JP4135537B2 - Electric power steering device - Google Patents
Electric power steering device Download PDFInfo
- Publication number
- JP4135537B2 JP4135537B2 JP2003069348A JP2003069348A JP4135537B2 JP 4135537 B2 JP4135537 B2 JP 4135537B2 JP 2003069348 A JP2003069348 A JP 2003069348A JP 2003069348 A JP2003069348 A JP 2003069348A JP 4135537 B2 JP4135537 B2 JP 4135537B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- sensor
- value
- assist torque
- steering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Power Steering Mechanism (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータにより操舵力をアシストする電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電動パワーステアリング装置は、ドライバがステアリングホイールに対して作用させるトルク(操舵トルク)に応じてモータよりアシストトルクを発生させるようになっており、この操舵トルクを検出するためのトルクセンサがそなえられている。また、このトルクセンサに異常が生じた際には、モータの誤作動を回避するための制御(フェールセーフ制御)が行なわれるようになっている。
【0003】
このフェールセーフ制御の手法の具体例としては、トルクセンサに何らかの障害が発生したことが検出された場合に、モータによるアシストトルクの発生を直ちにキャンセルし、ドライバによる操舵トルクのみで操舵させるモード(マニュアルモード)へ移行する手法(従来技術1)や、トルクセンサの障害検出に基づき、モータへ供給する電流を徐々に低下させることによって、緩やかにマニュアルモードへ移行する手法などが提案されている(例えば、特許文献1参照:従来技術2)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−58505号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術1では、ドライバの操舵時にトルクセンサに障害が発生すると、直ちにモータによるアシストトルクがゼロとなるため、ドライバは、このアシストトルク相当分の操舵トルクを瞬時にステアリングホイールへ作用させて舵角調整をする必要がある。ところが、このような短時間の間に正確な舵角調整を行なうことは現実的には難しく、この場合、結果的に車両の挙動が不安定になる虞がある。また、アシストトルクが急激になくなるのでドライバが違和感を覚えるという課題がある。
【0006】
一方、特許文献1には、トルクセンサに障害が発生した場合に、モータへ供給される実電流を時間の経過に伴って徐々に低下させる手法により、緩やかにマニュアルモードへ移行する旨が開示されている。なお、モータへ供給される実電流値は舵角に基づいており、事前に設定されている。
しかし、実際には、障害発生時の実電流値から徐々にその値を減ずる上述の制御(以後、テーリング制御という)中であっても、通常、舵角は適宜変更されるため、テーリング制御中にモータによって生じるアシストトルクとドライバによる操舵トルクとの間にミスマッチが生ずる場合がある。例えば、トルクセンサ故障時にモータへ供給されていた実電流がテーリング制御により徐々に減じられている間にドライバがステアリングホイールを所定角変更したためアシストトルクが不要となった場合であっても、ドライバによる舵角変更操作とは無関係に、モータは既に開始されたテーリング制御に従って、アシストトルクを発生してしまうこととなる。
【0007】
このように、特許文献1(従来技術2)による手法では、ドライバは操舵に違和感を覚える虞があり、場合によってはドライバによる操舵トルクに反するようなアシストトルクが生じることになり、ドライバビリティが低下してしまう場合がある。
本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、トルクセンサに障害が生じた場合であっても、確実かつ安全なフェールセーフ制御を実行できる、電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の電動パワーステアリング装置は、ドライバによる操舵トルクをモータによってアシストする電動パワーステアリング装置において、該モータの作動を制御するモータ制御手段と、該ドライバの操舵トルクを検出する第1のトルクセンサと、該第1のトルクセンサで検出された操舵トルクに応じた目標アシストトルクを設定し且つ設定した該目標アシストトルクを該モータ制御手段に出力するアシストトルク設定手段と、該第1のトルクセンサと並列に設けられて該ドライバの操舵トルクを検出する第2のトルクセンサと、該第1及び該第2のトルクセンサの故障を検出する異常検出手段とを有し、該モータ制御手段は、該アシストトルク設定手段で設定された目標アシストトルクが所定のアシストトルク上限値を下回っている場合に該目標アシストトルクを発生するように該モータの作動を制御するとともに、該異常検出手段により該第1及び該第2のトルクセンサのいずれか一方の故障が判定されると該アシストトルク上限値を0まで暫減させるテーリング処理を行ない、該アシストトルク設定手段は、該第1のトルクセンサの故障時には該第2のトルクセンサで検出された操舵トルクに基づいて該目標アシストトルクを設定することを特徴としている。
【0009】
これにより第1のトルクセンサ又は第2のトルクセンサのどちらか一方のトルクセンサが故障した場合にモータによるアシストトルクの制限値(最大値)を徐々に低下させることができる。また、一方のトルクセンサに故障が生じた場合であっても、他方の正常運転中のトルクセンサによってドライバの操舵トルクを検出することができるので、アシストトルク上限値のテーリング処理中にドライバがステアリング操作を行なった場合であっても、当該ステアリング操作に応じたアシストトルクがその制限値内で生じるように確実にモータが制御される。
【0010】
また、請求項2記載の本発明の電動パワーステアリング装置は、上記請求項1記載の構成において、該異常検出手段は、該第1のトルクセンサ又は該第2のトルクセンサから検出される検出値が所定の閾値を超えると故障と判定することを特徴としている。
また、請求項3記載の本発明の電動パワーステアリング装置は、上記請求項1記載の構成において、該異常検出手段は、該第1のトルクセンサから検出される検出値と該第2のトルクセンサから検出される検出値との偏差が所定値以上となると、該第1及び該第2のトルクセンサののうち絶対値の大きい値を検出しているトルクセンサが故障していると判定することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態にかかる電動パワーステアリング装置について図1〜図5を用いて説明すると、図1はその構成を示す模式的なブロック図、図2および図3はその作用を説明する模式的なタイムチャート、図4はその制御を示すマップを示す図、図5はその動作について説明するフローチャートである。
