JP4141150B2 - 画像投影システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ある偏光成分とそれに直交する偏光成分の比を変調し、スクリーンなどに投影する元画像に対し、ある偏光方向の光のみを通す偏光板を介して観察可能な他の画像を重畳して表示する画像投影方法および画像投影システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
スクリーンに画像を投影し知覚するものとして、映画館で用いられている映写機が一般的である。これは、フィルムなどに連続的に記録された画像列(コマ列)を拡大投射系を用いてスクリーン投影し、映画館などの数百人以上の大人数で観賞するものとして知られている技術である。
【0003】
また、小規模なものとしては、ビデオ映像、デジタル文書などをスクリーンに拡大投射するための画像投影装置がプロジェクタという名称で多く開発あるいは商品として普及している。このようなプロジェクタは会議室でのプレゼンテーションから中規模の映画館程度の収容人数をもつホールで行なわれる会議、ショー、セミナー、学会などで幅広く用いられている。これらの装置は液晶と偏光板を用いて光変調を行ない、画像を形成し、これを拡大光学系によって所望の平面に照射する方式を採用している。
【0004】
また、大画面に対して画像表示可能な画像投影装置の他の応用例として、たとえば特開平7−284128号公報などに多数開示されている。これらの装置は、投影光を直交する2つの直線偏光光に分け、一方を右目用の画像、他方を左目用の画像とし、観察者が、互いに直交する偏光方向の偏光板を備えた眼鏡を装着することにより、立体画像を認識するものである。この場合、立体画像は、両目の視差を利用して作成され、通常は2つの撮像装置を用いて撮影する。このように立体表示を行なうための変調を掛けた投影画像は、立体画像を見たくない人、特に必要のない人が立体視を行なうために眼鏡を用いずに観察すると非常に見づらいものである。
【0005】
一方、一般に用いられている投影装置を用いて偏光画像を投影することが考えられる。この場合には以下のような不具合が生じる。たとえば、外国映画では母国語の字幕をつけて投影されることが多い。しかし、字幕を必要としない外国人あるいは外国語能力の高い人にとっては、字幕表示はかえって煩わしくなることがある。特に、多言語の字幕を表示する場合には大変煩わしいものである。たとえば、香港では中国語(北京語)と英語の字幕が画面に表示される場合が多く、映画を鑑賞する妨げとなる。
【0006】
また、国際会議のように英語で発表がなされるような会議、プレゼンテーション、セミナー、ショーでは英語力が乏しい人を考慮して通訳がなされる。すなわち、通訳を専門とする人が同時通訳を行ない、その通訳音声を無線を使って送信し、聴衆は無線受信器を備えたイヤホンで聞くというシステムが用いられている。この場合、通訳放送を聞いていると、耳にするものはあくまでも通訳者が翻訳したものであり、発表者の生の言葉、つまり通訳されなかった内容あるいはニュアンスが伝達されないことがある。また、国際化に伴い、母国語の同時通訳は必要ではなく、映画のように母国語の字幕があれば十分である人も多い。さらに語学力のある人であれば外国語のそのままのスクリプトが表示されていれば十分であり、その方が望ましい場合もある。
【0007】
また、聴覚障害者のために手話通訳が行なわれる場合も多い。この場合、手話通訳を行なう人が会場の一角で同時通訳を行ない、聴覚障害者は投影された画像と手話通訳者の手話を視線を切り換えながら見ることになる。特に、手話通訳は画像投影装置とは別に設置されたテレビ画面などに映し出されることも多く、この場合には、頻繁に視線を切り換えるので、発表内容に集中できなくなってしまう。また、手話の様子をプレゼンテーションと同じ画面に重ねて投影すると、手話は映画の字幕などに比べて多くの空間を占有するので、プレゼンテーションの画面が見づらくなる場合がある。このように、必要な人にだけ補助的な映像を見せることが可能であり、必要としない人には、補助的な映像が視聴の妨げにならないシステムがあれば便利である。
【0008】
上記のような不具合を解決するものとして、複数の投影装置によって異なる偏光成分の光を投影する映像表示装置および映像表示方法が特開2000−250129号公報に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に示されるような従来の装置にあっては、複数の投影装置を用いる必要があることや、偏光板を介さずに投影画像を観察した場合、複数の画像が重なって見えるので、必ずいずれかの方向の偏光成分の光のみを観察するための偏光眼鏡を着用しなければならず、補助的な投影画像を確実に知覚することができないという問題点があった。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、投影画像に字幕などの補助的な情報を投影し、観察者が選択的に元画像および補助画像を確実に観察可能にすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる画像投影システムにあっては、画像投影手段と同期電波発信手段とを含む投影装置と、同期電波受信手段と複数のレンズを含む偏光眼鏡とで構成される画像投影システムであって、前記画像投影手段は、光源と、画面データを生成するための光学素子と、拡大光学系とを備え、偏光による変調を行わないメイン投影データを投影し、かつ、前記メイン投影データとは異なる複数のデータをそれぞれ偏光させて変調させた各々の変調データを所定の時間間隔で投影し、前記同期電波発信手段は、前記画像投影手段にて所定の時間間隔で投影される各々の変調データの偏光成分を示すための同期信号を前記画像投影手段による投影と同期させて発信し、前記同期電波受信手段は、前記同期電波発信手段から発信された各々の変調データの偏光成分を示す情報及び投影される変調データと同期をとるため情報とを含む同期信号を受信し、前記偏光眼鏡は、屈折率変調をしない媒質と屈折率変調をする媒質とで形成された複数の偏光板を備え、前記偏光眼鏡は、前記同期電波受信手段で受信した各々の変調データの偏光成分を示すための同期信号にしたがって前記偏光板の屈折率を変調させて前記変調データの光を通過させ、前記変調を行わないメイン投影データの光は常に通過させるものである。
【0012】
この発明によれば、投影画像を観察する装置の変調と画像投影する装置の変調とを同期させて変調画像を観察することが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる画像投影方法および画像投影システムの好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0030】
(画像投影原理)
まず、本発明にかかる画像投影システムを実現させるための投影原理について図1〜図6を参照しながら説明する。図1は無偏光状態で投影画像を観察した例を示す説明図、図2は水平方向に移動させる偏光板を通して投影画像を観察した例を示す説明図、図3は垂直方向に移動させる偏光板を通して投影画像を観察した例を示す説明図、図4は変調画像の強度と無変調部の強度の関係を示す説明図、図5は無変調部の強度を示す説明図、図6はスクリーン投影の様子を示す説明図である。
【0031】
