JP4134498B2 - 誘導灯およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導灯およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種の表示用照明器具において、光源として熱陰極の蛍光灯に比べて小型で輝度の高い冷陰極蛍光灯を用いたものが提供されている。例えば、表示用照明器具の一種である誘導灯においては、光源として冷陰極蛍光灯を用いたいわゆる高輝度誘導灯が提供されている。
【0003】
この種の高輝度誘導灯としては、図65および図66に示すように、前面開口した器具本体10’と、器具本体10’の前面に取り付けられる表示ユニット20’と、冷陰極蛍光灯3を保持したランプホルダユニット30’とを備えた導光板式(若しくはパネル式と称される)の高輝度誘導灯が提供されている。ここにおいて、器具本体10’内には、冷陰極蛍光灯3を点灯させる点灯装置4などが収納されている。また、表示ユニット20’は、表示パネル21と、表示パネル21の後面側に配設された導光板22とを有し、導光板22の上端縁に対向配置した冷陰極蛍光灯3からの光を導光板22内での全反射により導光板22の下端縁側に導きながら導光板22の後面に設けた光拡散部に入射させ、光拡散部で拡散した光のうち、表示パネル21へ向かう光を表示パネル21の前方に出射するものである。また、ランプホルダユニット30’は、冷陰極蛍光灯3と反射板(図示せず)とこれらを保持するユニット本体たるランプホルダ31’とを備えている。ところで、図65および図66に示す高輝度誘導灯における冷陰極蛍光灯3の両端部には、図67に示すようにハーネス80のリード線83が半田付けされ(図67中の59は半田付け部を示す)、リード線83が半田付けされた両端部が絶縁性材料よりなるキャップ81により覆われている。したがって、施工時やランプ交換時には、冷陰極蛍光灯3の両端部のキャップ81近傍を施工者が両手で持って取り扱っている。ここに、ハーネス80のコネクタ82は器具本体10’内において点灯装置4に電線54を介して接続されたコネクタ84に接続されている。また、ランプホルダユニット30’は表示ユニット20’に取り付けられ、ランプホルダユニット30’が取り付けられた表示ユニット20’が器具本体10’に取り付けられる。
【0004】
なお、上述の高輝度誘導灯では、表示パネル21の表示面における輝度の均整度を高めるため、図65に示すように冷陰極蛍光灯3の有効発光長L1と導光板22の左右方向の幅L2とをほぼ同じとしてある。
【0005】
また、高輝度誘導灯としては、図69に示すように、器具本体10’内において表示パネル(図示せず)の後面側に冷陰極蛍光灯3を配置するためのランプホルダ57を配設し、器具本体10’内に配置した冷陰極蛍光灯3の光を直接的に表示パネルの前方へ出射する内照式の高輝度誘導灯も提供されている。この種の高輝度誘導灯においては、上述の冷陰極蛍光灯3の両端部近傍を手で持って器具本体10’内のランプホルダ57に冷陰極蛍光灯3を装着し、ハーネス80のコネクタ82を器具本体10側に設けられたコネクタ84(図70参照)に接続するようになっている。ここに、コネクタ84は点灯装置54に電線54を介して接続されている。
【0006】
また、両面に表示パネルを有する高輝度誘導灯は、図71に示すように、冷陰極蛍光灯3を2灯備えているので、冷陰極蛍光灯3の両端部近傍を手で持ってランプホルダ57に装着した後にハーネス80のリード線83を複数の整線具58により配線している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の高輝度誘導灯では、ハーネス80が接続された冷陰極蛍光灯3を施工者が直接手で扱うので、冷陰極蛍光灯3が破損してしまう恐れがあった。しかも、ハーネス80のコネクタ82を器具本体10’側のコネクタ84と接続した後に、電線83,54の後処理が必要であるが、電線83,54の後処理が施工者によって異なり漏れ電流が大きくなってしまう恐れがあった。
【0008】
また、ランプホルダユニット30’が取り付けられた表示ユニット20’を器具本体10’に取着するものでは、冷陰極蛍光灯3の取付時や交換時に器具本体10’から表示ユニット20’を着脱する必要があり、表示ユニット20’は重量が比較的大きいので、ランプホルダユニット30が取り付けられた表示ユニット20’が落下してしまう恐れがある。このため、器具本体10’に表示ユニット20’の落下防止機構を設けることも考えられるが、落下防止機構を設けると施工性が悪化してしまうという不具合があった。
【0009】
また、コネクタ82とコネクタ84とを接続した後にランプホルダユニット30’が取り付けられた表示ユニット20’を器具本体10’に取り付けるものでは、各コネクタ82,84に接続された各一対の電線83,54における高圧線と低圧線とを引き離す配線処理が困難なので、漏れ電流が大きくなってしまうという不具合があった。
【0010】
また、上述の導光板式の高輝度誘導灯では、冷陰極蛍光灯3の有効発光長L1を導光板22の幅L2とほぼ同じにしてあるので、ランプホルダユニット30の幅が器具本体10’に比べて大きくなり、外観がすっきりしないという不具合があった。
【0011】
また、ハーネス80の電線83が冷陰極蛍光灯3の両端部に半田付けで接続されているが、半田による固定方式の場合には冷陰極蛍光灯3のエージングが必要になるという不具合があった。
【0012】
また、上述の導光板式の高輝度誘導灯においては、反射板の内周面側に冷陰極蛍光灯3が配設され、反射板の外周面の略全体が合成樹脂成形品よりなるランプホルダ31’によって固定されているので、放熱性が悪く、冷陰極蛍光灯3の温度上昇に伴って冷陰極蛍光灯3の発光効率が低下してしまうという不具合があった。
【0013】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、光源の交換が容易で光源の破損を防止することができる誘導灯およびその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、前面開口した直方体状の器具本体内に光源を点灯させる点灯装置を備え、導光板を有する矩形状の表示ユニットが前記器具本体の前面に沿って設けられるとともに、前記導光板の上端縁に対向して前記光源が設けられ、前記点灯装置により前記光源を点灯させ前記表示ユニットにおける前記導光板の前面側の表示パネルを光らせる誘導灯であって、前記光源である冷陰極蛍光灯を保持し前記表示ユニットが前記器具本体に取り付けられた状態において前記表示ユニットの上縁に沿って配設され前記器具本体に着脱自在なランプホルダユニットを備え、前記ランプホルダユニットは、断面L字状であって前記器具本体の上部における左右の角部の内面に沿うように配列されたガイド片が後方に向かって連続一体に突設されていて前記器具本体の前面側で前記表示ユニットの表示面に略直交する方向に移動させて着脱可能であり、前記器具本体に配置されたコネクタに直接接続される接続端子を備えてなり、接続端子が一対設けられ冷陰極蛍光灯の両端の各リード線にそれぞれ接続され前記ランプホルダユニットの長手方向の両端部から後方へ向かって突出しており、且つ、ガイド片の突出寸法が接続端子の突出寸法に比べて大きく設定されるとともに、コネクタが前記器具本体において両側壁の上部の内側に配置されており接続端子が前方から挿入されることを特徴とするものであり、施工時や光源である冷陰極蛍光灯の交換時には比較的重量の大きな導光板を有する表示ユニットを器具本体から外すことなく冷陰極蛍光灯を保持したランプホルダユニットを着脱することができるので、施工時や冷陰極蛍光灯の交換時に施工者が冷陰極蛍光灯を直接触ることなくランプホルダユニットを扱えばよいから、施工や冷陰極蛍光灯の交換が容易になって冷陰極蛍光灯の破損を防止することができる。また、冷陰極蛍光灯の交換時に表示ユニットを器具本体に着脱する必要がないので、表示ユニットの落下の恐れがなく、表示ユニットの落下防止手段を設ける必要がないから、コスト上昇や作業性の悪化を招く落下防止手段を設けなくても安全性が高い。
【0015】
また、請求項1の発明では、前記ランプホルダユニットは、前記器具本体の前面側で前記表示ユニットの表示面に略直交する方向に移動させて着脱可能であるので、前記表示ユニットの表示面側に広がった空間を利用して前記ランプホルダユニットを着脱することができ、前記ランプホルダユニットの着脱が容易で操作性が良好であるから、天井直付けや壁取付など器具本体の取付方法に関わらず前記ランプホルダユニットの交換が容易になる。
【0016】