【0012】
本発明の一実施形態にかかる電動パワーステアリング装置は、主に第1のトルクセンサ(メインセンサ)1、第2のトルクセンサ(サブセンサ)2、ECU3、モータユニット4、バッテリ5によって構成されている。
メインセンサ1は、ECU3に電気的に接続され、ドライバ(図示略)がステアリングホイール(図示略)に作用させる操舵力(操舵トルク)の大きさを検出し、この操舵トルクに応じた第1トルク値(電圧値;検出値)V1としてECU3に送信するものである。
【0013】
サブセンサ2も、メインセンサ1と同様に、ECU3と電気的に接続されており、上述の操舵トルクの大きさを検出し、この操舵トルクに応じた第2トルク値(電圧値;検出値)V2としてECU3に送信するものである。なお、このサブセンサ2はメインセンサ1よりも精度は劣るものの低コストなセンサが用いられ、コストの抑制に寄与している。
【0014】
つまり、本実施形態の電動パワーステアリング装置においては、操舵トルクの大きさを検出するセンサが2つ設けられており、操舵トルクの検出信頼性が高められるようになっている。
モータユニット4は、駆動回路6とモータ7とによって構成されている。また、この駆動回路6はバッテリ5とモータ7との間に介装されるようになっており、ECU3からの制御信号に基づいて、バッテリ5から供給される電力を調節してモータ7へ供給するようになっている。
【0015】
モータ7は、直流ブラシモータであって、ステアリングホイールとラック&ピニオン機構(図示略)等を介して機械的に接続され、バッテリ5から駆動回路6を介して供給された電力に応じたトルク(アシストトルク)を生じ、このアシストトルクによって、ドライバによるステアリング操作を軽減するようになっている。
【0016】
ECU3は異常検出部(異常検出手段)8、アシストトルク演算部(アシストトルク設定手段)9、モータコントローラ(モータ制御手段)10によって構成され、また、このモータコントローラ10にはテーリング処理部11が内蔵されている。
アシストトルク演算部9は、メインセンサ1によって検出された第1トルク値V1とサブセンサ2によって検出された第2トルク値V2とが入力されるようになっており、2つのトルク値のうちいずれか一方の値に基づいて目標アシストトルク値(電圧値)VTを設定し、後段のモータコントローラ10へ出力するようになっている。なお、通常はメインセンサ1によって検出された第1トルク値V1に基づいて目標アシストトルク値VTが設定されるようになっている。
【0017】
モータコントローラ10は、アシストトルク演算部9において設定された目標アシストトルク値VTを電流値ITへ変換するとともに、モータユニット4内の駆動回路6からモータ7へ供給される電流値IMが上記の目標アシストトルク値ITとなるように駆動回路6を制御するものであり、これにより、モータ7によって生じるアシストトルクの大きさが制御されるようになっている。
【0018】
モータコントローラ10内のテーリング処理部11は、異常検出部8から出力されるエラー信号に基づいて、上述の目標アシストトルク値(電流値)ITの上限値を所定時間かけて徐々に減ずる処理(テーリング処理もしくは暫減処理)を実行するものである。なお、この異常検出部8からのエラー信号およびテーリング処理については後述する。
【0019】
異常検出部8は、メインセンサ1から出力された第1トルク値V1とサブセンサ2から出力された第2トルク値V2とをモニタすることによってメインセンサ1またはサブセンサ2が故障したことを検出し、この故障検出が行われた場合にはエラー信号をアシストトルク演算部9とモータコントローラ10とに出力するようになっている。なお、このエラー信号にはメインセンサ1もしくはサブセンサ2のいずれのセンサが故障中であるかを示すフラグが含まれるようになっている。
【0020】
なお、上述の異常検出部8、アシストトルク演算部9、モータコントローラ10、テーリング処理部11はそれぞれソフトウェアによって実現されているが、電気回路によって実現してもよい。
ここで、異常検出部8によってメインセンサ1またはサブセンサ2の故障が検出された場合の制御を図2と図3とを使って説明する。
【0021】
図2のタイムチャートにおいて、Aで示す時点でメインセンサ1に故障が発生し、メインセンサ1からECU3へ出力される第1トルク値V1が急激に上昇し、図中一点鎖線Cで示すメインセンサ1の上限値(所定の閾値)を越えると(時点B参照)、異常検出部8はメインセンサ1の故障を検出・判定し、モータコントローラ10とアシストトルク演算部9とにエラー信号を送信するようになっている。
【0022】
そして、図2中矢印Dで示すように、モータコントローラ10からモータユニットへ出力される目標アシストトルク値(電流値)ITの上限値(制限値)ITLを徐々にゼロまで減ずる処理(テーリング処理)が、上記のエラー信号の受信したモータコントローラ10のテーリング処理部11によって行われるようになっている。
【0023】
また、この時、アシストトルク演算部9は、メインセンサ1もしくはサブセンサ2のいずれのセンサが故障中であるかを上述のエラー信号に基づいて判定し、故障中ではないセンサ、即ち、サブセンサ2によって検出された操舵トルク値V2に基づいて目標アシストトルク値VTを設定する制御を実行し、設定された目標アシストトルク値VTをモータコントローラ10へ出力するようになっている。
【0024】
また、この図2に示す例では、時点Bから目標アシストトルクの上限値ITLに対するテーリング処理が開始されているが、この時点でドライバの操舵トルクに応じた実際の目標アシストトルク値ITは、上限値ITLを下回っているため、モータコントローラ10から駆動回路6へは目標アシストトルク値ITがそのまま出力されて、モータ7からはドライバの操舵トルクに応じたアシストトルクが生じることとなる。
【0025】
そして、矢印Eで示すように、テーリング処理によって減少中の目標アシストトルク上限値ITLが、目標アシストトルク値IT以下になると、モータ7へ供給される実電流IMも目標アシストトルク上限値ITLに対するテーリング処理に伴って徐々に減少して最終的にはゼロとなり、モータによるアシストトルクを使って操舵する通常モードから、ドライバによる操舵トルクのみで操舵するマニュアルモードへ滑らかに移行することでフェールセーフ制御が完了する。
【0026】
なお、時点Bにおいて、目標アシストトルク値ITが図中Δで示すように低下しているが、これはメインセンサ1によって検出された操舵トルク値V1に基づいて設定されていた目標アシストトルクトルク値ITが、サブセンサ2によって検出された操舵トルク値V2に基づいて設定された目標アシストトルク値ITへ切り替えられた際に生じたものである。
【0027】
また、図3のタイムチャートに示す例においては、図中Fで示す時点でサブセンサ2が故障し、このため、サブセンサ2から出力される第2トルク値V2が急激に上昇している。そして、この第2トルク値V2が図中一点鎖線Hで示すサブセンサ2の上限値Hを越えた場合(時点G)に異常検出部8はサブセンサ2が故障していると検出・判定し、モータコントローラ10とアシストトルク演算部9とにエラー信号を送信するようになっている。
【0028】
