JP4146445B2 - 自動二輪車用変速機制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は運転者の指令により、クラッチ操作及び変速操作を電動モータの動力を用いて行う機能を備えた自動二輪車用変速機制御装置に関するものである。
手動式変速機を制御装置によるアクチュエータ駆動により動作させる自動変速機構(AMT:AutomatedMechanical Transmission)は四輪車においては既に実用化されているが、二輪車においても、二輪車用として好ましい自動変速機構の制御方法が提案されている。
例えば、運転者が手元に設置したスイッチの操作による変速指令を制御装置が認識して変速動作を行う方式や、あらかじめプログラミングされた変速パターンにもとづき制御装置が自動的に変速動作を行う方式、あるいは上記の両方式を運転者が選択可能な方式などが提案されている。(例えば特許文献1参照)。
これらの自動二輪車用変速装置は運転者にイージードライブを提供するものである。
特開2002−067741号公報
上述した各方式の自動二輪車用変速装置において、手動式変速機の駆動動力として電動モータの回転力を用いる場合には、制御装置に電動モータの駆動回路を設置し、電動モータの通電電流量及び通電方向を制御することにより変速動作を行っている。
電動モータの駆動電流ピークとしては数10Aクラスのものが用いられることが予想される。通常の使用では自動変速制御装置の動作頻度は低いが、高頻度で長時間に渡り通電が行われた場合、または通常の使用方法でも長期間の使用後には、バッテリが放電過多となってしまう恐れがある。
四輪車においては比較的大容量のバッテリが搭載されているが、自動二輪車、特に小型自動二輪車においては小容量のバッテリしか搭載していないため、高頻度で長時間に渡り通電が行われたり、長期間の使用後には容易に放電過多となってしまうことが予測される。
これを防ぐためには、バッテリの大容量化や発電機の大容量化が必要であるが、これらの対策はコストアップを伴うことになり、また装置が大型化して搭載スペースを確保することが困難となるため、非現実的である。
また、バッテリが放電過多となった場合には、モータ電流を流すことに伴ってバッテリ電圧が低下する(バッテリ内部抵抗の増大によりバッテリ電圧低下度が大きくなる)。そのためモータへの印加電圧が低下し、モータ速度が低下するため、クラッチ、シフトを個別の電動モータを用いて制御するシステムにおいては、クラッチ、シフトの動作タイミングがずれて変速ミスが発生することが考えられる。
さらにバッテリの放電が進んだ状態においては、モータ通電によるバッテリ電圧の落ち込みにより、モータ制御を行うマイコンに低電圧リセットがかかってしまうことが考えられる。
この場合には、モータ動作が停止してしまうため、変速実行中にクラッチが切断されたまま停止した状態となり、転倒してしまうなど安全上の問題が生ずる恐れがあった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、バッテリ電圧が低下した異常時には、変速動作を禁止すると共に、補正対策制御が可能な自動二輪車用変速機制御装置を提供することを目的とする。
この発明に係る自動二輪車用変速機制御装置は、運転者の変速指令にもとづきクラッチ操作及び変速操作を電動モータの動力を用いて行う自動二輪車用の変速機制御装置において、運転者の変速指令を認識する変速指令判定手段と、上記電動モータの電源電圧を監視し電源電圧の異常を判定すると共に、電源電圧が所定値以下に低下したとき、電源電圧異常信号を出力する電源電圧監視手段と、上記変速指令判定手段の判定結果に対応して変速動作を実行するか否かを決定する変速実施判定手段とを備え、上記変速実施判定手段は、上記電源電圧監視手段が電源電圧異常信号を出力した場合には、上記変速指令判定手段が変速指令を判定しても変速動作を実行せず、または、上記変速指令判定手段が変速指令を判定したとき、電動モータの制御ゲインを増加するように補正して変速動作を実行するか、あるいは、上記変速指令判定手段が変速動作速度の変速指令を判定したとき、変速時間を長期化補正して変速動作を実行するようにしたものである。
