(発明の実施の形態1)
〈構成〉 図1は、本発明に係る、ドライビングゲーム用のゲーム装置の第1の実施の形態を示す斜視図である。図2は、同ゲーム装置の筐体部分を拡大して一部断面で示す図である。これらの図において、符号1はゲーム装置本体を示している。このゲーム装置本体1は、自動車の運転席の形状に似せた筐体2と、その筐体2の前に設けたディスプレイ3とから構成されている。この筐体2は、遊戯者が座る椅子4と、この椅子4の前に設けられた操作装置5とから構成されている。この椅子4には、振動発生装置6が設けられている。また、前記操作装置5の近傍にも、振動発生装置7が設けられている。
振動発生装置6は、振動発生装置6aと振動発生装置6bとに分かれており、振動発生装置6aは椅子4の下部に設けられているとともに、振動発生装置6bは椅子4における遊戯者の腰が触れる部分に設けられている。
また、振動発生装置7は、振動発生装置7aと振動発生装置7bとに分かれており、振動発生装置7aが操作装置5のハンドル端末5aの基部に、振動発生装置7bが操作装置5のアクセルペダル、ブレーキペダル等の脚用端末5bの基部に設けられている。
このように振動発生装置6a、振動発生装置7bが互いに離間して複数設けられている理由、あるいは、振動発生装置6bと、振動発生装置7aが互いに離間して複数設けられている理由は、振動検出を行ったときに、その振動が実際の振動と同一か類似になる距離に配置し、よりリアルに遊戯者に振動を体験できるようにしたものである。
次に、図24乃至図26を参照して、アクセルペダルの周辺部分とシート内部に取り付けた振動発生装置について説明する。図24は、脚用端末5bの斜視図である。同図に示すように、アクセルペダル504、ブレーキペダル505はアクセルベース503に取り付けられている。506は脚置板である。振動発生装置はアクセルペダル504やブレーキペダル505の踏み加減等による、遊戯者が仮想空間上で運転する車両の走行状態を基にしてアクセルペダル504やブレーキペダル505、アクセルベース503等(振動付与対象体)を振動させる。このため、遊戯者は実際の車両を運転している感覚を体験することができる。
アクセルベース503は、ゲーム装置1の本体に固定されている。振動発生源は振動板502の背面側に取り付けられている。振動板502は略L字型をしており、振動板502の一端側はアクセルベース503に固定されている(以下、この一端を「固定端」という)。他端はアクセルベース503に固定されておらず、開放状態となっている(以下、この他端を「開放端」という)。
図25は、脚用端末5bを後方から見た斜視図である。振動源501は略L字型の振動板502の開放端Aと折点Cの間に取り付けられている。さらに、振動板502には、2つのリブ507a、507bが振動板502の長手方向、即ち、振動源501側からアクセルベース503(振動付与対象体)側にかけて形成されている。
これらのリブ507a、507bの役割を図26を参照して説明する。図26は、脚用端末5bの右側面図である。従来では、振動板502に何等の補強材等を使用していなかったため、振動板502の振動の伝播方向の剛性は弱く、振動板502の振動は折点Cまでにしか伝わらなかった。このため、開放端Aが振動するのみで、アクセルベース503に振動が伝わらなかった。
これに対して本発明の振動発生装置では、振動板502の振動の伝播方向(開放端A〜折点C〜固定端B)にかけてリブ507a、507bを形成して振動板502の剛性を高めているため、振動板502の開放端Aの振動が折点Cを介して振動板502の固定端Bに伝わり、アクセルペダル504等を確実に振動させることができる。
また、振動板502の固定端B〜折点C間をアクセルベース503に固定し、開放端A〜折点C間を開放状態とすることで、開放端A〜折点C間の振動エネルギーを十分に確保するとともに、この振動エネルギーをリブ507a、507b等の補強材を介して効率良くアクセルベース503に伝えることができる。
尚、振動板502の振動をアクセルペダル504等に確実に伝えるためにアクセルベース503の剛性は振動板502の剛性よりも弱くすることが好ましい。また、振動板502は略L字型に屈曲している必要はなく、平板状でもよい。振動板502を平板状とする場合には、振動板502の補強材としてリブを形成する他、振動板502の側面を折り曲げる等して振動板の振動方向の剛性を高めてもよい。
また、振動源501としては、低周波数の音響振動源が好ましい。例えば、オーラ社の「130−5172」トランジューサ(加賀電子社発売)を使用することができる。
また、本発明の振動発生装置をシート内部に取り付ける場合には、図27のようになる。振動源501や振動板502等の構成は図24乃至図26に示したものと同様である。図27に示す構成により、遊戯者はシートの背中の部位に直接振動を感じることができる他、座席部位にも振動を感じることができる。従って、遊戯者はより現実に近い振動を体験することができるため、ゲームの面白さを増すことができる。