そして、図3中矢印Jで示すように、エラー信号を受信したモータコントローラ10のテーリング処理部11は、目標アシストトルクの上限値ITLを徐々にゼロまで減ずるテーリング処理を行なうようになっている。
なお、上述したように、アシストトルク演算部9は、通常は、高い精度を有するメインセンサ1によって検出された情報(操舵トルク)に基づいて目標アシストトルクを算出するようになっており、サブセンサ2からの情報は用いられない。つまり、サブセンサ2は、あくまでメインセンサ1のバックアップとして設けられており、メインセンサ1の故障時にのみ使用される。
【0029】
したがって、サブセンサ2が故障しても、メインセンサ1が正常であれば、常に適切なアシストトルクが設定され、ドライバが違和感を覚えるようなこともない。しかし、サブセンサ2が停止した状態のまま車両が運転される場合には上記のバックアップ機能が発揮されないことになる。
そこで、このようなサブセンサ2のみの故障時にも、上述のようなテーリング処理により徐々に目標アシストトルク上限値を0にすることにより、ドライバにバックアップ機能が動作していないことを実感させることで、修理を促すようにしているのである。
【0030】
具体的には、サブセンサ2が故障中であることが異常検出手段によって検出されると、図3中矢印Jで示すように目標アシストトルク上限値ITLに対するテーリング処理が開始されているが、ドライバの操舵トルクに応じた実際の目標アシストトルク値ITは目標アシストトルク上限値ITL以下に収まっているため、モータコントローラ10からモータユニット4の駆動回路6へ出力される目標アシストトルク値ITは特にその値が変更されることなくそのまま出力され、モータ7は操舵トルクに応じたアシストトルクを生じ、ドライバは引き続き通常と同様にステアリング操作を行なうことが可能になっている。
【0031】
そして、矢印Kで示すように、テーリング処理によって減少中の目標アシストトルク上限値ITLが、目標アシストトルク値IT以下になると、実際にモータ7へ供給される電流値IMも目標アシストトルク上限値ITLの低下に伴って徐々に減少し、最終的にはゼロとなることでモータ7によるアシストトルクもゼロとなり、マニュアルモードへスムーズに移行することでフェールセーフ制御が完了するようになっている。
【0032】
ここで、従来の技術と本願発明とを改めて比較すると、従来技術1によれば、例えば、トルクセンサの故障が検出された時点で直ちに目標アシストトルク値をゼロとすることで、モータから出力されるアシストトルクを一気にゼロとしてマニュアル運転モードへ切り替えていたが、モータによるアシストトルクが突然ゼロになると、ドライバがこの切り替え制御に対応できず、操舵トルクが不足し、車両挙動が不安定となる虞があったが、本実施形態の電動ステアリング装置によれば、トルクセンサで故障が発生後、目標アシストトルクの上限値を徐々に減ずるテーリング処理を実行することで、徐々にアシストトルクが減少するので、ドライバはこのアシストトルクの減少に伴って徐々に操舵トルクを増加させればよく、ステアリング操作を確実に行ないながらスムーズにマニュアルモードへ移行することが可能となる。
【0033】
また、従来技術2によれば、トルクセンサに障害が発生した場合に、モータへ供給される実電流を時間の経過に伴って徐々に低下させているが、実際には、テーリング制御中であってもドライバによって舵角は適宜変更されているため、テーリング制御中のモータによって生ずるアシストトルクとドライバの意図する舵角操作との間にミスマッチが生ずる場合がある。
【0034】
これに対して、本実施形態においては、トルクセンサを2つ設けるとともに、モータ7へ実際に供給される電流値をテーリング処理するのではなく、目標アシストトルク値ITのアシストトルク上限値ITLをテーリング処理している。
これにより、メイントルクセンサ1が故障により作動しなくなった場合であっても、サブセンサ2によってドライバによる舵角操作を確実に検出することが可能となるとともに、アシストトルク上限値ITLのテーリング処理中であっても目標アシストトルク値ITがアシストトルク上限値ITLを下回っている場合においては、正常作動中のトルクセンサによって検出された操舵トルクに基づいて、通常通りにモータ7によってアシストトルクを生じさせることが可能となる。
【0035】
したがって、当該テーリング処理中においてドライバが舵角操作を行なった場合であっても、モータ7はドライバの意図に沿ったアシストトルクを発生することができる。
なお、上述のように2つのトルクセンサを設けて構成した場合には、一方のトルクセンサが故障した場合であっても正常に作動している他方のセンサによって検出される操舵トルクに応じたアシストトルクをモータによって生じさせる通常モードを維持することは可能であり、ドライバは何ら不都合を感じず、点検・修理を行うことなく運転を続けることが考えられる。しかし、このような状態で残りの正常なトルクセンサが故障するとアシストトルクの設定ができなくなるので、車両の挙動が不安定になる虞がある。そこで、あえてマニュアルモードへ移行するフェールセーフ制御を実行し、車両の保守作業を速やかに行なうことをドライバに促すようにしている。
【0036】
ところで、異常検出部8は、図2および図3に示すように、メインセンサ1またはサブセンサ2の各センサから出力される操舵トルク値V1またはV2が、それぞれ所定の閾値を超えたか否かで故障か正常かの判断を行なっていたが、これとは別の故障検出手法について、図4を使って説明する。
図4は、異常検出部8に内蔵されるマップであって、このマップは、メインセンサ1から出力される操舵トルク値V1とサブセンサ2から出力される操舵トルク値V2との偏差の値(以後、制御値という)が通常動作範囲12に収まっていれば両センサは正常と判定され、一方、制御値が通常動作範囲12から外れた場合にはいずれかのセンサが異常であると判定するようになっている。
【0037】
また、このマップによる異常判定においては、メインセンサ1から出力された操舵トルク値V1の絶対値よりもサブセンサ2から出力された操舵トルク値V2の絶対値の方が小さい領域13と、サブセンサ2から出力された操舵トルクV2の絶対値よりもメインセンサ1から出力された操舵トルク値V1の絶対値の方が小さい領域14とが設定されており、制御値がどの領域にあるかによってメインセンサ1またはサブセンサ2のいずれか一方が故障中であると判定できるようになっている。
【0038】
つまり、異常検出部8は、マップによって、メインセンサ1から出力された操舵トルク値V1と、サブセンサ2から出力された操舵トルク値V2とのうち、いずれか絶対値の大きい方の操舵トルク値を出力したセンサが故障していると判定するとともに、絶対値の小さい値(つまり、ゼロに近い値)を示しているセンサは正常であるとみなし、この正常なセンサから出力された操舵トルク値に基づいて目標アシストトルク値VTを設定するようになっている。
【0039】
本発明の電動パワーステアリング装置は上述のように構成されているので、図5に示す動作フローを用いてその作用を説明すると、まず、ステップS1において、メインセンサ1およびサブセンサ2のそれぞれによって検出された操舵トルクが対応する電圧値V1,V2としてECU3へ出力される。
そして、ステップS2においてメインセンサ1又はサブセンサ2の故障が異常検出部8によって検出されると、いずれのセンサが故障中であるかを示すフラグを含んだエラー信号がアシストトルク演算部9とモータコントローラ10とのそれぞれに出力される。
