JP4135046B2 - 画像信号撮像装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、動画のビデオカメラの撮像方式に関し、ビデオカメラを水平方向および/または垂直方向に移動しながら撮影してもブレのない静止画を得ることができる画像信号撮像装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明の出願人は、特願平10−357470号において、カメラ一体型ディジタルVTR(以下、ディジタルカメラと称する)を水平方向に移動(以下、パンと称する)させたときの、速度を角速度センサで検出するものを出願している。遠距離および近距離に係わらず画像の変化する速さと、角速度センサの出力とは、比例の関係にあるので、角速度センサは、正確に動作する。しかしながら、ディジタルカメラの操作者が平行移動を伴ってパンしたとき、角速度センサの出力には誤差が含まれる。この誤差は、遠距離の場合は、殆ど問題はないが、近距離の場合は、その影響が顕著に表れる。
【0003】
例えば、水平画角が約4度p-p となる12倍ズームのTELE端で水平画素数を640画素とし、シャッタ速度を1/100sec とする。ディジタルカメラと被写体との距離が2mとなるときの横サイズlxは、
lx=2・2000・tan(2deg )=139mm
となる。従って、1mmが640/139=4.6画素となる。ここで、20cm/sec の速さで横に移動したとき、露光時間の10msec の間に2mm移動することになる。すなわち、9.2画素のブレが生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このとき、角速度センサは、平行移動に不感なため、センサ出力はゼロとなる。ディジタルカメラの主点と異なる点を中心にしてパンしたときは、純粋なパンに、この平行移動成分が加わるため、実際の平行移動は、角速度センサの出力とは異なる問題がある。これに対して、被写体とディジタルカメラとの距離が20mのときは、この誤差は単純に1/10に減少するので、上述したような問題は無くなる。従って、近距離で角速度センサのみに頼るのは問題がある。
【0005】
よって、この発明の目的は、角速度センサが不感となる平行移動成分を検出することができる画像信号撮像装置および方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、撮像装置を移動させて複数枚の画像を撮像する画像信号撮像装置において、光軸の方向を変化させる光軸可変手段と、光軸可変手段を介して入射される映像を画像データへ変換する撮像素子を有する移動可能とされた撮像装置と、画像データを圧縮する圧縮手段と、圧縮された画像データを記録する記録媒体と、記録媒体から読み出した画像データを伸張する伸張手段と、時間的に隣り合う画像データ間から撮像装置の動きを検出する検出手段と、撮像素子の露光開始のタイミングでアクティブとされ、検出手段の出力を積分し、所定のタイミングでリセットされる積分手段と、積分手段の出力に応じて撮像装置の移動を打ち消す方向に光軸を変化させるように光軸可変手段を制御する制御手段とからなることを特徴とする画像信号撮像装置である。
【0007】
請求項14に記載の発明は、撮像装置を移動させて複数枚の画像を撮像する画像信号撮像方法において、光軸可変手段によって光軸の方向を変化させ、光軸可変手段を介して入射される映像を画像データへ変換する撮像素子を有する撮像装置が移動可能とされ、画像データを圧縮し、圧縮された画像データを記録媒体に記録し、記録媒体から読み出した画像データを伸張し、時間的に隣り合う画像データ間から撮像装置の動きを検出し、撮像素子の露光開始のタイミングでアクティブとされ、所定のタイミングでリセットされる積分手段によって、検出結果を積分し、積分された結果に応じて撮像装置の移動を打ち消す方向に光軸を変化させるように光軸可変手段を制御するようにしたことを特徴とする画像信号撮像方法である。
【0008】
