JP4138764B2 - オフセット輪転印刷機の折機、新聞用オフセット輪転印刷機及び印刷機の折部ガイド方法 - Google Patents
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Description
ところで、折機2及び排紙装置16部は、同図に示す如く構成され、印刷を終えたウェブ3は、前工程の印刷装置側より連続的に搬送され、ドラグローラ17にて案内された後、折機2の入口部に設けた三角板18により縦方向(シート走行方向)に沿って二つ折りされる。次に、下方に配設したリードインローラ19a,19bやニッピングローラ20a,20b等に挟持されて回転移送された後、鋸胴4と折胴5との間に送り込まれる。
図17に例示した鋸胴4及び折胴5は、鋸刃22と鋸刃受23が互いに噛み合うように位相が設定されており、同期して対向回転すべく構成されている。折胴5の針24は、針軸に組付けてある針アームの端部に取付けられており、折胴5の回転に伴って所定の位相位置で折胴5の外周面から出没するようになっている。つまり、針24は、ウェブ3が鋸刃22と鋸刃受23とで幅方向に切断される手前の位置で折胴5の表面から飛び出してウェブ3の先端を刺し、ウェブ3を折胴5の外周面に沿って回転移送するように機能している。
折ブレード25は、折胴5に組み込まれた折軸に固設されており、折胴5の回転と連動して所定の位相位置で折胴5の円筒面から出入りするようになっている。こうして、折ブレード25は、折胴5の真下位置で折胴5に巻きつけられたウェブ3を折込みローラ部に押し込むとともに、中央で二つ折りにすべく機能している。
この折込みローラ部は2組のローラ1a,1bにより構成されていて、折胴5の駆動ギヤ、中間歯車、折込みローラ用ギヤ等の駆動歯車列を介して、折胴5と相対して回転駆動されている(例えば、特許文献1参照)。
このような端折れは、印刷速度が高速になればなる程発生頻度が高くなるが、建て頁や紙種によっても変化することから、端折れ回避のため、例えば折込みローラ両側のガイド8,9等の隙間dを調整する方法も万全でなく、調整により結果的に大量の端折れのある折帳(損紙)を発生することもあった。このため、経験的に端折れが発生しやすいと判断した場合には、通常印刷運転速度を低く設定することが多く、生産効率を下げざるを得なかった。
上記問題は、新聞輪転機のみならずに、輪転機に使用する各種形式の折機2の折胴5と協動して折帳を形成する折込みローラ1a,1bの部分における問題である。従来でもガイド8,9の各種先端部形状品も適用されているが、根本的な解決には至っていない。
そして、本発明は、ウェブを供給する給紙装置と、該ウェブに絵柄を印刷する印刷装置と、印刷された該ウェブを断裁して折帳を作成する折り装置とを備えたオフセット輪転印刷機において、前記折り装置は、折胴と協働して前記折帳を作成するための一対の折込みローラを有し、前記折込みローラのいずれか一方または両方に、前記折込みローラを通過する前記折帳の後端部にエアを噴出するエアノズルを配設している。
なお、折込みローラ1a,1bの両側にはエアノズル10a,10bが配置されているが、実運転状況によりいずれか片方のみの配置とすることもできる。エアブロー量は、運転条件により必要適正な量あるいは圧力に調整するが、左右の折込みローラ1a,1bの各上部の空気流が異なるため、該適正量あるいは圧力も左右で相違している。
なお、エアノズルの他の形状としては、別個に製作したノズルをパイプに取付固定したものでもよい。
このガイドブロー管11は、エアノズル10a,10bの代わりとして用いることができる。また、ガイドブロー管11は、エアノズル10a,10bと共に用いてもよく、使用状況により省略することができる。
まず、鋸胴4と折胴5とによって切断された後に折り畳まれた折帳6は、折込みローラ1a,1bにより挟持、移送され、羽根車7(図16参照)へ移送されることになる。この時、折込みローラ1a,1bの上部周辺には、折胴5及び折込みローラ1a,1bによる空気流が発生し、折帳6がそこを通過するときには、空気流の影響を受ける。折込みローラ1a,1bに折帳6を挟持移送する機能を持たせるためにローラ表面に波型のセレーション加工を一般的に施していること、および、折胴5の表面速度よりも速く回転させることから、その空気流の影響度合いは大きく、折帳通過時の後端部の異常折込みが発生することになる。
かかる状況下で、本実施形態では、運転条件変化、特に運転速度や建て頁の変化による折帳6の端折れ挙動を抑制するため、エアブローを配置、構成するもので、次のような効果を有する。
(1)印刷運転速度、建て頁あるいは紙質等に対応して、エアブロー量や圧の調整が可能であり、端折れを抑制する最適の状況を作り出すことができる。
(2)上記(1)の調整を運転条件に合せてプリセットすることが可能であり、折り品質が確実に安定化し、高速運転も可能となる。従って、生産性を大幅に向上させることができる。
図5に示すように、両側の折込みローラ1a,1bには、上側からエアノズル40a,40bが巻回されて配置されている。この各エアノズル40a,40bは空気ヘッダ30a,30bに連結されており、該空気ヘッダ30a,30bから制御弁13(図11参照)、レギュレータ等を介し空気供給源である図示しないコンプレッサ(ポンプ)に連結されている。
応用構造例として、折込みローラ1a,1bの軸方向に並設させたエアノズル40a,40bのエアブロー量と空気圧は、複数に分離、或いは独立的に設定できるように構成されていても良い。
