JP4140836B2 - 噴霧システム及び噴霧方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場に薬液、液肥、水等の液体を噴霧する噴霧機に関するものである。
この種の従来の噴霧機として、例えば特許文献1に開示された無人散水車80が挙げられる。この無人散水車80は、給水ホース81に散水バルブ81aを介して連通連結した散水部82を車体フレームに設けている。この散水部82には、先端部より散水しながら散水の圧力の反作用により回転する散水管83を設け、該散水管83にワイヤ84を巻取り作動するワイヤ巻取部85を連動連設している。そして、このワイヤ巻取部85に設けた巻取ドラム86にワイヤ84の基端側を連結するとともに、該ワイヤ84の先端側部にストッパー体87を取付けている。また、車体フレーム88には、該ストッパー体87を検出する検出体89を設け、該検出体89と散水バルブ81aとの間に連動機構90を介設して、該連動機構90により検出体89の検出動作と散水バルブ81aの閉塞動作とを連動させている。
特開平8−205698号公報
ところが、無人散水車80は、ワイヤ84を巻き取る反力によって走行するように構成されているので、毎走行前に出発地点にある無人散水車80のワイヤ巻取部85からワイヤ84を引き出して、無人散水車80の終着地点に立設された杭91に該ワイヤ84を連結する必要があり、手間がかかるという問題がある。また、一人で作業する場合は、この終着地点でのワイヤ連結後、再度出発地点に戻って、無人散水車80を始動させる必要があり、さらに手間がかかるという問題がある。
また、圃場全体に散水するためには、無人散水車80を圃場で何往復も走行させる必要があるが、無人散水車80は終着地点に到達すると停止するだけであるため、作業者が人力で出発地点まで戻す必要があり、多大な労力がかかるという問題がある。
本発明の目的は、上記課題を解決し、作業者の手間及び労力を低減することができる噴霧機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の噴霧機は、圃場を走行可能に車輪に支持された機体を備え、該機体には、別体のポンプに給液ホースを介して接続され該ポンプにより圧送されてくる液体を噴霧する噴霧部と、前記車輪を駆動する駆動部と、該駆動部の動力の前記車輪への伝動を入切するクラッチと、前記圃場における噴霧範囲の境界を検知して前記クラッチを切る検知部とが設けられている。
この構成により、前記境界を検知すると、前記駆動部の動力の前記車輪への伝動を前記クラッチで切って停止させるとともに、前記機体を前後への走行が自在な状態にし、例えば圃場における前記噴霧機の出発地点において前記給液ホース(予め機体に連結しておいたワイヤやチェーン等でもよい)を引き寄せることにより、該噴霧機を該出発地点まで引き戻すことができるようにしている。従って、作業者は、該出発地点に居ながらにして、該出発地点から前記境界までの間で前記噴霧機を往復させることができる。
また、液体を収容するタンク、該タンクから液体を吸い出して給液ホースに圧送するポンプ、該給液ホースを巻き取るリール等を前記機体に設けずに、別体にすることにより、噴霧機を小型かつ軽量化しているので、小回りが利くとともに、畝替わりの労力を低減することができる。
前記検知部が前記境界を検知する態様としては、特に限定されないが、次の態様を例示する。
(1)前記境界に設置された被検知物に接触することにより該境界を検知するように構成された態様。
(2)前記境界に設置された被検知物を非接触で検知することにより、該境界を検知するように構成された態様。この非接触で検知する態様としては、公知の非接触検知手段を適宜採用でき特に限定されないが、被検知物に取り付けられた磁石が発する磁力を検知する態様を例示する。
前記被検知物としては、特に限定されないが、杭、柵、壁、網、ロープ等を例示する。
前記検知部は、前記境界を検知すると、前記駆動部の駆動源を停止させるように構成された態様を例示する。
駆動部の駆動源としては、特に限定されないが、エンジンや電動モータ等の原動機を例示する。
