JP4134611B2 - 高圧放電ランプ点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶プロジュクター等に使われる高圧放電ランプを点灯するための高圧放電ランプ点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクター等の光源として用いられる交流点灯高圧放電ランプの点灯波形として60〜1000Hz程度の低周波の矩形波が用いられている。これは矩形波を用いることにより高圧放電ランプの音響共鳴による放電の不安定を避け、かつ直流的な変動の少ない光出力を期待できるからである。
なお、上記音響共鳴に関しては、交流点灯の高圧放電ランプのディメンジョンと封入物の圧力等で決まる共鳴周波数帯付近のエネルギー量の少ない電力を印加することにより避けられるので、具体的には例えば特許第2527421号公報に記載されるように5〜20%の高周波リップル含有率の直流或いはそれ以下のリップル含有率の低周波矩形波を作り出すことが行われている。
【0003】
図4(a)に放電ランプを交流矩形波で点灯させる点灯装置の一例を示す。
図4に示す点灯装置は、直流電圧が供給される降圧チョッパ回路1と、降圧チョッパ回路1の出力側に接続され、直流電圧を交流矩形波電圧に変換し放電ランプ3に供給するフルブリッジ型インバータ回路2(以下ではフルブリッジ回路2という)から構成される。なお、同図において、放電ランプ3に直列に接続されたインダクタンス要素L2は、放電ランプ始動時に高圧パルスを発生するイグナイタ装置(図示せず)のイグナイタトランスのインダクタンス、および、回路の寄生インダクタンス等のインダクタンス要素を示したものであり、また、イグナイタ装置が発生する高圧パルスをバイパスするためのパスコンCp1がフルブリッジ回路2の出力側に並列に接続されている。
降圧チョッパ回路1は、スイッチング素子Q1と、ダイオードD1とインダクタンスL1と平滑コンデンサC1から構成され、図示しない制御回路により上記スイッチング素子Q1のオン/オフ比が制御され、フルブリッジ回路2を介して放電ランプ3に供給される電流あるいは電力が制御される。
フルブリッジ回路2は、ブリッジ状に接続されたトランジスタやFETからなるスイッチング素子Q2〜Q5と、該スイッチング素子Q2〜Q5に逆並列に接続されたダイオードD2〜D5から構成される。
上記スイッチング素子Q2〜Q5は、図示しない駆動回路により駆動され、放電ランプ3に交流矩形波電流を供給して、放電ランプ3を点灯させる。
【0004】
すなわち、スイッチング素子Q2、Q5、スイッチング素子Q3、Q4を交互にオンにして、降圧チョッパ回路1→スイッチング素子Q2→放電ランプ3→インダクタンス要素L2→スイッチング素子Q5→降圧チョッパ回路1、および、降圧チョッパ回路1→スイッチング素子Q4→インダクタンス要素L2→放電ランプ3→スイッチング素子Q3→降圧チョッパ回路1の経路で放電ランプ3に交流矩形波電流を供給し、放電ランプ3を点灯させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図4(a)に示す点灯装置を用い、交流矩形波で放電ランプ3を点灯すると、極性反転時に放電ランプ3と直列につながれるインダクタンス要素L2からエネルギー放出が行われ、電流がダイオードD2〜D5等を経由して流れ、降圧チョッパ回路1の平滑コンデンサC1を充電し、その電圧を上昇させ、反対極性の波形の前部にオーバーシュートが生じることがある。
このオーバーシュートが放電ランプ3に投入される電力のオーバーシュートを生じ、その結果放電ランプ3から放射される明るさが変動する。
投射型のプロジェクター装置の光源に適用する場合には、このような明るさの変動はプロジェクターの画像品質を低下させるので、できるだけ小さくすることが望ましい。
【0006】
これを防ぐために、従来においては、図4(b)に示すように前記平滑コンデンサC1と並列に、抵抗RとダイオードD6の並列回路にコンデンサC2を直列接続した回路(以下、オーバーシュート抑止回路という)を接続し、平滑コンデンサC1ヘの前記インダクタンス要素L2からの充電による電圧上昇を減らし、反対極性の波形の前部のオーバーシュートを減らすことが行われていた。この回路の動作を説明すると、前記オーバーシュートがあると、ダイオードD6を介してコンデンサC2に充電され、この電荷が抵抗Rを介して放電する。抵抗Rは放電ランプ始動時にコンデンサC2から放電ランプに過大な突入電流が流入することを防止する。