光軸可変素子として、シフトレンズを含むレンズ群を介して被写体の像がCCD撮像素子へ投影される。このとき、シフトレンズは、パンするディジタルカメラと逆の方向に光軸を可変することによって、光軸の方向を一定に保持するように制御される。光軸の方向を一定に保持するために、画像移動量検出部および角速度センサによって、ディジタルカメラがX方向およびY方向に移動した平行移動成分Mx、Myおよび角速度Sx、Syが検出される。検出された平行移動成分Mx、Myおよび角速度Sx、Syを積分し、ディジタルカメラの移動量が求められる。この移動量は、CCD撮像素子の露光開始のタイミングで積分回路がアクティブにされ、供給される平行移動成分Mx、Myおよび角速度Sx、Syが積分され、求められる。また、露光終了のタイミングで積分回路はリセットされる。求められた移動量に応じてシフトレンズが光軸の方向を変えられる。こうして撮影されると、パンしながら撮影されても画素ブレのない画像が撮影される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明が適用された一実施形態の全体的構成を示す。1で示すレンズ群を介して入射された被写体の像がCCD撮像素子2へ供給される。レンズ群1は、シスコン(システムコントローラ)14によって、ズーム制御およびフォーカス制御が行われる。このレンズ群1は、後述するように、光軸の方向を変化させることができる光軸可変素子を含む。
【0010】
CCD撮像素子2では、被写体からの入射光が電荷として蓄積される。CCD撮像素子2は、シスコン14によって、電子シャッタのオン/オフが制御される。これによって、CCD撮像素子2の電子シャッタが駆動され、供給された被写体の像が取り込まれる。取り込まれた被写体の像は、A/D変換器(図示せず)によりディジタル化され、ディジタル撮像信号(以下、画像信号と称する)として、圧縮回路3を介して一旦画像メモリ4に記憶される。
【0011】
画像メモリ4は、数フレームまたは数フィールドの画像を記憶する容量を有する。この画像メモリ4に記憶された画像信号は、圧縮回路3によって順次圧縮処理が施される。一例として、静止画として取り込まれた画像に対してJPEG(Joint Photographic Experts Group)が施され、動画として取り込まれた画像に対してMPEG(Moving Picture Experts Group)が施される。このように処理された圧縮画像信号は、記録媒体5に供給される。記録媒体5に供給された圧縮画像信号は、シスコン14の制御に従って記録される。この記録媒体5の一例として、磁気テープ、磁気ディスク、光磁気ディスクまたは半導体メモリなどの中から適宜選択された記録媒体が用いられる。
【0012】
各種の操作キー群15からの指定に応じたシスコン14の制御によって、記録媒体5から圧縮画像信号が読み出される。読み出された圧縮画像信号は、伸張回路6を介して一旦画像メモリ4へ記憶され、伸張回路6によって、順次伸張処理が施される。すなわち、この伸張回路6では、JPEGまたはMPEGの復号がなされる。伸張された画像信号は、伸張回路6から表示装置7に表示されると共に、ビデオ出力端子8を介して外部のTVモニタ等に表示される。
【0013】
上述した画像メモリ4は、画像信号に対して圧縮を施す場合、および圧縮画像信号を伸張する場合に用いられる。このとき、圧縮が施される領域と、伸張が施される領域とをアドレスによって分けるようにしても良いし、記憶された信号に圧縮用のフラグまたは伸張用のフラグを付けるようにしても良い。また、圧縮用のメモリおよび伸張用のメモリを別々に設けるようにしても良い。また、この画像メモリ4には、図示しないが現画像信号が記憶されるメモリと、1フレーム前の画像信号画記憶されるメモリとが設けられている。
【0014】
そして、この一実施形態では、現画像信号が画像移動量検出部10のメモリ11aに供給され、記憶される。1フレーム前の画像信号が画像移動量検出部10のメモリ11bに供給され、記憶される。動き検出回路12では、メモリ11aおよび11bに記憶された画像信号に基づいて動き検出が行われる。動き検出の結果に基づいて演算回路13では、画像信号の横方向の平行移動成分Mxおよび縦方向の平行移動成分Myが算出される。算出された平行移動成分MxおよびMyは、シスコン14に供給される。
【0015】
具体的には、1画素の1/2程度の精度で動き検出を行うため、メモリ11aおよび11bに記憶された画像信号が縦横とも2倍程度に拡大される。このとき、小さいブロック毎に処理を行うので、メモリ11bは、そのブロックサイズだけあれば良い。もう一方のメモリ11aは、メモリ11bよりサーチ範囲の分大きなメモリが必要となる。
【0016】
また、あるブロック内の画像が平坦な画像のときは、位置検出が不可能である。このような場合、誤った値を出力しないようにするため、そのブロックの画像のバリアンスVaを計算し、計算結果が小さいときは、そのブロックは位置検出を行わないようにする。ここで、バリアンスVaは、
Va=Σ(yi2 )/K−(Σ(yi/K))2
(ただし、yi:輝度値、K:ブロック内の画素数)
