JP4140406B2 - ターボ形流体機械 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心送風機や遠心圧縮機などといったターボ形流体機械に係り、特に、流体を羽根車に導く吸込流路内に流量調整装置として可動ベーンが設けられたターボ形流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
遠心送風機や遠心圧縮機といったターボ形流体機械では、吐出流量を調整するための流量調整装置として、ターボ形流体機械のケーシング内の羽根車よりもケーシング内の流体の流れに対して上流側の流路、つまり、ケーシング内に流体を吸い込んで羽根車に導く吸込流路に設けられた吸込ダンパ、または、可動ベーンが用いられている。吸込ダンパは、吸込流路の入口部分またはその近傍に設けられ、断面積を可変とする絞り機構であり、この吸込ダンパにより圧力損失を発生させ、ターボ形流体機械の圧力上昇を減少させて流量を調整するものである(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
可動ベーンは、吸込流路の内面から流路の中央部に向けて設けられた複数の平板状または羽根状の部材で、各々吸込流路の可動ベーンが設けられた部分での軸の方向に垂直な回転軸で回転可能であり、面が向く方向を調整できる。この可動ベーンの面が向く方向、つまり面の角度により開度が調整されること、また、流体の流れに羽根車の回転方向の旋回を与え、羽根車の消費動力や圧力を調整することなどで流体量を調整し、流量を調整するものである(例えば、非特許文献2、特許文献1参照)。非特許文献2では、吸込流路内に設けられた円柱状の棒体、例えば羽根車が1つの単段型では内筒と称される円柱状の棒体、また、羽根車が複数の多段型では羽根車のシャフトが在り、4枚以上の可動ベーンが、この棒体の周囲に、吸込流路の内面からこの棒体に向けて設けられている。このような可動ベーンは、棒体に向かうに連れて漸次幅が狭くなる平板台形状に形成されており、可動ベーンの面が棒体の延在方向に垂直になったときに隣り合う可動ベーンとの隙間が最小となり、流路を閉じた状態となる。
【0004】
なお、特許文献1では、吸込流路内に棒体が設けられておらず、吸込流路内で対向する位置に在る可動ベーンの先端が直接対向した構成が示されており、また、可動ベーンに起因する羽根車の振動を防止するために、可動ベーンの面に湾曲したフィンを取付けることが提案されている。
【0005】
【非特許文献1】
エッカート著「アキシャル ウント ラディアル コンプレッソーレン」第2版、スプリンガー、1961年、418項、図435
【非特許文献2】
生井及び井上著「ターボ送風機と圧縮機」初版、コロナ社、昭和63年8月、676項、図15及び図16
【特許文献1】
特開平7−139497号公報(第4−5頁、第1図、第4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、非特許文献2のような、吸込流路内に設けられた棒体の周囲に、可動ベーンを設けた構成を有するターボ形流体機械は、エネルギー損失が比較的少ない、また、吸込流路の羽根車への入り口部分の断面における流体の流れがほぼ均一になり、騒音や振動を低減できるなどの利点がある。ところが、可動ベーンが閉状態のときには、各可動ベーンの先端と、この可動ベーンの先端に対向する棒体の面との間に形成される隙間からの流体の漏れが、可動ベーンによる流量制御に影響し、可動ベーンを閉状態にしても流量を必要な状態に絞り切ることができず、可動ベーンを閉状態にしたときなどに必要な流量制御が行えない場合がある。したがって、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量を低減することが必要となっている。
【0007】
本発明の課題は、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量を低減することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のターボ形流体機械は、ケーシング内に設置された羽根車と、ケーシング内に形成され、ケーシング内に流体を吸い込んで羽根車に導く吸込流路と、この吸込流路内に羽根車の回転軸に沿って延在する棒体と、この棒体の周囲に、吸込流路の内面からこの棒体に向けて設けられ、この棒体に向かうに連れて幅が漸次狭くなる平板台形状の複数の可動ベーンと、この可動ベーンを吸込流路の内面から棒体に向かう方向の回転軸で回転させる駆動機構とを備え、少なくとも、前記可動ベーンの面が前記棒体の延在方向に垂直に交わる閉状態のときに前記可動ベーンの直線状の先端縁が対向する前記棒体の部分に、各々の前記可動ベーンの先端縁に平行な面を有するリング状の多角形部が設けられ、棒体の中心から多角形部の各辺までの寸法が棒体の半径よりも大きく形成されてなり、多角形部は、棒体の少なくとも可動ベーンが閉状態のときにその可動ベーンの先端が対向する部分に形成された溝に挿入され、その溝の底面に向かって漸次幅が狭くなる、可動ベーンの数に対応する数の台形状部材で形成されており、その台形状部材と溝の底面との間には、可動ベーンの先端と台形状部材の可動ベーンの先端に対向する面との間の距離を調整する隙間調整部材が設けられてなる構成とすることにより上記課題を解決する。
【0009】
このような構成とすれば、可動ベーンが閉状態のとき、可動ベーンの先端が、この可動ベーンの先端に平行な面に面するため、可動ベーンの先端が従来のように円周面、つまり弧状の面と対向した場合に比べて可動ベーンの先端と棒体の外周面との間の隙間を狭くできる。したがって、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量を低減できる。さらに、隙間調整部材によって可動ベーンの先端と、台形状部材のこの可動ベーンの先端に対向する面との間の距離を調整できるため、可動ベーンの先端と棒体との隙間の調整精度を向上でき、隙間をより小さくすることができる。したがって、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量をより低減できる。
【0010】
また、多角形部の前記棒体方向の厚みが、少なくとも、可動ベーンが回動し、可動ベーンが閉じた状態に対して予め設定した角度になるまで、可動ベーンの先端全体が多角形部に面する厚みに形成された構成とする。
【0011】
このような構成とすれば、可動ベーンが閉じるまでの、比較的小流量で流量を制御するときに、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量の流量制御への影響を低減できるため、流量の制御精度を向上できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用してなる単段型の遠心圧縮機の一実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる単段型の遠心圧縮機の該略構成を示す羽根車の回転軸方向での断面図である。図2は、図1のII−II線からの矢視図である。図3は、図2の破線で囲ったA部分を拡大して示す図である。図4は、台形状部材の取り付け方を説明する断面図である。
【0015】
本実施形態の単段型の遠心圧縮機1は、図1に示すように、ケーシング3内に吸込流路5と吐出流路7が形成されており、吸込流路5と吐出流路7との間に1つの遠心羽根車9が設けられている。さらに、吸込流路5には、吐出流量を調整するための流量調整装置11が、吐出流路7には、吐出する流体の速度や圧力を調整するディフューザ13が設けられている。ケーシング3は、円筒状に形成されて内部の空間が吸込流路5となる吸込側ケーシング3aと、吸込流路5に連続する空間に遠心羽根車9が収容されると共に、遠心羽根車9の吐出方向周囲に形成された吐出流路7が形成された吐出側ケーシング3bとで構成されている。
【0016】
吸込側ケーシング3aの端部には、吸込側ケーシング3aと共に内部の空間が吸込流路5となる配管15が取り付けられている。つまり、吸込流路5は、吸込側ケーシング3a内の空間と配管15内の空間とで形成されている。遠心羽根車9は、吸込口側を吸込側ケーシング3a内の吸込流路5に向け、吐出口側を吐出側ケーシング3bの吐出流路7に向けた状態で設置されており、吐出側ケーシング3bの円盤面に吐出側ケーシング3bの外側から挿通されたシャフト17の端部に取り付けられている。また、吸込側ケーシング3aの内部には、遠心羽根車9の回転軸方向に延在する内筒19が設けられている。内筒19は、円柱状の部分の羽根車側の端部に漸次縮径する円錐台状の部分が、円柱状の部分の配管15側の端部に半球状の部分が形成された形状となっている。
【0017】
流量調整装置11は、吸込側ケーシング3a内の吸込流路5に設けられた棒体となる内筒19の円柱状の部分に対応する位置に設けられている。流量調整装置11は、図1及び図2に示すように、内筒19の円柱状の部分の周囲に設けられた複数の、本実施形態では11枚の可動ベーン21、そして可動ベーン21を回動させるために個々の可動ベーン21に対して設けられた複数の、本実施形態では11基のアクチュエータ23などで構成されている。