図1においては偏光に関係ない状態で観察した場合における投影画像である。この例では説明を簡単にするために投影画像を偏光に関係ない状態で観察した画像(無偏光状態で観察した投影画像1)は灰色で一様な画像(無偏光状態で観察された元画像6)が投影されているとする。
【0032】
さて、偏光に関係のない状態では、図1に示すように一様な画像であるが、図2、図3に示すように、偏光板4を通して観察すると、特定の偏光成分5(方向は図の矢印で示す)の光のみが観察可能となる。図2、図3では、変調画像3が円および直方体として表されている。背景となっている偏光板4を通して観察された元画像7は、図5に示すように、2つの直交する偏光成分の強度が等しく、その強度は偏光板4を通す前の半分になっている。変調画像として、円と直方体が示されているが、これらの強度を足し合わせると図4に示すように、偏光板4なしで観察したときの強度と等しくなる。
【0033】
偏光板4を、偏光変調を行なっている2つの直交する偏光方向のいずれかに一致させたときに、変調画像が最もはっきりと観察することが可能になる。図6は、投影する画像が強度分布を有している場合であり、この無偏光状態で観察された元画像6に対して解説を変調画像3として付加してある。これを適当な偏光板を通して観察したのが右の図である。
【0034】
このように本発明は、偏光に関係のない状態で観察すると、観察されないような画像を、2つの直交する偏光成分の比を変化させることによって変調し、重ね合わせるという原理を用いている。偏光に関係のない状態で観察した場合は、変調画像が見えないので、その画像を見ることを必要としないときには変調画像の存在が全く気にならない。したがって、必要に応じて偏光板などを構成要素とする光学素子を通して変調画像を観察することができる。本発明は、このような偏光変調が掛かった画像を投影する画像投影装置、変調画像を観察するための偏光眼鏡などの変調画像観察装置を一体とした画像投影システムである。この具体的な光学系などの構成および動作について以下に説明する。
【0035】
(実施の形態)
まず、本発明の基本となる画像投影システムについて説明する。図7は、本発明の実施の形態にかかる画像投影システムの基本構成を示すブロック図である。このシステムは、大きくは、投影画像の信号処理を行なう情報処理装置11と、画像を拡大投影するための画像投影装置12と、投影された画像を観察する偏光眼鏡20と、を備えている。
【0036】
情報処理装置11は、情報処理部14と、画像信号処理部15と、を備えている。情報処理部14はメイン投影データ17から生成される画像信号または画像情報と、それに対して偏光変調として投影される変調投影データ18から生成される画像信号または画像情報と、から偏光変調するための画像信号の演算処理を行なう。
【0037】
上記演算処理は、大きく分けて2つの方法がある。一方はメインの投影画像の波面に対して後から偏光方向の変調を行なう方式であり、他方は2つの投影内容に応じて偏光成分の比によって変調画面を形成するような2つの光学変調器(たとえば液晶)を使い同時に変調を行なう方式である。これらの例については後述する。
【0038】
画像信号処理部15は、演算内容にしたがって画像投影装置12に供給する信号を生成する。すなわち、情報処理装置11の画像信号を出力するための演算能力や、ビデオメモリの容量、および画像投影装置12の能力に適合した画像信号を出力する。
【0039】
画像投影装置12は、主にメイン投影データ17に関する画像信号と、主に偏光変調に関する信号を受け取り、それぞれの信号に応じた画像を生成する。また、画像投影装置12は、光源(図示せず)と、画像生成部12aと、拡大投影光学系12bと、から構成され、画像を拡大して投影を行なう。
【0040】
偏光眼鏡20は、図8に示すように通常の眼鏡形状をなし、レンズ部分が偏光板4で構成されている。この偏光眼鏡20を通してたとえば図9の左側を見ると、その右側の図で示されるような画像を見ることができる。すなわち、偏光眼鏡20の偏光板4を通して観察することにより、変調画像3を観察することができる。一方、偏光眼鏡20を用いない人は、偏光に関係ない状態で投影画像を観察するため、図9左のように変調偏光によって投影される内容を知覚することはない。
【0041】
また、偏光眼鏡20に、偏光板4を回転させ、観察したい偏光方向を調節する機能を付加することにより、変調画像のダイナミックスを変化させることができ、変調画像をじっくり見たいときには、ダイナミックスが大きくなるように偏光板4を回転させ、変調画像は副次的であまり必要ではない場合は、ダイナミックスが小さくなるように偏光板4を回転させることができるように構成してもよい。
【0042】
ところで、元画像に変調画像を重ねて投影するものとして大きく分けて2つの画像生成方法がある。第1の画像生成方法は、変調画像が、画像投影装置12に接続された外部の情報処理装置11から供給され、元画像に対してリアルタイムに画像変調を行ない、投影するものである。
【0043】
すなわち、変調画像が、元画像を再生する装置とは別の装置から読み込まれるかあるいは再生され、それが元画像を再生する装置に外付けの形で生成されるか、あるいは元画像・変調画像が同じ情報装置により再生されるが、異なるアプリケーション、あるいはアプリケーションは同じであっても、異なる文書で保管されているものである場合である。この場合、原則として元画像の信号に対して変調画像が非同期で再生される。よって、2つの映像をリアルタイムで処理し、元画像に対して変調画像を重ねるという方式をとることになる。
【0044】
図10は、本発明の実施の形態にかかる第1の画像生成方法(その1)による画像投影システムの構成を示すブロック図である。このシステムは、前述した図7の基本構成に対し、情報処理装置11内に、情報処理部14に接続され、メイン投影データ17が記憶された記憶媒体13を設け、さらに外部に、変調投影データ18を保持する撮像/再生装置16が情報処理部14に接続されている。なお、他の構成要素は図7と同様の機能を有し、同一符号を付しここでの説明は省略する。
【0045】
すなわち、メイン投影データ17は、情報処理装置11の記憶媒体13に記録されており、一方、変調投影データ18は、外部の撮像/再生装置16から入力されるように構成されている。これら2つの投影内容は、情報処理部14によって処理され、画像信号処理部15により画像投影装置12に送るための信号が生成される。このとき、送られる信号列は2つあり、1つは主にメイン投影データ17の画像に関するものであり、他方は変調に関するものである。
【0046】
画像投影装置12は、前述(図7参照)したように、光源と、画面データを生成するための光学素子(画像生成部12a)と、拡大光学系12bと、を有しており、情報処理装置11の画像信号処理部15で処理された信号から、前述したように偏光により変調の掛かった画像/映像を投影する機能を有する。
【0047】
この画像投影装置12は、一般にプロジェクタと呼ばれるものに工夫を加えることにより実現可能である。たとえば、液晶を用いた画面変調や、拡大光学系の機構はそのまま流用して画像投影装置12に組み込むことが可能である。また、映画館で用いられている映写機のような単純な拡大投影系も用いることが可能である。
【0048】
撮像/再生装置16には、たとえばビデオカメラ、デジタルカメラ、ビデオテープレコーダなどの一般的に用いられている装置を用いる。また、キーボードから入力された内容などを表示することも可能である。
【0049】
