JP4144879B2 - 種子と果肉の分離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、果実の種子と果肉を機械的に分離するための装置に関する。
梅、桃、銀杏など果実の種子と果肉を大量に分離することは容易でなく、機械で自動的に分離作業を行うための装置が従来各種提案されている。
それらの提案の中で、例えば特許文献1にあるギンナン処理機では、桟杆で囲った円筒状の固定篭体の中にスクレッパーを回転可能に設けて、その篭体の桟杆に対するスクレッパーの回転摺接作用で果肉が分離させるようになっている。
しかしこの装置では、果肉と一緒に桟杆の間に挟まれたギンナンの種子がスクレッパーで損壊されるおそれがある。そして、種子の破片は分離された果肉の中に混合してしまい、柔らかい果肉だけを選別することが困難となるだけではなくギンナンの種子に傷が付いて商品価値が損ねられる難点があった。
また、特許文献2にある種子の種皮及び胚軸除去機においては、回転棒が間隔を保って同方向に高速と低速に回転するように並べて配置されており、高速の回転棒には突起部が設けられている。
しかしこの装置では、回転棒の間の種子が挟まれて回転しつつ種皮及び胚軸が除去されることになるが、回転棒間の隙間の程度によっては果肉部分の除去が不完全となることがある。そこで回転棒を何度も越えて行く間に果肉部分を徐々に除去しようとしているが、より完全に除去するためには、その回転棒の数を増やす必要があり、そうすれば増やした分の広い装置面積を必要とすることになる欠点があった。
さらに、特許文献3にある種子の脱皮機においては、硬質素材の蛇腹状低速回転体とその回転体の蛇腹状と対応する蛇腹状の弾性体で被覆された小径の高速回転体とが狭い間隙を保って配置されていて、その蛇腹状の硬質素材の低速回転体と弾性体の高速回転体に挟まれた膨潤した種子が両面からの摩擦で子葉を損傷せずに種皮を除去できるようになっている。
しかしこの装置の場合では、種子から表面の薄い種皮を「皮剥き」するには適しているかもしれないが、この装置を用いて果実の厚い果肉と種子を分離しようとした場合、果実が挟まれる回転体間に間隙が開いているので種子から果肉を完全に剥ぎ取ることまでは困難であった。
以上のように、これまでは、果実から果肉と種子とを、種子を損なわずに、しかも効率良く完全に分離できる装置がなかった。
特開平7−155156号公報 特開平9−313150号公報 特開平10−28569号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、果実から果肉と種子を、種子を傷つけることなく大量に効率良くしかも完全に分離することができる装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、台上に表面を平滑な円面に形成した硬質の外筒体と回転軸との間に空気入り弾力性チューブを介在させた大径ドラムと、表面を凹凸に形成した軟質材で回転軸の表面を被覆した小径ローラーとを架設する。
該大径ドラムと小径ローラーの両回転軸を平行に傾斜させ、且つ両者の外周面を接触状態とし前記小径ローラーの上部が前記大径ドラムの上部よりも低位置でしかも接触した外周面の接触線が前記大径ドラムの回転軸の中心線よりも上方となるように軸承部を設けて、前記大径ドラムと小径ローラーの回転軸を軸承する。
前記大径ドラムと小径ローラーとの間の傾斜上部寄りに果実投入口を臨ませて前記台上に果実投入ガイド板を設置し、前記大径ドラムと小径ローラーとの前記接触線に沿った上方に散水管を設置する。
前記大径ドラムと小径ローラーとの間の傾斜下部の上方空間に両者の前記接触線に対して垂直方向となる壁面を形成し、その壁面位置から傾斜上方部位にかけての小径ローラーの下方空間に広がる受板面を配してその下方に種子排出口を設けた種子排出ガイド板を装着する。
前記大径ドラムが低速で小径ローラーが高速となるようにするとともに両者の接触面を下方向へ回転させように前記大径ドラムと前記小径ローラーの両回転軸に装着した駆動手段を装着して種子と果肉の分離装置を構成するものである。
