JP2000224461A - カメラシステム - Google Patents

カメラシステム

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JP2000224461A
JP2000224461A JP11024840A JP2484099A JP2000224461A JP 2000224461 A JP2000224461 A JP 2000224461A JP 11024840 A JP11024840 A JP 11024840A JP 2484099 A JP2484099 A JP 2484099A JP 2000224461 A JP2000224461 A JP 2000224461A
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image
axis
imaging
camera shake
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JP11024840A
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Yoshihiro Hara
吉宏 原
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CCD等の撮像素子を用いて複数の画像を撮
像し、先に画像を撮像してから後に画像を撮像するまで
の間のカメラの移動による画像の動きを補正しうるカメ
ラシステムにおいて、画像データの補正処理を簡単かつ
迅速に処理する。 【解決手段】 実画面サイズよりも大きな有効領域を有
する撮像素子により画像を撮像し、基準時点から画像を
撮像するまでの間のカメラの移動量を検出して、光軸
(Z軸)に直交する2軸(X軸、Y軸)回りの回転振れ
補正は画像データ読み出し範囲を移動させることにより
行い、光軸(Z軸)回りの回転振れ補正は画像データの
回転処理により行うか、あるいはアフィン変換を用いて
X軸、Y軸、Z軸回りの回転振れ補正を同時に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD(Charge Co
upled Device)等の撮像素子を用い、手振れ補正可能な
ディジタルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムに
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平6−141228号公報
に示されているように、CCD等の固体撮像素子を用い
たディジタルカメラを用いて被写体を分割撮像し、撮像
した各画像をつなぎ合わせることにより、撮像素子の見
かけの解像度を向上させる方法が提案されている。
【0003】また、従来からビデオカメラの分野におい
ては、撮影者の動きによるカメラの移動(カメラ振れ)
を検出し、撮像素子により撮像した画像データをカメラ
の移動と逆の方向にシフトさせて、モニタ画面上に再生
される映像上の手振れを補正することが行われている。
【0004】上記いずれのカメラシステムにおいても、
例えば角速度センサ等を用いて撮像素子の縦方向(垂直
方向又はY軸方向)及び横方向(水平方向又はX軸方
向)におけるカメラの移動方向及び移動量を検出し、撮
像素子により撮像した画像データの読み出し位置を補正
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】手振れの成分は、撮像
素子の縦方向及び横方向だけでなく、撮像光学系の光軸
(Z軸)回りの回転成分も含まれる。しかしながら、従
来のビデオカメラにおいては、撮像素子の縦方向及び横
方向のみの手振れ補正され、光軸回りの回転振れは補正
されていなかった。また、特開平6−141228号公
報に示されたディジタルカメラでは、連続して撮像され
た2つの画像のうち、被写体の同じ部分の相関をとり、
複数の動きベクトルを用いて画像の回転中心、回転量及
び平行移動量をソフトウエア的に演算処理より求めてい
た。そのため、画像データの補正処理が複雑になると共
に、演算時間が長くなると言う問題点を有していた。
【0006】本発明は、上記従来例の問題点を解決する
ためになされたものであり、複数の画像を撮像し、先に
画像を撮像してから後に画像を撮像するまでの間のカメ
ラの移動による画像の動きを補正しうるカメラシステム
において、画像データの補正処理を簡単、かつ迅速に処
理することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のカメラシステムは、基準時点から画像を撮
像するまでの間のカメラの移動量を検出して、撮像素子
から画像データを読み出す範囲を補正しうるカメラシス
テムであって、画像データの補正は、撮像光学系の光軸
を座標軸の1つとする直交座標系の各軸回りの回転振れ
補正であり、光軸回りの回転振れと、光軸に直交する2
軸回りの回転振れとをアフィン変換により同時に補正す
ることを特徴とする。
【0008】上記構成において、補正前の画素データの
座標を(Xi,Yi)、補正後の座標を(Xo,Y
o)、X軸方向の画像読み出し位置をpx、Y軸方向の
画像読み出し位置をpy、Z軸回りの画像回転量をde
gzとして、以下の補正式
【0009】
【数2】
【0010】に基づいてアフィン変換を行うように構成
しても良い。
【0011】また、前記撮像素子は実画面サイズよりも
大きな有効領域を有し、画像データ読み出し範囲を実画
面サイズよりも大きくするように構成しても良い。
【0012】また、基準時点から画像を撮像するまでの
時間に応じて、画像データ読み出し範囲を変化させるよ
うに構成しても良い。
【0013】また、複数の画像データを同時に記憶可能
であり、1つの基準画像データ以外の画像データを圧縮
して、前記基準画像データ容量よりも小さい容量の一時
記憶領域に記憶し、撮像条件に応じて少なくとも圧縮方
法及び圧縮率のいずれか一方を変更するように構成して
も良い。
【0014】また、前記撮像条件は、少なくとも被写体
輝度、撮像回数、画像データ読み出し範囲、基準時点か
ら画像を撮像するまでの時間のいずれかであるように構
成しても良い。
【0015】また、前記複数の画像データを用いて1つ
の画像を合成するように構成しても良い。
【0016】また、前記複数の画像データは、被写体の
略同一部分を複数回撮像して得られたものであるように
構成しても良い。
【0017】また、各画像データは、手振れ限界積分時
間又はそれよりも短い積分時間で撮像されるように構成
しても良い。
【0018】また、第2回目以降に撮像された画像デー
タの読み出し範囲を徐々に拡大するように構成しても良
い。
【0019】また、最初の画像データを撮像してから第
2回目以降の画像データを撮像するまでのカメラの移動
量及び移動方向に応じて、画像データ読み出し範囲の中
心を順次移動させるように構成しても良い。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明のカメ
ラシステムの第1の実施形態について、図面を参照しつ
つ説明する。まず、第1の実施形態であるディジタルカ
メラの構成及び各構成要素の配置を図1に示す。
【0021】カメラボディ100の中央部には撮像レン
ズ200が設けられている。撮像レンズ200は特に限
定されず、カメラボディ100に対して交換可能であっ
ても良いし、固定されていても良い。また、撮像レンズ
200の光学系201も特に限定されず、ズームレンズ
等のような焦点距離可変式のもの、焦点距離が固定され
たもの(単焦点レンズ)、焦点調節可能なもの、焦点が
固定されたもの、自動焦点調節可能なもの等、いずれで
あっても良い。
【0022】撮像レンズ200の光学系201光軸Z
(Z軸と称する場合もある)上で、かつ光学系201の
焦点位置近傍にはCCD等の固体撮像素子110が設け
られている。図3に示すように、撮像素子110は、例
えば手振れ補正機能を有するビデオカメラ等に用いられ
ているタイプのものであって、図中一点鎖線で示す実画
面サイズ(記録画像サイズ)よりも、実線で示すように
上下左右各方向に所定サイズだけ大きい有効領域を有
し、かつ任意の範囲を指定して画素データの出力が可能
である。なお、図中の数値は撮像素子110の画素数の
一例を表す。近年の固体撮像素子の高画素密度化に対応
して、150万画素以上の画素数を有するCCDを用い
ている。また、後述するように、画像データを補正する
際、Z軸回りに画像データを回転させる必要があるた
め、図中点線で示すように、実画面サイズよりも若干広
い範囲を画像データとして読み出す。
【0023】露光量調節に関しては、専ら撮像素子11
0による電荷蓄積時間(積分時間)調節により行う。な
お、被写体輝度が一定以上の場合には、光学系201中
にNDフィルタを挿入するように構成しても良いし、機
械的な絞りを設けても良い。
【0024】カメラボディ100の上面で、かつ撮影者
から見て右端近傍には、シャッタレリーズボタン101
が設けられている。シャッターレリーズボタン101に
は、例えば2段式スイッチS1及びS2が設けられてお
り、第1スイッチS1は、撮影者がシャッターレリーズ
ボタン101に指を載せた状態又は途中までシャッター
レリーズボタン101を押し込んだ状態でオンする。ま
た、第2スイッチS2は、シャッターレリーズボタン1
01を最後まで押し込んだ状態でオンする。
【0025】カメラボディ100には、撮像レンズ20
0の光学系201の光軸をZ軸とする直交座標系のX軸
(水平軸に対応)、Y軸(垂直軸に対応)及びZ軸回り
の回転振れ量を検出するためのX軸角速度センサ12
1、Y軸角速度センサ122、Z軸角速度センサ123
が設けられている。角速度センサ121,122,12
3としては、例えば圧電素子を用いたジャイロ等を使用
することができる。
【0026】また、カメラボディ100には、液晶表示
素子等を用いたモニタ装置130やメモリカードやフロ
ッピーディスク等の記録媒体141に画像データを記録