となる。また、iをブロック番号とし、ブロック毎に縦横の平行移動成分を求め、求められたブロック毎の横方向の平行移動成分をx〔i〕とし、ブロック毎の縦方向の平行移動成分をy〔i〕とする。
【0017】
多くのブロックから得られた平行移動成分x〔i〕およびy〔i〕がそれぞれ同じ値となった場合、画面全体が平行移動したと見做される。もし、平行移動成分x〔i〕およびy〔i〕が同じ値とならなかった場合、傾斜または伸縮があるが、中央部の値または平均値をもって、その画像信号の平行移動成分MxおよびMyとする。
【0018】
このように、画像移動量検出部10は、1フレーム前の画像信号に対して現在の画像信号がどんな位置にあるかを調べ、平行移動成分MxおよびMyを出力する。その平行移動成分MxおよびMyは、シスコン14へ供給される。シスコン14に供給された平行移動成分MxおよびMyは、合成回路19に供給される。角速度センサ9の角速度センサ9Xおよび9Yで検出される横方向の角速度Sxおよび縦方向の角速度Syがシスコン14へ供給される。シスコン14に供給された角速度SxおよびSyは、合成回路19に供給される。合成回路19では、平行移動成分MxおよびMyと、角速度SxおよびSyとが合成される。合成された平行移動成分Mxが積分回路20Xへ供給され、合成された平行移動成分Myが積分回路20Yへ供給される。
【0019】
積分回路20Xおよび20Yでは、供給された縦方向および横方向の平行移動成分が積分され、横方向の移動量Xおよび縦方向の移動量Yが求められる。その移動量XおよびYは、D/A変換器21Xおよび21Yへ供給される。D/A変換器21Xおよび21Yでは、供給された移動量XおよびYがディジタル化され、レンズ群1へ供給される。レンズ群1では、供給された移動量XおよびYに応じて光軸の方向を変化させるように光軸可変素子が駆動される。
【0020】
ここで、一例としてパンニングキー16が押されると、スイッチ回路18がオン状態となる。スイッチ回路18がオン状態となると、入力端子17を介してビデオ信号から抽出された垂直同期信号がリセット信号として、積分回路20Xおよび20Yに供給される。すなわち、フレーム単位で積分回路20Xおよび20Yがリセットされる。また、フィールド単位で積分回路20Xおよび20Yのリセットを行っても良い。このリセットは、CCD撮像素子2の露光が無効とされる期間に行われる。具体的には、CCD撮像素子2の露光開始のタイミングで積分回路20Xおよび20Yをアクティブとし、露光終了のタイミングで積分回路20Xおよび20Yをリセットとする。
【0021】
このように、画像信号の変化分から移動速度を求め、この速度を打ち消すように光軸可変素子を駆動するようにすれば、平行移動または回転移動に依らず正しい制御が行える。現在の画像信号が1フレーム前の画像信号からどの程度移動したかが検出される。この検出結果から、1フレーム当たりの動く速さが得られる。これを積分すれば1フレーム内の瞬時の位置が連続的に求められる。
【0022】
水平画角をth〔deg p-p 〕、画像信号の移動速度をve〔pixel/field 〕とすると、光軸可変素子を
th・ve/640〔deg/field 〕
(ただし、水平画素数が640とする。)
の速さで駆動すれば良い。
【0023】
このように、撮影者によって手持ちで撮影されるディジタルカメラは、パンするが、1枚の静止画を撮影する間、光軸を変化させないようにする。すなわち、パンする方向と逆の方向に光軸の方向を移動させる。
【0024】
また、この一実施形態では、合成回路19において、平行移動成分MxおよびMyと、角速度SxおよびSyとを合成し、その合成出力を積分回路20Xおよび20Yへ供給するようにしているが、平行移動成分MxおよびMyのみを積分回路20Xおよび20Yへ供給するようにしても良い。
【0025】
この一実施形態では、ディジタルカメラをパンさせるようにしているが、チルト(垂直方向に移動)するようにしても同様に、使用することができる。
【0026】
ここで、上述したレンズ群1に含まれる光軸可変素子の第1の例を図2に示す。この図2は、複数のレンズからなるレンズ群1の中に光軸可変素子となるシフトレンズを設けた一例である。通常、シフトレンズは、図2中に点線で示す位置P1に配置される。位置A1の被写体の像は、位置P1のシフトレンズを介してCCD撮像素子2上の位置A1’に投射される。被写体の像がCCD撮像素子2上の位置A1’に投射されているときに、ディジタルカメラが移動すると、被写体の像はCCD撮像素子2上の位置A2’に投射される。すなわち、ディジタルカメラから見た場合、被写体が位置A1から位置A2に移動したようになる。このようなとき、ディジタルカメラの移動を画像移動量検出部10および角速度センサ9によって検出し、検出された移動量に応じてシフトレンズを実線で示す位置P2へ移動させる。シフトレンズを位置P2へ移動させることによって、位置A2の被写体の像がディジタルカメラが移動する前と同じ位置A1’に投射される。また、このシフトレンズを用いて手振れ補正を行うこともできる。そして、手振れ補正モードと、パンニングモードとの切り替えを自動的に行うことができる。
【0027】
このシフトレンズを駆動する回路の一例を図3に示す。画像移動量検出部10および角速度センサ9では、ディジタルカメラの平行移動成分および角速度が検出される。検出された平行移動成分および角速度は、LPF(ローパスフィルタ)31へ供給される。LPF31では、検出された平行移動成分および角速度からノイズ等が除去される。ノイズが除去された平行移動成分および角速度は、積分回路20へ供給される。積分回路20では、供給された平行移動成分および角速度が積分され、ディジタルカメラの移動量が検出される。
【0028】
ビデオ出力が供給される同期信号分離回路32では、図4に示すように垂直同期信号VDが分離される。分離された垂直同期信号VDは、モノマルチ(単安定マルチバイブレータ、図中では、MMと略す)33に供給される。モノマルチ33では、供給された垂直同期信号VDから図4に示す信号M1が出力される。その信号M1は、モノマルチ34へ供給される。モノマルチ34では、供給された信号M1から図4に示す信号M2が出力される。この信号M2は、リセット信号として積分回路20へ供給される。
【0029】
すなわち、積分回路20では、図4に示す信号Sのように傾きがディジタルカメラの移動の速度に比例した積分値が出力される。信号Sは、積分回路20からシフトレンズサーボ回路35へ供給される。シフトレンズサーボ回路35では、信号Sとシフトレンズ36から供給される位置情報とを比較し、シフトレンズ36を駆動するための信号が生成される。生成された信号は、シフトレンズ36に供給される。シフトレンズ36は、供給された信号に応じて移動する。その移動した位置情報がシフトレンズ36からシフトレンズサーボ回路35へ信号として供給される。
【0030】
このように、信号Sは、信号M2の立ち下がりで積分回路20がアクティブとされ、信号M2の立ち上がりでリセットされる。信号M2がローレベルとされる期間T1のとき、光軸の方向が一定にされる。すなわち、この期間T1の間に、CCD撮像素子が露光される。
【0031】
この一実施形態では、画像移動量検出部10および2組の角速度センサ9Xおよび9Yを用いて、パンおよびチルト(垂直方向の移動)の角速度を検出することができる。露光終了のタイミングで積分回路20がリセットされ、露光開始のタイミングで積分回路20がアクティブとされる。このことにより、積分回路20の出力は、60Hzの鋸歯状波になる。期間T1の鋸歯状波の傾きは、画像移動量検出部10および角速度センサ9の出力に比例する。
【0032】
具体的には、パンの速さと同じ速さで逆方向に光軸の方向を動かし、少なくとも露光時間の間だけ、被写体とCCD撮像素子2の相対位置をフレーム単位で一定に保つものである。
【0033】
図5Aに示す信号Sは、ディジタルカメラが左右にゆっくり往復したときの波形であり、図5Bに示す信号Sは、右に一定の速度でパンし、次に左に一定の速度でパンしたときの波形である。この図5Aおよび図5Bに示す波形は、ある方向にパンしているときダイナミックレンジの半分しか使っていない。そこで、図5Cに示す信号Sのように、ハイパスフィルタを用いて、DC成分を除去することによって振幅を2倍にできる。すなわち、ダイナミックレンジを2倍にすることができる。
【0034】
図6Aに示す信号Sは、暗いときの波形の一例である。暗いためCCD撮像素子2に露光される時間(期間T1)を長くする必要があるので、ディジタルカメラの移動を遅くして、例えば1フレームを全て使って露光する。ディジタルカメラの移動が遅いので、画像移動量検出部10および角速度センサ9の出力が小さくなり、図6Aに示すような波形となる。
【0035】
図6Bに示す信号Sは、明るいときの波形の一例である。明るいためCCD撮像素子2に露光される時間(期間T1)を短くできるので、ディジタルカメラの移動を早くすることができる。ディジタルカメラの移動が速いので、画像移動量検出部10および角速度センサ9の出力が大きくなり、図6Bに示すような波形となる。この図6Bに示す期間T1の傾斜の最大値を大きくでき、より速いパンニングに対応できる。このとき、積分回路20に供給されるリセット信号の一例を図6Cに示す。また、図6Dに示す期間T2の傾斜を滑らかにするようにしても良い。このとき、積分回路20の時定数を変える必要がある。
【0036】
ここで、上述した光軸可変素子の第2の例として、アクティブプリズムの概略図を図7に示し、簡単に説明する。このアクティブプリズムは、前面ガラス41と後面ガラス42の間を蛇腹43でつないだものである。この2枚のガラスの間に高屈折率nの液体44が封入されている。2枚のガラスには、それぞれ縦と横に、回転軸を設け、自由に動作するようにしたものである。このアクティブプリズムを光軸可変素子として使用することによって、光軸が縦と横に曲げられる。
【0037】
このときの液体44は、
(1) 前面ガラス41および後面ガラス42と屈折率nが近い物質
(2) カメラの動作温度範囲で凍結などの異常が生じない物質
(3) 万一破損し、液体44が流出しても人体には無害な物質
この3つの条件を満たす必要がある。
【0038】
このアクティブプリズムの動作を簡単に説明する。前面ガラス41は、例えば水平の軸で保持され、後面ガラス42は、例えば垂直の軸で保持され、それぞれ軸のまわりを独立に回転できる。その回転軸には、可動コイルが取り付けられる。コイルに流れる電流によって回転角(頂角)が決められる。例えば、手振れによって、ディジタルカメラが上を向いたとき、図7Aに示すアクティブプリズムの状態から図7Bに示すアクティブプリズムの状態へ変化する。
【0039】
具体的には、図7Aに示すように、2枚のガラス板が平行なときには、アクティブプリズムに入射した光線は直進する。ここで、手振れが発生し、2枚のガラス板が平行位置からある角度だけ回転したとすると、アクティブプリズム内部の屈折率nにより、入射した光線が出射するときには、図7Bに示すように、屈折する。
【0040】
次に、光軸可変素子の第3の例を図8に示す。この図8は、光軸可変素子としてアクティブミラーを用いたものである。図8Aは、このアクティブミラーを正面から見た概略図であり、図8Bは、図8A中のA−A’の断面図であり、図8Cは、可動フレームに設けられる磁気回路の概略図であり、図8Dは、軸に設けられた磁気センサの概略図である。
【0041】
図8Aに示すように、楕円形のミラー81の長径に沿って軸82が設けられる。軸82は、可動フレーム83と結合され、その可動フレーム83の一面には、ミラー81が取り付けられる。ミラー81の短径に沿ってミラー81の外側にコイル84が固定される。軸82は、可動フレーム85の軸受け86に支えられる。
【0042】
図8Bに示すように、コイル84の中心は、ミラー81の反射面の延長上にある。このようにすることによって、ミラー81が軸87を中心に回転したときに、回転の中心とミラー81の反射面とのギャップが最も小さいギャップで済む。コイル84の輪の中に軟鉄の円柱89が設けられ、コイル84の外側にマグネット90が固定される。マグネット90と円柱89がヨーク91で接続され、磁気回路92が構成される。この円柱89の代わりに角柱を用いても良い。
【0043】
図8Cに示すように、軸受け86付近の可動フレーム85にコイル93が固定される。このコイル93が磁気回路94のギャップに入る。磁気回路94は、スピーカと同様のもので良い。コイル93および磁気回路94は、ミラー81が軸87を中心に回転したときに、円弧状の運動をするだけなので、コイル93および磁気回路94のギャップを狭くすることが可能である。すなわち、ミラー81が軸82を中心に回転してもコイル93および磁気回路94が干渉するなどの影響はない。
【0044】
図8Dに示すように、軸82の周りに円弧状の強磁性体に細かいSNのパターンを着磁した磁気ストライプ95が固定される。磁気ストライプ95の外側にMRセンサなどの磁気センサ96が可動フレーム85上に近接して設けられ、これを角度センサとする。図示しないが、軸87にも、磁気ストライプ95と同様のものが設けられ、さらに固定フレーム97にも、磁気センサ96と同様のものが設けられる。
【0045】
このように、磁気回路92および94からなるアナログの角度センサと、磁気ストライプ95および磁気センサ96からなるディジタルの角度センサとを用いることによって、より光軸の方向が安定する。また、重いマグネットが可動部に設けられていないので、高速動作が可能となる。
【0046】
この第3の例のアクティブミラーからなる光軸可変素子は、レンズ群1の中に含まれるものではなく、レンズ群1の前に配置される。
【0047】
