JP4142975B2 - 外断熱のコンクリート部材の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は外断熱のコンクリート部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住居等を構築するコンクリート構造物における外断熱として、図4及び図5に示すように、躯体コンクリート101の外面側に、内部結露防止、内部結露による断熱性低下防止及び建物劣化防止を図るための防湿層102及び断熱材103と、内部結露排出用の空間からなる通気層104と、表面コンクリートなどからなる外装材105を設けるものが知られている。
【0003】
また、前記の構造物をプレキャストコンクリートとして製造する方法は、水平の型枠内において、先ず配筋するとともに接続金物106を配置して前記外装材105となるコンクリートを水平に打設し、次で、前記通気層104を形成するためのスペーサを設置し、次で、前記スペーサ上に断熱材103と防湿層102を設置し、その上に配筋するとともに接合金物を配置して躯体コンクリート101を水平に打設して構造物を成形している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の外断熱の構造物においては、その通気層104が空間であるため、該空間内で図5の矢印Aで示すような対流が起こり、その壁体内の湿気排出がスムーズに行われず、建物構築後の冷暖房におけるランニングコストの低減効果が低い問題がある。
【0005】
また、通気層104が空間であるため、外装材105を、外力に対抗させるために比較的厚く形成する必要があり、プレキャストコンクリートとした場合にその重量が重くなる。
【0006】
更に、製造時においては、断熱材103として、前記の躯体コンクリート101を支えることのできる強度の高い断熱材が必要で製造コストが高くなり、更には、躯体コンクリート101の締め固め作業によって断熱材103が下動し、通気層104を所定幅に確保することが困難な問題もある。
【0007】
そこで本発明は、前記の問題を解決する外断熱のコンクリート部材の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、型枠上に直接ポーラスコンクリートを打設し、該ポーラスコンクリートの上部に断熱材を設置し、該断熱材の上部に躯体コンクリートを打設して、これらを一体化するとともに前記打設されたポーラスコンクリート中のセメントペーストにより外皮を形成することを特徴とする外断熱のコンクリート部材の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図1乃至図3に示す実施例に基づいて説明する。
【0014】
図1及び図2は本発明の外断熱によるコンクリート部材1を示すもので、この図1及び図2において、2は躯体コンクリートで、その外面側にポリエチレンなどの防湿部材からなる防湿層3が設けられ、該防湿層3の外面側に断熱材4が設けられている。
【0015】
更に、該断熱材4の外面側には通気性部材からなる通気層5が設けられている。該通気層5を形成する通気性部材としては、該部材内に図2に示すように細かく分散され、かつ、連続した空隙5aを有し、該部材内を空気が貫通して流れるものであればよく、例えばポーラスコンクリート、ゴムチップを集合させた板材などを用いることができる。本発明の実施例では、この通気層5をポーラスコンクリートで形成しており、図2のように骨材5bと空隙5aで形成されている。
【0016】
前記通気層5の外面側には外装材6が設けられている。本発明の実施例では、この外装材6はコンクリートで形成されており、更に詳しくは、前記の通気層5を形成するポーラスコンクリートのセメントペーストによって形成されている。
【0017】
図1において7は接続金物を示す。
次に、前記のコンクリート部材1の製造方法について説明する。
【0018】
工場等において、図3に示すように水平の型枠8内に所定の配筋を行うとともに接合金物7を配置し、外装コンクリート6を水平に打設する。次に、前記外装コンクリート6の上面に通気性部材を設置して通気層5を形成する。次に、前記通気層5の上部に断熱材4を設置する。次で、配筋を行うとともに接続金物などを配置して前記断熱材4の上部に躯体コンクリート2を水平に打設する。
【0019】
