、電池保護IC11から異常検出信号が出力される際に、トランジスタQ1と抵抗R1とから構成される電圧レベル変換回路の電源として用いられるセルs1〜s4(電源構成セル)の電圧と、セルs5〜s12の電圧との電圧差を抑制することができる。
【0022】
電圧レベル変換回路として機能するPNPトランジスタQ2と抵抗R2についても同じである。すなわち、NPNトランジスタQ21は、抵抗R2とともにカレントミラー回路を構成する。従って、トランジスタQ2がオンすると、抵抗R2に電流が流れるため、NPNトランジスタQ21のベース電圧は、エミッタ電圧より高くなり、トランジスタQ21もオンし、セルs12の正極端子から抵抗R21とトランジスタQ21とを介して、セルs1の負極端子に電流が流れる。これにより、PNPトランジスタQ22のベース電圧は、エミッタ電圧より低くなるので、PNPトランジスタQ22もオンする。
【0023】
すなわち、トランジスタQ2がオンすることにより、トランジスタQ21がオンし、トランジスタQ22がオンする。これにより、セルs8の正極端子からトランジスタQ2と抵抗R2を介してセルs1の負極端子に電流が流れる回路と、セルs12の正極端子からトランジスタQ22を介してセルs9の負極端子に電流が流れる回路とが生じる。上述したように、抵抗R2とトランジスタQ21、および、抵抗R21とトランジスタQ22に流れる電流の比、すなわち、カレントミラーのミラー比を共に1:1に設定しておけば、2つの回路で流れる電流の大きさが同一となるので、図1に示す端子C3と端子C4との間で流れる電流が相殺される。これにより、セルs8の正極端子からセルs1の負極端子に流れていた電流と同一の大きさの電流が、セルs12の正極端子から、トランジスタQ22,Q2および抵抗R2を介して、セルs1の負極端子に流れることになる。
【0024】
上述した一連の動作により、電池保護IC12から異常検出信号が出力される際に、トランジスタQ2と抵抗R2とから構成される電圧レベル変換回路の電源として用いられるセルs1〜s8(電源構成セル)の電圧と、電圧レベル変換回路の電源として機能していないセルs9〜s12の電圧との電圧差を抑制することができる。
【0025】
PNPトランジスタQ3と抵抗R3も電圧レベル変換回路として機能するが、抵抗R1に対応するトランジスタQ11の様なカレントミラー回路は設けられていない。PNPトランジスタQ3と抵抗R3とから構成される電圧レベル変換回路の電源は、セルs1〜s12で構成されるため、電池保護IC13から異常検出信号が出力された場合には、トランジスタQ3がオンすることにより、セルs12の正極端子からセルs1の負極端子に電流が流れる回路が形成される。すなわち、電池保護IC13から異常検出信号が出力された場合に、各セルs1〜s12の間で電圧差が生じることはない。
【0026】
図3は、本実施の形態における組電池の異常検出装置が備えているようなカレントミラートランジスタQ11,Q21,Q12,Q22等を備えていない組電池の異常検出装置の構成を示す図である。図1に示す組電池の異常検出装置を構成する要素と同一の構成要素については、同一の符合を付して詳細な説明は省略する。
【0027】
4セル用の電池保護IC11により、少なくとも1つのセルs1〜s4の過充電状態または過放電状態が検出されると、Lレベルの信号が出力されるので、PNPトランジスタQ1がオンする。同様に、電池保護IC12により、少なくとも1つのセルs5〜s8の過充電状態または過放電状態が検出されると、Lレベルの信号が出力されて、PNPトランジスタQ2がオンし、電池保護IC13により、少なくとも1つのセルs9〜s12の過充電状態または過放電状態が検出されると、Lレベルの信号が出力されて、PNPトランジスタQ3がオンする。
【0028】
図1に示す組電池の異常検出装置と同様に、PNPトランジスタQ1と抵抗R1、PNPトランジスタQ2と抵抗R2、および、PNPトランジスタQ3と抵抗R3は、それぞれ電圧レベル変換回路として機能している。すなわち、オア回路3に入力する異常検出信号の電圧レベルのレベル合わせを行っている。従って、例えば、電池保護IC11から異常検出信号が出力されると、セルs4の正極端子からトランジスタQ1および抵抗R1を介して、セルs1の負極端子に電流が流れるので、セルs1〜s4の電圧と、電流が流れないセルs5〜s12の電圧との間で差が生じることになる。
【0029】
同様に、電池保護IC12から異常検出信号が出力されると、トランジスタQ2がオンすることにより、セルs8の正極端子からトランジスタQ2および抵抗R2を介して、セルs1の負極端子に電流が流れるので、セルs1〜s8の電圧と、電流が流れないセルs9〜s12の電圧との間で差が生じることになる。
【0030】
これに対して、本実施の形態における組電池の異常検出装置によれば、例えば、トランジスタQ11,Q12および抵抗R11を設けることにより、電池保護IC11から異常検出信号が出力された場合でも、電圧レベル変換回路の電源として機能していないセルs5〜s12からも、セルs1〜s4から供給される電流と同一の電流を引き出している。これにより、各セルs1〜s12間の電圧に差が生じることを抑制している。
【0031】
また、電池保護IC11〜13から異常検出信号が出力された時に、電圧レベル変換回路の電源として機能していないセルからも電流を流すための手段として、抵抗R1に対するトランジスタQ11,Q12および抵抗R11を備えるカレントミラー回路、抵抗R2に対するトランジスタQ21,Q22および抵抗R21を備えるカレントミラー回路を設けた。これにより、簡易な方法により、電圧レベル変換回路の電源として機能していないセルからも電流を引き出すことができる。
【0032】