この構成により、境界に到達すると前記駆動部を自動的に停止させ、そのエネルギー源を無駄に消費することを防止することができる。
前記検知部は、前記境界を検知すると、前記液体の噴霧を停止させるように構成された態様を例示する。
この構成により、境界に到達すると前記液体の噴霧を自動的に停止させ、該液体を無駄に消費することを防止することができる。
前記検知部は、前記境界を検知したことを遠方から認識可能に表示する表示部を備えた態様を例示する。
この構成により、例えば前記噴霧機が、圃場における終着地点に設けられた前記境界を検知したことを、前記噴霧機の出発地点から認識することができる。従って、前記境界が検知されたこと、即ち、前記クラッチが切られたことを確認した上で、前記噴霧機を引き戻しはじめることができる。前記表示部による表示の態様としては、特に限定されないが、作業者の視界から隠れた表示物(表示板、表示塔等)を作業者の視界内に出現させる態様や、作業者の視界内にある前記表示物を作業者の視界から隠す態様や、前記表示物を目立たせる(点灯、点滅等を開始させる)態様や、前記表示物を目立たなくさせる(点灯、点滅等を停止させる)態様等を例示する。
また、本発明の第1の噴霧方法は、圃場を走行可能に車輪に支持された機体を備え、該機体には、別体のポンプに給液ホースを介して接続され該ポンプにより圧送されてくる液体を噴霧する噴霧部と、前記車輪を駆動する駆動部と、該駆動部の動力の前記車輪への伝動を入切するクラッチと、前記圃場における噴霧範囲の境界を検知して前記クラッチを切る検知部とが設けられた噴霧機を備えた第1の噴霧システムを使用した噴霧方法であって、前記噴霧部及び前記駆動部を作動させ、圃場で前記機体を走行させながら液体を噴霧させる段階と、前記検知部が前記噴霧範囲の境界を検知し、前記駆動部の動力の前記車輪への伝動が切られ、前記機体の走行が停止する段階と、前記機体の走行が停止すると、前記給液ホースを、又は前記機体に予め接続しておいたワイヤ若しくはチェーンを引き寄せることにより、前記機体を引き戻す段階とを含んでいる。
また、本発明の第2の噴霧システムは、圃場を走行可能に車輪に支持された機体を備え、該機体には、別体のポンプに給液ホースを介して接続され該ポンプにより圧送されてくる液体を噴霧する噴霧部と、前記車輪を駆動する駆動部と、該駆動部の動力の前記車輪への伝動を入切するクラッチと、前記圃場における噴霧範囲の境界を検知して前記クラッチを切る検知部とが設けられた噴霧機と、該噴霧機とは別体に構成され、前記給液ホースを巻き付けるリールとを備えた噴霧システムであって、前記給液ホースを前記リールに巻き取ることにより、前記クラッチが切れた状態の前記噴霧機を離れた場所から引き戻すことが可能に構成されている。
また、本発明の第2の噴霧方法は、前記第2の噴霧システムを使用した噴霧方法であって、前記給液ホースを前記リールから引き出し自在な状態にする段階と、前記噴霧部及び前記駆動部を作動させ、圃場で前記機体を走行させながら液体を噴霧させる段階と、前記検知部が前記噴霧範囲の境界を検知し、前記駆動部の動力の前記車輪への伝動が切られ、前記機体の走行が停止する段階と、前記機体の走行が停止すると、前記給液ホースを前記リールに巻き取ることにより前記機体を引き戻す段階とを含んでいる。
本発明に係る噴霧機によれば、作業者の手間及び労力を低減することができるという優れた効果を奏する。
図1〜図6は本発明を具体化した第一実施形態の噴霧機を示している。この噴霧機1は、圃場における畝U両側の畝間を走行可能に前後左右4つの車輪2に支持された機体4を備えている。機体4には、給液ホース5を介して接続された別体の動噴装置70から圧送されてくる液体を噴霧する噴霧部6と、車輪2を駆動する駆動部7と、該駆動部7の動力の車輪2への伝動を入切するクラッチ8と、圃場における噴霧範囲の境界としての畝Uの端部を検知してクラッチ8を切る検知部9とが設けられている。
