JP4134388B2 - 注出機能付きパウチ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、調味料、化粧品、液体洗剤等の内容物を注出する注出機能付きパウチに関し、詳しくは、上記内容物をプラスチックボトル、ガラス壜、あるいは他の容器に詰め替え易くした注出機能付きパウチに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、内容物をプラスチックボトル、ガラス壜、あるいは他の容器に詰め替えるため、上方コーナー部に外方に突出するノズル部を設けたパウチとして、特開平7−2,260号及び同10−129,690号等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のパウチは、パウチ内の内容物を、他の容器、例えば、プラスチックボトルに詰め替える際は、図7に示す上方コーナー部に外方に突出するノズル部12を設けたパウチ11を、図8の実線で示すように、先ず、上記パウチ11のノズル部12の下側をプラスチックボトルBの口部Cの上端に乗せ、次いで、この状態から仮想線で示す状態にパウチ11を回転させて、上記ノズル部12をプラスチックボトルBの口部C内に挿入し、上記パウチ11内の内容物を注出して詰め替えが行われる。
【0004】
このため、パウチ11のノズル部12をプラスチックボトルBの口部Cの上端に乗せる際、及びパウチ11を回転して上記ノズル部12をプラスチックボトルBの口部C内に挿入して注出する際に、上記ノズル部12と上記口部Cの係合、あるいは接触状態が不安定で詰め替えがしづらく、液こぼれ等を生じ易い。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、パウチ1の上方コーナー部に突出するノズル部2を設け、上記ノズル部2に易開封加工部を設け、上記ノズル部2の上下に上方係合溝3及び下方係合溝4をそれぞれ上記ノズル部2の側端からの角度が15度乃至65度となるように設け、上記下方係合溝4に連続して突起部5を、詰め替える容器の口部側面に接触させた際に上記易開封加工部で開封した後の上記ノズル部2の下側が上記詰め替える容器の口部上端に乗るように、上記ノズル部2の突出方向とほぼ同一方向に、上記開封後の上記ノズル部2の先端よりも短く突出しないように設けた注出機能付きパウチが提供される。
【0006】
また、本発明によれば、突起部5の下方に連続して切り欠き溝部6を設けた上記注出機能付きパウチが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3は、本発明の注出機能付きパウチの第1実施例を示す図で、1はパウチ、2はノズル部、3は上方係合溝、4は下方係合溝、5は突起部、6は切り欠き溝である。
【0008】
パウチ1を構成する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のプラスチックフィルムから成る単層、あるいはこれらの2種以上から成る多層フィルム、さらには、必要に応じて、アルミ箔、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム等を積層した多層フィルムが用いられる。
【0009】
また、パウチ1の形態としては特に制限はなく、例えば、三方シールや四方シールの平袋、スタンディングパウチ等が挙げられる。
【0010】
さらに、図1に示すノズル部は開封後の状態を示し、図示しないが易開封加工部を設けることができ、I字ノッチ、V字ノッチ、上記ノズル部を横断するミシン目やスコア、その他の薄肉加工部が挙げられ、加工方法としては、レーザ加工、刃物、砥石等による機械加工等が挙げられる。
【0011】
パウチ1は、図1に示すように、上記パウチ1の上方コーナー部に突出するノズル部2を設け、上記ノズル部2の上方に上方係合溝3を鋭角に設ける。
【0012】
一方、ノズル部2の下方に下方係合溝4を鋭角に設け、上記係合溝4を介して、上記ノズル部2の突出方向とほぼ同一方向に、また、上記易開封加工部で開封して形成される上記ノズル部2の先端よりも短く突出しないように突起部5を設ける。
【0013】
ノズル部2を開封した後にパウチ1内の内容物を、他の容器、例えば、プラスチックボトルBに詰め替える際は、図2の実線で示すように、先ず、上記ノズル部2の下側をプラスチックボトルBの口部Cの上端に乗せると共に、突起部5の先端部を上記プラスチックボトルBの口部Cの側面に接触させて位置決めを行う。
【0014】
次いで、この状態からパウチ1を突起部5を支点として回転させ、ノズル部2の下側をプラスチックボトルBの口部Cの上端部に係合させた状態で、さらにパウチ1を回転して下方係合溝4を上記口部Cに係合させながら、図2の仮想線で示すように、上記ノズル部2をプラスチックボトルBの口部C内に挿入し、上方係合溝3及び下方係合溝4を、上記口部Cにそれぞれ係合させて位置決めを行い、内容物を上記パウチ1から注出して詰め替えを行う。
【0015】
尚、本実施例においては、図3に示すように、突起部5に連続して下方に延び、内方に凹む弧状の切り欠き溝6を設けても良く、この場合、図2の実線で示す状態で、上記切り欠き溝6がプラスチックボトルBの肩部Dに乗るため、内容物の重量によるパウチ1のノズル部2の潰れが防止される。
