JP4135893B2 - 白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、白血球除去フィルターで白血球除去処理を行った後の白血球が除去された血液を回収する方法に関する。本発明の方法によると白血球除去フィルターに吸着した白血球や血小板からのサイトカイン、メディエーターの放出を抑制することができる。
また、本発明はこのような白血球が除去された血液の回収に使用する回収装置、及びこの回収に使用する回収液に関する。
【0002】
【従来の技術】
輸血の分野において、白血球の混入した血液を繰り返し輸注されると患者体内の抗白血球抗体が産生されるようになる。こうした患者においては輸血時に輸注された白血球と患者体内の抗白血球抗体との間に抗原抗体反応が起こり、それにより悪寒、発熱、頭痛、吐き気などの副作用が観察されるようになる。また、大量に新鮮なリンパ球が輸注されたり、患者の免疫系が何らかの理由で弱まっていたりする場合には、供血者のリンパ球が受血者の組織を攻撃するGVH反応が起こり易いことも知られている。以上の理由から、輸血においては混入してくるリンパ球を含む白血球は出来る限り除去されることが望まれている。
【0003】
一方、自己免疫疾患、白血病、潰瘍性大腸炎、クローン病、急速進行性糸球体腎炎等を対象として血液の体外循環による白血球除去療法が、薬物療法で見られるような副作用を伴わない新しい治療方法として注目されてきている。この場合もリンパ球を含む白血球は効率よく除去されることが望まれている。従来こうした白血球除去療法では、白血球除去処理をした後に白血球除去フィルター内に残った白血球が除去された血液を生理食塩液で回収していた。(例えば、特許文献1、2参照)しかしながら、この回収方法は、白血球や血小板が白血球除去フィルター内の濾材である多孔質体、平膜、不織布、織布、粒子等に吸着することで活性化される場合があり、生理食塩液による温度変化、粘度変化、pH変化および生理食塩液の注入による流速変化などに例示される様々な外部からの物理的、化学的刺激により白血球や血小板からサイトカインやメディエーターが放出され、回収した血液にサイトカインやメディエーターが高濃度に混入する可能性があった。
【0004】
【特許文献1】
特公平8-017813号
【特許文献2】
特許第003330446号
【0005】
【発明が解決しよとする課題】
本発明は、白血球を捕捉した白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収するさいに、サイトカイン、メディエーター等の濃度上昇の危険性を抑制する、白血球が除去された血液を回収する方法及び回収装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、このような白血球が除去された血液を回収するために使用する回収液を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、多糖類を含む生理的溶液を用いて、白血球を捕捉した白血球除去フィルターからフィルター内に残留する白血球が除去された血液を回収することによってフィルターに捕捉された白血球または血小板への刺激を抑制することができ、白血球が除去された血液中のサイトカイン、メディエーターの濃度上昇のリスクを抑制することが出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、次のとおりの白血球フィルターから白血球を除去した血液を回収する方法に関する。
(1)血液の導入口から血液を送液する手段を用いて白血球除去フィルターに血液を流し、該白血球除去フィルターに白血球を捕捉させた後、白血球除去フィルター内に残留する白血球が除去された血液を回収液により回収する方法において、白血球が除去された血液を回収するために流す回収液が多糖類を含有する生理的溶液であり、回収液の線速が0.01〜5.0ml/分・cm 2 であることを特徴とする白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
【0008】