するための記録装置140、CPUやメモリ等で構成さ
れた制御回路150が設けられている。モニタ装置13
0は、専らビューファインダーとして使用され、またカ
メラボディ100の大きさに制限されるので、例えば2
インチサイズで約8万画素程度の液晶表示素子を用い
る。
【0027】制御回路150のブロック構成を図2に示
す。制御回路150は、被写体輝度を測定するためのシ
リコンフォトダイオード等からなる測光センサ301を
有する。測光センサ301は、撮像レンズ200を透過
し、撮像素子110上に結像される被写体像の光量を測
定する、いわゆるTTL方式のものであっても良いし、
直接被写体からの光を測定するいわゆる外光式のもので
あっても良い。測光センサ301の出力は積分時間演算
部302に入力され、撮像素子110による適正積分時
間T1及び手振れ限界積分時間T0が演算される。適正
積分時間T1及び手振れ限界積分時間T0が演算される
と、これらのデータが撮像回数設定部303に入力さ
れ、複数回撮像する必要があるか否か及び複数回撮像す
る場合の撮像回数が演算され、後述する全体制御部30
0に出力される。手振れ限界積分時間T0については後
述する。
【0028】全体制御部300は、第1の実施形態のデ
ィジタルカメラ全体のシーケンスを制御するものであ
り、積分時間演算部302により演算された適正積分時
間T1、手振れ限界積分時間T0及び撮像回数設定部3
03により設定された撮像回数を用いて撮像素子駆動部
304を制御する。撮像素子駆動部304は、撮像素子
(CCD)110に対して積分開始信号及び積分終了信
号等を出力する。積分開始信号と積分終了信号を出力す
るタイミングにより、撮像素子110の積分時間が制御
される。撮像素子110の積分が完了すると、画像デー
タ読出部305は撮像素子110に対して各画素に蓄積
された電荷を転送するための駆動信号を入力し、撮像素
子110から画像データを読み出す。
【0029】画像データ補正部306は、撮像回数設定
部303により複数回の撮像が設定された場合に、画像
データ読出部305から出力された第2回目以降の撮像
データに対して、最初の撮像から第2回目以降の各回の
撮像までの間の画像データの補正する。画像データの補
正方法に関しては後述する。
【0030】画像データ蓄積部307は、撮像回数設定
部303により複数回の撮像が設定された場合に、画像
データ読出部305から出力された最初の画像データの
上に、画像データ補正部306により補正された第2回
目以降の画像データを加算する。すなわち、第1の実施
形態では、第2回目以降の画像が撮像されるごとに画像
データを補正し、補正された画像データを加算する。画
像データ蓄積部307は、所定回数撮像された画像デー
タの加算を完了すると、加算したデータを最終画像デー
タとして、画像データ処理部308及び記録装置140
に出力する。
【0031】画像データ処理部308は、画像データ蓄
積部307により蓄積された最終画像データをモニタ装
置130上に再生するためにNTSC信号やPAL信号
に変換し、モニタ装置130に出力する。また、記録装
置140は、最終画像データをメモリカードやフロッピ
ーディスク等の記録媒体141に記録し、保存する。
【0032】また、圧電素子を用いたジャイロであるX
軸角速度センサ121、Y軸角速度センサ122、Z軸
角速度センサ123には、それぞれ積分機能及び周波数
フィルタ機能等を有するX軸検出処理回路309、Y軸
検出回路310、Z軸検出回路311が接続されてい
る。各検出回路309〜311からのアナログ出力は手
振れ検出部312に入力され、A/D変換された後、そ
れぞれ時系列に比較され、X軸、Y軸及びZ軸周りの回
転振れ量として検出され、全体制御部300に入力され
る。全体制御部300は、手振れ検出部312からの各
軸回りの回転振れ量を用いて、画像データ補正部306
による手振れ補正を制御する。
【0033】次に、手振れ限界積分時間T0について説
明する。例えば、135サイズ銀塩フィルムを用いたカ
メラでは、手振れ限界積分時間に相当する手振れ限界シ
ャッタ速度として、撮像光学系の焦点距離fの逆数であ
る1/fの値を用いている。例えば、焦点距離f=30
mmの場合、手振れ限界シャッタ速度は1/30秒とな
る。ディジタルカメラの場合も同様であり、撮像素子1
10のサイズに応じて撮像光学系201の焦点距離fに
補正係数kを掛けたものの逆数である1/k・fの値を
手振れ限界積分時間T0とする。
【0034】手振れ限界シャッタ速度又は手振れ限界積
分時間は、人間の目の分解能から逆算されるものであ
る。すなわち、所定サイズに引き伸ばされたプリント上
又はモニタ画面上に再生された画像の像振れ量が人間の
目の分解能以下である場合、像振れを認識することがで
きないので、その画像では手振れが生じていないことに
なる。これら画像の拡大倍率を考慮すると、フィルム上
又は撮像素子110上での手振れ認識が可能な限界像振
れ量が求まる。なお、ディジタルカメラの場合、撮像素
子110の画素ピッチ以下の像振れ量は検出できないの
で、ディジタルカメラにおける手振れ認識可能な限界像
振れ量と銀塩フィルムを用いたカメラの限界像振れ量と
はその値が若干異なる。
【0035】一方、カメラを手持ち撮影する場合、積分
時間にかかわらず、心臓の鼓動等により常に手振れは生
じている。手振れは、被写体に対して撮像レンズ200
の光学系201が相対的に移動することにより生じる。
従って、撮像素子110上の像振れ量は、被写体に対す
る像倍率、すなわち撮像レンズ200の光学系201の
焦点距離fに比例する。また、撮像レンズ200の光学
系201の焦点距離(像倍率)及び手振れ速度を一定と
仮定すると、撮像素子110上の像振れ量は積分時間T
に比例する。従って、像振れ量をDとすると、D∝f・
Tで表される。限界像振れ量ΔDを一定とすると、手振
れ限界積分時間T0∝ΔD/fで表される。比例係数
(補正係数)をkとすると、上記のように手振れ限界積
分時間T0=1/k・fとなる。
【0036】次に、手振れの種類と像振れ量の関係につ
いて、図4及び図5を参照しつつ説明する。図4は、X
軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に平行な方向に手振れが
生じた場合に関する。(a)は手振れがない状態を示
し、L1は撮像レンズ200の光学系201の主点から
被写体Oまでの距離、L2は光学系201の主点から撮
像素子110までの距離を表す。(b)はディジタルカ
メラ100がX軸方向(水平)にxだけ平行に移動した
場合を示す。撮像素子110上における像振れ量Δx
は、Δx=x・L2/L1で表される。L1≫L2の場
合、像振れ量Δxはほとんど無視することができる。
(c)はディジタルカメラ100がY軸方向(垂直)に
yだけ平行に移動した場合を示す。撮像素子110上に
おける像振れ量Δyも同様に、Δy=y・L2/L1で
表される。L1≫L2の場合、像振れ量Δyもほとんど
無視することができる。(d)はディジタルカメラ10
0がZ軸方向(光軸方向)にzだけ平行に移動した場合
を示す。この場合、被写体Oまでの距離L1がL1+z
に変化し、ぼけの原因となる。しかしながら、L1≫L
2の場合、撮像素子110上の像はほとんどぼけること
なく、また像の大きさもほとんど変化しない。このよう
に、X軸方向及びY軸方向の平行移動の場合、それに起
因する像振れは、被写体Oまでの距離L1に反比例し、
遠方の被写体に対する像振れはほとんど問題とはならな
い。また、Z軸方向の平行移動は像振れを起こさない。
【0037】これに対して、図5は、X軸、Y軸及びZ
軸の回りに回転振れが生じた場合に関する。(a)はデ
ィジタルカメラ100がX軸方向にθxだけ回転した場
合を示す。撮像素子110上ではY軸方向の像振れとな
って現れ、像振れ量Δyは、Δy=L2tanθxで表
される。(b)はディジタルカメラ100がY軸方向に
θyだけ回転した場合を示す。撮像素子110上ではX
軸方向の像振れとなって現れ、像振れ量Δxは、Δx=
L2tanθyで表される。(c)はディジタルカメラ
100がZ軸方向にθzだけ回転した場合を示す。撮像
素子110上の像はθz回転する。このように、X軸、
Y軸、Z軸回りの回転振れは、被写体Oまでの距離に関
係なく、直接像振れに影響する。遠方の被写体に対する
像振れは、専ら回転振れがその原因である。従って、本
実施形態では、X軸、Y軸及びZ軸回りの回転振れ量を
検出すべく、X軸角速度センサ121、Y軸角速度セン
サ122、Z軸角速度センサ123を用いている。
【0038】像振れを防止するには、撮像素子110の
積分時間を手振れ限界積分時間T0以下にすれば良い。
撮像素子110としてCCDを用いた場合、その感度は
ISO100のフィルムと同程度である。そこで、撮像
素子110の感度をSV5とし、撮像レンズ200の光
学系201の開放F値をAV4(F4)、撮像レンズ2
00の撮像光学系201の焦点距離f=30mm、補正
係数k=1とする。この場合、手振れ限界積分時間T0
=TV5(1/30秒)である。
【0039】ここで、被写体輝度をBV5と仮定する
と、その被写体に適した露光量EVは、EV=BV+S
Vであるので、EV10となる。また、EV=AV+T
Vであるので、適正績分時間T1はTV6(1/60
秒)となり、手振れは生じない。これから逆算すると、
被写体輝度がBV4までは手振れが生じないことにな
る。
【0040】一方、被写体輝度がBV4以下の場合(例
えば、BV3とする)、適正積分時間T1=TV4(1
/15秒)となり、手持ち撮影では手振れが生じる可能
性が極めて高くなる。そこで、本発明のディジタルカメ
ラでは、このような手持ち撮影で手振れが生じる可能性
がある場合に、手振れを防止すべく第1及び第2の手振
れ防止撮像機能が設けられている。
【0041】第1の手振れ防止撮像は、モニタ装置13
0にモニタ画像を表示するだけで、撮像した画像を記録
しないモードにおける手振れ防止に関する。
【0042】前述のように、撮像素子110の実画面サ
イズは140万画素であるが、モニタ装置130の画素
