JP4143057B2 - 酸で触媒された水とエポキシ樹脂の共重合及びその使用 - Google Patents

酸で触媒された水とエポキシ樹脂の共重合及びその使用 Download PDF

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Description

本発明はエポキシ樹脂の重合により製造されたポリメリックポリオールに関するものである。
エポキシ樹脂はコーティング、接着剤、コンポジット、その他の多くの用途に使われる熱硬化性生成物を作るために広く使われている商業的に重要な材料である。商業に利用されているエポキシ樹脂として最大の量のものは、ジグリシジルエーテルビスフェノールF(DGEBF)、エポキシノボラック樹脂、及びジグリシジルエーテルビスフェノールA(DGEBA)をベースとしたものである。
ビスフェノールAから誘導されるエポキシ樹脂は、本質的に線状ポリマーであり、広い範囲の分子量で入手が可能であり、一般に以下の化学構造式で表される。
Figure 0004143057
ここでnはポリマーにおける繰り返し数の平均を表す。入手可能な分子量の生成物の範囲の下限は、ビスフェノールAと過剰のエピクロロヒドリンを反応させ、続いて塩基で処理することにより作られる。その工業製品の多くは純粋なDGEBAではなく、しばしば、nの値が約0.15かそれより少し大きいものであるが産業界の当業者によりそれらは液状エポキシ樹脂BADGEまたはDGEBAと呼ばれている。より高分子量のエポキシ樹脂(400Dalton以上)は、商業的にはいわゆる「アドバンスメント・プロセス」で製造されるがこれは過剰のDGEBAとビスフェノールAの反応であり、DGEBAのビスフェノールAに対する比率は、最終的な分子量を制御するのに使われる。
エポキシ樹脂は鎖の末端にエポキシ環を含み、そして(純粋なDGEBAを除き)ポリマーの骨格に沿って間隔をあけて、2級の水酸基を含んでいる。これらの2つの官能基は共にエポキシ樹脂を硬化するのに使われる。例えば、多官能アミン、メルカプタン、及びカルボン酸がエポキシ環を架橋するのに用いられる。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂のようなアミノ樹脂、及びポリイソシアネートが水酸基を介して架橋させるのに用いられる。最後に、レゾールのような樹脂は、水酸基及びエポキシ基の両方を介して架橋させる。多くの目的のためには、エポキシ末端基により架橋されるエポキシ樹脂のエポキシ当量(EEW)は、せいぜい800程度であり、しばしばこれよりずっと小さいこともある。一方で、水酸基を介して架橋する際には、一般には高分子量のエポキシ樹脂が好まれ、水酸基のない純粋なDGEBAのような低分子量のエポキシ樹脂は、そのような熱硬化系においては、全く用いられない。
高分子量のエポキシ樹脂はDGEBAとビスフェノールAの反応により製造されるので、現在の商業的なプロセスを用いて製造されるそのような樹脂は、最終製品に比較的高レベルのビスフェノールA及びDGEBAの残留物がある。不幸なことに、これらの化合物は人の健康への影響や擬似エストロゲン活性について関心がもたれている。これは、食品や飲料缶の内装のコーティング用の工業において特にそうであり、そこではエポキシ樹脂は現在、
莫大な量がコーティングに利用されており、アミノ樹脂やその他のOH反応性な架橋剤により架橋される。ビスフェノールA及びDGEBAは缶の中身に溶け出し得るものであり、それにより人間の食事の成分となりうるので、従って、架橋したエポキシ樹脂から得られる性質と類似の性質を有し、そのような高レベルのビスフェノールA及びDGEBAの残留物を有していないコーティングを開発することに対する強い要求が存在する。
エポキシ樹脂は、樹脂の骨格にある2級の水酸基によりアミノ樹脂などと架橋し得るという事実にもかかわらず、アクリルポリオールやポリエステルポリオール等のコーティングで利用されている他のポリオールについて必要なよりも、かなり高い温度及び/又は長い加熱時間が要求される。エポキシ樹脂の水酸基が比較的障害をうけた状況にあることが、この原因であると考えられる。明らかに、高温のオーブン温度及び/又は長い加熱時間は高い製造コストにつながるため、これは、通常は、コーティング等のエポキシ樹脂の利用に対して重大な欠点となる。
多官能エポキシ樹脂のカチオン重合あるいは酸触媒重合(または単独重合)によりゲル化したあるいは架橋した最終生成物を得ることは、重大な商業的重要性をもつよく知られたプロセスである。ルイス酸が最も広く使われており、適切なブレンステッド酸もやはり用いられ得る。C.A. May (Ed.), Epoxy Resin Chemistry and Technology, Marcel Dekker, Inc.: New York, 1988ではLidarikら(Polymer Sci. USSR, 1984, 5, 589)は、グリシジルエーテルとペンタクロライドアンチモン、三フッ化ホウ素、及び過塩素酸の錯体とを重合したと報告されている。さらなる例はMayにより報告されている。さらにエポキシ樹脂の光開始カチオン重合もよく知られており、やはり商業的に重要である。May (pp. 496-498)により概説されているように、カチオン性光開始剤というのは、光解離により強いブレンステッド酸を発生する材料であり、これが、エポキシド重合の真の触媒として役立つのである。
水と一官能エポキシド化合物の共重合は前から知られている。例えば、R.W. Lenz, Organic Chemistry of Synthetic High Polymers, Interscience Publishers: New York, 1967, pp. 531-546では、エポキシドを含む環状エーテルの開環重合が概説され、C.Matignonら(Bull. Soc. Chim. 1. 1308 (1934))がエチレンオキシドの酸触媒水和から得られるオリゴマー分布に対する水の量の影響について研究したことが記されている。
US 6,331,583 B1では水溶性乳状状態で低分子量のエポキシ樹脂を酸触媒で不可逆的に重合することを含む方法により製造された乳状化ポリメリックポリオールの組成物が開示されている。コーティング組成物が、様々な架橋剤と架橋した乳状化ポリメリックポリオールから製造されている。
US 2,872,427では、ポリエポキシド樹脂の油−水エマルジョン及びそれと硬化剤として作用する酸を含めた様々な硬化剤との加熱硬化が開示されている。
必要によっては溶媒の存在下で、多官能エポキシド化合物と水は特定の酸触媒で処理することにより共重合して高分子量のポリオール生成物を生成する。ポリオール生成物の分子量(MwまたはMn)は多官能エポキシド化合物に対する水の比率を変えることにより変えられる。