この発明に係る自動二輪車用変速機制御装置は上記のように構成されているため、バッテリ電圧が低下した異常時には、変速動作を禁止すると共に、補正対策制御が可能となるものである。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図にもとづいて説明する。図1は、実施の形態1の概略構成を示すブロック図である。この図において、自動二輪車用変速機制御装置100は、シフトアップスイッチ1と、シフトダウンスイッチ2に接続されている。これらのスイッチは運転者が手元で操作出来るように配置されているもので、運転者がスイッチを押した時に各スイッチが接地してそれぞれの回路が形成されるようになっている。
シフトアップスイッチ1及びシフトダウンスイッチ2はそれぞれシフトスイッチ判定手段3に接続されている。シフトスイッチ判定手段3は、いずれかのスイッチが所定時間以上閉じた場合に、変速指令及び変速方向(シフトアップまたはシフトダウン)指令を変速実施判定手段4に出力する。
変速実施判定手段4は図示しないギア位置センサから得るギア位置情報、図示しないエンジン回転センサから得るエンジン回転速度情報など各種センサからの情報にもとづき、変速動作をすべきでない車両状態である場合には、Hブリッジ制御回路5にモータ通電PWM信号及び通電方向信号を出力しないようにされている。車両状態と変速指令、変速方向に問題がなく、変速制御を実行する場合には、Hブリッジ制御回路5にモータ通電PWM信号及び通電方向信号を所定シーケンスに従って出力する。
Hブリッジ回路6はブリッジ接続された4個のスイッチング素子から成るモータ駆動回路であり、Hブリッジ制御回路5からの制御信号により任意の2個のスイッチング素子が導通状態となり電動モータ8に通電する。Hブリッジ制御回路5は変速実施判定手段4からの通電方向信号にもとづき任意の2個のスイッチング素子にモータ通電PWM信号を出力する。
モータ電源はバッテリ7から供給される。モータの回転力は図示しないギアボックスにより減速され、図示しないレバー、シャフトから成るリンク機構により、図示しないシフトシャフトに駆動力が伝達され、シフトシャフトが回転して変速が行われるものである。
シフトスイッチ判定手段3、変速実施判定手段4は、マイコン内のプログラムにより構成されている。電源回路10はキースイッチ9を介してバッテリ7から電源供給され、マイコン動作用電源電圧Vccを作成してマイコンに供給する。また、パワーON時、Vcc低下時などにはマイコンのリセット処理を行う機能を備えている。
電源電圧監視手段11は電源回路10への供給電源電圧(以下、制御電源という)またはHブリッジ回路6への供給電源電圧(以下、パワー電源という)をモニタし、異常低電圧を検出した場合には、変速実施判定手段4に電源電圧異常信号を出力させる。この結果、変速実施判定手段4は、シフトスイッチ判定手段3から変速指令及び変速方向が入力されてもHブリッジ制御回路5にモータ通電PWM信号及び通電方向信号を出力させず、制御パラメータ、制御シーケンスを補正して変速動作を続行する。
また、電源電圧監視手段11は電源電圧の異常判定を行った場合には、アラーム駆動回路12にアラーム指令信号を出力し、これにもとづいてアラーム駆動回路12はアラームとして発光ダイオード(LED)13を点灯・点滅させる。
以上の説明ではシフトシャフトにクラッチが連結されたシフトシャフトの回転のみで変速及びクラッチ操作が可能なトランスミッションを想定して説明しているが、クラッチレバー付きの2輪車においてはクラッチ操作を行うモータ8、このモータを駆動するHブリッジ回路6、Hブリッジ回路を制御するHブリッジ制御回路5が追加される。また、変速実施判定手段4は変速実施時にはクラッチのモータ通電PWM信号及び通電方向信号を出力することとなる。
次に、電源電圧監視手段11による電源電圧の異常検出時における処理手順の一例を図2のフローチャートにもとづいて説明する。図2に示す処理手順は所定の制御周期毎に行われるものとする。
