JP4143774B2 - 板状物の塗装方法及び該板状物を用いた化粧板 - Google Patents

板状物の塗装方法及び該板状物を用いた化粧板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、木質板、無機質板等の板状物表面の塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
板状物の表面を機械的に塗装する手段としては、塗料等の塗布液をブレードコーター等により塗布する方法が知られている。
しかし、パーティクルボード、ロックウール、MDF(中密度繊維板)、木毛セメント板、硅酸カルシウム板、石膏ボードなどのセメント板等の構成要素(素材)が点接着により結合しているものについては、合板等の全体が面接着で構成されている板状物に比べて相対的に脆弱である。
そのため、ブレードコーターでは表面を荒らしてしまう、また板状物と板状物との突合わせ部分が破損するという問題がある。
一方、ロールコーターの場合は、ケバ立ち等は治まるが、塗布量が絞れない、欠陥部の充填不良及びロールマークの発生等の欠点があり、表面の平滑性が得られないという問題が残る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらの問題を解決するために、本発明者らは板状物とならい加圧部材との間に塗布剤の滞留部を設ける方法を提案した(特願平8−193931号)。
ところが、上記のパーティクルボード、ロックウール等の構成要素(素材)が点接着により結合しているものについては、合板等の全体が面接着で構成されている板状物に比べて相対的に脆弱であり、連続的に塗布を行うと、突合わせ部分が欠損するため、一枚づつ間歇的(断続的)に搬送せざるを得ない。
しかるに、先に提案した方法(特願平8−193931号)は、ロールコーターを主体とするため、塗布した板状物と次に搬送されてくる板状物との間隙に塗布剤がたれ落ちてしまい、小口面が汚染されるなど、製品の見栄えが悪くなる上に塗布剤の無駄を生ずるという欠点がある。
本発明は、上記脆弱な板状物の表面の塗装に際し、表面の荒れ、ケバ立ち、突合わせ部分の破損を引き起こさず、塗布剤を無駄なく均一に塗布する方法を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この目的のために本発明者らは鋭意、検討を重ねた結果、塗布剤を塗布する塗布部材とならい(倣い)加圧部材とからなる塗布装置を用いて板状物を塗装するに際して、ナイフ状の鋼板よりなるならい加圧部材との接触から被塗物である板状物が離れるときに該加圧部材を板状物面から離すようにすることにより、板状物本体及びその表面を破損することなく均一な塗装ができることを見いだし本発明を完成させた。
【0005】
すなわち、本発明は、送り装置により間歇的に搬送される板状物の表面に、塗布装置を用いて塗布剤を塗布して板面の塗装と板面の凹陥部に塗布剤を充填するに際して、塗布装置として、塗布剤を塗布する塗布部材と、塗布部材の下流側でそれに近接して設置されナイフ状の鋼板により塗布剤をならい加圧するならい加圧部材とからなる装置を用い、該ナイフ状の鋼板を板状物が該ナイフ状の鋼板を通過するまで静止保持することにより、該ならい加圧部材と板状物とが接する部分に塗布剤を滞留させて凹陥部に充填させ、板状物が該鋼板面から離れるときに板状物の板面上方に該鋼板面が離れるようにすることを特徴とする板状物の塗装方法である。
また、本発明は上記方法に使用される塗布装置に関するものである。
本発明において、被塗物である板状物は表面をプライマー処理したものでも処理しないものでもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
板状物の送り装置としては、通常この分野で使用されているものが使用でき、例えば、ローラーコンベア、無端ベルト、送りロール等が挙げられるが、塗布剤を塗布する塗布部材及びならい加圧部材の下面に位置する送り手段としては、塗布物面を加圧することがあるから、これらの塗布手段に対応するものとすることが好ましい。
