JP4145624B2 - 蒸気タービン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気タービンに係り、特に少なくとも一つ以上の中間タービン段落の間に蒸気挿入口を備えた蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
火力発電プラント、例えばガスタービンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボイラを組み合せたコンバインドサイクル発電プラントでは、排熱回収ボイラに高圧蒸気ドラム、中圧蒸気ドラム、低圧蒸気ドラムを備え、高圧蒸気ドラムで発生した蒸気を高圧タービンに供給し、中圧蒸気ドラムで発生した蒸気を高圧タービンからの排気を再熱器で再び加熱された再熱蒸気とともに中圧タービンに供給する一方、低圧蒸気ドラムで発生した蒸気を中圧タービンの途中の段落間に挿入する場合がある。
【0003】
この場合、中圧タービンの入口から供給される蒸気(以下、主流G1と記す)に途中の段落間から挿入される蒸気を合流させるとき、流線に乱れを与えてタービン段落効率を低下させない構造にすることが大切であり、従来では、図7に示す構造になっていた。
【0004】
蒸気タービンは、両端をダイアフラム外輪1とダイアフラム内輪2とで支持させたタービンノズル3と、タービンロータ(図示せず)と一体構造をなすタービンディスク4に植設するタービン動翼5とでタービン段落6を構成し、このタービン段落6を主流G1の流れに沿って複数段に配置するとともに、途中の段落の少なくとも一つ以上の個所に中間タービン段落蒸気挿入口7を設け、ここから案内された挿入蒸気G2を合流空間部8で主流G1に合流させた構成になっている。
【0005】
合流空間部8は、主流G1と挿入蒸気G2との合流が流線に乱れを与えず効果的に合流できるように、合流空間部8の空間を比較的広く確保している。
【0006】
また、合流空間部8に連通する中間タービン段落蒸気挿入口7は、上流側タービン段落のダイアフラム外輪1と下流側タービン段落のダイアフラム外輪1とで形成し、上流側タービン段落のダイアフラム外輪1の挿入蒸気G2の転向部9を曲率の大きい曲面に形成している。
【0007】
このように、従来の蒸気タービンでは、主流G1に挿入蒸気G2を合流させるとき、合流空間部8の空間を広くし、挿入蒸気G2の転向部9を曲率の大きい曲面にし、効果的な合流を行わせていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の蒸気タービンでは、主流G1の質量流量を100%としたとき、挿入蒸気G2の質量流量を主流G1の質量流量の5%〜15%の割合で挿入していた。
【0009】
しかし、この質量流量の割合で合流空間部8にて挿入蒸気G2を主流G1に合流させても、その下流側に位置するタービン段落6はのタービンノズル3には充分に流れが均一化しない蒸気がそのまま流れ、さらにこの流れの不均一はタービンノズル3の下流側にまで及ぶため、タービン段落効率が設計値よりも低くなり、エネルギの有効活用が図れない等の問題があった。
【0010】
図8は、三次元圧粘性流れ解析によって求めた図7のA−A断面における質量流量の分布を示す質量流量分布図である。図中、縦軸に質量流量を示し、横軸に無次元タービンノズルの翼高さを示している。
【0011】
図8から、タービンノズルの約80%高さから100%高さの範囲のダイアフラム外輪1側の部分に流量の偏りが残っていることがわかった。
【0012】
このように、主流G1と挿入蒸気G2との流量に偏りがあると、蒸気タービンは、タービンノズル3の混合損失がタービン動翼5まで影響を与えることになり、タービン段落効率を設計値よりも著しく低下させる要因になっていた。
【0013】
本発明は、主流G1と挿入蒸気G2との合流を子細に観察した結果に基づくものであり、主流G1と挿入蒸気G2との合流の際、タービンノズル3の下流側におけるダイアフラム外輪1側での偏りが残らないようにし、タービン段落効率を高く維持させる蒸気タービンを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、両端をダイアフラム外輪とダイアフラム内輪とで支持させたタービンノズルと、タービンディスクに植設したタービン動翼とを組み合せてタービン段落を構成し、このタービン段落を蒸気の流れ方向に沿って複数段に設置するとともに、前記タービン段落の途中の段落間に蒸気挿入口を備え、前記タービン段落の入口からの蒸気と、前記蒸気挿入口からの挿入蒸気とを合流させた蒸気タービンにおいて、前記蒸気挿入口の下流側に設置する前記タービンノズルの後縁形状を、後縁の腹側がタービンロータの回転方向に向って傾斜し、かつ前記タービンロータの回転中心を通るラジアル線に対し、挟角を持った形状とし、前記蒸気挿入口下流側以外の位置に設置する前記タービンノズルの後縁形状と異ならせ、かつ、中間タービン段落蒸気挿入口の通路断面最小軸方向距離をL、タービンノズルの後縁側から測ったノズル翼高さをH、挟角をαとするとき、挟角αは、