本発明の具体例において、有効量の酸触媒の存在下、必要によっては実質的にエポキシド樹脂と水を共に溶解する溶媒の存在下に、水の量をゲル化を防ぐのに十分な量にしておき、多官能エポキシドと水を共重合させることを含む方法を提供するものである。水を用いて共重合を行うが、重合が水溶性ポリマーの分散につながるので、水溶性分散、すなわ
ちエマルジョンの形態では行わない。
本発明の別の具体例では、数平均分子量(Mn)がそれらが製造された多官能性エポキシ樹脂の分子量の少なくとも約2倍の高分子量ポリオールすなわちポリメリックポリオールを含む組成物を提供するものである。DGEBA樹脂の場合Mnは少なくとも約750となりうるものである。ポリメリックポリオールは、グリコール末端基及び2つのグリシジル単位と1級及び/又は2級アルコールを含む繰り返し単位構造を含む。本発明の共重合の方法に従って製造すれば、これらのポリオール組成物は、水溶性エマルジョン、分散、重合に必要な界面活性剤、すなわち乳化剤を実質的に含まないものとなる。
本発明の別の具体例はビスフェノールAのジグリシジルエーテルから製造される高分子量のポリオール、すなわちポリメリックポリオールを含む組成物を提供するもので、ポリオール中の残留ビスフェノールAのレベルが、20ppm未満であり、好ましくは10ppm未満であり、残留するビスフェノールAのジグリシジルエーテルのレベルが、500ppm未満、好ましくは100ppm未満であるものである。
また別の具体例では、高分子量のポリメリックポリオールがメラミン−ホルムアルデヒド樹脂やポリイソシアネートのようなアミノ樹脂を含む適切なOH反応性の架橋剤と共に調合され、比較的低い加熱温度で、高硬度や耐溶剤性のような優れた性質を示す架橋フィルムが得られる。
〔発明の詳述〕
ポリメリックポリオールを作る方法には、酸物質の存在下、場合によっては、好ましくは反応物質を溶解させる、すなわち溶液重合を可能にする重合媒体となる溶媒の存在下、多官能エポキシド樹脂とエポキシド樹脂の重合によるゲル化を防ぐのに十分な水を重合させることが含まれる。
本発明で有用な多官能エポキシド化合物または樹脂は平均して分子当たり1つ以上の1,2−オキシラン基を含む化合物を含むもので、酸触媒の触媒活性を破壊し、所望の共重合を阻害する塩基性官能基は含まないものである。そのようなエポキシドは、Y. Tanaka,
“Synthesis and Characteristics of Epoxides”, in C.A. May, ed., Epoxy Resins Chemistry and Technology (Marcel Dekker)に記載されている。例として、ポリ不飽和有機化合物のエポキシド、エピハロヒドリンのオリゴマー、ヒダントイン及ヒダントイン誘導体のグリシジル誘導体、多価アルコールのグリシジルエーテル、トリアジンのグリシジル誘導体、多価フェノールのグリシジルエーテルが含まれる。ポリ不飽和有機化合物のエポキシドとしては、ジビニルベンゼン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロドデカジエン、シクロドデカトリエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン、ブタジエン、ポリブタジエン、ポリイソプレン等が含まれる。多価アルコールのグリシジルエーテルとしては、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びブチレングリコールのグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等が含まれる。ポリメリック多価アルコールのグリシジルエーテルも好適であり、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールのグリシジルエーテル、エチレン、プロピレン、及びブチレンオキシドの様々な共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコール等が含まれる。グリシジル誘導体にはトリグリシジルイソシアヌレートが含まれる。
有用な別の類のエポキシ樹脂は脂環式エポキシ樹脂であり、その例はDow Chemical社、かつてはUnion Carbide社で製造される。これらは、シクロヘキセンを含む化合物を酸化し、2重結合に酸素を付加することにより作られる。有用な脂環式エポキシ樹脂には、ERL-4221、ERL-4299、及びERL-4206が含まれる。
多価フェノールのグリシジルエーテルには、レゾルシノール、ヒドロキノン、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジフルオロフェニル)−メタン、4,4′−(9−フルオレニリデン)ジフェノール、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)−プロパン、2,2−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールAとしてより広く知られる)、ブロム化ビスフェノール−A、クロル化ビスフェノールAおよびビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン(ビスフェノールFとしてより広く知られ、2−ヒドロキシルフェニル異性体が様々な量で含まれる)等を含む2価フェノールのグリシジルエーテルが含まれる。やはり有用なものとして、以下の構造式の上級2価フェノールがある。
Figure 0004143057
ここでnは整数であり、Rは上記の2価フェノールような2価フェノールの2価の炭化水素ラジカルである。このような材料は、2価フェノールとエピクロロヒドリンの混合物を重合させるか、あるいは2価フェノールのジグリシジルエーテルと2価フェノールの混合物の反応を鎖伸長させることにより製造される。任意の分子においてnは整数であり、材料は常に、必ずしも全体の数ではないnの平均値により特徴付けられる混合物である。本発明において有用なのは、nの平均値が0から15のポリマーである。
本発明において、やはり有用なのは、エポキシノボラック樹脂であり、これはノボラック樹脂のグリシジルエーテルである。ノボラック樹脂は、モノあるいはジアルデヒド、最も普通にはホルムアルデヒドと一価または多価フェノール材料との反応生成物である。用いられる一価のフェノール材料には、フェノール、クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、ノニルフェノール、オクチルフェノール、その他のアルキル、フェニル置換フェノール等が含まれる。多価フェノール材料には、ビスフェノールAを含む様々なジフェノールが含まれる。ノボラックに用いられるアルデヒドには、ホルムアルデヒド、グリオキサール、及び約C4までの高級アルデヒドが含まれる。ノボラックは典型的には水酸基数が異なるものの複合混合物である。
