JP4136779B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理方法及び装置に係り、とりわけ、入力画像濃度と出力画像濃度等の差を誤差拡散法等により保存しつつ、入力データを2値又は多値データへと量子化する画像処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、入力多値データを、2値又は入力多値データのレベルよりも少ないレベルの多値で表現するには、疑似中間調処理が用いられる。その一例として誤差拡散法が知られている。この誤差拡散法については、"An Adaptive Algorithm for Spatial Gray Scale"in society for Information Display 1975 Symposium Digest of Technical Papers,1975,36で発表されている。この方法では、着目画素をPとし、その画素の濃度をvとし、Pの周辺に存在する2値化処理前の画素P0、P1、P2、P3の濃度をそれぞれv0、v1、v2、v3とし、2値化のための閾値をTとして、経験的に求めた重み係数W0、W1、W2、W3を用い、着目点Pにおける2値化誤差Eを重み付けし、周辺画素P0、P1、P2、P3のそれぞれへと配分するものである。すなわち、この方法は、マクロ的に出力画像の平均濃度を入力画像の濃度と等しくする方法である。このとき、出力2値データをoとすると、以下の式により周辺画素P0、P1、P2、P3に対する誤差E0、E1、E2、E3を求めることができる。
【0003】
v≧Tならばo=1、E=v−Vmax
v<Tならばo=0、E=v−Vmin
(ただし、Vmax:最大濃度、Vmin:最小濃度)
E0=E×W0;
E1=E×W1;
E2=E×W2;
E3=E×W3;
(重み係数の例:W0=7/16,W1=1/16,W2=5/16,W3=3/16)
ところで、この誤差を伝播するためには、誤差バッファが必要である。なお、上記の例からも解るように重み係数は1以下の小数である。
【0004】
従って、上記重み係数の例で入力画像のビット数を8とし、2値化の閾値を128に固定したとすれば、量子化誤差は−127〜127となるから、誤差バッファのビット数として12ビットも必要になるという欠点があった。
【0005】
これを解決する方法として、特許文献1及び特許文献2においては、2値化誤差に重み係数を乗じた結果の小数部を切り捨てて求めた誤差配分値の総和を求め、2値化誤差との差分より剰余誤差を演算し、周辺画素へ再配分する方法が開示されている。
【0006】
また、特許文献3においては2値化誤差より下位nビットを抽出し、下位nビットを0で補填した2値化誤差に重み係数を乗じたもの誤差配分値とし、上記抽出した2値化誤差の下位nビットを上記誤差配分値の1つに加算して周辺画素へ配分する方法が開示されている。
【0007】
また、特許文献4においては2値化誤差の上位ビットをバッファメモリへ格納し、2値化誤差の下位ビットはラッチして次画素へ加算する方法が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特公平06−066876号公報
【特許文献2】
特公平07−022334号公報
【特許文献3】
特公平07−093682号公報
【特許文献4】
特開平05−075863号公報。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1または特許文献2に開示された方法では、誤差配分値の総和を求め、2値化誤差との差分より剰余誤差を演算しなければならないという欠点があった。
【0010】
また、特許文献3に開示された方法では、上記剰余誤差を演算しなくて良いが、誤差配分の演算に用いる2値化誤差のビット精度が落ちるため、配分比率が2値化誤差の大きさに依存して変わってしまうという欠点があった。例えば、上記の重み係数の場合、剰余誤差を0にするには2値化誤差の下位4ビットを0にして係数を乗じるが、2値化誤差が15以下の場合は全て0になってしまうので、特定の画素に全ての2値化誤差が配分されてしまう。
【0011】
また、特許文献4に開示された方法では、2値化誤差の上位ビットをバッファメモリへ格納するため、バッファメモリは大幅に削減できるが、特許文献3に開示された方法と同様に誤差配分の演算に用いる2値化誤差のビット精度が落ちるため、配分比率が2値化誤差の大きさに依存して変わってしまうという欠点があった。例えば、上記の重み係数の場合、剰余誤差を0にするには2値化誤差の上位4ビットをバッファメモリに格納し、ラッチに下位4ビットを格納しなければならないが、2値化誤差が15以下の場合は全て0になってしまうので、次の画素に全ての2値化誤差が配分されてしまう。また、誤差配分の精度をあげるため、2値化誤差の上位5ビット以上をバッファメモリに格納する場合は丸め(切捨て)による誤差が発生してしまう。さらに、特許文献4には2値化誤差の「下位ビットは符号を拡張した後、ラッチ回路4に保存される」と記載されているが、2値化誤差が負の時に下位ビットを符号拡張した場合は上位ビットに1を加算しなければならない。
【0012】
例えば−1は8ビットバイナリでは11111111であるが、これを4ビットの上位・下位に分割すると1111と1111になる。下位ビットを負号拡張した場合は11111となり−1を表すが、上位ビット1111は11110000の意味なので−16を意味する。従って上位と下位を加算した結果は−17になってしまう。従って、不一致を避けるには上位ビット1111に1を加えて0000(キャリーは考慮しない)としなければならない。また、2値化誤差の下位ビットを入力画素データに加算するため、2値化誤差のレンジが拡大し1ビット増加してしまうという欠点があった。例えば、2値化誤差の下位4ビットをラッチする場合、通常の2値化誤差のレンジは−127〜127であるので8ビットで表現できるが、特開平05−075863号公報に開示された方法では2値化誤差の下位4ビット(符号拡張されているので−15から15のレンジとなる)が入力画素データに加算されるため、2値化誤差のレンジは−142〜142となり9ビット必要になってしまう。