【0040】
次に、ステップS3において、エラー信号において示された故障中のトルクセンサではない他方のトルクセンサ(正常なトルクセンサ)によって検出された操舵トルク値がアシストトルク演算部9によって選択され、ここで選択された操舵トルク値に応じた目標アシストトルク値VTが設定される。
そして、ステップS4において、モータコントローラ10はステップS3で設定された目標アシストトルク値(電圧値)VTを目標アシストトルク(電流値)ITに変換するとともに、モータコントローラ10のテーリング処理部11は、受信したエラー信号に基づき、目標アシストトルクの上限値ITLを徐々に暫減するテーリング処理を実行する。このとき、目標アシストトルクITが目標アシストトルク上限値以下である場合には、正常なセンサによって検出された操舵トルクに応じた目標アシストトルクITがそのままモータユニット4へ出力され、通常通りにアシストトルクがモータ7により生じる。一方、目標アシストトルクITが目標アシストトルク上限値以上である場合には、目標アシストトルク上限値ITLによって制限され、結果的にテーリング処理されている目標アシストトルク上限値ITLがモータユニット4へ出力されることで、モータ7によって生じるアシストトルクもテーリング処理に応じて徐々に減じられ、最終的にはゼロとなってマニュアルモードへ移行し、フェールセーフ制御が完了する。
【0041】
これにより、メインセンサ(第1のトルクセンサ)1又はサブセンサ(第2のトルクセンサ)2のどちらか一方のトルクセンサが故障した場合にモータ7によるアシストトルクの制限値(最大値)を徐々に低下させることができるので、ドライバの違和感を極力抑制しながら、確実に通常モードからマニュアルモードへ移行し、フェールセーフ制御を完了することができる。
【0042】
また、一方のトルクセンサに故障が生じた場合であっても、テーリング処理中は、他方の正常運転中のトルクセンサによってドライバの操舵トルクを検出することができるので、テーリング処理中にドライバがステアリング操作を行なった場合であっても、当該ステアリング操作に応じたアシストトルクがその制限値内で生じるようにモータ7を制御でき、安全性の更なる向上に寄与することができる。
【0043】
また、異常検出手段がメインセンサ又はサブセンサ2から検出される操舵トルク値(検出値)が所定の閾値を超えると、当該センサが故障していると判断するので、簡単且つ確実に故障中のセンサを特定することが可能となり、一方、正常動作中のセンサによって検出された操舵トルクに基づいてアシストトルクの制御をすることができるので、安全性の向上に寄与することが可能となる。
【0044】
また、異常検出手段が、メインセンサ1から検出される検出値と、サブセンサ2から検出される検出値との偏差が所定値以上になると、メインセンサ1及びサブセンサ2のうち大きい値を検出しているセンサが故障していると判定するので、容易に故障中のセンサを特定することが可能となり、一方、正常動作中のセンサによって検出された操舵トルクに基づいてアシストトルクの制御をすることで、安全性の向上に寄与することが可能となる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の電動パワーステアリング装置によれば、トルクセンサに障害が生じた場合であっても、確実かつ安全なフェールセーフ制御を実行することが可能となる。つまり、第1のトルクセンサ又は第2のトルクセンサのどちらか一方のトルクセンサが故障した場合にアシストトルク上限値を徐々に低下させることができるので、ドライバの違和感を極力抑制しながら、確実に通常モードからマニュアルモードへ移行し、フェールセーフ制御を完了することができる。また、一方のトルクセンサに故障が生じた場合であっても、他方の正常運転中のトルクセンサによってドライバの操舵トルクを検出することができるので、アシストトルク上限値のテーリング処理中にドライバがステアリング操作を行なった場合であっても、当該ステアリング操作に応じたアシストトルクがその制限値内で生じるようにモータを制御でき、安全性の更なる向上に寄与することができる(請求項1)。
【0046】
また、異常検出手段が第1のトルクセンサ又は第2のトルクセンサから検出される検出値が所定の閾値を超えると、当該センサが故障していると判断するので、確実に故障中のセンサを特定することが可能となり、一方、正常動作中のセンサによって検出された操舵トルクに基づいてアシストトルクの制御をすることができるので、安全性の向上に寄与することが可能となる(請求項2)。
【0047】
また、異常検出手段が、第1のトルクセンサから検出される検出値と、第2のトルクセンサから検出される検出値との偏差が所定値以上になると、第1及び第2のトルクセンサのうち大きい値を検出しているセンサが故障していると判定するので、容易に故障中のセンサを特定することが可能となり、一方、正常動作中のセンサによって検出された操舵トルクに基づいてアシストトルクの制御をすることで、安全性の向上に寄与することが可能となる(請求項3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す模式的なブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置のメインセンサが故障した場合の制御を示す、模式的なタイムチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置のサブセンサが故障した場合の制御を示す、模式的なタイムチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置のセンサ故障判定に用いられるマップの模式図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置による動作フローである。
【符号の説明】
1 メインセンサ(第1のトルクセンサ)
2 サブセンサ(第2のトルクセンサ)
7 モータ
8 異常検出部(異常検出手段)
9 アシストトルク演算部(アシストトルク設定手段)
10 モータコントローラ(モータ制御手段)
11 テーリング処理部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electric power steering device that assists a steering force by a motor.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, an electric power steering apparatus generates an assist torque from a motor in accordance with a torque (steering torque) applied by a driver to a steering wheel, and a torque sensor for detecting the steering torque is provided. It is provided. Further, when an abnormality occurs in the torque sensor, control (fail-safe control) for avoiding malfunction of the motor is performed.
[0003]
As a specific example of this fail-safe control method, when it is detected that some trouble has occurred in the torque sensor, the generation of assist torque by the motor is immediately canceled and steering is performed only by the steering torque by the driver (manual Mode) (prior art 1), and a method of gradually shifting to manual mode by gradually decreasing the current supplied to the motor based on the detection of a fault in the torque sensor (for example, And Patent Document 1: Prior Art 2).
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-9-58505
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the prior art 1, when a failure occurs in the torque sensor during the steering of the driver, the assist torque by the motor immediately becomes zero. Therefore, the driver instantaneously applies the steering torque corresponding to the assist torque to the steering wheel. It is necessary to adjust the rudder angle. However, it is practically difficult to accurately adjust the rudder angle in such a short time. In this case, the behavior of the vehicle may become unstable as a result. Moreover, since the assist torque is suddenly lost, there is a problem that the driver feels uncomfortable.
[0006]
On the other hand, Patent Document 1 discloses that when a failure occurs in the torque sensor, the mode is gradually shifted to the manual mode by a method of gradually reducing the actual current supplied to the motor with the passage of time. ing. The actual current value supplied to the motor is based on the steering angle and is set in advance.
However, in practice, even during the above-described control (hereinafter referred to as tailing control) in which the current value is gradually reduced from the actual current value at the time of the failure, the steering angle is normally changed as appropriate. There may be a mismatch between the assist torque generated by the motor and the steering torque by the driver. For example, even if the driver changes the steering wheel by a predetermined angle while the actual current supplied to the motor at the time of the torque sensor failure is gradually reduced by tailing control, the assist torque is no longer necessary. Regardless of the steering angle changing operation, the motor generates assist torque in accordance with tailing control that has already been started.
[0007]
As described above, in the method according to Patent Document 1 (Prior Art 2), the driver may feel uncomfortable in steering, and in some cases, assist torque that is contrary to the steering torque by the driver is generated, and drivability is reduced. May end up.
The present invention was devised in view of such problems, and an object of the present invention is to provide an electric power steering device that can perform reliable and safe fail-safe control even when a failure occurs in a torque sensor. Yes.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The electric power steering apparatus according to the first aspect of the present invention is an electric power steering apparatus that assists a steering torque by a driver with a motor. Motor control means for controlling the operation of the motor; A first torque sensor for detecting the steering torque of the driver and a target assist torque according to the steering torque detected by the first torque sensor are set. And outputting the set target assist torque to the motor control means. Assist torque setting means; A second torque sensor provided in parallel with the first torque sensor for detecting the steering torque of the driver, and an abnormality detecting means for detecting a failure of the first and second torque sensors; Have The motor control means includes The target assist torque set by the assist torque setting means is If the target assist torque is below the predetermined assist torque upper limit, Control the operation of the motor to generate Along with the When a failure in either one of the first and second torque sensors is determined by the abnormality detection means Assist torque upper limit Perform tailing processing to reduce the value to 0 for a while Yes, The assist torque setting means sets the target assist torque based on the steering torque detected by the second torque sensor when the first torque sensor fails.
[0009]
As a result, when one of the first torque sensor and the second torque sensor fails, the limit value (maximum value) of the assist torque by the motor can be gradually reduced. Even if one of the torque sensors fails, the driver's steering torque can be detected by the other torque sensor during normal operation. Even when the operation is performed, the motor is reliably controlled so that the assist torque corresponding to the steering operation is generated within the limit value.
[0010]
According to a second aspect of the present invention, there is provided the electric power steering apparatus according to the first aspect, wherein the abnormality detecting means is a detection value detected from the first torque sensor or the second torque sensor. Is characterized in that a failure is determined when the value exceeds a predetermined threshold.
According to a third aspect of the present invention, there is provided the electric power steering apparatus according to the first aspect, wherein the abnormality detecting means includes a detection value detected from the first torque sensor and the second torque sensor. When the deviation from the detected value detected from the above becomes a predetermined value or more, it is determined that the torque sensor that detects a large absolute value of the first and second torque sensors has failed. It is characterized by.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an electric power steering apparatus according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 to 5. FIG. 1 is a schematic block diagram illustrating the configuration, and FIGS. 2 and 3 illustrate the operation thereof. 4 is a schematic time chart, FIG. 4 is a diagram showing a map showing the control, and FIG. 5 is a flowchart for explaining the operation.