【0018】
可動ベーン21は、吸込側ケーシング3aの内周面から内筒19の円柱状の部分に向けて内筒19の延在方向に垂直な方向で設けられ、内筒19に向かうに連れて漸次幅が狭くなる平板台形状に形成されている。このような平板台形状の可動ベーン21の内筒19側に位置する先端及び両側縁は、直線状に、吸込側ケーシング3aの内周面側に位置する後端は、吸込側ケーシング3aの内周面に対応する弧状に形成されている。したがって、全ての可動ベーン21が、可動ベーン21の面が内筒19の延在方向に垂直に交わる状態となったとき、複数の平板台形状の可動ベーン21によって内筒19を囲むリング状の円盤が形成された状態となり、吸込流路5が閉じた状態となる。
【0019】
アクチュエータ23は、可動ベーン21の駆動機構を構成するものであり、吸込側ケーシング3aに外側から挿通された状態となっており、吸込側ケーシング3aの内側に位置する図示していないシャフトに、可動ベーン21の弧状に形成された端縁部の中央部分が取り付けられている。したがって、可動ベーン21の数に対応する複数のアクチュエータ23が、吸込側ケーシング3aに放射状に取り付けられた状態となっており、可動ベーン21は、アクチュエータ23によって内筒19の半径方向の回転軸で回動する。したがって、アクチュエータ23によって、可動ベーン21の面が内筒19の延在方向に垂直に交わる閉じた状態から、可動ベーン21が回動して、可動ベーン21の面が傾斜することによって、吸込流路5が開いた状態となる。
【0020】
ここで、本実施形態において棒体となる内筒19の円柱状の部分の、可動ベーン21が閉じた状態のときに可動ベーン21の先端が対向する位置には、図1乃至図3に示すように、各可動ベーン21の先端に平行な面を有する多角形状に形成された多角形部25が設けられている。なお、図1は、遠心圧縮機1の断面図であるが、多角形部25の形状などを説明し易くするため、多角形部25は、側面図として描いている。
【0021】
本実施形態の多角形部25は、図3に示すように、内筒19の円柱状の部分表面の、可動ベーン21が閉じた状態のときに可動ベーン21の先端が対向する位置に、リング状に溝27を形成し、この溝27に可動ベーン21の数に対応する複数の、本実施形態では11個の台形ブロック状の台形状部材29を填め込むことで形成されている。台形状部材29は、対向する台形状の2つの平面と、側面となる長方形状の4つの平面とで構成されており、台形状の平面の漸次幅が狭くなる側を溝27に挿入した状態で内筒19に取り付けられる。溝27の底面27aは、台形状部材29の台形状の平面の漸次幅が狭くなる側の長方形状の側面と同じ大きさの平面を有する多角形状に形成されている。このように台形状部材29を用いることにより、図1及び図2に示すように、内筒19に多角形リング状の部材を装着した状態となり、本実施形態の多角形部25が形成される。
【0022】
台形状部材29の溝27への固定は、溶接、ろう付け、拡散接合、ボルト止めなど様々な方法で行える。ボルト止めで行う場合には、台形状部材29は、図4に示すように、この内筒19の表面側に来る面内筒19の表面と面一となる弧状の面に形成され、ボルト止めに利用されるボルト止め部29aと、ボルト止め部29aよりも可動ベーン21側に突出し、可動ベーン21の先端に対向する平面となる可動ベーン対向部29bとを形成されたものとする。そして、ボルト止め部29aに形成されたボルト31に対応する貫通穴33にボルト31を挿通し、ボルト31の軸を、内筒19の溝27の底面に穿設され、内面にボルト31に対応する雌ねじが切られたねじ穴35に螺合させることで、台形状部材29を溝27に固定する。
【0023】
また、このようなボルト止めにより台形状部材29を溝27に固定する方法などでは、隙間調整部材となる所望の厚みを有する平板状のシムライナ37を、溝27の底面27aと台形状部材29の溝27の底面27aに対向する面との間に挟み込んだ状態で台形状部材29を溝27に固定することにより、可動ベーン21を閉じた状態のときの可動ベーン21の先端と台形状部材29の可動ベーン21の先端に対向する面との隙間Gを、必要な間隔に調整することが可能となる。
【0024】
一方、本実施形態では、多角形部25の内筒19の延在方向の厚みは、可動ベーン21の厚みよりも厚く、可動ベーン21が回動し、可動ベーン21が閉じた状態に対して予め設定した角度に開くまで間、可動ベーン21の先端全体が多角形部25に面した状態となる厚みに形成されている。多角形部25の内筒19の延在方向の厚みを決定するための可動ベーン21の予め設定した角度は、可動ベーン21がある角度つまり開度になったときの流量に対して、可動ベーン21の先端と内筒19との隙間から漏れる流体の量が影響し始める角度となっている。このように、多角形部25の内筒19の延在方向の厚みは、可動ベーン21の開度及びそのときの流量と、可動ベーン21の先端と内筒19との隙間から漏れる流体の量との関係で決定されている。