本例の噴霧機1と組み合わせて使用する動噴装置70としては、特に限定されないが、本例では、図5及び図6に示すように、別体のタンク74から吸入ホース75を介して液体を吸い込み、給液ホース5へ圧送するポンプ部71と、機体72に回転可能に支持された給液ホース巻き付け用リール73とを備えている。さらにこの動噴装置70は、リール73から給液ホース5を引き出し可能にしたり、リール73に給液ホース5を巻き取ったりする機能を備えている。さらに、動噴装置70は無線又は有線によるリモートコントロール機能を備えているものとすることもできる。
機体4は、図1〜図3に示すように、前後方向に延びる左右一対の側フレーム11と、該左右の側フレーム11を連結する左右に延びる前後一対の横フレーム12とを備えている。一対の側フレーム11は、前後方向の略中央部が左右に延びる前後一対の連結部材11aにより連結されている。前側の横フレーム12の両端部には、下方に延びる前脚部13がそれぞれ設けられ、該各前脚部13の下端部には、車輪2が回転自在かつ方向転回不可能に設けられている。これと同様に後側の横フレーム12の両端部にも、下方に延びる後脚部14がそれぞれ設けられ、該各後脚部14の下端部には、車輪2が回転自在かつ方向転回不可能に設けられている。各前脚部13には車輪2が作物を傷めないように主にその前方をカバーする車輪カバー13aが設けられ、各後脚部14には車輪2の主に後方をカバーする車輪カバー14aが設けられている。前後の車輪カバー13a,14aは前後方向に延びる連結フレーム18により互いに連結されている。各横フレーム12は、角筒体からなる横フレーム本体15と、該横フレーム本体15両側の筒穴に左右スライド可能に挿入されるとともに、固定ボルト16で位置固定されたスライドフレーム17とからなっており、横フレーム本体15に対する各スライドフレーム17の固定位置を調節することにより、畝Uの幅に応じて左右の車輪2の間隔を調節することができるようになっている。さらに、一対の側フレーム11の後端部には、平面視略U字状のハンドル19が取り付けられており、該ハンドル19には、後述するエンジン30の回転速度を制御するスロットルレバー21や、後述する検知部9を検知可能状態にする検知開始レバー22等の各種操作手段が配設されている。
噴霧部6は、機体4の先端部に設けられた左右に延びる折り畳み式ブーム25と、ブーム長さ方向へ略一定間隔をおいてブーム25に取り付けられるとともに給液ホース5に接続された複数のノズル26とを備えている。ブーム25は、機体4の先端部に支持されたセンターブーム部25aと、該センターブーム部25aの両側において機体4後方へ折り畳み可能に支持されたサイドブーム部25bとを備えている。両サイドブーム部25bは、付勢手段27(本例では引張バネ)により左右に伸ばした状態(図3参照)、又は折り畳んだ状態(図1及び図2参照)のいずれかの状態が保持されるようになっており、後方へ折り畳んだ状態では機体4後部に立設されたブームホルダ28に支持されるようになっている。
駆動部7は、機体4の連結部材11aに支持された原動機としてのエンジン30と、遠心クラッチ37(図3参照)を介して該エンジン30に連結された減速ミッション31と、クラッチ8を介して連結された動力伝動機構32とを備えている。駆動部7において、クラッチ8を設ける部位は、該クラッチ8が切れた状態で機体4が前後への走行自在となる部位であればよく、本例で示す部位には限定されない。
動力伝動機構32について説明すると、該機構は、機体4に回転自在に支持されて左右に延びる伝動軸33を備えており、クラッチ8の出力軸の回転が第一の伝動要素34(本例ではチェーン伝動機構)を介して該伝動軸33に伝動される。この伝動軸33の回転は、その両端部に設けられた第二の伝動要素35(本例ではベルト伝動機構)により、両前側の車軸3に伝動される。さらに両前側の車軸3の回転は、第三の伝動要素36(本例ではベルト伝動機構)により、それぞれ後側の車軸3に伝動される。このようにして、エンジン30により、4つの車輪2が駆動されるようになっている。ここで車軸3の駆動に主にベルト伝動機構の採用を例示しているのは、ベルト伝動は圃場の砂や土が付着したときの伝動効率の低下が少ないからである。なお、伝動軸33は、横フレーム12による左右の車輪間隔の調節に応じて伸縮するように構成されている。