は約8万画素しかない。従って、モニタ装置130に画
像を表示するだけであれば、撮像素子110の画素のう
ち、縦方向に4個及び横方向に4個の合計16個の画素
データのうち1つの画素データがあればよい。そこで、
第1の手振れ防止撮像機能では、撮像素子110の各画
素データを加算処理せずにそのまま出力する画素不加算
モードと、隣接する2つの画素データを加算して1つの
画素データとして出力する2画素加算モードと、隣接す
る上下左右合計4個の画素データを加算して1つの画素
データとして出力する4画素加算モードの3つの撮像素
子制御モードを用意している。
【0043】画素不加算モードの場合、撮像素子110
の各画素の電荷量がそのまま画素データとして出力され
る。2画素加算モードの場合、隣接する2つの画素の電
荷量が加算されるので、画像データ数は1/2になる
が、個々の画像データの感度は約2倍になる。すなわ
ち、2画素加算モードを選択した場合、画素密度が1/
2で、かつ感度が2倍の撮像素子を用いるのと等価であ
り、適正露光時間T1が1/2になる。同様に、4画素
加算モードの場合、隣接する上下左右合計4個の画素の
電荷量が加算されるので、画素データ数が1/4になる
が、個々の画像データの感度は約4倍になる。すなわ
ち、4画素加算モードを選択した場合、画素密度が1/
4で、かつ感度が4倍の撮像素子を用いるのと等価であ
り、適正露光時間T1が1/4になる。
【0044】適正積分時間T1が手振れ限界積分時間T
0と等しいかそれよりも短い場合、適正積分時間T1で
撮像した画像に手振れは生じないので、画素不加算モー
ドを選択する。一方、適正積分時間T1が手振れ限界積
分時間T0よりも長い場合、適正積分時間T1と手振れ
限界積分時間T0の比に応じて2画素加算モード又は4
画素加算モードのいずれかを選択する。上記具体例で
は、2画素加算モードを選択した場合、被写体輝度がB
V3でも手振れは生じない。また、4画素加算モードを
選択した場合、被写体輝度がBV2でも手振れは生じな
い。
【0045】なお、本実施形態では4画素加算モードま
でしか予定していないが、8画素加算モードや16画素
加算モードを設定しても良い。4画素加算モードでも対
応できない場合、後述するように、4画素加算モードで
撮像した複数の画像データを合成して1つの画像データ
を得るように構成しても良い。
【0046】第2の手振れ防止撮像は、記録媒体等に画
像データを記録し、マイクロコンピュータ等を介してプ
リンタ等に出力するモードにおける手振れ防止に関す
る。すなわち、第2の手振れ防止撮像は、手振れがな
く、かつ高画質の画像を得ることを目的としているの
で、上記第1の手振れ防止撮像における画素不加算モー
ドで、かつ手振れ限界積分時間T0かそれよりも短い積
分時間で撮像した複数の画像データを合成して1つの最
終画像データを得る。さらに、最初の画像を撮像してか
ら、第2回目以降の各画像の撮像までの間に、カメラの
位置が動いているので、第2回目以降の画像データを補
正し、最初の画像データに加算していく。
【0047】なお、第2の手振れ防止撮像においても、
個々の画像は手振れ限界積分時間か又はそれよりも短い
積分時間で撮像されるので、露光不足状態ではあるけれ
ども、像振れ(手振れ)はない。また、最初に撮像した
画像を基準として、第2回目以降に撮像された画像の位
置を補正して画像合成を行うので、厳密には撮像素子1
10から読み出された画像の位置補正であって、手振れ
限界積分時間で撮像し、手振れが生じた画像の補正(手
振れ補正)とはその意味合いが異なる。
【0048】基本動作シーケンス(メインルーチン) 次に、第1の実施形態に係るディジタルカメラの基本動
作シーケンスについて、図6〜7に示すフローチャート
を用いて説明する。
【0049】まず、カメラボディ100のメインスイッ
チ(図示せず)がオンされると、全体制御部300は、
撮像素子110の初期化や撮像レンズ200の撮影可能
状態設定等の起動処理を行う(ステップ#10)。次
に、全体制御部300は、メインスイッチがオフされた
か否かを判断し(ステップ#15)、メインスイッチが
オンされ続けている場合、シャッターレリーズボタン1
01の第1スイッチS1がオンしているか否かを判断す
る(ステップ#20)。第1スイッチS1がオフの場合
(ステップ#20でNO)、全体制御部300は、電源
スイッチオンから一定時間経過したか否かを判断し(ス
テップ#25)、一定時間第1スイッチS1がオンされ
ない場合(ステップ#25でYES)、電池消耗を防止
するため、全体制御部300は、ステップ#95の終了
処理にジャンプする。また、ステップ#15においてメ
インスイッチがオフされた場合もステップ#95の終了
処理にジャンプする。
【0050】ステップ#25で一定時間が経過していな
い場合、全体制御部300は、メインスイッチオンを確
認しながら第1スイッチS1がオンされるのを待つ。前
述のように、第1スイッチS1はシャッターレリーズボ
タン101に指を載せた状態又はシャッターレリーズボ
タンを途中まで押し込んだ状態でオンするので、第1ス
イッチS1のオンにより、ユーザーが撮影状態に入って
いることがわかる。
【0051】第1スイッチS1がオンされると(ステッ
プ#20でYES)、全体制御部300は次に、シャッ
ターレリーズボタン101の第2スイッチS2がオンさ
れたか否かを判断する(ステップ#30)。第2スイッ
チS2がオンされた場合、ユーザーは記録保存用の画像
の撮像を指示しているので、ステップ#50にジャンプ
して上記第2の手振れ防止撮像により撮像を行う。
【0052】一方、第2スイッチS2がオンされていな
い場合(ステップ#30でNO)、ユーザーはモニタ用
の画像を求めているので、モニタ用の画像を撮像するた
めに、積分時間演算部302は、測光センサ301の出
力信号から被写体輝度を測定し(ステップ#35)、撮
像レンズ200の光学系201の焦点距離f及び絞り値
(Fナンバー)から、適正積分時間T1及び手振れ限界
積分時間T0を演算する(ステップ#40)。
【0053】適正積分時間T1及び手振れ限界積分時間
T0が演算されると、全体制御部300はこれらの値に
応じて、上記第1の手振れ防止撮像における画素不加算
モード、2画素加算モード又は4画素加算モードのいず
れかの撮像モードを選択し(ステップ#45)、そのモ
ードに従って手振れ防止撮像を行う(ステップ#5
0)。ステップ#45におけるモード選択及びステップ
#50における手振れ防止撮像の詳細は後述する。ステ
ップ#50における手振れ防止撮像により手振れのない
画像が撮像されると、全体制御部300は、画像データ
蓄積部307や画像データ処理部308を制御してモニ
タ装置130の画面上に再生する(ステップ#55)。
【0054】次に、全体制御部300は、シャッターレ
リーズボタン101の第2スイッチS2がオンされたか
否かを判断する(ステップ#60)。第2スイッチS2
がオンされるまで、上記ステップ#15〜#50を繰り
返す。第2スイッチS2がオンされると、ユーザーは記
録用の画像を求めているので、ステップ#35において
既に被写体輝度が測定されている場合であっても、積分
時間演算部302は、改めて測光センサ301の出力信
号から被写体輝度を測定し(ステップ#65)、撮像レ
ンズ200の光学系201の焦点距離f及び絞り値(F
ナンバー)から、適正積分時間T1、手振れ限界積分時
間T0、撮像回数C及び制御積分時間T2を演算する
(ステップ#70)。一例として、撮像回数Cは、適正
積分時間T1を手振れ限界積分時間T0で割ったものを
整数化したもの、すなわちT2=INT(T1/T0)
である。また、制御積分時間T2は、適正積分時間T1
を撮像回数Cで割ったものとする。この場合、T2≒T
0となる。なお、制御積分時間T2はこれに限定され
ず、手振れ限界積分時間T0以下であれば良い。従っ
て、例えば、T2=T1/(C+j)、(但し、jは1
以上の任意の整数)又はT2=T1/j・C、(但し、
jは1以上の任意の数)としても良い。
【0055】撮像回数C及び制御限界積分時間T2が演
算されると、全体制御部300は、上記第2の手振れ防
止撮像手順に従って手振れ防止撮像を行う(ステップ#
75)。ステップ#75における手振れ防止撮像の詳細
は後述する。ステップ#75において、振れのない画像
が撮像されると、記録装置140は、最終画像データを
記憶媒体141に記録する(ステップ#80)。なお、
最終画像データをモニタ装置130に再生しても良い。
【0056】最終画像データが記録されると、全体制御
部300はシャッターレリーズボタン101の第1スイ
ッチS1がオフされたか否か、すなわちユーザーがシャ
ッターレリーズボタン101から指を離したか否かを判
断する(ステップ#85)。第1スイッチS1がオンの
ままの場合(ステップ#85でNO)、ユーザーは続け
て画像を撮像する意思があるので、ステップ#30に戻
って次の撮像に備える。
【0057】第1スイッチがオフされた場合(ステップ
#85でYES)、全体制御部300はメインスイッチ
がオフされたか否かを判断する(ステップ#90)。メ
インスイッチがオンのままの場合(ステップ#90でN
O)、ステップ#20に戻って第1スイッチS1がオン
されるのを待つ。一方、メインスイッチがオフされた場
合(ステップ#90でYES)、撮像素子110や撮像
レンズ200を待機状態にする等の終了処理を行い(ス
テップ#95)、撮像を終了する。
【0058】モード選択サブルーチン 次に、ステップ#45におけるモード選択サブルーチン
の詳細について、図8に示すフローチャートを参照しつ
つ説明する。
【0059】まず、シャッターレリーズボタン101の
第1スイッチS1がオンしているが第2スイッチS2が
オンしていない場合、積分時間演算部302は、適正積
分時間T1が手振れ限界積分時間T0以下であるか否か
を判断する(ステップ#100)。
【0060】適正積分時間T1が手振れ限界積分時間T
0以下である場合(ステップ#100でYES)、その
まま適正積分時間T1で撮像素子110を駆動しても手