請求項2に記載の発明は、上記構成において、前記大径ドラムの円面のほぼ全域に先端が常に接するように果肉を削ぎ落とす果肉削取り板を台に取着したものである。
請求項3に記載の発明は、上記構成において、前記大径ドラムと小径ローラーの下方に落下した果肉を受ける果肉受皿を、種子排出口の下方に排出された種子を受ける種子受皿を備えたものである。
請求項4に記載の発明は、上記構成において、前記駆動手段を、前記大径ドラムの回転軸と、小径ローラーの回転軸に異なる回転数が得られる伝達車を変速逆回転手段を介して連動可能に設け、一つのモータの稼動で両者の回転速度を前記大径ドラムが低速に小径ローラーが高速に逆回転できるようにしたものである。
請求項5に記載の発明は、上記構成において、前記大径ドラムと小径ローラーの外周面の回転による面速度比を1対5乃至8になるように設定したものである。
請求項6に記載の発明は、上記構成において、処理する果実の重心の位置が前記大径ドラムと小径ローラーの外周面の接触線の略垂直上方になるように、前記大径ドラムと小径ローラーの位置を設定したものである。
本発明は上記構成であり、低速回転する大径ドラムと高速回転する小径ローラーとの間の投入された果実が、大径ドラムと小径ローラーの間上で、注がれる水の流れと重力で傾斜上部から傾斜下部へと送られて移動して行く。
そしてその間に、外周面が凹凸に形成した軟質材で被覆されている小径ローラーの表面の凹凸が果実の果皮を捉え両者の間に果肉を巻き込み、大径ドラム内の空気入り弾力性チューブには弾性力があるので隙間が生じ、両者の間に果肉が押し潰されながら果肉部分のみ引き込んで行く。
そして、大径ドラムに付着した果肉は果肉削取り板に当たって削ぎ落とされ、その下に設置した果肉受皿内に落下する。
また同時に、硬い種子部分は、押し潰されず上方に弾き出されるように周囲の果肉が剥されつつ傾斜上部から傾斜下部へと送られて移動して行く。その際、処理する果実の重心の位置が前記大径ドラムと小径ローラーの接触部の上方になるように位置を設定すれば、大径ドラムと小径ローラーの間からの果実の落ちこぼれが防がれ確実に処理できるようになる。そして、傾斜下部に到達すると種子排出ガイド板の壁面に突き当たり、行き場を失って貯まった種子は小径ローラーを乗り越えて種子排出ガイド板の受板面上に落下して行き、さらに種子排出口の下方に置かれた種子受皿の中へと転がっていく。
以上のように果実投入口から次々に投入される大量の果実が、流れるように効率良く果肉と種子に完全に分離できるようになった。
その際、得られた種子部分は、大径ドラム側の平滑な硬質の外筒体に接触しても滑るので損傷することがなく、また小径ローラー側の凹凸に形成した軟質材に接触してもクッション性で護られて損傷することがないので、高品質のものが得られるようになった。
さらに、果肉は大径ドラムに付着しても、低速回転なので遠心力は小さく、果肉の破片が周囲に飛散することはないので装置内が汚れず衛生的でもある。
本発明を実施するための最良の形態について以下詳しく説明する。
本発明は、図1に示すように、金属フレームで形成した台1上に異なる高さに両軸承部2、3を設け、その両軸承部2、3に表面を平滑な円面4に形成した硬質の外筒体5と回転軸6との間に空気入り弾力性チューブ7を介在させた大径ドラム8を傾斜させて架設する。
この大径ドラム8は、図2に示すように、表面を平滑な円面4のプラスチックの厚手の管を用いた外筒体5の内部に自動車の小径のタイヤに用いるチューブ7を回転軸6aに固定して、空気を圧入して弾力性をもたせた態様が可能である。この径はギンナンの実1cmを処理する場合には約40cm程度であると最適な径となる。
また、該台1上のその隣に、異なる高さに両軸承部12、13を設け、表面を凹凸に形成した軟質材10で金属製の回転軸9の表面を被覆した小径ローラー11を架設する。
その際に、該大径ドラム8と小径ローラー11の両回転軸を平行に傾斜させ、且つ両者の外周面を接触状態とし、前記小径ローラー11の上部が前記大径ドラム8の上部よりも低位置でしかも接触した外周面の接触線が前記大径ドラム8の回転軸6の中心線よりも上方となるように軸承部12、13を設けて、前記大径ドラム8と小径ローラー11の回転軸6、9をそれぞれ軸承させる。