【数4】
の範囲内に設定したものである。
【0015】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、両端をダイアフラム外輪とダイアフラム内輪とで支持させたタービンノズルと、タービンディスクに植設したタービン動翼とを組み合せてタービン段落を構成し、このタービン段落を蒸気の流れ方向に沿って複数段に設置するとともに、前記タービン段落の途中の段落間に蒸気挿入口を備え、前記タービン段落の入口からの蒸気と、前記蒸気挿入口からの挿入蒸気とを合流させた蒸気タービンにおいて、前記蒸気挿入口の下流側に設置する前記タービンノズルは、その後縁形状を、ダイアフラム外輪との接続点における軸線が予め定められた高さまで直線に形成し、かつ前記軸線がタービンロータの回転中心を通る第1ラジアル線に対し、挟角を持って腹側方向に傾斜させて形成するとともに、前記軸線に滑らかに接続させ、前記タービンロータの回転中心を通る第2ラジアル線の前記ダイアフラム内輪との接続点まで腹側凹状の湾曲に形成することで前記蒸気挿入口下流側以外の位置に設置する前記タービンノズルの後縁形状と異ならせ、かつ、中間タービン段落蒸気挿入口の通路断面最小軸方向距離をL、タービンノズルの後縁側から測ったノズル翼高さをH、挟角をαとするとき、挟角αは、
【数5】
の範囲内に設定したものである。
【0016】
また、本発明に係る蒸気タービンは、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、両端をダイアフラム外輪とダイアフラム内輪とで支持させたタービンノズルと、タービンディスクに植設したタービン動翼とを組み合せてタービン段落を構成し、このタービン段落を蒸気の流れ方向に沿って複数段に設置するとともに、前記タービン段落の途中の段落間に蒸気挿入口を備え、前記タービン段落の入口からの蒸気と、前記蒸気挿入口からの挿入蒸気とを合流させた蒸気タービンにおいて、前記蒸気挿入口の下流側に設置する前記タービンノズルは、一方のノズル翼の後縁から隣接する他方のノズル翼の背側に向う最小通路長さSと、環状の流路の円周の長さを前記ノズル翼の枚数で割ったピッチTとのスロートピッチ比S/Tを、前記ノズル翼のルート部および翼有効平均直径に較べてチップ部を最大値に設定することでその後縁形状を前記蒸気挿入口下流側以外の位置に設置する前記タービンノズルの後縁形状と異ならせ、かつ、中間タービン段落蒸気挿入口の通路断面最小軸方向距離をL、タービンノズルの後縁側から測ったノズル翼高さをH、前記タービンノズルのノズル翼の翼有効平均直径のスロートピッチ比を(S/T)PCD、前記タービンノズルのノズル翼のチップ部のスロートピッチ比を(S/T)Tipとするとき、チップ部のスロートピッチ比(S/T)Tipは、
【数6】
の範囲内に設定したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る蒸気タービンの実施形態を図面および図面を付した符号を引用して説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る蒸気タービンの第1実施形態を示す概略縦断面図である。
【0021】
本実施形態に係る蒸気タービンは、両端をダイアフラム外輪10とダイアフラム内輪11とで支持させたタービンノズル12と、タービンロータ(図示せず)一体に形成されたタービンディスク13に植設するタービン動翼14とでタービン段落15を構成し、このタービン段落15を主流G1の流れに沿って複数段に配置するとともに、途中の段落の間の少なくとも一つ以上の個所に中間タービン段落蒸気挿入口16を設け、ここから案内された挿入蒸気G2を合流空間部17で主流G1に合流させる構成になっている。
【0022】
合流空間部17は、主流G1と挿入蒸気G2との合流が流線に乱れを与えず効果的に合流できるように、合流空間部17の空間を比較的広く確保している。