図11は、本発明の実施の形態にかかる第1の画像生成方法(その2)による画像投影システムの構成を示すブロック図である。このシステムは、メイン投影データ17と変調画像データ18とを共に外部の撮像/再生装置16から供給するように構成されている。情報処理部14では、2つの外部から入力された画像データに対してリアルタイムで画像処理が行なわれる。また、この際、必要に応じて外部からの映像データに対してAD変換が行なわれる。
【0050】
図12は、本発明の実施の形態2にかかる第1の画像生成方法(その3)による画像投影システムの構成を示すブロック図である。このシステムは、メイン投影データ17と変調投影データ18とが記憶媒体13に記録され、記憶媒体13が情報処理部14に接続されている。なお、それぞれのドキュメントデータを表示するためのアプリケーションは異なる。メイン投影データ17の内容を投影しながら必要に応じて変調投影データ18を再生、表示させるためのアプリケーションを起動/走査し、変調画像として表示させる場合に用いられる。
【0051】
さて、上述した第1の画像生成方法に対し、第2の画像生成方法は、変調画像が、画像投影装置12で投影される元画像を記録した記憶媒体に、元画像と共に記録されており、投影する際に、元画像に対して変調画像を同時投影するために、変更変調に関する画像信号処理を行なうものである。
【0052】
すなわち、この第2の画像生成方法は、最初から変調画像を生成するためのアプリケーションの文書として、元画像と変調画像が同一文書に保存されている場合である。この場合、元画像と変調画像は同期している。アプリケーションで文書を読み込み、再生すると、元画像と変調画像の画像信号列が同時に再生される。
【0053】
図13は、本発明の実施の形態にかかる第2の画像生成方法による画像投影システムの構成を示すブロック図である。このシステムは、情報処理部14に接続される記憶媒体13に、メイン投影データ17と変調投影データ18とが単一の文書データで記録され管理されている。メイン投影データ17のどの箇所、あるいはどのタイミングで変調投影データ18の内容を表示するかがあらかじめ決定されている。したがって、情報処理部14でドキュメントを読み出すと同時に、メイン投影データ17と変調投影データ18の内容が読み出され、表示を行なうための演算処理が実行される。画像信号処理部15では、前述した第1の画像生成方法と同様に、画像投影装置12に信号を送るための画像処理を行なう。
【0054】
ここでは、時分割多重により複数の変調画像を多重に投影する例について説明する。図14は、時分割多重変調により、複数の偏光変調画像を元画像に対して重ねて投影する画像投影装置により、複数の画像または映像の変調を行なう様子を示す説明図である。(a)は偏光に関係のない状態で投影画像を観察した様子であり、偏光変調画像は観察できない状態である。(b)は(a)の元の映像に対し、複数の画像列または映像を時分割多重により変調を行なう様子を示したものである。
【0055】
なお、符号41は第1の変調画像、符号42は第2の変調画像、符号43は第1の変調画像41の同期信号、符号44は第2の変調画像42の同期信号である。この変調に対して同期して通過する光の偏光方向を制御することが可能な光学装置を用いることにより、(c)および(d)に示すように、異なる複数の変調画像を元の投影画像に重ねて観察することが可能になる。なお、符号45は第1の変調画像41に同期した屈折率制御信号、符号46は第2の変調画像42に同期した屈折率制御信号である。
【0056】
この図14では、一方の視聴者は日本語の字幕を読んでおり、他方の視聴者は英語の字幕を読むという状況になっている。このように、偏光状態を変化させる光学装置などについて以下に説明する。すなわち、電場、外力による歪、または弾性波により、複屈折性を示す光学材料を構成要素として含み、複屈折を利用し、透過光の偏光成分を時間制御することが可能な偏光眼鏡について述べる。
【0057】
ある偏光成分の光のみを通過する機能を有する装置として、液晶シャッターがあり、立体視のための装置として用いられる。その構成を図15に示す。偏光板62A,Bと液晶61で構成されており、液晶61に印加する電圧を変化させることにより、一方の偏光板62Aを通過する偏光成分の光を他方の偏光板62Bも透過させるか、あるいは遮断するかという変調を行なうように構成されている。つまり、液晶表示装置と同じ原理を利用している。
【0058】
このような装置を用いる場合、時分割多重により、偏光板62Aを透過する偏光成分を100%透過させるか、全て遮断するかの2状態の遷移を用いることになる。なお、この構成では、偏光成分によらずに光を100%透過させることは不可能である。立体視で用いられる場合、画像投影装置12は、右目用の画像と左目用の画像をある時間間隔でもって交互に投影する。一方、液晶シャッターはその変調に合わせて、右目用の画像が表示されているときは、右目には光が透過し、左目には光を遮断するように、液晶シャッターの液晶61に印加する電圧を変化させる。左目用の画像が表示されるときには、その反対の動作が行なわれる。
【0059】
上述したような液晶シャッターを用いて本発明の画像投影システムを構成する場合には、必ず偏光板4を通過させることが必要である。時分割で複数の変調画像を多重処理する場合、所望のタイミングでは、偏光板と液晶により遮断され不可視になるよう、液晶シャッターを制御するシステムによって実現することも可能である。すなわち、所望の変調画像が投影されるタイミングしか可視でないため、画像の時間平均強度が低下する問題を含んでいる。この様子を図16に示す。
【0060】
図16では、タイミングに合わせて液晶眼鏡の透過率を100%または0%にし、所望の変調画像が写し出されるタイミングのみ液晶シャッターが開き、メインの画像と変調画像が重なった画像だけ観察されるようになっている。なお、符号81は第1の変調画像41に同期した屈折率制御信号、符号82は第2の変調画像42に同期した屈折率制御信号である。
【0061】
しかし、このように必ず偏光板4を通過する方法ではなく、全ての偏光成分の光が通過する状態にすることも可能である光学装置を用いることによって、上述したような制約を解除することができる。すなわち、所望の変調画像とは異なる変調画像が投影されているタイミングでは、変調画像は不可視で、元の画像が可視であればよい。これを実現するのが、電場を印加する第1の方法、および弾性波を用いる第2の方法である。以下に詳述する。
【0062】
まず、上記第1の方法の原理について説明する。結晶のある方向から電場を印加することによって、結晶の屈折率の変化を乗じる物理効果は、電気光学効果(electro−optic effect)と呼ばれている。この効果を示す光学材料は電気光学結晶と呼ばれ、その材料としては、KDP(KH2PO4)、ADP(KH2PO4)、ニオブ酸リチウムLiNbO3、タンタル酸リチウムLiTaO3、BaTiO3、CdTe、ZnTe、KTP(KTiOPO4)などが挙げられる。この電気光学効果を利用し、結晶に複屈折性をもたせ、結晶に対してある方向の偏光成分の光を屈折させることが可能となる。屈折率を変化させることにより、光の偏光方向を制御する装置として、電気光学偏向器が知られている。
【0063】
つぎに、上記電気光学効果を利用した画像投影システムの構成などについて説明する。図17は、電気光学効果を用いた偏向眼鏡の原理および構成を示す説明図である。図示するように、電場印加により複屈折性を示す光学結晶50が2枚重なっている。この2枚の光学結晶50は同じ材質である必要はなく、偏向を受けずに真っ直ぐに透過するように調整されている。なお、図中の符号5は偏光成分、符号53は入射光、符号54は正常光、符号55は異常光である。