しかし、前記インダクタンス要素L2からの充電による電圧上昇を少なくしようとすると、上記平滑コンデンサC1に並列に接続されるコンデンサC2の容量が大きくなる。
上記オーバーシュート抑止回路における抵抗の損失は負荷電圧が低く電流が大きい、点灯初期に最大になる。
更に、上記オーバーシュート抑止回路は、この点灯電源の応答速度を遅くする作用があり、始動初期の高圧放電ランプの放電状態が安定しない状態では、低い電圧から急速に高い電圧に変化しようとする場合がある。負荷変動に対する点灯電源の応答性が悪いと放電ランプの立ち消えを生じやすい。
【0007】
以上のように、従来のオーバーシュート抑止回路を用いた場合、始動初期の高圧放電ランプの放電状態が安定しない状態では、低い電圧から急速に高い電圧に変化しようとする場合があり、点灯電源の負荷変動に対する応答が悪いと立ち消えを生じやすい。
また、高圧放電ランプの始動初期の電圧が低く、電流の大きい状態での損失が大きくこれに耐える抵抗を備えると大きくなり小型軽量化の妨げになる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、本発明の目的は、オーバーシュートを少なくし放電ランプから放射される光の変動を低減化するとともに、低損失で軽量小型化を図ることができる高圧放電ランプ点灯装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、4個のスイッチング素子がブリッジ型に接続され、全てのスイッチング素子をオフとするデッドタイムを設けながら交流電流を高圧放電ランプに給電するインバータ回路を有する給電装置を備えた高圧放電ランプ点灯装置において、インバータ回路の前段に、平滑用コンデンサとして機能するともに、上記交流矩形波の極性切り替わり時に、高圧放電ランプと直列に接続されるインダクタンス要素に蓄えられたエネルギーにより充電される第1のコンデンサと、該第1のコンデンサと並列に接続され、少なくともスイッチ素子と、該スイッチ素子に直列に接続された第2のコンデンサとを有するオーバーシュート抑止回路を設ける。
そして、高圧放電ランプの始動初期はスイッチを開いておき、始動から一定の時間または電圧または電力または電流値または光量に到達してからスイッチを閉じ、上記オーバーシュート抑止回路を有効にする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の第1の実施例のオーバーシュート抑止回路を有する高圧放電ランプ点灯装置の構成を示す。
図1に示す点灯装置は、前記図4に示した点灯装置において、平滑コンデンサC1に並列に、第2のコンデンサC2に抵抗Rとスイッチ素子SWの並列回路を直列接続した本実施例のオーバーシュート抑止回路を接続したものである。
図1に示す点灯装置は、図4に示したものと同様、直流電圧が供給される降圧チョッパ回路1と、降圧チョッパ回路1の出力側に接続され、直流電圧を交流矩形波電圧に変換し放電ランプ3に供給するフルブリッジ型インバータ回路2(以下ではフルブリッジ回路2という)から構成される。
同図において、放電ランプ3に直列に接続されたインダクタンス要素L2は、前記図4と同様、放電ランプ始動時に高圧パルスを発生するイグナイタ装置(図示せず)のイグナイタトランスのインダクタンス、および、回路の寄生インダクタンス等のインダクタンス要素を示したものであり、また、イグナイタ装置が発生する高圧パルスをバイパスするためのパスコンCp1がフルブリッジ回路2の出力側に並列に接続されている。
【0010】
降圧チョッパ回路1は、前記したようにスイッチング素子Q1と、ダイオードD1とインダクタンスL1と平滑コンデンサC1から構成され、図示しない制御回路により上記スイッチング素子Q1のオン/オフ比が制御され、フルブリッジ回路2を介して放電ランプ3に供給される電流あるいは電力が制御される。
フルブリッジ回路2は、ブリッジ状に接続されたトランジスタやFETからなるスイッチング素子Q2〜Q5と、該スイッチング素子Q2〜Q5に逆並列に接続されたダイオードD2〜D5から構成される。
上記スイッチング素子Q2〜Q5は、前記したように、図示しない駆動回路により駆動され、放電ランプ3に交流矩形波電流を供給して、放電ランプ3を点灯させる。
上記スイッチング素子Q2〜Q5を駆動するに際し、スイッチング素子Q2〜Q5の同時オンを防止するため、交流矩形波の極性切り替わり時に、スイッチング素子Q2〜5を全てオフにする期間(デッドタイムTd)が設けられる。