【0013】
本発明は上述した課題を解決するものであり、誤差拡散時の演算誤差の影響を補償しつつ、バッファメモリの容量を削減することができる画像処理方法及び装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のある観点によれば、対象画素の画像データの下位ビットに、前の画素の補正後の画像データの小数部をビット結合する結合手段と、前記結合手段によりビット結合された画像データに補正値を加算して補正後の画像データを生成する補正手段と、前記補正手段により生成された補正後の画像データの小数部を次の画素の画像データの下位にビット結合するために保持するラッチと、前記補正手段により生成された補正後の画像データの整数部を量子化する量子化手段と、前記量子化手段の量子化処理により発生した量子化誤差を算出する算出手段と、前記量子化された量子化誤差を格納するバッファと、前記バッファに格納されている量子化誤差を拡散して次の画素の画像データに加算するための補正値を生成する誤差拡散手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。を提供する。
【0015】
このように、本発明によれば、量子化誤差をバッファメモリに格納することとしたため、バッファメモリは、少なくとも量子化誤差分のビット数だけを備えていればよく、従来よりも容量を削減することが可能となる。さらに、低減手段を設けることにより、演算誤差の影響を排除でき、とりわけ画像のハイライト部分を高画質化することができる。
【0017】
また、前記補正値を次の画素以降に加算することが不適当な場合には、該補正値の加算を阻止する阻止手段をさらに含んでもよい。不適当な場合とは、例えば、注目画素がラインの先頭画素である場合、注目画素が入力画像の下限レベルの値を有する場合(例:白画素)又は注目画素が入力画像の上限レベルの値を有する場合(例:黒画素)などであろう。もちろん、例示以外の不適当な場合にも本発明が適用できることは言うまでもない。なお、ここでいう下限レベルや上限レベルとは、1つの値だけでなく、所定範囲内に存在する複数の値であってもよい。
【0018】
また、前記ラッチに保持されている小数部をクリアするクリア手段をさらに含んでもよい。
【0019】
また、入力画像の走査方向が反転された場合には、前記クリア手段のクリア処理を制限する処理制限手段をさらに備えてもよい。
【0020】
例えば、1ラインごとに走査方向を反転させる場合は、画像の先頭でのみ0にクリアするようクリア処理を制限することが可能となる。従って、走査方向を反転させる場合にも高画質化の効果を期待できよう。
【0021】
また、前記算出手段により算出された量子化誤差を所定範囲内の数値へと制限する数値制限手段をさらに備えてもよい。これにより、量子化誤差を格納するバッファメモリのサイズを節約することができる。
【0022】
本発明の他の観点によれば、注目画素の画像データをビット拡張するビット拡張手段と、前記ビット拡張された画像データを補正する補正手段と、前記補正された画像データの整数部を量子化する量子化手段と、前記量子化手段により発生する量子化誤差を保持する保持手段と、前記保持手段により保持されている第1の量子化誤差と、前記注目画素に関する第2の量子化誤差とに少なくとも基づいて、前記補正手段により利用される補正値を生成する補正値生成手段と、前記ビット拡張手段のビット拡張処理において、次の画像データの下位ビット側へと結合される前記補正値の小数部を格納する格納手段と、を備える画像処理装置が提供される。
【0023】
このように、本発明によれば、量子化誤差をバッファメモリに格納することとしたため、バッファメモリは、少なくとも量子化誤差分のビット数だけを備えていればよく、従来よりも容量を削減することが可能となる。さらに、誤差拡散演算後の小数部を入力画像データの下位ビット側に結合した後、上記入力画像データを補正することになるため、出力画像を高画質化することができる。
【0024】
本発明のさらに他の観点によれば、入力された画像データの上位ビットを量子化する量子化手段と、前記量子化手段の量子化処理により発生した量子化誤差を算出する算出手段と、
前記算出された量子化誤差を格納するバッファと、前記バッファに格納されている第1の画素の量子化誤差と、前記算出手段により算出された第2の画素の量子化誤差とに少なくとも基づいて、第3の画素の画像データを誤差拡散する誤差拡散手段と、前記誤差拡散された画像データの所定ビット以下の値を保持する保持手段と、前記保持されている値の整数部を、入力された画像データへと加算する加算手段と、前記保持されている値の小数部を、前記整数部を加算された画像データの下位ビット側に結合して前記量子化手段へと出力するビット結合手段とを備える画像処理装置が提供される。
【0025】
このように、量子化誤差の上位ビットをバッファメモリに格納することにより、バッファメモリの容量を削減できる。さらに、誤差拡散手段より補正値が加算された画像データに係る整数部の下位ビットを次の入力画像に加算し、誤差拡散手段からの補正値の小数部を入力画像データの下位ビット側に結合した後、上記入力画像データを補正するように構成したため、演算誤差の影響を排除することができる。
【0026】
また、前記算出手段は、算出された量子化誤差を所定範囲に制限して前記バッファへと出力する数値制限手段を備えていてもよい。これにより、バッファメモリのサイズをより削減できよう。
【0027】
さらに、前記量子化誤差を算出する際に利用される量子化代表値の最大値を、入力される画像データの最大値以上に設定するようにしてもよい。このようにすれば、量子化誤差が補正されずに累積し、処理が破綻することを防止できる。
【0028】