【0007】
板状物(被塗物)とならい加圧部材との間で塗布剤を滞留させるには、塗布部材で塗布剤を被塗物板面に適当量塗布し、次いで板状物の搬送方向の下流側で塗布部材に近い位置に配置したナイフ状の鋼板を備えたならい加圧部材で塗布面を摺圧することによって行う。
本発明においてならい(倣い)加圧とは、ドクターナイフ状の薄い鋼板の先端部が被塗物板面に適当な面積で接するように加圧して塗布剤を摺圧することをいう。
【0008】
板状物がならい加圧部材の鋼板面から離れるときに板状物の板面上方に該鋼板面が離れるようにする方法としては、鋼板は板状物の搬送方向の上流側から下流側に向けて下降する形に傾斜した状態で設けられていて、塗布時は板面に接しない部分は曲面状態となっていることから、好ましくはこの曲面状態を保ちつつ板状物の上方へ引き上げるとよい。
このようにすることによって、ならい加圧部材の前面に滞留していた余分の塗布剤を鋼板面に付着させて持ち去らせることもできる。
【0009】
ならい加圧部材の鋼板を板状物の板面から離す方法としては、ならい加圧部材そのものが板状物の上方に垂直状態にまたは或る軸を支点として回転上昇し、次ぎの板状物が来たときに所定の位置に下降するようにしてもよく、複数のナイフ状の鋼板を適当な回転部材に装着しておき、順次搬送されてくる板状物に対応させて順次ナイフ状の鋼板が所定の位置に配置されるようにしてもよい。
【0010】
複数のナイフ状の鋼板を備えたならい加圧部材の例としては、中央部の支点(回転軸)から外周方向へ伸びた複数の支持体(アーム)にそれぞれ鋼板の上端を支持させ、板状物の移動に応じて間歇的に回転させる方式とか、または円或いは楕円状の無限軌道(無端コンベア等)に複数の鋼板の上端を支持させ、板状物の移動に応じて回転させて鋼板の先端が板状物の表面に接するように構成したものとしてもよい。
特に、中央部の支点から円周方向へ等距離伸びた複数の支持体の先端に装着された形状のものが好ましい。
鋼板を板状物面に摺圧させる方法としては、鋼板の背面を油圧シリンダ等で押圧する方法によってもよく、また、塗布剤をならい加圧する部材の鋼板の最下端と送り装置の最上端との間隔が被塗物である板状物の厚み以下にする手段を併用すると更に効果的である。
【0011】
塗布剤を塗布する際には、板状物がならい加圧部材を通過するまでは、ナイフ状の鋼板は静止しているが、被塗物たる板状物が当該ナイフ状の鋼板を通過する時に、該ならい加圧する部材と板状物とが接する部分に塗布剤を滞留させつつ、該ナイフ状の鋼板をならい加圧部材の中心部の支点を軸とする外周に沿って板状物の搬送方向と逆方向に移動させる。移動させる速度は塗布剤によって異なるが、通常5〜20m/分の速度で移動させて塗布すると、凹陥部への塗布剤の充填効果を向上させることができる。5m/分以下では塗布剤の横垂れが生ずる虞があり、20m/分以上では充分な摺圧効果が発揮できない。移動速度は10m/分前後が好ましい。
【0012】
また、本発明は、板状物がならい加圧部材におけるナイフ状の鋼板を通過する際に、該ならい加圧部材と板状物とが接する部分に滞留した余剰の塗布剤を板状物表面から除去することを特徴とする。
塗布する部材から供給される塗布剤は、板状物表面の凹陥部を充填するに必要な量より多いため、余剰の塗布剤を除去することは、均一な仕上がり面を得るためにも生産コストの適正化の面からも不可欠となる。
余剰の塗布剤を除去する手段としては、ならい加圧部材におけるナイフ状の鋼板を、板状物の搬送方向に対して45度以上90度未満の角度で板状物の幅方向に斜めに横切るように装着し、塗布後の過剰の塗布液を一定方向に流去させる方法(所謂、斜めナイフ方式)と、板状物がならい加圧部材におけるナイフ状の鋼板を通過すると同時に、すなわちナイフ状の鋼板から板状物が離れるときに板面上の余剰の塗布液を鋼板面に付着させて除去する方法とがある。効率よく付着除去するには、ナイフ状の鋼板をならい加圧部材の中心部の支点を軸とする外周に沿って板状物の搬送方向と逆方向へ、例えば15〜360、好ましくは45〜120度回転させるとよい。