さらに、図1及び図2に示すように、筐体2の操作装置5が設けられている前面両側にはスピーカ取付孔が設けられており、これら孔の内部には、バックグランドミュージック用のスピーカ8aと、効果音用のスピーカ8bとが設けられている。また、この筐体2の椅子4の両側にはスピーカボックスが設けられており、これらスピーカボックスの内部には、効果音用のスピーカ8cが設けられている。
尚、筐体2には、シフトレバー5cが設けられており、また、ハンドル端末5aの側方には図示しないがビューチェンジスイッチ、各種計器類、ランプ等が設けられている。また、筐体2の内部には、ゲーム処理ボード10やその他の回路が設けられている。
図3は、本実施形態に係るゲーム装置のブロック図である。このゲーム装置は、概略、ディスプレイ3、操作装置5、各種ランプ類や計器類及び振動発生装置6,7を含む出力装置9、スピーカ8を備えている。
ゲーム処理ボード10は、CPU(中央演算処理装置)101、ROM102、RAM102、RAM103、サウンド装置104、入出カインターフェース106、スクロールデータ演算装置107、コ・プロセッサ(補助演算処理装置)108、地形データROM109、ジオメタライザ110、形状データROM111、描画装置112、テクスチャデータROM113、テクスチャマップRAM114、フレームバッファ115、画像合成装置116、D/A変換器117を有している。
CPU101は、バスラインを介して、所定のプログラムや画像処理プログラムなどを記憶したROM102、データを記憶するRAM103、サウンド装置104a〜104c、入出カインターフェース106、スクロールデータ演算装置107、コ・プロセッサ108、及びジオメタライザ110に接続されている。
RAM103はバッファ用として機能させるもので、ジオメタライザに対する各種コマンドの書込み(オブジェクトの表示など)、各種演算時の必要なデータの書込みなどが行われる。
入出カインターフェース106は前記操作装置5のハンドル端末5a、脚用端末5b、シフトレバー5c及びビューチェンジスイッチ等に接続されており、これにより操作装置5のハンドル端末5a、脚用端末5b及びシフトレバー5c等の操作信号がデジタル量としてCPU101に取り込まれる。また、入出カインターフェース106には出力装置9が接続されており、CPU101からの振動発生指令により出力装置9における振動発生装置6a、6b、7a及び/又は7bが動作して、筐体2の椅子4及び/又は操作装置5をゲームの内容に応じて振動させる。
サウンド装置104a,104b,104cは電力増幅器105a,105b,105cをそれぞれ介してスピーカ8a,8b,8cにそれぞれ接続されており、サウンド装置104a,104b,104cで個々に生成された音響信号が電力増幅の後、スピーカ8a,8b,8cにそれぞれ与えられる。CPU101は本実施例では、記憶媒体としてのROM102に内蔵したプログラムに基づいて操作装置5からの操作信号及び図形データROM109からの図形データ、またはモーションデータROM111からのモーションデータ(「エネミー等のキャラクタ」、及び、「地形、空、各種構造物等の背景」等の三次元データ)を読み込んで、挙動計算(シミュレーション)、及び特殊効果の計算を少なくとも行うようになっている。
挙動計算は、仮想空間でのエネミーの動きをシミュレートするもので、三次元空間での座標値が決定された後、この座標値を視野座標系に変換するための変換マトリクスと、形状データ(ポリゴンデータ)とがジオメタライザ110に指定される。
コ・プロセッサ108には図形データROM109が接続され、したがって、予め定めた図形データがコ・プロセッサ108(及びCPU101)に渡される。コ・プロセッサ108は、主に、浮動小数点の演算を引き受けるようになっている。この結果、コ・プロセッサ108により各種の判定が実行されて、その判定結果がCPU101に与えられるようにされているから、CPUの計算負荷を低減できる。
ジオメタライザ110は、モーションデータROM111及び描画装置112に接続されている。モーションデータROM111には、既述のように予め複数のポリゴンからなる形状データ(各頂点から成るキャラクタ、地形、背景などの三次元データ)が記憶されており、この形状データがジオメタライザ110に渡される。ジオメタライザ110は、CPU101から送られてくる変換マトリクスで指定された形状データを透視変換し、三次元仮想空間での座標系から視野座標系に変換したデータを得る。
描画装置112は、変換した視野座標系の形状データにテクスチャを貼り合わせフレームバッファ115に出力する。このテクスチャの貼り付けを行うため、描画装置112はテクスチャデータROM113及びテクスチャマップRAM114に接続されるとともに、フレームバッファ115に接続されている。
尚、ポリゴンデータとは、複数の頂点の集合からなるポリゴン(多角形:主として3角形又は4角形)の各頂点の相対ないしは絶対座標のデータ群をいう。図形データROM109には、所定の判定を実行する上で足りる、比較的粗く設定されたポリゴンのデータが格納されている。
これに対して、モーションデータROM111には、エネミー、背景等の画面を構成する形状に関して、より緻密に設定されたポリゴンのデータが格納されている。スクロールデータ演算装置107は、文字などのスクロール画面のデータ(ROM102に格納されている)を演算するもので、この演算装置107と前記フレームバッファ115とが画像合成装置116及びD/A変換器117を介してディスプレイ1aに至る。