振れのない適正な画像が得られる。そこで、全体制御部
300は、画素不加算モードを選択し(ステップ#11
5)する。さらに、撮像回数設定部303は、撮像回数
Cとして、演算を行うことなくC=1を設定する(ステ
ップ#120)。これと並行して、積分時間演算部30
2は、適正積分時間T1を制御積分時間T2として(T
2=T1)設定する(ステップ#125)。
【0061】適正積分時間T1が手振れ限界積分時間T
0よりも長い場合、適正積分時間T1で撮像すると手振
れが生じる可能性が高いので、積分時間演算部302
は、適正積分時間T1が手振れ限界積分時間T0の2倍
の積分時間2・T0以下であるか否かを判断する(ステ
ップ#130)。
【0062】適正積分時間T1が手振れ限界積分時間T
0の2倍の積分時間2・T0以下の場合(ステップ#1
30でYES)、2画素加算モードで撮像することによ
り、手振れがなく、かつ適正な露光量の画像が得られ
る。そこで、全体制御部300は、2画素加算モードを
選択する(ステップ#135)。さらに、撮像回数設定
部303は、撮像回数Cとして、演算を行うことなくC
=1を設定する(ステップ#140)。これと並行し
て、積分時間演算部302は、適正積分時間T1の1/
2の積分時間を制御積分時間T2として(T2=T1/
2)設定する(ステップ#145)。
【0063】一方、適正積分時間T1が手振れ限界積分
時間T0の2倍の積分時間2・T0よりも長い場合(ス
テップ#130でNO)、上記2画素加算モードで撮像
しても、なお手振れが生じる可能性が高い。そこで、全
体制御部300は、4画素加算モードを選択する(ステ
ップ#150)。本実施形態では、4画素加算モードま
でしか用意していないため、4画素加算モードで撮像し
ても1回の撮像で適正な露光量の画像が得られるとは限
らない。そこで、撮像回数設定部303は、適正積分時
間T1及び手振れ限界積分時間T0に基づいて、撮像回
数Cを演算する(ステップ#155)。撮像回数Cは整
数であるので、適正積分時間T1を手振れ限界積分時間
T0で割ったものを切り上げて整数化する。なお、適正
積分時間T1が手振れ限界積分時間T0の4倍の積分時
間4・T0以下の場合、1回の撮像により、手振れがな
くかつ適正な露光量の画像が得られるので、C=1が設
定される。次に、撮像回数Cが設定されると、積分時間
演算部302は、適正積分時間T1を撮像回数Cで割っ
たものを制御積分時間T2として(T2=T1/C)設
定する(ステップ#160)。
【0064】以上のように、撮像モード、撮像回数及び
制御積分時間T2が設定されると、モード選択サブルー
チンを終了し、図9〜10に示す手振れ防止撮像サブル
ーチンに移行する。図6〜7のステップ#50における
手振れ防止撮像サブルーチンとステップ#75における
手振れ防止撮像サブルーチンは基本的に同じであるの
で、両者をあわせて説明する。
【0065】手振れ防止撮像サブルーチン 次に、ステップ#50又は#75における手振れ防止撮
像サブルーチンを図9〜10に示す。まず、手振れ防止
撮像サブルーチンを開始すると、全体制御部300は、
検出モードを設定する(ステップ#200)。
【0066】第1の手振れ防止撮像では、モニタ装置1
30上に表示するための画像を得ることを目的としてい
るので、完璧な画像データ補正は必要なく、高周波のみ
の補正で表示上の効果は充分である。また、高周波のみ
を補正するので、後述する撮像素子110の画像読み出
し位置が撮像素子110の周辺に近付きすぎることもな
く、後にシャッターレリーズボタン101の第2スイッ
チS2がオンされ、記録用の画像を撮像する場合に、画
像データ補正できない状態を回避することができる。従
って、高周波成分(5〜20Hz)のみを補正すべく、
検出モードとして高周波モードを選択する。
【0067】一方、第2の手振れ防止撮像の場合、記録
用の画像データを取り込むので、低周波から高周波まで
全域(0.1〜20Hz)での最高の画像データ補正を
行う必要がある。そのため、検出モードとして全域(低
周波)モードを選択する。なお、低周波を0.1Hzか
らとしているのは、角速度センサ121〜123の有す
るDCドリフト誤差の影響を受けないようにするためで
ある。なお、人がカメラを手持ちで撮像する場合、0.
1〜20Hz程度の振れを検出すれば充分であり、それ
以外の周波数はノイズと考えてカットすればよい。
【0068】検出モードが設定されると、全体制御部3
00は、撮像回数計数用のカウンタnをリセット(n=
0)し(ステップ#205)、撮像素子駆動部304を
制御して撮像素子110の積分(撮像)を開始する(ス
テップ#210)。撮像素子110の積分を開始する
と、積分開始からの時間が上記設定された制御積分時間
T2に達したか否か、すなわち積分が終了したか否かを
判断する(ステップ#215)。
【0069】撮像素子110の積分が終了すると、手振
れ検出部312は、手振れ検出の初期データを取り込む
(ステップ#220)。具体的には、X軸角速度センサ
121、Y軸角速度センサ122、Z軸角速度センサ1
23による各軸の回りの回転量(アナログデータ)を、
X軸検出処理回路309、Y軸検出処理回路310、Z
軸検出処理回路311によりそれぞれA/D変換し、d
etx(0)、dety(0)、detz(0)として
メモリに記憶する。
【0070】これと並行して、全体制御部300は、画
像データ読出部305を制御して、撮像素子110から
の画像データを読み出し(ステップ#225)、撮像素
子110の画面中央位置(x=0、y=0)のデータを
取り込む(ステップ#230)。読み出した画像データ
は最初の画像データであるので、画像データ補正部30
6による画像データの補正を行わずに、読み出した画像
データ(現在画像データ)を画像データ蓄積部307に
転送し、記憶(蓄積)する(ステップ#235)。
【0071】画像データを画像データ蓄積部307に記
憶すると、全体制御部300は、カウンタnのカウント
数を1つ進め(ステップ#240)、撮像回数nが設定
された撮像回数Cに達したか否かを判断する(ステップ
#245)。この場合、最初の撮像であり、n=1であ
る。少なくとも2回以上撮像する場合(ステップ#24
5でNO)、全体制御部300は、撮像素子制御部30
4を制御して、撮像素子110による第2回目の画像の
積分(撮像)を開始する(ステップ#250)。撮像素
子110の積分を開始すると、積分開始からの時間が上
記設定された制御積分時間T2に達したか否か、すなわ
ち積分が終了したか否かを判断する(ステップ#25
5)。
【0072】撮像素子110の積分が終了すると、手振
れ検出部312は、手振れ検出データdetx(n)、
dety(n)、detz(n)(この場合、n=1)
を取り込む(ステップ#260)。手振れ検出データを
取り込むと、全体制御部300は、先に取り込んでおい
た手振れ検出初期データを用いて手振れ量Δdetx、
Δdety、Δdetzを算出する(ステップ#26
5)。手振れ量の算出は以下の式に従う。
【0073】 Δdetx=detx(n)−detx(0) Δdety=dety(n)−dety(0) Δdetz=detz(n)−detz(0) 手振れ量を算出すると、全体制御部300は、振れ検出
量から振れ補正量に変換するための計数変換を行う(ス
テップ#270)。計数変換は以下の式に従う。
【0074】px=ax・Δdety py=ay・Δdetx degz=az・Δdetz 但し、axはY軸回りの回転振れ量ΔdetyからX軸
方向の画像読み出し位置pxを算出するための変換係
数、ayはX軸回りの回転振れ量ΔdetxからY軸方
向の画像読み出し位置pyを算出するための変換係数、
azはZ軸回りの回転振れ量ΔdetzからZ軸回りの
画像回転量degzを算出するための変換係数である。
【0075】計数変換が完了すると、画像データ補正部
306は、撮像素子110から画像データを読み出す範
囲を補正するためのX方向及びY方向の位置補正データ
px及びpyを読み出し(ステップ#275)、画面中
心を補正位置に移動させた後、画像データ読出部305
を制御して、撮像素子110上の所定範囲の画素データ
(各画素の電荷量)を画像データとして読み出す(ステ
ップ#280)。
【0076】所定範囲の画像データが読み出されると、
画像データ補正部306は、Z軸回りの画像回転量de
gzを用いて、読み出した画像データを−degz分回
転させる(ステップ#285)。この画像データ補正処
理により、最初に撮像した画像データに対して、第2回
目に撮像した画像データは、ユーザーの手振れによるカ
メラの移動量が補正された画像データとなる。補正され
た画像データは、画像データ蓄積部307に蓄積される
(ステップ#290)。このように、画像データを逐次
補正しながら画像データ蓄積部307に蓄積することに
より、補正前の画像データを一時的に記憶するための一
時記憶メモリが不要となる。また、画像データの処理速
度が速い場合、画像撮像後、モニタ装置130に画像が
再生されるまでの待ち時間がほとんどないというメリッ
トを有する。
【0077】補正された画像データを蓄積すると、ステ
ップ#240に戻って、カウンタnのカウント数を1つ
進め、撮像回数nが設定された撮像回数Cに達したか否
かを判断する(ステップ#245)。撮像回数nが設定
された撮像回数Cに達するまで、ステップ#250〜#
290を繰り返す。撮像回数nが設定された撮像回数C
に達すると、画像データ蓄積部307には、適正露光量
の画像データ(電荷量)が蓄積されているので、手振れ
防止撮像ルーチンを終了し、ステップ#55の画像再生
サブルーチンか又はステップ#80の画像データ記録サ
ブルーチンに移行する。
【0078】ここで、ステップ#275〜#285にお
ける画像データ補正処理を図11(a)及び図11
(b)に示す。図11(a)中、点S1は最初に撮像さ
れた画像における画面中心を表し、点S2は第2回目に
撮像された画像における画面中心を表す。また、点S1
上の十字は最初に撮像された画像中のX軸方向及びY軸
方向の空間周波数成分を表し、点S2上の十字は点S1