なお、放電ランプ3に供給される交流矩形波出力の周波数は60〜1000Hzの範囲であり、例えば200Hzである。また、上記デッドタイムTdは、通常0.5μs〜10μsの範囲内であり、交流矩形波出力の周波数が200Hzの場合は、デッドタイムTdは例えば1μs程度に選定される。
【0011】
上記放電ランプ3は、前記したように投射型のプロジェクター装置等の光源として使用される例えばショートアーク型超高圧放電ランプであり、例えば以下の放電ランプを使用することができる。
・発光管の内容積:100mm3
・電極間距離:1.0mm
・水銀封入量:0.25mg/mm3
・希ガス:アルゴンを100Torr封入
また、上記放電ランプの点灯条件は以下の通りである。
・ランプ電力:80〜400Wの範囲であって、例えば200W
・ランプ電流:0.6〜7.0Aの範囲であって、例えば2.8A
・ランプ電圧:60〜130Vの範囲であって、例えば70V
【0012】
降圧チョッパ回路1の平滑コンデンサC1には、前記したように、第2のコンデンサC2に抵抗Rとスイッチ素子SWの並列回路を直列接続した本実施例のオーバーシュート抑止回路4が並列に接続されている。
上記スイッチ素子SWとしては、例えば、トランジスタ、FET等の半導体スイッチング素子やリレー等の機械的接点を用いることができ、高圧放電ランプの始動初期には、図示しない制御回路の出力によりオフ(接点開)状態とし、始動から一定時間経過後、あるいはランプ電圧、ランプ電力、もしくはランプ電流が所定の値に達したとき、もしくは放電ランプ3から放出される光量が所定の値に到達したとき、オン(接点閉)状態とされる。
また、上記スイッチ素子SWとして、温度上昇により抵抗値が減少するサーミスタ等の感熱素子を用いることができる。温度上昇により抵抗値が減少するサーミスタ等の感熱素子を用いた場合には、始動時に高い抵抗値となり、ランプ点灯後には自己発熱により自動的に抵抗値が減少して、実質的にオン状態となる。
【0013】
なお、サーミスタ等の感熱素子は温度が上昇してもある程度の抵抗値を持つので、その抵抗値によっては、上記スイッチ素子SWに並列に接続された抵抗Rは設けなくてもよい。また、FETの場合も、オン状態のときの抵抗値によっては、同様に抵抗Rを設けなくてもよい。
前記ショートアーク型超高圧放電ランプの点灯装置の場合、上記平滑コンデンサC1の容量は、0.1μF〜1μFの範囲であり、例えば0.47μFである。また、上記第2のコンデンサC2の容量は、0.1μF〜10μFの範囲であり、例えば2.2μFに選定され、また、上記抵抗Rの値は、例えば100kΩ程度である。
【0014】
次に本実施例の動作について説明する。
図1において、放電ランプの始動初期の間、オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWはオフ状態に保持される。このため、電源投入時、コンデンサC2に大きな突入電流が流れるのを防止することができる。
放電ランプ3の始動を開始し、フルブリッジ回路2が動作して放電ランプ3に交流矩形波電流が供給されると、交流矩形波の極性切り替わり時、インダクタンス要素L2に蓄えられたエネルギーにより、電流がダイオードD2〜D5等を介して、降圧チョッパ回路1の平滑コンデンサC1と上記オーバーシュート抑止回路4に流れ込む。
すなわち、上記極性切り替わり時に、インダクタンス要素L2に蓄えているエネルギーにより、電流がインダクタンス要素L2→放電ランプ3→ダイオードD2→平滑コンデンサC1およびオーバーシュート抑止回路4→ダイオードD5→インダクタンス要素L2、または、インダクタンス要素L2→ダイオードD4→平滑コンデンサC1およびオーバーシュート抑止回路4→ダイオードD3→放電ランプ3→インダクタンス要素L2のループで流れる。
【0015】
このとき、オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWは開いているので、オーバーシュート抑止回路4には、大きな電流が流れ込まない。
前記したように、上記オーバーシュート抑止回路における損失は負荷電圧が低く電流が大きい、点灯初期に最大になるが、上記のようにスイッチ素子SWが開いており、コンデンサC2に直列に大きな抵抗値をもつ抵抗Rが接続されているので、オーバーシュート抑止回路4には、大きな電流が流れ込まず、オーバーシュート抑止回路4の損失を小さく抑えることができる。