さらに、前記量子化誤差を算出する際に利用される量子化代表値のステップ幅を2のべき乗の一定値にしてもよい。例えば、後述する第2実施形態で説明するように、量子化代表値をすべて16の倍数となるようにすれば、逆量子化器の出力は3ビットで済むため、算出手段の構成を簡易にできる。
【0029】
さらに、入力画像の下限レベル値を有する画素を検出する第1の検出手段と、前記入力画像の下限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する出力コードとして、量子化代表値が最小となるような出力コードを出力する第1のコード出力手段とを備えてもよい。
【0030】
さらに、入力画像の上限レベル値を有する画素を検出する第2の検出手段と、前記入力画像の上限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する出力コードとして、量子化代表値が最大となるような出力コードを出力する第2のコード出力手段とを備えてもよい。
【0031】
さらに、前記下限レベル値又は上限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する量子化誤差を0に置換する置換手段を備えてもよい。
【0032】
このようにすれば、不要な誤差の伝播を抑制できるため、その結果、エッジの追従性が改善され、さらには、細線の欠落やハイライト部の汚れを防止できよう。
【0033】
なお、本発明のさらに他の観点によれば、上述の画像処理装置に対応する画像処理方法及び画像処理プログラムも提供される。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に本願発明の一実施形態を示す。もちろん以下の実施形態は、本願発明の技術分野における当業者による実施を容易にするために開示を提供するものであり、特許請求の範囲によって確定される本願発明の技術的範囲に含まれるほんの一部の実施形態にすぎない。従って、本願明細書に直接的に記載されていない実施形態であっても、技術思想が共通する限り本願発明の技術的範囲に包含されることは当業者にとって自明であろう。
【0035】
なお、便宜上複数の実施形態を記載するが、これらは個別に発明として成立するだけでなく、もちろん、複数の実施形態を適宜組み合わせることでも発明が成立することは、当業者であれば容易に理解できよう。
【0036】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係わる画像処理装置の構成を説明するブロック図である。
【0037】
図1において1はビット結合回路であり、ラッチ3からの小数の累積値を入力画像データの下位に結合する。2は加算器であり、拡散フィルタ9からの補正値を入力画像データに加算する。3はラッチであり、加算器2の小数部を1画素分遅延させる。4は量子化器であり、加算器2の整数部を閾値と比較し、出力コードに変換する。5は逆量子化器であり、出力コードより量子化代表値を生成する。6は減算器であり、量子化直前の値より量子化代表値を減算することで量子化誤差を生成する。7はリミッタであり、減算器6からの量子化誤差を所定範囲(存在範囲)にリミットする。8はラインバッファであり、リミッタ7からの量子化誤差を約1ライン分遅延する。9は拡散フィルタであり、ラインバッファ8からの前ラインの拡散対象画素及び現画素の量子化誤差に対応する係数を乗して総和を加算器2にて次の入力画像データに加算する。
【0038】
次に、処理の流れを説明する。以下では5値の誤差拡散に本発明を適用した場合の具体的な数値を記載する。本実施形態では、上記ラインバッファ8の容量を削減するため、誤差拡散後の値(拡散フィルタからの出力値)をラインバッファに格納するのではなく、量子化誤差そのものをラインバッファに格納するようにしている。誤差拡散後の値(例:10ビット)に比して量子化誤差の値(例:6ビット)はサイズが小さいため、バッファの容量を節約できる効果がある。
【0039】
図2に拡散フィルタ9の演算に用いる拡散係数の例を示す。図2に示した如く、周囲の量子化誤差より次の画素の補正値を求める方法(平均誤差最小法)では、誤差拡散法の拡散係数と位置が点対称の関係になる。
【0040】
図1には、入力画像データを8ビットとし、図2の拡散係数を用いて5値の誤差拡散を行った場合の各信号線のビット数を示してある。図2の拡散係数の分母は16であるので、拡散フィルタ9からの補正値と、ビット結合回路1からの出力画像データとの和は、小数部に4ビット、整数部(−31〜286)に10ビットの合計14ビットになる。加算器2からの出力された補正後の画像データの小数部は、ラッチ4にて1画素遅延され、次の画素とともに加算器2に入力される。従って、拡散係数による小数部は切り捨てられることなく次画素以降に伝播されるため、量子化誤差が補正される(量子化誤差の全てが伝播される)。
【0041】
一方、補正後の画像データの整数部は量子化器4にて所定の閾値と比較され、5値のコードに変換される。ここで入力画像データをxとすれば、出力コードc、量子化代表値rは次式のようになる。
【0042】
x<32の時c=0、r=0
32≦x<96の時c=1、r=64
96≦x<160の時c=2、r=128
160≦x<224の時c=3、r=192
224≦xの時c=4、r=255。
【0043】
従って、量子化器の閾値を各量子化代表値の中央に設定した場合、量子化誤差は−31〜31の範囲となる。一方、入力画像データには周囲の画素の量子化誤差による補正値が加算されているため、加算器6の出力は−31〜31の範囲を超えるが、−31〜31の範囲外となるのは、補正後の画像データが入力画像データの存在範囲を超えた場合である。よって、算出された量子化誤差をリミッタ7により所定範囲内に数値制限しても問題はない。
【0044】
リミッタ7により量子化誤差をリミットしたので、ラインバッファ8には−31〜31の範囲の量子化誤差を格納すれば足りる。よって、ラインバッファ8のビット数は6であればよい。これは、拡散フィルタ8の出力が10ビットであることから、4ビットもサイズを節約できたことになる。
【0045】