ステップS1において電源電圧の異常が未判定であるか否かを確認する。未判定の時は、ステップS2において、変速制御中のみ電源電圧異常の判定を行うために変速制御中であるか否か判定する。変速制御中である場合には、ステップS3以降の処理を実行する。変速制御中でない場合には、以降の処理は実行しない。
ステップS3においては、A/D変換により制御電源電圧を読み込む。この場合、制御電源電圧を読み込むことができれば問題はないが、A/Dポートの空きがなく、かつ他の制御に用いるためにパワー電源電圧情報の取得が必要である場合には、制御電源電圧に代えてパワー電源電圧を読み込み、下記式によって制御電源電圧を推定するようにしても良い。なお、計算時間を短縮するために、パワー電源側の電圧降下はパワー電流にもとづくマップからの検索としても良い。
Vcex = Vp +Ip× Rp − Vcd
Vcex : 制御電源電圧推定値
Vp : パワー電源電圧A/D値
Ip : パワー電流A/D値
Rp : パワー側抵抗値(バッテリ〜電圧検出部まで)の代表値
Vcd : 制御電源側の電圧降下代表値
ステップS4では、制御電源電圧またはその推定値が所定電圧を下回る回数が所定回数以上継続しているかどうか、即ち所定電圧を所定時間以上下回っているか否かを判定する。
この異常判定は電源回路がマイコンに低電圧リセットをかける直前に行うことが望ましいので、所定電圧(電圧閾値)はマイコンの動作電源電圧が5V、低電圧リセットの閾値が4.5Vであれば、この4.5Vにマージンを加えた値となり、5V〜6.5V程度の設定値が好ましい。
所定時間(時間閾値)は誤判定を防ぐために、制御周期が1msであれば2〜5サンプリングを設定すれば良い。さらに長いサンプリング回数を設定しても良いが、長すぎると電圧閾値の設定に影響してしまうため、2〜5サンプリングとするのが好ましい。
ステップS4において制御電源電圧またはその推定値が所定電圧を所定時間以上下回ったと判定された場合には、ステップS5において電源電圧異常信号を出力する。また、アラーム駆動回路12にシステム停止を意味する“点灯”のアラーム指令信号を出力する。一度、電源電圧の異常を判定すると、次回からステップS1の判定結果が真とならないので、再判定は行わず、また異常判定をクリアする処理もないので、電源電圧異常信号はシステムシャットダウンまで保持される。
次に、電源電圧の異常判定時における変速実施判定手段4の処理手順の一例を図3のフローチャートにもとづいて説明する。図3による処理手順は所定の制御周期毎に行われるものとする。
ステップS11において、シフトスイッチ判定手段3によるシフトスイッチ判定結果を読み込む。ステップS12でシフト指令及びシフト方向が未設定であるか否かを判定する。
シフト指令及びシフト方向が未設定であれば、ステップS13においてシフトアップまたはシフトダウンいずれかのスイッチがONの判定状態であるか否かを確認する。スイッチがON状態を確認した場合には、ステップS14で今回がスイッチON判定をした初回であるか(前回はOFF判定だったか)否かを判定する。
今回がスイッチON判定の初回である場合には、ステップS15において先ずは、シフト指令及びシフト方向の設定を行う。次に、ステップS16で異常判定中であるかどうかを判定する。上記電源電圧の異常の他にも、例えば車速に適さないギアへの変速なども異常の判定に含めても良い。上記電源電圧の異常を含むいずれかの異常判定が成されている場合には、ステップS17でシフト指令及びシフト方向をクリアする。
以上のようにシフトスイッチONを判定した初回制御周期において、異常判定していない時のみシフト指令及びシフト方向を設定することになる。
ステップS18以降はHブリッジ制御回路5への信号出力部である。ステップS18でシフト指令及びシフト方向が設定済みであるか否かを確認する。設定済みである場合には、ステップS19において所定のシーケンスでシフトシャフトが回転動作するよう目標位置を生成し、図示しないシフトシャフト回転センサの入力信号(以下、実位置という)と目標位置の誤差にもとづき、PWM指令値を求め、PWM指令値に応じたデューティのPWM信号及び回転方向信号を出力する。
