JP4136108B2 - 框材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、建物内の床面の段差の角部を覆う框材に関するものである。
【0002】
【先行技術】
図12は、従来の框材を取り付けた状態の縦断面図を示すものである。
従来の框材110は、建物躯体の室内側の床160と、この床160から一段下がった位置にある土間120との間の段差の角部に固定されているものである。具体的には、床160は、その表面に室内の廊下から連続するフローリング材150が敷き詰められている。そして、床160と土間120との間の段差の角部には、調整材140が形成されてあり、この調整材140の上面に木質の一体材からなる框材110が、土間120側に一端を張り出したような状態で接着剤により固定されている。そして、土間120の上面には、樹脂からなる防水パン130が敷き詰められてあり、この防水パン130の周囲には、上方に向かって立設する枠状の立設枠131が形成されている。
【0003】
一方、本願発明に関連のある技術として、PCT JP94/00351号(国際公開番号;WO94/20280号)に記載された「セルロース系微粉粒、木質様成形品および木質様製品」の技術について簡単に説明する。
原料としてのセルロース材を粉砕して得た粉砕粉を磨砕処理して嵩比重を高めた粉粒とし、この粉粒の外周面に、該粉粒よりも小径でかつ硬い表面粒を固定させて固定粒とし、この固定粒に樹脂及び顔料を混合し、かつ溶融させ、その後または溶融と同時に押出成形または射出成形により所望形状に成形する。すると、天然の木の木目に極めて近い模様を表面に有し、しかも手触り感等の風合いも天然の木に近い木質様製品の製造方法及び木質様製品を提供することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の框材110は、木質の一体物からなり、框材110として高級感を与え、強度上も良好なものを形成しなければならない必要性から、外観、強度とも高レベルの高級木材を使用しなければならず、コストが高くなるという第一の問題点があった。
【0005】
さらに、木質の一体物からなるため、固定に釘等の締結部材を使用すると、表面に締結部材の頭部が見えないように表面処理を施さなければならず、手間がかかるという第二の問題点があった。
そこで、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する第一および第二の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低コストで、容易に固定することができる框材を提供しようとするものである。
【0006】
そして、請求項1記載の発明は、下地框部材の取付位置の位置決め作業を容易にすることができる框材を提供しようとするものである。
更に、請求項1記載の発明は、化粧框部材を下地框部材に強固に固定することができる框材を提供しようとするものである。
これに加え、請求項2記載の発明は、一つの化粧框部材から幅の異なる複数種類の化粧框部材を形成することができる框材を提供しようとするものである。
【0007】
これに加え、請求項3記載の発明は、素材感が木そのものであり、表面を手で触った際、良好な手触り感が得られるとともに、均一性、耐水性に優れた框材を提供しようとするものである。
これに加え、請求項4記載の発明は、木質感を有し、木目模様を有して、外観が良好な上に成形性が優れた框材を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成するためのものである。
請求項1記載の発明は、建物内の床面(30)の段差の角部を覆う框材(10)であって、建物内の床面(30)の段差の角部に固定される長尺状の下地框部材(40)と、その下地框部材(40)の少なくとも上面を覆って化粧する化粧框部材(50)とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明は、框材(10)が建物内の床面の段差の角部に固定される下地框部材(40)と、その下地框部材(40)を覆って化粧する化粧框部材(50)とから形成されている。このため、化粧框部材(50)には強度及び外観に優れた高品質の材料を使用して、下地框部材(40)には、強度のみ考慮して外観を考慮する必要がないため、低品質の材料を使用することができる。これにより、框材(10)の全体を強度及び外観に優れた一体物として形成する場合と比較して、使用する材料の品質を下地框部材(40)と化粧框部材(50)とで異なるものを使用することができ、材料費の低減を図ってコストを抑えることができる。