そして、コンクリートを養生、硬化させることにより、接続金物7などにより、前記の各部材が一体化したコンクリート部材1を得る。
【0020】
このコンクリート部材1としては板状のプレキャストコンクリートとなり、外壁や基礎立ち上がり等として使用される。
【0021】
前記のコンクリート部材1を例えば外壁として使用した場合には、通気層5が前記のような通気性部材で形成されているため、該通気層5内の空気は図2の矢印Bで示すように、通気性部材内の空隙5aを通って上昇し、前記従来の空間の通気層104のような対流が起きにくい。そのため、通気層5内における空気の上方への通気性が良くなり、湿気排出のほか、外装材6からの流入熱Cの排出がスムーズに行うことができる。
【0022】
また、製造時において、躯体コンクリート2は断熱材4上に打設されるが、この断熱材4は、通気性部材からなる通気層5と外装材6を介して型枠8に支持されるため、前記従来の通気層104を空間で形成する場合のように、強度の高い断熱材を用いる必要がなく、更に断熱材4が下動しないため、通気層5を所定幅に確保することができる。
【0023】
次に前記の通気層5をポーラスコンクリートで形成する場合について説明する。
【0024】
このポーラスコンクリートを用いる場合には、前記のような工程における外装材6を、通気層5と別個の工程で形成する必要はない。
【0025】
すなわち、型枠8上に直接ポーラスコンクリートを水平に打設し、このポーラスコンクリートの上部に前記と同様に、断熱材4、防湿層3を設け、その上部に躯体コンクリート2を打設する。なお、配筋及び接続金物7の設置は前記と同様に行う。
【0026】
このようにポーラスコンクリートを打設すると、そのポーラスコンクリート中のセメントペーストが型枠8の表面近くに沈澱して硬化し、これが前記外装材6に代わる外皮6Aとなるため、前記のように通気層5とは別部材及び別工程で外装材6を設ける必要はない。
【0027】
このように、ポーラスコンクリートを用いることにより、前記の効果を有し、かつ、外装材6と同様な外皮6Aを通気層5と同時に形成できて製造工程の低減化、製造作業の容易化を図ることができる上に、外装材6と通気層5とを一体化することができ、外力に対する抵抗力の増大と、外装材6の厚さを薄くして製品の軽量化を図ることができる。
【0028】
なお、前記実施例においては、躯体コンクリート2を、断熱材4上に打設して設けるようにしたが、外装材6、通気層5、断熱材4、防湿層3を一体に成形し、これに、別に打設形成された躯体コンクリートをセットするようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上のようであるから、本発明によれば、通気層を通気性部材で形成したので、該通気層部での空気の対流が起きにくく、空気がスムーズに上昇して通気効果が高くなり、湿気排出のほか、外装材(外皮)からの流入熱の排出がスムーズに行われる。
【0030】
また、製造時においては、前記従来のものに比べて、強度が低い断熱材を用いることができ、かつ、通気層を所定幅に確保でき、更には通気性部材を有することにより外装材を薄くすることもできる。
【0031】
また、前記の通気層をポーラスコンクリートで形成することにより、そのセメントペーストによる外皮によって外装材も同時に一体形成できるため、一体化製造が容易になり、かつ、外力に対応する抵抗力を大きくすることができて、外装材の厚さも薄くすることができる。したがって、製造の容易化、コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す縦断面図。
【図2】図1の一部拡大断面図。
【図3】図1及び図2に示すコンクリート部材の製造方法を示す断面図。
【図4】従来構造を示す縦断面図。
【図5】図4の一部拡大断面図。
【符号の説明】
1 コンクリート部材
2 躯体コンクリート
3 防湿層
4 断熱材
5 通気層
6 外装材(外皮)
7 接続金物
8 型枠
Claims (1)
- 型枠上に直接ポーラスコンクリートを打設し、該ポーラスコンクリートの上部に断熱材を設置し、該断熱材の上部に躯体コンクリートを打設して、これらを一体化するとともに前記打設されたポーラスコンクリート中のセメントペーストにより外皮を形成することを特徴とする外断熱のコンクリート部材の製造方法。
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