拡散フィルタ8は、現画素及びラインバッファ8より読み出される1ライン前の量子化誤差に図2の拡散係数をかけて補正値を求め、加算器2へと出力する。
【0046】
以上の処理により、1入力画像データに対する5値化処理が終了する。すべての画素について処理が終了していなければ、処理が終了するまで、以上の処理を1ピクセルずらして繰り返すことになる。この繰り返し処理により、画像全体に対する5値化処理が完了する。
【0047】
なお、ラッチ3は通常のラスタスキャンの場合は、ラインの先頭で0にクリアされる。即ち、前ラインの最終画素と現ラインの先頭画素とは、いずれも物理的には隣接してはいない画素であり、画像データの相関性が低い画素同士ではあるが、処理上は隣接した2つの画素となるため、不要な誤差の伝播を抑制すべく、ラインの先頭で0にクリアするのである。一方、1ライン毎に走査方向を反転させるスキャン方式の場合は、走査反転時(前ラインから現ラインへと移行する時)においても2つの画素は物理的にも処理上も連続することになるので、ラインの先頭で誤差を0にクリアする必要はなく、むしろ誤差を伝播させた方が画質上、好ましい。そのため、走査方向を反転させる場合には、ライン先頭の0クリアを禁止し、画像の先頭または走査方向が反転しない場合のラインの先頭でのみ0クリアするように制御するのが良い。
【0048】
この様に本発明の第1の実施形態によれば、量子化誤差を所定範囲にリミットしてバッファに格納するため、バッファの容量を削減できる。また、誤差拡散演算時の小数部を次の画像データの下位にビット結合させることにより、誤差拡散演算の丸め誤差を補正することができ、その結果、画質の向上、特に量子化誤差の小さなハイライト部の画質を向上させることが可能となる。また、バッファの削減効果は誤差拡散後のレベル数が大きいほど、効果も大きくなるであろう。
【0049】
[第2実施形態]
図3は本発明の第2の実施形態に係わる画像処理装置の構成を説明するブロック図である。図中、11,12は加算器、13はラッチ、14は量子化器、15は逆量子化器、16は減算器、17はリミッタ、18ラインバッファ、19は拡散フィルタである。以下、第1の実施形態と異なる部分のみ説明する。
【0050】
本実施形態ではラッチ13のビット数をmビット拡張し、小数部のみならず、誤差補正後の整数部の下位mビットも累積加算することにより、ラインバッファ18の容量を削減したものである。
【0051】
従って、ラッチ13の出力のうち小数部は前記第1の実施形態と同様に入力画像データの下位に結合されるが、mビットの整数部は加算器11にて入力画像に加算される。このため、ビット結合後の出力は13ビットになる。また、分離された整数部10−mビットは、量子化器14にて出力コードに変換され、逆量子化器15にて量子化代表値となり、減算器16にて量子化誤差が生成される。この量子化誤差はリミッタ17にて前記第1の実施形態と同様に有意の値に制限され、ラインバッファ18にて約1ライン分遅延される。拡散フィルタ19には、現画素の量子化誤差及び隣接する前ラインの量子化誤差が入力され、各々に対応する拡散係数が積和され、次の画素の補正値が算出される。算出された補正値は、加算器12にて次の画素へと加算される。
【0052】
ここで、説明の都合上、m=2とすると、ラッチ13は6ビットとなり、加算器11の出力範囲は0〜258となる。一方、量子化器14の入力xは8ビット(−7〜72となり、出力コードc、量子化代表値rは(実際の重みは2ビット左シフト、すなわち4倍の値になる)次のようにして求められる。
【0053】
x<8の時c=0、r=0
8≦x<24の時c=1、r=16
24≦x<40の時c=2、r=32
40≦x<56の時c=3、r=48
56≦xの時c=4、r=64。
【0054】
ここで、56≦xの時、r=64としているのは次の理由による。すなわち、r=63としたのでは、実際の入力値換算(2ビット左シフト)で、63×4=252となり、入力画像レンジに満たないことになり、その結果、255の入力データが連続した場合、255−252=3の量子化誤差が補正されずに累積し、加算器12の出力レンジを越えて処理が破綻してしまうおそれがある。そこで、このような処理の破綻を抑制するため、量子化代表値の最大値を入力画像データの最大値以上の値に設定することが必要になるのである。
【0055】
なお、この操作により、黒ベタ部の濃度が若干(1/256レベル)低下するが、黒ベタ付近は元々濃度の変化が少ないので、影響は殆どない。よって、有意な量子化誤差の範囲は−8〜7となり、ラインバッファ20は、4ビットに削減される。
【0056】
なお、本実施形態では、量子化代表値を2のべき乗のステップ幅となるように、全て16の倍数している。その結果、逆量子化器15の出力は3ビットで良く、逆量子化器15、減算器16は簡略化されるのである。
【0057】
本実施形態では、入力画素データが量子化代表値に近い値の時の様に、量子化誤差が小さいところでは次画素への誤差配分が相対的に大きくなる。特に、量子化誤差が3以下の場合、次画素に誤差が100%配分される。これはハイライト部のように量子化誤差の小さな部分でのドットの生成を早める結果となり、「掃き寄せ」と呼ばれる濃度変化の大きな部分での誤差拡散時のドット生成の遅れを改善する効果がある。
【0058】
一方、入力データが量子化代表値より遠い場合は、量子化誤差が大きくなるので、誤差の配分比は従来と殆ど変わらずドットの分散性が保持される(ドットのつながりによるテクスチャは従来とあまり変わらない)。
【0059】
なお、入力データが量子化代表値付近であっても、誤差の累積によって隣の(入力データより遠い)量子化代表値が選択された場合は、量子化誤差が大きくなるので、誤差の配分比は従来と殆ど変わらない。従って、mがあまり大きくなければ、ドットの分散性は保持される(ドットのつながりによるテクスチャは従来とあまり変わらない)。
【0060】