ステップS20において、所定のシーケンスが終了したかどうかを確認する。所定のシーケンスが完了している場合には、ステップS21でシフト指令及びシフト方向をクリアする。
これにより次回制御周期においてステップS12でシフト指令及びシフト方向設定未となるので次の変速指令を受け付け可能となる。
次に、電源電圧監視手段11のシステム起動時におけるバッテリ状態確認処理手順の一例を図4のフローチャートにもとづいて説明する。ステップS31で起動時処理が未完了か否か判定し、未完了の時のみ以降の処理を実行する。ステップS32において起動時処理実行中は変速指令を受付禁止とする。これにより変速実施判定手段4はシフトスイッチONが入力されていてもシフト指令及びシフト方向を設定しないものとする。
ステップS33においてバッテリ状態確認用としてあらかじめ定められたPWM信号、回転方向信号を出力する。このバッテリ状態確認用信号は例えばPWMデューティ50%で10ms間出力するものとする。シフトシャフトが回転しない程度の短時間通電とすることが重要である。回転方向は左右方向で駆動負荷が異なるなど特別な理由がない限りどちらでもかまわない。
ステップS34で今回が最終の出力サイクルであるか否かを確認する。例えば制御周期が1msで10msの通電を行う場合には、10回目のサイクルであるか否かを確認する。
ステップS35においてはモータ電流値と制御電源電圧値を読み込む。モータ電流検出手段は図1のバッテリ7からHブリッジ回路6間、またはHブリッジ回路6内に追加され、電流−電圧変換してマイコンのA/Dポートに入力されるものとする。
ここで検出された電流をIdet、検出された電圧をVdet、モータ非通電時の電圧をVnop、シフトシャフトを所定のシーケンスで動作させるためのモータ電流最大値をImaxとすると、モータ電流最大値を通電した際の制御電源落ち込み推定値Vexpは次の式で算出できる。
Vexp=Vnop-(Vnop-Vdet)×Imax/Idet
Vnopはモータ通電開始直前の制御電源電圧値を読み込むことにより確認可能である。
この制御電源落ち込み推定値Vexpが所定値以下であるか否かをステップS36で判定し、所定値以下であれば、ステップS37で電源電圧異常とし、アラーム点灯指令を出力する。
所定値よりも高ければ、ステップS38で変速指令受付許可とし、ステップS39で起動時処理完了とする。これにより、次回制御周期においてはステップS31の判定が偽となるので、起動時処理はシステム起動後1回のみ実行することとなる。
図4に示したフローチャートは起動時に必ずバッテリ状態を確認することを意図しているが、運転中に電源電圧異常が発生したことを図示しない記憶装置に記憶させ、記憶装置に電源電圧異常信号が格納されているときのみ、起動時バッテリ状態確認を実行しても良い。また、制御電源落ち込み推定値Vexpが所定値以下であるか否かを判定するようにしたが、電源電圧異常の判定値である所定値よりも高い比較値を起動時バッテリ状態確認で使用しても良い。
また、起動時に限らず、電源電圧異常が判定された後、定時間毎にバッテリ状態を確認し、バッテリ充電状態が回復しているなら、電源電圧異常の判定を取り消しても良い。
図5に示したフローチャートは定時間毎にバッテリ状態を確認するバッテリ状態確認処理手順の一例を示すものである。
図5において、ステップS41で現在電源電圧異常を判定中であるか否かを判定する。
電源電圧異常を判定中の時のみ以降の処理を行う。ステップS42において前回バッテリ状態確認処理実行後所定時間経過しているか否かを判定する。所定時間経過時のみ以降のバッテリ状態確認処理を行う。所定時間としてはバッテリ充電が進行し得る時間を設定するので、数分以上の時間を設定すべきである。
ステップS43においては図4のフローチャートと同様にシフトシャフトが動かない程度の短時間、所定PWMデューティの信号出力をする。ステップS44で今回の制御サイクルが最終の出力サイクルか否かを確認する。最終の出力サイクルであれば、ステップS45でモータ電流値、制御電源電圧値を読み込み、最大電流時の電源電圧推定値を算出する。