また、請求項1の発明では、前記ランプホルダユニットは、断面L字状であって前記器具本体の上部における左右の角部の内面に沿うように配列されたガイド片が後方に向かって連続一体に突設されていて、前記器具本体に配置されたコネクタに直接接続される接続端子を備えてなり、接続端子が一対設けられ冷陰極蛍光灯の両端の各リード線にそれぞれ接続され前記ランプホルダユニットの長手方向の両端部から後方へ向かって突出しており、且つ、ガイド片の突出寸法が接続端子の突出寸法に比べて大きく設定されるとともに、コネクタが前記器具本体において両側壁の上部の内側に配置されており接続端子が前方から挿入されるので、前記ランプホルダユニットの接続端子と器具本体側に配置されたコネクタとの接続構造を簡単にすることができるとともに器具本体におけるランプユニットの保持構造を簡単にすることができて低コスト化を図ることができ、その上、接続端子とコネクタとの接続を円滑に行うことができ、接続端子とコネクタとの接続を確実かつ安全に行うことができ、しかも冷陰極蛍光灯と器具本体側に設けたコネクタとを電線で接続する必要がないから、点灯装置が冷陰極蛍光灯を高周波点灯方式で点灯させる場合に電線の漏れ電流を減少させることができる。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記コネクタは、前記器具本体内に前記器具本体から突出しないように配置され、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットから突出し前記コネクタに挿入接続されるので、電源などを備えた器具本体側から端子を突出させる必要がなくて安全性を高めることができ、特に点灯装置が高周波点灯方式で冷陰極蛍光灯を点灯させる際の安全性を高めることができる。
【0018】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記器具本体から取り外すために前記器具本体から離れる向きの力を作用させるマイナスドライバの先端部を挿入可能な操作用凹部が長手方向の両側面にそれぞれ設けられているので、前記ランプホルダユニットの取り外し時に取り外し用のマイナスドライバやコインなどを操作用凹部に挿入して前記ランプホルダユニットが前記器具本体から離れる向きに力を作用させることにより、前記器具本体から前記ランプホルダユニットを取り外すことができる。
【0019】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記長手方向において前記各接続端子それぞれの外側の部位に、前記各接続端子に重なり前記コネクタと前記器具本体の側壁との間の隙間に挿入される感電防止脚が突設されているので、前記ランプホルダユニットの取り外し時に前記接続端子に取り外し用のマイナスドライバなどが接触するのを感電防止脚によって防ぐことができ、感電を防止することができる。
【0020】
請求項5の発明は、請求項2の発明において、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記器具本体から取り外すために前記器具本体から離れる向きの力を作用させるマイナスドライバの先端部を挿入可能な操作用凹部が長手方向の両側面にそれぞれ設けられ、前記長手方向において前記接続端子と重なり前記コネクタと前記器具本体の側壁との間の隙間に挿入される感電防止脚が前記操作用凹部と前記接続端子との間の部位から突設されているので、前記ランプホルダユニットの取り外し時に前記接続端子に取り外し用のマイナスドライバなどが接触するのを感電防止脚によって防ぐことができ、感電を防止することができるから安全性が高い。
【0021】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記冷陰極蛍光灯が直管形の冷陰極蛍光灯であって、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットにおいて、前記ランプホルダユニットに保持された前記冷陰極蛍光灯の両端に対応する部位よりも内側の部位から突出しているので、前記ランプホルダユニットにおいて前記冷陰極蛍光灯の長手方向に沿った方向の幅と表示ユニットの幅との差を小さくすることができ、外観が向上する。
【0022】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、前記ランプホルダユニットは、前記冷陰極蛍光灯と、前記冷陰極蛍光灯を囲む反射板と、前記冷陰極蛍光灯の両端に設けた前記各リード線にそれぞれ接続され前記器具本体に配置した前記コネクタにそれぞれ直接接続される一対の前記接続端子と、前記冷陰極蛍光灯および反射板が収納される合成樹脂製のユニット本体と、ユニット本体に組み込まれて前記冷陰極蛍光灯および反射板および前記接続端子を支持する合成樹脂製の一対のホルダブロックとを備えるので、従来のように冷陰極蛍光灯にハーネスを接続したランプホルダユニットに比べてランプホルダユニットの構成を簡単にできる。
【0023】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記ランプホルダユニットは、前記ユニット本体内の冷陰極蛍光灯の上方に放熱用の空間が設けられてなるので、天井直付け施工であっても冷陰極蛍光灯の温度上昇を抑制することができ、冷陰極蛍光灯の発光効率の低下を抑制することができる。
【0024】
請求項9の発明は、請求項7の発明において、前記ユニット本体は、前記冷陰極蛍光灯よりも上方の部位に放熱孔が貫設されているので、冷陰極蛍光灯で発生した熱を効率良く放熱させることができて冷陰極蛍光灯の温度上昇を抑制することができ、冷陰極蛍光灯の発光効率の低下を抑制することができる。
【0025】
請求項10の発明は、請求項8の発明において、前記ランプホルダユニットは、前記冷陰極蛍光灯の両端部を支持する薄肉のランプ支持部が設けられているので、放熱性を向上させることができて冷陰極蛍光灯の温度上昇を抑制することができ、冷陰極蛍光灯の発光効率の低下を抑制することができる。
【0026】
請求項11の発明は、請求項7記載の誘導灯の製造方法であって、前記一対のホルダブロックを冷陰極蛍光灯の接続端子を支持する位置間隔で成形時のランナーに形成される不要部により接続された状態となるようユニット本体と一体に成形し、前記一対のホルダブロックとユニット本体と前記不要部とからなる成形品を組立用のパレット上に載置し、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、前記不要部を切り離してホルダブロックから分離されたユニット本体の順にホルダブロックに組み込むことを特徴とし、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、ユニット本体を一方向から一対のホルダブロックに組み付けることができて組立作業が容易になり、しかも、ユニット本体と一対のホルダブロックとを一体に成形した成形品をパレット上に載置して組み立てを行っているので、ホルダブロックの紛失や配置誤りなどを防ぐことができ、作業効率が向上でき低コスト化を図ることができる。
【0027】
請求項12の発明は、請求項7記載の誘導灯の製造方法であって、ユニット本体と一対のホルダブロックとを一体に成形する金型のゲートをユニット本体を成形する本体成形部の中央部と両ホルダブロックを成形する各ホルダブロック成形部にそれぞれ設けるとともに、本体成形部と各ホルダブロック成形部とをそれぞれ連通させるランナーに樹脂溜まり部を設け、前記一対のホルダブロックを冷陰極蛍光灯の接続端子を支持する位置間隔でランナーに形成される不要部により接続された状態となるようユニット本体と一体に成形し、前記一対のホルダブロックとユニット本体と前記不要部とからなる成形品を組立用のパレット上に載置し、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、前記不要部を切り離してホルダブロックから分離されたユニット本体の順にホルダブロックに組み込むことを特徴とし、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、ユニット本体を一方向から一対のホルダブロックに組み付けることができて組立作業が容易になり、しかも、ユニット本体と一対のホルダブロックとを一体に成形した成形品をパレット上に載置して組み立てを行っているので、ホルダブロックの紛失や配置誤りなどを防ぐことができ、作業効率が向上でき低コスト化を図ることができる。また、本体成形部と各ホルダブロック成形部とをそれぞれ連通させるランナーに樹脂溜まり部を設けているので、ユニット本体およびホルダブロックにウェルドラインが生じるのを防ぐことができ、ユニット本体およびホルダブロックの外観及び機械的強度を高めることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本実施形態では、図1ないし図5に示す構成の高輝度誘導灯(以下、誘導灯と略称する。)を例示する。以下、本実施形態の高輝度誘導灯について図1ないし図35を参照しながら説明する。
【0029】
本実施形態の誘導灯は、図1ないし図5に示すように、前面開口した直方体状の器具本体10と、矩形状(本実施形態では、正方形状)の表示パネル21を有し器具本体10の前面開口の大部分を覆う表示ユニット20と、光源たる直管形の冷陰極蛍光灯3を有し器具本体10の前面開口のうち表示ユニット20により覆われていない残りの部分を覆うように表示ユニット20の上縁に沿って配設されたランプホルダユニット30とを備えている。
【0030】
以下では、まず器具本体10について説明する。
【0031】