【0064】
変調回路58は、変調画像の変調パターンと同期して光学結晶50の屈折率を変化させるように電極51の電位を変化させる。この例では、電場が印加された場合、紙面に垂直な偏光成分5は真っ直ぐに光学結晶50を通過し、一方、紙面に平行な偏光成分5は、偏向を受け、図示するように第1の光学結晶50に入射するときに屈折する。屈折した光は、第1の光学結晶50の端面に角度θで入射するが、この角度θがブリュスター角以上の角度になるようにすることにより、この偏向した偏光成分5の光は全反射する。全反射した光は、光を吸収する吸収媒質52により吸収される。この図では、光学結晶50を2枚組み合わせた例について示したが、これ以上の枚数で構成し、ブリュスター角以上の角度で端面に入射させ、全反射を起こすような構成であってもよい。
【0065】
つぎに、図21を用いてブリュスター角に関する説明を行なう。屈折率n1の媒質から屈折率n2の媒質に光が入射する場合、媒質の境界面に入射するときの、境界面となす角度θ1、境界面から屈折するときに境界面となす角度をθ2とすると、スネルの法則により、
n1sinθ1=n2sinθ2
となる。したがって、sinθ2=(n1/n2)sinθ1から屈折角θ2が求められるが、(n1/n2)sinθ1の値が1より大きい場合、この式を満たす屈折角θ2の解が存在しないことになる。
(n1/n2)sinθ1=1
を満たす入射角θ1はブリュスター角(偏光角)と呼ばれ、ブリュスター角より小さい角度で入射した光は全て全反射される。
【0066】
つぎに、上述した例とは異なる偏光眼鏡について説明する。光学結晶に対し、ある方向から外力を掛け、結晶に生じた歪によって、屈折率の変化を乗じる物理効果は、フォトエラスティック効果と呼ばれている。この効果を利用し、結晶に弾性波(超音波)を加え、屈折率の変化を乗じる物理効果は、音響光学効果(acoust−optic effect)と呼ばれている。この弾性波による屈折率分布である偏向の入射光を回折させることにより、光を偏向させる効果は、光弾性効果と呼ばれる。この効果を利用して光の偏向角度を変調する光偏向器は、音響光学偏向器として知られている。また、この場合の光学材料として、二酸化テルルTeO2、PbMoO4などがある。
【0067】
図18は、音響光学偏向器を用いた偏向眼鏡の原理および構成を示す説明図である。前述の電気光学効果(図17参照)を利用する代わりに音響光学効果を用いる以外は、図17に示した構成とほぼ同一である。2枚合わされた光学結晶50の片側には超音波発生器56がついており、変調回路58によって変調画像と同期して偏向するように制御を行なう。超音波発生器56と光学結晶50を挟んで反対側には、超音波を吸収するための吸音材57が設けられている。
【0068】
つぎに、投影画像を観察する装置の変調と画像投影装置11の変調と同期させ、変調画像を観察する画像投影システムの例について図19および図20を参照し説明する。図19において、情報処理装置11の情報処理部14は、変調画像を生成するための演算を行なうと同時に、変調画像の同期信号を生成する機能を有している。この同期信号は、同期電波発信機23から電波として送信される。透過する光の偏光成分を選択する機能を有する偏光眼鏡20は、電波受信機22を構成要素として含んでおり、これにより、変調画像に同期した電波を受信する。受信した同期信号に合わせ、屈折率変調器21によって偏光眼鏡20の透過光の偏光選択を行なう。
【0069】
これにより、画像変調が行なわれたときにのみ、偏光眼鏡20を通過する偏光を選択し、画像変調が行なわれていないときは、偏光に無関係に光が通過する。これを模式図として示したものが図20である。なお、図20における符号47は屈折率変調オフの状態の媒質、符号48は屈折率変調オンの状態の媒質である。
【0070】
また、偏光眼鏡20は、常に同期信号を受信し続けている必要はなく、変調回路58に内部クロックを備えることにより、一度同期を取れば、後は内部クロックを利用して屈折率の変調を行なうことが可能である。たとえば、所定の時間間隔ごとに定期的に受信するものや、視聴者が手動で同期を取るための信号を出力するよう情報処理装置11と電波により交信することも可能である。
【0071】
変調画像を観察するための装置により、元画像の画像変調レートに対して、変調画像の画像変調レートを遅く(減少)させた例で用いられる。さて、画像投影装置12で投影された画像を偏光眼鏡20を用いて観察すると、投影画像のうち無変調の部分の光量は、偏光板による偏光選択により低下する。これを回避するために、変調レートを遅くし、変調が掛かっていない状態では、それに合わせて偏光に関係ない状態で投影画面を観察可能にすることにより、光量の時間平均量は幾分か向上させることが可能である。
【0072】
さて、変調画像を観察するための装置は、時分割多重された複数の変調画像または映像のうち1つを選択し、視聴することが可能なシステムに応用される。投影画像を観察している様子を示す図は、先の図14で示した通りである。このシステムの構成を図22に示す。本構成は図19とほぼ同一である。ただし、情報処理装置11の情報処理部14は、複数の画像内容を生成するための変調を時分割多重により行なう。図14の例では、日本語字幕と英語字幕を交互に生成している例について示している。また、同期電波発信機23は、複数の変調内容のうちどの変調内容のものかを示す信号を同期信号と共に送信することが可能であり、同期電波受信機22は、同期信号を受信すると同時に、その信号がどの変調内容のものかを認識する手段を有する。屈折率変調器21は、複数の同期信号列の一つを選択し、屈折率を変調する。
【0073】
つぎに、具体的な変調方法について、光学系の構成、変調前と変調後の、偏光板を通して見た場合と、偏光板を介さずに観察した場合の強度の例を挙げて説明する。また、情報処理装置11の情報処理部14が、元のメイン画像と変調画像の2つの画像情報からどのような処理を行なうかについて説明する。
【0074】
第1の光学系として、画像情報を有する平面波である光に対し、偏光方向と回転させる機能を有する変調素子を用い、偏光による変調を行なう例について述べる。この変調を行なう光学系の概略構成を図23に示す。図23(a)に示すような2つの偏光板62に挟まれた液晶61Aによって画像変調を施され、直線偏光状態である光60が、変調画像を生成するための液晶61Bに入射する場合、あるいは何らかの方法により画像変調を受けた後、互いに直交する偏光成分の光のみからなるように偏光状態を調整された光が変調画像を生成するための液晶61Bに入射する場合がある。
【0075】
後者はたとえば、光源でフィルムを照射した後、その画像変調を施された透過光を一度偏光ビームスプリッタで分割した後、再び偏光ビームスプリッタで合成することによって得られる。これらの2つの場合における偏光変調の前後での光の振幅と偏光方向について図24を用いて説明する。図24(a)は直線偏光における変調前後、(b)は楕円偏光における変調前後の偏光状態をそれぞれ示す。
【0076】