上の十字がZ軸回りに回転したものを表す。
【0079】図11(a)からわかるように、最初の撮
像から第2回目の撮像までの間に、カメラがX軸回り及
びY軸回りに回転振れすることにより、撮像素子110
上の画像がX軸方向及びY軸方向にそれぞれ(px,p
y)だけ平行移動している。また、Z軸回りの回転振れ
により画像がZ軸回りにdegz回転している。なお、
図11(a)中点線で示す領域R1,R2は、それぞれ
点S1,S2を中心とする読み出し画像サイズを表す。
領域R2をX軸方向及びY軸方向にそれぞれ(−px,
−py)平行移動させると、領域R2と領域R1が完全
に重複する(自明につき図示せず)。しかしながら、領
域R2の画像は領域R1の画像に対してZ軸回りにde
gzだけ回転したままであり、両者をそのまま合成する
ことはできない。
【0080】そこで、図11(b)に示すように、点S
2を点S1上に移動させた状態で、領域R2を点S2を
中心として−degz回転させる。このように画像デー
タの読み出し位置をX軸方向及びY軸方向に平行移動さ
せ、かつ読み出した画像データをZ軸回りに回転させる
ことにより、第2回目の撮像による画像を最初に撮像し
た画像上に完全に一致するように合成することができ
る。さらに、回転させた領域R2と領域R1の重複部分
は、1点鎖線で示す実画面サイズR0よりも大きいの
で、合成した画像の周辺部においても、画像データの欠
けや露光量むら等は生じない。
【0081】なお、X軸方向及びY軸方向の補正は、撮
像素子110からの画像データの読み出し領域R2をX
軸方向及びY軸方向に平行移動させることにより可能で
あり、データを読み出すべき画素のX軸方向及びY軸方
向のアドレスにそれぞれ移動量に応じた一定画素数を一
律に加算又は減算する等のソフトウエア処理により、比
較的容易に対処することができる。一方、Z軸回りの回
転補正をソフトウエアで処理しようとすると、回転中心
に対する画素の距離に応じて、画素のアドレスに加算又
は減算すべき画素数が変化するため、処理が非常に複雑
となり、また処理時間が非常に長くなる。そのため、Z
軸回りの回転補正に関しては、専用のIC等を用いてハ
ードウエア的に処理することが望ましい。
【0082】また、X軸方向及びY軸方向の補正とZ軸
回りの回転補正をそれぞれ独立して行う場合、画像デー
タ補正の順序としては、上記のようにX軸方向及びY軸
方向の補正を行った後、Z軸回りの回転補正を行うこと
が望ましい。その理由は、Z軸回りの回転補正を専用の
ICを用いてハードウエア的に処理する場合、画面中心
S1の回りにしか回転させることができない。もし、先
にZ軸回りの回転補正を行い、その後X軸方向及びY軸
方向の補正を行うとすれば、図12に示すように、点S
2が点S1の位置には重ならず、画像合成を行うことが
できない。
【0083】図12(a)は、図11(a)に示す点S
1,S2及びそれらの上の十字を拡大誇張して描いたも
のである。また、点S2'及び1点鎖線で示す十字は、
点S2及びその上の十字を画面中心である点S1の回り
に−degz回転させたものである。図12(b)中点
S"及び2点鎖線で示す十字は、図12(a)における
点S2'からX軸方向及びY軸方向に(−px、−p
y)平行移動させた状態を示す。図からわかるように、
先にZ軸回りの回転補正を行い、後からX軸方向及びY
軸方向の平行移動を行うと、点S2の写像は点S1には
重ならず、点S1とは異なる位置に移動する。このよう
に補正された画像を無理に合成すると、X軸方向及びY
軸方向にずれた画像(2線ぼけしたような画像)が得ら
れる。従って、上記のように画像補正を行う順序は重要
である。
【0084】画像再生サブルーチン 次に、図6〜7におけるステップ#55の画像再生サブ
ルーチンを図13に示す。前述のように、撮像素子11
0の実画面サイズに相当する画素数は約140万画素で
ある。これに対して、モニタ装置130の画素数は約8
万画素である。従って、画像再生に当たり、撮像素子1
10の16個の画素データから表示用の1つの画素デー
タを作成すればよい。
【0085】ステップ#50において画像データが得ら
れると、画像データ処理部308は、ステップ#45に
おいて選択された撮像モードが4画素加算モードか否か
を判断する(ステップ#300)。4画素加算モードが
選択されている場合(ステップ#300でYES)、画
像データ処理部308は4画素加算モードを選択し(ス
テップ#305)、以下のような画像データ処理を行
い、表示用画像データを作成する。
【0086】ステップ#50において画像データ蓄積部
307の各画素に蓄積されている画像データ(電荷量)
は、上下左右に隣接する4画素分を加算してちょうど適
正な露光量となる。従って、画像データ処理部308
は、画像データ蓄積部307に蓄積されている画像デー
タを読み出し(ステップ#310)、モニタ装置130
の1画素に対応する撮像素子110の16個の画素デー
タから上下左右に隣接する4個の画素データを読み出し
て加算するか、あるいは、16個の画素データを全て加
算した後、それを1/4にして、1画素分の表示用画素
データを作成する。この処理を約8万画素全てについて
実行し、表示用画像データを作成する(ステップ#31
5)。
【0087】ステップ#45において、4画素加算モー
ドが選択されていない場合(ステップ#300でN
O)、画像データ処理部308は、ステップ#45にお
いて選択された撮像モードが2画素加算モードか否かを
判断する(ステップ#320)。2画素加算モードが選
択されている場合(ステップ#320でYES)、画像
データ処理部308は2画素加算モードを選択し(ステ
ップ#325)、以下のような画像データ処理を行い、
表示用画像データを作成する。
【0088】ステップ#50において画像データ蓄積部
307の各画素に蓄積されている画像データ(電荷量)
は、左右に隣接する2画素分を加算してちょうど適正な
露光量となる。従って、画像データ処理部308は、画
像データ蓄積部307に蓄積されている画像データを読
み出し(ステップ#330)、モニタ装置130の1画
素に対応する撮像素子110の16個の画素データから
左右に隣接する2個の画素データを読み出して加算する
か、あるいは、16個の画素データを全て加算した後、
それを1/8にして、1画素分の表示用画素データを作
成する。この処理を約8万画素全てについて実行し、表
示用画像データを作成する(ステップ#335)。
【0089】ステップ#45において、画素不加算モー
ドが選択されている場合(ステップ#320でNO)、
画像データ処理部308は画素不加算モードを選択し
(ステップ#340)、以下のような画像データ処理を
行い、表示用画像データを作成する。
【0090】ステップ#50において画像データ蓄積部
307の各画素に蓄積されている画像データ(電荷量)
は、ちょうど適正な露光量となっている。従って、画像
データ処理部308は、画像データ蓄積部307に蓄積
されている画像データを読み出し(ステップ#34
5)、モニタ装置130の1画素に対応する撮像素子1
10の16個の画素データからいずれかの画素データを
読み出すか、あるいは、16個の画素データを全て加算
した後、それを1/16にして、1画素分の表示用画素
データを作成する。この処理を約8万画素全てについて
実行し、表示用画像データを作成する(ステップ#35
0)。
【0091】表示用画像データが作成されると、表示用
画像データを表示用データメモリに記憶し(ステップ#
355)、NTSC信号やPAL信号又はRGB各色の
ディジタル信号に変換した後、一定間隔でモニタ装置1
30に出力する(ステップ#360)。これにより、画
像表示サブルーチンを終了する。
【0092】画像データ記録サブルーチン 次に、図6〜7におけるステップ#80の画像データ記
録サブルーチンを図14に示す。ステップ#75で記録
用の画像データが画像データ蓄積部307に蓄積される
と、全体制御部300は記録装置140を制御して、画
像データ蓄積部307に蓄積されている画像データを読
み出し(ステップ#400)、読み出した画像データを
間引いて、表示用又は画像内容確認用のサムネル画像デ
ータ(例えば、縦100画素、横140画素)を作成す
る(ステップ#405)。さらに、読み出した画像デー
タを、例えばJPEG圧縮等を用いてデータ圧縮する
(ステップ#410)。
【0093】さらに、ファイルネーム、画像の解像度、
圧縮率等の所定のヘッダデータを作成し(ステップ#4
15)、ヘッダデータ、サムネル画像データ及び品画像
データを合成して1つのファイルとし(ステップ#42
0)、合成したデータを記録媒体141(図1参照)に
記録し(ステップ#425)、画像データ記録サブルー
チンを終了する。
【0094】(第2の実施形態)次に、本発明のカメラ
システムの第2の実施形態について、図面を参照しつつ
説明する。なお、第2の実施形態に係るディジタルカメ
ラの構成及び各構成要素の配置は第1の実施形態の場合
とほぼ同様であるため、共通する部分の説明を省略し、
相違点を中心に説明する。
【0095】第2の実施形態に係るディジタルカメラの
制御回路150のブロック構成を図15に示す。
【0096】上記第1の実施形態では、第2回目以降の
画像を撮像するごとに画像データ補正部306により画
像データを補正し、補正した画像データを画像データ蓄
積部307に蓄積するように構成した。一方、第2の実
施形態では、第2回目以降の画像を撮像すると、画像デ
ータを画像データ一時記憶部314に一時的に記憶する
と共に、各画像を撮像した時点における手振れ検出結果
も手振れ検出結果記憶部313に記憶する。
【0097】所定数の撮像が完了すると、全体制御部3
00は、手振れ検出結果記憶部313に記憶されている
手振れ検出データを用いて画像データ補正部306を制
御し、第2回目以降に撮像した画像の画像データ補正を
行い、画像データ蓄積部307に記憶されている最初の
画像データ上に蓄積していく。
【0098】次に、制御回路150のうち、画像データ
補正に関する主要部分の構成を図16に示す。手振れ検