器具本体10内には、冷陰極蛍光灯3を高周波点灯方式で点灯させる点灯装置4が配設されている。また、器具本体10内には、商用電源の停電時に点灯装置4へ給電するための非常用電源たる蓄電池を有する非常用電源ブロック6が配設されている。ここに、点灯装置4は、商用電源に接続される端子台7に電線(図示せず)を介して接続されるとともに、非常用電源ブロック6に2本の電線52を介して接続されており、通常は商用電源により給電されて冷陰極蛍光灯3を点灯させ、商用電源の停電時には蓄電池により給電されて冷陰極蛍光灯3を点灯させるように構成されている。
【0032】
器具本体10は、合成樹脂製であって、端子台7に接続される商用電源からの電線(図示せず)を器具本体10内に挿入する電源穴を形成する切除可能なノックアウト部11,11が、上壁と後壁とにそれぞれ形成されている。また、器具本体10の後壁には、壁面に直付けする際に用いる取付ねじを挿通させるための取付孔を形成する切除可能なノックアウト部13’が形成されている。また、器具本体10の上壁には、天井面に直付けする際に用いる取付ねじを挿通するための取付孔を形成する切除可能な2つのノックアウト部13,13が左右方向に離間して形成されている。したがって、器具本体10を天井面に取り付ける場合、壁面に取り付ける場合など、必要に応じて電源穴および取付孔を形成することにより、電源線が挿入されない電源穴や取付ねじが挿通されない取付孔が生じるのを防ぐことができ、美観を高めることが可能になる。なお、器具本体10内には、後壁の前面に金属製の補強金具8が配設されており、点灯装置4は、補強金具8に設けたねじ式のアース端子(図示せず)に、電線(図示せず)を介して接続されている。
【0033】
また、器具本体10両側壁の前部の各内面には、器具本体10の下壁に略平行であって表示ユニット20のパネルケース23の後面から突設されたL字状の係合片24の下端縁が上面に当接し表示ユニット20の下方向への移動を規制する規制片18aと、器具本体10の前端縁に略平行であって規制片18aの前端縁から連続一体に形成され上記係合片24の先端部が後面側に重なる保持片18bとからなるL字状の係止片18が2つずつ突設されている。
【0034】
一方、表示ユニット20は、図6に示すように、避難口へ誘導するためのシンボルが表記され透光性を有するアクリル樹脂製の表示パネル21と、表示パネル21の後面側に配設され冷陰極蛍光灯3の光を表示パネル21へ導光する透明アクリル樹脂製の導光板22と、導光板22の後面に配設される反射シート25と、表示パネル21および導光板22および反射シート25を保持する合成樹脂製のパネルケース23とで構成されている。ここにおいて、導光板22の上部の前面には2つの位置決め突起22a,22aが突設されており、表示パネル21の後面には、位置決め突起22a,22aが挿入される凹部(図示せず)が形成されている。また、パネルケース23は、器具本体10と同じ材料により形成されており、パネルケース23の後面において左右両端部にはそれぞれ上述のL字状の係合片24が2つずつ上下方向に沿って突設されている。なお、表示パネル21は、図3においてハッチングを施した部位の色を緑色としてある。また、導光板22は、上下方向において下側ほど厚さが薄くなるように形成されている。
【0035】
パネルケース23は、器具本体10の左右幅に略等しい左右幅を有し器具本体10の上下幅よりもやや小さな上下幅を有する正方形状の取付ベース23aと、取付ベース23aの前面の周部において上辺を除いた3辺に沿って前方へ連続一体に突設された保持枠23bとを備えている。
【0036】
保持枠23bのうち左右両端部に設けられた部位の内面には、表示パネル21をスライド自在に保持するためのガイド溝23cが形成されている。一方、表示パネル21は、左右両端縁それぞれから後方に向かって側片21aが突設されており、各側片21aの外面には、ガイド溝23cにスライド自在に導入されるガイドリブ21bが突設されている。したがって、表示パネル21は、パネルケース23の保持枠23bの上方からガイドリブ21bをガイド溝23cに導入して下方にスライドさせることにより、パネルケース23に保持される。ここに、表示パネル21は、パネルケース23によって、下方向、前後方向、および左右方向へ移動が規制される。したがって、表示ユニット20は、表記されたシンボルが異なる複数種類の表示パネルをあらかじめ用意しておくことにより、表示パネル21を適宜交換することができるようになっている。
【0037】
器具本体10に表示ユニット20を取り付けるには、器具本体10の両側壁の各前端縁にパネルケース23の後面が当接するように器具本体10と表示ユニット20との左右方向の位置を合わせ、且つ、器具本体10の両側壁の内面に突設された各係止片18に対応する各係合片24が上方向にずれるように表示ユニット20の下面を器具本体10の下面よりも上方向にずらしている状態から、器具本体10の両側壁の各前端縁にパネルケース23の後面を当接させながら表示ユニット20を下方に摺動させると、各係合片24の各下端縁が各係止片18それぞれの規制片18aの上面に当接し且つ各係合片24の前面が各係止片18それぞれの保持片18bの後面に当接して、表示ユニット20が器具本体10に仮保持され、器具本体10に対する表示ユニット20の左右方向、下方向、および前後方向への移動が規制されるようになる。このように器具本体10に表示ユニット20が仮保持された状態では、器具本体10の上面を含む平面と表示パネル21の上端縁との間にランプホルダユニット30の上下幅よりもやや小さな隙間が形成される。ランプホルダユニット30は、表示ユニット20が器具本体10に取り付けられた状態において、この隙間を塞ぎ表示ユニット20と合わせて器具本体10の前面開口を覆う形で器具本体10の前面に着脱自在に取り付けられる。表示ユニット20を器具本体10から取り外すには、ランプホルダユニット30が器具本体10から取り外された状態で、表示ユニット20を係止片18と保持片18bとが重ならない位置までスライドさせて前方へ取り外せばよい。なお、保持枠23bの幅は、ランプホルダユニット30の幅(上下幅)よりも小さくなっている。
【0038】
ランプホルダユニット30は、図13ないし図20に示すように、器具本体10の前面側に位置する前板31aと、前板31aの上端縁から後方に向かって連続一体に形成された上板31bと、前板31aの両側縁からそれぞれ後方に向かって突設された一対の側板31cと、上板31bの両端部において下方に突設され金属製(例えば、アルミニウム製)の反射板32および冷陰極蛍光灯3を支持する一対の支持台35,35とが連続一体に形成された合成樹脂製のユニット本体たるランプホルダ31を備えている。ランプホルダユニット30は、ランプホルダ31の一対の支持台35,35により直管形のランプである冷陰極蛍光灯3の両端部が支持され(図30および図31参照)、冷陰極蛍光灯3の両端部から突出したリード線3b,3bにそれぞれ接続された接続端子36,36は支持台35,35に下面側から着脱自在に結合される合成樹脂製のホルダブロック40,40に保持され、ランプホルダ31の後方へ突出する。反射板32は、下面側が開放した断面U字状であって冷陰極蛍光灯3を囲む形で支持台35,35により支持される。ここにおいて、冷陰極蛍光灯3および反射板32は、一対のホルダブロック40,40をランプホルダ31の支持台35,35に結合することにより、ランプホルダ31とホルダブロック40,40との間に保持されることになる。
【0039】
要するに、ランプホルダユニット30は、長手方向の両端部からそれぞれ接続端子36,36が後方へ向かって突出している。ここにおいて、冷陰極蛍光灯3のリード線3bは、リード線3bと接続端子36の接続片36bとをコ字状のスプライスバンド37(図16参照)によって挟み込んでかしめることによって接続されている(図34参照)。また、ランプホルダユニット30は、器具本体10に取り付けた状態で冷陰極蛍光灯3が導光板24の上端縁に対向する位置に配置される位置に冷陰極蛍光灯3を保持している。ランプホルダ31は、上述のように合成樹脂製であって、器具本体10およびパネルケース23と同じ材料で形成され且つ同じ色としてある。
【0040】
また、反射板32は、断面U字状であって図32に示すように主片32aの各先端縁から延設片32b,32cがそれぞれ延設されているが、ランプホルダ31の前板31aに遠い側の延設片32cよりも前板31aに近い側の延設片32bの方を主片32aからの突出寸法を大きくしてあり、延設片32bが導光板22の上部の前面に重なるようになっている。さらに、パネルケース23には導光板22の上面よりも上側の位置で延設片32cが臨む反射用溝23d部を形成してあるので、冷陰極蛍光灯3の光の損失を減少させることができる。
【0041】
ホルダブロック40は、図21ないし図27に示すように冷陰極蛍光灯3の端部を支持するコ字状の支持部41と支持部41の両脚片の先端縁からそれぞれ延設された固定片42,43と、接続端子36が挿入されるスリット44aが形成された基台44と、基台44から突設された感電防止脚45とを備えている。
【0042】
ここに、支持部41には、冷陰極蛍光灯3の端部を保持する保持凹部46bが形成された突台46が突設されている。また、固定片42には、両固定片42,43をランプホルダ31の下方から支持台35に挿入した際に支持台35に設けた係止孔35b(図15および図16参照)に係止される結合爪42aが突設されている。結合爪42aは、固定片42の先端に近づくほど固定片42からの突出量が小さくなるように傾斜している。なお、組立時には、固定片42が撓んでその後、結合爪42aが係止孔35bに係止される際にクリック音が発生するので、ホルダブロック40がランプホルダ31に結合されたことを音で確認することができる。
【0043】
また、ホルダブロック40は、組立時において図22および図26における上方から図26および図27における矢印Bの向きで両固定片42,43間に反射板32が挿入されるが、両固定片42,43の互いの対向面には、反射板32を支持部41における定位置へ案内する挿入溝42b,43b(図27参照)が形成されているので、ホルダブロック40へ反射板32を簡単に取り付けることができる。
【0044】
また、接続端子36は、図28および図29に示すように長手方向の一端部を折曲して折曲片36aが形成され、折曲片36aの先端縁の中央部から幅狭の接続片36bが延設されている。さらに、接続端子36の厚み方向の一面には、一対の圧入突起であるダボ36c,36cが突設されており、図29における矢印Zの向きでホルダブロック40の基台44のスリット44aに圧入される。すなわち、基台44のスリット44aの内周面に突設された突起43c(図23参照)の両側縁に沿ってダボ36c,36cがスリット44a内に圧入される。したがって、基台44のスリット44aに接続端子33が挿入された後には、ダボ36c,36cがスリット44aの内周面に圧接することによって接続端子36が基台44に固定され、器具本体10に対するランプホルダユニット30の着脱方向(図23における上下方向)への位置決めがなされる。また、接続端子36の幅方向の両側縁には、補助片36dが突設されているが、一方の補助片36dが基台44においてスリット44aに連続して形成された位置決め溝44dに挿入されるここにより、ランプホルダユニット30の着脱方向における接続端子36の位置決めがなされる。したがって、器具本体10に対するランプホルダユニット30の着脱時に接続端子36が基台44のスリット44aから抜けるのを防ぐことができるとともに、冷陰極蛍光灯3のリード線3bに負荷がかかるのを防ぐことができる。なお、補助片36dは、接続端子36を順送金型で成形時に必要なキャリア部である。
【0045】
ところで、冷陰極蛍光灯3は破損しやすく脆弱であるが、本実施形態では、図31に示すようにホルダブロック40の支持部41に設けた突台46に突設した薄肉のリブ46aと支持台35に設けた薄肉のリブ35dとの間に冷陰極蛍光灯3の端部を挟持しているので、冷陰極蛍光灯3への負荷をホルダブロック40および支持台35の変形で吸収することができ、冷陰極蛍光灯3へかかるストレスを少なくすることができるとともに、部品公差範囲および組立公差範囲内で冷陰極蛍光灯3を破損することなく固定することができる。
【0046】
ところで、本実施形態の誘導灯では、図3に示すように、冷陰極蛍光灯3の有効発光長L1よりも導光板22の左右方向の幅L2をやや大きくして、ランプホルダユニット30の左右方向の幅と表示ユニット20の左右方向の幅とを同じに設定してあるので、誘導灯全体の外観を高めることができる。ここに、導光板22の左右方向の幅L2を冷陰極蛍光灯3の有効発光長L1よりもやや大きく設定した場合、表示パネル21の左右方向の両端部で光量が不足して輝度が小さくなるので、本実施形態では、ホルダブロック40において冷陰極蛍光灯3の端部を支持する支持片41aに冷陰極蛍光灯3の端部近傍の光を導光板22へ導光するための切欠部41bを設けるとともに、切欠部41bに臨む面に導光板22の端部へ冷陰極蛍光灯3の光を導くための誘導面41a(図22参照)を形成してあるので、冷陰極蛍光灯3の光が図25中に矢印で示すように導かれ、導光板22の左右両端部への冷陰極蛍光灯3からの光が不足するのを防止することができ、表示パネル21の表示面の輝度の均整度を高めることができる。
【0047】
ランプホルダユニット30は、支持台35の上部の後面には、断面L字状であって器具本体10の上部における左右の角部の内面に沿うように配列されたガイド片33,33が後方に向かって連続一体に突設されている。また、上述のホルダブロック40の基台44は、ランプホルダ31の支持台35に結合された状態で各ガイド片33,33の下方において、各接続端子36,36それぞれの外側の部位に各接続端子36,36に重なる感電防止脚45,45が突設されている。要するに、感電防止脚45の方が接続端子36よりもランプホルダ31の側板31cに近い部位から突出している。ここに、感電防止脚45のランプホルダ31の後面からの突出寸法は、ガイド片33,33の半分程度の寸法に設定されている。
【0048】
一方、器具本体10において両側壁の上部の内側には、点灯装置4にそれぞれ電線53,53を介して接続されランプホルダユニット30の接続端子36,36が前方から挿入接続されるコネクタ50,50が配置されている。ここにおいて、各コネクタ50は直方体状に形成された絶縁性のカバー50aの長手方向の両端面に端子挿入口50bが開口されており、カバー50a内には、端子挿入口50bに対応する部位に端子挿入口50bから挿入された接続端子36が接続される旗型端子(図示せず)が収納されている。ここにおいて、各コネクタ50は、カバー50aと器具本体10の各側壁との間に上述の感電防止脚45が前方から挿入される隙間51,51が形成されるように器具本体10に対して取り付けられている。したがって、ランプホルダユニット30に従来のようなハーネス80を設ける必要がなく、図4に示すように器具本体10の後壁の前面側に2本の電線53を漏れ電流が発生しないように離間させた状態で保持するリード線保持部14を適宜箇所に設けておくことで器具本体10内においてコネクタ50と点灯装置4との間を接続する電線53の配線位置を定型化することができ、施工性などを考慮して電線53の長さを余分に長くする必要がなく、工場出荷時に電線53を配線しておくことができるから、施工業者がランプホルダユニット30の取付時に配線処理をする必要がなく、施工が容易になるとともに、施工者によって漏れ電流が異なるようなことがなくなる。ここにおいて、各コネクタ50と点灯装置4とを接続する一対の電線53,53は、低圧側の電線の方が高圧側の電線よりも長くしてあり(図4においては左側のコネクタ50に接続された電線53の方が低圧側の電線となる)、一対の電線53,53間の距離を比較的大きくとることができるので、漏れ電流を低減できる。また、電源を備えた器具本体10から端子が突出することがなく、安全性を高めることができる。
【0049】
ところで、ランプホルダユニット30の着脱時に施工者は接続端子36が見えないが、ランプホルダユニット30は、ガイド片33の突出寸法が接続端子36の突出寸法に比べて大きく設定されているので、器具本体10へのランプホルダユニット30の取付時において接続端子30がコネクタ50に接続される前にまずガイド片33の先端部が器具本体10の内周面に沿って移動し(なお、ガイド片33の先端部は器具本体10の上壁および側壁に臨む面が面取りされていて基端部に比べて肉厚が薄くなっている)、その後、ガイド片33の基端部が器具本体10の上壁および側壁に沿ってガイドされ、コネクタ50の絶縁カバー50aにおいて端子挿入口50bの周部に設けた誘導面50cで接続端子36がガイドされるので、接続端子36とコネクタ50との接続を円滑に行うことができ、接続端子36とコネクタ50との接続を確実かつ安全に行うことができる。ここに、本実施形態の誘導灯では、器具本体10内においてコネクタ50が定位置に固定されているので、ランプホルダユニット30のガイド片33の位置精度が重要である。このため、ランプホルダ31の長手方向の寸法精度を向上させるために、図20に示すような肉盗み部31fをランプホルダ31の上板31bの下面に長手方向に沿って設けてある。したがって、ランプホルダ31となる成形品の冷却速度の差がガイド片33の位置精度に与える影響を少なくでき、成形精度が向上する。
【0050】
ランプホルダ31は、側板31cの後部に器具本体10からランプホルダユニット30を取り外すための操作用凹部31eが設けられている。操作用凹部31eは器具本体10の前端縁に平行な面における内周面が円弧状に形成されており、図11に示すように、マイナスドライバ55の先端部を操作用凹部31eに挿入して同図中の矢印の向きに回転させてランプホルダユニット30が器具本体10から離れる向きに力を作用させることにより、あるいは、図12に示すように、コイン56の一部を操作用凹部31eに挿入してランプホルダユニット30が器具本体10から離れる向きに力を作用させることにより、器具本体10からランプホルダユニット30を取り外すことができるようになっている。要するに、本実施形態の誘導灯は、表示ユニット20が器具本体10に取り付けられた状態でランプホルダユニット30が器具本体10に着脱自在となっている。なお、ランプホルダユニット30の着脱に際して水平方向の外力は、図18中に矢印で示すように接続端子36の厚み方向に作用するので、接続端子36がスリット44aから抜けることがなく、冷陰極蛍光灯3のリード線3bに過負荷がかかることもない。
【0051】