これらの孔31はいずれも、通過する折帳6の後端部に対し折込みローラ1a,1bの軸方向広域に拡散するように機能している。
(1)一対の折込みローラ1a,1bが左右に移動してローラの間隔が開く方向に逃げると、エアノズル10の先端部がローラ面より内側に突き出た状態となり、折帳6が引っ掛かるために傷が入るおそれがある。酷くなると紙詰まりが発生し、エアノズル10が損傷する可能性がある。
(2)上記構造のもと、ガイドブロー管(エアノズル10)の向きや出代の調整を行うと、位置移動によるわずかな突出でも上記不具合が発生するため、微妙な調整が困難であった。
(1)エアノズル40a,40bを折込みローラ1a,1bの回転方向と同じ方向に巻回して配置するため、紙詰まり等の不具合がなくなる。
(2)ブロー管の出代や位置を変更することで、印刷運転速度、建て頁、或いは紙質等に対応して、エアの吹出し方向や位置の変更について容易に調整でき、端折れを抑制する最適の状況を作り出すことができる。
(3)上記調整を運転条件に合せてプリセットすることも可能で、折り品質が確実に安定化し高速運転も可能となる。従って、生産性を大幅に向上させることができる。
図10に示すように、折帳ガイド36は折込みローラ軸方向に複数列配置され、折込みローラの当該個所には溝32が設けられ、折帳ガイドと接触しないようになっている。折帳ガイド36は、折込みローラの軸方向に掛け渡した梁35に取付けられている。
ノズル孔34は、エアノズル38及び空気ヘッダ30、制御弁13、レギュレータ等を介して空気供給源であるコンプレッサ(ポンプ)に連結されている。エアブロー量及び空気圧は、運転条件により必要適正な量或いは圧力に調整できるようになっている。また、第2の実施形態と同様、軸方向に並設した各エアノズル38のエアブロー量と空気圧を複数に分離或いは独立的に設定できるように構成されていても良い。
このサクションガイド12は、サクションボックス幅及び折胴円周方向長さを自由に設定できるが、折込みローラ上部での折帳後端部の流れや異常挙動を規制する目的から折込みローラ近傍の吸引が重要である。また、吸引孔配置の形式として、ガイド長を複数列に区分し、吸引孔径を設ける等、様々なパターンが考えられる。吸引孔加工配列として、図12に示す千鳥配列のほか、同列配置等でもよく、自由に決定できる。また、サクションガイド12は、折込みローラの右側ガイド9にも適用することが可能であり、これにより折帳6の後端部のバタツキを規制し、端折れを減少させる効果を得ることができる。
(1)各種運転条件の変化に対し、効果的に折帳後端部を制御することが可能であり、端折れ等の不良紙の発生を予防できる。その結果、印刷時の検紙等、オペレータの作業負荷が軽減されることになる。
(2)第1の実施形態と同様、吸引量や吸引力を建て頁や運転速度に対応してプリセット可能であり、経験の浅いオペレータでも、容易に最適条件にて印刷運転可能となり、効率化をさらに推進することができる。
(3)上記(2)におけるプリセットデータの修正容易化により、常に最新のデータで運転可能となるため、さらに安定した折帳を形成し、排出することができる。
このサクションボックス長さは、エアボックス機能の付加により、折込みローラ近辺の狭い範囲でよく、折帳後端部を吸着する第4の実施形態と同様の機能を発揮することができる。
(1)エアボックス風量、サクション風量調整による効果を第4の実施形態に比較して、より安定的かつ明瞭に制御できる。そのため、各種運転条件の変化に対し、端折れ等の不良紙の発生を確実に予防できる。従って、印刷時の検紙等、オペレータの作業負荷を軽減することができる。
2 折機
3 ウェブ
4 鋸胴
5 折胴
6 折帳
7 羽根車
8,9 ガイド
10a,10b,38,40a,40b エアノズル
11 ガイドブロー管
12 サクションガイド
13 制御弁
16 排紙装置
17 ドラグローラ
18 三角板
19 リードインローラ
20 ニッピングローラ
21 鋸台
22 鋸刃
23 鋸刃受
24 針
25 折ブレード
26 排紙コンベア
27 エアボックス
28 駆動歯車
30a,30b 空気ヘッダ
31,31a,31b,31c 孔
32 溝
34 ノズル孔
35 梁
36 折帳ガイド
37 先端壁
Claims (3)
- 折胴と協動して折帳を作成するための一対の折込みローラのいずれか一方または両方に、前記折帳が前記折込みローラに狭持された状態で前記折帳に向かってエアを噴出するエアノズルを配設したことを特徴とするオフセット輪転印刷機の折機。
- ウェブを供給する給紙装置と、該ウェブに絵柄を印刷する印刷装置と、印刷された該ウェブを断裁して折帳を作成する折り装置とを備えたオフセット輪転印刷機において、
前記折り装置は、折胴と協働して前記折帳を作成するための一対の折込みローラを有し、
前記折込みローラのいずれか一方または両方に、前記折込みローラを通過する前記折帳の後端部にエアを噴出するエアノズルを配設したことを特徴とするオフセット輪転印刷機。 - 折胴と協動して折帳を作成するための一対の折込みローラのいずれか一方または両方に、エアを噴出するエアノズルを配設した折部ガイド装置を用い、前記折帳が前記折込みローラにより挟持された状態で、前記折帳に向かって前記エアノズルからエアを噴出させて前記折込みローラの周辺に空気流を発生させ、前記折帳が前記空気流の影響を受けながら移送されることを特徴とする印刷機の折部ガイド方法。
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