(2) 回収液に含有される多糖類の平均分子量が2,000〜200,000であることを特徴とする(1)記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(3) 回収液に含有される多糖類が、中性多糖であることを特徴とする(1)または(2)に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(4) 中性多糖が、デキストランまたはその誘導体であることを特徴とする(3)のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(5) 回収液の粘度が1.5〜50.0mPa・secであることを特徴とする(3)または(4)に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(6) 回収液に含有される中性多糖の濃度が3〜50w/v%であることを特徴とする(3)乃至(5)のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(7) 回収液に含有される多糖類が酸性多糖であることを特徴とする(1)または(2)に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(8) 回収液に含有される酸性多糖が硫酸化多糖であることを特徴とする(7)記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(9) 硫酸化多糖が、ヘパリンまたはその誘導体であることを特徴とする(8)に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
【0009】
(10) 生理的溶液が塩類を含有する生理的塩類溶液であることを特徴とする(1)乃至(9)のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(11) 回収液のpHが3.0〜9.0であることを特徴とする(1)乃至(10)のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(12)白血球除去フィルターに流す血液が炎症性白血球を含有する血液であることを特徴とする(1)乃至(11)のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(13)多孔質体・平膜・不織布・織布、粒子のいずれかから選ばれる白血球除去材を有する白血球除去フィルターから血液を回収する、(1)乃至(12)のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
(14)白血球除去フィルター内に充填された白血球除去材の表面積が0.01〜100m2であることを特徴とする(13)に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
【0010】
また、本発明は、このような白血球が除去された血液を回収するための次の装置に関する。
(15)少なくとも血液の導入口、血液を送液する手段、白血球除去フィルター、血液の導出口をこの順に有し、かつ、白血球除去フィルターの上流側に、回収液の導入口、回収液を送液する手段を有し、白血球除去フィルターの下流側に白血球が除去された血液の回収口を備えたことを特徴とする(1)乃至(14)のいずれかに記載の方法を実施するための白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する装置。
(16)白血球除去フィルターと白血球が除去された血液の回収口の間に回収する白血球が除去された血液を加温する手段が備えられていることを特徴とする(15)記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する装置。
(17)(1)〜(14)のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法に用いられる、多糖類を含有する生理的溶液からなる回収液。
【0011】
本発明を用いることにより、サイトカイン、メディエーター等の濃度を上昇させることを抑制しつつ白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で言う白血球除去フィルターとは、血液導入部および血液導出部を有する容器内に白血球を捕捉除去し、少なくとも赤血球及び血漿を通過させる白血球除去材を含み、白血球除去材の容器外への流出防止手段が備えられているものを言う。
【0013】
本発明で用いられる白血球除去材としては、白血球を除去できるものであれば特に限定はなく各種のものを用いることができ、多孔質体、平膜、不織布、織布、粒子等が例示できる。白血球除去の観点より好ましい形状は、多孔質体、不織布、織布が挙げられ、最も好ましくは不織布が良好に用いられる。
【0014】
白血球除去材の形状が不織布の場合、フィラメントは、モノフィラメントでもマルチフィラメントでも構わないし、多孔質フィラメントでも異型フィラメントでも構わない。
【0015】
また不織布では、平均繊維直径が 0.8μm以上50μm未満の不織布が好ましい。繊維径が大きくなると基材の表面積確保が困難となり、白血球の吸着面積が減少し、白血球の除去性能が低下するため好ましくない。
一方、繊維径が小さくなると除去材の目詰まりのリスクが高まるため好ましくない。以上の観点より、更に好ましい平均繊維直径は1.0μm以上30μm未満、最も好ましくは、1.5μm以上25μm未満である。
また、白血球除去フィルターには、アグリゲート等の除去を目的に白血球除去材の血液の導入部側に平均繊維直径25μm以上100μm未満のプレフィルターを配していても良好に用いられる。
【0016】
更に、不織布の場合、白血球の除去効率を上げる上でその嵩密度が0.10g/cm3以上0.45g/cm3未満であることも重要である。嵩密度が0.10g/cm3未満の場合白血球の除去性能が低下するため好ましくない。一方嵩密度が0.45g/cm3以上の場合、目詰まりしやすくなるため好ましくない。更に、上記の観点より好ましくは0.12g/cm3以上0.45g/cm3未満、最も好ましくは0.13g/cm3以上0.40g/cm3未満である。
本発明で用いられる白血球除去材の表面積は、0.01〜100m2が好ましい。0.01m2未満は白血球の除去効率が悪く好ましくなく、100m2以上は白血球除去フィルターのボリュームが大きくなり過ぎて取扱いが悪くなり好ましくない。より好ましくは0.05〜80m2が望ましく、さらに好ましくは0.07〜50m2が望ましい。
【0017】
本発明の白血球除去材の素材としては、血球にダメージを与えにくいものであれば特に限定はなく各種のものを用いることができ、有機高分子、無機高分子、金属等が例示できる。その中でも有機高分子は切断などの加工性に優れるため好ましい素材である。有機高分子等の材質は、セルロース、セルロースモノアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等のセルロース及び/またはその誘導体等の天然高分子、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル等の高分子材料を例示できる。またこれらに親水性を付与する目的で表面を高分子材料で修飾した材料も有用に用いられる。
【0018】
これらの材料が表面修飾なしで白血球に対して親和性を有する場合は、そのまま用いることも可能である。また表面修飾なしでそれら機能を発揮できない場合は、機能発揮を目的としてコーティング等の表面改質をして用いることが好ましい。
特に、白血球を除去する目的で、表面にコーティング等の処理によって改質されているものが好ましく用いられる。
【0019】
また、本発明の白血球除去フィルターは白血球のみならず、血小板を同時に除去する場合にも有用に用いられる。
【0020】
以上、白血球除去材の形状と材質について述べたが、これらを統合すると、白血球除去材の好ましい実例として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル不織布、セルロース、セルロースモノアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等のセルロース系ビーズあるいはこれらの表面をコーティング、放射線グラフト等の方法で表面修飾したものが好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。
【0021】
本発明に用いられる血液とは、全血、顆粒球含有液、リンパ球含有液、単球含有液またはこれら全てを含む白血球含有液、血小板含有液などの血液成分を言う。血液を処理するときは、血液の抗凝固目的で抗凝固剤を血液中に加えることができる。抗凝固剤は抗凝固活性を有する化合物であれば特に限定されないが、例示すると、ヘパリン、メシル酸ナファモスタット(フサン)、FOY、アルガトロバン、クエン酸等が好適例として挙げられ、好ましくはヘパリン或いはフサンが良好に用いられる。
【0022】
本発明で言う回収とは、白血球除去フィルター内に残留する白血球が除去された血液を回収する操作を言う。血小板は一般的に高い粘着性を有するので白血球除去フィルターで吸着除去されてしまい易いが、再生不良性貧血、血小板減少性紫斑病、白血病などの疾患がある患者に対し血小板を補給する必要がある場合は、血小板を同時に回収することが好ましい場合もある。血小板を同時に回収することが望ましい場合は、血小板が白血球除去フィルターに吸着するのを抑制するために、白血球除去材をポリマーでコーティングするなどの特別な手段を施しても良い。
【0023】
本発明で言う多糖類とは、単糖類又はその置換・誘導体がポリグリコシル化した高分子化合物を言う。デキストラン、ヒドロキシエチルデンプン等が例示できる。平均分子量が2,000〜200,000のものが好ましい。平均分子量が2,000未満のものは、回収液に適当な粘度を与えることができず、白血球除去フィルターに捕捉された白血球または血小板への刺激を低減させることが困難にとなり、白血球を除去された血液中のサイトカイン、メディエーターの濃度上昇を抑制する効果が低くなり好ましくなく、平均分子量が200,000以上のものは、回収液の粘度を著しく高くし、白血球除去フィルター内の圧上昇を引起すリスクが高まり、赤血球を溶血させる可能性があり好ましくない。より好ましくは平均分子量3,000〜180,000が望ましく、さらに好ましくは平均分子量4,000〜150,000が望ましい。本発明でいう多糖類は、中性多糖、あるいは酸性多糖が好ましい。中性多糖とは、置換基にカルボキシル基、硫酸基、アミノ基などの解離基を有しない単糖またはその誘導体から成る高分子化合物を言う。具体的には、少なくともグルコース、マンノース、ガラクトース、アラビノース、フコース、リボース、フルクトース、キシロース、ラムノース、ソルボースまたはそれらの誘導体から成る多糖類が挙げられる。中性多糖としてはデキストラン又はその誘導体が特に好ましい。
【0024】
多糖類として中性多糖を用いる場合は、回収液の粘度は、1.5〜50.0mPa・secが好ましい。1.5mPa・sec未満は白血球を除去された血液中のサイトカイン、メディエーターの濃度上昇を抑制する効果が低く好ましくなく、50.0mPa・sec以上は白血球除去フィルター内の圧上昇を引起すリスクが高まり、赤血球を溶血させる可能性があり好ましくない。より好ましくは2.0〜40.0mPa・secが望ましく、さらに好ましくは3.0〜30.0mPa・secが望ましい。
【0025】
多糖類として中性多糖を用いる場合は、回収液中の中性多糖の濃度は、3〜50w/v%が好ましい。3w/v%未満では回収液の低粘度化により白血球除去フィルターに捕捉された白血球または血小板への刺激抑制効果が低下してしまい好ましくなく、50w/v%以上では回収液の高粘度化による白血球除去フィルター内の圧上昇の発生リスクを高めることになり赤血球の溶血を誘発する可能性があり好ましくない。より好ましくは5〜45w/v%が望ましく、さらに好ましくは8〜40w/v%が望ましい。
【0026】
一方、酸性多糖とは、置換基にカルボキシル基、硫酸基などの解離基を有する単糖またはその誘導体から成る高分子化合物を言う。酸性多糖としては硫酸化多糖が好ましく、ヘパリン、β−ヘパリン、ヘパラン硫酸、デキストラン硫酸等が挙げられるが、臨床現場での使用を考慮すると、抗凝固剤としての使用実績が確かなヘパリンまたはその誘導体が最も好ましい。ヘパリンまたはその誘導体とは、少なくともグルコサミン、グルクロン酸、イズロン酸またはそれらの誘導体から成り、N-硫酸またはO-硫酸置換体である高分子化合物を言う。
多糖類として酸性多糖を用いる場合は、一定の分子量範囲のものを用いれば良く、中性多糖の場合のように粘度や濃度は特に限定されない。その詳細な理由は不明だが、糖鎖構造の相違によって、フィルターに捕捉された白血球や血小板への刺激抑制のメカニズムが異なるものと推定される。
【0027】
本発明で言う生理的溶液とは、生きている細胞や組織ができるだけ正常な生理的機能を営むことができるように調整された溶液を言う。例示すると生理食塩液、リンゲル液、乳酸リンゲル液、酢酸リンゲル液、タイロード液等の生理的塩類溶液、ブドウ糖等の糖含有液、クエン酸、メシル酸ナファモスタット、メシル酸ガベキサート等の蛋白分解酵素阻害剤等の抗凝固剤含有液を言う。抗凝固剤含有液は他の生理的溶液により希釈されても有用にもちいられる。
【0028】
本発明で用いる回収液のpHは、pH3.0以上pH9.0未満が好ましく用いられる。pHが3.0未満の場合、回収液が強い酸性状態になり、これを含む血液製剤を投与した時にアシドーシスを起す可能性があり好ましくなく、pHが9.0以上の場合、回収液のアミン系メディエーターに対する中和効果を失い、回収血液中のサイトカイン、メディエーター等の濃度を高める可能性があり好ましくない。より好ましくはpH3.5〜8.5が望ましく、さらに好ましくはpH4.0〜8.0が望ましい。
【0029】
本発明での回収液の線速は、0.01mL/分・cm2以上10.0mL/分・cm2未満が好ましく用いられる。線速が0.01mL/分・cm2未満の場合、処理に時間を要し好ましくない。一方、10.0mL/分・cm2以上の場合は、送液時に圧がかかり白血球除去フィルター内の圧上昇により赤血球の溶血の恐れもあり好ましくない。以上の観点からより好ましくは、0.03mL/分・cm2以上7.0mL/分・cm2以下が望ましい。最も好ましくは0.05mL/分・cm2以上4.0mL/分・cm2以下である。
本発明で言う線速とは、白血球除去材の単位面積あたりを通過する液体の流速のことを言う。白血球除去材が平膜、織布、不織布などの場合は、白血球除去材のうち液体が最初に接触する白血球除去材の第一層の表面積を(S)とし、送液する手段により制御している流速を(V0)とする。または、白血球除去材が多孔質体、粒子などの場合は、カラムの断面積を(S)とし、送液する手段により制御している流速を(V0)とする。線速(V)は、下式(1)より求められる。
線速(V)=流体の流速(V0) /第一層の表面積又は断面積(S)・・・(1)
【0030】
本発明で言う炎症性白血球とは、血液中に存在する白血球のうちで炎症の発生及び悪化に影響する細胞をいい、顆粒球、単球及び活性化リンパ球を言う。具体例としてはCD11b、CD15、CD14、CD25、CD49a、CD49b、CD63またはCD101陽性細胞等が挙げられる。
【0031】
以下に本発明の装置について詳細に説明する。
本発明の装置は、白血球除去フィルターに血液を流し、該白血球除去フィルターに白血球を捕捉させた後、白血球除去フィルター内の白血球が除去された血液を回収する装置であって、少なくとも血液の導入口、血液を送液する手段、白血球除去フィルター、血液の導出口をこの順に有し、かつ、白血球除去フィルターの上流側に、回収液の導入口、回収液を送液する手段を有し、白血球除去フィルターの下流側に白血球を除去された血液の回収口を備えることを特徴とする白血球除去フィルターの白血球が除去された血液を回収する血液回収装置である。
【0032】
本発明の血液の導入口とは、血液が注入される点から白血球除去フィルターの血液入口までの分岐する点を含んだ部分のことを言う。
【0033】
本発明の血液を送液する手段とは、送液手段であればよく、例えば、ポンプ等を用いたあらゆる公知の手段を用いることができる。ポンプは、構造としてはローラーポンプ、フィンガーポンプ等が有用に用いられるが、特に本発明では5ml/min〜300ml/minの流速範囲で精度よく送液できるものが好ましく、落差によって送液しても良い。
【0034】
本発明の血液の導出口とは、白血球除去フィルターの血液出口から血液の取出し口まで部分のことを言う。
【0035】
本発明の回収液の導入口とは、回収液が注入される点から白血球除去フィルターの回収液入口までの分岐する点を含んだ部分のことを言う。回収液の導入口は血液の導入口と別に白血球除去フィルターの上流側に設けても良いし、血液の導入口を共用して用いても良い。
【0036】
本発明の回収液を送液する手段とは、送液手段であればよく、例えば、ポンプ等を用いたあらゆる公知の手段を用いることができる。ポンプは、構造としてはローラーポンプ、フィンガーポンプ等が有用に用いられるが、特に本発明では5ml/min〜300ml/minの流速範囲で精度よく送液できるものが好ましく、落差によって送液しても良い。回収液を送液する手段は血液を送液する手段とは別に設けても良いし、血液を送液する手段を共用して用いても良い。
【0037】
本発明の血液の回収口とは、白血球除去フィルターの血液出口から血液の回収口までの部分のことを言う。血液の回収口は血液の導出口と別に白血球除去フィルターの下流側に設けても良いし、血液の導出口を共用して用いても良い。
【0038】
本装置にはドリップチャンバー、ポンプ用チューブ、圧力測定用チューブ、圧力測定装置、ポンプ等を適宜加えて用いることができる。
【0039】
本発明の血液を加温する手段とは、白血球除去フィルターから血液の導出口又は血液の回収口までの間にあって、血液を体温付近まで加温する装置のことを言い、血液を加温することができれば特に限定されることはない。回収液は予め温めたものを回収液の導入口より流しても良いし、白血球除去フィルターの上流側で温めて流しても良い。
【0040】
回収液の温度は、血液の回収口での温度が10〜50℃であることが好ましい。10℃未満は回収液の粘度が高くなり白血球除去フィルター内の圧上昇を引起すリスクが高くなる可能性があり好ましくなく、50℃以上は白血球を除去された血液中のサイトカイン、メディエーターの濃度上昇を抑制する効果が低くなり好ましくない。より好ましくは15〜45℃が望ましく、さらに好ましくは20〜40℃が好ましい。
【0041】
【実施例】
以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【実施例1】
平均繊維直径2.7μmのポリエステル繊維よりなる不織布(目付90g/m2、厚さ0.42mm)を直径6.8mmの円形に切断し、28枚をカラムに充填した。カラムに抗凝固剤としてメシル酸ナファモスタットを添加したヒト新鮮血液(白血球数:5,000/μL、血小板数:216,000/μL)(メシル酸ナファモスタット:1.2μg/ml)8.2mLを血液の導入口より白血球除去フィルターにシリンジポンプで線速0.4mL/分・cm2の一定線速で室温にて流し、白血球除去処理を行った。
【0042】
血液から白血球除去処理が終了後、速やかに白血球除去フィルターの上流側に設けられた回収液の導入口よりデキストラン加乳酸リンゲル液(デキストラン平均分子量:40,000、デキストラン濃度:10w/v%、pH:5.4、粘度:4.4mPa・sec)をシリンジポンプにより線速0.4mL/分・cm2で0.5ml流し、白血球除去フィルターの下流側に設けられた白血球を除去された血液の回収口より白血球を除去された血液を含有する血液0.5mlを回収した。また、白血球除去フィルター処理前の血液をサンプリングした。白血球除去フィルターを通す前の血液中と白血球除去フィルターに残留した血液をデキストラン加乳酸リンゲル液にて回収した血液中とのヒスタミン濃度をEIA法(イムノテック社製)により測定し、ヒスタミンの濃度上昇率を下式(2)より求めた。また、白血球除去フィルター処理前の血液中と処理後の血液中の顆粒球数を多項目自動血球分析装置(Sysmex社製)により測定し、顆粒球除去率を下式(3)より求めた。結果を表1に示す。
【0043】
ヒスタミン濃度上昇率=100×回収した血液中のヒスタミン濃度/処理前の血液中のヒスタミン濃度・・・ (2)
顆粒球除去率={1−(処理後の血液中の顆粒球数/処理前の血液の顆粒球数)}×100・・・(3)
【0044】
【実施例2】
実施例1と同様の白血球除去フィルターを用い、実施例1と同様に血液を流し、白血球除去処理を行った。血液から白血球除去処理が終了後、速やかに白血球除去フィルターの上流側に設けられた回収液の導入口よりヘパリン加生理食塩液(ヘパリン分子量:5000〜20,000、ヘパリン濃度:10,000IU/L(約0.01w/v%)、pH:5.7)をシリンジポンプにより線速0.4ml/分・cm2で0.5ml流し、白血球除去フィルターの下流側に設けられた血液の回収口より白血球を除去された血液を含有する血液0.5mlを回収した。また、白血球除去フィルター処理前の血液をサンプリングした。白血球除去フィルターを通す前の血液中と白血球除去フィルターに残存した血液をヘパリン加生理食塩液にて回収した血液中とのヒスタミン濃度をEIAキット(イムノテック社製)により実施例1と同様の方法で測定し、実施例1記載の式(2)よりヒスタミン濃度上昇率を求めた。また実施例1と同様に顆粒球数を多項目自動血球分析装置(Sysmex社製)により測定し、実施例1記載の式(3)より顆粒球除去率を求めた。結果を表1に示す。
【0045】
【比較例1】
実施例1と同様の白血球除去フィルターを用い、実施例1と同様に血液を流し、白血球除去処理を行った。血液から白血球除去処理が終了後、速やかに白血球除去フィルターの上流側に設けられた回収液の導入口より生理食塩液をシリンジポンプで0.5ml流し、白血球除去フィルターの下流側に設けられた血液の回収口より白血球を除去された血液を含有する血液0.5mlを回収した。また、白血球除去フィルター処理前の血液をサンプリングした。白血球除去フィルターを通す前の血液中と白血球除去フィルターに残存した血液を生理食塩液にて回収した血液中のヒスタミン濃度をEIAキット(イムノテック社製)により実施例1と同様の方法で測定し、実施例1記載の式(1)よりヒスタミン濃度上昇率を求めた。また実施例1と同様に顆粒球数を多項目自動血球分析装置(Sysmex社製)により測定し、実施例1記載の式(2)より顆粒球除去率を求めた。結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【実施例3】