なお、mが大きいために、ドットのつながりによるテクスチャが目立ってしまう場合は、拡散係数を変更することによって画質改善が可能である。即ち、直前の画素の量子化誤差が0の場合は図5に示すように直下の拡散係数を大きくするのである。これにより下に伝播される量子化誤差の割合を補償し、縦方向のドットの分散性が改善される。なお、拡散係数を変更する条件を直前画素の量子化誤差が0の場合に限定しているのは、量子化誤差が0の時の実質的な配分比率がとりわけ偏っているからである(量子化誤差が0の時以外の実質的な配分比率の変動は比較的少ない)。また、実質的な配分比率は入力データにも依存しているので、入力データのレベルに応じて拡散係数を変更するようにしても同様の効果が得られる。
【0061】
[第3実施形態]
図4は本発明の第3の実施形態に係わる画像処理装置の構成を説明するブロック図である。図中、20は白画素・黒画素検出器、21はラッチ、22はコード置換回路、23は量子化誤差置換回路である。以下、第2の実施形態と異なる部分のみ説明する。
【0062】
白画素・黒画素検出器20は、入力された画像データが、白画素(前記第2の実施形態では0)及び黒画素(前記第2の実施形態では255)を検出する。検出結果はラッチ21及び置換回路22、23に出力される。
【0063】
白画素・黒画素検出器20が白画素または黒画素を検出すると、ラッチ21は、ラッチをクリアし、次画素以降への誤差の伝播を阻止する。これにより、不要な誤差が伝播されることに伴う、ハイライト部の汚れや、細線の消失などの不適当な結果を抑制できる。
【0064】
コード置換回路22は、白画素が検出された場合は白画素を示すコード(前記第2の実施形態では0)を出力し、黒画素が検出された場合は黒画素を示すコード(前記第2の実施形態では4)を出力し、それ以外では入力されたコードを出力する。
【0065】
量子化誤差置換回路23は白画素及び黒画素が検出された場合は0を出力し、それ以外では前述の実施形態と同様に有意の値に制限された量子化誤差を出力する。
【0066】
ラッチ21のクリア処理、コード置換回路22及び量子化誤差置換回路23を少なくとも一つ設けるだけでも、効果は得られるが、これらのうち2つを組み合わせて採用してもよいし、3つすべてを採用してもよい。より多く採用すれば、より高い効果が期待できる。
【0067】
本実施形態では、入力画像データの上限及び下限の値を検出し、入力画像データの上限及び下限の値の時には量子化誤差を0とし、次画素以降に誤差の伝播を行わないようにしたものである。本構成により、上記第2の実施形態にて説明したような黒ベタ部の濃度の低下や拡散誤差による細線の消失、白画素部にドットが生成されるといった不具合を抑制できよう。
【0068】
また、本実施形態では、白画素及び黒画素を検出することとしたが、これは極端な例であることを当業者であれば理解できよう。本発明はこれに限定されることはない。例えば、白画素と黒画素の検出に代えて、所定のレベル以下の画素や所定のレベル以上の画素を検出し、上記の処理を実施しても良い。所定のレベルは、いわゆる閾値であり、この閾値は画像の劣化とのトレードオフで適宜定めることができる。例えば、ほぼ白画素とみなせるレベルの画素などは、この閾値により、実質的に白画素として使うことが可能であろう。(但し、閾値を大きくすると、白とび、黒つぶれ等の劣化が激しくなってしまうため、通常は入力画像データの最大値・最小値に設定するのが望ましい。)
【他の実施形態】
前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本願発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0069】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本願発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本願発明を構成することになる。
【0070】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0071】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0072】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0073】
なお、本願発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体から、そのプログラムを、パソコン通信など通信ラインを介して要求者にそのプログラムを配信する場合にも適用できることは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】
以上、説明したように第1の観点によれば、量子化誤差をバッファメモリに格納するよううに画像処理装置を構成したので、量子化誤差分のビット数だけをバッファメモリは備えればよく、従来よりもバッファメモリのサイズを削減できる。また、誤差拡散演算後の小数部を入力画像データの下位ビット側に結合した後、上記入力画像データを補正することにより、演算誤差の影響を低減できる。特に画像のハイライト部分の高画質化が期待できる。
【0075】
また、第2の観点によれば、量子化誤差の上位ビットのみをバッファメモリに格納するように画像処理装置を構成したので、第1の観点よりもバッファメモリのサイズを小さくすることができる。また、誤差拡散フィルタから出力される補正値を加算してなる画像データの所定ビット以下を累積的に加算する構成を採用すれば、演算誤差の影響を低減することが可能となろう。
【0076】
また、第3の観点によれば、注目画素が、白画素(入力画像レンジの下限)及び黒画素(入力画像レンジの上限)の場合には、不要な誤差の伝播を抑制するため、エッジの追従性を改善し、細線の欠落及びハイライトの汚れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る例示的な画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、拡散フィルタ9の演算に用いる例示的な量子化誤差の位置と拡散係数を示す図である。