【0023】
また、上流側のタービン段落のダイアフラム外輪10と下流側のタービン段落のダイアフラム外輪10の間に形成され、合流空間部17と連通する中間タービン段落蒸気挿入口16は、その蒸気流路の断面積が最小となる部分のタービン軸方向長さを通路断面最小軸方向距離Lとして形成するとともに、下流側タービン段落のダイアフラム外輪10の挿入蒸気G2の転向部18を曲率の大きい曲面に形成している。
【0024】
一方、中間タービン段落蒸気挿入口16の下流側に位置し、ダイアフラム外輪10とダイアフラム内輪11とで支持されたタービンノズル12は、図2に示すように、後縁19の腹側20がタービンロータ21の回転方向に向って傾斜し、かつタービンロータ21の回転中心Oを通り、ダイアフラム外輪10との接続点Pに向って延びるラジアル線22に対し、挟角(リーン角)αをもって設置されている。換言すると、タービンノズル12の後縁19の腹側20がダイアフラム内輪11側を向くように傾斜角αをもっと取り付けられている。
【0025】
この場合、中間タービン段落蒸気挿入口16の通路断面最小軸方向距離をL、タービンノズル12の後縁19側から測ったノズル翼高さをHとするとき、挟角αは、
【数7】
の範囲内に設定される。
【0026】
図4は、三次元流れ解析で求めた、Mをパラメータ(変数)とするときの挟角αと相対タービン段落損失との関係を表わした線図である。
【0027】
ここで、相対タービン段落損失とは、途中の段落からの挿入蒸気がない場合のタービン段落損失との比をいう。
【0028】
図4に示す線図から、パラメータM(α=sin−1(M×L/H))は、0.5<M<1.5の範囲が最も好ましい適用範囲であることがわかった。このパラメータMの適用範囲、0.5<M<1.5は、途中の段落からの挿入蒸気がない場合のタービン段落効率よりも優れていることもわかった。
【0029】
他方、第1実施形態で示した構成を備える蒸気タービンにおいて、タービンノズル12は、後縁19の腹側20がタービンロータ21の回転方向に向って傾斜し、かつタービンロータ21の回転中心Oを通り、ダイアフラム外輪10との接続点Pに向って延びるラジアル線22に対し、挟角αをもって設置したので、ダイアフラム内輪11側に向う方向に押圧力(流体の流れにおいてタービンノズル壁面側から流体主流側に向う力)が働き、主流G1と挿入蒸気G2との合流蒸気をダイアフラム内輪11側に押圧する。
【0030】
その際、図8で示したダイアフラム外輪1側に発生した流量の偏りもダイアフラム内輪11側に引き寄せられるので、タービンノズル12は、その下流側の流れの半径方向流量分布を均一化することができる。
【0031】
したがって、本実施形態によれば、主流G1と挿入蒸気G2との合流蒸気がタービンノズル12を通過する際、ダイアフラム外輪10側に発生した合流蒸気の流量偏りをダイアフラム内輪11側に引き寄せ、合流蒸気の流量分布を均一化してダイアフラム外輪10側の流量偏りを低減させるので、流量偏りに起因する混合損失やタービン動翼14における付加的な損失を低減させ、タービン段落効率をより一層向上させることができる。
【0032】
図3は、本発明に係る蒸気タービンの第2実施形態を示す概念図である。
【0033】
本実施形態に係る蒸気タービンに適用するタービンノズル12は、後縁19を、軸線24と腹側20を凹状に形成する湾曲線25とを組み合せた形状にしたものである。
【0034】
すなわち、タービンノズル12は、後縁19を、ダイアフラム外輪10との接続点Pにおける軸線24が予め定められた高さlまで直線状に形成し、かつ軸線24がタービンロータ21の回転中心Oを通る第1ラジアル線23aに対し、挟角αをもって腹側20方向に傾斜させた形状に形成し、ダイアフラム外輪10に接続させている。なお、挟角αは、第1実施形態における挟角αと同一角になっている。
【0035】
また同時に、タービンノズル12は、後縁19を、予め定められた高さlまでの軸線24に滑らかに接続させ、タービンロータ21の回転中心Oを通る第2ラジアル線23bのダイアフラム内輪11との接続点Qまで腹側20を凹状の湾曲線25の形状に形成させている。
【0036】