平均繊維直径2.7μmのポリエステルの繊維よりなる不織布(90g/m2目付)を幅150mm、長さ760mmに切断し、直径3.4mmのポリエチレン製の円筒状メッシュの周囲に巻いた。次いで平均繊維直径12μmのポリエステル繊維からなる不織布(30g/m2目付)を第1プレフィルターとし、幅150mm、長さ1,300mmで巻いた。更に平均繊維直径33μmのポリエステル繊維からなる不織布(50g/m2目付)を第2プレフィルターとし、幅150mm、長さ1,300mmで巻いた。外側にポリエチレン製のメッシュを幅150mm、長さ150mm巻いた。この円筒直径は39mmであった。この円筒の両端をウレタンで閉塞し,天井部と底部にそれぞれ血液の入口と出口を有する内径41mmの円筒状ポリカーボネート容器に、円筒の外周面が容器の血液入口に、内周面が血液の出口にそれぞれ通じるように納め、白血球除去フィルターとした。
【0048】
抗凝固剤としてヘパリンを添加した牛新鮮血液(白血球数:4,500/μL、血小板数:150,000/μL)(ヘパリン濃度:1,000IU/L)3000mLを血液ポンプにて線速0.4mL/分・cm2の一定線速で室温にて流し、白血球除去処理を行った。白血球除去フィルターの上流側に設けられた回収液の導入口よりデキストラン加乳酸リンゲル液(デキストラン平均分子量:40,000、デキストラン濃度:10w/v%、pH:5.4、粘度:4.4mPa・sec)200mlをローラーポンプにより線速0.4mL/分・cm2で流し、白血球除去フィルターの下流側に設けられた白血球を除去された血液の回収口より白血球を除去された血液を含有する血液200mlを回収した。白血球除去処理前の血液と回収した血液中のヒスタミン濃度をEIAキット(イムノテック社製)により実施例1と同様の方法で測定し、実施例1記載の式(2)より濃度上昇率を求め、顆粒球数を多項目自動血球分析装置(Sysmex社製)により実施例1と同様の方法で測定し、実施例1記載の式(3)より顆粒除去率を求めた。結果を表2に示す。
【0049】
【実施例4】
実施例3と同様の白血球除去フィルターを用い、実施例3と同様に血液を流し白血球除去処理を行った。白血球除去フィルターの上流側に設けられた回収液の導入口よりヘパリン加生理食塩液(ヘパリン分子量:2,000〜10,000、ヘパリン濃度:10,000IU/L(約0.01w/v%)、pH:5.7)200mlをローラーポンプにより線速0.4ml/分・cm2で流し、白血球除去フィルターの下流側に設けられた血液の回収口より白血球を除去された血液を含有する血液200mlを回収した。白血球除去処理前の血液と回収した血液中のヒスタミン濃度をEIAキット(イムノテック社製)により実施例1と同様の方法で測定し、実施例1記載の式(2)より濃度上昇率を求め、顆粒球数を多項目自動血球分析装置(Sysmex社製)により実施例1と同様の方法で測定し、実施例1記載の式(3)より顆粒球除去率を求めた。結果を表2に示す。
【0050】
【比較例2】
実施例3と同様の白血球除去フィルターを用い、実施例3と同様に血液を流し白血球除去処理を行った。白血球除去フィルターの上流側に設けられた回収液の導入口より生理食塩液200mlを流速50ml/minで流し、白血球除去フィルターの下流側に設けられた血液の回収口より白血球を除去された血液を含有する血液200mlを回収した。白血球除去処理前の血液と回収した血液中のヒスタミン濃度をEIAキット(イムノテック社製)により実施例1と同様の方法で測定し、実施例1記載の式(1)より濃度上昇率を求め、顆粒球数を多項目自動血球分析装置(Sysmex社製)により実施例1と同様の方法で測定し、実施例1記載の式(3)より顆粒球除去率を求めた。結果を表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】
本発明の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法、回収装置及び回収液を用いることにより白血球除去フィルター内に捕捉された白血球からのサイトカイン又はメディエーター放出を抑制しながら白血球除去フィルター内の白血球が除去された血液を回収できる。従って、回収された白血球を除去された血液をより安全性の高い白血球を除去された血液として提供することができる。
Claims (17)