【図3】図3は、第2の実施形態に係る例示的な画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、第3の実施形態に係る例示的な画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、直前画素の量子化誤差が0の時の拡散フィルタ19の演算に用いる例示的な量子化誤差の位置と拡散係数を示す図である。
【符号の説明】
1…ビット結合回路
2…加算器
3…ラッチ
4…量子化器
5…逆量子化器
6…減算器
7…リミッタ
8…ラインバッファ
9…拡散フィルタ
11…加算器
12…加算器
13…ラッチ
14…量子化器
15…逆量子化器
16…減算器
17…リミッタ
18…ラインバッファ
19…拡散フィルタ
20…白画素・黒画素検出器
21…ラッチ
22…コード置換回路
23…量子化誤差置換回路
Claims (47)
- 対象画素の画像データの下位ビットに、前の画素の補正後の画像データの小数部をビット結合する結合手段と、
前記結合手段によりビット結合された画像データに補正値を加算して補正後の画像データを生成する補正手段と、
前記補正手段により生成された補正後の画像データの小数部を次の画素の画像データの下位にビット結合するために保持するラッチと、
前記補正手段により生成された補正後の画像データの整数部を量子化する量子化手段と、
前記量子化手段の量子化処理により発生した量子化誤差を算出する算出手段と、
前記量子化された量子化誤差を格納するバッファと、
前記バッファに格納されている量子化誤差を拡散して次の画素の画像データに加算するための補正値を生成する誤差拡散手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記補正値を加算することが不適当な場合には、該補正値の加算を阻止する阻止手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記阻止手段は、前記ラッチに保持されている小数部をクリアするクリア手段をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 入力画像の走査方向が反転された場合には、前記クリア手段のクリア処理を制限する処理制限手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
- 前記不適当な場合とは、注目画素がラインの先頭画素である場合、注目画素が入力画像の下限レベルの値を有する場合又は注目画素が入力画像の上限レベルの値を有する場合の少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記算出手段により算出された量子化誤差を所定範囲内の数値へと制限する数値制限手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 注目画素の画像データをビット拡張するビット拡張手段と、
前記ビット拡張された画像データを補正する補正手段と、
前記補正された画像データの整数部を量子化する量子化手段と、
前記量子化手段により発生する量子化誤差を保持する保持手段と、
前記保持手段により保持されている第1の量子化誤差と、前記注目画素に関する第2の量子化誤差とに少なくとも基づいて、前記補正手段により利用される補正値を生成する補正値生成手段と、
前記ビット拡張手段のビット拡張処理において、次の画像データの下位ビット側へと結合される前記補正値の小数部を格納する格納手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 入力された画像データの上位ビットを量子化する量子化手段と、
前記量子化手段の量子化処理により発生した量子化誤差を算出する算出手段と、
前記算出された量子化誤差を格納するバッファと、
前記バッファに格納されている第1の画素の量子化誤差と、前記算出手段により算出された第2の画素の量子化誤差とに少なくとも基づいて、第3の画素の画像データを誤差拡散する誤差拡散手段と、
前記誤差拡散された画像データの所定ビット以下の値を保持する保持手段と、
前記保持されている値の整数部を、入力された画像データへと加算する加算手段と、
前記保持されている値の小数部を、前記整数部を加算された画像データの下位ビット側に結合して前記量子化手段へと出力するビット結合手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記算出手段は、算出された量子化誤差を所定範囲に制限して前記バッファへと出力する数値制限手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
- 前記量子化誤差を算出する際に利用される量子化代表値の最大値を、入力される画像データの最大値以上に設定することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の画像処理装置。
- 前記量子化誤差を算出する際に利用される量子化代表値のステップ幅を2のべき乗の一定値にすることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
- 前記保持されている値を次の画素以降に伝播させることが不適当な場合には、該保持されている値の伝播を阻止する阻止手段をさらに含むことを特徴とする請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 前記阻止手段は、
前記不適当な場合に、前記保持手段に保持されている値をクリアするクリア手段を含むことを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。 - 入力画像の走査方向が反転された場合には、前記クリア手段のクリア処理を制限する処理制限手段をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