【0025】
なお、遠心圧縮機1では、配管15側から吸込流路5に吸い込まれるてくる作動ガスは、図1の矢印で示すような回転する流れとなる。そして、必要に応じて、流量調整装置11のアクチュエータ23が可動ベーン21の面の向き、つまり可動ベーン21の面の角度を調整して吐出流量を調整する。図1において、実線で示した可動ベーン21の向きが、可動ベーン21を閉じた状態であり、破線で示した可動ベーン21の向きが、可動ベーン21を全開にした状態である。可動ベーン21を閉じた状態では、図2及び図3において台形状部材29の実線で示した部分、つまり他の内筒19の円柱状の部分表面から突出した部分の分だけ、従来のように内筒19の弧状の面に可動ベーン21の先端が対向しているときよりも、可動ベーン21と内筒19との間の隙間が減少し、隙間が狭くなっている。言い換えれば、台形状部材29の実線で示した部分の面積の合計の分だけ、各可動ベーン21と内筒19との間に形成された隙間の面積が減少したことになる。
【0026】
このように、本実施形態の遠心圧縮機1では、台形状部材29を用いて内筒19の円柱状の部分に多角形部25を設けたことにより、可動ベーン21を閉じた状態としたとき、従来のように内筒19の弧状の面に可動ベーン21の先端が対向しているときよりも、可動ベーン21と内筒19との間の隙間が狭くなっている。つまり、各可動ベーン21と内筒19との間に形成された隙間の面積が減少したことになる。したがって、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量を低減できる。
【0027】
さらに、可動ベーン21を閉じたときの、可動ベーン21の先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量を低減できることにより、遠心圧縮機1の駆動機の起動動力を低減できる。加えて、可動ベーン21を閉じた状態、つまり流量を絞り込んだ状態での流量を必要な流量に絞り込むことができるため、流量の制御精度を向上できる。
【0028】
さらに、本実施形態の遠心圧縮機1では、多角形部25の厚みが、可動ベーン21が回動し、可動ベーン21が閉じた状態に対して予め設定した角度になるまで、可動ベーン21の先端全体が多角形部25に面している厚みに形成されている。このため、可動ベーン21が閉じるまでの、比較的小流量で流量を制御するときに、可動ベーン21の先端と内筒19との間に形成される隙間から漏れる流体の量の流量制御への影響を低減できるため、流量の制御精度をより向上できる。
【0029】
さらに、多角形部25が内筒19に形成された溝27にボルト31などで固定される可動ベーン21の数に対応する数の台形状部材29で形成されており、台形状部材29と溝27の底面27aとの間に、隙間調整部材となるシムライナ37が挟み込まれた構成とすることで、シムライナ37によって可動ベーン21の先端と台形状部材29の可動ベーン21の先端に対向する面との間の隙間Gを調整できる。このため、可動ベーン21の先端と内筒19との隙間の調整精度を向上でき、隙間をより小さくすることができる。したがって、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量をより低減できる。
【0030】
また、本実施形態では、複数の台形状部材29を内筒19の溝27に填め込んで固定することで多角形部25を形成する方法を示したが、多角形部25はこの方法に限らず様々な方法で形成することができる。例えば、図5に示すように、内筒39を、吸込流路5内の気体の流れに対して上流側に位置し、円筒状の部分の一部と半球状の部分からなる上流側部39a、多角柱状の多角形部41、そして、吸込流路5内の気体の流れに対して下流側に位置し、円筒状の部分の一部と円錐台状の部分からなる下流側部39bとを各々別個に形成し、これら上流側部39a、多角柱状の多角形部41、そして、下流側部39bを溶接などにより内筒39として組み立てた構成とすることもできる。この方法の場合、組立時の誤差を考慮して可動ベーン21の先端と多角形部41との隙間の寸法を、誤差に応じて多めに取る必要がある。このため、本実施形態よりも、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の低減量は少ないものの、部品点数を減らせるため、構造の簡素化ができ、信頼性の一層の向上が求められる機種などに適している。