- 血液の導入口から血液を送液する手段を用いて白血球除去フィルターに血液を流し、該白血球除去フィルターに白血球を捕捉させた後、白血球除去フィルター内に残留する白血球が除去された血液を回収液により回収する方法において、白血球が除去された血液を回収するために流す回収液が多糖類を含有する生理的溶液であり、回収液の線速が0.01〜5.0ml/分・cm 2 であることを特徴とする白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 回収液に含有される多糖類の平均分子量が2,000〜200,000であることを特徴とする請求項1記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 回収液に含有される多糖類が、中性多糖であることを特徴とする請求項1または2に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 中性多糖が、デキストランまたはその誘導体であることを特徴とする請求項3に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 回収液の粘度が1.5〜50.0mPa・secであることを特徴とする請求項3または4記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 回収液に含有される中性多糖の濃度が3〜50w/v%であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 回収液に含有される多糖類が酸性多糖であることを特徴とする請求項1または2に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 回収液に含有される酸性多糖が硫酸化多糖であることを特徴とする請求項7記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 硫酸化多糖が、ヘパリンまたはその誘導体であることを特徴とする請求項8に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 生理的溶液が塩類を含有する生理的塩類溶液であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 回収液のpHが3.0〜9.0であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 白血球除去フィルターに流す血液が炎症性白血球を含有する血液であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 多孔質体・平膜・不織布・織布、粒子のいずれかから選ばれる白血球除去材を有する白血球除去フィルターから血液を回収する、請求項1乃至12のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 白血球除去フィルター内に充填された白血球除去材の表面積が0.01〜100m2であることを特徴とする請求項13に記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法。
- 少なくとも血液の導入口、血液を送液する手段、白血球除去フィルター、血液の導出口をこの順に有し、かつ、白血球除去フィルターの上流側に、回収液の導入口、回収液を送液する手段を有し、白血球除去フィルターの下流側に白血球が除去された血液の回収口を備えたことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の方法を実施するための白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する装置。
- 白血球除去フィルターと白血球が除去された血液の回収口の間に回収する白血球が除去された血液を加温する手段が備えられていることを特徴とする請求項15記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する装置。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の白血球除去フィルターから白血球が除去された血液を回収する方法に用いられる、多糖類を含有する生理的溶液からなる回収液。
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