変調前の偏光状態が図24(a)に示すように単一の直線偏光成分のみの場合、液晶61Bで変調された部分は、偏光方向が回転する。この画像を偏光板を用いて観察することを考えると、変調前の偏光方向と同じ方向の強度を見ると、液晶61Bで変調されない部分の強度は同じである。一方、変調された部分は、強度が減少しているように見える。特に、偏光方向が90度回転した場合は、最も暗く見えることになる。ところが、偏光板を介さずに観察した場合は、変調前と同じ画像が観察される。つぎに、変調前の偏光方向と垂直な偏光成分を観察すると、変調を受けていない部分は見えなくなり、変調を受けた成分のみが観察可能になる。つまり、液晶61Bで偏光方向を回転させることにより、先に述べた図6のように、変調画像を元の画像に対する偏光変調として重ね合わせて投影することができる。
【0077】
変調前の偏光状態が図24(b)に示すように、楕円偏光である場合についても同様に考えればよい。偏光方向がθ回転した場合を考える。最初に図24(b)に直交する2つの偏光成分の強度がそれぞれI1、I2という値であるとすると、変調後には、変調を受けない部分の2つの偏光成分の強度はそのままで、それぞれI1、I2である。
【0078】
一方、変調を受けた部分はそれぞれ、
I1cosθ+I2sinθ、I1sinθ+I2cosθ
となる。したがって、偏光成分の比(I2/I1)と回転角θを変化させることにより変調することが可能になる。
【0079】
以上が第1の光学系に関する説明である。つぎに、情報処理部14の処理について述べる。上記第1の光学系の説明からも分かるように、ある画像情報をもった光に対し、後から偏光成分を変調するという方法をとっている。すなわち、画像処理部14では、まず、メインの画像を記憶媒体から読み込んで、図23に示す光学系に入射させる画像を形成するための処理と、図23の光学系に入射した光を、液晶61A,Bによって変調するための画像処理を分けて行なう。
【0080】
メイン画像を投影する方法は、パーソナルコンピュータが行なっているように、あるドキュメントファイルを所定のアプリケーションで開き、画像データをビデオドライバによって演算するか、あるいは一般のビデオ再生装置が行なっているように、記憶媒体から記録された映像データを読み出し、所定のフォーマットの映像信号を生成するといった操作で実現する。
【0081】
一方、変調画像を生成するための演算内容は、メイン画像と同様にして得られた画像情報と、メインの画像情報が比較され、液晶をどの程度変調したら見やすくなるかが計算処理される。すなわち、変調用の液晶61A,Bの各電極に印加する電圧を、その位置の液晶を通過するメインの画像の波長、強度に応じて変化させる。その理由は、波長により旋光特性が異なること、およびメイン画像の強度により、変調画像の変調幅(ダイナミックス)が変化するためである。よって、これらを考慮して液晶A,Bに印加する電圧を変調する必要がある。変調画像の表示位置をメイン画像内で移動させる自由度が存在する場合は、ダイナミックスが大きく取れるよう、表示位置を移動して判断およびその処理を行なう機能を設ける。
【0082】
さて、第2の光学系として、偏光ビームスプリッタにより、2つの直交する直線偏光光に分割し、その分割光のうち、少なくとも一方に対し、振幅または偏光方向に対して変調を掛けた後、再び偏光ビームスプリッタによって合成する例について説明する。
【0083】
図25は、第2の光学系の概略構成例(その1)を示す説明図である。第1の偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと略記する)70で直交する2つ直線偏光成分に分割された後、それぞれ光学変調器72で振幅または偏光方向について変調を受け、その後、第2のPBS70により再び光線に重ね合わせる構成となっている。2つのPBS70は共に、紙面に垂直な偏光成分を反射し、平行な偏光成分は通過する。2つのPBS70と2つの鏡71を用い、2つの光路を再び合成している。
【0084】
光学変調器72としては、たとえば液晶を用いることが可能である。液晶に入射前は全てが直線偏光であるが、液晶により偏光方向をθ回転させると、第2のPBS70で透過/反射する成分の強度が元のcosθ倍になり、(1−cosθ)倍の成分は透過/反射され、失われる。または、光学変調器72を、液晶を通過後、偏光板を通るような構成であってもよい。
【0085】
第1のPBS70により分割された時点で紙面に垂直な成分の強度がI1、水平な成分がI2であるとすると、仮に液晶によってそれぞれθ1、θ2だけ偏光方向が回転するような変調を受けたとすると、第2のPBS70で光路が合成されたときの紙面に垂直な成分、平行な成分の強度はそれぞれ、
I1cosθ1、I2cosθ2
となる。
【0086】
図26は、第2の光学系の概略構成例(その2)を示す説明図である。本構成は前述の図26に対し、PBS70を1つで構成し、さらに光学変調器72を往復し、再び光路が合成されるように構成する。この場合、PBS70で再合成されたときの紙面に垂直な偏光成分の強度、平行な偏光成分の強度は、
I1sin(2×θ2)、I1sin(2×θ1)
となる。
【0087】
また、図27および図28に示すように、ある方向の直線偏光の光に対し、第1のPBS70により、直線偏光方向に45度ずつ傾いた強度の等しい2つの直線偏光状態に分かれるように配置する光学系であってもよい。この場合、2光線が再合成された後の強度は、元の偏光成分に対して45度ずつ傾いた2方向成分に対して上述の光学系と同様となる。
【0088】
このように、上述したそれぞれの光学系では、光学変調器72により偏光方向を回転させることにより、2つの直交する偏光成分の強度を変調することが可能である。これによって、偏光成分の強度比を変調するが、偏光に関係ない状態で観察した場合の強度は、通過後では通過前の半分になっている。
【0089】
つぎに、変調を行なった例について図29および図30を参照して説明する。図29は、偏光板を通して観察された場合においても変調画像だけでなく元画像も見える例を示すものである。また、図30は、偏光板を通して観察した場合、元画像は見えず、変調画像のみが見えるように変調した例を示すものである。
【0090】
図において、各行の左の列はPBSに入射する前の偏光状態とその強度振幅を示すものである。上の行は一般の楕円偏光であるが、説明を簡単にするため円偏光で示している。中の列は、PBSで分割された直後の状態を示している。また、各行の右の列は、再合成されたときの偏光状態とその強度振幅を表すものであり、上下はその変調度合いの両極端を示し、一方を変調画像を表示するための変調が掛かっていない状態であり、他方が変調画像を表示するための変調度合いが最大の状態を示す。
【0091】
つぎに、前述した図25〜図28に示した光学系を用いた画像投影システムの情報処理部14の処理について説明する。この画像投影システムでは、前述したように、メインの画像情報光に対し、後から偏光成分を変調する方法と、両方の画像の変調を同時に行なう方法の2通りが可能である。前者の方法については先に述べたので、後者について説明する。
【0092】
図23において示した光学系を用いたシステムと同様に、まず、メインの画像と変調画像に関する2つの画像情報を得る。分割された光路を合成した後、同一の位置を示す2つの光学変調器72のある点において、メインの画像に対して一方は光強度が強くなるように、他方は弱くなるように変調する。この変調を受けた画像は、メインの画像と変調画像が混在した状態であるが、2つをPBS70で合成されると、偏光によらない状態では、メインの画像のみが可視である。また、このとき、両者の画像情報から変調画像のダイナミックスを大きく取れるように2つの光学変調器72に最適なデータを送るための計算を行なう。以下、この強度変調例について述べる。
【0093】