ここにおいて、ランプホルダユニット30は、感電防止脚45,45の一部を接続端子36,36に重複させてあるので、ランプホルダユニット30の取り外し時にマイナスドライバ55の先端部やコイン56などが接続端子36,36に当たるのを防ぐことができるから、冷陰極蛍光灯3へ電流が流れている状態でランプホルダユニット30を取り外そうとした際に接続端子36にマイナスドライバ55の先端部やコイン56などが接触して感電するのを防止することができるとともに、接続端子36,36に傷が付くのを防ぐことができる。しかも、操作用凹部31eの内周面を上述の円弧状に形成していることにより、コインを利用してランプホルダユニット30の取り外しが可能なことを施工者に示唆できるとともに、側面から見たときの違和感をなくすことができる。また、本実施形態においては、ランプホルダユニット30は、器具本体10の前方から器具本体10に取り付けられ、器具本体10から手前に取り外すことができるので、ランプホルダユニット30の着脱時に器具本体10の前面側においてランプホルダユニット30を前後方向に移動させるだけでよいから(つまり、表示パネル21の表示面に略直交する方向にランプホルダユニット30を移動させるだけでよいから)、器具本体10が天井直付けや壁取付けなどの取付方法に関わらず、器具本体10の近くに天井や壁があっても器具本体10へのランプホルダユニット30の着脱作業に支障をきたすこともない。
【0052】
しかして、本実施形態の誘導灯では、冷陰極蛍光灯3がランプホルダ31、支持台35および反射板32により保護され、ランプ交換時にはランプホルダユニット30毎に交換するようになっているので、施工時に冷陰極蛍光灯3に過度な外力が加わることがなく、冷陰極蛍光灯3の破損を防止することができる。しかも、施工時や冷陰極蛍光灯3の交換時には、器具本体10に表示ユニット20が取り付けられた状態で、ランプホルダユニット30の取り付けや交換ができるので、表示ユニット20の落下の恐れもなく表示ユニット20の落下を防止するための落下防止機構(落下防止手段)を設ける必要がなく、冷陰極蛍光灯3の破損の恐れもないから、施工性が向上する。
【0053】
なお、ランプホルダ31の前板31aの下部の一部は前後方向において表示パネル21の上部に重なるように位置しているので、ランプホルダ31の前板31aの下部には、下方ほど表示パネル21からの突出量が小さくなるような傾斜面が形成されている。なお、ランプホルダ31の下端部の一部で表示パネル21の上部が押えられることになり、表示ユニット20を器具本体10に固定することができる。
【0054】
本実施形態においては、器具本体10の左右幅に略等しい左右幅を有し器具本体10の上下幅よりも小さな上下幅を有する正方形状の表示ユニット20と表示ユニット20の表示パネルの上縁に沿って配設されたランプホルダユニット30とで器具本体10の前面開口を覆い、且つ、表示ユニット20とランプホルダユニット30とを合わせた外周形状が器具本体10において前面開口を囲む部位の外周形状に沿っている。しかして、本実施形態では、すっきりした外観にすることができるとともに、表示パネル21の表示面の輝度の均整度を高くすることができる。
【0055】
ところで、冷陰極蛍光灯3は点灯時のランプ温度上昇に伴って特性値(例えば、発光効率)が低下する恐れがあるが、本実施形態では、ランプホルダ31における支持台35で反射板32の長手方向の両端部を支持し、ランプホルダ31の中間部において反射板32が挿入される保持溝34aが形成された支持突片34(図20参照)が突設され、反射板32を導光板22に近づけることでランプホルダ31の上板31bと反射板32との間に放熱用の空間を設けてあるので、反射板32の外周面の全体が成形品に密着あるいは近接している場合に比べて、反射板32において空間へ露出する面積が比較的大きく反射板32の放熱性を向上できるから、冷陰極蛍光灯3の温度上昇を抑制でき、冷陰極蛍光灯3の発光効率の低下を抑制することができる。また、ランプホルダ31の長手方向の中間部に上板31bおよび前板31aに連続一体に形成された支持突片34を設けたことにより、良好な放熱性を得ながらもランプホルダ31の強度を高めることができる。
【0056】
以下、上述のランプホルダユニット30の組立装置について説明する。
【0057】
組立装置は、図36および図37に示すように、床などに2つの昇降エレベータ74,75が離間して設置され、両昇降エレベータ74,75の下部間および上部間にそれぞれフリーローラコンベア72,73が架設されている。フリーローラコンベア72,73上ではパレット60が搬送されるのであって、ワークは図39に示すパレット60に載せられた状態で搬送される。図39中の61はパレット60上で冷陰極蛍光灯3を保持するランプ保持具を示す。なお、図36中に示した矢印はパレット60の移動方向を示す。
【0058】
この組立装置70は、図38に示すように、ホルダブロック40、接続端子36、冷陰極蛍光灯3、スプライスバンド37、ランプホルダ31を同一方向で組み立てることができるので、作業効率が向上し、組立冶具を簡素化できる。
【0059】
ここにおいて、組立装置70は、上側のフリーローラコンベア73上を搬送されるパレット60上で組立作業が行われるものであり、ランプホルダ31とホルダブロック40とが不要部39により接続された図46および図47に示すような成形品B、一対の接続端子36,36、冷陰極蛍光灯3を図39に示すパレット60へ供給して図40および図48に示すように装着する供給装置76(図36参照)と、図41に示すように冷陰極蛍光灯3のリード線3bと接続端子36の接続片36bとをスプライスバンド37により接続するかしめ装置77(図36参照)と、図42に示すように冷陰極蛍光灯3のリード線3bの不要部分3b’(図49参照)を切断するとともに成形品Bの不要部39(図50参照)を切断する切断装置78(図36参照)と、上述の接続端子36が接続された冷陰極蛍光灯3(以下、接続端子付きランプと称す)、図43に示すように反射板32、ランプホルダ31を一対のホルダブロック40,40に組み付ける組付装置79(図36参照)とを備えている。要するに、成形品Bなどの部品が載置されたパレット60が上側のフリーローラコンベア73上を搬送されることにより、ランプホルダユニット30が完成し、下側のフリーローラコンベア72には図44に示すようにランプ保持具61のみが配置されたパレット60が巡回する。したがって、巡回するパレット60の数や、各工程のタクトで組立装置70のリードタイムが決定される。
【0060】
一対のホルダブロック40,40は冷陰極蛍光灯3の接続端子36を支持する位置関係となるようにランプホルダ31と一体に成形され、パレット60には成形品Bにおけるランプホルダ31およびホルダブロック40,40の位置関係を維持して成形品Bを保持する保持部が設けられているので、ランプホルダ31とホルダブロック40,40との配列を気にせずにパレット60上に成形品Bをセットすることができ、作業時間の短縮および作業効率の向上が図れ、しかも、成形品Bをパレット60にセットしてもホルダブロック40,40とランプホルダ31との位置関係が保持されるので、セット位置の誤りや部品の紛失を防止することができる。また、ホルダブロック40は、誘導灯の品種毎に微妙にサイズが異なるものがあるので、ホルダブロック40とランプホルダ31とを別々に成形していると、他品種のホルダブロックが混入してしまう恐れがあるが、ランプホルダ31とホルダブロック40,40とを一体に成形し、成形品Bをパレット60上にセットしているので、他品種のホルダブロックの混入を防止することができる。
【0061】
要するに、上述のランプホルダユニット30の製造においては、一対のホルダブロック40,40を冷陰極蛍光灯3の接続端子36を支持する位置間隔で成形時のランナーに形成される不要部39により接続された状態となるようユニット本体たるランプホルダ31と一体に成形し、一対のホルダブロック40,40とランプホルダ31と不要部39とからなる成形品Bを組立用のパレット60上に載置し、接続端子36を設けた冷陰極蛍光灯3、反射板32、不要部39を切り離してホルダブロック40,40から分離されたランプホルダ31の順にホルダブロック40,40に組み込んでいるので、接続端子36を設けた冷陰極蛍光灯36、反射板32、ランプホルダ31を一方向から一対のホルダブロック40,40に組み付けることができて組立作業が容易になり、しかも、ランプホルダ31と一対のホルダブロック40,40とを一体に成形した成形品Bをパレット60上に載置して組み立てを行っているので、ホルダブロック40,40の紛失や配置誤りなどを防ぐことができ、作業効率が向上でき低コスト化を図ることができる。
【0062】
また、ユニット本体たるランプホルダ31と一対のホルダブロック40,40とを一体に成形する金型(図示せず)のゲートをランプホルダ31を成形する本体成形部の中央部と両ホルダブロック40,40を成形する各ホルダブロック成形部にそれぞれ設けるとともに、本体成形部と各ホルダブロック成形部とをそれぞれ連通させるランナーに樹脂溜まり部を設け、一対のホルダブロック40,40を冷陰極蛍光灯3の接続端子36を支持する位置間隔でランナーに形成される不要部39により接続された状態となるようランプホルダ31と一体に成形しているので、本体成形部と各ホルダブロック成形部とをそれぞれ連通させるランナーに樹脂溜まり部を設けていることにより、ランプホルダ31およびホルダブロック40,40にウェルドラインが生じるのを防ぐことができ、ランプホルダ31およびホルダブロック40,40の外観及び機械的強度を高めることができる。
【0063】
上述のランナー39,39は成形工程の後に図51に示すような複数の収納室を有するボックスDに収納されて組立工程まで搬送される際およびパレット60へセットするまでランプホルダ31とホルダブロック40,40とを連結する機能を有し、組立工程では成形品Bに切り跡を残さずに分離することができる。
【0064】
ところで、本実施形態の誘導灯においては、上述のようにランプホルダ31の上板31bと反射板32との間に空間を設けて冷陰極蛍光灯3の温度上昇を抑制しているが、図52に示すようにランプホルダ31の上板31bに複数の放熱孔31dを設け上下方向において放熱孔31dと反射板32とに重なる部位に内壁31gを設けるようにしてもよい。
【0065】
また、冷陰極蛍光灯3のリード線3bと接続端子36の接続片36bとをスプライスバンド37をかしめることにより接続していたが、図53および図54に示すように先端縁に臨んで開放されリード線3bが挿入されるスリット36gが形成された接続端子36’を採用して、支持台35に接続端子36’の一端側が挿入される挿入溝35eを形成してもよい。ここに、接続端子36’の長手方向に沿った両側縁には、支持台35の挿入溝35eからの抜け止め用の結合爪36fが突設されており、接続端子36’が支持台35の挿入溝35eから抜けるのを防止することができる。なお、接続端子36’のスリット36gは、接続端子36’の先端部において先端縁に近づくほど幅が広くなるように形成されているので、挿入溝35eへ接続端子36’を挿入した際にスリット35eにリード線3bを容易に挿入させることができる。
【0066】
また、上記実施形態の誘導では器具本体10の一面に表示ユニット20およびランプホルダユニット30を配設しているが、器具本体10の両面に表示ユニット20およびランプホルダユニット30を配設するようにしてもよく、この場合には、図55および図56に示すコネクタ50に2個の旗型端子(図示せず)を収納して長手方向の両面からそれぞれ挿入された接続端子36に接続されるようにすればよい。ここにおいて、感電防止脚45の側縁には、器具本体10へのランプホルダユニット30の取付時にランプホルダユニット30が器具本体10に完全に取り付けられた際に器具本体10の内面から突設したダボ15が係脱自在に係合する凹部45aを設けてある。したがって、ランプホルダユニット30が器具本体10に完全に取り付けられた際にクリック音が発生するので、ランプホルダユニット30が器具本体10に完全に取り付けられたことを施工者がクリック音で確認することができ、ランプホルダユニット30の不完全な装着を防止することができる。なお、図55および図56においては、上記実施形態と同様の構成要素に同一の符号を付してある。また、器具本体10におけるダボ15、感電防止脚45における凹部45aを上記実施形態の誘導灯に設けてもよいことは勿論である。
【0067】
また、上記実施形態では、器具本体10に対するランプホルダユニット30の着脱を器具本体10の前面側において前後方向としてあるが、図57に示すように器具本体10の上部の前面側にランプホルダ31の後面側に設けた鍔片31hがスライド自在に挿入されるスライド部10bを形成して図58に示すようにランプホルダユニット30を器具本体10の前面側において左右方向にスライドさせて着脱するような構成を採用してもよい。また、図59に示すように器具本体10の上部の前面側にランプホルダユニット30から後方へ突設された軸部31iを回転自在に保持する軸受部10cを設けて、図60に示すように軸部31iを軸受部10cに仮保持させた状態でランプホルダユニット30を回転させて器具本体10に着脱するような構成を採用してもよい。また、図61および図62に示すように、表示ユニット20の上面に前面側ほど天井面からの距離が大きくなるような誘導部20bを設けるとともに、ランプホルダユニット30におけるランプホルダ31の側壁31cの下部に後方ほど上壁31aからの距離が小さくなるような傾斜部31jを設けて、ランプホルダユニット30を器具本体10の前面側の斜め下方から着脱するような構成を採用してもよい。
【0068】
【発明の効果】
請求項1の発明は、前面開口した直方体状の器具本体内に光源を点灯させる点灯装置を備え、導光板を有する矩形状の表示ユニットが前記器具本体の前面に沿って設けられるとともに、前記導光板の上端縁に対向して前記光源が設けられ、前記点灯装置により前記光源を点灯させ前記表示ユニットにおける前記導光板の前面側の表示パネルを光らせる誘導灯であって、前記光源である冷陰極蛍光灯を保持し前記表示ユニットが前記器具本体に取り付けられた状態において前記表示ユニットの上縁に沿って配設され前記器具本体に着脱自在なランプホルダユニットを備え、前記ランプホルダユニットは、断面L字状であって前記器具本体の上部における左右の角部の内面に沿うように配列されたガイド片が後方に向かって連続一体に突設されていて前記器具本体の前面側で前記表示ユニットの表示面に略直交する方向に移動させて着脱可能であり、前記器具本体に配置されたコネクタに直接接続される接続端子を備えてなり、接続端子が一対設けられ冷陰極蛍光灯の両端の各リード線にそれぞれ接続され前記ランプホルダユニットの長手方向の両端部から後方へ向かって突出しており、且つ、ガイド片の突出寸法が接続端子の突出寸法に比べて大きく設定されるとともに、コネクタが前記器具本体において両側壁の上部の内側に配置されており接続端子が前方から挿入されるものであり、施工時や光源である冷陰極蛍光灯の交換時には比較的重量の大きな導光板を有する表示ユニットを器具本体から外すことなく冷陰極蛍光灯を保持したランプホルダユニットを着脱することができるので、施工時や冷陰極蛍光灯の交換時に施工者が冷陰極蛍光灯を直接触ることなくランプホルダユニットを扱えばよいから、施工や冷陰極蛍光灯の交換が容易になって冷陰極蛍光灯の破損を防止することができるという効果がある。また、冷陰極蛍光灯の交換時に表示ユニットを器具本体に着脱する必要がないので、表示ユニットの落下の恐れがなく、表示ユニットの落下防止手段を設ける必要がないから、コスト上昇や作業性の悪化を招く落下防止手段を設けなくても安全性が高いという効果がある。
【0069】
また、請求項1の発明では、前記ランプホルダユニットは、前記器具本体の前面側で前記表示ユニットの表示面に略直交する方向に移動させて着脱可能であるので、前記表示ユニットの表示面側に広がった空間を利用して前記ランプホルダユニットを着脱することができ、前記ランプホルダユニットの着脱が容易で操作性が良好であるから、天井直付けや壁取付など器具本体の取付方法に関わらず前記ランプホルダユニットの交換が容易になるという効果がある。
【0070】
また、請求項1の発明では、前記ランプホルダユニットは、断面L字状であって前記器具本体の上部における左右の角部の内面に沿うように配列されたガイド片が後方に向かって連続一体に突設されていて、前記器具本体に配置されたコネクタに直接接続される接続端子を備えてなり、接続端子が一対設けられ冷陰極蛍光灯の両端の各リード線にそれぞれ接続され前記ランプホルダユニットの長手方向の両端部から後方へ向かって突出しており、且つ、ガイド片の突出寸法が接続端子の突出寸法に比べて大きく設定されるとともに、コネクタが前記器具本体において両側壁の上部の内側に配置されており接続端子が前方から挿入されるので、前記ランプホルダユニットの接続端子と器具本体側に配置されたコネクタとの接続構造を簡単にすることができるとともに器具本体におけるランプユニットの保持構造を簡単にすることができて低コスト化を図ることができ、その上、接続端子とコネクタとの接続を円滑に行うことができ、接続端子とコネクタとの接続を確実かつ安全に行うことができ、しかも冷陰極蛍光灯と器具本体側に設けたコネクタとを電線で接続する必要がないから、点灯装置が冷陰極蛍光灯を高周波点灯方式で点灯させる場合に電線の漏れ電流を減少させることができるという効果がある。
【0071】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記コネクタは、前記器具本体内に前記器具本体から突出しないように配置され、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットから突出し前記コネクタに挿入接続されるので、電源などを備えた器具本体側から端子を突出させる必要がなくて安全性を高めることができ、特に点灯装置が高周波点灯方式で冷陰極蛍光灯を点灯させる際の安全性を高めることができるという効果がある。
【0072】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記器具本体から取り外すために前記器具本体から離れる向きの力を作用させるマイナスドライバの先端部を挿入可能な操作用凹部が長手方向の両側面にそれぞれ設けられているので、前記ランプホルダユニットの取り外し時に取り外し用のマイナスドライバやコインなどを操作用凹部に挿入して前記ランプホルダユニットが前記器具本体から離れる向きに力を作用させることにより、前記器具本体から前記ランプホルダユニットを取り外すことができるという効果がある。