【0013】
前者においては、板状物の移動にしたがって斜めに設けたナイフ状鋼板に沿って板状物の幅方向端部に塗布液が流れ、集まった余剰の塗布液をバット等で受けて回収し、必要に応じて再調整して、さらにポンプにより再循環して塗布部材にて再利用することができる。
後者では、ならい加圧部材の回転または移動にしたがって余剰の塗布液が付着したナイフ状の鋼板は移動し、ならい加圧塗布系外の位置に運搬され、適当な手段、例えば鋼板面にブレードを当接させて掻き取られる。こうして回収された塗布剤はポンプ等により塗布する部材に戻して再利用することができる。
この際、中央部の支点(回転軸)から外周方向へ伸びた支持体(アーム)に鋼板を装着した方式のならい加圧部材では、支持体の回転角度は90度前後が好ましい。45度以下では、塗布剤が垂れて板状物表面の塗布面が不均一となる虞があり、120度以上になると逆方向に垂れてならい加圧部材や送り装置を汚染してしまうことがある。
なお、表面から除去された余剰の塗布剤は、塗布剤の配合変更時や作業終了時には、洗浄装置により、洗浄、除去することも可能である。
【0014】
本発明に使用する塗布剤は、特に限定されないが、不揮発分が60%以上、粘度が5〜100(Pa・s/25℃)の範囲、好ましくは10〜50(Pa・s/25℃)、中和曲線の測定において、1N塩酸の滴定2mlの時のpH値が最初のpH値に対して1/2以下であるものが好ましい。
中和曲線が1N塩酸の滴定量2mlの時のpH値が最初のpH値に対して1/2以上になる場合には、酸硬化型フェノール塗料や酸硬化剤を許容し得る程度にまで減らして耐候性を改良したアミノアルキッド塗料などを上塗り塗装すると、硬化不良を起すことがある。
【0015】
本発明における水性ラテックス又は水性エマルジョンとしては、クロロプレン系ラテックス、ポリアクリルエステル系ラテックス、ポリ塩化ビニリデン系ラテックス、スチレン・ブタジエン系ラテックスおよびポリウレタン系エマルジョン、ポリエステル系エマルジョン、エポキシ樹脂系エマルジョン、ポリ酢酸ビニル系エマルジョン、酢酸ビニル・アクリル酸樹脂系エマルジョン等、従来から公知の水性ラテックスまたは水性エマルジョンを挙げることができる。
【0016】
これらの水性ラテックスまたは水性エマルジョンは、塗布剤全量に対して10〜60重量%程度使用するものであるが、好ましくは20〜40重量%の範囲内が適当である。水性ラテックスまたは水性エマルジョンの使用量がこれ以下になると造膜性が低下し、塗膜にクラックが発生しやすくなり、一方、これ以上になると造膜性は良いが、種類により二次加工時の密着性が低下する。
さらには、これらの水性ラテックスまたは水性エマルジョンは、硬化後のサンダー処理のし易さを考慮すると、最低造膜温度が5℃以上のものが特に好ましい。
【0017】
イソシアネート化合物としては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリデンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネートのようなジイソシアネート類やウレタンプレポリマーと呼ばれるポリエーテルまたはポリエステルとイソシアネート基を残存させたものでも良い。このうち、ジフェニルメタンジイソシアネートが特に好ましい。これらは1種または2種以上を併せて使用することができる。
【0018】
アジリジン化合物としては、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)ブチレート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−(2−メチル)アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)−2−メチルプロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラ[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、ジフェニルメタン−4,4′−ビス−N,N′−エチレンウレア、1,6−ヘキサメチレンビス−N,N′−エチレンウレア、2,4,6−(トリエチレンイミノ)−Syn−トリアジン、ビス[1−(2−エチル)アジリジニル]ベンゼン−1,3−カルボン酸アミド等が使用できる。