この小径ローラー11の径は、図2に示すように、金属製の回転軸9の軸肉部9aに凹凸に形成した軟質材10を被覆したものである。ギンナンの実1cmを処理する場合には約4cm程度であると最適な径となる。
そして、前記大径ドラム8と小径ローラー11との間の傾斜上部8b寄りに果実投入口15を臨ませて前記台1上に果実投入ガイド板14を設置する。その際に、前記径ドラム8の傾斜下部8aは果実の流れを妨げないように開いておく。
さらに、前記大径ドラム8と小径ローラー11との前記接触線に沿った上方の果実投入ガイド板14の果実投入口15からその下方にかけて一定間隔の孔を下向きに設けて送水可能とした散水管16を設置する。
そして、前記大径ドラム8と小径ローラー11との間の傾斜下部8aの上方空間に両者の前記接触線に対して垂直方向となる壁面18aを形成し、その壁面18a位置から傾斜上方部位8bにかけての小径ローラー11の下方空間に広がる受板面18bを配してその下方に種子排出口17を設けた種子排出ガイド板18を装着する。
そして、前記大径ドラム8が低速で小径ローラー11が高速となるようにするとともに両者の接触面を下方向へ回転させように前記大径ドラム8と前記小径ローラー11の両回転軸6、9に駆動手段19を装着する。
また、図2に示すように、前記大径ドラム8の裏側に前記大径ドラム8の円面4のほぼ全域に先端が常に接するように果肉20を削ぎ落とす果肉削取り板29を台1に取着する。
この果肉削取り板29は、図4に示すように、前記大径ドラム8の外筒体5の空気入り弾力性チューブ7による移動変化、即ち図4で示すL1からL2への変化に出没又は擺動させるように附勢することによって隙間ができないように追随できるようにする。
さらに、図1に示すように、前記大径ドラム8と小径ローラー11の下方に落下した果肉20受ける果肉受皿22を、種子排出口17の下方に排出された種子21を受ける種子受皿23を備える。
さらにまた、前記大径ドラム8と小径ローラー11の駆動手段は、図2とは反対から見た図3に示すように、前記大径ドラム8の回転軸6と、小径ローラー11の回転軸9に異なる回転数が得られる伝達車24、25を変速逆回転手段26を介して連動可能に設け、一つのモータ27の稼動で前記大径ドラム8と小径ローラー11の回転速度を前記大径ドラムが低速に小径ローラーが高速に逆回転できるようにする。
さらに詳しくその一例を上げると、その図3に示すように、変速逆回転手段26は、図3ではモータ27のベルト車34の時計回りの回転を中間のベルト車31へベルト30で伝達し、このベルト車31の回転を前記大径ドラム8の回転軸6に設けた伝達車24へベルト32で伝達する。他方前記中間のベルト車31と同軸で回転する大径の歯車33を小径ローラー11の回転軸9に装着した小径の歯車である伝達車25を歯合させ小径ローラー11を反時計回りで逆に回転させる。
即ち、前記大径ドラム8の平滑な円面4と小径ローラーの外周面は両側から上から下へと巻き込むように回転し、且つ、その両面の速度は、前記大径ドラム8の円面4に対して小径ローラーの外周面の方が高速となる。
この際、大径の前記歯車33と小径の歯車の歯数を79対14にすれば、ベルト車31から大径ドラム8の伝達車24への回転比を同じようにすれば、両者の面速度比を1対6程度に設定できる。
この、前記大径ドラム8と小径ローラー11の外表面の回転による面速度比は1対5乃至8程度が実験などから好ましい結果が得られた。
さらに、図5示すように、処理する果実28の重心の位置が前記大径ドラム8と小径ローラー11の外周面の接触線の略垂直上方(Z方向)になるように、前記大径ドラム8と小径ローラー11の位置を設定する。
そのことをさらに詳しく、図5で説明する。
大径ドラム8の対して小径ローラー11の位置は、前記小径ローラー11の上部が前記 ドラム8の上部よりも低位置(高さY位置を越えない高さ)でしかも接触した外周面の接触線が前記大径ドラム8の回転軸6の中心線よりも上方の高さ位置(高さX位置)となるようにする。このとき、前記大径ドラム8の回転軸6の中心線よりも角度αの線C方向に回転軸9の中心線がある。
