JP4140643B2 - 車載用電気接続箱の組立方法 - Google Patents
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例えば、特開平9−80080号公報(特許文献1)において、図3に示す電気接続箱1が開示されている。該電気接続箱1では、電流センサー2の貫通穴2aに第1バスバー3を通すと共に、下流側で第1バスバー3と他の第2バスバー4とをケース5に設けた接続部6に埋設したナットNとボルトBとのボルト締めによりケース5に固定している。このボルト締めは、図4に示すように、ケース内面側、即ち、上方側からボルトBを第1、第2バスバー3、4に設けたボルト穴3a、4aに通して行っており、ボルト締め後、ボルト頭部B1はケース5内に配置されることとなる。
また、第1バスバー3と第2バスバー4とをボルト締めした後に積層体9をケース5内に収容し、その後、第2バスバー4と積層体9のバスバー7とをボルト締め接続する構成とすると、各ボルト締め作業の間に積層体9をケース5内に収容する工程が入り、前記ボルト締め作業を1つの工程ですることができなくなり作業効率が良くない問題がある。
逆に、第1バスバー3と第2バスバー4とをボルト締め固定する前に積層体9をケース5内に収容し、積層体9の各絶縁板8に設けた貫通穴(図示せず)に上方からボルトを通して第1バスバー3と第2バスバー4とをボルト締め固定すると、前記の2つのボルト締め作業(第1バスバー3と第2バスバー4との接続作業、第2バスバー4とバスバー7との接続作業)を1つの工程ですることができる。しかしながら、このような構成とすると積層体9のボルトを通す箇所にはバスバー7を配置することができず、バスバーの配置効率が悪くなる問題がある。
積層体(15)の側面からバスバー(13)の水平方向に屈曲させた上端(13b)を上方に突出させていると共に、第1バスバー(21)と第2バスバー(22)は、両端に上端屈曲部(21b、22b、22c)と下端屈曲部(21a、22a)とを有するものとし、
電流センサー(20)の貫通穴(20a)に第1バスバー(21)の下端屈曲部(21a)を貫通させて、ロアケース(12)の底壁に設けられた電流センサー取付部(12a)に電流センサー(20)を取り付けた後、
第1バスバー(21)の下端屈曲部(21a)に第2バスバー(22)の下端屈曲部(22a)を重ねあわせて第1バスバー(21)と第2バスバー(22)との接続部を形成し、
さらに、第1バスバー(21)と第2バスバー(22)の接続部の上方に積層体(15)を配置して、ロアケース(12)の底壁に設けたボルト取付穴(12b)と、前記接続部と、積層体(15)の最下層の絶縁板(14A)の下面側に下向きに突設されたナット埋設部(16)とを上下方向に対応する位置に配置し、かつ、
第2バスバー(22)の上端屈曲部(22c)とバスバーの上端(13b)とを重ね合わせて、ロアケース(12)に設けたボルト締め接続部(12d)に配置し、
かつ、第1バスバー(21)の上端屈曲部(21b)をロアケース(12)に設けたヒュージブルリンク搭載部(12e)に配置した後、
この状態で、ボルト取付穴(12b)にボルト(B)を下方から挿入し、ボルト(B)を第1バスバー(21)と第2バスバー(22)の前記接続部を通して、ナット埋設部(16)に圧入されたナット(N)と締結固定した後に、第1バスバー(21)とヒュージブルリンク、第2バスバー(22)とバスバー(13)とを締結固定することを特徴とする車載用電気接続箱の組立方法を提供している。
また、第1バスバーと第2バスバーとを下方からボルト締めすることにより、第1、第2バスバーの上方に配置する積層体にボルトを貫通させる必要もなく、バスバーの配置がボルトの貫通によって制限されることがない。
なお、ボルト締め作業は前記に示したものに限らず、第1、第2バスバーとバッテリーに接続された電源線端末の端子との接続や、ヒュージブルリンクの端子との接続に必要なボルト締め作業があってもすべて1つの工程内でボルト締めすることができる。
また、第1バスバーと第2バスバーとを下方からボルト締めすることにより、第1、第2バスバーの上方に配置する積層体にボルトを貫通させる必要もなく、バスバーの配置がボルトの貫通によって制限されることがなく、絶縁板上のスペースを有効に利用することができる。
さらに、第1バスバーと第2バスバーとのボルト締め作業を、ロアケースに積層体を収容してから行うボルト締め作業と同一工程で行うことができ、ボルト締めの作業性を向上させることができる。
図1及び図2は、本発明の実施形態を示し、本発明の車載用電気接続箱の組立方法により組み立てられる電気接続箱10は、アッパーケース11とロアケース12とからなるケース内に、バスバー13と絶縁板14とを交互に積層した積層体15を収容している。前記バスバー13のうちの特定バスバーは、電流センサー20の貫通穴20aに挿通される第1バスバー21と、該第1バスバー21とボルト締め接続される第2バスバー22とからなる。