【0019】
水性エポキシ化合物は、エチレングリコールグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等の一般に多価アルコールのグリシジルエーテルと称されるエポキシ化合物でこれらは1種単独また2種以上を組合せて使用できる。
【0020】
有機シラン化合物としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキルシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン等のクロロ系シラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アミノエポキシシラン等があり、これらを1種単独または2種以上を組合せて使用できる。
【0021】
これらの架橋剤は、主剤の水性エマルジョン及び/又は水性ラテックス100重量部に対して0.01〜15重量部、好ましくは0.1〜7重量部の範囲で配合される。
本発明における塗布剤には、上記成分の他に、充填剤、粘性付与剤、発泡剤、界面活性剤等の通常の成分を配合することができる。
充填剤(増量剤)としては、クレー、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マイカ等の無機物、コーンスターチ、大豆蛋白、コーングルテン、小麦粉、セルロシン等の有機物、その他ケイ藻土、骨粉等、一般に使用されているものが利用できる。
また、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等の成形物の粉砕粉(プラスチック粉)、合板、パーティクルボード等の木質板の研削粉(サンダー粉)、パルプ粉等も使用できる。
その際に、水酸化アルミニウム、シリカ、硼酸等を充填剤として使用すると、塗装面に難燃性を付与できる。
粘性付与剤としては、ポリアクリル酸ソーダ、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール等が使用できる。
【0022】
また、上記のごとくイソシアネート化合物を配合することにより、塗布剤を発泡させ充填硬化性を向上させ得るが、イソシアネート化合物以外の発泡剤を添加して同様の効果を得ることも可能である。
この目的のために使用できる発泡剤としては、トリクロロモノフルオロメタン、トリクロロモノフルオロエタン等のフロン化合物、塩化メチレン、トリクロロエタン、アセトン、イソプロピルエーテル等の揮発性液体、重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸グアニジン等の炭酸ガスを発生させる物質等がある。
界面活性剤としては、シリコーン系、ノニオン系の界面活性剤の他に、ポリシロキサン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ヒマシ油エチレンオキサイド付加物等の所謂、整泡剤も使用できる。
【0023】
本発明の塗布方法及び塗布剤による効果を充分にするために、必要ならば板状物の材質、表面状態に応じて塗布剤を塗布すべき板状物の表面に、前処理としてプライマーを塗布してもよい。プライマーとしては、この種のボードの塗装の分野で使用されているものが利用できるが、好ましくは、TAPPI・T402om−83に準拠して測定した、No.2濾紙に対するプライマーの浸透度が300秒以下であるものが、その後の塗布剤の塗布のために良い。
【0024】