好ましい多価エポキシ化合物は、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、鎖伸長された(advanced)上級のビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル及びエポキシノボラック樹脂である。
多官能エポキシ樹脂の平均官能基数が増えるにつれ、よく知られたゲル化の理論で予想されるように、ゲル化を防ぐには、エポキシ樹脂の当量当たりの水の比率を増やすことが求められることが当業者により認められている。
普通の水道水が、本発明のポリオールを製造するための水を供給するのに使用される。しかしながら、多くの場合、水道水はある種の用途には好ましくない高レベルのイオン種を含み、また水道水は純度がいくらか変動するという傾向がある。それ故、脱イオン化し
た、または蒸留した水、あるいは別の純化した形態の水を用いることは、しばしば有利になる。重合のための水の最小量は、ポリマー生成物のゲル化を避けるのに十分な量、好ましくは約2.5〜10g水/エポキシド樹脂当量、または5〜20g水/100gエポキシド樹脂である。水の量の上限値は所望のポリメリックポリオールの分子量により決定される。任意の多官能エポキシド化合物について、水が反応物質として使われるほど、ポリメリックポリオール生成物の分子量は小さくなる。
多官能エポキシド化合物と水を共重合させるためには、所望の技術的効果をもたらすことのできる酸触媒が要求される。全ての酸物質が好適なわけではない。特定のブレンステッド酸及びルイス酸は共重合の有効な触媒であることが見出されている。
多くの酸、とりわけHXとして一般に示されるブレンステッド酸は、次式に示されるようにHXが環に付加することによりエポキシド基と反応する。
Figure 0004143057
このように反応する酸の例としては、硫酸、塩酸、多くの有機スルホン酸、カルボン酸、リン酸、多くのその他の有機及び無機酸がある。もし酸触媒が用いた条件下でこのように反応し、安定した生成物が得られれば、触媒は消費され所望の重合は起こらないであろう。理論に束縛されるものではないが、本発明に従い、ブレンステッド酸を用いて水との共重合を達成するためには、用いるブレンステッド酸触媒は、非常に弱い求核試薬である対イオンX-を含まねばならず、その結果、水及びアルコールは対イオンX-を選択しエポキシドに付加する。非常に弱い求核性のカウンターイオン有する酸は、非常に強い酸となる傾向があることが当業者により認識されている。
ある酸触媒、とりわけあるルイス酸触媒は、水の存在下で不安定である。それ故、酸触媒に対する別の要求は、水を含む重合反応媒体中で十分な時間安定であり、所望の技術的効果が得られることか、酸と水との反応生成物がそれ自体所望の技術的効果を達成するため十分に強い酸であることである。酸材料は重合反応媒体に十分に溶解し、所望の技術的効果を生み出すものでなければならない。好ましくは少なくとも0.01g/100ml反応媒体溶液である。
用いる酸材料の量は、所望の温度及び時間制限で、エポキシ樹脂と水の重合反応を促進するのに十分な量である。そのような触媒量は、酸材料、用いる溶媒やエポキシ樹脂に依存するが、一般にはリットル当たり0.001から1当量酸触媒であり、好ましくは0.01から0.5当量/Lである。
適切な酸には、特定のブレンステッド酸、とりわけブレンステッドスーパー酸、及び特定のルイス酸が含まれる。ブレンステッド酸材料は、pKa≦1でなければならず、好ましくは≦0である。
ルイス酸は、特に制限されないが、AlCl3、SbCl3、BiCl2、InCl3、FeBr3、FeCl3、SnCl4、TiCl4、ZnCl2、ZnCl4、BF3、ボロントリフルオライドエーテレートのようなBF3の種々の誘導体、ジアルキル亜鉛触媒、トリアルキルアルミニウム触媒が含まれる。ルイス酸はアルコール、エーテル、水等との錯体として用いることができる。好適なルイス酸のさらなる例は、Y.Ishi and S.Sakai, “1,2-Epoxides", in K.C.Frisch and S.L Reegan (ed.), Ring-opening Polymerization, Marcel Dekker: New York, 1969, pp.13-109に見出され、参照により本文に加入する。Y.Chujo and T.Saegusa, “Ring-opening Polymerizati
on", in J.I.Kroschwitz(ed.), Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, Wiley: New York, 1988, Vol. 14, pp.622-647に記載されているように、共触媒や促進剤をルイス酸触媒と組み合せて用いることができる。特に有用なルイス酸には、ボロントリフルオライドエーテレートのようなBF3とアルコール、エーテル、水等との錯体が含まれる。
スーパー酸は本発明の目的にはとりわけ有用な類のものである。それらは、G.A.Olah, G.K.S.Prakash, and J.Sommer, Superacids, John Wiley & Sons: New York, 1985に記述されている。有用なスーパー酸には、過塩素酸、フルオロ硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及びパーフルオロアルキルスルホン酸が含まれる。SbF5、TaF5、NbF5、PF5、及びBF3のようなルイススーパー酸も含まれる。SbF5、TaF5、NbF5、PF5、及びBF3のようなフッ素化ルイス酸と組み合せたフッ化水素も含まれる。SbF5、TaF5、NbF5、PF5、及びBF3のようなルイス酸と組み合わせた硫酸、フルオロ硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及びパーフルオロアルキルスルホン酸等の酸化されたブレンステッド酸も含まれる。
一般に本方法にとりわけ有用であり、特に水と2価のフェノールのジグリシジルエーテルとの共重合に有用である超酸には、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸、テトラホウフッ化水素酸、ヘキサフルオロリン酸、三フッ化ホウ素が含まれる。
本方法により誘導されるポリマーの構造は、上述した典型的上級エポキシ樹脂の構造とは非常に異なっている。13C NMRとレーザー脱離/イオン化(MALD/I)マススペクトルにより援助されたマトリックスに基き、ポリマーは次の構造を有すると考えられる。
Figure 0004143057
ここで、Xはジグリシジルエーテルの有機連結基であり、Rは水素か次式の基1もしくは2のいずれかである。
Figure 0004143057
ここで、R′=R又はHであり、またm、n、p、q、r、s、t、u及びvは0から約50までの範囲であるが、ただし(m+n+p)≧1であり、m、n及びp、q、r及びs、t、u及びv単位はランダムな順序で現れる。Xに対する好ましい有機連結基には次のものが含まれる。
Figure 0004143057
例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルが出発材料である場合には、ポリメリックポリオールは、次式の構造を有する。
Figure 0004143057
ここでR=水素または次式の基1もしくは2のいずれかである。
Figure 0004143057
ここでR′=RまたはHであり、m、n、p、q、r、s、t、u及びvは0から約50までの範囲の数であるが、ただし(m+m+p)≧1であり、m、n及びp、q、r及びs、t、u及びv単位はランダムな順序で現れるものとする。従って、慣用的なビスフェノールAエポキシ樹脂とは対照的に、繰り返し単位構造には、これらのアルコールから誘導される対応する枝分かれ単位ばかりでなく、2つのジグリシジル単位、1級及び/又は2級アルコールが含まれ、全てのあるいはほぼ全てのエポキシド末端基は、グリコール末端基に加水分解されている。R=Hのときには、繰り返し単位構造には2つのグリシジル単位及び1級及び/又は2級アルコールが含まれる。示された構造では、繰り返し単位には2つの水酸基またはそれに相当する枝分かれ点が1級であるところは含まれない。なぜなら、これらの単位は、NMRスペクトルで検出されないからである。しかしながら、それらは反応混合物中に存在するかもしれないが、NMRの検出限界よりも少ない量である。
理論に束縛されるものではないが、化学構造はエポキシドのプロトン化によって反応が開始される重合機構から生じるものである。
プロトン化したエポキシドはさらに水と反応して、よりプロトン化したエポキシドと反応することにより重合したポリオールに転換するジオール前駆体を生じ、次に示したような繰り返し単位が生じる。
Figure 0004143057
共重合のポリオール生成物の分子量は、多官能エポキシド化合物の量に対して用いた水の量に依存する。ポリスチレンを規準としたGPCにより測定された有用な数平均分子量(Mn)は、そのもとになる多官能エポキシド樹脂の分子量の少なくとも約2倍であり、(ビスフェノールのジグリシジルエーテルに対しては少なくとも約750)、好ましくは分子量の少なくとも4倍であり、8倍あるいはそれ以上にまでわたり、反応媒体がゲル化しないところがMnの最大値となる。水がある臨界の最小量以下になると、反応生成物はゲルであり、それ故、分子量は定義されない。当量が185−192の市販のビスフェノールAのジグリシジルエーテルを使い、水の最小量が、用いた特定の触媒、触媒の量、反応用溶媒の性質、及び温度に依存するということが判った。しかし、25℃から90℃では、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル100g当たり、水の最小量は5から8gの範囲内である。いずれにせよ、ゲル化生成物が得られるようになるまで、エポキシ樹脂に対する水の量を次第に少なくしていくという小スケールの反応を行い、水の臨界量を決定することは、当業者にとり比較的簡単なことである。
本発明のポリメリックポリオールの重合における水の一部を一官能のアルコールで置き換えることも可能である。好適なアルコールには、直鎖及び分枝脂肪族アルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコールが含まれる。アルコールは1つのエポキシド基と反応し、ポリマー中にエーテル及びOH基を生成するが、水は2つのエポキシド基と反応し、エーテルと2つのOH基が生成する。従って、アルコールは重合の連鎖を停止し、分子量及びゲル化を防ぐのに必要な水の臨界量を減らす。最終生成物は、より少ない数のOH基を有し、ポリマーに取り込まれたアルコールの数に対応する大きな水酸基当量を有する。そのような修飾は最終生成物の性能に影響を及ぼすと予想される。例えば、大きな水酸基当量により架橋密度が減少し、それにより一般的には耐溶剤性が減少し、柔軟性が向上する。
本共重合に用いられる好適な溶媒は、実質的に多官能エポキシド化合物と水を溶解し、本質的に均一な反応混合物が得られるような溶媒である。溶媒を用いる他の利点には、反応媒体の粘度を減少させることができることが含まれる。もし、用いる水の量がゲル化を避けるのに十分である場合には、それは非常に大きくなる。また、溶媒を用いる利点には、反応温度をより確実に制御できるようになることも含まれる。溶媒は酸触媒の作用を妨害する塩基性のものであってはならない。重要なことは、溶媒が反応条件下で副反応にかなりの程度まで寄与しないこと、または、もし副反応に寄与する場合には、意図する使用において生成物の機能に対して有害な性質を与えないことである。好ましい溶媒にはエーテルが含まれ、特定の例としては、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、トリグリム等の水混和性エーテルがある。
反応は0℃あるいはそれ以下から約250℃までの温度で行うことができるが、反応は約20℃から150℃で行うのがよく、好ましくは25℃から120℃であり、さらに好ましくは50℃から100℃である。反応圧力は通常は大気圧であるが、もし望まれるなら、それに代わる圧力で反応が進められる。圧力は、反応温度が溶媒の沸点以上になるときに必要となる。
反応はエポキシ樹脂、溶媒、0から100%の水を混合し、もしあれば、残りの必要な水と共に酸触媒を加えることにより達成される。共重合は非常に発熱するので、本手順はかなりの熱量を発生する。大きなスケールの操作では、この過程で発生する熱を取り除き、反応温度を制御することは困難である。この問題を避ける別の手順は、一部あるいは全部の溶媒、0から100%の水、場合によっては一部のエポキシ樹脂を混合してから、酸触媒と残りの水を加えることである。残りのエポキシ樹脂は、残りの溶媒で希釈され、15分から24時間の範囲、好ましくは30分から8時間の範囲の時間内に、徐々に反応混合物に加えられる。この方法では、反応中に発生する熱は、容易に取り除かれ、反応温度はよく制御される。この方法に対する多くのその他のバリエーションも、当業者にとり明白である。
例えば、重合反応を促進した後、ゲル化が起こるよりも短い時間でなければならないが、一定時間、一部のあるいは全部の水を加えないでおき、それから水を加えることもできる。この方法では、全ての水が重合反応を促進される前に存在する場合よりも、分枝生成物が多く生成する。