検知部9は、一対の側フレーム11の前端部にそれぞれ立設された一対の縦フレーム40と、該各縦フレーム40の上端部から前方に突設された一対の支持フレーム41と、該支持フレーム41の前端部に回動軸42を介して前後回動可能かつ前下がり状態で支持された正面視略矩形状の検知枠43と、一方(本例では左側)の支持フレーム41に前後回動可能に中央部が軸44aで支持された回動レバー44(図4参照)とを備えている。
検知枠43は、左右の側枠部43aがその長さを調節可能に構成されており、これにより、被検知物の高さや、作物の高さに応じて検知枠43の下枠部43bの高さを適宜調節することができるようになっている。また、検知枠43の両側枠部43aは回動軸42上方に延設された突部52,53をそれぞれ有し、一方(本例では左側)の突部52は付勢手段48(本例では引張バネ)により後方に付勢されており、他方(本例では右側)の突部53はクラッチ8にワイヤー49で連結されている(図3参照)。
回動レバー44は、その一端側(本例では下側)に略レバー長さ方向に延びるとともに回動中心側が略前方に折れ曲がった形の長穴45が形成されている。この長穴45には検知枠43における回動軸42下方に突設されたピン46が嵌合されている。また、回動レバー44の該一端側は付勢手段47(本例では引張バネ)により後方へ付勢されており、他端側はスロットルレバー21及び検知開始レバー22にそれぞれワイヤー50,51で連結されている(図3参照)。
この検知部9の動作について説明すると、まず、図4(a)は、検知部9の検知可能状態を示している。この状態で機体4が前進し、杭等の被検知物に検知枠43の下部が接触し該下部が機体4に対して相対的に後方に押し込まれて行くと、それに伴って検知枠43が後方に回動して行くとともに、検知枠43に突設されたピン46が回動レバー44の長穴45に沿って上方に移動して行く。そして、ピン46が長穴45の折れ曲がり部分に至ると、図4(b)に示すように付勢手段47に付勢されている回動レバー44が回動するので、相対的にピン46は該長穴45の折れ曲がり部分に入り込んでそこに係止される。これにより、検知枠43は機体4に対して相対的に後方に押し込まれた検知終了状態で保持される。このとき、回動レバー44の他端側に連結されたワイヤー50が後方に押し込まれ、これにより該ワイヤー50に連結されたスロットルレバー21が押し戻され、エンジン30の回転数が低下し、遠心クラッチ37が切れる。これとともに、検知枠43の突部53に連結されたワイヤー49も後方に押し込まれ、これにより該ワイヤー49に連結されたクラッチ8が切られ、機体4は前後への走行自在な状態となる。なお、検知部9を検知終了状態から検知可能状態に戻すには、検知開始レバー22を握ればよい。すると、検知開始レバー22に連結されたワイヤー51が後方に引き込まれるので、該ワイヤー51に連結された回動レバー44の他端側が後方に引き込まれる。これにより回動レバー44が回動し、検知枠43に突設されたピン46が折れ曲がり部分から抜け出して、検知可能状態に戻るようになっている。
次に、動噴装置70との組合せによる噴霧機1の動作例について説明する。ここで、本例では、畝Uに栽培された作物Cに薬液を噴霧するものとし、畝Uの長さ方向一端を出発地点とし、他端を噴霧範囲の境界とし、該他端には被検知物としての杭55が予め立設されているものとする。この噴霧機1を動作させるには、まず、動噴装置70を、そのリール73から給液ホース5を引き出し自在な状態にする。そして、噴霧機1を畝Uの出発地点に配置するとともに、検知開始レバー22を引いて検知部9を検知可能状態にする。この状態で、動噴装置70のポンプ部71を始動するとともに、噴霧機1のエンジン30を始動し、スロットルレバー21を操作してエンジン30の回転数を適宜設定する。すると、エンジン30の回転数に応じて遠心クラッチ37が入り、図6(a)に示すように噴霧機1は、作物Cに薬液を噴霧しながら(同図中の二点鎖線参照)、畝Uに沿って該畝Uの他端側へ向かって走行して行く。その後、図5及び図6(b)に示すように、検知枠43が杭55に接触すると、前述したように検知部9が作動しスロットルレバー21が押し戻されて、エンジン30の回転数が低下し、遠心クラッチ37が切れるとともに、クラッチ8が切られ、機体4が前後へ走行自在な状態となる。この状態で動噴装置70のポンプ部71を停止させるとともに、給液ホース5を巻き取る機能を作動させると、図6(c)に示すように、給液ホース5の巻き取りとともに噴霧機1が出発地点に向けて引き寄せられてゆく。噴霧機1が出発地点まで引き寄せられると、動噴装置70の給液ホース5を巻き取る機能を停止させる。これで一つの畝Uについての噴霧作業が完了する。そして、噴霧機1を別の畝に移動させ(畝替わりさせ)、以上を繰り返すことにより、圃場内における所望の範囲に薬液を噴霧する。