本発明の塗布方法によれば、木質板の場合の板面のキズ、プレスマーク、導管等の欠陥部、またロックウールボード等の多孔質板の場合の表面の孔等の存在が補修され、均一で平滑な面が得られることから、塗装後の板状物は、塗装面に更に塗料を塗布したり、或いは突板、紙、布、合成樹脂シート等を接着して、仕上がり良好な化粧板を得ることができる。
化粧板を得るには、塗布剤を塗装した板状物の上に直接、突板、紙、布、合成樹脂シートを接着する方法、および塗布剤を塗装した上に接着剤を塗布して接着する方法(one−pass法)と、一旦塗布剤を塗装した板状物を乾燥し、サンダー、バッフィング等を加えたりした後に、接着剤を塗布して接着する方法(two−pass法)とがある。塗料、接着剤としては、通常のオーバーレイ加工に使用される塗料、樹脂はいずれも使用できる。
【0025】
化粧板を得るなどのために、サンダー処理等の研削処理をする場合(two−pass法)には、硬化後の塗布剤の塗膜が、JIS K6902(熱硬化性樹脂化粧板試験方法)の耐摩耗性の試験による180番の研磨材で500回転後の研削量が0.5g以上となるような塗布剤の使用が好ましい。この場合の研削量は、プライマー処理している場合には、プライマーの量も含めた量としてもよい。
【0026】
実施例1
ロックウールボードの塗装
Figure 0004143774
基材(板状物)は全てプライマー処理をしたものを用いた。塗布装置の作動条件および塗装物についての結果を、表1および2に示す。
表中の各欄において
◎ は良好、○ は良、△ は稍悪い、▲ は不良、× は不可
を表す。
【0027】
表 1
Figure 0004143774
【0028】
表 2
Figure 0004143774
【0029】
上記表において、薄切りナチュラルロールは塗布ロール、「ロール※」はロールによるならい加圧を示す。
【0030】
本発明の塗布装置のいくつかの例を図面にしたがって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
装置例1
図1は、本発明の塗布装置の一例を示す模式図で、塗布剤を塗布する塗布部材が塗布ロール1と絞りロール2とからなり、ならい加圧部材がナイフ状の鋼板5と該鋼板5を保持する保持盤6と該保持盤6を支持する支持部材7とからなっている。本例の装置は、送りロール4、4によって搬送される被塗物(板状物)Wの表面に塗布ロール1でほぼ所定量の塗布剤3を塗布し、次いでならい加圧部材のナイフ状の鋼板5で摺圧して塗装と板面の凹陥部の充填を行う。
図示しない塗布剤供給装置によって塗布ロール1と絞りロール2との上に供給された塗布剤3は、絞りロール2によって絞られ、塗布ロール1によって被塗物W表面に塗布される。被塗物表面の塗布剤3は塗布部材の下流側に設けられた加圧部材のナイフ状の鋼板5によってならい加圧され、ナイフ状の鋼板5による摺圧によって鋼板5の前面に溜る塗布剤3aは鋼板5によって板面の凹陥部に充填される。
【0031】
図1の例では、ならい加圧部材がナイフ状の鋼板5を先端に支持する支持部材7を4個中心の回転軸8に固定した構造よりなり、順次搬送されてくる被塗物Wに応じて支持部材7が回転してナイフ状の鋼板5が順次被塗物Wの表面に接するようになっている。
支持部材7は、伸縮しない単なるアーム状のものでもよいが、例えば油圧シリンダとして鋼板5の作動時にロッド7aが延びて鋼板5を押圧するようにしてもよい。
【0032】
本装置の場合、被塗物表面からの鋼板5の離脱は中心部の支点(回転軸8)を軸とする外周に沿って被塗物Wの搬送方向と逆方向に移動(回転)させることによって行う。鋼板5に付着した塗布剤はブレード9によって掻き取り、塗布ロール1に転移させて再利用する。その後、水等の洗浄液を鋼板5に滴下またはスプレーしブラシ10で鋼板5の加圧面を洗浄する。
被塗物Wがロックウール板などのように表面が毛羽立つものなどの場合、送りロール4には、必要に応じて下面に洗浄液を入れたバット11を配置して、被塗物W裏面からロール4に付着するゴミ等を洗浄除去し、ブレード12で洗浄液を除くようにしてもよい。
【0033】
装置例2