また、前記したように、始動初期の高圧放電ランプの放電状態が安定しない状態では、低い電圧から急速に高い電圧に変化しようとする場合があり、放電ランプの立ち消えを生じやすいが、上記のようにスイッチ素子SWが開いており、コンデンサC2に直列に抵抗Rが接続されているため、この点灯回路の応答速度を遅くなることがなく、放電ランプ3の立ち消えが生ずることがない。
なお、上記インダクタンス要素L2に蓄えられたエネルギーにより、電流が主に平滑コンデンサC1流れ込み、平滑コンデンサC1の両端電圧の上昇するが、この段階では、放電ランプ3は定常点灯状態ではないので、問題は生じない。
【0016】
ついで、始動から一定時間経過後、あるいはランプ電圧、ランプ電力、もしくはランプ電流が所定の値に達したとき、もしくは放電ランプ3から放出される光量が所定の値に到達したとき、オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWはオン(接点閉)状態とされる。
前記したように、交流矩形波の極性切り替わり時、インダクタンス要素L2に蓄えられたエネルギーにより、電流がダイオードD2〜D5等を介して、降圧チョッパ回路1の平滑コンデンサC1と上記オーバーシュート抑止回路4に流れ込む。 このとき、オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWがオンであるため、平滑コンデンサC1に並列にコンデンサC2が接続されることとなり、上記インダクタンス要素L2に蓄えられたエネルギーにより生ずる電流は、平滑コンデンサC1とオーバーシュート抑止回路4のコンデンサC2に流れ込み、平滑コンデンサC1およびコンデンサC2の電圧上昇(オーバーシュート)を抑えることができる。このため、放電ランプ3に投入される電力のオーバーシュートを小さくし、放電ランプ3から放射される明るさの変動を抑えることができる。
【0017】
図2は、上記オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWが開いている場合と、閉じている場合のスイッチング素子Q2,Q3(あるいはQ4,Q5)の接続点の電位と、コンデンサC1の電位、放電ランプ3に印加される駆動電圧、放電ランプ3の光出力を示す図である。
同図の実線は、上記スイッチ素子SWが開いている場合を示し、点線はスイッチング素子SWが閉じている場合を示す。同図に示すように、スイッチ素子SWを閉じてオーバーシュート抑止回路4を有効にすることにより、コンデンサC1への充電電圧のオーバーシュートを低減化し、光出力の変動を小さくすることができる。
以上のように、本実施例では、放電ランプの始動初期の間、オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWをオフ状態に保持しているので、電源投入時の突入電流を小さくすることができるともに、点灯回路の応答速度が遅くなることがなく、放電ランプ3の立ち消えが生ずるといった問題を回避することができる。
また、始動から一定時間経過後、あるいはランプ電圧、ランプ電力、もしくはランプ電流が所定の値に達したとき、もしくは放電ランプ3から放出される光量が所定の値に到達したとき、オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWはオン(接点閉)状態としているので、交流矩形波の極性切り替わり時に生ずるオーバーシュートを小さくすることができ、光出力の変動を小さくすることができ
る。
【0018】
図3は、本発明の第2実施例のオーバーシュート抑止回路を備えた高圧放電ランプ点灯装置の構成を示す図である。
図3に示す高圧放電ランプ点灯装置は、同図に示すように、抵抗R1とダイオードD6の並列回路と、コンデンサC2と、抵抗R2とスイッチ素子SWの並列回路とを直列に接続したオーバーシュート抑止回路4を前記図1に示したオーバーシュート抑止回路に換えて設けたものであり、その他の構成は図1に示したものと同様である。
上記オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWとしては、前記したように、トランジスタ、FET等の半導体スイッチング素子やリレー等の機械的接点を用いることができ、高圧放電ランプの始動初期には、図示しない制御回路の出力によりオフ(接点開)状態とし、始動から一定時間経過後、あるいはランプ電圧、ランプ電力、もしくはランプ電流が所定の値に達したとき、もしくは放電ランプ3から放出される光量が所定の値に到達したとき、オン(接点閉)状態とされる。
また、上記スイッチ素子SWとして、温度上昇により抵抗値が減少するサーミスタ等の感熱素子を用いることができる。