出結果記憶部313及び画像データ一時記憶部314
は、それぞれ複数撮像される画像データに対応して、複
数の記憶領域313a,314aが割り当てられてい
る。撮像素子110により画像が撮像されるごとに、画
像データは、画像データ一時記憶部314の撮像番号に
対応する記憶領域に314aに、また画像を撮像したと
きの手振れ検出結果は、手振れ検出結果記憶部313の
撮像番号に対応する記憶領域313aにそれぞれ記憶さ
れる。
【0099】手振れ検出結果に関するデータは、それほ
ど大きな容量を必要としないが、余裕を持って、手振れ
検出結果記憶部313の各記憶領域313aを大きめに
確保することが好ましい。例えば、露光量EV値で3段
分の手振れ防止を行う場合、23=8回分のデータを記
憶できるように8領域設定する。なお、手振れ防止の段
数及び記憶領域数はこれに限定されず、目標とする手振
れ防止段数に応じて適宜設定すればよい。
【0100】画像データ一時記憶部314も、手振れ防
止段数に応じて、手振れ検出結果記憶部313の記憶領
域313aと同数の記憶領域314aが設けられてい
る。本実施形態の場合、撮像素子110により撮像され
た1つの画像データを記憶するのに必要なメモリ容量は
約1.9MB(メガバイト)である。従って、上記数値
例による最大8回分の画像データを、データ圧縮せずに
保存しようとすると、非常に大きなメモリ容量を必要と
し、ディジタルカメラのコストアップの要因となる。従
って、必要に応じて、画像データを圧縮して保存するこ
とが好ましい。画像データの圧縮に関しては後述する。
【0101】画像データ補正部306は、アフィン変換
部306aと読出領域設定部306bとからなる。第2
の実施形態では、画像データ補正方法として、X軸、Y
軸及びZ軸回りの回転振れを同時に補正するアフィン変
換を行う。アフィン変換の詳細は後述する。また、撮像
素子110の各画素データの内、画像データとして読み
出す方法に関しても後述する。
【0102】基本動作シーケンス(メインルーチン) 次に、第2の実施形態に係るディジタルカメラの基本動
作シーケンスについて、図17〜18に示すフローチャ
ートを用いて説明する。
【0103】まず、カメラボディ100のメインスイッ
チ(図示せず)がオンされると、全体制御部300は、
撮像素子110の初期化や撮像レンズ200の撮影可能
状態設定等の起動処理を行う(ステップ#10)。次
に、全体制御部300は、メインスイッチがオフされた
か否かを判断し(ステップ#15)、メインスイッチが
オンされ続けている場合、シャッターレリーズボタン1
01の第1スイッチS1がオンしているか否かを判断す
る(ステップ#20)。第1スイッチS1がオフの場合
(ステップ#20でNO)、全体制御部300は、電源
スイッチオンから一定時間経過したか否かを判断し(ス
テップ#25)、一定時間第1スイッチS1がオンされ
ない場合(ステップ#25でYES)、電池消耗を防止
するため、全体制御部300は、ステップ#95の終了
処理にジャンプする。また、ステップ#15においてメ
インスイッチがオフされた場合もステップ#95の終了
処理にジャンプする。
【0104】ステップ#25で一定時間が経過していな
い場合、全体制御部300は、メインスイッチオンを確
認しながら第1スイッチS1がオンされるのを待つ。前
述のように、第1スイッチS1はシャッターレリーズボ
タン101に指を載せた状態又はシャッターレリーズボ
タンを途中まで押し込んだ状態でオンするので、第1ス
イッチS1のオンにより、ユーザーが撮影状態に入って
いることがわかる。
【0105】第1スイッチS1がオンされると(ステッ
プ#20でYES)、全体制御部300は次に、シャッ
ターレリーズボタン101の第2スイッチS2がオンさ
れたか否かを判断する(ステップ#30)。第2スイッ
チS2がオンされた場合、ユーザーは記録保存用の画像
の撮像を指示しているので、ステップ#50にジャンプ
して上記第2の手振れ防止撮像により撮像を行う。
【0106】一方、第2スイッチS2がオンされていな
い場合(ステップ#30でNO)、ユーザーはモニタ用
の画像を求めているので、モニタ用の画像を撮像するた
めに、積分時間演算部302は、測光センサ301の出
力信号から被写体輝度を測定し(ステップ#35)、撮
像レンズ200の光学系201の焦点距離f及び絞り値
(Fナンバー)から、適正積分時間T1及び手振れ限界
積分時間T0を演算する(ステップ#40)。
【0107】適正積分時間T1及び手振れ限界積分時間
T0が演算されると、全体制御部300はこれらの値に
応じて、上記第1の手振れ防止撮像における画素不加算
モード、2画素加算モード又は4画素加算モードのいず
れかの撮像モードを選択する(ステップ#45)。撮像
モードが選択されると、特に4画素加算モードが選択さ
れると複数の画像を撮像するので、画像データ一時記憶
部314のメモリ容量や撮像回数から、画像データ圧縮
を行うか否か及び画像データ圧縮方法等の画像データ記
録設定を行う(ステップ#47)。画像データ記録設定
されると、ステップ#45で設定されたモードに従って
手振れ防止撮像を行う(ステップ#50)。ステップ#
45におけるモード選択及びステップ#50における手
振れ防止撮像の詳細は後述する。ステップ#50におけ
る手振れ防止撮像により手振れのない画像が撮像される
と、全体制御部300は、画像データ蓄積部307や画
像データ処理部308を制御してモニタ装置130の画
面上に再生する(ステップ#55)。
【0108】次に、全体制御部300は、シャッターレ
リーズボタン101の第2スイッチS2がオンされたか
否かを判断する(ステップ#60)。第2スイッチS2
がオンされるまで、上記ステップ#15〜#50を繰り
返す。第2スイッチS2がオンされると、ユーザーは記
録用の画像を求めているので、ステップ#35において
既に被写体輝度が測定されている場合であっても、積分
時間演算部302は、改めて測光センサ301の出力信
号から被写体輝度を測定し(ステップ#65)、撮像レ
ンズ200の光学系201の焦点距離f及び絞り値(F
ナンバー)から、適正積分時間T1、手振れ限界積分時
間T0、撮像回数C及び制御積分時間T2を演算する
(ステップ#70)。一例として、撮像回数Cは、適正
積分時間T1を手振れ限界積分時間T0で割ったものを
整数化したもの、すなわちT2=INT(T1/T0)
である。また、制御積分時間T2は、適正積分時間T1
を撮像回数Cで割ったものとする。この場合、T2≒T
0となる。なお、制御積分時間T2はこれに限定され
ず、手振れ限界積分時間T0以下であれば良い。従っ
て、例えば、T2=T1/(C+j)、(但し、jは1
以上の任意の整数)又はT2=T1/j・C、(但し、
jは1以上の任意の数)としても良い。
【0109】撮像回数C及び制御限界積分時間T2が演
算されると、全体制御部300は、画像データ一時記憶
部314のメモリ容量や撮像回数Cから、画像データ圧
縮を行うか否か及び画像データ圧縮方法等の画像データ
記録設定を行い(ステップ#72)、上記第2の手振れ
防止撮像手順に従って手振れ防止撮像を行う(ステップ
#75)。ステップ#72における画像データ圧縮方法
及びステップ#75における手振れ防止撮像の詳細は後
述する。ステップ#75において、振れのない画像が撮
像されると、記録装置140は、最終画像データを記憶
媒体141に記録する(ステップ#80)。なお、最終
画像データをモニタ装置130に再生しても良い。
【0110】最終画像データが記録されると、全体制御
部300はシャッターレリーズボタン101の第1スイ
ッチS1がオフされたか否か、すなわちユーザーがシャ
ッターレリーズボタン101から指を離したか否かを判
断する(ステップ#85)。第1スイッチS1がオンの
ままの場合(ステップ#85でNO)、ユーザーは続け
て画像を撮像する意思があるので、ステップ#30に戻
って次の撮像に備える。
【0111】第1スイッチがオフされた場合(ステップ
#85でYES)、全体制御部300はメインスイッチ
がオフされたか否かを判断する(ステップ#90)。メ
インスイッチがオンのままの場合(ステップ#90でN
O)、ステップ#20に戻って第1スイッチS1がオン
されるのを待つ。一方、メインスイッチがオフされた場
合(ステップ#90でYES)、撮像素子110や撮像
レンズ200を待機状態にする等の終了処理を行い(ス
テップ#95)、撮像を終了する。
【0112】なお、ステップ#45におけるモード選択
サブルーチン、ステップ#55における画像再生サブル
ーチン及びステップ#80における画像データ記録サブ
ルーチンは上記第1の実施形態の場合と同様であるた
め、その説明を省略する。
【0113】手振れ防止撮像サブルーチン 次に、ステップ#50及び#75における手振れ防止撮
像サブルーチンを図19〜20に示す。まず、手振れ防
止撮像サブルーチンを開始すると、全体制御部300
は、検出モードを設定する(ステップ#500)。
【0114】第1の実施形態の場合と同様に、ステップ
#50の第1の手振れ防止撮像では、高周波成分(5〜
20Hz)のみを補正すべく、検出モードとして高周波
モードを選択する。また、ステップ#75の第2の手振
れ防止撮像では、低周波から高周波まで全域(0.1〜
20Hz)での最高の画像データ補正を行うために、検
出モードとして全域(低周波)モードを選択する。
【0115】検出モードが設定されると、全体制御部3
00は、撮像回数計数用のカウンタnをリセット(n=
1)し(ステップ#505)、撮像素子駆動部304を
制御して撮像素子110の積分(撮像)を開始する(ス
テップ#510)。これと並行して、手振れ検出部31
2は、手振れ検出データ、すなわち、X軸角速度センサ
121、Y軸角速度センサ122、Z軸角速度センサ1
23による各軸の回りの回転量(アナログデータ)を、
X軸検出処理回路309、Y軸検出処理回路310、Z
軸検出処理回路311を介してを取り込む(ステップ#
515)。
【0116】撮像素子110の積分を開始すると、全体
制御部300は、積分開始からの時間が上記設定された