この一実施形態では、上述した第1、第2および第3の光軸可変素子のように、光軸の方向を制御できる素子を持っていれば、どのような素子でも良い。例えば、動作速度が10msec で0.1度の光軸の方向を変えることができ、6.7msec で所望の位置へ戻れることができれば、どのような素子でも良い。ただし、この動作速度がもっと速ければ更に素早いパンニングが可能となる。また、光軸可変素子の動作音が許容できる範囲であることも必要である。
【0048】
この一実施形態では、このように光軸を制御して撮影した画像は、動画としても鮮明な画像になる。しかしながら、この撮影モードで、動いている電車などをパンしながら撮影すると、背景はブレないが、電車はブレる画像が撮影される。従って、この一実施形態では、通常手振れ補正モードとパンニングモードとを自動切り替えとしているが、パンニングオフキーを設け、そのパンニングオフキーを押しながら、パンしたときには自動切り替えの機能は実行されない。このようにすることによって、動いている電車などの被写体を画素ブレせずに撮影することができる。
【0049】
この一実施形態では、画像移動量検出部および角速度センサを用いているが、用途によって速度および方向が予め決められている場合、画像移動量検出部、角速度センサおよび積分回路を不要としても良い。例えば、連像的に左右に首を振るタイプの監視カメラに、この一実施形態を適用した場合、カメラが移動する速度および方向が予め分かっているので、画像移動量検出部、角速度センサおよび積分回路がなくても、光軸可変素子を制御することができるので、同様の効果を得ることができる。
【0050】
この一実施形態では、積分回路のリセットがフレーム単位でリセットが施される場合、フレーム単位の静止画を得ることができる。また、フレーム単位に関係なく、画像移動量検出部の出力および角速度センサの出力が所定の値となるまでの期間を、露光開始から露光終了までの期間としても良い。
【0051】
この一実施形態では、フレーム単位を所定のタイミングの一例としているが、フィールド単位を所定のタイミングとしても良いし、2以上のフレーム単位を所定のタイミングとしても良い。また、連続して撮影する、所謂連写モードの撮影するタイミングを所定のタイミングとしても良い。さらにまた、所定のタイミングを、非同期のタイミングとしても良く、このとき記憶媒体には、間欠記録が行われるようにしても良い。
【0052】
【発明の効果】
この発明に依れば、ディジタルカメラの主点と異なる点を中心にしてパンしても、画像の移動する方向と速度から光軸を移動する方向と速度を決めるため、近距離の被写体を撮影しても誤差を抑え、画素ブレのない画像を生成することができる。
【0053】
この発明に依れば、さほど明るくない部屋の内部の様子を短時間の間にTELE端で撮影し、撮影後静止画として再生し細部を調整することができる。また、集合写真を撮影しているときに、パンしながら一人一人の顔をアップで撮影し、撮影後1枚1枚の静止画とすることができる。さらに、複数の静止画を繋ぎ合わせ高精細な1枚の静止画を生成するために、互いに重複する複数の静止画をパンしながら手軽に撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されるカメラ一体型ディジタルVTRの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】この発明に適用される光軸可変素子の第1の例を説明するための略線図である。
【図3】この発明に適用されるの光軸可変素子を駆動する回路の一例を示すブロック図である。
【図4】この発明に適用される光軸可変素子を駆動する回路の一例のタイミングチャートである。
【図5】この発明に適用される光軸可変素子を駆動する回路の一例のタイミングチャートである。
【図6】この発明に適用される光軸可変素子を駆動する回路の一例のタイミングチャートである。
【図7】この発明に適用される光軸可変素子の第2の例を説明するための略線図である。
【図8】この発明に適用される光軸可変素子の第3の例を説明するための略線図である。
【符号の説明】
1・・・レンズ群、2・・・CCD撮像素子、3・・・圧縮回路、4・・・画像メモリ、5・・・記録媒体、6・・・伸張回路、7・・・表示装置、9、9X、9Y・・・角速度センサ、10・・・画像移動量検出部、11a、11b・・・メモリ、12・・・動き検出回路、13・・・演算回路、14・・・シスコン、15・・・操作キー群、16・・・パンニングキー、18・・・スイッチ回路、19・・・合成回路、20X、20Y・・・積分回路、21X、21Y・・・D/A変換器

Claims (14)

  1. 撮像装置を移動させて複数枚の画像を撮像する画像信号撮像装置において、