通常は共重合用酸触媒を中和しておくこと及び/又はそれを反応媒体から除去することが望まれる。中和は、ナトリウム、カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基を加えることにより達成される。その他の適切な塩基も当業者にはよく知られている。触媒の除去は、塩基で中和して、生成した反応媒体の不溶の塩を引き続いてろ過するか、あるいは強塩基や弱塩基のイオン交換樹脂のような酸触媒を除去するイオン交換樹脂で反応混合物を処理して達成される。
本発明の方法により製造されるポリマーは、水酸基と反応する架橋剤を用いて架橋することができる。多くのそのような架橋剤が知られており、工業的に重要である。そのような架橋剤には、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、グリコウリル−ホルムアルデヒド樹脂、そればかりでなくこれらの樹脂のエーテル化誘導体を含むいわゆるアミノ樹脂が含まれる。それらは、Z.W.Wicks, F.N.Jones, and S.P.Pappas, Organic Coatings Science and Technology, 2nd Ed.,Wiley-Interscience: New York, 1999, pp. 162-179に記載されている。水酸基と反応する別の類の有用な架橋剤は、多官能イソシアネートである。それらは、Z.W.Wicks, F.N.Jones, and S.P.Pappas, Organic Coatings Science and Technology, 2nd Ed.,Wiley-Interscience: New York, 1999, pp.180-207に記載されている。レゾールは別の類の有用なOH活性架橋剤である。
アミノ樹脂架橋剤を用いるときには、コーティング組成に酸触媒を含める必要がしばしばある。用いるアミノ樹脂のタイプに応じて、それは、スルホン酸のような強酸触媒になったり、カルボン酸のような弱酸になったりする。例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(HMMM)のような完全にアルキル化したメラミン−ホルムアルデヒド樹脂には、通常、強酸触媒が必要になるが、一方、高イミノ部分アルキル化樹脂は、弱酸触媒によく反応する。一成分組成で長期間の貯蔵が必要ならば、酸触媒を揮発性アミンでブロックするのが普通である。多くのブロックされた酸触媒が商業的に入手可能である。さらに、一成分組成にはしばしばメタノール、エタノール、ブタノール、グリコールエーテル等の揮発性アルコールが含まれるが、これにより組成の安定性が改良される。
アミノ樹脂とポリオールは、通常、化学量論に基いてではなく、むしろ重量に基いて調合される。これは、ひとつには多くのアミノ樹脂架橋剤がポリオールとのエーテル交換反応に匹敵する速さで自己縮合するからであり、また多くのアミノ樹脂は官能基数が非常に多く、有用な性質を得るには、全ての反応基が反応する必要がないことによる。しかしながら、得られる正確な性質は、ポリオールに対するアミノ樹脂の比率の関数であり、決められた用途に対する最良の組成は、通常はこの比率を変えた多数の実験を行うことにより見出される。有用な性質を生み出すための、アミノ樹脂架橋剤固体に対する本発明のポリマー固体の重量比は、98:1から50:50までの間で変わり、好ましくは95:5から70:30である。
アミノ樹脂に対する硬化時間及び温度は、組成の性質、触媒レベル、存在するならば触媒のブロック剤、及び所望の正確な性質に応じてかなり変わる。触媒レベルは、全固形樹脂ベースで約0.05%から10%まで間で変わる。硬化温度は室温(約20℃)から約300℃までの間で変わり、硬化時間は数時間から数秒までの間で変わる。例えば、高レベルの触媒と低温硬化、長時間硬化の組み合せは、木材パネルのような高温に耐えることができない基材に対して用いられる。これに対し、コイルコーティングは、触媒がもっと低いレベルで、非常に高い温度でほんの数秒間で硬化させる。
本発明のポリマーを硬化するのに有用なイソシアネートには、芳香族イソシアネート及び脂肪族イソシアネートが含まれる。有用な芳香族イソシアネートには、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート(MDI)、及びホルムアルデヒドとアニリンの反応によるオリゴマーから誘導される芳香族イソシアネート等の商業的に入手可能な芳香族イソシアネートが含まれる。脂肪族イソシアネートには、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジソシアネート、ビス−(4−イソシアネートシクロヘキシル)−メチルジイソシアネート(H12MDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、及びm−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート(m−TMI)の重合により製造されたポリメリックイソシアネート等の商業的に入手可能な脂肪族イソシアネートが含まれる。さらに、イソシアヌレートタイマー、ビュウレット、及びトリメチロールプロパンのようなポリオールとのアダクト等の脂肪族及び芳香族イソシアネートの誘導体は、本発明において有用な架橋剤である。
イソシアネートは修飾せずに用いられ、その場合、組成は2成分となることが多く、ポットライフは、数10分から1日程度であり、イソシアネートとポリオールは別々の容器に保存され、使用前に混合される。これらの系に対する硬化温度は一般には室温から中程度の加熱温度までの範囲である。反応は通常、スズ、ビスマス、ジルコニウム、その他の金属塩触媒、あるいは3級アミン、あるいは金属とアミンの組み合せにより促進される。一方、イソシアネートは、放出されたブロック剤と反応し、加熱条件下でイソシアネートが再形成され、それが引き続いて本発明のポリオールと反応する。有用なブロック剤には、揮発性アルコール、フェノール、ケトキシム、及びβ−ケト−エステルが含まれ、これらは当業者によく知られている。二成分組成にて使用された触媒と類似の触媒が、一成分組成で使用される。約90℃から300℃にわたる比較的高い温度が使用され、再びそれは、触媒濃度及び硬化時間要求に依存する。
本発明の樹脂及び架橋剤から製造されるコーティングは、溶媒、充填剤、顔料、顔料分散剤、レオロジー制御剤、チキソトロピー付与剤、フロー及びレベリング助剤、消泡剤等を含むコーティング組成に関する当業者によく知られた様々な成分により調合される。本発明のコーティングは、スプレイ、ブラシ、ローラー、ドクターブレード、その他当業者に知られたものを含む数多くの技術により塗布される。コイルコーティングにおいて使用されているような特別な工業装置を用いて塗布することもできる。当業者に理解されてい