このように、本実施形態は、タービンノズル12の後縁19を、ダイアフラム外輪10との接続点Pにおける軸線24が予め定められた高さlまで直線状に形成し、かつ軸線24がタービンロータ21の回転中心Oを通る第1ラジアル線23aに対し、挟角αをもって腹側20方向に傾斜させるとともに、軸線24に滑らかに接続させ、タービンロータ21の回転中心Oを通る第2ラジアル線23bのダイアフラム内輪11との交点Qまで腹側20を凹状の湾曲線25の形状に形成し、タービンノズル12のダイアフラム内輪11側からダイアフラム外輪10までの流路26の全域に亘って押圧力を働かせたので、主流G1と挿入蒸気G2との合流蒸気がタービンノズル12を通過する際、ダイアフラム外輪10側に発生した合流蒸気の流量偏りをダイアフラム内輪11に引き寄せ、合流蒸気の流量分布を均一化してダイアフラム外輪10側の流量偏りを低減させることができ、流量偏りに起因する混合損失やタービン動翼14における付加的な損失を低減させ、タービン段落効率をより一層向上させることができる。
【0037】
図5は、本発明に係る蒸気タービンの第3実施形態を示す概念図である。
【0038】
本実施形態に係る蒸気タービンに適用するタービンノズル12は、両端をダイアフラム外輪10とダイアフラム内輪11とで支持させたノズル翼12a,12bを、タービンロータ21の回転中心Oを通るラジアル線22に対し、タービンロータ21の回転方向に向って傾斜させる、いわゆるストレートリーン状に設置するとともに、一方のノズル翼12aの後縁19から隣接する他方のノズル翼12bの背側27に向って伸びる最小通路長さをSとし、環状の流路26の円周長さをノズル翼12a,12bの枚数で割ったピッチをTとするときのスロートピッチ比S/Tを、ノズル翼12a,12bのルート部(根元部)Rtおよび翼有効平均直径(ピッチ・サークル・ダイアメータ)PCDに較べてノズル翼12a,12bのチップ部(翼先端部)Tipを最大値に設定したものである。
【0039】
この場合、中間タービン段落蒸気挿入口16の通路断面最小軸方向距離をL、タービンノズル12の後縁19側から測ったノズル翼高さをH、翼有効平均直径PCDのスロートピッチ比を(S/T)PCDとするとき、ノズル翼12a,12bのチップ部Tipのスロートピッチ比(S/T)Tipは、
【数8】
の範囲内に設定される。
【0040】
なお、ノズル翼12a,12bのチップTipのスロートピッチ比(S/T)Tipを前述した上式(数6)の範囲内で大きめに設定した場合は、ストレートリーンのリーン角度が小さいがゼロでも損失低減効果を得られる。
【0041】
図6は、縦軸に翼有効平均直径PCDのスロートピッチ比(S/T)PCDを基準にしたノズル翼12a,12bの各翼高さ方向の相対スロートピッチ比(S/T)Rを示し、横軸にノズル翼12a,12bの各翼高さを無次元化したものを示す相対スロートピッチ比(S/T)R分布線図である。
【0042】
この相対スロートピッチ比(S/T)R分布線図から、ノズル翼12a,12bのチップ部Tipのスロートピッチ比(S/T)Tipは、
【数9】
の範囲内に入っていると、中間タービン段落蒸気挿入口16の下流側に位置するタービンノズル12のダイアフラム外輪10側に発生する合流蒸気の流量偏りが少なくなり、速度分布もほぼ均一化していることがわかった。
【0043】
このように、本実施形態は、ノズル翼12a,12bにおけるチップ部Tipのスロートピッチ比(S/T)Tip を、翼有効平均直径PCDのスロートピッチ比(S/T)PCDおよび翼ルート部Rtのスロートピッチ比(S/T)Rtに較べて最も大きな最大値にするとともに、チップ部Tipのスロートピッチ比(S/T)Tipを、
【数10】
の範囲内に設定し、中間タービン段落蒸気挿入口16の下流側に位置するタービンノズル12のダイアフラム外輪10側に発生する合流蒸気の半径方向速度分布をほぼ均一化させたので、合流蒸気の混合損失を低減し、タービン段落効率をより一層向上させることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明に係る蒸気タービンは、中間タービン段落蒸気挿入口の下流側に位置するタービンノズルのダイアフラム外輪側に発生する主流と挿入蒸気との合流蒸気による流量偏りを低減させ、かつ半径方向の速度分布を均一化させる手段を設けたので、合流蒸気の混合損失を低減し、タービン段落効率をより一層向上させるタービンノズルを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸気タービンの第1実施形態を示す概略縦断面図。
【図2】図1のB−B矢視方向から見たタービンノズルの後縁を示す概念図。
【図3】本発明に係る蒸気タービンの第2実施形態を示す概念図。