制御積分時間T2に達したか否か、すなわち積分が終了
したか否かを判断する(ステップ#520)。
【0117】撮像素子110の積分が終了すると、全体
制御部300は、手振れ検出部312からの手振れ検出
データdetxn、detyn、detzn(この場
合、n=1)を手振れ検出結果記憶部313の該当する
記憶領域313aに記憶する(ステップ#525)。
【0118】読出領域設定部306は、撮像素子110
の各画素データのうち、画像データとして読み出す領域
を設定する(ステップ#530)。画像データ読出領域
の設定方法について以下に説明する。
【0119】第1の方法は、画像データ読出領域の中心
を撮像素子110の画面中心(0,0)に固定し、手振
れを考慮して画像データ読出領域を順次拡大する。X軸
方向の読出範囲をqx、Y軸方向の読出範囲qをqy、
nをカウンタのカウント数として、qx,qyは以下の
式で与えられる。
【0120】qx=1400+(n−1)・20 qy=1000+(n−1)・20 上記式から明らかなように、撮像を繰り返すごとに画像
データ読出領域が拡がっていく。なお、撮像素子110
の有効領域は有限であるので(図3参照)、この方法で
は撮像可能回数に一定の限界がある。
【0121】第2の方法は、画像データ読出領域の中心
をX軸方向及びY軸方向の手振れ検出位置(px,p
y)として移動させ、Z軸回りの回転振れを考慮して、
撮像を繰り返すごとに画像データ読出領域を順次少しず
つ拡大する。X軸方向の読出範囲をqx、Y軸方向の読
出範囲qをqy、nをカウンタのカウント数として、q
x,qyは以下の式で与えられる。
【0122】qx=1400+(n−1)・10 qy=1000+(n−1)・10 第3の方法は、画像データ読出領域の中心をX軸方向及
びY軸方向の手振れ検出位置(px,py)として移動
させ、Z軸回りの回転振れを考慮して、画像データ読出
領域を最初から余裕を持って大きめに設定し、その範囲
を固定する。X軸方向の読出範囲をqx、Y軸方向の読
出範囲qをqyとして、qx,qyは以下の式で与えら
れる。
【0123】qx=1400+100 qy=1000+100 画像データ読出領域が設定すると、全体制御部300
は、画像データ読出部305を制御して、撮像素子11
0からの画像データを読み出し(ステップ#535)、
必要に応じて読み出した画像データを圧縮し(ステップ
#540)、画像データを画像データ一時記憶部314
の該当する記憶領域314aに記憶する(ステップ#5
45)。
【0124】ここで、ステップ#540におけるデータ
圧縮方法の一例について説明する。第1の画像データ圧
縮方法は、2つの画像データ、例えば最初に撮像された
画像データと第2回目以降に撮像された画像データの差
を求め、最初の画像データと最初の画像データに対する
各画像の差分データを、当該2つの画像データとして記
憶することにより、画像データの圧縮を行う。この差分
データ圧縮方法は、データ圧縮率は低いが処理速度が速
いというメリットがある。
【0125】第2の画像データ圧縮方法は、各画像デー
タにJPEG圧縮をかける。この方法によれば、差デー
タを記憶する第1のデータ圧縮方法に比べて、処理時間
を要するが、データ圧縮率が大きいため、画像データ一
時記憶部314のメモリ容量を大きくできない場合に有
効である。
【0126】なお、画像データ圧縮方法はこれらに限定
されず、GIF等のその他の画像データ圧縮方法を用い
ても良い。また、これらの画像データ圧縮方法を複数用
意しておき、撮像回数Cに応じて適宜最適な画像データ
圧縮方法を選択するように構成しても良い。
【0127】画像データ圧縮方法選択フローチャートを
図21に示す。まず、全体制御部300は、撮像回数C
が2以下か否かを判断する(ステップ#700)。撮像
回数Cが1又は2の場合(ステップ#700でYE
S)、記憶すべき画像データはそれほど多くないので、
全体制御部300は、画像データを圧縮せずそのまま画
像データ一時記憶部314に記憶する(ステップ#70
5)。
【0128】撮像回数が2よりも大きい場合、全体制御
部300は、撮像回数Cが4以下か否かを判断する(ス
テップ#710)。撮像回数Cが3又は4の場合(ステ
ップ#710でYES)、全体制御部300は上記差分
データ圧縮方法を選択し、最初に撮像された画像データ
と最初の画像データに対する各画像の差分データを、画
像データ一時記憶部314に記憶する(ステップ#71
5)。
【0129】撮像回数Cが5以上の場合(ステップ#7
10でNO)、全体制御部300は、撮像回数Cが8以
下か否かを判断する(ステップ#720)。撮像回数C
が5〜8の場合(ステップ#720でYES)、全体制
御部300は上記JPEG圧縮方法を選択し、圧縮率1
/4で各画像データを圧縮し、画像データ一時記憶部3
14に記憶する(ステップ#725)。
【0130】撮像回数Cが9以上の場合(ステップ#7
20でNO)、全体制御部300は上記JPEG圧縮方
法を選択し、圧縮率1/Cで各画像データを圧縮し、画
像データ一時記憶部314に記憶する(ステップ#73
0)。
【0131】図19〜20に示すフローチャートに戻っ
て、ステップ#545で画像データを画像データ一時記
憶部314に記憶すると、全体制御部300は、撮像回
数nが設定された撮像回数Cに達したか否かを判断する
(ステップ#550)。この場合、最初の撮像であり、
n=1である。少なくとも2回以上撮像する場合(ステ
ップ#550でNO)、全体制御部300は、カウンタ
nのカウント数を1つ進め(ステップ#555)、ステ
ップ#510に戻って、撮像素子110による第2回目
の画像の積分(撮像)を開始する。
【0132】撮像回数nが設定された撮像回数Cに達す
ると(ステップ#550でYES)、全体制御部300
は、画像データ補正部306を制御して、手振れ検出結
果記憶部313に記憶されている手振れ検出結果を用い
て、画像データ一時記憶部314に記憶されている画像
データの補正を行う。
【0133】画像データの補正を開始すると、全体制御
部300は、別のカウンタmをリセット(m=1)し
(ステップ#560)、手振れ検出結果記憶部313か
ら手振れ検出データdetx(m)、dety(m)、
detz(m)(但し、n≧m≧1)を取り込み(ステ
ップ#565)、各画像を撮像した時点における手振れ
量Δdetx、Δdety、Δdetzを算出するを算
出する(ステップ#570)。
【0134】手振れ量の算出は以下の式に従う。
【0135】 Δdetx=detx(m)−detx(1) Δdety=dety(m)−dety(1) Δdetz=detz(m)−detz(1) 手振れ量を算出すると、全体制御部300は、振れ検出
量から振れ補正量に変換するための計数変換を行う(ス
テップ#575)。計数変換は以下の式に従う。
【0136】px=ax・Δdety py=ay・Δdetx degz=az・Δdetz 但し、axはY軸回りの回転振れ量ΔdetyからX軸
方向の画像読み出し位置pxを算出するための変換係
数、ayはX軸回りの回転振れ量ΔdetxからY軸方
向の画像読み出し位置pyを算出するための変換係数、
azはZ軸回りの回転振れ量ΔdetzからZ軸回りの
画像回転量degzを算出するための変換係数である。
【0137】計数変換が完了すると、画像データ補正部
306は、画像データ一時記憶部314に一時的に記憶
していた画像データを再度読み出す(ステップ#58
0)。この時、画像データが圧縮して記憶されている場
合、画像データを補正するために展開する(ステップ#
585)。
【0138】所定範囲の画像データが読み出されると、
画像データ補正部306のアフィン変換部306aは、
以下の補正式に基づいて補正を行う。
【0139】
【数3】
【0140】ここで、(Xi,Yi)は補正前のある画
素データの座標であり、(Xo,Yo)は補正後の座標
である。アフィン変換によれば、例えば図11(a)及
び(b)に示したX軸方向及びY軸方向のシフト(−p
x、−py)及びZ軸回りの回転(−degz)の補正
を同時に行うことができる。
【0141】この画像データ補正処理により、最初に撮
像した画像データに対して、第2回目以降に撮像した画
像データは、ユーザーの手振れによるカメラの移動量が
補正された画像データとなる。画像データを補正する
と、読み出し領域設定部306bは、画像表示及び記録
に必要な領域、例えば固体撮像素子110の画面中心S
1を基準とする実画面サイズ(図3参照)の範囲を指定
し、その範囲の画素データを画像データとして、画像デ
ータ蓄積部307に蓄積する(ステップ#600)。
【0142】補正された画像データを蓄積すると、全体
制御部300は、カウンタのカウント数mが設定された
撮像回数Cに達したか否かを判断する(ステップ#60
5)。カウント数mが撮像回数Cに達していない場合、
カウンタを1つ進め(ステップ3610)、カウント数
mが設定された撮像回数Cに達するまで、ステップ#5
65〜#605を繰り返す。カウント数mが設定された
撮像回数Cに達すると、画像データ蓄積部307には、
適正露光量の画像データ(電荷量)が蓄積されているの
で、手振れ防止撮像ルーチンを終了し、ステップ#55
の画像再生サブルーチンか又はステップ#80の画像デ
ータ記録サブルーチンに移行する。
【0143】(その他の実施形態)上記第1の実施形態
では、画像データ補正方法として、X軸回り及びY軸回
りの回転振れ補正を撮像素子110からの画像データの
読み出し位置の平行移動により行い、Z軸回りの回転振
れ補正を画像の回転により行うように構成したが、これ
に限定されるものではなく、第2の実施形態のようにア
フィン変換を用いても良い。
【0144】また、第2の実施形態では、画像データ補
正方法としてアフィン変換を用いたが、これに限定され
るものではなく、第1の実施形態のようにX軸回り及び
Y軸回りの回転振れ補正とZ軸回りの回転振れ補正を異
なる方法で行っても良い。
【0145】また、上記各実施形態では、ディジタルカ
メラにおいて、被写体が低輝度の場合に、手振れ限界積
分時間か又はそれよりも短い積分時間で撮像した複数の