るように、数多くの基板が、適切に表面が準備された本発明のコーティングの適用に向いている。そのような基板には、以下に限定されないが、木材や様々なプラスチックばかりでなく、様々なタイプの金属、特にスチールとアルミニウムが含まれる。
実施例1
本実施例は、100gの水に対して12gの水を用いたポリメリックポリオールの製造を示すものである。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた1000mlの4口丸底フラスコに、250gのEpon(R) 828樹脂(Resolution Chemical社、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルをベースとした液状エポキシ樹脂、エポキシ当量185-192)及び250gの1,4−ジオキサンを加えた。ヒーティングマントルを用いて温度を90℃にまで上げ、8.33gの60%過塩素酸水溶液を加えたところ、3℃発熱した。90℃で1時間攪拌した後、26.67gの脱イオン化水を反応混合物に加えた。1.5時間攪拌した後、ジェム−ジメチルの1383及び1362cm-1の吸収を基準としたIRスペクトルにおけるエポキシドの916cm-1の吸収を測定することにより、およそ99%のエポキシド基が消費されていると決定された。反応混合物を90gのTHFで希釈し、63mlのAmberlite(R) IRA-67弱塩基イオン交換樹脂(Rohm and Hass社)を加えて、直ちに中和した。最終生成物は45.9%NV(1時間、90℃)であり、ポリスチレンを規準としてTHF中で測定したGPCにより、Mw=4155、Mn=1580、Mw/Mn=2.6となった。
実施例2
本実施例はIRスペクトルにより反応の程度を測定する手順を説明するものである。数滴の溶液をSpectra-tech, Inc Shelton, CT.より入手できる区画外の減衰全反射率45°のZn−Seフラットセルの上に垂らした。柔らかい綿のパッドを使ってセル表面に溶液を塗り付けた。約1分間、溶媒が得られた薄膜から蒸発できるようにした。吸収モードでIR(32スキャン)を得て、続いてスペクトルの2次微分を得た。1383及び1362cm-1のジェム−ジメチルの吸収の高さを測り、916cm-1のエポキシ環の吸収の高さをこれで割った。ジェム−ジメチル基は反応条件下で不活性なので、これにより規格化されたエポキシドの吸収が得られた。時間の関数として反応の程度を見積もるために、時間tにおける規格化されたエポキシの吸収をt=0での吸収で割った。もしも溶媒が916cm-1付近に強い吸収を有し、そして高分子量の生成物が製造されたときに起こりうる、溶媒がフィルムから抜けにくいときは、この手順は正確ではない。
実施例3〜8
本実施例は様々な量の水を用いたポリメリックポリオールの製造を示すものである。実施例1の一般的な手順に従い、表1に記載したポリオールが製造された。IRスペクトルにより反応が本質的に終了した(>98%エポキシド変換)ことが示されるまで、温度を保持して反応を行った。
Figure 0004143057
実施例9
本実施例は、100gのエポキシ樹脂当たり6.5gの水、過塩素酸触媒を用い、水と触媒を同時に添加するポリメリックポリオールの製造を示すものである。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた1000mlの4口丸底フラスコに、200gのEpon 828樹脂及び200gの1,4−ジオキサンを加えた。ヒーティングマントルを用いて温度90℃にまで上げ、6.66gの60%過塩素酸(0.0398モル)と10.33gの脱イオン化水の混合物を反応混合物に加えた。4時間攪拌した後、IRスペクトルにより、およそ>99%のエポキシド基が消費されたことが測定された。反応混合物を75gの2−ブトキシエタノールにより希釈し、60mlのAmberlite IRA-67弱塩基イオン交換樹脂を添加して、直ちに中和した。ポリスチレンを規準としたTHF中で測定したGPCにより、Mw=12,300、Mn=2640、Mw/Mn=4.6となった。
実施例10
本実施例は、触媒としてのメタンスルホン酸の使用を示すものである。5.46gの70%メタンスルホン酸(0.0398モル)と11.36gの脱イオン化水の混合物を過塩素酸と水の混合物の代わりに用いた以外は、実施例9の一般的な手順に従った。90℃で5.5時間加熱し、室温で一晩攪拌し、さらに90℃で9時間加熱したところ、IRスペクトルにより、わずか10%程度のエポキシド基が失われたことが示された。本実験により、こうした条件のもとでは、メタンスルホン酸は、過塩素酸に比べて、より効率の悪い触媒であることが判った。
実施例11
本実施例は、触媒としてのp−トルエンスルホン酸の使用を示すものである。7.48gのp−トルエンスルホン酸(0.0398モル)と13.00gの脱イオン化水の混合物を過塩素酸と水の混合物の代わりに用いた以外は、実施例9の一般的な手順に従った。90℃で5時間加熱した後、IRスペクトルにより測定可能なエポキシドの消失がないことが示された。本実験により、こうした条件のもとでは、p−トルエンスルホン酸は効率の良い触媒ではないことが判った。p−トルエンスルホン酸は、圧力をかけたより高温で効果的であろう。
実施例12
本実施例は触媒としての硫酸の使用を示すものである。4.05gの96.2%硫酸(0.0398モル)と12.84gの脱イオン化水の混合物を過塩素酸と水の混合物の代わりに用いた以外は、実施例9の一般的な手順に従った。90℃で6時間加熱した後、試料を取り除いて滴定して、氷酢酸とテトラエチルアンモニウムブロミドの存在下で過塩素酸を用いエポキシド当量(EEW)を測定した。試料を分析したところ、エポキシ樹脂固体をベースとしてEEWが249となり、これにより22.4%のエポキシド基の変換が起こったことが示される。本実験により、こうした条件のもとでは、硫酸は過塩素酸よりも効率の悪い触媒であることが判る。
実施例13
本実施例は触媒としてのトリフルオロメタンスルホン酸とエポキシ樹脂に対する13%の水の使用を示すものである。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた250mlの3口丸底フラスコに、50gのEpon828樹脂と50gの1,4−ジオキサンを加え、24℃で攪拌した。6.50gの脱イオン化水と1.30gのトリフルオロメタンスルホン酸の混合物を滴加漏斗を用いて加えた。反応混合物は、その後30分間、33℃まで発熱した。さらに30分後、温度を60℃にまで上げ、ここで、IRスペクトルによりエポキシドの変換が約95%になっていると見積もられた。混合物を60℃で4時間保持した。室温まで冷却した後、12.5mlのAmberlite IRA-67イオン交換樹脂で中和した。最終生成物は、Mw=2455、Mn=1320であった。