これにより、フレームバッファ115に一時記憶されたエネミー、地形(背景)などのポリゴン画面(シミュレーション結果)と必要な文字情報のスクロール画面とが指定されたプライオリティにしたがって合成され、最終的なフレーム画像データが生成される。この画像データはD/A変換器117でアナログ信号に変換されてディスプレイ1aに送られ、ゲームの画像がリアルタイムに表示される。
〈メイン処理〉 本実施形態に係るゲーム装置の作用を説明する。図4は本実施形態に係るゲーム処理のメインルーチンを表している。このメインルーチンは一定時間t毎に繰り返し実行されるものである。また、メインCPU101は、車の挙動計算及び特殊効果として車の挙動において発生する振動や背景の計算を行う。
尚、車の挙動計算には、地形と車両の当り具合の判定、4輪サスペンションの挙動計算、及び車同士の衝突の判定を含む。
ゲーム装置が起動すると、CPU101は、遊戯者が操作する操作装置5の操作情報、例えばハンドル端末5aの切角、脚用端末5bのアクセル開度などを入出カインターフェース106を介してデジタル量として取り込む(ステップS1)。ついで、CPU101は、それら操作情報に基づいて、車の動きのシミュレーション(模擬運転)を実行する(S2)。
また、CPU101がステップS1,S2を繰り返し実行してディスプレイ3に表示することにより、遊戯者の操作に応じた車のシミュレーションができるが、車の挙動が敏感になりすぎてゲーム装置にそのまま適用すると車の操縦が困難になるため、実際には、仮想減衰処理を実行して(S3)、車の挙動を実際の車の挙動に近づけている。
さらに、CPU101は、3次元の各形状データを視野座標系に透視変換するための透視変換マトリクスを作成し、このマトリクスを形状データとともにRAM103を介して前述したジオメタライザ110に指定する(S4,S5)。また、CPU101は、車の背景に特殊効果を与えるために、その背景のスケーリング値を演算してジオメタライザ110に出力する(S6,S7)。
そして、本実施の形態のドライビングゲームでは、その特殊効果として、CPU101は、現在表示されている車の挙動を監視して当該車に振動が発生しているか否かを判定している(S8)。ここで、CPU101が、車に振動が発生していると判定したときには(S8;YES)、ステップS9のサブルーチンに移行し、振動の内容に応じた振動発生指令を振動発生装置6及び/又は振動発生装置7に与えて処理を抜ける。
尚、振動が発生したか否かは、例えばタイヤが滑ったか、サスペンションに過大な力がかかったか、ブレーキングで前輪がロックしたか、衝突したか等で判断している。また、振動発生指令は、前記サブルーチンを通ると入出カインターフェース106から出力され、解除指令が与えられるまで出力されるものとする。
一方、CPU101は、車に振動が発生していないと判定したときには(S8;NO)、振動解除指令を出力し(S10)、この処理を抜ける。
尚、振動がないときには、常に、入出カインターフェース106から振動解除指令が出力されるが、振動発生装置6,7は動作しないままとなる。
〈サブルーチンの処理〉 CPU101が、ステップS2において車の挙動計算した結果を基に車に振動が発生しているか否かを判定し(S8)、車に振動が発生していると判定されたときには(S8;YES)、ステップS9のサブルーチンに入る。
このステップS9のサブルーチンに入ると、CPU101は、車の挙動について、衝突による振動か、他の挙動による振動かを判定する(S91)。
〔他の挙動による振動の場合〕 CPU101は、車の挙動が他の振動によるものであると判定したときには(S91;NO)、振動タイプの判定する(S92)。
〔振動タイプ1〕 CPU101が振動タイプ1であると判定したときには(S92;YES)、次のような処理に移行する。ここで、振動タイプ1は、例えば、突出した路面に車が乗り上げてジャンプし前輪から着地したような状態の場合とする。
また、CPU101が振動タイプ1であると判定したときには(S92;YES)、CPU101は、車30が例えば時刻t1において図6(a)に示すように突出した路面31に乗り上げはじめている状態を計算しているので、CPU101はこの時刻t1において入出カインターフェース106を介して図7に示す振動発生装置7bに振動発生指令を与える(S93)。
この場合、CPU101は、例えば予めROM102に記憶させておいた車の状況に対する振動発生指令のテーブルに対して、現在の車の状況を照らして最適な振動発生指令を取り出している。したがって、遊戯者には、前面が持ち上げられるような振動を体感できる。そして、時刻t毎にメインルーチンを処理する毎に、このステップS9のサブルーチンに入り、ステップS91、S92、S93を処理してゆくことにより、車は突出した路面をさらに乗り上げて、ジャンプを始める。
このときに、CPU101は、その状況に応じた振動発生指令を前記テーブルから取り出して入出カインターフェース106を介して振動発生装置7aに与える。これにより、遊戯者には、前面が持ち上げられた状態からジャンプしたような振動を体感できる。