画像を合成して適正な露光量の1つの画像データを得る
場合について例示したが、これに限定されるものではな
く、被写体を複数の部分に分割して撮像し、撮像した各
画像データを補正した後、それらを合成して1つの画像
データを作成し、撮像素子の見かけ上の解像度を高くし
たり、あるいは撮像レンズの画角を見かけ上拡げるよう
な用途に応用することが可能である。
【0146】さらに、ディジタルカメラに限定される手
振れ補正機能を有するビデオカメラの手振れ補正に応用
することも可能である。
【0147】
【発明の効果】上記説明したように、本発明のカメラシ
ステムは、基準時点から画像を撮像するまでの間のカメ
ラの移動量を検出して、撮像素子から画像データを読み
出す範囲を補正しうるカメラシステムであって、画像デ
ータの補正は、撮像光学系の光軸を座標軸の1つとする
直交座標系の各軸回りの回転振れ補正であり、光軸回り
の回転振れと、光軸に直交する2軸回りの回転振れとを
アフィン変換により同時に補正することを特徴とする。
すなわち、アフィン変換を用いることにより、X軸、Y
軸及びZ軸回りの回転振れを同時に補正することができ
るので、画像データ補正に要する時間を非常に短くする
ことが可能となる。
【0148】また、撮像素子は実画面サイズよりも大き
な有効範囲を有し、画像データ読み出し範囲を実画面サ
イズよりも大きくすることにより、先に撮像した画像上
に補正した画像を合成する際、画面周辺部における画像
データ不足を防止することが可能となる。
【0149】また、複数の画像データを同時に記憶可能
であり、1つの基準画像データ以外の画像データを圧縮
して、前記基準画像データ容量よりも小さい容量の一時
記憶領域に記憶し、撮像条件に応じて少なくとも圧縮方
法及び圧縮率のいずれか一方を変更するように構成する
ことにより、撮像条件、例えば被写体輝度、撮像回数、
画像データ読み出し範囲、基準時点から画像を撮像する
までの時間等に応じて、限られた画像データ一時記憶領
域を有効に利用することができる。
【0150】また、前記複数の画像データを用いて1つ
の画像を合成するように構成することにより、例えば撮
像光学系の画角よりも広い範囲の画像等、任意の画像が
得られる。特に、手振れ限界積分時間又はそれよりも短
い積分時間で、被写体の略同一部分を複数回撮像するこ
とにより、被写体輝度が低い場合でも手振れのない鮮明
な画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラシステムの第1の実施形態であ
るディジタルカメラの構成及び各構成要素の配置を示す
図である。
【図2】第1の実施形態における制御回路150のブロ
ック構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態で使用する撮像素子110にお
ける実画面サイズ(記録画像サイズ)、有効領域及び読
み出し画像サイズの関係を示す図である。
【図4】手振れの種類と像振れ量の関係を示す図であ
り、(a)は手振れがない状態、(b)はカメラがX軸
方向(水平)にxだけ平行に移動した状態、(c)はカ
メラがY軸方向(垂直)にyだけ平行に移動した状態、
(d)はカメラがZ軸方向(光軸方向)にzだけ平行に
移動した状態を示す。
【図5】手振れの種類と像振れ量の関係を示す図であ
り、(a)はカメラがX軸方向にθxだけ回転した状
態、(b)はカメラがY軸方向にθyだけ回転した状
態、(c)はカメラがZ軸方向にθzだけ回転した状態
を示す。
【図6】第1の実施形態に係るディジタルカメラの基本
動作シーケンスを示すフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートの続きである。
【図8】図6〜7に示すフローチャートのステップ#4
5におけるモード選択サブルーチンを示すフローチャー
トである。
【図9】図6〜7に示すフローチャートのステップ#5
0又は#75における手振れ防止撮像サブルーチンを示
すフローチャートである。
【図10】図9のフローチャートの続きである。
【図11】第1の実施形態における画像データ補正処理
を示す図である。
【図12】先にZ軸回りの回転補正を行い、その後X軸
方向及びY軸方向の補正を行うと、画像合成を行うこと
ができないことを示す図である。
【図13】図6〜7におけるステップ#55の画像再生
サブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】、図6〜7におけるステップ#80の画像デ
ータ記録サブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】本発明のカメラシステムの第2の実施形態で
あるディジタルカメラにおける制御回路150のブロッ
ク構成を示す図である。
【図16】第2の実施形態における制御回路150のう
ち、画像データ補正に関する主要部分の構成を示す図で
ある。
【図17】第2の実施形態に係るディジタルカメラの基
本動作シーケンスを示すフローチャートである。
【図18】図17に示すフローチャートの続きである。
【図19】図17〜18に示すフローチャートのステッ
プ#50及び#75における手振れ防止撮像サブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図20】図19のフローチャートの続きである。
【図21】画像データ圧縮方法選択サブルーチンを示す
フローチャートである。
【符号の説明】
100 :カメラボディ 101 :シャッターレリーズスイッチ 110 :撮像素子 121 :X軸角速度センサ 122 :Y軸角速度センサ 123 :Z軸角速度センサ 130 :モニタ装置 140 :記録装置 141 :記録媒体 150 :制御回路 200 :撮像レンズ 201 :光学系 301 :測光センサ 302 :積分時間演算部 303 :撮像回数設定部 304 :撮像装置駆動部 305 :画像データ読出部 306 :画像データ補正部 306a:アフィン変換部 306b:読出領域設定部 307 :画像データ蓄積部 308 :画像データ処理部 309 :X軸検出処理回路 310 :Y軸検出処理回路 311 :Z軸検出処理回路 312 :手振れ検出部 313 :手振れ検出結果記憶部 313a:記憶領域 314 :画像データ一時記憶部 314a:記憶領域
フロントページの続き Fターム(参考) 5C022 AA00 AA13 AB17 AB22 AB55 AC03 AC32 AC42 AC54 AC55 AC56 AC69 5C024 AA01 BA01 CA11 CA17 DA07 EA02 EA08 FA01 FA08 GA11 HA13 HA14 HA17 HA21 HA24 HA27

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準時点から画像を撮像するまでの間の
    カメラの移動量を検出して、撮像素子からの画像データ
    を補正するカメラシステムであって、画像データの補正
    は、撮像光学系の光軸を座標軸の1つとする直交座標系
    の各軸回りの回転振れ補正であり、光軸回りの回転振れ
    と、光軸に直交する2軸回りの回転振れとをアフィン変
    換により同時に補正することを特徴とするカメラシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 補正前の画素データの座標を(Xi,Y
    i)、補正後の座標を(Xo,Yo)、X軸方向の画像
    読み出し位置をpx、Y軸方向の画像読み出し位置をp
    y、Z軸回りの画像回転量をdegzとして、以下の補
    正式 【数1】 に基づいてアフィン変換を行うことを特徴とする請求項
    1記載のカメラシステム。
  3. 【請求項3】 前記撮像素子は実画面サイズよりも大き
    な有効領域を有し、画像データ読み出し範囲を実画面サ
    イズよりも大きくすることを特徴とする請求項1又は2
    記載のカメラシステム。
  4. 【請求項4】 基準時点から画像を撮像するまでの時間
    に応じて、画像データ読み出し範囲を変化させることを
    特徴とする請求項3記載のカメラシステム。
  5. 【請求項5】 複数の画像データを同時に記憶可能であ
    り、1つの基準画像データ以外の画像データを圧縮し
    て、前記基準画像データ容量よりも小さい容量の一時記
    憶領域に記憶し、撮像条件に応じて少なくとも圧縮方法
    及び圧縮率のいずれか一方を変更することを特徴とする
    請求項1から3のいずれかに記載のカメラシステム。
  6. 【請求項6】 前記撮像条件は、少なくとも被写体輝
    度、撮像回数、画像データ読み出し範囲、基準時点から
    画像を撮像するまでの時間のいずれかであることを特徴
    とする請求項5記載のカメラシステム。
  7. 【請求項7】 前記複数の画像データを用いて1つの画
    像を合成することを特徴とする請求項5又は6記載のカ
    メラシステム。
  8. 【請求項8】 前記複数の画像データは、被写体の略同
    一部分を複数回撮像して得られたものであることを特徴
    とする請求項7記載のカメラシステム。
  9. 【請求項9】 各画像データは、手振れ限界積分時間又
    はそれよりも短い積分時間で撮像されることを特徴とす
    る請求項8記載のカメラシステム。
  10. 【請求項10】 第2回目以降に撮像された画像データ
    の読み出し範囲を徐々に拡大することを特徴とする請求
    項7から9のいずれかに記載のカメラシステム。
  11. 【請求項11】 最初の画像データを撮像してから第2
    回目以降の画像データを撮像するまでのカメラの移動量
    及び移動方向に応じて、画像データ読み出し範囲の中心
    を順次移動させることを特徴とする請求項10記載のカ
    メラシステム。
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