先に述べたように、変調画像のダイナミックスは、重ねる場所の元画像の強度に依存する。図25〜図28で示した光学系で変調を行なう場合は、その影響を大きく受けることになる。図31は、変調方法の原理を示すものである。すなわち、変調画像の元画像に対する変調強度の幅を変調素子のある画素における元画像の出力強度をI、最大出力強度をImax、最小出力強度をIminとしたとき、(Imax−I)と(I−Imin)のいずれか小さい方の幅で強度変調を行なう例を示すものである。ここで、出力強度は、その最大値で規格化したものであり、すなわちImax=1である。また、一般にImin=0である。
【0094】
図31において、元画像が最大出力強度Imaxと最小出力強度Iminの中間値以上の値に相当する箇所では、その値Iに対してそれぞれ±(Imax−I)の幅で変調される。したがって、片方は最大強度となるような変調を行なうことになる。一方、元画像が最大出力強度Imaxと最小出力強度Iminの中間値より小さい値に相当する箇所では、片方は最小強度となるような変調を行なうことになる。このような変調を行なうことにより、変調画像の表示色はまちまちになるが、ダイナミックスが大きく取れるので、見やすくなる。
【0095】
以上説明したような原理を用い、変更成分比を変調することにより、偏光板を通してのみ観察可能になる画像を、偏光板を介さない場合は知覚できないような状態で表示することが可能となる。
【0096】
つぎに、多色投影可能であり、変調画像の変調信号が各色が独立に生成可能である画像投影装置本体の光学系について、2つの光学系の例(図32、図33、図34)を示し、説明する。図32および図33は、図23に示した光学系による変調原理によって各色独立変調を行なう光学系の概略構成を示す説明図である。
【0097】
図32の各色(R,G,B)のユニットは図33のように構成されている。図における符号61A,Bは液晶、符号62は偏光板、符号73は光源、符号74は波長(色)フィルタ、符号75は偏光変換素子、符号76はダイクロイックプリズム、符号77は拡大光学系である。
【0098】
光源73からの光は偏光変換素子75により、直線偏光になり、波長フィルタ74により特定の波長成分のみの光が透過される。その後、液晶61Aと偏光板62で画像を生成した後、液晶61Bで偏光方向を回転させることにより、偏光変調を行なう。この部分は、図23で述べた通りである。
【0099】
光学系全体の大まかな構成は図32のようになっており、各色(R,G,B)のユニットから出力された光は、ダイクロイックプリズム76により合成され、カラー画像となる。その後、拡大光学系76によって拡大投影される。投影原理は一般のプロジェクタと同じであり、同様の構成により実現される。なお、図32では3色別々の光源が用意されているように描かれているが、単一の光源から得られた光をダイクロイックプリズム76を用いて色分解する構成であってもよい。
【0100】
図34は、図25、図26に示した光学系による変調原理によって各色独立変調を行なう光学系の概略構成を示す説明図である。光源73から得られた光に対して波長フィルタ74で特定の波長成分を透過させた光をPBS70に入射し、先に述べた原理により変調を行なう。その後、各色(R、G,B)の光がダイクロイックプリズム76によって合成され、拡大光学系76によって拡大投影される。この例においても、単一の光源から得られた光をダイクロイックプリズムを用いて色分解する構成でも実現可能である。また、一般のプロジェクタの原理の大部分の構成をそのまま流用することができる。
【0101】
つぎに、各色(R,G,B)を独立の変調度で変調する例について図35を用いて説明する。情報処理部14で、変調画像の信号を生成する際に、背景となるメインの画像に対して取れるダイナミックス内で、各色はそれぞれ独自の変調強度で画像変調を行うことが可能である。
【0102】
図35(a)は、偏光に関係のない状態で観察した投影画像の様子の例である。この例の場合、一様に灰色の画面が観察される。図35(b)、(c)はそれぞれ、紙面の左右方向、上下方向の偏光成分5を偏光板4を用いて観察した投影画像の様子を示す図である。ここでは、変調画像である円と直方体はそれぞれ異なる色で表示されている。
【0103】
これらの変調画像を足し合わせると、図35(a)の色に戻る。この仕組みを図36に示す。この図例では、分かりやすくするため、背景となるメインの画像が一様である場合を示したが、実際には一様である必要はない。その場合、背景が暗い箇所ではダイナミックスが取れないので、情報処理装置11によって変調画像を表示させる位置を、ダイナミックスがなるべく大きく取れるように、表示場所を調整する機能を付加することにより、ある程度解決することができる。
【0104】
つぎに、変調レートについて説明する。先に述べた図23において偏光方向を回転させる変調を行なう液晶61Bは必ずしも元の画像を作成するための液晶61Aと同じ変調レートで同期している必要はない。変調画像として用いられているデータは、補助的な内容であり、文字情報などの頻繁に内容を更新しなくても済むデータであることが多い。このような場合、変調レートを落とすことにより、信号処理データを少なくすることが可能である。また、図25〜図28に示した光学系の場合にも、同様に演算の負担を軽減することが可能である。
【0105】
別の観点からみると、人間の目は20Hz以上の変調には追従できないというデータがある。動画を見る場合はその変化を知覚するが、動きの少ない物体ではあまり気にならない。このことを利用し、変調画像の画像変調レートを20Hz〜30Hzとする。
【0106】
図37は、元画像(a)に対する第1の変調例(b)および第2の変調例(c)を示す説明図である。元画像のリフレッシュレートは60Hzであり、これに対して変調画像は20Hzである。すなわち、60Hzの画素クロックに対して3クロック毎に内容を更新する。図37(c)の別の例においても、元画像のリフレッシュレート60Hzに対し、変調画像を20Hzとする。つまり、60Hzの画素クロックに対して3クロック毎に内容を更新する。
【0107】
つぎに、上述した変調方法とは異なる例について説明する。先に述べた図25〜図28において投影された画像を偏光眼鏡を用いて観察すると、投影画像のうち無変調の部分の光量は、偏光板による偏光選択により低下する。これを回避するために、変調レートを遅くし、変調が掛かっていない状態では、これに合わせ、偏光に関係のない状態で投影画面を観察することにより、光量の時間平均量は幾分か向上させることが可能である。この変調方法を示したのが図38である。
【0108】
図38において、60Hzの元画像に対して20Hzで変調を行なっているが、画素クロックを1つ分の間のみ変調画像を表示させており、それ以外の2クロック間は変調画像を表示させていない。図38(a)は偏光板を介さずに観察した状態である図38(b)は偏光板を通して観察した例である。この場合、変調が掛かってない時刻での強度は、偏光板を通さずに観察した場合の半分になっている。
【0109】
一方、図38(c)は、図17〜図20で示したように、変調に同期して透過光の偏光成分を調整することが可能な装置を通して観察した場合である。変調画像が表示されるタイミングでは、透過する偏光成分が選択され、変調画像を観察することが可能であり、一方、変調画像が表示されないタイミングにおいては、偏光成分の選択が行なわれないため、元の強度で観察が可能になる。これにより、短時間の時間平均強度が向上するので、画像を明るく感じることができる。この方法は、プレゼンテーションスライドのような比較的時間変化の少ない内容を投影する場合に有効となる。