時刻t毎にメインルーチンを処理してステップS9のサブルーチンに入り、ステップS91、S92、S93を処理してゆくと、時刻t2において図6(b)に示すように車30が前輪30aから路面32に着地する状態に達し、このときにCPU101は、車の状況を基に前記テーブルに照らして最適な振動発生指令を取り出し、その振動発生指令を入出カインターフェース106を介して図7に示す振動発生装置6aに振動発生指令を与える。これにより、椅子4が上に持ち上げられるような振動が与えられて、遊戯者は自動車が着地したような振動を体感できる。
〔振動タイプ2〕 CPU101が振動タイプ2であると判定したときには(S92;NO、S94;YES)、次のような処理に移行する。ここで、振動タイプ2は、例えば、段差に車の前輪、後輪が次々と乗り上げてゆくような状態の場合とする。
CPU101が振動タイプ1ではないが(S92;NO)、振動タイプ2であると判定したときには(S94;YES)、CPU101は、車30が例えば時刻t11において図8(a)に示すように段差35に乗り上げた状態を計算しているので、CPU101はこの時刻t11において、車の状況に応じた振動発生指令をテーブルより取り出し、その振動発生指令を入出カインターフェース106を介して図7に示す振動発生装置7bに与える(S95)。これにより、遊戯者には、前輪が持ち上げられ段差を乗り越えるような振動を体感できる。
そして、時刻t毎にメインルーチンを処理する毎に、このステップS9のサブルーチンに入り、ステップS91、S92、S94、S95を処理してゆくことにより、車は段差35の乗り上げを終了する。
すると、時刻t毎のメインルーチンの処理をしているときに、段差が乗り越えられたので振動がなくなり(S8;NO)、振動発生指令を解除する(S10)。これにより、遊戯者には、前輪が段差を乗り上げた後、後輪が段差を乗り上げるまでの間の平坦で振動のない状態を体験する。
そしてまた、時刻t毎にメインルーチンを処理してゆき、CPU101が、例えば図8(b)示すように車30の後輪30bが段差35を乗り上げる状態になると(S8;YES)、ステップS9のサブルーチンに入り、ステップS91、S92、S94、S95を処理してゆく。
時刻t12において図8(b)に示すように車30が後輪30bから段差35を乗り越えた状態になると、CPU101は、前記車の状況を基にテーブルを参照して車の状況に最適な振動発生指令を取り出し、その振動発生指令を入出カインターフェース106を介して図7に示す振動発生装置6aに与える。これにより、椅子4が上に持ち上げられるような振動が与えられて、遊戯者は自動車の後輪が段差を乗り越えたような振動を体感できる。尚、時刻tllから時刻t12への処理の移行は、車30の速度に応じて早くなったり、遅くなったりする。
〔振動タイプ3〕 CPU101が振動タイプ3であると判定したときには(S92;NO、S94;NO、S96;YES)、次のような処理に移行する。ここで、振動タイプ3は、例えば車がブレーキングで前輪がロックしたような状態の場合とする。
CPU101が振動タイプ1、2ではないが(S92;NO、S94;NO)、振動タイプ3であると判定したときには(S96;YES)、CPUl01は、例えば時刻t21において図9に示すように車30がブレーキングで前輪30aがロックした状態となっているので、CPU101はこの時刻t31において前記車30の状況を基に前記テーブルに照らして車30の状況に最適な振動発生指令を取り出し、その振動発生指令を入出カインターフェース106を介して図7に示す振動発生装置7bに与える(S97)。これにより、遊戯者には、ブレーキングで前輪がロックした状態の振動を体25感できる。
〔振動タイプ4〕 CPU101が振動タイプ4であると判定したときには(S92;NO、S94;NO、S96;NO、S98;YES)、次のような処理に移行する。ここで、振動タイプ4は、例えば車がドリフト走行しているような状態の場合とする。
CPU101が振動タイプ1、2、3ではないが(S92;NO、S94;NO、S96;NO)、振動タイプ4であると判定したときには(S98;YES)、CPU101は、図10に示すように車30が道路37のカーブを矢印38方向に走行しているときに矢印39のように車30の後輪がすべって車30’のようになってしまうドリフト走行している状態を計算しているので、CPU101はこの時点で車の状況を基に前記テーブルを参照し、車の状況に応じた最適な振動発生指令を取り出し、その振動発生指令を入出カインターフェース106を介して図7に示す振動発生装置6aに与える(S99)。これにより、遊戯者には、カーブにおいて車がドリフト走行しているような状態の振動を体感できる。
〔振動タイプ5〕 CPU101が振動タイプ5であると判定したときには(S92;NO、S94;NO、S96;NO、S98;NO)、次のような処理に移行する。ここで、振動タイプ5は、例えば車の後輪が空回りしてホイルスピンしているような状態の場合とする。