本発明は、上述した一実施の形態に限定されることはない。例えば、電池保護IC11から異常検出信号が出力された場合に、電圧レベル変換回路の電源として機能していないセルs5〜s12からも、セルs1〜s4から供給される電流と同一の電流を引き出すために、抵抗R1とトランジスタQ11、および、抵抗R11とトランジスタQ12に流れる電流の比を共に1:1とした。しかし、この電流比を例えば、1:0.1と0.1:1としても、同一の電流を引き出すことができる。
【0033】
また、図3に示す回路における問題点、すなわち、電池保護IC11,12から異常検出信号が出力された時に、電流が流れるセルの電圧と、電流が全く流れないセルの電圧との間に差が生じることを鑑みると、電流が流れないセルから少しでも電流を引き出すことができれば、図3に示す回路の問題点は多少なりとも改善される。しかし、上述した一実施の形態のように、電圧レベル変換回路の電源として機能するセルから流れる電流と同一の電流を、電圧レベル変換回路の電源として機能していないセルから引き出す方法が最も効果を上げることができる。
【0034】
さらに、電池保護IC11〜13から異常検出信号が出力された時に電圧レベル変換回路の電源として機能していないセルから電流を引き出す手段として、カレントミラー回路を用いたが、他の手段を用いるようにしてもよい。すなわち、本発明は、所定数のセルの異常を検出する電池保護IC11〜13からセルの異常を示す信号が出力された時に、異常検出信号の電圧レベルを変換する電圧レベル変換回路の電源を構成しないセルからも電流が流れるように制御するものである。すなわち、異常検出信号が出力されたときに、電圧レベル変換回路の電源として用いられるセルの電圧と、電圧レベル変換回路の電源として用いられないセルの電圧との電圧差が生じるのを抑制する装置であれば、本発明の技術的範囲に属する。
【0035】
特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、電池保護IC11〜13が異常検出回路を、トランジスタQ1と抵抗R1、トランジスタQ2と抵抗R2、および、トランジスタQ3と抵抗R3が電圧レベル変換回路を、トランジスタQ11,Q12,Q21,Q22,抵抗R11,R21が制御回路を、トランジスタQ12,Q22がスイッチ回路をそれぞれ構成する。また、請求項5に記載されるトランジスタは、一実施の形態におけるトランジスタQ1,Q2,Q3に対応する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による組電池の異常検出装置の一実施の形態の構成を示す図
【図2】電池保護ICの詳細な構成を示す図
【図3】一実施の形態における組電池の異常検出装置の効果を説明するための図
【符号の説明】
1…組電池、3,21〜23…オア回路、4…充放電制御回路、11〜13…電池保護IC、s1〜s12…セル、a1〜a4…過充電検出回路、b1〜b4…過放電検出回路、Q1,Q2,Q3,Q12,Q22…PNPトランジスタ、Q11,Q21…NPNトランジスタ、R1,R2,R3,R11,R21…抵抗、INV…インバータ
Claims (6)
- 複数のセルを直列に接続して構成される組電池の異常を検出する装置において、
所定数のセルの異常を検出して異常検出信号を出力する複数の異常検出回路と、
前記複数の異常検出回路ごとに設けられ、対応する前記異常検出回路から前記異常検出信号が出力されたときに通電する通電手段および負荷を備えることにより、前記組電池を構成する複数のセルのうちの一部のセル(以下、電源構成セルと呼ぶ)を電源として、対応する前記異常検出回路から出力される信号の電圧レベルを変換する複数の電圧レベル変換回路と、
前記異常検出回路から前記異常検出信号が出力された時に、前記通電手段に流れる電流に比例した電流が流れるカレントミラー回路を用いて前記電源構成セル以外のセルからも電流が流れるように制御する制御回路とを備えることを特徴とする組電池の異常検出装置。 - 請求項1に記載の組電池の異常検出装置において、
前記電源構成セルは、前記組電池を構成する複数のセルのうちの最下位のセルから、前記異常検出回路に対応する所定数のセルのうちの最上位のセルまでで構成されることを特徴とする組電池の異常検出装置。 - 請求項1または2に記載の組電池の異常検出装置において、
前記制御回路は、前記電源構成セルから流れる電流と同一の大きさの電流を前記電源構成セル以外のセルから流すように制御することを特徴とする組電池の異常検出装置。 - 請求項2または3のいずれかに記載の組電池の異常検出装置において、
前記制御回路は、前記電源構成セル以外のセルのうちの最上位のセルと最下位のセルとの間に接続されるスイッチ回路を備え、前記異常検出回路から前記異常信号が出力されたときに、前記スイッチ回路をオンさせることを特徴とする組電池の異常検出装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の組電池の異常検出装置において、
前記電圧レベル変換回路は、対応する前記異常検出回路から前記異常信号が出力された時にオンするトランジスタと、前記トランジスタがオンすることによって通電される抵抗とを少なくとも備え、
前記制御回路は、前記トランジスタに流れる電流に比例した電流が流れるカレントミラー回路を備えることにより、前記電源構成セル以外のセルからも電流を流すことを特徴とする組電池の異常検出装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の組電池の異常検出装置において、
前記異常検出回路は、前記所定数のセルの過充電状態および過放電状態のうちの少なくとも一方を検出することを特徴とする組電池の異常検出装置。
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