前記第1、第2バスバー21、22の下端屈曲部21a、22aのボルト穴21c、22dを設けた先端部を第1バスバー21と第2バスバー22の重ね合わせ部としている。
また、バスバー13には複数のタブを設けており、積層体15から上方に向けて突出するタブ13aはアッパーケース11に搭載したヒューズ、リレー(図示せず)の端子と接続する一方、積層体15から下方に向けて突出するタブ(図示せず)はロアケース12に搭載したコネクタ内の端子と接続している。
さらに、図1に示すように、積層体15の側面から上方に向けて2本のバスバーを突出させており、共に上端を水平方向に屈曲させている。2本のバスバーのうち、一方の屈曲部を第2バスバー22との接続部13bとしてボルト穴13cを設け、他方の屈曲部をヒュージブルリンクとの接続部13dとしてボルト穴13eを設けている。
さらに、第2バスバー22は、上端屈曲部22bを第2ヒュージブルリンク搭載部12fに搭載したヒュージブルリンク(図示せず)の入力端子と、上端屈曲部22cをバスバー13の接続部13bとそれぞれロアケース12の所要箇所でボルト締め固定して接続している。
さらにまた、バスバー13の接続部13dと第1ヒュージブルリンク搭載部12eに搭載したヒュージブルリンクの出力端子とをロアケース12の所要箇所でボルト締め固定して接続している。
また、第1バスバー21と第2バスバー22とを下方からボルト締めすることにより、第1、第2バスバー21、22の上方に配置する積層体15にボルトBを貫通させる必要もなく、バスバー13の配置がボルトBの貫通によって制限されることがなく、絶縁板14上のスペースを有効に利用することができる。
さらに、第1バスバー21と第2バスバー22とのボルト締め作業を、ロアケース12に積層体15を収容してから行う複数のボルト締め作業と同一工程で行うことができ、ボルト締めの作業性を向上させることができる。
11 アッパーケース
12 ロアケース
13 バスバー
13A 最下層バスバー
14 絶縁板
14A 最下層絶縁板
15 積層体
16 ナットの埋設部
20 電流センサー
20a 貫通穴
21 第1バスバー
21a 下端屈曲部
21c ボルト穴
22 第2バスバー
22a 下端屈曲部
22d ボルト穴
B ボルト
B1 ボルト頭部
N ナット
Claims (1)
- アッパーケース(11)とロアケース(12)とからなるケース内にバスバー(13)と絶縁板(14)とが交互に積層された積層体(15)が収容されていると共に、積層体(15)のバスバー(13)またはヒュージブルリンクとをボルト締めで連結する第1バスバー(21)と、第2バスバー(22)とからなる特定バスバーを設けており
積層体(15)の側面からバスバー(13)の水平方向に屈曲させた上端(13b)を上方に突出させていると共に、第1バスバー(21)と第2バスバー(22)は、両端に上端屈曲部(21b、22b、22c)と下端屈曲部(21a、22a)とを有するものとし、
電流センサー(20)の貫通穴(20a)に第1バスバー(21)の下端屈曲部(21a)を貫通させて、ロアケース(12)の底壁に設けられた電流センサー取付部(12a)に電流センサー(20)を取り付けた後、
第1バスバー(21)の下端屈曲部(21a)に第2バスバー(22)の下端屈曲部(22a)を重ねあわせて第1バスバー(21)と第2バスバー(22)との接続部を形成し、
さらに、第1バスバー(21)と第2バスバー(22)の接続部の上方に積層体(15)を配置して、ロアケース(12)の底壁に設けたボルト取付穴(12b)と、前記接続部と、積層体(15)の最下層の絶縁板(14A)の下面側に下向きに突設されたナット埋設部(16)とを上下方向に対応する位置に配置し、かつ、
第2バスバー(22)の上端屈曲部(22c)とバスバーの上端(13b)とを重ね合わせて、ロアケース(12)に設けたボルト締め接続部(12d)に配置し、
かつ、第1バスバー(21)の上端屈曲部(21b)をロアケース(12)に設けたヒュージブルリンク搭載部(12e)に配置した後、
この状態で、ボルト取付穴(12b)にボルト(B)を下方から挿入し、ボルト(B)を第1バスバー(21)と第2バスバー(22)の前記接続部を通して、ナット埋設部(16)に圧入されたナット(N)と締結固定した後に、第1バスバー(21)とヒュージブルリンク、第2バスバー(22)とバスバー(13)とを締結固定することを特徴とする車載用電気接続箱の組立方法。
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