CPU101が振動タイプ1、2、3ではないが(S92;NO、S94;NO、S96;NO)、振動タイプ4ではない(振動タイプ5である)と判定したときには(S98;NO)、CPU101は、図11に示すように、車30が、後輪30bが空回りしホイルスピンをしている状態を計算しているので、CPU101はこの時点で車の状況を基に前記テーブルを参照し、車の状況に最適な振動発生指令を取り出し、その振動発生指令を入出カインターフェース106を介して図7に示す振動発生装置6aに与える(S100)。これにより、遊戯者には、車がホイルスピンしているような状態の振動を体感できる。
このように、主に、路面の状況の変化に伴って、振動発生装置6、7を使い分けることにより、ディスプレイ3の画面上に表示されている車の状態や路面状況を遊戯者に伝えることができる。
〔衝突による振動の場合〕 前記ステップS9のサブルーチンに入って、CPU101は、車の挙動について、衝突による振動であると判定すると(S91;YES)、衝突のタイプの判断に移行する(S111)。
〔振動タイプ11〕 CPU101が振動タイプ11であると判定したときには(S91;YES、S111;YES)、次のような処理に移行する。ここで、振動タイプ11は、例えば自分の車の前から他のものに衝突したような状態の場合とする。
CPU101が振動タイプ11であると判定したときには(Sl11;YES)、CPU101は、図12に示すように車30が他のもの(この場合、車40とする)に前から衝突した状態を計算しているので、CPU101はこの時点で車の衝突の状況を基に前記テーブルを参照し、車の衝突状況に最適な振動発生指令を取り出し、その振動発生指令を入出カインターフェース106を介して図13に示す振動発生装置7aに与える(Sll2)。これにより、遊戯者には、車30が他の車40に前から衝突したような状態の振動を体感できる。
〔振動タイプ12〕 CPU101が振動タイプ12であると判定したときには(S91;YES、S111;NO)、次のような処理に移行する。ここで、振動タイプ12は、例えば自分の車の後ろから他のもの(例えば、車40)が衝突し、又は、他のもの(例えば、車40)へ衝突したような状態の場合とする。
CPU101が振動タイプ12であると判定したときには(Sl11;NO)、CPU101は、図14に示すように車30に他のもの(この場合、車40とする)に後ろから衝突された状態、あるいは車30を後退させて他のもの(車40)に衝突した状態を計算しているので、CPU101はこの時点で車の衝突の状況を基に前記テーブルを参照し、当該車の衝突状況に最適な振動発生指令を取り出し、その振動発生指令を入出カインターフェース106を介して図7に示す振動発生装置6bに与える(S113)。
これにより、遊戯者には、車30が他の車40によって衝突されたような状態、あるいは車30を後退させて他の車40に衝突したような状態の振動を体感できる。あるいは、遊戯者には、車30に例えば他の車40に後ろから衝突されたような状態、あるいは、車30が後ろから例えば他の車40に衝突したような状態の振動を体感できる。
このように衝突による振動タイプ11,12の場合は、外からの衝撃による車の状態を遊戯者に伝えるものである。尚、上記他の挙動による振動タイプあるいは衝突による振動タイプにおいて、CPU101は車の状況を基に前記テーブルを参照して車の状況に最適な振動発生指令を取り出したが、これに限らず、車の状況を基に最適な振動発生指令をその都度計算するようにしてもよい。
また、上記振動のタイプは、他の挙動による振動タイプがタイプ1〜5の5通り、衝突による振動タイプがタイプ11,12の2通りで説明したが、この数に限定されることなく、さらに他の振動タイプを採用してもよいことはいうまでもない。
〈他の動作〉 上記他の車の状況による振動タイプ1〜5と、衝突による振動タイプ11,12とも、エンジン音に合わせた振動を振動発生装置6,7に入力することで、エンジンの振動も表現することができ、この場合、振動発生装置6,7のどちらを使用してもよい。また、振動発生装置6、振動発生装置7の双方を使用することにより、より複雑な振動を遊戯者に与えることができる。
尚、振動発生装置としては、例えば、オーラ(AURA)社製の「130−5172」トランジューサ(加賀電子社販売)を使用することができる。また、記憶媒体としては、上記のものの他、他の記憶手段、例えばハードディスク、カートリッジ型のROM、CD−ROM等の他の公知の各種媒体の他、通信媒体(インターネット、各種パソコン通信網、これらのサーバー上の情報自体)をも含むものであってもよい。
さらに、互いに離間している複数の振動発生装置を、互いにさらに近接或いは離間できるように、一つ又はそれ以上の振動発生装置を可動のものにすることができる。このために可動機構、例えば、リニアガイド、ボールねじ装置などに振動発生装置を固定することが考えられる。こうすることによって、振動発生装置の距離を変えることができるために、発生する振動をより現実に近い振動にすることが可能となる。このようなものの構成においては、ゲーム機の筐体に現在の振動を検出する振動検出装置を設ける。
(発明の実施の形態2) 次に、図15乃至図22を参照して、本発明に係るドライビング用のゲーム装置の第2の実施の形態を説明する。
〈構成〉 まず、同ゲーム装置の機構部分について図15乃至図20を用いて説明する。図15は同ゲーム装置の筐体部分を示す側面図、図16は所定の動作状態の同ゲーム装置の筐体部分の側面図、図17は同ゲーム装置の筐体部分の平面図、図18は可動軸を拡大して示す図、図19は可動軸の軸受の詳細を拡大して示す図、図20は可動軸の軸受の部分を拡大して示す図である。
また、これらの図において、第2の実施の形態の構成要素が、第1の実施の形態の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。また、この第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、ゲーム装置1は、自動車の運転席の形状に似せた筐体2aと、その筐体2aの前に設けたディスプレイ3とから構成されている。
第2の実施の形態の特徴は、ドライビングゲームにおいて、加速、減速、ブレーキング、シフトショック、激突等で発生する前方あるいは後方に向く加速度を体感させることができるとともに、例えば悪路を走行するときのような前後に揺れる振動を体感させることができるようにしたものであり、大略次のようにしている。
すなわち、上記筐体2aは、筐体固定部21と、この筐体固定部21に可動軸22を介して回動可能に設けられた筐体可動部23と、この筐体可動部23の上に設けたエンジン収納部分に似せた構造体24とから構成されている。この筐体可動部23の一端には振動発生装置60が設けられており、この振動発生装置60は可動軸22を中心に筐体可動部23を回動させられるようになっている。
この筐体可動部23は、可動軸22により、筐体可動部23の前方(運転席の前方に相当する)が持ち上がる方向に常時付勢されている。また、この筐体可動部23の上側の後方には椅子4が設けられており、また、構造体24等には操作装置5が設けられている。前記構造体24の内部や、椅子4の近傍には、図示しないスピーカ等が設けられている。
さらに、第2の実施の形態においても、前記操作装置5は、ハンドル端末5a、脚用端末5b、シフトレバー5c、図示しないがビューチェンジスイッチ等からなる。筐体固定部21のほぼ中央部には、可動軸22を固定する固定台25が設けられている。この固定台25の図示左側にはストッパ26が、前記固定台25の図示左側にはショックアブソーバー27が、それぞれ設けられている。
この筐体固定部21の一端側には振動発生装置60の固定部取付基部61、61が固定されており、また、この振動発生装置60の可動部取付基部62、62は前記筐体可動部23の一端に固定されており、筐体固定部21と筐体可動部23とは可動軸22及び振動発生装置60で連結されている。そして、筐体可動部23は、振動発生装置60の作用により、ストッパ26とショックアブソーバー27で規制される回動範囲内で回動するようになっている。
次に、振動発生装置60の構成について説明すると、一方の固定部取付基部61には図示下側に電動モータ63が固定されており、このモータ63の回転軸64は固定部取付基部61、61に回動可能に取り付けられている。この回転軸64にはプーリ65が設けられている。また、固定部取付基部61、61には、その図示上部にプーリ66を設けた回転軸67が回動可能に取り付けられている。
可動部取付基部62、62には、図示中央部分で図示左側に寄ってプーリ68を設けた回転軸69が回動可能に取り付けられており、この回転軸69の図示右側にはプーリ70を設けた回転軸71が回動可能に取り付けられている。この回転軸71は、パウダーブレーキ72の回転軸としても作用している。
また、可動部取付基部62、62には、この回転軸71の図示上側にプーリ73を設けた回転軸74が回動可能に取り付けられており、この回転軸71の図示下側にプーリ75を設けた回転軸76が回動可能に取り付けられている。また、プーリ65、68、66、73、70、75には、ベルト77が掛け渡されている。
また、電動モータ63及びパウダーブレーキ72は、ゲーム処理ボード10により制御されるようになっている。電動モータ63は、ゲーム処理ボード10からの指令により正逆回転するようになっている。さらに、パウダーブレーキ72は、ブレーキ指令電力が供給されていなときには空回りをし、ブレーキ指令電力が供給されたときにはトルクが発生してベルト77の動きを妨げる働きをするようになっている。したがって、パウダーブレーキ72が作動すると、電動モータ63が回転していた場合、ベルト77の動きが妨げられることにより、筐体可動部23がベルト77の動き方向に回動することになる。
可動軸22は、図18、図19及び図20に示すように、回動軸45(可動軸)と、筐体固定部21側に固定されるロスター(弾性反力部材:商品名)46、46と、筐体可動部23に固定される軸固定具47、47とからなる。
ロスター46は、図20に示すように構成されている。すなわち、図20に示すように側面から見て正方形状をした外側角柱48の内部に、側面から見て正方形状をした外側角柱48より小さい内側角柱49を、その内側角柱49の四角が外側角柱48の内壁に接するような状態で挿通し、内側角柱49と外側角柱48との間に形成される間隙にゴムやその他の弾性体50、50、50、50を配置して構成されている。
また、上記可動軸22を筐体固定部21と筐体可動部23とに固定するときには、内側角柱49をねじって弾性体50、50、50、50に力を加えておくことにより、これら弾性体50、50、50、50の復元力により筐体可動部23の前方が持ち上がる方向に常に付勢されるようになっている。
図21は、本第2の実施の形態に係るゲーム装置のブロック図である。この図21において、第2の実施の形態では、ゲーム処理ボード10の入出カインターフェース106に接続される出力装置9aとしては、電動モータ63と、パウダーブレーキ72と、各種ランプとがある。ゲーム処理ボード10のCPU101は、ゲームの展開に伴って電動モータ63の回転方向を制御できるようになっている。
また、ゲーム処理ボード10のCPU101は、ゲームの展開に伴ってパウダーブレーキ72を作用させたり作用させなかったりする制御を行う。尚、この図21に示すゲーム処理装置は、この出力装置9aの構成以外は、第1の実施の形態と全く同様な構成となっている。
〈サブルーチンの処理〉 次に、上記第2の実施の形態の動作を説明する。筐体可動部23は、通常、図15に示すように水平状態にある。ゲームが開始され、第1の実施の形態の動作と同様に図4のメイン処理が実行され(S1〜S7)、振動発生が検知されたときに(図4のS8;YES)、第2の実施の形態に動作を実行する振動発生指令サブルーチン(図22のフローチャート参照)に移行する。
第2の実施の形態におけるサブルーチンでは、まず、振動タイプの判定をする(S151)。ここで、振動タイプが、加速、減速、ブレーキング、シフトショック、激突等で発生する前方あるいは後方に向く加速度ではなく、あるいは、例えば悪路を走行するときのような前後に揺れる振動でないときには(S151;NO)、図示しない他の振動発生装置に当該振動発生指令を与えて(S152)、遊戯者に振動を与える。
また、振動タイプが、加速、減速、ブレーキング、シフトショック、激突等で発生する前方あるいは後方に向く加速度であり、あるいは、例えば悪路を走行するときのような前後に揺れる振動であるときには(S151;YES)、振動内容を判定する(S153)。
尚、以下では、加速時の振動制御と、減速時の振動制御について説明し、ブレーキング、激突等の振動制御についての説明は省略する。これは、振動の制御の細かい部分は異なるものの、基本的に両者の制御方法を使用することにより、それらを実現できるからである。
〔加速の場合〕 振動内容が発進時等の加速の場合(S153;加速)、電動モータ63を図15、図16において時計回り回転させておくとともにパウダーブレーキ72に電力を与える(S154)。すると、電動モータ63の回転に伴ってベルト77はプーリ65、68、67、73、70、75の間を時計回りに移動する。また、パウダーブレーキ72にトルクが発生することになり、ベルト77について筐体可動部23の前方がストッパ26側に移動し、筐体可動部23の前方をストッパ26に当接するようにしておく。このとき、パウダーブレーキ72にトルクが一定になり、ベルト77に所定のテンションがかかった状態で回転させることができる。
このような状態にしておいて、電動モータ63を図15、図16において反時計回り回転させ、パウダーブレーキ72に電力を与える(S155)。すると、電動モータ63の回転に伴ってベルト77はプーリ65、68、67、73、70、75の間を反時計回りに移動している。そこに、パウダーブレーキ72にトルクが発生すると、筐体可動部23は、ベルト77について筐体可動部23の前方が上側に回動することになる。
また、筐体可動部23の前方が所定以上回動すると、筐体可動部23の後方がショックアブソーバー27に当接してそれ以上回動しなくなる。このとき、パウダーブレーキ72は所定のトルクとなっているが、ベルト77の移動はできるようになる。このようにして発進時等の加速時における振動状態を筐体可動部23に与えることができる。
尚、この加速処理では、電動モータ63を反時計方向に回転させ、かつ、パウダーブレーキ72に電力を与えることにより、筐体可動部23の前方がベルト77について上側に回動するようにしたが、これとは別に次のように制御しても良い。
すなわち、この加速処理では、電動モータ63は初期設定動作(S154)と同様に時計方向に回転させたままとし、パウダーブレーキ72への通電を切断することにより、パウダーブレーキ72のトルクがベルト77に作用しなくなり、可動軸22のロスター44、46の図15、図16における時計方向への常時的な付勢力により、筐体可動部23の前方が上側に回動するようにしてもよい。この場合、パウダーブレーキ72の通電を切るだけなので省電力化される。
〔減速の場合〕 振動内容が発進時等の加速の場合(S153;減速)、電動モータ63を図15、図16において時計回り回転させておく(S156)。すると、電動モータ63の回転に伴ってベルト77はプーリ65、68、67、73、70、75の間を時計回りに移動している。そして、パウダーブレーキ72に電力を与えると(S157)、パウダーブレーキ72にトルクが発生することになる。
これにより、ベルト77について筐体可動部23の前方がストッパ26側に移動し、筐体可動部23の前方をストッパ26に当接する。このとき、パウダーブレーキ72にトルクが一定になり、ベルト77に所定のテンションがかかった状態で回転させることができる。このようにして発進時等の減速時における振動状態を筐体可動部23に与えることができる。
〔悪路(でこぼこ道)を走行する場合〕 振動内容が悪路を走行するような場合(S158;悪路)、電動モータ63を図15、図16において例えば時計回り回転させておく(S158)。すると、電動モータ63の回転に伴ってベルト77はプーリ65、68、67、73、70、75の間を時計回りに移動している。そして、パウダーブレーキ72に間欠的に電力を与える(S159)、パウダーブレーキ72に間欠的にトルクが発生することになる。
すると、ベルト77について筐体可動部23の前方がストッパ側に移動したり、元の水平状態に戻ったりすることにより、でこぼこ道を走行しているような状況を筐体可動部23に与えることができる。この間欠に与える電力の間隔を可変させることにより、短いピッチの悪路をゆっくり走行したり、あるいは比較的長いピッチの悪路を高速で走行したりする振動や、その逆の振動を筐体可動部23に与えることができる。
このような構成によれば、加速、減速、ブレーキング、シフトショック、激突等で発生する前方あるいは後方に向く加速度、あるいは、例えば悪路を走行するときのような前後に揺動する振動を体感させることができる。これにより、ゲームの表現が多彩になる。
(発明の実施の形態3) 次に、図23を参照して、本発明に係るドライビング用のゲーム装置の第3の実施の形態を説明する。
〈構成〉 図23は同ゲーム装置の第3の実施の形態を示す斜視図である。この図23において、第3の実施の形態の構成要素が、第1の実施の形態及び第2の実施の形態の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して説明する。また、この第3の実施の形態においても、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、ゲーム装置1は、自動車の運転席の形状に似せた筐体2bと、その筐体2bの前に設けたディスプレイ3とから構成されている。
この第3の実施の形態の特徴は、図13に示すように、筐体2cの主要な構造部である筐体可動部23の上の構造体24aを、パイプにより構成したものである。すなわち、この第3の実施の形態でも、上記筐体2bは、筐体固定部21と、この筐体固定部21に可動軸22を介して回動可能に設けられた筐体可動部23と、この筐体可動部23の上に設けられた前部構造体24aとから構成されている。
この筐体可動部23の一端には振動発生装置が設けられており、この振動発生装置は可動軸を中心に筐体可動部を回動させられるようになっている。この筐体可動部は、可動軸により、筐体可動部の前方(運転席の前方に相当する)が持ち上がる方向に常時付勢されている。また、この筐体可動部23の上側後方に椅子4が設けられており、また、筐体可動部23の上側に設けられた構造体24aには、操作装置5が設けられている。この実施の形態でも、前記操作装置5にはハンドル端末5a、脚用端末5b、シフトレバー5c、図示しないがビューチェンジスイッチ等からなる。
ここで、構造体24aは、パイプ51を図示のような形状に組み合わせて筐体可動部23の上に固定されている。このパイプ51で構成した構造体24aに、ダッシュボード52や、シフトレバー5c用の箱体53を固定している。また、構造体24aの前に配置されている箱体54には、振動発生装置60が収納されている。
さらに、筐体固定部21の後方には、パイプ55を組み合わせることにより図示のように、椅子4を包み込む形状にした後部構造体56が配置されている。この後部構造体56には、スピーカ8c,8dが収納されたスピーカボックス57a,57bが固定されている。このような第3の実施の形態によれば、簡単な構造で堅牢な筐体を得ることができ、また、筐体の材料を節約できかつ製造工数を少なくすることができる。
また、図28に示すように、前部構造体24aのフレームを構成するパイプ51の間、及び、後部構造体56のフレームを構成するパイプ55の間に網(ネット)51aを張り巡らしてもよい。このように遊戯者が搭乗する筐体の周囲に網を張り巡らすことで臨場感を演出することができる。特に、ラリーゲームにおいては筐体を構成するフレームに網を張り巡らすことで実車(ラリーカー)の雰囲気を効果的に演出することができる。
また、図29に示すように、網51aに替えて透明板51bを取り付けても良い。透明板51bは光透過率100%のものが好ましいが、半透明なものでもよく、また、色付きの透明色のものでもよい。さらに、図30に示すように、パイプ51とパイプ55に替えて平板をくり貫いた板状体51cを用いて前部構造体24aと後部構造体56を構成してもよい。
〈その他〉 上記第1の実施の形態と、第2の実施の形態を組み合わせることにより、さらに多彩に振動を与えることができる。また、上記第1の実施の形態と、第2の実施の形態と、第3の実施の形態を組み合わせることにより、さらに多彩に振動を与えることができるとともに、簡単な構造で堅牢な筐体を得ることができ、また、筐体の材料を節約できかつ製造工数を少なくすることもできる。