図2に示す装置は、ならい加圧部材を2個のナイフ状鋼板5が回転するようにしたものの例で、鋼板5の加圧面に付着した塗布剤はシリンダー14によって塗布ロール1に向かって進退動可能とされたブレード9によって掻き取られ、塗布ロール1に移されるようにしたものである。
本装置では、図1の送りロール4に代えて無端ベルト13を使用した。
【0034】
装置例3
図3に示す装置は、ならい加圧部材のナイフ状の鋼板5を複数個無限軌道16に回動可能に装着し、被塗物Wの搬送に応じて鋼板5を所定の位置に移動させ、そのときシリンダー15が作動して鋼板5の保持盤6を押圧してならい加圧できるようにしたものである。被塗物Wが過ぎ去るときに鋼板5を移動させ、次ぎの被塗物Wが来たとき次ぎの鋼板5がならい加圧できる位置に移動して来てシリンダー15で加圧される。
装置例4
図4に示す装置は、図3において無限軌道16が円形であるのに対して楕円形状の無限軌道18とした例である。なお、17は塗布剤供給装置を示す。
無限軌道は円形、楕円形に限らずナイフ状の鋼板を移動し循環できる形であればどのような形の軌道でもよい。
【0035】
装置例5
図5に示す装置は、ならい部材を図3に示す構造のものとし、ならい部材と塗布ロール1との間に転写ロール19を配置し、ブレード9を移動可能として鋼板5に付着した塗布剤を転写ロール19を介して塗布ロール1に転移させるようにものである。転写ロール19を適当な径とすることによって、ブレード9は固定方式とすることができる。
この塗布剤転写方式は、この装置に限定することなく上記の装置のいずれにも適用できる。
【0036】
上記装置例1〜5で示した装置では、ならい加圧部材のナイフ状の鋼板はいずれも被塗物の搬送方向と反対方向に曲面を描くように被塗物面から離されているが、ならい加圧部材を単に上方に引き上げる方法によってもよい。
本発明においてナイフ状の鋼板は、鋼板に限定されることなく鋼板と同様に本発明の目的を達成し得るものであれば使用できる。
上記における鋼板5を装着する無限軌道は、例えば、図6に示すように開口部が互いに対向する断面ほぼコ字型の2本のガイドレール20の間に懸架された支持軸21にナイフ状の鋼板5の保持盤6を軸着し、ガイドレール20内を走行するチエン22等に支持軸21を取付けて移動させるようにし、ガイドレール20は、鋼板5が作動する箇所だけ内側に張り出しているリブ20aを切り欠くかまたは狭い幅とし、その他はリブ20aを設けて鋼板5がガイドレール内に納まるようにしたものなどが使用できる。
このほか、多数の板を無端状に連接したものや無端ベルトにナイフ状の鋼板を装着してもよい。
【0037】
本発明によれば、ならい加圧するナイフ状の鋼板が被塗物が通り過ぎるときに被塗物上方に移動するようにしたため、パーティクルボード、ロックウール等の端面または表面の強度が低い板状物でも、端面等を破損することなく間歇的に本発明装置に送り込んで塗装することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明塗装装置の一実施例を示す模式図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す模式図である。
【図3】本発明の更に他の実施例を示す模式図である。
【図4】本発明の別の実施例を示す模式図である。
【図5】本発明の更に別の実施例を示す模式図である。
【図6】本発明における無限軌道の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 塗布ロール
2 絞りロール
3 塗布剤
4 送りロール
5 ナイフ状の鋼板
6 保持盤
7 支持部材
8 回転軸
9 ブレード
10 洗浄ブラシ

Claims (11)