[0012]
An electric power steering apparatus according to an embodiment of the present invention is mainly configured by a first torque sensor (main sensor) 1, a second torque sensor (sub sensor) 2, an ECU 3, a motor unit 4, and a
The main sensor 1 is electrically connected to the ECU 3, detects the magnitude of a steering force (steering torque) that a driver (not shown) acts on a steering wheel (not shown), and a first torque corresponding to the steering torque. Value (voltage value; detection value) V 1 To the ECU 3.
[0013]
Similarly to the main sensor 1, the sub sensor 2 is also electrically connected to the ECU 3, detects the magnitude of the steering torque described above, and a second torque value (voltage value; detection value) V corresponding to the steering torque. 2 To the ECU 3. The sub sensor 2 uses a low-cost sensor that is less accurate than the main sensor 1, but contributes to cost reduction.
[0014]
That is, in the electric power steering apparatus of the present embodiment, two sensors for detecting the magnitude of the steering torque are provided, and the detection reliability of the steering torque is improved.
The motor unit 4 includes a drive circuit 6 and a motor 7. The drive circuit 6 is interposed between the
[0015]
The motor 7 is a direct current brush motor and is mechanically connected to the steering wheel via a rack and pinion mechanism (not shown) or the like, and a torque corresponding to the electric power supplied from the
[0016]
The ECU 3 includes an abnormality detection unit (abnormality detection unit) 8, an assist torque calculation unit (assist torque setting unit) 9, and a motor controller (motor control unit) 10. The
The assist
[0017]
The
[0018]
The tailing processing unit 11 in the
[0019]
The
[0020]
The above-described
Here, control when a failure of the main sensor 1 or the sub sensor 2 is detected by the
[0021]
In the time chart of FIG. 2, a failure occurs in the main sensor 1 at a time indicated by A, and the first torque value V output from the main sensor 1 to the ECU 3. 1 Rises rapidly and exceeds the upper limit value (predetermined threshold value) of the main sensor 1 indicated by the one-dot chain line C in the figure (see time point B), the
[0022]
Then, as shown by an arrow D in FIG. 2, a target assist torque value (current value) I output from the
[0023]
At this time, the assist
[0024]
In the example shown in FIG. 2, the upper limit value I of the target assist torque from the time point B TL Tailing processing is started, but at this point, the actual target assist torque value I corresponding to the driver's steering torque T Is the upper limit I TL Therefore, the target assist torque value I is transferred from the
[0025]
Then, as shown by an arrow E, the target assist torque upper limit I that is decreasing by the tailing process TL Is the target assist torque value I T The actual current I supplied to the motor 7 when M Target assist torque upper limit I TL It gradually decreases with the tailing process to zero and eventually becomes zero, and it is made fail-safe by smoothly transitioning from the normal mode steering using the assist torque by the motor to the manual mode steering only by the steering torque by the driver. Control is complete.
[0026]
At time B, the target assist torque value I T Is decreased as indicated by Δ in the figure, which is the steering torque value V detected by the main sensor 1. 1 Target assist torque torque value I set based on T Is the steering torque value V detected by the sub-sensor 2 2 Target assist torque value I set based on T This occurred when switched to.
[0027]
Further, in the example shown in the time chart of FIG. 3, the sub sensor 2 fails at the time indicated by F in the figure, and therefore, the second torque value V output from the sub sensor 2. 2 Is rising rapidly. And this second torque value V 2 When the value exceeds the upper limit value H of the sub sensor 2 indicated by the alternate long and short dash line H in the figure (time point G), the
[0028]
Then, as indicated by an arrow J in FIG. 3, the tailing processing unit 11 of the
As described above, the assist
[0029]
Therefore, even if the sub sensor 2 fails, if the main sensor 1 is normal, an appropriate assist torque is always set, and the driver does not feel uncomfortable. However, when the vehicle is driven with the sub sensor 2 stopped, the backup function is not exhibited.
Therefore, even when only the sub-sensor 2 fails, by making the target assist torque upper limit value 0 gradually by the tailing process as described above, the driver can realize that the backup function is not operating. It encourages repairs.
[0030]
Specifically, when the abnormality detecting means detects that the sub sensor 2 is in failure, the target assist torque upper limit value I is indicated by an arrow J in FIG. TL Is started, but the actual target assist torque value I corresponding to the steering torque of the driver T Is the target assist torque upper limit I TL The target assist torque value I output from the
[0031]
Then, as indicated by an arrow K, the target assist torque upper limit I that is decreasing by the tailing process is shown. TL Is the target assist torque value I T The current value I actually supplied to the motor 7 when M Target assist torque upper limit I TL The assist torque by the motor 7 is also reduced to zero when it is gradually reduced as the output decreases, and the fail-safe control is completed by smoothly shifting to the manual mode.
[0032]
Here, comparing the prior art and the present invention anew, according to the prior art 1, for example, when the failure of the torque sensor is detected, the target assist torque value is immediately set to zero and output from the motor. However, if the assist torque by the motor suddenly becomes zero, the driver cannot respond to this switching control, the steering torque becomes insufficient, and the vehicle behavior may become unstable. However, according to the electric steering device of the present embodiment, after the failure occurs in the torque sensor, the assist torque is gradually reduced by executing the tailing process that gradually reduces the upper limit value of the target assist torque. The driver only needs to gradually increase the steering torque as the assist torque decreases. Surely it is possible to smooth the transition to the manual mode while performing.
[0033]
Further, according to the prior art 2, when a failure occurs in the torque sensor, the actual current supplied to the motor is gradually reduced as time passes. However, since the steering angle is appropriately changed by the driver, there may be a mismatch between the assist torque generated by the motor during tailing control and the steering angle operation intended by the driver.
[0034]
On the other hand, in the present embodiment, two torque sensors are provided, and the current value actually supplied to the motor 7 is not subjected to the tailing process, but the target assist torque value I T Assist torque upper limit I TL The tailing process.
As a result, even when the main torque sensor 1 does not operate due to a failure, the sub-sensor 2 can reliably detect the steering angle operation by the driver, and the assist torque upper limit value I TL Target assist torque value I even during tailing process T Is the assist torque upper limit I TL In the case where the torque is lower than the threshold value, the assist torque can be generated by the motor 7 as usual based on the steering torque detected by the torque sensor during normal operation.