ステップS46で制御電源電圧推定値が所定値以下であるか否かを判定する。所定値以下である場合には、何もせず、電源電圧異常信号を保持する。所定値より高い場合には、ステップS47で電源電圧異常の判定を取り消し、アラームの消灯指令信号を出力する。図4の起動時バッテリ状態確認処理と同様に、電源電圧異常の判定値である所定値よりも高い比較値を本バッテリ状態確認において使用しても良い。
図6は、別の電源電圧異常を判定する電源電圧監視手段の処理手順の一例を示すフローチャートである。この例は変速動作毎にパワー電源電圧が所定電圧値を下回るか否かを監視する。図6の処理手順は所定制御周期毎に実行されるものとする。
ステップS51において変速制御中であるか否かを判定し、変速制御中である場合に以降の処理を実行する。ステップS52においてパワー電源電圧を読み込む。この場合、パワー電源電圧を読み込むことができれば問題はないが、A/Dポートの空きがなく、かつ他の制御に用いるために制御電源電圧情報の取得が必要である場合には、パワー電源電圧に代えて制御電源電圧を読み込み下記式によってパワー電源電圧を推定しても良い。なお、計算時間を短縮するために、パワー電源側の電圧降下はパワー電流にもとづくマップからの検索としても良い。
Vpex = Vc −Ip× Rp + Vcd
Vpex : パワー電源電圧推定値
Vc : 制御電源電圧A/D値
Ip : パワー電流A/D値
Rp : パワー側抵抗値(バッテリ〜電圧検出部まで)の代表値
Vcd : 制御電源側の電圧降下代表値
ステップS53においては、パワー電源電圧またはその推定値が別の所定電圧を下回る回数が所定回数以上継続しているかどうか、即ち別の所定電圧を所定時間以上下回ったか否かを判定する。この異常判定はモータ突入電流による電圧降下によりモータ回転速度が通常充電状態のバッテリに比べ遅くなってしまう状態を検出することを意図しているので、別の所定電圧(電圧閾値)はモータ仕様及びモータ電流制御回路の仕様によるが、6Vから11V程度の値となる。
所定時間(時間閾値)は誤判定を防ぐために、制御周期が1msであれば2〜5サンプリングを設定すれば良い。さらに長いサンプリング回数を設定しても良いが、長すぎると電圧閾値の設定に影響してしまうため、2〜5サンプリングとするのが好ましい。ステップS53においてパワー電源電圧またはその推定値が別の所定電圧を所定時間以上下回ったと判定した場合には、ステップS54において電源電圧異常信号を出力する。
またアラーム駆動回路に警告を意味する“点滅”のアラーム指令信号を出力する。一度、電源電圧異常を判定しても、変速制御実行毎にこの判定は行われるので、バッテリ状態が正常復帰すれば、ステップS55において電源電圧異常信号の取り消し及びアラームを取り消すことが出来る。図4、5に示す電源電圧異常と図6の電源電圧異常を両方実行する場合には、両方の電源電圧異常を判定すると、より異常状態が危機的な図4、5に示す電源電圧異常に対する処理が優先されるようにすることが好ましい。
図7は、電源電圧異常への対処を追加した変速実施判定手段のPWM指令生成部の処理手順の一例を示すフローチャートである。ステップS61でシフトシャフト実位置及びシャフト回転角目標位置を読み込む。ステップS62において実位置が目標位置未満か否かを確認する。目標位置未満であれば、ステップS63においてモータ回転方向を例えばCW( Clock Wise )
方向とし、ステップS64で位置誤差を算出する。
ステップS62で実位置が目標位置以上であれば、ステップS65においてモータ回転方向をCCW(Counter Clock Wise )方向とし、ステップS66で位置誤差を算出する。次に、ステップS67で電源電圧異常の判定か否かを確認する。判定されていれば、ステップS68でモータ制御ゲインK2を用いてPWM指令を算出する。ステップS67で電源電圧異常が判定されていない場合には、ステップS69でモータ制御ゲインK1を用いてPWM指令を算出する。電源電圧の低下を補うことが出来るよう、K2はK1に比べ十分大きい値とする必要がある。