【0110】
つぎに、変調画像として字幕を表示させる装置構成などについて説明する。図39は、字幕表示のための第1の構成例を示すブロック図である。ここでは、字幕投影データ24が、メイン投影データ17と同一文書として記憶媒体13に記憶されている。メイン投影データ17に対し、どのタイミングでどの場所に、またどのようなフォント、色調で字幕投影データ24が表示されるかが、予め記録されている。したがって、これらの内容を含むドキュメントをアプリケーションから実行すると、メイン投影データ17に応じて自動的に字幕投影データ24が表示される。もちろん、この投影画像を観察する場合、偏光眼鏡を掛けた人だけが字幕を読むことが可能であり、一方、偏光眼鏡を掛けていない人はその内容を知覚することはない。
【0111】
図40は、字幕表示のための第2の構成例を示すブロック図である。この場合、文字入力装置25を介して補助的なオペレータが、キー入力で字幕情報をタイプし、その内容を変調画像として元画像・映像を重ねて投影するように構成されている。この例では、情報処理装置11に付属の、あるいは接続された文字入力装置25を用いて字幕投影データ24を入力し、その内容をメイン投影データ17に対して偏光変調を掛けて、投影することが可能である。
【0112】
図41は、字幕表示の応用表示例を示す説明図であり、字幕表示専用領域34を設け、この領域に字幕を表示する。すなわち、情報処理装置11は、画像投影装置12が字幕を投影するための字幕表示専用領域34を設けるような画像信号を送る。変調画像データ18のうち字幕に関するものは全てこの字幕表示専用領域34に投影される。字幕を必要としない人は偏光眼鏡を掛けなければ、字幕表示専用領域34の字幕内容を知覚することはない。
【0113】
ところで、偏光眼鏡を通して観察することにより、字幕内容を読むことは可能になるが、変調画像の内容がこの字幕のみの場合、投影内容の他の領域を偏光眼鏡で見ると暗くみえるという短所がある。この観察光量の低下を回避するために用いられるのが、図42に示す偏光眼鏡20である。
【0114】
図42に示す偏光眼鏡20は、字幕部分のみ偏光板4が入っており、それ以外の部分は透過する偏光成分に影響を及ぼすことのない透明板8で構成されている。この偏光眼鏡を使用し、メイン投影データ17の投影反射光が透明板8を通過し、字幕投影専用領域34の投影反射光が偏光板4を通過するように、各人の姿勢および視点を調整することにより、メイン内容は偏光成分の選択による光量の現象を起こすことがなく、しかも偏光板4を通して、偏光変調された字幕の内容を読むことができる。
【0115】
つぎに、これまで説明してきた画像投影システムに様々な補助的な情報を出力する機能を付加する例について述べる。図43は、変調画像として手話情報を表示される画像投影システムの構成例(その1)を示すブロック図である。図44は、変調画像として手話情報を表示される画像投影システムの構成例(その2)を示すブロック図である。
【0116】
図43のシステムでは、記憶媒体13に、手話通訳者の行なう手話内容である手話投影データ26を記憶しておき、このデータを必要に応じて情報処理部14が読み取り、前述と同様に変調画像として投影できるような処理を行なう。
【0117】
また、図44のシステムでは、外部の映像入力装置16と情報処理装置11を接続し、映像入力装置16内に手話通訳者の行なう手話内容である手話投影データ26を記憶しておき、上記と同様に、このデータを必要に応じて情報処理部14が読み取り、前述と同様に変調画像として投影できるような処理を行なう。
【0118】
このように、手話を必要とする人は、偏光眼鏡を通して手話投影画像を観察することにより、手話通訳者の行なっている手話から内容を理解することが可能となる。なお、映像入力装置16は、たとえば一般のビデオカメラによって実現することが可能である。
【0119】
図45は、音声入力による音声認識機能および変調画像として字幕を表示する機能を備えた画像投影システムの構成を示すブロック図である。マイクロフォンなどの音声入力装置27によって、話者の発声内容が入力され、情報処理装置11は、音声認識用のアプリケーションソフト14、音声認識部28を備えている。これによって、発声内容がテキストデータに変換される。また、このテキストデータの内容が先に述べたと同様に字幕として表示する。したがって、リアルタイムで字幕が変調画面として投影され、偏光眼鏡を掛けた人のみが知覚することができ、その内容を読むことができる。また,それ以外の人はその表示を知覚することがない。
【0120】
図46は、図45に翻訳機能を付加した画像投影システムの構成例を示すブロック図である。このシステムは、情報処理部14に、音声認識部28と、アプリケーションソフト29と、外国語翻訳ソフトなどの外国語翻訳部30を備えている。また、情報処理部14に接続する記憶媒体13には、翻訳を行なうために必要となる翻訳データベース(DB)31が用意されている。音声認識によって得られたテキストデータは、外国語翻訳部30と翻訳データベース(DB)31により他のテキストデータに翻訳され、その内容が偏光変調により字幕として投影される。その内容は、偏光眼鏡を掛けた人のみが知覚することができ、その内容を読むことができる。また、それ以外の人はその表示を知覚することがない。
【0121】
図47は、図45に手話表示機能を付加した画像投影システムの構成例を示すブロック図である。このシステムは、情報処理部14に、音声認識部28と、アプリケーションソフト29と、手話翻訳を行なうソフトウェアである手話翻訳部32を備えている。また、情報処理部14に接続する記憶媒体13には、手話のアニメーションデータである手話映像データベース(DB)33が用意されている。
【0122】
図47において、情報処理部14は、手話アニメーションを呼び出して手話翻訳を行なうソフトウェア(手話翻訳部32)を有し、話者の音声内容からリアルタイムで手話翻訳を行ない、アニメーション表示を偏光変調画像として投影する。この手話アニメーションは、偏光眼鏡を掛けた人のみが知覚することができ、その内容を読むことができる。また,それ以外の人はその表示を知覚することがない。
【0123】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる画像投影システム(請求項1)によれば、投影画像を観察する装置の変調と画像投影する装置の変調とを同期させて変調画像を観察することが可能になるため、同期信号にしたがった元画像および補助画像を確実に観察することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる無偏光状態で投影画像を観察した例を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる水平方向に移動させる偏光板を通して投影画像を観察した例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる垂直方向に移動させる偏光板を通して投影画像を観察した例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる変調画像の強度と無変調部の強度の関係を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる無変調部の強度を