【0010】
また、建物の床面(30)の段差に下地框部材(40)を固定し、この下地框部材(40)の少なくとも上面は化粧框部材(50)により覆われている。このため、釘等の締結部材を使用して、下地框部材(40)を建物に強固に固定しても、それらの締結部材の頭部を、化粧框部材(50)により覆って室内から見えないように隠すことができる。すなわち、かかる化粧框部材(50)は、接着剤等を介して下地框部材(40)の少なくとも上面を覆うことにより、化粧框部材(50)の表面側には、締結部材の頭部等が露出することがなく、表面に締結部材の頭部が見えないように表面処理等を施す必要がない。これにより、框材(10)の取付作業を容易なものにすることができる。
【0011】
そして請求項1記載の発明は、上記した特徴点に加え、下地框部材(40)は、その下面側に建物内の床面(30)の段差の角部に整合する入り隅状の入り隅部(41)を備えたことを特徴とする。
このように、本発明によれば、下地框部材(40)は、建物内の床面(30)の段差の角部に整合する入り隅部(41)を備えている。このため、この入り隅部(41)に建物内の床面(30)の段差の角部をはめ込むことができ、下地框部材(40)の取付位置を簡単に決めることができる。これにより、定規等を使用して下地框部材(40)の取付位置を測定等する必要がなく、下地框部材(40)の位置決め作業を容易にすることができる。
【0012】
更に請求項1記載の発明は、上記した特徴点に加え、化粧框部材(50)は、下地框部材(40)の上面を覆う平板状の化粧横板部(54)と、この化粧横板部(54)の正面側及び背面側の端縁から下地框部材(40)の表面に沿って下方に向かって延びる化粧縦板部(55)とを備え、この化粧横板部( 54 )には、その裏面側に長手方向に沿って余分な接着剤の逃げ場となる溝状の接着剤溜まり溝( 53 )を所定間隔に複数本備え、化粧縦板部(55)には、その内面側の一部に下地框部材(40)の表面に噛み込むための凹凸状の凹凸部(51)を備えたことを特徴とする。
【0013】
このように、本発明によれば、化粧框部材(50)は、化粧横板部(54)と、その正面側及び背面側の端縁から下地框部材(40)の表面に沿って下方に向かって延びる化粧縦板部(55)とを備えている。すなわち、化粧框部材(50)は、化粧横板部(54)及び化粧縦板部(55)により断面コ字状に形成されているものである。これにより、下地框部材(40)の正面、上面及び背面をすっぽり覆うことができる。そして、化粧框部材(50)に前後方向に外力が加わっても、化粧横板部(54)及び化粧縦板部(55)が下地框部材(40)の正面及び背面に当接することにより、化粧框部材(50)が前後方向に移動してずれることを抑えることができ、両者が外れることを抑えることができる。
【0014】
また、化粧縦板部(55)は、その内面側の一部に下地框部材(40)の表面に噛み込むための凹凸部(51)を備えている。このため、この凹凸部(51)が下地框部材(40)の表面に噛み込み、化粧縦板部(55)と下地框部材(40)との間の摩擦抵抗を大きくすることができる。これにより、化粧框部材(50)に下地框部材(40)から引き離す方向の上方向に向かって外力が加わっても、凹凸部(51)が下地框部材(40)に噛み込んで、化粧框部材(50)が上方向に移動することを抑えることができ、化粧框部材(50)が下地框部材(40)から外れることを抑えることができる。これにより、化粧框部材(50)を下地框部材(40)に強固に固定することができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の特徴点に加え、化粧横板部(54)は、その裏面側に長手方向に沿って切断用の複数本のV溝(52)を備えたことを特徴とする。
なお、ここで、「切断用の複数本のV溝(52)」とは、このV溝(52)を中心として、V溝(52)を開く方向にV溝(52)の左右若しくは左右のいずれか一方を強制的に回転移動させることにより、V溝(52)に沿って化粧框部材(50)が割れるようなものや、このV溝(52)に沿って切断用カッターを押し込んで長手方向に向かって移動させることにより、V溝(52)の溝先端から割れが入って長手方向に沿って切断できるもの等を含むものである。
【0016】
本発明は、化粧横板部(54)は、その裏面側に長手方向に沿って切断用の複数本のV溝(52)を備えている。このため、化粧横板部(54)を前記V溝(52)に沿って現場施工において簡単に折りとることができる。これにより、一種類の化粧框部材(50)を使用して、幅の異なる複数種類の化粧框部材(50)を簡単に形成することができ、部品の共通化を図ることができる。
【0017】
請求項3記載の発明は、上記した請求項1または請求項2記載の特徴点に加え、化粧框部材(50)は、樹脂と微粒子の木粉とを主材とする組成物よりなることを特徴とする。
なお、ここで、「樹脂」とは、硬質樹脂、軟質樹脂を含み、例えば塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン樹脂等である。
【0018】
また、「微粒子の木粉」とは天然木材のほか、おがくずや建築廃材等を粉砕により、微粉状の粒子に形成しているものを含むものである。
本発明は、化粧框部材(50)に木粉が含まれているため、化粧框部材(50)の表面を手で触った感触が、木質感のあるものとなり、樹脂や塩化ビニル等の表面のツルッとした感触がなく、手にしっくりとなじむ木質特有の暖かみのある良好な手触り感を得ることができる。
【0019】
また、化粧框部材(50)は、上述した材料から形成され、樹脂を有しているため、木質材と比較して、吸水性が小さく、吸湿による収縮も発生しない。これにより、木質材と比較して、反り難く、ねじれ難く、また、腐り難いという材料としての均一性に優れたものにすることができる。
請求項4記載の発明は、上記した請求項1、請求項2または請求項3記載の特徴点に加え、化粧框部材(50)は、セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末を担持させて作成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによって木目模様を呈するように形成したことを特徴とする。
【0020】
なお、ここで、「セルロース系材料」とは、天然木材のほか、おがくず、稲藁、バガスなどを含む。
また、「微粉末よりも小径でかつ固い微粉末」とは、酸化チタン、フェライト、アルミニウム、ニッケル、銀、セラミック、炭酸カルシウム等の微粉末をいうものである。
【0021】
また、「樹脂を着色」する材料とは、有色顔料であり、例えば酸化鉄、カドミウムイエロー、カーボンブラック等の無機顔料である。また、「樹脂を着色成形することによって木目模様を呈する」とは、上述した顔料を使用して、樹脂自体を着色しているため、表面のみではなく、内部にまで木目模様を呈するように形成しているものである。これにより、化粧框部材(50)の表面が磨耗しても表面の木目模様が消えることがなく、良好な木目模様の外観を維持することができる。
【0022】
本発明は、「セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末を担持させて作成した粉体を混合した樹脂」を形成している。このため、セルロース系材料の微粉末をそのままの状態で直接樹脂に混合して形成した場合に、セルロース系材料の特徴でもある微粉末の柔らかさや流動性の悪さに起因する作業性の低下や、押出時の焼き付けの発生や、成形品がもろくなってしまうような悪影響を抑えることができる。これにより、流動性の向上を図れることができ、成形時の作業性を向上させることができる化粧框部材(50)が得られる。
【0023】
さらに、セルロース系材料の微粉末と、樹脂のみでは、両者の特性や機能のみで最終成形品の樹脂の特性あるいは機能が決定されてしまうのに対して、成形品の特性をセルロース系材料の微粉末の表面に担持させた小径でかつ硬い微粉末の材料を選択することによって変更させることができる。すなわち、かかる微粉末として、電気的特性、化学的特性、外観的特性あるいは耐熱性等の各種特性を有するものを選択使用することによって、その成形品である化粧框部材(50)に対して各種特性を与えることができ、その特性を変化させることができる。
【0024】
また、本発明に係る化粧框部材(50)は、上述したような材質からなるため、その表面に木目模様を出すことができる。また、木質材料では原料となる天然木材の違いや、含有水分の違い等による品質のバラツキが発生するが上述したような材質からなる化粧框部材(50)ではそのようなことがなく、製品のバラツキを抑えることができる。すなわち、上述した材料を用いて成形した成形品は、複雑な断面形状をなしていても木目模様を呈するので、室内の他の表面部材に木質材、またはそれに変わる木質感のあるものを使用した場合に、外観デザインを調和させる意味で、使用するのに適している。換言すれば、天然の木材を切削加工したのでは手間がかかるような断面形状の部材であっても、木目模様を呈する成形品として提供することができる。
【0025】
そして、「粉体を混合した樹脂」からなるため、通常の木質材料よりも水分を吸収し難く、仮に水分が付着しても水分を拭き取れば済み、メンテナンスを容易にすることができるものである。すなわち、手垢等の汚れがこの化粧框部材(50)の表面に付着しても濡れ雑巾で掃除することができ、汚れを除去した後、水分をふき取れば良いものである。これにより、外観上は木目模様を呈することができて木製品と同様の外観を形成することができるが、耐水性に関しては木製品と比較してはるかに水に強い化粧框部材(50)を提供できるものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて、更に詳しく説明する。
図1乃至図7は、本発明の第一の実施の形態であって、図1は図7のAA断面図を示すものであり框材を取り付けた状態の縦断面図、図2は框材の部分平面図、図3は框材の右側面図、図4は框材の部分正面図、図5は框材の部分背面図、図6は框材の部分底面図、図7は框材を土間に取り付けた状態の平面図をそれぞれ示すものである。
【0027】
まず、本実施の形態の構成について説明する。
本実施の形態に係る框材10は、建物内の床面30の段差の角部を覆うものである。具体的には、この框材10は、建物躯体の室内側のフローリング材31からなる床面30と、この床面30から一段下がった位置にある土間20との間の段差の角部を覆っているものである。そして、床面30と土間20との間の段差の角部の下面側には、木質の調整材60が形成されてあり、この調整材60の上面に框材10が固定されている。なお、土間20は、図7に示すように、建物の周囲の外壁73に開口する開口入り口23から建物内部に向かって方形状に入り込んだ形状となっている。そして、この土間20の周囲の一段上がった位置に、土間20の周囲を覆うように框材10がコ字状に配置されている。そして、土間20の左側には、立設する左側壁71が形成されてあり、土間20の正面側及び右側面側には、フローリング材31からなる床面30が延びている。本実施の形態に係る框材10は、図7に示すように、コ字状に配置された框材10のうち、正面側及び右側面側に形成されているものである。
【0028】
また、土間20の上面には、樹脂からなる防水パン21が敷き詰められてあり、この防水パン21の周囲には、上方に向かって立設する枠状の立設枠22が形成されている。
前記框材10は、建物内の床面30の段差の角部に固定される長尺状の木質の集成材からなる下地框部材40と、その下地框部材40の上面、正面及び背面を覆って化粧する化粧框部材50とを備えている。
【0029】
前記下地框部材40は、その下面側に建物内の床面30の段差の角部に整合する入り隅状の入り隅部41を備えている。
前記化粧框部材50は、下地框部材40の上面を覆う平板状の化粧横板部54と、この化粧横板部54の正面側及び背面側の端縁から下地框部材40の正面側及び背面側の表面に沿って下方に向かって延びる化粧縦板部55とを備えている。この化粧縦板部55は、その内面側の一部に下地框部材40の表面に噛み込むための凹凸状の凹凸部51を備えている。また、化粧横板部54の裏面側には、長手方向に沿って切断用の二本のV溝52が形成されている。このV溝52は、このV溝52に沿って切断用カッターを押し込んで長手方向に向かって移動させることにより、V溝52の溝先端から割れが入って長手方向に沿って切断できるように形成されているものである。また、化粧横板部54の裏面側には、長手方向に沿って余分な接着剤の逃げ場となる溝状の接着剤溜まり溝53が所定間隔に複数本、形成されている。
【0030】
前記化粧框部材50は、樹脂と微粒子の木粉とを主材とする組成物より形成されている。具体的には、化粧框部材50は、セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末を担持させて作成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによって木目模様を呈するように形成したものである。次に、上記した実施の形態の作用及び効果について説明する。
【0031】
本実施の形態は、框材10が建物内の床面の段差の角部に固定される下地框部材40と、その下地框部材40を覆って化粧する化粧框部材50とから形成されている。このため、化粧框部材50には強度及び外観に優れた高品質の材料を使用して、下地框部材40には、強度のみ考慮して外観を考慮する必要がないため、低品質の材料を使用することができる。これにより、框材10の全体を強度及び外観に優れた一体物として形成する場合と比較して、使用する材料の品質を下地框部材40と化粧框部材50とで異なるものを使用することができ、材料費の低減を図ってコストを抑えることができる。
【0032】
また、建物の床面30の段差に下地框部材40を固定し、この下地框部材40の上面、正面及び背面は化粧框部材50により覆われている。このため、釘等の締結部材を使用して下地框部材40を建物に強固に固定した際、それらの締結部材の頭部を、化粧框部材50により覆って室内側から見えないように隠すことができる。すなわち、かかる化粧框部材50は、接着剤等を介して下地框部材40の上面、正面及び背面を覆うことにより、化粧框部材50の表面側には、締結部材の頭部等が露出することがなく、表面に締結部材の頭部が見えないように表面処理等を施す必要がない。これにより、框材10の取付作業を容易なものにすることができる。
【0033】
本実施の形態によれば、下地框部材40は、建物内の床面30の段差の角部に整合する入り隅部41を備えている。このため、この入り隅部41に建物内の床面30の段差の角部をはめ込むことができ、下地框部材40の取付位置を簡単に決めることができる。これにより、定規等を使用して下地框部材40の取付位置を測定等する必要がなく、下地框部材40の位置決め作業を容易にすることができる。
【0034】
本実施の形態によれば、化粧框部材50は、化粧横板部54と、その両端から下地框部材40の表面に沿って下方に向かって延びる化粧縦板部55とを備えている。すなわち、化粧框部材50は、化粧横板部54及び化粧縦板部55により断面コ字状に形成されているものである。これにより、下地框部材40の正面、上面及び背面をすっぽり覆うことができる。そして、化粧框部材50の前後方向に外力が加わっても、化粧横板部54及び化粧縦板部55が下地框部材40の正面及び背面に当接することにより、化粧框部材50が前後方向に移動してずれることを抑えることができ、両者が外れることを抑えることができる。
【0035】
また、化粧縦板部55は、その内面側の一部に下地框部材40の表面に噛み込むための凹凸部51を備えている。このため、この凹凸部51が下地框部材40の表面に噛み込み、化粧縦板部55と下地框部材40との間の摩擦抵抗を大きくすることができる。これにより、化粧框部材50に下地框部材40から引き離す方向の上方向に向かって外力が加わっても、凹凸部51が下地框部材40に噛み込んで、化粧框部材50が上方向に移動することを抑えることができ、化粧框部材50が下地框部材40から外れることを抑えることができる。これにより、化粧框部材50を下地框部材40に強固に固定することができる。
【0036】
本実施の形態によれば、化粧横板部54は、その裏面側に長手方向に沿って切断用の二本のV溝52を備えている。このため、化粧横板部54を前記V溝52に沿って現場施工において簡単に折りとることができる。これにより、一種類の化粧框部材50を使用して、幅の異なる三種類の化粧框部材50を簡単に形成することができ、部品の共通化を図ることができる。
【0037】
本実施の形態は、化粧框部材50に木粉が含まれているため、化粧框部材50の表面を手で触った感触が、木質感のあるものとなり、樹脂や塩化ビニル等の表面のツルッとした感触がなく、手にしっくりとなじむ木質特有の暖かみのある良好な手触り感を得ることができる。
また、本実施の形態に係る化粧框部材50は、上述したような材質からなるため、その表面に木目模様を出すことができる。また、木質材料では原料となる天然木材の違いや、含有水分の違い等による品質のバラツキが発生するが上述したような材質からなる化粧框部材50ではそのようなことがなく、製品のバラツキを抑えることができる。すなわち、上述した材料を用いて成形した成形品は、複雑な断面形状をなしていても木目模様を呈するので、室内の他の表面部材に木質材、またはそれに変わる木質感のあるものを使用した場合に、外観デザインを調和させる意味で、使用するのに適している。換言すれば、天然の木材を切削加工したのでは手間がかかるような断面形状の部材であっても、木目模様を呈する成形品として提供することができる。
【0038】
そして、「粉体を混合した樹脂」からなるため、通常の木質材料よりも水分を吸収し難く、仮に水分が付着しても水分を拭き取れば済み、メンテナンスを容易にすることができるものである。すなわち、手垢等の汚れがこの化粧框部材50の表面に付着しても濡れ雑巾で掃除することができ、汚れを除去した後、水分をふき取れば良いものである。これにより、外観上は木目模様を呈することができて木製品と同様の外観を形成することができるが、耐水性に関しては木製品と比較してはるかに水に強い化粧框部材50を提供できるものである。