- 前記不適当な場合とは、注目画素がラインの先頭画素である場合、注目画素が入力画像の下限レベルの値を有する場合又は注目画素が入力画像の上限レベルの値を有する場合の少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項12乃至請求項14の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 入力画像の下限レベル値を有する画素を検出する第1の検出手段と、
前記入力画像の下限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する出力コードとして、量子化代表値が最小となるような出力コードを出力する第1のコード出力手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項8乃至請求項15の何れか1項に記載の画像処理装置。 - 入力画像の上限レベル値を有する画素を検出する第2の検出手段と、
前記入力画像の上限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する出力コードとして、量子化代表値が最大となるような出力コードを出力する第2のコード出力手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項8乃至請求項15の何れか1項に記載の画像処理装置。 - 前記下限レベル値又は上限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する量子化誤差を0に置換する置換手段を備えることを特徴とする請求項8乃至請求項17の何れか1項に記載の画像処理装置。
- 対象画素の画像データの下位ビットに、前の画素の補正後の画像データの小数部をビット結合するステップと、
前記ビット結合された画像データに補正値を加算して補正後の画像データを生成するステップと、
前記生成された補正後の画像データの小数部を次の画素の画像データの下位にビット結合するためにラッチに保持するステップと、
前記生成された補正後の画像データの整数部を量子化するステップと、
前記量子化手段の量子化処理により発生した量子化誤差を算出するステップと、
前記量子化された量子化誤差をバッファに格納するステップと、
前記バッファに格納されている量子化誤差を拡散して次の画素の画像データに加算するための補正値を生成するステップと
を備えることを特徴とする画像処理方法。 - 前記補正値を加算することが不適当な場合に、該補正値の加算を阻止するステップをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の画像処理方法。
- 前記補正値の加算を阻止するステップは、
前記ラッチに保持されている小数部をクリアするステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の画像処理方法。 - 入力画像の走査方向が反転された場合には、前記クリアの処理を制限するステップをさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の画像処理方法。
- 前記不適当な場合とは、注目画素がラインの先頭画素である場合、注目画素が入力画像の下限レベルの値を有する場合又は注目画素が入力画像の上限レベルの値を有する場合の少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項20至請求項22の何れか1項に記載の画像処理方法。
- 前記算出ステップにより算出された量子化誤差を所定範囲内の数値へと制限するステップをさらに備えることを特徴とする請求項19乃至請求項23の何れか1項に記載の画像処理方法。
- 注目画素の画像データをビット拡張するステップと、
前記ビット拡張された画像データを補正するステップと、
前記補正された画像データの整数部を量子化するステップと、
前記量子化により発生する量子化誤差を保持するステップと、
前記保持保持されている第1の量子化誤差と、前記注目画素に関する第2の量子化誤差とに少なくとも基づいて、前記補正のステップにより利用される補正値を生成するステップと、
前記ビット拡張のステップにおいて次の画像データの下位ビット側へと結合される前記補正値の小数部を格納するステップと、
を備えることを特徴とする画像処理方法。 - 入力された画像データの上位ビットを量子化するステップと、
前記量子化処理により発生した量子化誤差を算出するステップと、
前記算出された量子化誤差をバッファに格納するステップと、
前記バッファに格納されている第1の画素の量子化誤差と、前記算出された第2の画素の量子化誤差とに少なくとも基づいて、第3の画素の画像データを誤差拡散するステップと、
前記誤差拡散された画像データの所定ビット以下の値を保持するステップと、前記保持されている値の整数部を、入力された画像データへと加算するステップと、
前記保持されている値の小数部を、前記整数部を加算された画像データの下位ビット側に結合して出力するステップと、
を備えることを特徴とする画像処理方法。 - 前記算出のステップは、前記算出された量子化誤差を所定範囲に制限して前記バッファへと出力するステップを備えることを特徴とする請求項26に記載の画像処理方法。
- 前記量子化誤差を算出する際に利用される量子化代表値の最大値を、入力される画像データの最大値以上に設定することを特徴とする請求項26又は請求項27に記載の画像処理方法。
- 前記量子化誤差を算出する際に利用される量子化代表値のステップ幅を2のべき乗の一定値にすることを特徴とする請求項28に記載の画像処理方法。
- 前記保持されている値を次の画素以降に伝播させることが不適当な場合には、該保持されている値の伝播を阻止するステップをさらに含むことを特徴とする請求項26乃至請求項29の何れか1項に記載の画像処理方法。