    光軸の方向を変化させる光軸可変手段と、
    上記光軸可変手段を介して入射される映像を画像データへ変換する撮像素子を有する移動可能とされた撮像装置と、
    上記画像データを圧縮する圧縮手段と、
    圧縮された上記画像データを記録する記録媒体と、
    上記記録媒体から読み出した上記画像データを伸張する伸張手段と、
    時間的に隣り合う画像データ間から上記撮像装置の動きを検出する検出手段と、
    上記撮像素子の露光開始のタイミングでアクティブとされ、上記検出手段の出力を積分し、所定のタイミングでリセットされる積分手段と、
    上記積分手段の出力に応じて上記撮像装置の移動を打ち消す方向に光軸を変化させるように上記光軸可変手段を制御する制御手段と
    からなることを特徴とする画像信号撮像装置。
  2. 上記撮像装置の移動する速度を検出する角速度センサと、
    上記検出手段の出力および上記角速度センサの出力を合成する合成手段とを有し、
    上記積分手段では、上記合成手段の出力が積分されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  3. 上記所定のタイミングは、フィールド単位のタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  4. 上記所定のタイミングは、フレーム単位のタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  5. 上記所定のタイミングは、少なくとも2以上のフレーム単位のタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  6. 上記所定のタイミングは、上記撮像素子の露光が無効とされる期間内のタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  7. 上記所定のタイミングは、非同期のタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  8. 上記記録媒体に、上記非同期のタイミングで記録された上記画像データを間欠記録するようにしたことを特徴とする請求項7に記載の画像信号撮像装置。
  9. 上記積分手段の出力に対して直流成分をカットする手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  10. 上記撮像素子のシャッタ速度が速いときには、露光が有効となるタイミングに合わせて、上記積分手段をアクティブとするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  11. シャッタ速度が速いときには、上記積分手段をリセットした後、上記積分手段の出力が一定値に戻るまでの傾斜を緩やかにするようにしたことを特徴とする請求項10に記載の画像信号撮像装置。
  12. パンニングキーを設け、上記パンニングキーを押しながら上記撮像装置をパンしたときに、上記制御手段の処理を実行するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  13. パンニングオフキーを設け、上記パンニングオフキーを押しながら上記撮像装置をパンしたときに、上記制御手段では、手振れ補正モードとパンニングモードとの自動切り替え処理を停止するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像信号撮像装置。
  14. 撮像装置を移動させて複数枚の画像を撮像する画像信号撮像方法において、
    光軸可変手段によって光軸の方向を変化させ、
    上記光軸可変手段を介して入射される映像を画像データへ変換する撮像素子を有する撮像装置が移動可能とされ、
    上記画像データを圧縮し、
    圧縮された上記画像データを記録媒体に記録し、
    上記記録媒体から読み出した上記画像データを伸張し、
    時間的に隣り合う画像データ間から上記撮像装置の動きを検出し、
    上記撮像素子の露光開始のタイミングでアクティブとされ、所定のタイミングでリセットされる積分手段によって、上記検出結果を積分し、
    上記積分された結果に応じて上記撮像装置の移動を打ち消す方向に光軸を変化させるように上記光軸可変手段を制御する
    ようにしたことを特徴とする画像信号撮像方法。
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