JP4140423B2 - 湿式媒体分散装置及びそれに用いる攪拌ディスク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラリー状の処理材料を分散媒体(メディア)と共に処理槽内で攪拌し分散処理するようにした湿式媒体分散装置及びそれに用いる攪拌ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
湿式媒体分散装置は、処理槽内に分散媒体を収納し、供給口からスラリー状の処理材料を供給し、処理槽内に設けた攪拌ディスクにより分散媒体と処理材料の混合物を攪拌混合し、分散媒体間に生じるせん断力によって処理材料中の固体成分を微粉砕して分散処理し、スクリーンその他の媒体分離部で分散媒体を分離して分散処理された処理材料を排出口から排出するよう構成されている。したがって、分散媒体は媒体分離部付近に集中する傾向にあるから、この分離部に密集した分散媒体により発熱を生じたり、媒体分離部に局部摩耗を起こす。特に、近年、極めて微細な粒径に微粒子化することが要求されており、それに応じてボール、ビーズ等の分散媒体も小径化しているので、一層上記の如き現象が生じやすく、大流量で処理する場合や処理材料が高粘度材料の場合には、さらに分散媒体が密集しやすい。また、一般的に縦型媒体分散装置よりも横型媒体分散装置において多く見られる。
【0003】
そのため、分散媒体がスクリーン等の媒体分離部付近に集中しないよう上記分散媒体を逆方向に移動させ循環的な螺旋運動を部分的に惹き起こすようにした攪拌分散機用ディスクが提案されている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1に示されているディスクは、円板型のディスクの中間部分に中央孔を包囲する3つの腎臓状(弧状)の開口部を形成し、この開口部の両端に位置する2つの壁部をディスクの軸線に対して傾斜させ、ディスクが回転したとき攪拌分散されるべき物質が上記壁部によりディスクの円心方向に移動するように構成してあるが、上記開口部がディスクの中間部分に部分的に設けられているだけなので、ディスクの外周部に比べて開口部部分の周速度が遅く、分散媒体に大きな逆方向の流動を与えることができず、その上製造加工も面倒である。
【0004】
また、ベッセル内にドラムを設け、該ドラムの外周面にメディア(分散媒体)を入口側に移送させるための螺旋溝を形成した連続式メディア型分散攪拌機も提案されている(例えば特許文献2参照)。しかしメディア戻し効果の調整のためにベッセル下部(材料入口部)では分散効果をある程度犠牲にしなければならず、ベッセル全体にわたっての分散効果が期待できなくなるおそれがあった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭53−8866号公報(特許請求の範囲、2頁右上欄5〜9行、第1図、第6図)
【特許文献2】
特開昭64−43337号公報(特許請求の範囲、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、上記の如き湿式媒体分散装置において、媒体分離部付近へ集中する分散媒体を材料供給口側に確実に流動させて密集を防ぐと共に分散効率を減じることもなく、製造、加工も容易な湿式媒体分散装置及びそれに使用する攪拌ディスクを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、供給口から処理槽内に供給された処理材料を分散媒体と共に攪拌ディスクにより攪拌して分散し、排出口側に設けた媒体分離部で分散媒体を分離して分散処理された処理材料を排出口から排出するようにした湿式媒体分散装置において、上記媒体分離部近くの攪拌ディスクは略円板状に形成され、駆動軸に取り付けるための中央孔を中央に有し、該中央孔の周囲に放射状に延びる複数の羽根を有し、該放射状羽根の回転方向の端面には分散媒体を供給口側へ流動させるよう該放射状羽根の中心部から周縁部にわたって傾斜面が形成されていることを特徴とする湿式媒体分散装置が提供され、上記課題が解決される。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は縦型の湿式媒体分散装置にも適用することができるが、以下横型の湿式媒体分散装置に本発明を適用した実施例につき説明する。図1は概略説明図を示し、処理槽(1)は、一端にスラリー状の処理材料を供給するための供給口(2)を有し、他端に分散処理された処理材料を排出する排出口(3)を有している。該処理槽(1)内には、複数の攪拌ディスク(4)…が設けられ、該攪拌ディスク(4)を駆動軸(5)で回転することによりボール、ビーズ等の分散媒体(メディア)(6)と上記処理材料の混合物に運動を与え、公知のように分散処理する。上記排出口(3)の近くには、分散媒体を上記処理材料から分離するための媒体分離部(7)を設けてあり、該媒体分離部(7)はスクリーン式やギャップセパレータ式等適宜の構成にすることができる。