そして、処理する果実28の重心の位置が前記大径ドラム8と小径ローラー11の外周面の接触線の略垂直上方(Z方向)になると、果実28は前記大径ドラム8の外周面(接線A)と小径ローラー11の外周面(接線B)との間で荷重が両外周面にほぼ均等に掛かるようになる。
こうなると、前記大径ドラム8の外周面(接線A)と小径ローラー11の外周面(接線B)との間(角度θ)に中央あたりに果実28の重心(Z方向)の位置が入る。
果実28の大きさが不揃いで多少大きいものがたってもこぼれ落ちることはなくなり、大径ドラム8と小径ローラー11の外周面の間に果肉20が引き込まれやすくなる。
次に本発明の作用を説明する。
低速回転する大径ドラム8と高速回転する小径ローラー11との間の投入された果実28が、大径ドラム8と小径ローラー11の間上で、その上方から散水管16により注がれる水の流れと重力で傾斜上部8bから傾斜下部8aへと送られて移動して行き、その間に、大径ドラム8と小径ローラー11の外周面の接触面が下方向へ回転しているので、その上に載っている果実28が大径ドラム8と小径ローラー11の間に引き込まれる。
その際に、大径ドラム8側では硬質の外筒体5の表面が平滑な円面に形成されているので滑ってしまうが、小径ローラー11側では、外周面10が凹凸に形成した軟質材で被覆されているので表面の摩擦力で凹凸に果実28の果皮を捉え、さらに両者の間に内部の果肉20を巻き込む(図4で果実28がその下へ果肉20が変形して巻き込まれている様子を示す)。
そしてその際、大径ドラム8内の空気入り弾力性チューブ7には弾性力があるので、果実28の内の果肉20部分が大径ドラム8の前記平滑な円面の外筒体5を押すことにより小径ローラー11の軟質材の外周面10との隙間を広げてその弾性力の押力で両者の間に果肉20を押し潰しながら引き込んで行く。
また同時に、果実28の中にある硬い種子21部分は変形しないので、周囲の果肉20が剥されつつ大径ドラム8と小径ローラー11の間の上部空間に残ったまま傾斜上部8bから傾斜下部8aへと送られて移動して行く。
このとき、ギンナンやさくらんぼでは多くが柄付きで収穫されるので、大径ドラム8内の空気入り弾力性チューブ7によりもたらされる隙間の追従性により、その細く硬い柄も果肉20や果皮と一緒に隙間に巻き込まれて行くことになる。
また同時に、丸くて硬い種子21部分は変形しないので、大径ドラム8と小径ローラー11の間の上部空間に接触した両外周面のから上方側へ働くベクトルの力を受けて巻き込まれることなく残される。
この際、処理する果実の重心の位置が前記大径ドラム8と小径ローラー11の外周面の接触線の略垂直上方になるように位置を設定すれば、大径ドラム8と小径ローラー11の間からの果実の落ちこぼれが防がれ確実に処理できるようになる。
そして、大径ドラム8と小径ローラー11の外周面の隙間に引き込まれて潰された果肉20は、大径ドラム8と小径ローラー11から離れてそのまま落下するか、または、潰された果肉20は付着面が少なく剥がれやすい凹凸表面の小径ローラー11の外周面10には剥がれる方向に働く遠心力も加わって付着せずに、付着面の大きい平滑な円面であり低速回転で遠心力の小さい大径ドラム8の外周面の方に付着して回転して行く。
そして、その付着した果肉20は果肉削取り板29に当たって削ぎ落とされ、その下に設置しておいた果肉受皿22内に落下する。
また他方、周囲の果肉20が剥されつつ大径ドラム8と小径ローラー11の間の上部空間に残ったままの種子21部分は大径ドラム8の傾斜上部8bから傾斜下部8aへと重力で移動して行き、傾斜下部8aに到達すると、種子排出ガイド板18の垂直な壁面18aに突き当たり、行き場を失って貯まった種子21は小径ローラー11を乗り越えて種子排出ガイド板18の受板面18b上に落下して行く。
そして、種子排出口17の下方に置かれた種子受皿23の中へと転がっていく。
以上のように果実投入口15から次々に投入される大量の果実28が、流れるように効率良く果肉20と種子21に完全に分離できるようになった。