[0035]
Therefore, even when the driver performs a steering angle operation during the tailing process, the motor 7 can generate assist torque in line with the driver's intention.
In the case where two torque sensors are provided as described above, an assist corresponding to the steering torque detected by the other sensor operating normally even if one of the torque sensors fails. It is possible to maintain the normal mode in which the torque is generated by the motor, and the driver does not feel any inconvenience and may continue to operate without performing inspection and repair. However, if the remaining normal torque sensors fail in such a state, the assist torque cannot be set, and the behavior of the vehicle may become unstable. Therefore, fail-safe control for shifting to the manual mode is executed to prompt the driver to perform vehicle maintenance work promptly.
[0036]
By the way, as shown in FIG. 2 and FIG. 3, the
FIG. 4 is a map built in the
[0037]
Further, in the abnormality determination by this map, the steering torque value V output from the main sensor 1 is used. 1 The steering torque value V output from the sub sensor 2 rather than the absolute value of 2 And the steering torque V output from the sub sensor 2. 2 Steering torque value V output from the main sensor 1 rather than the absolute value of 1 A
[0038]
That is, the
[0039]
Since the electric power steering device of the present invention is configured as described above, its operation will be described using the operation flow shown in FIG. 5. First, in step S 1, it is detected by each of the main sensor 1 and the sub sensor 2. The voltage value V corresponding to the steering torque 1 , V 2 Is output to the ECU 3.
When a failure of the main sensor 1 or the sub sensor 2 is detected by the
[0040]
Next, in step S3, the steering torque value detected by the other torque sensor (normal torque sensor) that is not the faulty torque sensor indicated in the error signal is selected by the assist
In step S4, the
[0041]
As a result, when the torque sensor of either the main sensor (first torque sensor) 1 or the sub sensor (second torque sensor) 2 fails, the limit value (maximum value) of the assist torque by the motor 7 is gradually increased. Therefore, it is possible to surely shift from the normal mode to the manual mode and complete the fail-safe control while suppressing the driver's uncomfortable feeling as much as possible.
[0042]
Even if one torque sensor fails, the steering torque of the driver can be detected by the other torque sensor during normal operation during the tailing process. Even when the operation is performed, the motor 7 can be controlled so that the assist torque corresponding to the steering operation is generated within the limit value, which can contribute to further improvement in safety.
[0043]
In addition, when the steering torque value (detected value) detected by the abnormality detection means from the main sensor or the sub sensor 2 exceeds a predetermined threshold value, it is determined that the sensor has failed. On the other hand, the assist torque can be controlled based on the steering torque detected by the sensor in normal operation, which can contribute to the improvement of safety.
[0044]
In addition, when the deviation between the detection value detected from the main sensor 1 and the detection value detected from the sub sensor 2 exceeds a predetermined value, the abnormality detection unit detects a larger value from the main sensor 1 and the sub sensor 2. Therefore, it is possible to easily identify the malfunctioning sensor, while controlling the assist torque based on the steering torque detected by the sensor in normal operation. It is possible to contribute to the improvement of safety.
[0045]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the electric power steering apparatus of the present invention, it is possible to execute reliable and safe fail-safe control even when a failure occurs in the torque sensor. That is, when either the first torque sensor or the second torque sensor fails A Cyst torque upper limit Thus, the driver can be surely shifted from the normal mode to the manual mode and fail-safe control can be completed while suppressing the driver's uncomfortable feeling as much as possible. Even if one of the torque sensors fails, the driver's steering torque can be detected by the other torque sensor during normal operation. Even when the operation is performed, the motor can be controlled so that the assist torque corresponding to the steering operation is generated within the limit value, which can contribute to further improvement in safety.
[0046]
Further, if the detection value detected by the abnormality detection means from the first torque sensor or the second torque sensor exceeds a predetermined threshold value, it is determined that the sensor has failed. On the other hand, the assist torque can be controlled based on the steering torque detected by the sensor during normal operation, which can contribute to the improvement of safety. ).
[0047]
In addition, when the deviation between the detection value detected from the first torque sensor and the detection value detected from the second torque sensor exceeds a predetermined value, the abnormality detection unit detects the first and second torque sensors. Since it is determined that the sensor that detects a large value is out of order, it is possible to easily identify the sensor that is malfunctioning, while assisting based on the steering torque detected by the sensor that is operating normally. By controlling the torque, it is possible to contribute to the improvement of safety (claim 3).
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic block diagram showing a configuration of an electric power steering apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic time chart showing control when the main sensor of the electric power steering apparatus according to the embodiment of the present invention fails.
FIG. 3 is a schematic time chart showing control when a sub sensor of the electric power steering apparatus according to the embodiment of the present invention fails.
FIG. 4 is a schematic diagram of a map used for sensor failure determination of the electric power steering apparatus according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an operation flow by the electric power steering apparatus according to the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Main sensor (first torque sensor)
2 Sub sensor (second torque sensor)
7 Motor
8 Abnormality detection unit (abnormality detection means)
9 Assist torque calculator (Assist torque setting means)
10 Motor controller (motor control means)
11 Tailing processor
Claims (3)
該モータの作動を制御するモータ制御手段と、
該ドライバの操舵トルクを検出する第1のトルクセンサと、
該第1のトルクセンサで検出された操舵トルクに応じた目標アシストトルクを設定し且つ設定した該目標アシストトルクを該モータ制御手段に出力するアシストトルク設定手段と、
該第1のトルクセンサと並列に設けられて該ドライバの操舵トルクを検出する第2のトルクセンサと、
該第1及び該第2のトルクセンサの故障を検出する異常検出手段とを有し、
該モータ制御手段は、該アシストトルク設定手段で設定された目標アシストトルクが所定のアシストトルク上限値を下回っている場合に該目標アシストトルクを発生するように該モータの作動を制御するとともに、該異常検出手段により該第1及び該第2のトルクセンサのいずれか一方の故障が判定されると該アシストトルク上限値を該モータの目標アシストトルクの制限値を0まで暫減させるテーリング処理を行ない、
該アシストトルク設定手段は、該第1のトルクセンサの故障時には該第2のトルクセンサで検出された操舵トルクに基づいて該目標アシストトルクを設定する
ことを特徴とする、電動パワーステアリング装置。In the electric power steering device that assists the steering torque by the driver with the motor,
Motor control means for controlling the operation of the motor;
A first torque sensor for detecting a steering torque of the driver;
An assist torque setting means for setting a target assist torque according to the steering torque detected by the first torque sensor and outputting the set target assist torque to the motor control means ;
A second torque sensor provided in parallel with the first torque sensor for detecting the steering torque of the driver;
An abnormality detection means for detecting a failure of the first and second torque sensors ;
The motor control means may target assist torque set by the assist torque setting means for controlling the operation of said motor so as to generate the target assist torque when below a predetermined assist torque upper limit value, the When a failure of either the first or second torque sensor is determined by the abnormality detection means, tailing processing is performed to temporarily reduce the assist torque upper limit value to a limit value of the target assist torque of the motor to zero. There Do,
The assist torque setting means sets the target assist torque based on the steering torque detected by the second torque sensor when the first torque sensor fails.