以上のように構成された本発明の噴霧機1によれば、噴霧範囲の境界を検知すると、駆動部7の動力の車輪2への伝動をクラッチ8で切って停止させるとともに、機体4を前後への走行が自在な状態にし、圃場における噴霧機1の出発地点において給液ホース5を引き寄せることにより、該噴霧機1を該出発地点まで引き戻すことができるようにしている。従って、作業者は、該出発地点に居ながらにして、該出発地点から前記境界までの間で噴霧機1を往復させることができる。
また、タンク74、動噴装置70を機体4に設けずに、別体にすることにより、噴霧機1を小型かつ軽量化しているので、小回りが利くとともに、畝替わりの労力を低減することができる。
次に、図8は本発明を具体化した第二実施形態に係る噴霧機100を示している。この噴霧機100は、機体103及び動力伝動機構104の構成が変更されている点と、検知部101に表示部102が設けられている点とにおいて主に第一実施形態と相違している。従って、第一実施形態と共通する部分については、同一符号を付することにより重複説明を省く。
本例の機体103は、矩形状に形成された枠フレーム110と、該枠フレーム110の前後方向略中央に取り付けられて左右に延びる横フレーム12とを備えている。横フレーム12の両端部には、脚部111がそれぞれ設けられている。各脚部111は、側面視略三角形状(本例では略正三角形状)に形成された左右一対のフレーム111aが互いに連結されてなっており、三角形状における上側の頂点部は、横フレーム12に対して、左右方向へスライド移動可能に取り付けられるとともに、固定ボルト113で位置固定されている。この脚部111の固定位置を調節することにより、左右の車輪2の間隔を調節することができるようになっている。また、脚部111の三角形状における下辺の前後の頂点部にはそれぞれ前後の車輪2が回転自在かつ方向転回不可能に取り付けられている。また、枠フレーム110の後端部には、左右一対のハンドル19が取り付けられている。
このように本例の機体103によれば、一本の横フレーム12に左右4つの車輪2を支持するように構成しているので、部品点数が減り、コストを低減することができる。また、左右の車輪2の間隔を調整するときに、脚部111の取付位置を一本の横フレーム12に対して調節するだけでよく、調節が簡単にすむ。
本例の動力伝動機構104は、伝動軸33の両端部が、脚部111の三角形状における上側の頂点部に立設された支柱112に回転自在に支持されている。伝動軸33の駆動力は、機体103両側における第二の伝動要素としてのチェーン伝動機構115を介して前後の車輪2に伝動される。チェーン伝動機構115は、伝動軸33の端部に取り付けられたスプロケット33a、及び前後の車輪2の車軸3に取り付けられたスプロケット3a,3aと、該3つのスプロケット33a,3a,3aに巻き掛けられたチェーン116とを備えている。そして、クラッチ8の出力軸の回転が第一の伝動要素34(本例ではチェーン伝動機構)を介して該伝動軸33に伝動される。この伝動軸33の回転は、その両端部に設けられた第二の伝動要素35により、前後の車輪2の車軸3に伝動される。このようにして、エンジン30により、4つの車輪2が駆動されるようになっている。本連の第二の伝動要素は、圃場の砂や土がチェーン116に付着しないようにカバー117が設けられている。なお、伝動軸33は、第一実施形態と同様に、横フレーム12による左右の車輪2間隔の調節に応じて伸縮するように構成されている。
本例の動力伝動機構104によれば、左右それぞれ一つのチェーン伝動機構115により伝動軸33の駆動力を前後の車輪2に伝動するように構成しているので、第一実施形態よりも部品点数を低減でき、コストを低減できる。
本例の検知部101は、枠フレーム110の前端部にそれぞれ立設された一対のベースフレーム120と、該ベースフレーム120に対して相対的に上下位置調節可能に支持された縦フレーム40と、ベースフレーム120に対する縦フレーム40の上下位置を調節するための回転ハンドル122と、該各縦フレーム40の上端部から前方に突設された一対の支持フレーム41と、該支持フレーム41の前端部に回動軸42を介して前後回動可能かつ前下がり状態で支持された正面視逆T字状の検知枠123と、一方(本例では左側)の支持フレーム41に前後回動可能に支持された第一回動レバー44と、境界を検知したことを遠方から認識可能に表示する表示部102とを備えている。
検知枠123は、上下に延びる縦枠部123aがその長さを調節可能に構成されており、これにより、被検知物の高さや、作物の高さに応じて検知枠123の下枠部123bの高さを適宜調節することができるようになっている。回動軸42は、一端部(本例では左端部)に第一突部52が後方へ突設されており、他端部(本例では右端部)に第二突部53が上方へ突設されており、該両突部52,53は検知枠の回動に伴って回動するようになっている。第一突部52は付勢手段48(本例では引張バネ)により後斜め下方に付勢されている。第二突部53はクラッチ8にワイヤー49で連結されているとともに、後述する表示部102の第二回動レバー130を係止する係止部53aが側方へ突設されている。
表示部102は、一方(本例では右側)の支持フレーム41に前後回動可能に軸131で中央部が支持された第二回動レバー130を備えている。第二回動レバー130の一端側には、レバー長さ方向へ延びるアーム132が突設されており、該アーム132の先端部には、表示板133が取り付けられている。この第二回動レバー130は、アーム132が前方へ倒れた状態(図11)と、アーム132が起立した状態(図12)との間で回動するようになっている。第二回動レバー130の他端側は、付勢手段としてのバネ134で、アーム132を起立させる方向へ付勢されている。表示板133は、アーム132が起立した状態における後側面が、周囲に対して目立つ色(例えば赤色、黄色等)に着色されている。なお、アーム132が起立した状態における表示板133を発光させたり、点滅させるように構成することもできる。
この表示部102の使用方法について説明すると、検知可能状態(図11)では、第二回動レバー130の一端部は第二突部53の係止部53aに係止された状態にされる。そして、被検知物に検知枠123の下部が接触し該下部が機体103に対して相対的に後方に押し込まれて行くと、それに伴って検知枠123及び第二突部53が回動して行き、検知終了状態(図12)では、第二回動レバー130の一端部は第二突部53の係止部53aから外れる。すると、バネ134で付勢されたアーム132が起立して、境界を検知したことを遠方から認識可能に表示板133が表示される。このように、表示部102は、境界が検知されると、作業者の視界から隠れた表示板133を作業者の視界内に出現させるようにしている。
本例の検知部101によれば、表示部102を備えているので、例えば、噴霧機100が圃場における終着地点に設けられた境界を検知したことを、作業者は噴霧機100の出発地点から認識することができる。従って、境界が検知されたこと、即ち、クラッチ8が切られたことを確認した上で、作業者は前記噴霧機100を引き戻しはじめることができる。
本例の噴霧機100によれば、第一実施形態の噴霧機と同様の効果に加え、上記本例特有の効果を奏することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)検知部を、噴霧範囲の境界に設置された被検知物を非接触で検知することにより、該境界を検知するように構成された態様とすること。この非接触で検知する態様としては、被検知物に取り付けられた磁石が発する磁力を検知する態様を例示する。
(2)給液ホース5を作業者が手動のリールで巻き取るようにすること。