【図4】図2および図3に示したタービンノズルの後縁のラジアル線に対する挟角と相対タービン段落損失との関係を示す線図。
【図5】本発明に係る蒸気タービンの第3実施形態を示す概念図。
【図6】図5におけるタービンノズルの相対スロートピッチ比の分布を示す相対スロートピッチ比分布線図。
【図7】従来の蒸気タービンを示す概略縦断面図。
【図8】図7のA−A線矢視断面における質量流量分布を示す質量流量分布図。
【符号の説明】
1 ダイアフラム外輪
2 ダイアフラム内輪
3 タービンノズル
4 タービンディスク
5 タービン動翼
6 タービン段落
7 中間タービン段落蒸気挿入口
8 合流空間部
9 転向部
10 ダイアフラム外輪
11 ダイアフラム内輪
12 タービンノズル
13 タービンディスク
14 タービン動翼
15 タービン段落
16 中間タービン段落蒸気挿入口
17 合流空間部
18 転向部
19 後縁
20 腹側
21 タービンロータ
22 ラジアル線
23a 第1ラジアル線
23b 第2ラジアル線
24 軸線
25 湾曲線
26 流路
27 背側
Claims (3)
- 両端をダイアフラム外輪とダイアフラム内輪とで支持させたタービンノズルと、タービンディスクに植設したタービン動翼とを組み合せてタービン段落を構成し、このタービン段落を蒸気の流れ方向に沿って複数段に設置するとともに、前記タービン段落の途中の段落間に蒸気挿入口を備え、前記タービン段落の入口からの蒸気と、前記蒸気挿入口からの挿入蒸気とを合流させた蒸気タービンにおいて、前記蒸気挿入口の下流側に設置する前記タービンノズルの後縁形状を、前記後縁の腹側がタービンロータの回転方向に向って傾斜しかつ前記タービンロータの回転中心を通るラジアル線に対し挟角を持った形状とし、前記蒸気挿入口下流側以外の位置に設置する前記タービンノズルの後縁形状と異ならせ、かつ、中間タービン段落蒸気挿入口の通路断面最小軸方向距離をL、タービンノズルの後縁側から測ったノズル翼高さをH、挟角をαとするとき、挟角αは、
- 両端をダイアフラム外輪とダイアフラム内輪とで支持させたタービンノズルと、タービンディスクに植設したタービン動翼とを組み合せてタービン段落を構成し、このタービン段落を蒸気の流れ方向に沿って複数段に設置するとともに、前記タービン段落の途中の段落間に蒸気挿入口を備え、前記タービン段落の入口からの蒸気と、前記蒸気挿入口からの挿入蒸気とを合流させた蒸気タービンにおいて、前記蒸気挿入口の下流側に設置する前記タービンノズルは、その後縁形状を、ダイアフラム外輪との接続点における軸線が予め定められた高さまで直線に形成し、かつ前記軸線がタービンロータの回転中心を通る第1ラジアル線に対し、挟角を持って腹側方向に傾斜させて形成するとともに、前記軸線に滑らかに接続させ、前記タービンロータの回転中心を通る第2ラジアル線の前記ダイアフラム内輪との接続点まで腹側凹状の湾曲に形成することで前記蒸気挿入口下流側以外の位置に設置する前記タービンノズルの後縁形状と異ならせ、かつ、中間タービン段落蒸気挿入口の通路断面最小軸方向距離をL、タービンノズルの後縁側から測ったノズル翼高さをH、挟角をαとするとき、挟角αは、
- 両端をダイアフラム外輪とダイアフラム内輪とで支持させたタービンノズルと、タービンディスクに植設したタービン動翼とを組み合せてタービン段落を構成し、このタービン段落を蒸気の流れ方向に沿って複数段に設置するとともに、前記タービン段落の途中の段落間に蒸気挿入口を備え、前記タービン段落の入口からの蒸気と、前記蒸気挿入口からの挿入蒸気とを合流させた蒸気タービンにおいて、前記蒸気挿入口の下流側に設置する前記タービンノズルは、一方のノズル翼の後縁から隣接する他方のノズル翼の背側に向う最小通路長さSと、環状の流路の円周の長さを前記ノズル翼の枚数で割ったピッチTとのスロートピッチ比S/Tを、前記ノズル翼のルート部および翼有効平均直径に較べてチップ部を最大値に設定することでその後縁形状を前記蒸気挿入口下流側以外の位置に設置する前記タービンノズルの後縁形状と異ならせ、かつ、中間タービン段落蒸気挿入口の通路断面最小軸方向距離をL、タービンノズルの後縁側から測ったノズル翼高さをH、前記タービンノズルのノズル翼の翼有効平均直径のスロートピッチ比を(S/T)PCD、前記タービンノズルのノズル翼のチップ部のスロートピッチ比を(S/T)Tipとするとき、チップ部のスロートピッチ比(S/T)Tipは、
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