ことを特徴とする、請求項1記載の電動パワーステアリング装置。2. The electric power steering according to claim 1, wherein the abnormality detection unit determines that a failure occurs when a detection value detected from the first torque sensor or the second torque sensor exceeds a predetermined threshold value. apparatus.
ことを特徴とする、請求項1記載の電動パワーステアリング装置。When the deviation between the detection value detected from the first torque sensor and the detection value detected from the second torque sensor is greater than or equal to a predetermined value, the abnormality detection means is configured to detect the first and second torques. 2. The electric power steering apparatus according to claim 1, wherein it is determined that a torque sensor that detects a large absolute value of the sensors is malfunctioning.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003069348A JP4135537B2 (en) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | Electric power steering device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003069348A JP4135537B2 (en) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | Electric power steering device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004276697A JP2004276697A (en) | 2004-10-07 |
JP4135537B2 true JP4135537B2 (en) | 2008-08-20 |
Family
ID=33286399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003069348A Expired - Fee Related JP4135537B2 (en) | 2003-03-14 | 2003-03-14 | Electric power steering device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4135537B2 (en) |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4806941B2 (en) * | 2005-03-10 | 2011-11-02 | 日本精工株式会社 | Power steering control device |
JP5175115B2 (en) * | 2008-02-06 | 2013-04-03 | カヤバ工業株式会社 | Booster steering device |
JP4775413B2 (en) | 2008-07-04 | 2011-09-21 | 株式会社デンソー | Electric power steering device |
JP5257164B2 (en) * | 2009-03-12 | 2013-08-07 | トヨタ自動車株式会社 | Steering torque detection signal transmission device and steering torque detection signal reception device |
JP5671790B2 (en) * | 2009-09-01 | 2015-02-18 | 株式会社ジェイテクト | Electric power steering device |
JP5086385B2 (en) * | 2010-03-08 | 2012-11-28 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | Electric power steering control device |
CN103298687B (en) * | 2011-02-10 | 2016-04-27 | 株式会社捷太格特 | Electric power steering apparatus and sensor abnormality check implement |
CN103596832B (en) | 2011-06-15 | 2016-03-30 | 株式会社捷太格特 | Electric power steering apparatus |
KR102071405B1 (en) * | 2013-09-04 | 2020-03-03 | 현대모비스 주식회사 | Sensor power interface for Motor Driven Power Steering for vehicle, and control method thereof |
JP6409509B2 (en) * | 2014-10-31 | 2018-10-24 | 株式会社ジェイテクト | Sensor system |
JP6327198B2 (en) | 2015-04-30 | 2018-05-23 | 株式会社デンソー | Electric power steering control device |
DE112017000192T5 (en) * | 2016-01-25 | 2018-08-02 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Steering control device |
KR101932165B1 (en) * | 2017-04-05 | 2018-12-24 | 주식회사 만도 | Steering controlling apparatus and steering controlling method |
JP7514599B2 (en) * | 2018-12-21 | 2024-07-11 | 株式会社ジェイテクト | Steering System |
-
2003
- 2003-03-14 JP JP2003069348A patent/JP4135537B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004276697A (en) | 2004-10-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10214235B2 (en) | Power steering device and power steering device control unit | |
JP5181548B2 (en) | Electric power steering device | |
JP4135537B2 (en) | Electric power steering device | |
CN111699125B (en) | Method for providing steering assistance for an electromechanical steering system of a motor vehicle comprising a control device of redundant design | |
JP5082846B2 (en) | Control device for electric power steering device | |
WO2014041726A1 (en) | Vehicle-mounted electronic control device | |
JP5206279B2 (en) | Electric power steering device | |
JP5961566B2 (en) | Torque sensor abnormality diagnosis device and abnormality diagnosis method | |
WO2015190585A1 (en) | Device for diagnosing line voltage in electric power steering device | |
JP2010158951A (en) | Electric power steering control device | |
JP2004196128A (en) | Electric power steering device | |
JP5332213B2 (en) | Steer-by-wire system diagnosis apparatus and steer-by-wire system diagnosis method | |
JP2009067222A (en) | Electric power steering device | |
JP4193108B2 (en) | Electric power steering device | |
JP2007283916A (en) | Electric power steering control device and method | |
JP5256780B2 (en) | Electric power steering device | |
JP5181540B2 (en) | Electric power steering device | |
JP2003312507A (en) | Electric power steering device | |
JP2005028900A (en) | Battery state judging device in electric steering device | |
KR100738429B1 (en) | Fail-safety control method of electric power steering apparatus | |
KR100835197B1 (en) | Fail safe control method in eps system | |
JP2005193834A (en) | Control device of electric power steering device | |
KR100987641B1 (en) | Fail safe control method in eps system | |
JP2005231416A (en) | Vehicle steering device | |
JP5035744B2 (en) | Electric power steering control device and method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050623 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070801 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070828 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071005 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080513 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080526 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140613 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |