JP4143903B2 - 医療用具の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば血管内留置用カテーテルなどの医療用具の表面において、湿潤潤滑性および抗血栓性を有効的に配置した被膜を有する医療用具およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医療用具技術の発展に伴って、その医療用具自体の用途は多様化しており、特に気道、血管、尿道その他体腔あるいは組織中に挿入するカテーテル、イントロデューサーシース等の医療用具は、挿入時に粘膜を損傷したり炎症を引き起こしたりすることを避け、また治療を受ける患者の苦痛を軽減するために優れた潤滑性が要求されている。
【0003】
また、血液にとって異物である医療用具が血液に接触すると、血液凝固反応が起こって最終的に血栓塊が形成される。この血栓形成によって、病気の治療や診断という本来の目的が果たせなくなることがあるとともに、かえって新たな合併症を作り出し、場合によっては血栓が原因で死に至ることもある。よって、医療用具に対して優れた抗血栓性も要求されている。
【0004】
潤滑性および抗血栓性を有する医療用具の一例として、例えば基材表面に、酸無水物基を有するポリマーとポリオールからなる架橋被膜を有し、その架橋被膜の酸無水物基を有するポリマーに、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ等の線溶活性酵素である生理活性物質が結合して、生理活性と、湿潤時に潤滑性を有する医療用具が提案されている(特開平10−248918号公報:従来技術1)。
【0005】
また、ポリウレタンなどの基材の表面に、ポリビニルピロリドン等の潤滑性を有するハイドロゲルと、ヘパリンなどの水溶性の抗血栓性を有する薬剤とをジイソシアネートに固定し、水溶液との接触によって表面が潤滑性を有しなおかつ混合した薬剤を徐放する表面処理が提案されている(特開平10−179722号公報:従来技術2)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来技術1の医療用具および従来技術2の表面処理が施された医療用具は、いずれも基材表面に湿潤潤滑性および抗血栓性を有する被膜を備えているので、穿刺や挿入は容易であるが、その湿潤潤滑性により特に皮膚刺入部で医療用具が動いてしまって皮膚との固定が不十分であった。これにより、血液が漏れだすことがあるとともに、漏れだした血液が大気中で固まって血栓が形成されてしまい、この血栓が細菌の温床となって血管側への侵入が容易になったり、細菌が増殖して感染症をまねくおそれがあるなどの問題があった。
【0007】
そこで、基材の血管内に相当する部分のみに湿潤潤滑性および抗血栓性を有する被膜を形成することが考えられるが、その被膜が形成された部分以外が血管内に留置されないとは限らず、被膜が形成されていない部分が血管内に留置された場合は、血栓形成が促進され、かつ形成された血栓が細菌の温床となって増殖し、感染症をまねくおそれがあった。
【0008】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、生体への刺入性を維持し、かつ血液の漏れだしによる血栓形成を防ぎ、細菌による感染症を防止することのできる医療用具およびその製造方法を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る医療用具の製造方法は、基材をカテーテルまたはイントロデューサーシースとした医療用具の製造方法であって、合成樹脂からなる医療用具の基材外表面に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒に溶解した溶液を塗布して第1の被膜を形成した後、前記基材外表面の人体に留置されたときの血管内留置部分の先端部に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を、水と有機溶媒との溶液に溶解した溶液を塗布して第2の被膜を形成し、前記基材外表面を線維素溶解活性酵素を含む溶液に含浸して前記第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませ、且つ第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませた後に、電子線滅菌することを特徴とするものである
【0010】
また、 基材をカテーテルまたはイントロデューサーシースとした医療用具の製造方法であって、合成樹脂からなる医療用具の基材外表面に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒に溶解した溶液を塗布して第1の被膜を形成した後、前記基材外表面の人体に留置されたときの血管内留置部分の少なくとも先端部に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を、第1の被覆用溶液より濃度が濃くなるように有機溶媒に溶解した被覆用溶液を塗布し、乾燥後アルカリ処理して第2の被膜を形成し、前記基材外表面を線維素溶解活性酵素を含む溶液に含浸して前記第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませ且つ第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませた後に、電子線滅菌することを特徴とするものである。
【0011
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る医療用具は、合成樹脂からなる基材を、有機溶媒に溶解したメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類に浸漬することにより塗布して、基材表面に第1の被膜を形成し、その後基材の先端部を有機溶媒に溶解したメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を塗布して基材表面の先端部に第2の被膜を形成し、その後基材を線維素溶解活性酵素を含む溶液に浸漬することにより、第1の被膜中および第2の被膜中に線維素溶解活性酵素を取り込む。そして、第1の被膜は抗血栓性を発現し、第2の被膜は抗血栓性および湿潤潤滑性を発現する。
【0012
このような第1の被膜および第2の被膜を形成するための被覆用溶液および両被膜を有する医療用具の製造方法は、以下の通りである。
(1)メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒であるアセトンに溶解し、第1の被覆用溶液を作製する。
(2)ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロンまたはナイロンエラストマーの合成樹脂からなる基材の表面に、浸漬法により、第1の被覆用溶液を塗布する。
(3)塗布した基材をアセトンに数回浸漬し、引き上げ後、室温で乾燥処理して溶媒を除去し、第1の被膜を形成する。
(4)溶媒が除去された基材の潤滑性が必要な先端部を、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を第1の被覆用溶液より濃度が濃くなるように有機溶媒のアセトンで溶解して作製した第2の被覆用溶液に浸漬して塗布する。
(5)塗布した基材を室温で乾燥処理して溶媒を除去し、第2の被膜を形成する。
(6)その後、基材を線維素溶解活性酵素であるウロキナーゼを含む生理食塩水に浸漬し、引き上げ後水洗いをして室温により乾燥処理し、ウロキナーゼを含む第1の被膜および第2の被膜を形成する。そして、電子線を照射して基材を滅菌する。
【0013
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る医療用具は、合成樹脂からなる基材を、有機溶媒に溶解したメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類に浸漬することにより塗布して、基材表面に第1の被膜を形成し、その後基材の先端部をアルカリ処理してその先端部に第2の被膜を形成し、その後基材を線維素溶解活性酵素を含む溶液に浸漬することにより、第1の被膜中および第2の被膜中に線維素溶解活性酵素を取り込む。そして、第1の被膜は抗血栓性を発現し、第2の被膜は抗血栓性および湿潤潤滑性を発現する。
【0014
このような第1の被膜および第2の被膜を形成するための被覆用溶液および両被膜を有する医療用具の製造方法は、以下の通りである。
(1)メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒であるアセトンに溶解し、第1の被覆用溶液を作製する。
(2)ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロンまたはナイロンエラストマーの合成樹脂からなる基材の表面に、浸漬法により、第1の被覆用溶液を塗布する。
(3)塗布した基材をアセトンに数回浸漬し、引き上げ後、室温で乾燥処理して溶媒を除去し、第1の被膜を形成する。
(4)溶媒が除去された基材の潤滑性が必要な先端部を、例えば水酸化ナトリウム溶液に浸漬してアルカリ処理を行い、水洗いをして乾燥し、第2の被膜を形成する。
(5)その後、基材を線維素溶解活性酵素であるウロキナーゼを含む生理食塩水に浸漬し、引き上げ後水洗いをして室温により乾燥処理し、ウロキナーゼを含む第1の被膜および第2の被膜を形成する。そして、電子線を照射して基材を滅菌する。
【0015
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る医療用具は、合成樹脂からなる基材を、有機溶媒に溶解したメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類に浸漬することにより塗布して、基材表面に第1の被膜を形成し、その後基材の先端部を有機溶媒に溶解したメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を塗布し、さらにアルカリ処理してその先端部に第2の被膜を形成し、その後基材を線維素溶解活性酵素を含む溶液に浸漬することにより、第1の被膜中および第2の被膜中に線維素溶解活性酵素を取り込む。そして、第1の被膜は抗血栓性を発現し、第2の被膜は抗血栓性および湿潤潤滑性を発現する。
【0016
このような第1の被膜および第2の被膜を形成するための被覆用溶液および両被膜を有する医療用具の製造方法は、以下の通りである。
(1)メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒であるアセトンに溶解し、第1の被覆用溶液を作製する。
(2)ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロンまたはナイロンエラストマーの合成樹脂からなる基材の表面に、浸漬法により、第1の被覆用溶液を塗布する。
(3)塗布した基材をアセトンに数回浸漬し、引き上げ後、室温で乾燥処理して溶媒を除去し、第1の被膜を形成する。
(4)溶媒が除去された基材の潤滑性が必要な先端部を、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を第1の被覆用溶液より濃度が濃くなるように有機溶媒のアセトンで溶解して作製した第2の被覆用溶液に浸漬して塗布する。
(5)塗布した基材を室温で乾燥処理して溶媒を除去し、その後例えば水酸化ナトリウム溶液に浸漬してアルカリ処理を行い、水洗いをして乾燥し、第2の被膜を形成する。
(6)その後、基材を線維素溶解活性酵素であるウロキナーゼを含む生理食塩水に浸漬し、引き上げ後水洗いをして室温により乾燥処理し、ウロキナーゼを含む第1の被膜および第2の被膜を形成する。そして、電子線を照射して基材を滅菌する。
【0017
こうして得られた医療用具の第1の被膜の抗血栓性と、第2の被膜の抗血栓性および湿潤潤滑性とについて、以下に実施例を用いて説明する。
【0018
【実施例】
[実施例1]
第1の被覆用溶液であるメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体(商品名:Gantrez AN−139、ISP(INTERNATIONAL SPECIALTY PRODUCTS)社製)0.5%アセトン溶液に、エタノール10%を含む水溶液に5時間浸漬して表面を洗浄し室温で一晩真空乾燥した基材を、室温で30分浸漬し、ついでアセトンに2回浸漬および引き上げを繰り返した後、新たなアセトンに室温で30分浸漬し、引き上げ後乾燥して第1の被膜を形成した。次に、基材の先端部(例えば先端から10cmまでの部分)を、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体2.0%アセトン溶液に室温で30分浸漬し、引き上げ後60℃で一晩真空乾燥して、さらに0.1NのNaOH水溶液に3分間浸漬し、引き上げ後水洗いをし、乾燥して第2の被膜を形成した。そして、ウロキナーゼを600単位/ml含む5℃の酸性生理食塩水(pH=4.6)に24時間浸漬し、引き上げ後蒸留水にて洗浄し、室温にて一晩真空乾燥して、基材表面および基材先端部にウロキナーゼを含む第1の被膜および第2の被膜を形成し、40kGyの電子線を照射して滅菌した。なお、この実施例1は上述の実施の形態3に対応する。
【0019
[実施例2]
実施例1と同様に基材表面および基材先端部にウロキナーゼを含む第1の被膜および第2の被膜を形成し、実施例1の電子線照射滅菌に代えて、エチレンオキサイドガスを加圧して基材に与え、滅菌した。
【0020
[実施例3]
第1の被覆用溶液であるメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体(商品名:Gantrez AN−139、ISP(INTERNATIONAL SPECIALTY PRODUCTS)社製)0.5%アセトン溶液に、エタノール10%を含む水溶液に5時間浸漬して表面を洗浄し室温で一晩真空乾燥した基材を、室温で30分浸漬し、ついでアセトンに2回浸漬および引き上げを繰り返した後、新たなアセトンに室温で30分浸漬し、引き上げ後乾燥して第1の被膜を形成した。次に、基材の先端部(例えば先端から10cmまでの部分)を、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体0.5%で水とアセトンが同量の溶液に室温で30分浸漬し、引き上げ後60℃で一晩真空乾燥して第2の被膜を形成した。そして、ウロキナーゼを600単位/ml含む5℃の酸性生理食塩水(pH=4.6)に24時間浸漬し、引き上げ後蒸留水にて洗浄し、室温にて一晩真空乾燥して、基材表面および基材先端部にウロキナーゼを含む第1の被膜および第2の被膜を形成し、40kGyの電子線を照射して滅菌した。なお、この実施例3は上述の実施の形態1に対応する。
【0021
[実施例4]
第1の被覆用溶液であるメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体(商品名:Gantrez AN−139、ISP(INTERNATIONAL SPECIALTY PRODUCTS)社製)2.0%アセトン溶液に、エタノール10%を含む水溶液に5時間浸漬して表面を洗浄し室温で一晩真空乾燥した基材を、室温で30分浸漬し、引き上げ後60℃で一晩真空乾燥して第1の被膜を形成した。次に、基材の先端部(例えば先端から10cmまでの部分)を、0.1NのNaOH水溶液に3分間浸漬し、引き上げ後水洗いをして乾燥し、第1の被膜を変質させて第2の被膜を形成した。そして、ウロキナーゼを600単位/ml含む5℃の酸性生理食塩水(pH=4.6)に24時間浸漬し、引き上げ後蒸留水にて洗浄し、室温にて一晩真空乾燥して、基材表面および基材先端部にウロキナーゼを含む第1の被膜および第2の被膜を形成し、40kGyの電子線を照射して滅菌した。なお、この実施例4は上述の実施の形態2に対応する。
【0022
[実施例5]
第1の被覆用溶液であるメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体(商品名:Gantrez AN−139、ISP(INTERNATIONAL SPECIALTY PRODUCTS)社製)0.5%アセトン溶液に、エタノール10%を含む水溶液に5時間浸漬して表面を洗浄し室温で一晩真空乾燥した基材を、室温で30分浸漬し、ついでアセトンに2回浸漬および引き上げを繰り返した後、新たなアセトンに室温で30分浸漬し、引き上げ後室温で一晩真空乾燥して第1の被膜を形成した。そして、基材を、ウロキナーゼを600単位/ml含む5℃の酸性生理食塩水(pH=4.6)に24時間浸漬し、引き上げ後蒸留水にて洗浄し、室温にて一晩真空乾燥しウロキナーゼを含む第1の被膜を形成した。次に、基材の先端部(例えば先端から10cmまでの部分)を、メチルビニルエーテルマレイン酸共重合体2.0%アセトン溶液に室温で30分浸漬し、引き上げ後60℃で一晩真空乾燥し、さらに0.1NのNaOH水溶液に3分間浸漬し、引き上げ後水洗いをし、乾燥して第2の被膜を形成した。そして、ウロキナーゼを600単位/ml含む5℃の酸性生理食塩水(pH=4.6)に24時間浸漬し、引き上げ後蒸留水にて洗浄し、室温にて一晩真空乾燥して、基材先端部にウロキナーゼを含む第2の被膜を形成し、最後に基材全体に40kGyの電子線を照射して滅菌した。
【0023
なお、実施例1乃至5の基材は、いずれも直径が16Gで全長が30cmのポリウレタン(商品名:Tecoflex、Thermedics社製)からなるチューブとした。
そして、表面および基材先端部に第1の被膜および第2の被膜が形成されたチューブに対して、次のような固定性試験、表面抗血栓性試験および表面潤滑性試験を行った。その結果を表1に表す。
【0024
[固定性試験]
(1)兎の血管にカニューラ付注射針を穿刺した後、チューブを血管内に挿入して先端から20cmの部分が皮膚部に位置するようにし、糸でチューブを皮膚に固定した。そして、その固定した位置(皮膚刺入部)からのずれ(例えば挿入方向または抜去方向へのずれ)と挿入したチューブの外表面等から伝ってにじみ出る血を目視により観察し、チューブの固定性および出血性を評価した。評価結果は固定性が良好または出血なしの場合は「○」、固定性が不良または出血ありの場合は「×」とした。
【0025
[表面抗血栓性試験]
(2)一般に臨床検査で行われている線維素溶解活性をフィブリン平板法で評価する方法を用いた。すなわち、フィブリノーゲン10mgと、プラスミノーゲン2mgとを緩衝液(pH=7.35)10mlに溶解して作製された人フィブリノーゲン水溶液に、トロンビンを7単位滴下して15秒間軽く撹拌した後、30分間静置して作製したフィブリン平板上に、チューブを置いて室温で一定時間静置し、5時間後のチューブの周り(先端から10cmまでの部分および先端から10〜30cmの部分)に形成されるフィブリン溶解輪の面積を測定し、その測定した値から第1の被膜および第2の被膜の抗血栓性について調べた。
【0026
[表面潤滑性試験]
(3)チューブを1分間生理食塩水に浸漬した後、先端から10cmまでの部分および先端から10〜30cmの部分において、手感で被膜の初期潤滑性について評価した。評価結果は潤滑性が高い順から「◎」「○」「△」「×」とした。
【0027
【表1】
Figure 0004143903
【0028
なお、比較例1および2は次の通りであり、比較例1,2の基材も、実施例と同様にいずれも直径が16Gで全長が30cmのポリウレタンからなるチューブとし、上述の固定性試験、表面抗血栓性試験および表面潤滑性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0029
[比較例1]
第1の被覆用溶液であるメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体(商品名:Gantrez AN−139、ISP(INTERNATIONAL SPECIALTY PRODUCTS)社製)2.0%アセトン溶液に、エタノール10%を含む水溶液に5時間浸漬して表面を洗浄し室温で一晩真空乾燥した基材を、室温で30分浸漬し、引き上げ後60℃で一晩真空乾燥して第1の被膜を形成した。次に、基材全体を、0.1NのNaOH水溶液に3分間浸漬し、引き上げ後水洗いをし、乾燥し第1の被膜を変質させた第2の被膜を形成した。そして、ウロキナーゼを600単位/ml含む5℃の酸性生理食塩水(pH=4.6)に24時間浸漬し、引き上げ後蒸留水にて洗浄し、室温にて一晩真空乾燥して、基材表面にウロキナーゼを含む第2の被膜を形成し、40kGyの電子線を照射して滅菌した。
【0030
[比較例2]
第1の被覆用溶液であるメチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体(商品名:Gantrez AN−139、ISP(INTERNATIONAL SPECIALTY PRODUCTS)社製)2.0%アセトン溶液に、エタノール10%を含む水溶液に5時間浸漬して表面を洗浄し室温で一晩真空乾燥した基材の先端部(例えば先端から10cmまでの部分)を、室温で30分浸漬し、引き上げ後60℃で一晩真空乾燥して第1の被膜を形成した。次に、基材の先端部(例えば先端から10cmまでの部分)を、0.1NのNaOH水溶液に3分間浸漬し、引き上げ後水洗いをし、乾燥して第1の被膜を変質させた第2の被膜を形成した。そして、基材の先端部(例えば先端から10cmまでの部分)をウロキナーゼを600単位/ml含む5℃の酸性生理食塩水(pH=4.6)に24時間浸漬し、引き上げ後蒸留水にて洗浄し、室温にて一晩真空乾燥して、基材先端部にウロキナーゼを含む第2の被膜を形成し、40kGyの電子線を照射して滅菌した。
【0031
表1からわかるように、試験(1)の固定性および出血性については、比較例1は固定した位置からずれ、出血も観られた。これは、チューブの表面全体に湿潤潤滑性処理が施されているため、固定した位置つまり皮膚刺入部にも湿潤潤滑性処理が施されていることとなり、その影響によって生じたと考えられる。
よって、実施例1〜5および比較例2は固定性および出血性に優れ、実用性の高いものであると言える。
【0032
試験(2)の表面抗血栓性については、先端から10cmまでの部分では実施例1〜5および比較例1,2のいずれも高い溶解輪面積値を示した。また、先端から10〜30cmの部分では実施例1〜5はいずれも高い溶解輪面積値を示し、比較例1は実施例1〜5よりも倍程度の値を示した。これに対して比較例2は、先端から10〜30cmの部分では、溶解輪面積値が0であった。これは、比較例2の先端から10cmまでの部分に抗血栓性を有するが、先端10cm以降は抗血栓性を有せず、先端10cmから30cmまでの部分つまり血管内に留置される部分もこの値であることが容易に推測できるため、血栓形成が促進されると考えられる。なお、実施例2は、溶解輪面積値が他のものの値よりやや低いが、これは、確認できていないもののエチレンオキサイド滅菌中に被膜とエチレンオキサイドガスの間に化学反応が生じるか、あるいはエチレンガスを拡散するための加熱の影響を受けている可能性があると考えられる。よって、実施例2でも抗血栓性は十分に発現できるが、実施例1等のように電子線滅菌を行うほうが抗血栓性が低下せず好ましい。
したがって、実施例1〜5および比較例1は抗血栓性に優れ、実用性の高いものであると言える。
【0033
試験(3)の表面潤滑性については、先端から10cmまでの部分では実施例1〜5および比較例1,2のいずれも高い潤滑性を示した。また、先端から10〜30cmの部分では比較例1にのみ潤滑性を有するが、これは、上述の固定性の問題に関連する。なお、実施例2は、先端から10cmまでの部分で他のものよりやや低下するが、これは、確認できていないもののエチレンオキサイド滅菌中に被膜とエチレンオキサイドガスの間に化学反応が生じるか、あるいはエチレンガスを拡散するための加熱の影響を受けている可能性があると考えられる。よって、実施例2でも潤滑性は十分に発現できるが、実施例1等のように電子線滅菌を行うほうが潤滑性が低下せず好ましい。
したがって、実施例1〜5および比較例2は潤滑性に優れ、実用性の高いものであると言える。
【0034
ここで、実施例1〜5および比較例1,2の処理工程について考えてみる。
実施例5は、固定性、出血性、抗血栓性および潤滑性のいずれも優れている。しかしながら、処理工程が他のものよりも多くなっている。同じ製品を作る場合は、処理工程数が少ない方が低コストとなるため、実施例5よりは実施例1〜4のほうが実用性が高いものと言える。
【0035
以上のことから、実施例1,3,4は、固定性、出血性、抗血栓性および潤滑性のいずれも優れた結果を示しており、十分な固定ができて、優れた抗血栓性および潤滑性を有し、処理工程数が少なく低コストで作成できるものであると言える。また、実施例2および実施例5も十分に実用レベルにあると言える。なお、比較例1は固定性の問題が致命的であり、比較例2は抗血栓性の問題がある。
そして、実施例1〜5のように、必要な部分に抗血栓性、または抗血栓性および潤滑性を施したことで、血液の漏出および細菌の侵入の容易化による出血や感染症の問題、血栓形成の促進および形成された血栓を足場にした菌の増殖による感染症の問題を回避でき、また、実施例1,3,4のように、抗血栓性と潤滑性とを同時に得られる処理工程とし、ウロキナーゼの活性を維持しやすい電子線滅菌方法を用いることで、実用的な表面の抗血栓性および潤滑性を低コストで発現する被膜が得られる。そして、この被膜は、上述のように低温加熱処理でかつ簡単な処理工程によって形成することができるとともに、カテーテル等を含む各種の基材に対しても形成可能な製造方法である。
【0036
なお、上述の実施例では基材をポリウレタンで構成した場合を示したが、ポリ塩化ビニル、ナイロンあるいはナイロンエラストマーで構成してもよい。これらの場合も同様の効果を奏する。
【0037
【発明の効果】
以上のように本発明に係る医療用具の製造方法は、基材をカテーテルまたはイントロデューサーシースとした医療用具の製造方法であって、合成樹脂からなる医療用具の基材外表面に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒に溶解した溶液を塗布して第1の被膜を形成した後、基材外表面の人体に留置されたときの血管内留置部分の先端部に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を、水と有機溶媒との溶液に溶解した溶液を塗布して第2の被膜を形成し、基材外表面を線維素溶解活性酵素を含む溶液に含浸して第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませ、且つ第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませた後に、電子線滅菌することを特徴とするものであり、簡単な処理工程で抗血栓性を有する第1の被膜および抗血栓性および湿潤潤滑性を有する第2の被膜を形成することができる。
【0038
本発明に係る医療用具の製造方法は、基材をカテーテルまたはイントロデューサーシースとした医療用具の製造方法であって、合成樹脂からなる医療用具の基材外表面に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒に溶解した溶液を塗布して第1の被膜を形成した後、基材外表面の人体に留置されたときの血管内留置部分の先端部に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を、第1の被覆用溶液より濃度が濃くなるように有機溶媒に溶解した被覆用溶液に溶解した溶液を塗布し、乾燥後アルカリ処理して第2の被膜を形成し、基材外表面を線維素溶解活性酵素を含む溶液に含浸して第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませ、且つ第1 の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませた後に、電子線滅菌することを特徴とするものであり、上記と同様の効果を得ることができる。

Claims (2)

  1. 基材をカテーテルまたはイントロデューサーシースとした医療用具の製造方法であって、
    合成樹脂からなる医療用具の基材外表面に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒に溶解した溶液を塗布して第1の被膜を形成した後、前記基材外表面の人体に留置されたときの血管内留置部分の先端部に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を、水と有機溶媒との溶液に溶解した溶液を塗布して第2の被膜を形成し、前記基材外表面を線維素溶解活性酵素を含む溶液に含浸して前記第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませ、且つ第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませた後に、電子線滅菌することを特徴とする医療用具の製造方法。
  2. 基材をカテーテルまたはイントロデューサーシースとした医療用具の製造方法であって、
    合成樹脂からなる医療用具の基材外表面に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を有機溶媒に溶解した溶液を塗布して第1の被膜を形成した後、前記基材外表面の人体に留置されたときの血管内留置部分の先端部に、メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種類を、第1の被覆用溶液より濃度が濃くなるように有機溶媒に溶解した被覆用溶液を塗布し、乾燥後アルカリ処理して第2の被膜を形成し、前記基材外表面を線維素溶解活性酵素を含む溶液に含浸して前記第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませ、且つ第1の被膜および第2の被膜に線維素溶解活性酵素を含ませた後に、電子線滅菌することを特徴とする医療用具の製造方法。
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