【0031】
また、本実施形態では、多角形部25の厚みは、可動ベーン21の厚みよりも厚く、可動ベーン21が回動し、可動ベーン21が閉じた状態に対して予め設定した角度に開くまでの間、可動ベーン21の先端全体が多角形部25に面した状態となる厚みに形成されている。しかし、多角形部25の厚みは、可動ベーン21が開いた状態のときの流量の制御に対する可動ベーン21の先端と内筒19との間に形成される隙間から漏れる流体の影響が無視できる場合には、本実施形態のような多角形部25の厚みする必要はなく、この場合には、可動ベーン21が閉じた状態で可動ベーン21の先端が多角形部25に面していれば、可動ベーン21の厚みよりも薄くすることもできる。
【0032】
逆に、可動ベーン21が開いた状態のときの流量の制御に対して可動ベーン21の先端と内筒19との間に形成される隙間から漏れる流体が影響する場合には、図5に示すように、多角形部25の厚みを、可動ベーン21の先端の幅以上とし、可動ベーン21が全開状態のときにも可動ベーン21の先端全体が多角形部25の面に面するようにすることもできる。このように、多角形部25の厚みは、必要に応じ適宜決定できる。
【0033】
また、本発明は、本実施形態の構成の遠心圧縮機に限らず、棒体と可動ベーンを備えた様々な構成のターボ形流体機械に適用することができる。例えば、本実施形態では、単段型の遠心圧縮機の場合の構成について説明したが、図6に示すような円筒状の一体的なケーシング43に収容された複数の羽根車45を備えた多段型の遠心圧縮機47にも適用できる。この場合、可動ベーン21の先端が面する円柱状の棒体は、複数の羽根車45が取り付けられたシャフト49となる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、可動ベーンの先端と棒体との間に形成される隙間から漏れる流体の量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる単段型の遠心圧縮機の一実施形態の該略構成を示す羽根車の回転軸方向での断面図である。
【図2】図1のII−II線からの矢視図である。
【図3】図2の破線で囲ったA部分を拡大して示す図である。
【図4】台形状部材の取り付け方を説明する断面図である。
【図5】本発明を適用してなる単段型の遠心圧縮機の変形例の該略構成を示す羽根車の回転軸方向での断面図である。
【図6】本発明を適用してなる多段型の遠心圧縮機の一例の該略構成を示す羽根車の回転軸方向での断面図である。
【符号の説明】
1 遠心圧縮機
3 ケーシング
5 吸込流路
7 吐出流路
9 遠心羽根車
11 流量調整装置
19 内筒
21 可動ベーン
23 アクチュエータ

Claims (2)

  1. ケーシング内に設置された羽根車と、前記ケーシング内に形成され、前記ケーシング内に流体を吸い込んで前記羽根車に導く吸込流路と、該吸込流路内に前記羽根車の回転軸に沿って延在する棒体と、該棒体の周囲に、前記吸込流路の内面から該棒体に向けて設けられ、該棒体に向かうに連れて幅が漸次狭くなる平板台形状の複数の可動ベーンと、該可動ベーンを前記吸込流路の内面から前記棒体に向かう方向の回転軸で回転させる駆動機構とを備え、
    少なくとも、前記可動ベーンの面が前記棒体の延在方向に垂直に交わる閉状態のときに前記可動ベーンの直線状の先端縁が対向する前記棒体の部分に、各々の前記可動ベーンの先端縁に平行な面を有するリング状の多角形部が設けられ、前記棒体の中心から前記多角形部の各辺までの寸法が前記棒体の半径よりも大きく形成されてなり、
    記多角形部は、前記棒体の少なくとも前記可動ベーンが閉状態のときに該可動ベーンの先端が対向する部分に形成された溝に挿入され、該溝の底面に向かって漸次幅が狭くなる、前記可動ベーンの数に対応する数の台形状部材で形成されており、該台形状部材と前記溝の底面との間には、前記可動ベーンの先端と前記台形状部材の前記可動ベーンの先端に対向する面との間の距離を調整する隙間調整部材が設けられていることを特徴とするターボ形流体機械。
  2. 前記多角形部の前記棒体方向の厚みが、少なくとも、前記可動ベーンが回動し、前記可動ベーンが閉じた状態に対して予め設定した角度になるまで、前記可動ベーンの先端全体が前記多角形部に面する厚みに形成されたことを特徴とする請求項1に記載のターボ形流体機械。
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