実施例14
本実施例は触媒としてのトリフルオロメタンスルホン酸とエポキシ樹脂に対する6.5%の水の使用を示すものである。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた250mlの3口丸底フラスコに、50gのEpon828樹脂と50gの1,4−ジオキサンを加え、24℃で攪拌した。3.25gの脱イオン化水と1.30gのトリフルオロメタンスルホン酸の混合物を滴加漏斗を用いて加えた。反応混合物は15分間37℃まで発熱した。さらに1時間後、温度を約2時間50℃まで上げ、それから60℃としたが、ここで反応混合物はゲル化した。
実施例15
本実施例はエポキシ樹脂を徐々に追加すること示すものである。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた500mlの4口丸底フラスコに、30.00gのEpon828樹脂と76.67gの1,4−ジオキサンを加えた。追加漏斗に一定圧を加え、3.33gの60%過塩素酸を5分間かけて加えた。さらに30分経った後、温度を39℃にまで上げた。次いで、マントルから熱を加えて、温度を65℃まで上げた。70.00gのEpon828樹脂と23.33g1,4−ジオキサンの混合物を、テフロンラインの付いたMasterflex(R)ペリスタルティックポンプを用いて、2.5時間かけて徐々に加えた。添加が終了してから30分後に試料を取り除き、氷酢酸とテトラエチルアンモニウムブロミドの存在下、過塩素酸を用いて滴定した。混合物は、さらに3時間65℃で保持し、次いで40℃に冷却し、25mlのIRA-67イオン交換樹脂を用いて中和した。最終生成物は、Mw=5360、Mn=1900であった。
実施例16
本実施例は触媒としてのルイス酸触媒の使用を示すものである。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた250 mlの3口丸底フラスコに、50.00gのEpon828樹脂、50.00gの1,4−ジオキサン、及び4.00gのDI水を加えた。温度は25℃であった。注射器により1mlのボロントリフルオロライドエーテレートを加えた。その後、1.5時間、徐々に発熱して温度は44℃にまでなった。反応物を65℃まで加熱して、その温度で3.25時間保持した。この時点で氷酢酸とテトラエチルアンモニウムブロミドの存在下、過塩素酸を用いた滴定により、終点が見出されなかった。これより、この方法の検出限界の範囲内で、エポキシドの変換が完了したことが判る。加熱をさらに3時間続け、IRA-67 イオン交換樹脂を加えて反応生成物を中和した。最終生成物は、Mw=9010、Mn=2445であった。
実施例17
本実施例では、市販のエポキシ樹脂と本発明のポリオールにおけるビスフェノールAとDGEBAの残留レベルを比較する。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた1000 mlの4口丸底フラスコに、250gのEpon828樹脂と250gの1,4−ジオキサンを加えた。ヒーティングマントルを用い、温度を90℃まで上げ、8.33gの60%の過塩素酸水溶液を加えた。これにより3℃発熱した。90℃で1時間攪拌した後、14.17gの脱イオン化水を反応混合物に加えた。反応混合物を90℃で23.5時間保持し、125gのTHFで希釈し、62mlのAmberlite IRA-67弱塩基イオン交換樹脂を添加して、直ちに中和した。ポリスチレンを規準としたTHF中でのGPC測定により、生成物はMw=19700、Mn=2820であることが測定された。材料を109.31gの2−ブトキシエタノールと共に、蒸留ヘッドの付いた4口丸底フラスコに移した。ヘッドの温度が116℃に到達するまで溶媒を取り除き、多くの1,4−ジオキサンを除去した。最終生成物は固形分量が76.8%であることが、110℃、1時間で決定された。
Waters 996フォトダイオードアレイ検出器の付いたWaters Alliance 2690 HPLCを用いたHPLCにより、この生成物のビスフェノールA及びDGEBAを分析した。カラム温度を40℃としてWaters Symmetry C18カラム(250×4.6mm)上で、30%のアセトニトリルと70%の水が1時間で70%のアセトニトリルと30%の水になる勾配のもとで、HPLCを行った。校正規準としてビスフェノールA99+%とEpon826樹脂を用いた。これは85%のDGEBAモノマーを含んでいるとみなした。上述したように製造した樹脂を、表2に示されるように、樹脂A(EEW 1700-2300)、樹脂B(EEW 2300-3800)と表した市販のビスフェノールA樹脂と比較した。本発明のポリオールは、これらの市販の高分子量のエポキシ樹脂に比べて、ビスフェノールA及びDGEBAの残留レベルがずっと低いことが明白である。
Figure 0004143057
実施例18〜21
本実施例は実施例5と17のポリオールからなるメラミン硬化コーティング、及び比較用組成との比較を示すものである。表3に記した重量部に基く組成を調合した。全ての組成には、固形ベースで80/20の比率のポリオール樹脂とヘキサメトキシメチルメラミン−ホルムアルデヒド樹脂(HMMM, Resimence(R)747, Solutia社)及び固形で0.03%のp−TSAが含まれる。#20ワイヤーの巻かれたバーを有するBonderite(R)1000パネル(鉄−リン処理スチール)に塗布する直前に、10%のp−TSAを組成に加えた。フード中で30分間、溶媒がパネルか抜け出るようにした。次いで、パネルを表4に示す指定の温度で30分間加熱した。慣用的な高分子量のエポキシ樹脂に比べずっと低い温度で、本発明のポリメリックポリオール樹脂は、優れた化学的耐性(>250 MEK 2重摩擦)を発現することは、データ−から明らかである。
Figure 0004143057
Figure 0004143057
実施例22
本実施例はビスフェノールF樹脂の共重合を示すものである。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた500mlの4口丸底フラスコに、28.19gの(CVC Specialty Chemicals、ビスフェノールFのジグリシジルエーテルをベースとした液状エポキシ樹脂、エポキシ当量164-176)、82.05gの1,4−ジオキサン、7.05gのD