【0039】
次に、第二の実施の形態について説明する。
図8は、本発明の第二の実施の形態であって、図7のBB断面を示すものであり、框材を取り付けた状態の縦断面図を示すものである。
本実施の形態に係る框材10は、第一の実施の形態に係る框材10の背面側のV溝52に沿って化粧框部材50を切断し、その幅が第一の実施の形態に係る框材10よりも狭くなっているものである。すなわち、図8に示すように、化粧框部材50が縦断面形状が略L字状に形成されている。そして、この框材10は、図7に示すように、土間20のコ字状の外周に配置した框材10のうち、左側に配置されているものである。そして、本実施の形態に係る框材10の背面側には、左側壁71が下面から天井に向かって鉛直方向に形成されている。そして、この左側壁71に沿って土間20の上面側から調整材60が固定されている。そして、この調整材60の土間20側の角部を覆うように本実施の形態に係る框材10が形成されている。
【0040】
また、左側壁71の框材10の上方側の表面には、耐火材74が釘等を介して固定されてあり、この耐火材74の表面には、化粧壁部材75が固定されている。その他の構成は、第一の実施の形態と同様であって、同一の構成には同一の部品番号を付与して説明を省略する。また、本実施の形態に係る框材10においても、第一の実施の形態で説明したものと同様の作用及び効果を奏するものである。
【0041】
次に、第三の実施の形態について説明する。
図9乃至図11は、本発明の第三の実施の形態であって、図9は、図11のCC断面を示すものであり、框材を取り付けた状態の縦断面図、図10は框材の分解組立図、図11は框材を土間に取り付けた状態の平面図をそれぞれ示すものである。
【0042】
本実施の形態に係る框材10は、第一の実施の形態に係る框材10の正面側のV溝52に沿って化粧框部材50を切断し、その幅が第一及び第二の実施の形態に係る框材10よりもさらに狭くなっているものである。
框材10は、図11に示すように、建物周囲の外壁73に開口する開口入り口23から建物内部に向かって方形状に入り込んだ形状となっている。そして、この土間20の周囲の一段上がった位置に土間20の周囲を覆うように框材10がコ字状に配置されている。そして、土間20の正面側には、鉛直方向に土間から天井に向かって立設する正面壁72が形成されてあり、土間20の左側及び右側には、フローリング材31からなる床面30が形成されている。本実施の形態に係る框材10は、このコ字状の框材10のうち、正面側に形成されているものである。なお、コ字状の框材10のうち、左側及び右側に形成されている框材10は、第一の実施の形態に係る框材10が使用されているものである。
【0043】
本実施の形態に係る框材10は、正面壁72の壁面表面に沿って固定されているものである。そして、本実施の形態に係る框材10の下地框部材40は、その正面壁72側の一部を下方に向かって延設した延設当接部42を備えている。そして、下地框部材40を所定の位置に取り付けた状態において、前記延設当接部42の先端が土間20の上面に当接するように延設当接部42の長さが設定されているものである。したがって、下地框部材40の下方には、第一及び第二の実施の形態で示したような調整材60を使用していない。その他の構成は、第一の実施の形態と略同様であって、同一の構成には、同一の部品番号を付与して説明を省略する。
【0044】
本実施の形態によれば、下地框部材40を正面壁72の所定の高さ位置に取り付ける際、延設当接部42の先端を土間20の上面に当接させることにより、下地框部材40の取付位置が決まることとなる。これにより、下地框部材40の取付位置を定規等により測定等する必要がなく、下地框部材40の位置決め作業を容易にすることができる。また、かかる延設当接部42が土間20の上面にまで延びているため、下地框部材40の下面に木質からなる調整材60等を形成する必要がなく、部材数の低減や取付作業の容易化を図ることができる。
【0045】
なお、上述した第二及び第三の実施の形態において、これらの框材10は、左側壁71や正面壁72等の鉛直方向に立設する壁面の表面に沿って固定しているが、取付位置は、特にこれに限定されるものではない。例えば、第二及び第三の実施の形態に係る框材10を、第一の実施の形態に係る框材10のように、建物内の床面30の段差の角部に固定しても良いものである。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、低コストで、容易に固定することができる框材を提供することができる。