(3)検知部9が噴霧範囲の境界を検知すると、駆動部7のエンジン30を停止させるように構成すること。これにより、エンジン30の燃料を無駄に消費することを防止することができる。
(4)検知部9が被検知物を検知するとノズル26への給液を停止させるように構成すること。給液を停止させる態様としては、特に限定されないが、給液ホース5とノズル26との間にバルブを設け、該バルブを締めるように制御する態様や、動噴装置70を無線又は有線によるリモートコントロールで停止させるように制御する態様を例示する。これにより噴霧範囲の境界に到達すると液体の噴霧を自動的に停止させ、該液体を無駄に消費することを防止することができる。
本発明の第一実施形態に係る噴霧機の側面図である。 同噴霧機の正面図である。 同噴霧機の平面図である。 同噴霧機の検知部の要部を示す側面図であり、(a)は検知可能状態を示す図、(b)は検知終了状態を示す図である。 同噴霧機の動作を示す側面図である。 同噴霧機の一連の動作を示す平面図である。 従来の噴霧機としての無人散水車を示す平面図である。 本発明の第二実施形態にかかる噴霧機の左側面図である。 同噴霧機の平面図である。 同噴霧機の脚部及び動力伝動機構の構造を示す背面図である。 同噴霧機の検知可能状態における検知部の要部を示す右側面図である。 同噴霧機の検知終了状態における検知部の要部を示す右側面図である。 同噴霧機の検知終了状態における検知部の要部を示す背面図である。
符号の説明
1 噴霧機
2 車輪
4 機体
5 給液ホース
6 噴霧部
7 駆動部
8 クラッチ
9 検知部
26 ノズル
43 検知枠
55 杭
70 動噴装置
71 ポンプ部
73 リール
74 タンク
100 噴霧機
101 検知部
102 表示部
103 機体
104 動力伝動機構
C 作物
U 畝

Claims (3)

  1. 圃場を走行可能に車輪に支持された機体を備え、
    該機体には、別体のポンプに給液ホースを介して接続され該ポンプにより圧送されてくる液体を噴霧する噴霧部と、前記車輪を駆動する駆動部と、該駆動部の動力の前記車輪への伝動を入切するクラッチと、前記圃場における噴霧範囲の境界を検知して前記クラッチを切る検知部とが設けられた噴霧機を備えた噴霧システムを使用した噴霧方法であって、
    前記噴霧部及び前記駆動部を作動させ、圃場で前記機体を走行させながら液体を噴霧させる段階と、
    前記検知部が前記噴霧範囲の境界を検知し、前記駆動部の動力の前記車輪への伝動が切られ、前記機体の走行が停止する段階と、
    前記機体の走行が停止すると、前記給液ホースを、又は前記機体に予め接続しておいたワイヤ若しくはチェーンを引き寄せることにより、前記機体を引き戻す段階と
    を含む噴霧方法。
  2. 圃場を走行可能に車輪に支持された機体を備え、
    該機体には、別体のポンプに給液ホースを介して接続され該ポンプにより圧送されてくる液体を噴霧する噴霧部と、前記車輪を駆動する駆動部と、該駆動部の動力の前記車輪への伝動を入切するクラッチと、前記圃場における噴霧範囲の境界を検知して前記クラッチを切る検知部とが設けられた噴霧機と、
    該噴霧機とは別体に構成され、前記給液ホースを巻き付けるリールと
    を備えた噴霧システムであって、
    前記給液ホースを前記リールに巻き取ることにより、前記クラッチが切れた状態の前記噴霧機を離れた場所から引き戻すことが可能に構成された噴霧システム。
  3. 請求項2記載の噴霧システムを使用した噴霧方法であって、
    前記給液ホースを前記リールから引き出し自在な状態にする段階と、
    前記噴霧部及び前記駆動部を作動させ、圃場で前記機体を走行させながら液体を噴霧させる段階と、
    前記検知部が前記噴霧範囲の境界を検知し、前記駆動部の動力の前記車輪への伝動が切られ、前記機体の走行が停止する段階と、
    前記機体の走行が停止すると、前記給液ホースを前記リールに巻き取ることにより前記機体を引き戻す段階と
    を含む噴霧方法。
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