図6及び図7の例では、電源電圧異常の判定及び対処はON/OFFの2値となっているが、パワー電源電圧の落ち込みに対応してK2をマップ設定しても良い。
図8は、電源電圧異常への対処を追加した変速実施判定手段のシャフト目標位置の一例を示すもので、(a)はバッテリ正常時の目標位置を示し、(b)は電源電圧異常判定済み時の目標位置を示すものである。
図8(a)に示すように、電源電圧異常判定が成されていない正常状態では変速指令認識直後にシャフト目標位置を最大回転角とし、T時間後にシャフト目標位置をゼロ点に戻すが、バッテリの電圧が低下しモータ速度が遅くなってくると最大回転角まで動作せず、変速動作が完了しなくなる恐れがある。よって電源電圧異常判定が成された場合は、図8(b)に示すように、目標位置を最大回転角とする時間を長くし、実位置が最大回転角まで動作するようにする。
図6及び図8の例では、電源電圧異常の判定及び対処はON/OFFの2値となっているが、パワー電源電圧の落ち込みに対応してK3をマップ設定しても良い。
この発明の実施の形態1の概略構成を示すブロック図である。 電源電圧監視手段による電源電圧の異常検出時における処理手順の一例を示すフローチャートである。 電源電圧の異常判定時における変速実施判定手段の処理手順の一例を示すフローチャートである。 電源電圧監視手段のシステム起動時におけるバッテリ状態確認処理手順の一例を示すフローチャートである。 定時間毎にバッテリ状態を確認するバッテリ状態確認処理手順の一例を示すフローチャートである。 別の電源電圧異常を判定する電源電圧監視手段の処理手順の一例を示すフローチャートである。 電源電圧異常への対処を追加した変速実施判定手段PWM指令生成部の処理手順の一例を示すフローチャートである。 電源電圧異常への対処を追加した変速実施判定手段のシャフト目標位置の一例を示す図である。
符号の説明
1 シフトアップスイッチ、 2 シフトダウンスイッチ、
3 シフトスイッチ判定手段、 4 変速実施判定手段、 5 Hブリッジ制御回路、 6 Hブリッジ回路、 7 バッテリ、 8 モータ、 9 キースイッチ、
10 電源回路、 11 電源電圧監視手段、 12 アラーム駆動回路、
13 LED、 100 自動二輪車用変速機制御装置。

Claims (13)

  1. 運転者の変速指令にもとづきクラッチ操作及び変速操作を電動モータの動力を用いて行う自動二輪車用の変速機制御装置において、
    運転者の変速指令を認識する変速指令判定手段と、上記電動モータの電源電圧を監視し電源電圧の異常を判定すると共に、電源電圧が所定値以下に低下したとき、電源電圧異常信号を出力する電源電圧監視手段と、上記変速指令判定手段の判定結果に対応して変速動作を実行するか否かを決定する変速実施判定手段とを備え、上記変速実施判定手段は、上記電源電圧監視手段が電源電圧異常信号を出力した場合には、上記変速指令判定手段が変速指令を判定しても変速動作を実行せず、または、上記変速指令判定手段が変速指令を判定したとき、電動モータの制御ゲインを増加するように補正して変速動作を実行するか、あるいは、上記変速指令判定手段が変速動作速度の変速指令を判定したとき、変速時間を長期化補正して変速動作を実行するようにしたことを特徴とする自動二輪車用変速機制御装置。
  2. 上記電源電圧監視手段は、マイコンの駆動電源回路への供給電圧を監視し、変速制御中の供給電圧が所定値を所定時間以上下回ったときに、電源電圧異常信号を出力することを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  3. 上記電源電圧監視手段は、上記電動モータの駆動回路への供給電圧を監視し、この監視電圧値にもとづいて上記マイコンの駆動電源回路への供給電圧を算出し、変速制御中の上記供給電圧の算出値が所定値を所定時間以上下回ったときに、電源電圧異常信号を出力することを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  4. 上記電源電圧監視手段が上記電源電圧異常信号を出力したときは、上記変速実施判定手段は上記変速指令判定手段が変速指令を判定しても変速動作を実行しないようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  5. アラーム手段を備え、上記電源電圧監視手段が電源電圧異常信号を出力したときは、上記アラーム手段にシステム停止のアラームを出力させる指令を発するようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  6. 上記電源電圧監視手段は、電源電圧異常信号を出力したときは、システムシャットダウンまで電源電圧異常信号及びシステム停止のアラームを保持するようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  7. 上記電源を構成するバッテリの状態を検査し変速動作の復帰可否を判定するバッテリ状態検査手段を備え、このバッテリ状態検査手段はシステム起動時に、変速装置が動作しない程度の短時間通電指令を上記変速実施判定手段に出力し、上記電動モータに通電した際の電動モータ電流及び上記マイコンの駆動電源回路への供給電圧にもとづき、上記バッテリの状態を判定し、上記バッテリが放電過多である場合には、電源電圧異常信号を上記変速実施判定手段に出力すると共に、上記バッテリに異常がない場合には、上記変速実施判定手段は通常の変速実施判定を行うようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  8. 上記電源を構成するバッテリの状態を検査し変速動作の復帰可否を判定するバッテリ状態検査手段を備え、このバッテリ状態検査手段は電源電圧異常判定中の所定時間毎に、変速装置が動作しない程度の短時間通電指令を上記変速実施判定手段に出力し、上記電動モータに通電した際の電動モータ電流及び上記マイコンの駆動電源回路への供給電圧にもとづき、上記バッテリの状態を判定し、上記バッテリが放電過多でない場合には、上記バッテリの正常判定を上記電源電圧監視手段に出力し、上記電源電圧監視手段から電源電圧異常信号を出力しないようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  9. 上記バッテリ状態検査手段がバッテリの状態を検査中である期間は、上記変速実施判定手段は上記変速指令判定手段が変速指令を判定しても変速動作を実行しないようにしたことを特徴とする請求項7記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  10. 上記電源電圧監視手段は、上記電動モータの駆動回路への供給電圧を監視し、変速制御中の供給電圧が別の所定値を別の所定時間以上下回ったときに、電源電圧異常信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  11. 上記電源電圧監視手段は、上記マイコンの駆動電源回路への供給電圧を監視し、この監視電圧値にもとづいて上記電動モータの駆動回路への供給電圧を算出すると共に、変速制御中の供給電圧算出値が別の所定値を別の所定時間以上下回ったときに、電源電圧異常信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  12. アラーム手段を備え、上記電源電圧監視手段が電源電圧異常信号を出力した場合には、上記アラーム手段に警告のアラームを出力させる指令を発するようにしたことを特徴とする請求項10または請求項11記載の自動二輪車用変速機制御装置。
  13. 上記電源電圧監視手段が電源電圧異常信号を出力した場合には、変速制御中の上記電動モータの駆動回路への供給電圧が別の所定値を別の所定時間以上下回らなくなったとき、電源電圧異常信号を取り消すようにしたことを特徴とする請求項10または請求項11記載の自動二輪車用変速機制御装置。
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