【0047】
また、請求項1記載の発明によれば、下地框部材の取付位置の位置決め作業を容易にすることができる框材を提供することができ、且つ、化粧框部材を下地框部材に強固に固定することができる框材を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、一つの化粧框部材から幅の異なる複数種類の化粧框部材を形成することができる框材を提供することができる。
【0048】
請求項3記載の発明によれば、素材感が木そのものであり、表面を手で触った際、良好な手触り感が得られるとともに、均一性、耐水性に優れた框材を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、木質感を有し、木目模様を有して、外観が良好な上に成形性が優れた框材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態であって、図7のAA断面を示すものであり、框材を取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の第一の実施の形態であって、框材を示す部分平面図である。
【図3】 本発明の第一の実施の形態であって、框材を示す右側面図である。
【図4】 本発明の第一の実施の形態であって、框材を示す部分正面図である。
【図5】 本発明の第一の実施の形態であって、框材を示す部分背面図である。
【図6】 本発明の第一の実施の形態であって、框材を示す部分底面図である。
【図7】 本発明の第一の実施の形態であって、框材を土間に取り付けた状態を示す平面図である。
【図8】 本発明の第二の実施の形態であって、図7のBB断面を示すものであり、框材を取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図9】 本発明の第三の実施の形態であって、図11のCC断面を示すものであり、框材を取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図10】 本発明の第三の実施の形態であって、框材を示す分解組立図である。
【図11】 本発明の第三の実施の形態であって、框材を土間に取り付けた状態を示す平面図である。
【図12】 従来の框材を取り付けた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 框材 20 土間
21 防水パン 22 立設枠
23 開口入り口 30 床面
31 フローリング材 40 地框部材
41 入り隅部 42 延設当接部
50 化粧框部材 51 凹凸部
52 V溝 53 接着剤溜まり溝
54 化粧横板部 55 化粧縦板部
60 調整材 71 左側壁
72 正面壁 73 外壁
74 耐火材 75 化粧壁部材
110 框材 120 土間
130 防水パン 131 立設枠
140 調整材 150 フローリング材
160 床

Claims (4)

  1. 建物内の床面の段差の角部を覆う框材であって、
    建物内の床面の段差の角部に固定される長尺状の下地框部材と、
    その下地框部材の少なくとも上面を覆って化粧する化粧框部材とを備え、
    下地框部材は、その下面側に建物内の床面の段差の角部に整合する入り隅状の入り隅部を備え、
    化粧框部材は、下地框部材の上面を覆う平板状の化粧横板部と、この化粧横板部の正面側及び背面側の端縁から下地框部材の表面に沿って下方に向かって延びる化粧縦板部とを備え、
    化粧横板部は、その裏面側に長手方向に沿って接着剤の逃げ場となる溝状の接着剤溜まり溝を所定間隔に複数本備え、
    化粧縦板部は、その内面側の一部に下地框部材の表面に噛み込むための凹凸状の凹凸部を備えたことを特徴とする框材。
  2. 化粧横板部は、その裏面側に長手方向に沿って切断用の複数本のV溝を備えたことを特徴とする請求項1記載の框材。
  3. 化粧框部材は、樹脂と微粒子の木粉とを主材とする組成物よりなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の框材。
  4. 化粧框部材は、セルロース系材料の微粉末の表面にこの微粉末よりも小径で、かつ硬い微粉末を担持させて作成した粉体を混合した樹脂を着色成形することによって木目模様を呈するように形成したことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の框材。
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