【0073】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記長手方向において前記各接続端子それぞれの外側の部位に、前記各接続端子に重なり前記コネクタと前記器具本体の側壁との間の隙間に挿入される感電防止脚が突設されているので、前記ランプホルダユニットの取り外し時に前記接続端子に取り外し用のマイナスドライバなどが接触するのを感電防止脚によって防ぐことができ、感電を防止することができるという効果がある。
【0074】
請求項5の発明は、請求項2の発明において、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記器具本体から取り外すために前記器具本体から離れる向きの力を作用させるマイナスドライバの先端部を挿入可能な操作用凹部が長手方向の両側面にそれぞれ設けられ、前記長手方向において前記接続端子と重なり前記コネクタと前記器具本体の側壁との間の隙間に挿入される感電防止脚が前記操作用凹部と前記接続端子との間の部位から突設されているので、前記ランプホルダユニットの取り外し時に前記接続端子に取り外し用のマイナスドライバなどが接触するのを感電防止脚によって防ぐことができ、感電を防止することができるから安全性が高いという効果がある。
【0075】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記冷陰極蛍光灯が直管形の冷陰極蛍光灯であって、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットにおいて、前記ランプホルダユニットに保持された前記冷陰極蛍光灯の両端に対応する部位よりも内側の部位から突出しているので、前記ランプホルダユニットにおいて前記冷陰極蛍光灯の長手方向に沿った方向の幅と表示ユニットの幅との差を小さくすることができ、外観が向上するという効果がある。
【0076】
請求項7の発明は、請求項1の発明において、前記ランプホルダユニットは、前記冷陰極蛍光灯と、前記冷陰極蛍光灯を囲む反射板と、前記冷陰極蛍光灯の両端に設けた前記各リード線にそれぞれ接続され前記器具本体に配置した前記コネクタにそれぞれ直接接続される一対の前記接続端子と、前記冷陰極蛍光灯および反射板が収納される合成樹脂製のユニット本体と、ユニット本体に組み込まれて前記冷陰極蛍光灯および反射板および前記接続端子を支持する合成樹脂製の一対のホルダブロックとを備えるので、従来のように冷陰極蛍光灯にハーネスを接続したランプホルダユニットに比べてランプホルダユニットの構成を簡単にできるという効果がある。
【0077】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記ランプホルダユニットは、前記ユニット本体内の冷陰極蛍光灯の上方に放熱用の空間が設けられてなるので、天井直付け施工であっても冷陰極蛍光灯の温度上昇を抑制することができ、冷陰極蛍光灯の発光効率の低下を抑制することができるという効果がある。
【0078】
請求項9の発明は、請求項7の発明において、前記ユニット本体は、前記冷陰極蛍光灯よりも上方の部位に放熱孔が貫設されているので、冷陰極蛍光灯で発生した熱を効率良く放熱させることができて冷陰極蛍光灯の温度上昇を抑制することができ、冷陰極蛍光灯の発光効率の低下を抑制することができるという効果がある。
【0079】
請求項10の発明は、請求項8の発明において、前記ランプホルダユニットは、前記冷陰極蛍光灯の両端部を支持する薄肉のランプ支持部が設けられているので、放熱性を向上させることができて冷陰極蛍光灯の温度上昇を抑制することができ、冷陰極蛍光灯の発光効率の低下を抑制することができるという効果がある。
【0080】
請求項11の発明は、請求項7記載の誘導灯の製造方法であって、前記一対のホルダブロックを冷陰極蛍光灯の接続端子を支持する位置間隔で成形時のランナーに形成される不要部により接続された状態となるようユニット本体と一体に成形し、前記一対のホルダブロックとユニット本体と前記不要部とからなる成形品を組立用のパレット上に載置し、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、前記不要部を切り離してホルダブロックから分離されたユニット本体の順にホルダブロックに組み込むことを特徴とし、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、ユニット本体を一方向から一対のホルダブロックに組み付けることができて組立作業が容易になり、しかも、ユニット本体と一対のホルダブロックとを一体に成形した成形品をパレット上に載置して組み立てを行っているので、ホルダブロックの紛失や配置誤りなどを防ぐことができ、作業効率が向上でき低コスト化を図ることができるという効果がある。
【0081】
請求項12の発明は、請求項7記載の誘導灯の製造方法であって、ユニット本体と一対のホルダブロックとを一体に成形する金型のゲートをユニット本体を成形する本体成形部の中央部と両ホルダブロックを成形する各ホルダブロック成形部にそれぞれ設けるとともに、本体成形部と各ホルダブロック成形部とをそれぞれ連通させるランナーに樹脂溜まり部を設け、前記一対のホルダブロックを冷陰極蛍光灯の接続端子を支持する位置間隔でランナーに形成される不要部により接続された状態となるようユニット本体と一体に成形し、前記一対のホルダブロックとユニット本体と前記不要部とからなる成形品を組立用のパレット上に載置し、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、前記不要部を切り離してホルダブロックから分離されたユニット本体の順にホルダブロックに組み込むことを特徴とし、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、ユニット本体を一方向から一対のホルダブロックに組み付けることができて組立作業が容易になり、しかも、ユニット本体と一対のホルダブロックとを一体に成形した成形品をパレット上に載置して組み立てを行っているので、ホルダブロックの紛失や配置誤りなどを防ぐことができ、作業効率が向上でき低コスト化を図ることができる。また、本体成形部と各ホルダブロック成形部とをそれぞれ連通させるランナーに樹脂溜まり部を設けているので、ユニット本体およびホルダブロックにウェルドラインが生じるのを防ぐことができ、ユニット本体およびホルダブロックの外観及び機械的強度を高めることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の分解斜視図である。
【図2】 同上の斜視図である。
【図3】 同上の一部破断した概略正面図である。
【図4】 同上の一部破断した正面図である。
【図5】 同上の一部破断した側面図である。
【図6】 同上における表示ユニットの分解斜視図である。
【図7】 同上における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図8】 図7の要部拡大図である。
【図9】 同上における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図10】 同上における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図11】 同上における器具本体からのランプホルダユニットの取り外し方の説明図である。
【図12】 同上における器具本体からのランプホルダユニットの取り外し方の説明図である。
【図13】 同上におけるランプホルダユニットの前面側から見た斜視図である。
【図14】 同上におけるランプホルダユニットの後面側から見た斜視図である。
【図15】 同上におけるランプホルダユニットの分解斜視図である。
【図16】 同上におけるランプホルダユニットの分解斜視図である。
【図17】 同上におけるランプホルダユニットの一部破断した下面図である。
【図18】 図17の要部Nの拡大図である。
【図19】 同上におけるランプホルダユニットの一部破断した下面図である。
【図20】 同上におけるランプホルダの断面図である。
【図21】 同上におけるホルダブロックの斜視図である。
【図22】 同上におけるホルダブロックの断面図である。
【図23】 同上におけるホルダブロックの平面図である。
【図24】 同上におけるホルダブロックの断面図である。
【図25】 同上におけるホルダブロックの機能説明図である。
【図26】 同上におけるホルダブロックへの反射板の取り付け方の説明図である。
【図27】 同上におけるホルダブロックへの反射板の取り付け方の説明図である。
【図28】 同上における接続端子を示し、(a)は正面図、(b)は一部破断した側面図、(c)は上面図である。
【図29】 同上におけるホルダブロックへの接続端子の取り付け方の説明図である。
【図30】 同上におけるランプホルダユニットの一部破断した断面図である。