【0009】
上記攪拌ディスク(4)としては、円板型攪拌ディスク、ピン、その他の上記混合物を攪拌混合する公知の種々の攪拌部材を用いることができるが、上記媒体分離部(7)近くの1枚若しくは複数枚の攪拌ディスク(4A)はさらに分散媒体(6)を供給口(2)側へ流動させることができる機能を有している。図2は、攪拌ディスク(4A)の一例を示し、該ディスクは、略円板状に形成され、中央に上記駆動軸(5)に取り付けるための中央孔(8)を有し、該中央孔(8)の周囲に放射状に延びる複数の羽根(9)が形成されている。該羽根(9)の翼数は処理槽の内径や流量等に応じて適宜数とすることができるが、4〜6翼程度が好ましい。
【0010】
上記放射状羽根(9)の回転方向の端面には分散媒体(6)を供給口(2)側へ流動させるよう傾斜面(10)が形成されている。該傾斜面(10)は羽根(9)の一部、例えば周縁部付近に設けることもできるが、好ましくは図に示すように中心部から周縁部にわたる端面の全長に沿って形成してある。また、その傾斜角度は、ディスクの板面に対して約20°〜80°程度、好ましくは約30°〜60°程度に形成すると効率よく分散媒体(6)を供給口(2)側へ流動させることができる。
【0011】
而して、図1に示すように、処理槽(1)の上記供給口(2)からスラリー状の処理材料を供給すると、処理槽内において分散媒体(6)と混合され、この混合物は駆動軸(5)により回転する攪拌ディスク(4)…により攪拌混合され、処理材料は分散処理されながら媒体分離部(7)へ向かう。そして、該媒体分離部(7)で分散媒体(6)が分離され、分散処理された処理材料が排出口(3)から排出される。
【0012】
上記媒体分離部(7)の付近には分散媒体(6)が集中してくるが、図3に示すようにこの付近の攪拌ディスク(4A)は、放射状羽根(9)の回転方向の端面に傾斜面(10)を有するから、該傾斜面(10)に当った分散媒体(6)は供給口(2)方向へはね返され、該媒体分離部(7)付近に密集しない。この際、上記傾斜面(10)は、羽根の中心部から周縁部にわたって設けられているので、処理槽の中心部から内壁部のほぼ全面で分散媒体(6)を供給口(2)方向へ流動させることができ、特に羽根の周縁部では大きな周速度により分散媒体を供給口方向へ流動させることができ、分散媒体の密集が確実に防止される。なお、図に示す実施例では、上記攪拌ディスク(4A)は1枚であるが、所望により複数枚の攪拌ディスク(4A)を設けて流動を調整することができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成され、媒体分離部付近の攪拌ディスクは放射状に延びる羽根の回転方向の端面に傾斜面を具備しているので、該攪拌ディスクが回転することにより分散媒体に運動を与えて攪拌混合作用を行うと共に分散媒体を放射状羽根の外周方向にかつ供給口側に流動させ、従来のようにディスクの中間部分に弧状の開口部を設けて開口部の両端壁で逆方向に流動させる場合に比べて大きな周速度により積極的に供給口側へ流動させることができ、その上放射状羽根の中心部から周縁部にわたって端面の全長に傾斜面を設けると、該攪拌ディスクのほぼ全面で分散媒体に流動を与えて供給口側へ向かう流動を確実に生じさせ密集を防止することができ、また、放射状の羽根の端面を傾斜する加工は容易であり、経済的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略説明図。
【図2】攪拌ディスクを示し、(A)は正面図、(B)は側面図。
【図3】分散媒体の流動を示す説明図。
【符号の説明】
1…処理槽 2…供給口 3…排出口 4,4A…攪拌ディスク
5…駆動軸 6…分散媒体 7…媒体分離部 9…羽根 10…傾斜面
Claims (3)
- 供給口から処理槽内に供給された処理材料を分散媒体と共に攪拌ディスクにより攪拌して分散し、排出口側に設けた媒体分離部で分散媒体を分離して分散処理された処理材料を排出口から排出するようにした湿式媒体分散装置において、上記媒体分離部近くの攪拌ディスクは略円板状に形成され、駆動軸に取り付けるための中央孔を中央に有し、該中央孔の周囲に放射状に延びる複数の羽根を有し、該放射状羽根の回転方向の端面には分散媒体を供給口側へ流動させるよう該放射状羽根の中心部から周縁部にわたって傾斜面が形成されていることを特徴とする湿式媒体分散装置。
- 上記傾斜面の傾斜角度は20°〜80°である請求項1に記載の湿式媒体分散装置。
- 湿式媒体分散装置に用いる攪拌ディスクであって、該攪拌ディスクは略円板状に形成され、駆動軸に取り付けるための中央孔を中央に有し、該中央孔の周囲に放射状に延びる複数の羽根を有し、該放射状羽根の回転方向の端面には分散媒体を供給口側へ流動させるよう該放射状羽根の中心部から周縁部にわたって傾斜面が形成されていることを特徴とする攪拌ディスク。
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