I水を加えた。温度は22℃であった。滴加漏斗に一定圧をかけ、3.33gの60%過塩素酸を5分間かけて加えた。次の30分間の間に、温度は37℃にまで上がった。次いでマントルから熱を加え温度を90℃まで上げた。テフロンラインの付いたMasterflex(R)ペリスタルティックポンプを用いて、3時間かけて、71.81gのEpalloy8220樹脂と17.95gの1,4−ジオキサンを徐々に加えた。添加が終了してから30分後に、試料を取り除き、氷酢酸とテトラエチルアンモニウムブロミドの存在下、過塩素酸で滴定したところ、終点は見出されず、この方法の検出限界の範囲内で、エポキシドの変換が終了したことが判った。さらに3時間、混合物を90℃で保持し、40℃に冷却してから、25mlのIRA-37イオン交換樹脂により中和した。最終生成物は、Mw=15,427、Mn=2,533であった。
実施例23
本実施例はレゾルシノールのジグリシジルエーテルの共重合を示すものである。メカニカルスターラー、サーモカップル、リフラックスコンデンサーを備えた500 mlの4口丸底フラスコに、59.80gのERISYS RDGE/H樹脂(CVC Specialty Chemicals、レゾルシノールのジグリシジルエーテルをベースとした液状エポキシ樹脂、エポキシ当量115-120)、119.93gの1,4−ジオキサン、及び14.95gのDI水を加えた。温度は21℃であった。滴加漏斗に一定圧力を加え、5.00gの60%過塩素酸を5分間かけて加えた。次の30分間で温度は79℃にまで上がった。次いでマントルから熱を加え、温度を65℃に保った。テフロンラインの付いたMasterflex(R)ペリスタルティックポンプを用いて、3時間かけて、90.20gのERISYS RDGE/Hエポキシ樹脂と30.07gの1,4−ジオキサンを徐々に加えた。添加が終了してから30分後に試料を取り除き、氷酢酸とテトラエチルアンモニウムブロミドの存在下、過塩素酸で滴定したところ、終点が見出されず、この方法の検出限界の範囲内で、エポキシドの変換が終了していることが判った。混合物をさらに3時間、90℃に保ち、次いで40℃に冷却してから、37.5mlのIRA-67イオン交換樹脂で中和した。最終生成物は、Mw=3,441、Mn=1,536であった。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、ビスフェノールA及びDGEBAの低レベルの残留物が含まれるコーティング組成物としての使用に適する、エポキシ樹脂からなるポリメリックポリオールの製造方法を提供する。

Claims (20)

  1. 多官能エポキシ樹脂と水の重合に有効な量の酸の存在下に、水の量をゲル化を避けるのに十分な量とし、共重合を非分散プロセスとして、さらに多官能エポキシ樹脂と水の両者を実質的に溶解する溶媒の存在下で、多官能エポキシ樹脂と水とを共重合させることを含むポリメリックポリオールの製造方法において、多官能エポキシ樹脂がビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールAの鎖伸長されたジグシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂およびレゾルシノールのジグリシジルエーテルであるグループから選ばれた少なくとも一つの多官能エポキシ樹脂であるポリメリックポリオールの製造方法。
  2. 溶媒が水混和性エーテルである請求項1記載の方法。
  3. 溶媒が1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、又はトリグリムである請求項1記載の方法。
  4. 酸がpKa≦1のブレンステッド酸か、又はルイス酸である請求項1記載の方法。
  5. 酸がpKa≦0のブレンステッド酸である請求項1記載の方法。
  6. 酸がブレンステッドスーパー酸である請求項1記載の方法。
  7. 酸が過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、又は三フッ化ホウ素である請求項1記載の方法。
  8. 水の最少量が多官能エポキシ樹脂当量当たり2.5〜10gである請求項1記載の方法。
  9. 水混和性エーテルの存在下、さらに多官能エポキシ樹脂と水の重合に有効な量のスーパ
    ー酸の存在下で、水の量をゲル化を避けるのに十分な量とし、少なくとも一つの多官能エポキシ樹脂と水とを共重合させることを含むポリメリックポリオールの製造方法において、多官能エポキシ樹脂が、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールAの鎖伸長されたジグシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、レゾルシノールのジグリシジルエーテル、またはエポキシノボラック樹脂であるポリメリックポリオールの製造方法。
  10. 水混和性エーテルが1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、又はトリグリムである請求項9記載の方法。
  11. 水の最少量が多官能エポキシ樹脂当量当たり2.5〜10gである請求項10記載の方法。
  12. 多官能エポキシ樹脂がビスフェノールAのジグリシジルエーテルである請求項11記載の方法。
  13. 水の量が多官能エポキシ樹脂100g当たり5〜20gである請求項12記載の方法。
  14. 酸が過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、又は三フッ化ホウ素である請求項9記載の方法。
  15. 酸が過塩素酸である請求項9記載の方法。
  16. 酸の量が0.001〜1当量/Lである請求項9記載の方法。
  17. 水混和性エーテルの存在下、さらに多官能エポキシ樹脂と水の重合に有効な量のスーパー酸の存在下で、水の最小量をビスフェノールAのジグリシジルエーテル100g当たり5〜8gとする、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルと水とを共重合させることを含むポリメリックポリオールの製造方法。
  18. 酸が過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、又は三フッ化ホウ素である請求項17記載の方法。
  19. 水混和性エーテルが1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、又はトリグリムである請求項18記載の方法。
  20. 水の量が多官能エポキシ樹脂100g当たり5〜20gである請求項19記載の方法。
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