【0016】
図4乃至図6は、本発明の注出機能付きパウチの第2実施例を示す図で、上記した第1実施例と同じ部位については同一の符号を付した。
【0017】
また、本実施例でも、上記した第1実施例と同様に、図4に示すように、ノズル部2の下方に設けられる突起部5は、上記易開封加工部で開封して形成される上記ノズル部2の先端よりも短く突出しないように、パウチ1の側方に向かってほぼ水平に設ける。
【0018】
そして、ノズル部2を開封した後のパウチ1内の内容物を、他の容器、例えば、プラスチックボトルBに詰め替える際は、上記した第1実施例と同様に、図5の実線で示すパウチ1のノズル部2を上記プラスチックボトルBの口部Cの上端に乗せると共に、突起部5の先端部を上記プラスチックボトルBの口部Cの側面に接触させる。
【0019】
次いで、この状態から上記パウチ1を回転させて下方係合溝4を上記口部Cに係合させながら、図5の仮想線で示すように、パウチ1のノズル部2を上記プラスチックボトルBの口部C内に挿入し、上方係合溝3及び下方係合溝4を、それぞれ上記口部Cに係合させて位置決めを行い、パウチ1内の内容物を注出して詰め替えを行う。
【0020】
さらに、本実施例においては、図6に示すように、突起部5に連続して下方に延びる切り欠き溝6を設けても良く、この場合、図5の実線で示す状態で、上記した第1実施例と同様、内容物の重量によるパウチ1のノズル部2の潰れが防止される。
【0021】
尚、本発明の注出機能付きパウチにおいては、パウチ1のノズル部2の上下に設けられる上方係合溝3及び下方係合溝4は、いずれもV字形あるいはほぼU字形で、上記ノズル部2の側端に対して鋭角に設けられる。
【0022】
そして、その角度は15度乃至65度、特に、25度乃至55度が好ましく、上方係合溝3はノズル部2の側端に対して鋭角になるように、一方下方係合溝4は上記ノズル部2の側端に対して鋭角になる共に、上記下方係合溝4に連続して突起部5が設けられるように適宜選択される。
【0023】
上記角度が15度未満であると、パウチ1を回転してノズル部2をプラスチックボトルBの口部C内に挿入する際に、上方係合溝3及び下方係合溝4を、上記口部Cに係合しづらくなり、また、65度を越えると、同様に、上方係合溝3及び下方係合溝4設けることが困難なり、ノズル部2をプラスチックボトルBの口部C内に挿入した際にガタつきを生じ易く、いずれの場合もパウチ1の回転、あるいは回転後の位置決めが正確に行われない。
【0024】
さらに、本発明の注出機能付きパウチにおいては、下方係合溝4に連続して設ける突起部5は、開封後の上記ノズル部2の先端よりも短く突出しないように設ける必要がある。
【0025】
パウチ1のノズル部2の先端を越えて突起部5を設けると、ノズル部2をプラスチックボトルBの口部Cの上端に乗せる際に外れてしまい、また、上記突起部5の先端部を支点として上記パウチ1を回転させた際に、上方係合溝3及び下方係合溝4を、上記プラスチックボトルBの口部Cに、確実に係合することが不可能となる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の注出機能付きパウチによれば、パウチ1内の内容物をプラスチックボトルB等の他の容器に詰め替える際に、パウチ1の上方コーナー部に突出して設けたノズル部2と、上記プラスチックボトルB等の口部Cとの係合、位置決め、あるいは接触が確実に行われ、液こぼれ等を生じることなく、安定した状態で容易に詰め替えが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の注出機能付きパウチの第1実施例を示す参考図。
【図2】 本発明の注出機能付きパウチの第1実施例の使用状態を示す参考図。
【図3】本発明の注出機能付きパウチの第1実施例の変形例を示す参考図。
【図4】本発明の注出機能付きパウチの第2実施例を示す参考図。
【図5】本発明の注出機能付きパウチの第2実施例の使用状態を示す参考図。。
【図6】本発明の注出機能付きパウチの第2実施例の変形例を示す参考図。
【図7】従来の注出機能付きパウチの参考図。
【図8】従来の注出機能付きパウチの使用状態の参考図。
【符号の説明】
1 パウチ
2 ノズル部
3 上方係合溝
4 下方係合溝
5 突起部
6 切り欠き溝

Claims (2)

  1. パウチ1の上方コーナー部に突出するノズル部2を設け、上記ノズル部2に易開封加工部を設け、上記ノズル部2の上下に上方係合溝3及び下方係合溝4をそれぞれ上記ノズル部2の側端からの角度が15度乃至65度となるように設け、上記下方係合溝4に連続して突起部5を、詰め替える容器の口部側面に接触させた際に上記易開封加工部で開封した後の上記ノズル部2の下側が上記詰め替える容器の口部上端に乗るように、上記ノズル部2の突出方向とほぼ同一方向に、上記開封後の上記ノズル部2の先端よりも短く突出しないように設けたことを特徴とする注出機能付きパウチ。
  2. 突起部5の下方に連続して切り欠き溝6を設けたことを特徴とする請求項1記載の注出機能付きパウチ。
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