【0019】
図3に示すオーバーシュート抑止回路を設けることにより、前記第1の実施例と同様、始動初期には、スイッチ素子SWが開いているので、オーバーシュート抑止回路4の損失を小さく抑えることができ、また、この点灯回路の応答速度を遅くなることがないので、放電ランプ3の立ち消えを防止することができる。
また、始動から一定時間経過後、あるいはランプ電圧、ランプ電力、もしくはランプ電流が所定の値に達したとき、もしくは放電ランプ3から放出される光量が所定の値に到達したとき、オーバーシュート抑止回路4のスイッチ素子SWはオン(接点閉)状態とされるので、平滑コンデンサC1およびコンデンサC2の電圧上昇(オーバーシュート)を抑えることができる。
また、本実施例のオーバーシュート抑止回路においては、コンデンサC2に直列に、抵抗R1とダイオードD6の並列回路が接続されているので、コンデンサC2に充電された電荷により、放電ランプ3に突入電流が流れるのを防止することができる。
【0020】
なお、上記ではオーバーシュート抑止回路として、図1、図3のものを示したが、本発明におけるオーバーシュート抑止回路としては、少なくとも前記高圧放電ランプの点灯始動時には遮断されるスイッチ素子と、該スイッチ素子に直列に接続されたコンデンサを有し、放電ランプ始動初期には、該コンデンサに大電流が流れ込まず、放電ランプが始動し、定常点灯に移行した後は、平滑コンデンサに並列に上記コンデンサが接続され、オーバーシュートを抑止できるように構成されていればよく、その他の種々変形することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、平滑コンデンサと並列に少なくとも、スイッチ素子と、該スイッチ素子に直列に接続されたコンデンサを有するオーバーシュート抑止回路を接続し、高圧放電ランプの始動初期は上記スイッチ素子を開いておき、始動から一定の時間後、電圧、電力、電流値または放電ランプの光量が所定の値に到達してから上記スイッチ素子を閉じるようにしたので、低損失でオーバーシュートの少なく、始動初期における放電ランプの立ち消えを防止することができる高圧放電ランプの点灯装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のオーバーシュート抑止回路を有する高圧放電ランプ点灯装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施例における動作を説明する図である。
【図3】本発明の第2の実施例のオーバーシュート抑止回路の構成を示す図である。
【図4】放電ランプを交流矩形波で点灯させる点灯装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 降圧チョッパ回路
2 フルブリッジ回路
3 放電ランプ
4 オーバーシュート抑止回路
C1 平滑コンデンサ
C2 コンデンサ
SW スイッチ素子
R,R1,R2 抵抗
D1〜D6 ダイオード
L1 インダクタンス
L2 インダクタンス要素
Q1〜Q5 スイッチング素子
Claims (1)
- 石英ガラスからなる放電容器に一対の電極が対向配置した高圧放電ランプと、この高圧放電ランプに放電電流を供給する給電装置から構成される高圧放電ランプ点灯装置であって、
前記給電装置は、
4個のスイッチング素子がブリッジ型に接続されて、全てのスイッチング素子をオフとするデッドタイムを設けながら交流矩形波電流を前記高圧放電ランプに給電するインバータ回路と、
このインバータ回路の後段であって前記高圧放電ランプと直列に接続されたインダクタンス要素と、
前記インバータ回路の前段に設けられ、平滑用コンデンサとして機能するともに、上記交流矩形波の極性切り替わり時に、上記インダクタンス要素に蓄えられたエネルギーにより充電される第1のコンデンサと、
同じく、前記インバータ回路の前段であって、上記第1のコンデンサと並列に接続され、少なくとも前記高圧放電ランプの始動初期の間、オフ状態に保持され、始動から一定時間経過後、あるいはランプ電圧、ランプ電力、もしくはランプ電流が所定の値に達したとき、もしくは放電ランプから放出される光量が所定の値に到達したときオン状態とされるスイッチ素子と、該スイッチ素子に直列に接続された第2のコンデンサとを有するオーバシュート抑止回路を有する
ことを特徴とする高圧放電ランプ点灯装置。
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