  1. 塗布剤を塗布する塗布部材と、塗布部材の下流側でそれに近接して設置されるナイフ状の鋼板を備えた塗布剤をならい加圧する部材(ならい加圧部材)とからなる塗布装置を用いて、送り装置により間歇的に搬送される端面または表面の強度が低い板状物の表面に塗布剤を塗布して板面の塗装と板状物の凹陥部に塗布剤を充填するに際して、該塗布装置のならい加圧部材を複数枚のナイフ状の薄い鋼板を回転可能に備えた構成とし、間歇的に搬送される板状物に対応させて該ならい加圧部材を回転させて最下端に位置するナイフ状の鋼板を板状物に当接させ、該ナイフ状の鋼板を板状物が該鋼板を通過するまで静止保持すると共に該鋼板をその先端部が板状物板面に適当な面積で接し板面に接しない部分は曲面状となるように保持して塗布剤を摺圧塗布し、板状物が該鋼板面から離れるときに板状物の板面上方に該鋼板面が離れるようにすることを特徴とする板状物の塗装方法。
  2. 板状物の板面上方にナイフ状の鋼板を離す方法が、複数枚のナイフ状の鋼板を回転可能に備えたならい加圧部材の中心部の支点を軸とする外周に沿って板状物の搬送方向と逆方向に移動させることを特徴とする請求項記載の板状物の塗装方法。
  3. 板状物がならい加圧部材のナイフ状の鋼板を通過する際に、該ならい加圧部材と板状物とが接する部分に滞留した余剰の塗布剤を板状物表面から除去することを特徴とする請求項1または2に記載の板状物の塗装方法。
  4. 余剰の塗布剤を除去する手段が、ならい加圧部材のナイフ状の鋼板を板状物の搬送方向に対して、同一平面内で45度以上90度未満の角度で装着することを特徴とする請求項に記載の板状物の塗装方法。
  5. 余剰の塗布剤を除去する手段が、板状物がならい加圧部材におけるナイフ状の鋼板から離れるときに、該ナイフ状の鋼板面に余剰の塗布剤を付着させることを特徴とする請求項1記載の板状物の塗装方法。
  6. 余剰の塗布剤を除去する手段が、板状物がならい加圧部材におけるナイフ状の鋼板から離れるときに、該ナイフ状の鋼板をならい加圧部材の中心部の支点を軸とする円弧の外周に沿って板状物の搬送方向と逆向きに回転させることを特徴とする請求項に記載の板状物の塗装方法。
  7. ならい加圧部材における複数のナイフ状の鋼板が、円状あるいは楕円状の無限軌道(無端コンベア)に密接または所定の間隔で装着されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の板状物の塗装方法。
  8. ならい加圧部材におけるナイフ状の鋼板が、中央部の支点から円周方向へ等距離伸びた複数の支持体の先端にそれぞれ装着されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の板状物の塗装方法。
  9. 複数枚のナイフ状の鋼板を備えたならい加圧部材において、ならい加圧部材を回動させて余剰の塗布剤が付着したナイフ状の鋼板をならい加圧系外に移動させて該塗布剤を除去または回収することを特徴とする請求項に記載の板状物の塗装方法。
  10. 塗布剤が、主剤が水性エマルジョン及び/又は水性ラテックスで、架橋剤が(1)イソシアネート化合物、(2)分子中に2個以上のアジリジニル基を有する多官能アジリジン化合物、(3)水性エポキシ化合物、(4)有機ケイ素化合物の4つの群から選ばれた物質の1種または2種以上を組合せたものである請求項1から9のいずれか1項に記載の板状物の塗装方法。
  11. 送り装置により間歇的に搬送される端面または表面の強度が低い板状物の表面に塗布剤を塗布し凹陥部に塗布剤を充填するための塗布装置であって、塗布剤を塗布する塗布部材と、塗布部材の下流側でそれに近接して設置されるナイフ状の薄い鋼板を備えた塗布剤をならい加圧する部材(ならい加圧部材)とからなり、該ならい加圧部材を複数枚のナイフ状の薄い鋼板を回転可能に備えた構成とし、間歇的に搬送される板状物に対応させて該ならい加圧部材を回転させて最下端に位置するナイフ状の鋼板を板状物に当接させ、該ナイフ状の鋼板を板状物が該鋼板を通過するまで静止保持すると共に該鋼板をその先端部が板状物板面に適当な面積で接し板面に接しない部分は曲面状となるように保持して塗布剤を摺圧塗布し、板状物が該鋼板面から離れるときに板状物の板面上方に該鋼板面が離れるように構成したことを特徴とする板状物の塗装装置。
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