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかるスクリーン投影の様子を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる画像投影システムの基本構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態にかかる偏光眼鏡の構成を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかる無変調画像、変調画像の観察状態例を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる第1の画像生成方法(その1)による画像投影システムの構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態にかかる第1の画像生成方法(その2)による画像投影システムの構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態2にかかる第1の画像生成方法(その3)による画像投影システムの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態にかかる第2の画像生成方法による画像投影システムの構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態にかかる時分割多重変調により複数の画像または映像の変調を行なう様子を示す説明図である。
【図15】本発明の実施の形態にかかる光学系に用いられる液晶シャッタの構成を示す説明図である。
【図16】本発明の実施の形態にかかる光学系による液晶シャッタを用いた場合の時分割多重変調の様子を示す説明図である。
【図17】本発明の実施の形態にかかる電気光学効果を用いた偏向眼鏡の原理および構成を示す説明図である。
【図18】本発明の実施の形態にかかる音響光学偏向器を用いた偏向眼鏡の原理および構成を示す説明図である。
【図19】本発明の実施の形態にかかり、投影画像を観察する装置の変調と画像投影装置の変調とを同期させて観察する画像投影システムの構成を示すブロック図である。
【図20】図19の画像投影システムにおける屈折率変調オン/オフ時の偏光眼鏡による観察状態を示す説明図である。
【図21】ブリュスター角(偏光角)の様子を示す説明図である。
【図22】本発明の実施の形態にかかり、時分割多重された複数の変調画像/映像を選択し、観察する画像投影システムの構成を示すブロック図である。
【図23】本発明の実施の形態にかかる第1の光学系の原理および構成を示す説明図である。
【図24】図23における第1の光学系による変調例を示す説明図である。
【図25】本発明の実施の形態にかかる第2の光学系の概略構成例(その1)を示す説明図である。
【図26】本発明の実施の形態にかかる第2の光学系の概略構成例(その2)を示す説明図である。
【図27】本発明の実施の形態にかかり、等強度の2つの直線偏光を実現する第2の光学系の構成例(その1)を示す説明図である。
【図28】本発明の実施の形態にかかり、等強度の2つの直線偏光を実現する第2の光学系の構成例(その2)を示す説明図である。
【図29】本発明の実施の形態にかかり、偏光板を通して観察された場合においても変調画像だけでなく元画像も見える例を示す説明図である。
【図30】本発明の実施の形態にかかり、偏光板を通して観察した場合、元画像は見えず、変調画像のみが見えるように変調した例を示す説明図である。
【図31】本発明の実施の形態変調方法の原理を示す説明図である。
【図32】図23に示した光学系による変調原理によって各色独立変調を行なう光学系の概略構成を示す説明図である。
【図33】図32の各色ユニットの構成を示す説明図である。
【図34】図25、図26に示した光学系による変調原理によって各色独立変調を行なう光学系の概略構成を示す説明図である。
【図35】図34の光学系による各色独立変調例を示す説明図である。
【図36】図35における偏光成分の仕組みを示す説明図である。
【図37】本発明の実施の形態にかかる元画像(a)に対する第1の変調例(b)および第2の変調例(c)を示す説明図である。
【図38】図37とは異なる他の変調方法を示す説明図である。
【図39】本発明の実施の形態にかかる字幕表示のための第1の構成例を示すブロック図である。
【図40】本発明の実施の形態にかかる字幕表示のための第2の構成例を示すブロック図である。
【図41】本発明の実施の形態にかかる字幕表示の応用表示例を示す説明図である。
【図42】本発明の実施の形態にかかる偏光板と透明板とを両立した偏光眼鏡の構成を示す説明図である。
【図43】本発明の実施の形態にかかる変調画像として手話情報を表示される画像投影システムの構成例(その1)を示すブロック図である。
【図44】本発明の実施の形態にかかる変調画像として手話情報を表示される画像投影システムの構成例(その2)を示すブロック図である。
【図45】本発明の実施の形態にかかる音声入力による音声認識機能および変調画像として字幕を表示する機能を備えた画像投影システムの構成を示すブロック図である。
【図46】図45に翻訳機能を付加した画像投影システムの構成例を示すブロック図である。
【図47】図45に手話表示機能を付加した画像投影システムの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 無偏光状態で観察した投影画像
2 偏光板を通して観察した投影画像
3 変調画像
4 偏光板
5 偏光成分
6 無偏光状態で観察された元画像
7 偏光板を通して観察された元画像
8 透明板
11 情報処理装置
12 画像投影装置
13 記憶媒体
14 情報処理部
15 画像信号処理部
16 撮像/再生装置
17 メイン投影データ
18 変調投影データ
20 偏光眼鏡
21 屈折率変調器
22 同期電波受信機
23 同期電波発信器
70 PBS
71 鏡
72 光学変調器
73 光源
74 波長フィルタ
76 ダイクロイックプリズム

Claims (1)

  1. 画像投影手段と同期電波発信手段とを含む投影装置と、同期電波受信手段と複数のレンズを含む偏光眼鏡とで構成される画像投影システムであって、
    前記画像投影手段は、光源と、画面データを生成するための光学素子と、拡大光学系とを備え、偏光による変調を行わないメイン投影データを投影し、かつ、前記メイン投影データとは異なる複数のデータをそれぞれ偏光させて変調させた各々の変調データを所定の時間間隔で投影し、
    前記同期電波発信手段は、前記画像投影手段にて所定の時間間隔で投影される各々の変調データの偏光成分を示すための同期信号を前記画像投影手段による投影と同期させて発信し、前記同期電波受信手段は、前記同期電波発信手段から発信された各々の変調データの偏光成分を示す情報及び投影される変調データと同期をとるため情報とを含む同期信号を受信し、
    前記偏光眼鏡は、屈折率変調をしない媒質と屈折率変調をする媒質とで形成された複数の偏光板を備え、
    前記偏光眼鏡は、
    前記同期電波受信手段で受信した各々の変調データの偏光成分を示すための同期信号にしたがって前記偏光板の屈折率を変調させて前記変調データの光を通過させ、前記変調を行わないメイン投影データの光は常に通過させること
    を特徴とする画像投影システム。
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