本発明は、種子を食品として使用する銀杏や、果肉ジュースを作る梅、桃などの果実から、種子と果肉を分離する装置として使用されものであるが、その他にも中央に硬いもの、その周囲に柔らかいものがあるものに対して、硬いものと柔らかいものを分離するための装置として利用することができる。
本発明の斜視図である。 種子と果肉の分離状態を示す縦断側面図である。 変速逆回転手段を示す側面図である。 大径ドラムが挟まれた果肉に押されて後退した状態示す模式図である。 大径ドラムと小径ローラーの関係を示す模式図である。
符号の説明
1 台
2 軸承部
3 軸承部
4 硬質材
5 外筒体
6 回転軸
7 空気入り弾力性チューブ
8 大径ドラム
8a 大径ドラムの傾斜下部
8b 大径ドラムの傾斜上部
9 回転軸
10 小径ローラーの外周面
11 小径ローラー
12 軸承部
13 軸承部
14 果実投入ガイド板
15 果実投入ガイド板の投入口
16 散水管
17 種子排出口
18 種子排出ガイド板
18a 種子排出ガイド板の壁面
18b 種子排出ガイド板の受板面
19 駆動手段
20 果肉
21 種子
22 果肉受皿
23 種子受皿
24 伝達車
25 伝達車
26 変速逆回転手段
27 モータ
28 果実
29 果肉削取り板
30 ベルト
31 ベルト車
32 ベルト
33 歯車




Claims (6)

  1. 表面を平滑な円面に形成した硬質の外筒体と回転軸との間に空気入り弾力性チューブを介在させた大径ドラムと、
    表面を凹凸に形成した軟質材で回転軸の表面を被覆した小径ローラーと、
    該大径ドラムと小径ローラーの両回転軸を平行に傾斜させ、且つ両者の外周面を接触状態とし前記小径ローラーの上部が前記大径ドラムの上部よりも低位置でしかも接触した外周面の接触線が前記大径ドラムの回転軸の中心線よりも上方となるように軸承部を設けて、前記大径ドラムと小径ローラーの回転軸を軸承した台と、
    前記大径ドラムと小径ローラーとの間の傾斜上部寄りに果実投入口を臨ませて前記台上に設置した果実投入ガイド板と、前記大径ドラムと小径ローラーとの前記接触線に沿った上方に設置した散水管と、
    前記大径ドラムと小径ローラーとの間の傾斜下部の上方空間に両者の前記接触線に対して垂直方向となる壁面を形成するとともにその壁面位置から傾斜上方部位にかけての小径ローラーの下方空間に広がる受板面を配してその下方に種子排出口を設けた種子排出ガイド板と、
    前記大径ドラムが低速で小径ローラーが高速となるようにするとともに両者の接触面を下方向へ回転させように前記大径ドラムと前記小径ローラーの両回転軸に装着した駆動手段と、から成る種子と果肉の分離装置。
  2. 前記大径ドラムの円面のほぼ全域に先端が常に接するように果肉を削ぎ落とす果肉削取り板を台に取着した請求項1に記載の種子と果肉の分離装置。
  3. 大径ドラムと小径ローラーの下方に落下した果肉を受ける果肉受皿を、種子排出口の下方に排出された種子を受ける種子受皿を備えた請求項1又は2に記載の種子と果肉の分離装置。
  4. 駆動手段が、前記大径ドラムの回転軸と、小径ローラーの回転軸に異なる回転数が得られる伝達車を変速逆回転手段を介して連動可能に設け、一つのモータの稼動で両者の回転速度を前記大径ドラムが低速に小径ローラーが高速に逆回転できるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の種子と果肉の分離装置。
  5. 大径ドラムと小径ローラーの外周面の回転による面速度比を1対5乃至8になるように設定したことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の種子と果肉の分離装置。
  6. 処理する果実の重心の位置が、大径ドラムと小径ローラーの外周面の接触線の略垂直上方になるように前記大径ドラムと小径ローラーの位置を設定したことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の種子と果肉の分離装置。



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