【図31】 図30の要部Mの拡大図である。
【図32】 同上における要部説明図である。
【図33】 同上において冷陰極蛍光灯に接続端子を接続した状態の斜視図である。
【図34】 同上において冷陰極蛍光灯に接続端子を接続した状態の側面図である。
【図35】 図33の分解斜視図である。
【図36】 同上の組立装置の概略構成図である。
【図37】 同上の組立装置の説明図である。
【図38】 同上の組立装置を用いた製造方法の概略説明図である。
【図39】 同上の製造方法の説明図である。
【図40】 同上の製造方法の説明図である。
【図41】 同上の製造方法の説明図である。
【図42】 同上の製造方法の説明図である。
【図43】 同上の製造方法の説明図である。
【図44】 同上の製造方法の説明図である。
【図45】 同上の製造方法の説明図である。
【図46】 同上の製造方法の説明図である。
【図47】 同上の製造方法の説明図である。
【図48】 同上の製造方法の説明図である。
【図49】 同上の製造方法の説明図である。
【図50】 同上の製造方法の説明図である。
【図51】 同上の成形品の搬送方法の説明図である。
【図52】 同上の他の構成例の要部断面図である。
【図53】 同上のランプホルダユニットの他の構成例の分解斜視図である。
【図54】 図53における接続端子を示し、(a)は正面図、(b)は上面図である。
【図55】 同上の別の構成例の要部分解斜視図である。
【図56】 同上の別の構成例の一部破断した側面図である。
【図57】 同上の他の構成例における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図58】 同上の他の構成例における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図59】 同上の他の構成例における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図60】 同上の他の構成例における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図61】 同上の他の構成例における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図62】 同上の他の構成例における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図63】 同上の他の構成例における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図64】 同上の他の構成例における器具本体へのランプホルダユニットの取り付け方の説明図である。
【図65】 従来例を示す一部破断した正面図である。
【図66】 同上の分解斜視図である。
【図67】 同上における冷陰極蛍光灯の説明図である。
【図68】 同上における冷陰極蛍光灯の取り付け方の説明図である。
【図69】 同上における冷陰極蛍光灯の取り付け方の説明図である。
【図70】 同上の要部説明図である。
【図71】 他の従来例における冷陰極蛍光灯の取り付け方の説明図である。
【符号の説明】
3 冷陰極蛍光灯
10 器具本体
20 表示ユニット
21 表示パネル
30 ランプホルダユニット
31 ランプホルダ
32 反射板
36 接続端子
45 感電防止脚
50 コネクタ

Claims (12)

  1. 前面開口した直方体状の器具本体内に光源を点灯させる点灯装置を備え、導光板を有する矩形状の表示ユニットが前記器具本体の前面に沿って設けられるとともに、前記導光板の上端縁に対向して前記光源が設けられ、前記点灯装置により前記光源を点灯させ前記表示ユニットにおける前記導光板の前面側の表示パネルを光らせる誘導灯であって、前記光源である冷陰極蛍光灯を保持し前記表示ユニットが前記器具本体に取り付けられた状態において前記表示ユニットの上縁に沿って配設され前記器具本体に着脱自在なランプホルダユニットを備え、前記ランプホルダユニットは、断面L字状であって前記器具本体の上部における左右の角部の内面に沿うように配列されたガイド片が後方に向かって連続一体に突設されていて前記器具本体の前面側で前記表示ユニットの表示面に略直交する方向に移動させて着脱可能であり、前記器具本体に配置されたコネクタに直接接続される接続端子を備えてなり、接続端子が一対設けられ冷陰極蛍光灯の両端の各リード線にそれぞれ接続され前記ランプホルダユニットの長手方向の両端部から後方へ向かって突出しており、且つ、ガイド片の突出寸法が接続端子の突出寸法に比べて大きく設定されるとともに、コネクタが前記器具本体において両側壁の上部の内側に配置されており接続端子が前方から挿入されることを特徴とする誘導灯。
  2. 前記コネクタは、前記器具本体内に前記器具本体から突出しないように配置され、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットから突出し前記コネクタに挿入接続されることを特徴とする請求項1記載の誘導灯。
  3. 前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記器具本体から取り外すために前記器具本体から離れる向きの力を作用させるマイナスドライバの先端部を挿入可能な操作用凹部が長手方向の両側面にそれぞれ設けられてなることを特徴とする請求項2記載の誘導灯。
  4. 前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記長手方向において前記各接続端子それぞれの外側の部位に、前記各接続端子に重なり前記コネクタと前記器具本体の側壁との間の隙間に挿入される感電防止脚が突設されてなることを特徴とする請求項2記載の誘導灯。
  5. 前記接続端子は、前記ランプホルダユニットの長手方向の両端近くの部位から突出し、前記ランプホルダユニットは、前記器具本体から取り外すために前記器具本体から離れる向きの力を作用させるマイナスドライバの先端部を挿入可能な操作用凹部が長手方向の両側面にそれぞれ設けられ、前記長手方向において前記接続端子と重なり前記コネクタと前記器具本体の側壁との間の隙間に挿入される感電防止脚が前記操作用凹部と前記接続端子との間の部位から突設されてなることを特徴とする請求項2記載の誘導灯。
  6. 前記冷陰極蛍光灯が直管形の冷陰極蛍光灯であって、前記接続端子は、前記ランプホルダユニットにおいて、前記ランプホルダユニットに保持された前記冷陰極蛍光灯の両端に対応する部位よりも内側の部位から突出してなることを特徴とする請求項1記載の誘導灯。
  7. 前記ランプホルダユニットは、前記冷陰極蛍光灯と、前記冷陰極蛍光灯を囲む反射板と、前記冷陰極蛍光灯の両端に設けた前記各リード線にそれぞれ接続され前記器具本体に配置した前記コネクタにそれぞれ直接接続される一対の前記接続端子と、前記冷陰極蛍光灯および反射板が収納される合成樹脂製のユニット本体と、ユニット本体に組み込まれて前記冷陰極蛍光灯および反射板および前記接続端子を支持する合成樹脂製の一対のホルダブロックとを備えることを特徴とする請求項1記載の誘導灯。
  8. 前記ランプホルダユニットは、前記ユニット本体において前記冷陰極蛍光灯の上方に放熱用の空間が設けられてなることを特徴とする請求項7記載の誘導灯。
  9. 前記ユニット本体は、前記冷陰極蛍光灯よりも上方の部位に放熱孔が貫設されてなることを特徴とする請求項7記載の誘導灯。
  10. 前記ランプホルダユニットは、前記冷陰極蛍光灯の両端部を支持する薄肉のランプ支持部が設けられてなることを特徴とする請求項8記載の誘導灯。
  11. 請求項7記載の誘導灯の製造方法であって、前記一対のホルダブロックを冷陰極蛍光灯の接続端子を支持する位置間隔で成形時のランナーに形成される不要部により接続された状態となるようユニット本体と一体に成形し、前記一対のホルダブロックとユニット本体と前記不要部とからなる成形品を組立用のパレット上に載置し、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、前記不要部を切り離してホルダブロックから分離されたユニット本体の順にホルダブロックに組み込むことを特徴とする誘導灯の製造方法。
  12. 請求項7記載の誘導灯の製造方法であって、ユニット本体と一対のホルダブロックとを一体に成形する金型のゲートをユニット本体を成形する本体成形部の中央部と両ホルダブロックを成形する各ホルダブロック成形部にそれぞれ設けるとともに、本体成形部と各ホルダブロック成形部とをそれぞれ連通させるランナーに樹脂溜まり部を設け、前記一対のホルダブロックを冷陰極蛍光灯の接続端子を支持する位置間隔でランナーに形成される不要部により接続された状態となるようユニット本体と一体に成形し、前記一対のホルダブロックとユニット本体と前記不要部とからなる成形品を組立用のパレット上に載置し、接続端子を設けた冷陰極蛍光灯、反射板、前記不要部を切り離してホルダブロックから分離されたユニット本体の順にホルダブロックに組み込むことを特徴とする誘導灯の製造方法。
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