- 前記阻止のステップは、前記不適当な場合に、前記保持ステップに保持されている値をクリアするステップを含むことを特徴とする請求項30に記載の画像処理方法。
- 入力画像の走査方向が反転された場合に前記クリア処理を制限するステップをさらに備えることを特徴とする請求項31に記載の画像処理方法。
- 前記不適当な場合とは、注目画素がラインの先頭画素である場合、注目画素が入力画像の下限レベルの値を有する場合又は注目画素が入力画像の上限レベルの値を有する場合の少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項30乃至請求項32の何れか1項に記載の画像処理方法。
- 入力画像の下限レベル値を有する画素を検出するステップと、
前記入力画像の下限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する出力コードとして、量子化代表値が最小となるような出力コードを出力するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項26乃至請求項33の何れか1項に記載の画像処理方法。 - 入力画像の上限レベル値を有する画素を検出するステップと、
前記入力画像の上限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する出力コードとして、量子化代表値が最大となるような出力コードを出力するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項26乃至請求項33の何れか1項に記載の画像処理方法。 - 前記下限レベル値又は上限レベル値を有する画素が検出されると、当該画素に関する量子化誤差を0に置換するステップをさらに備えることを特徴とする請求項26乃至請求項35の何れか1項に記載の画像処理方法。
- 対象画素の画像データの下位ビットに、前の画素の補正後の画像データの小数部をビット結合するステップと、
前記ビット結合された画像データに補正値を加算して補正後の画像データを生成するステップと、
前記生成された補正後の画像データの小数部を次の画素の画像データの下位にビット結合するためにラッチに保持するステップと、
前記生成された補正後の画像データの整数部を量子化するステップと、
前記量子化手段の量子化処理により発生した量子化誤差を算出するステップと、
前記量子化された量子化誤差をバッファに格納するステップと、
前記バッファに格納されている量子化誤差を拡散して次の画素の画像データに加算するための補正値を生成するステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 注目画素の画像データをビット拡張するステップと、
前記ビット拡張された画像データを補正するステップと、
前記補正された画像データの整数部を量子化するステップと、
前記量子化により発生する量子化誤差を保持するステップと、
前記保持保持されている第1の量子化誤差と、前記注目画素に関する第2の量子化誤差とに少なくとも基づいて、前記補正のステップにより利用される補正値を生成するステップと、
前記ビット拡張のステップにおいて次の画像データの下位ビット側へと結合される前記補正値の小数部を格納するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 入力された画像データの上位ビットを量子化するステップと、
前記量子化処理により発生した量子化誤差を算出するステップと、
前記算出された量子化誤差をバッファに格納するステップと、
前記バッファに格納されている第1の画素の量子化誤差と、前記算出された第2の画素の量子化誤差とに少なくとも基づいて、第3の画素の画像データを誤差拡散するステップと、
前記誤差拡散された画像データの所定ビット以下の値を保持するステップと、前記保持されている値の整数部を、入力された画像データへと加算するステップと、
前記保持されている値の小数部を、前記整数部を加算された画像データの下位ビット側に結合して出力するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 直前画素の量子化誤差が0であることを検出する手段と、
前記直前画素の量子化誤差が0であると検出されると、該画素に関する誤差拡
散係数を変更する変更手段と
をさらに備える請求項8乃至請求項18の何れか1項に記載の画像処理装置。 - 前記変更手段は、上のラインの拡散係数の割合が大きくなるように変更することを特徴とする請求項40に記載の画像処理装置。
- 入力画像データと該入力画像データに最も近い量子化代表値との差分を算出する手段と、
前記差分に応じて誤差拡散係数を変更する変更手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項8乃至請求項18の何れか1項に記載の画像処理装置。 - 前記変更手段は、上記差分が小さくなるに従って上のラインの拡散係数の割合が大きくなるように変更することを特徴とする請求項42に記載の画像処理装置。
- 直前画素の量子化誤差が0であることを検出するステップと、
前記直前画素の量子化誤差が0であると検出されたとき、該画素に関する誤差拡散係数を変更するステップとをさらに備えることを特徴とする請求項26乃至請求項36の何れか1項に記載の画像処理方法。 - 前記変更ステップは、上のラインの拡散係数の割合が大きくなるように変更することを特徴とする請求項44に記載の画像処理方法。
- 入力画像データと該入力画像データに最も近い量子化代表値との差分を算出するステップと、
前記差分に応じて誤差拡散係数を変更するステップと
をさらに備えることを特徴とする請求項26乃至請求項36の何れか1項に記載の画像処理方法。 - 前記変更ステップは、前記差分が小さくなるに従って上のラインの拡散係数の割合が大きくなるように変更することを特徴とする請求項46に記載の画像処理方法。
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