JP4133706B2 - 微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法、微細気泡ポリウレタン発泡体、及び研磨シート - Google Patents

微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法、微細気泡ポリウレタン発泡体、及び研磨シート Download PDF

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Description

本発明は、均一な微細気泡を有するポリウレタン発泡体の製造方法に関する。本発明の微細気泡ポリウレタン発泡体は、樹脂、ガラスやレンズ、水晶、半導体等の製造用シリコン、電子基板、光学基板等を研磨するに好適な研磨材料として好適に使用可能である。また本発明は前記発泡体からなる研磨シート、及びシート表面に溝が設けられている研磨シートに関する。
ポリウレタン発泡体を製造する技術としては、フロンや塩化メチレン等の低沸点の有機溶剤を発泡体形成原料組成物に添加・分散し、重合熱による気化により重合体を発泡させる方法、発泡体形成原料組成物に水を添加・分散し、イソシアネート基と水の反応により発生する炭酸ガスにより重合体を発泡させる方法が周知である。これらの方法で得られる発泡体は、気泡の径(セル径)が平均値で100μmが下限であり、より微細で均一な気泡を有する発泡体を得ることが困難である。
微細な気泡を有するポリウレタン発泡体の製造方法としては、以下の方法が知られている。
(1)溶剤可溶性の微粒子をポリウレタン重合体に分散して所定形状に成形した後、成形品を微粒子は溶解するがポリウレタン重合体は溶解しない溶剤に浸漬して微粒子を溶解除去して多孔質ポリウレタン樹脂、即ち発泡体とする方法。
(2)微小中空発泡体をポリウレタン樹脂形成原料組成物に分散する方法。
しかし、上記(1)の方法によれば、多量の溶剤を必要とし、また微粒子形成素材を含む溶剤を処理する必要があり、コスト的に高価である。しかも、得られた発泡体は連続気泡のみであり、剛性を求められる用途には使用できず、用途が制限される。また、溶出工程や溶剤を乾燥させる工程も必要であり、厚みの大きな成形品を作成するには長時間を要するという課題もある。
一方、(2)の方法では、密度の差によりポリウレタン反応原液中において微小中空発泡体が浮き上がる傾向が強いために均一な発泡体を製造することが困難であり、また微小中空発泡体が比較的高価であり、さらに発泡体内に微小中空発泡体の素材が残存し、発泡体の裁断時に刃を損傷するなどの問題を有している。しかも中空微粒子は飛散しやすく、作業環境の整備の設備等に多大の費用を必要とする。
本発明の目的は、水等の化学反応性発泡剤やフロン等の気化膨張性発泡剤、微小中空発泡体、溶剤可溶性物質等の異種物質を使用することなく均一な微細気泡(平均気泡径80μm以下)を有するポリウレタン発泡体の製造方法を提供することにある。
本発明者は、ポリウレタンを製造する原料液であるイソシアネート基含有化合物(ポリイソシアネート化合物)を含む第1成分、活性水素基含有化合物(いわゆるポリオール化合物)を含む第2成分の一方に界面活性剤を含ませ、これを、乾燥して水分を除去した空気の存在下に強く攪拌することによってこれらの液が微細な前記空気の気泡を含む気泡分散液となり、これに反応相手の液を加えて混合し、重合反応を行わせると均一な微細気泡構造を有するポリウレタン発泡体が得られること、さらには、反応原液に界面活性剤を含ませて同様に前記空気の存在下に強く攪拌することによってこれらの液が微細な前記空気の気泡を含む気泡分散液となってそのまま重合・硬化し、均一な微細気泡構造(平均気泡径80μm以下)を有するポリウレタン発泡体が得られることを見いだし、本発明を完成した。
本願請求項1に記載の発明は、イソシアネート基含有化合物を含む第1成分と活性水素基含有化合物を含む第2成分を混合させて微細気泡ポリウレタン発泡体を製造する方法であって、前記第1成分もしくは前記第2成分の少なくとも一方に水酸基を有しないシリコン系ノニオン界面活性剤を第1成分と第2成分の合計量に対して5〜50重量%添加し、前記界面活性剤を添加した成分を、乾燥して水分を除去した空気と攪拌して前記空気を微細気泡として分散させて気泡分散液とし、前記気泡分散液に残りの成分を混合して硬化させて化学反応性発泡剤、気化膨張性発泡剤及び微小中空発泡体を用いることなく平均気泡径80μm以下のポリウレタン発泡体を得ることを特徴とする微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法に関するものである。
また、本願請求項2に記載の発明は、イソシアネート基含有化合物を含む第1成分と活性水素基含有化合物を含む第2成分を混合させて微細気泡ポリウレタン発泡体を製造する方法であって、前記第1成分もしくは前記第2成分の少なくとも一方に水酸基を有しないシリコン系ノニオン界面活性剤を第1成分と第2成分の合計量に対して5〜50重量%添加し、前記第1成分と第2成分を、乾燥して水分を除去した空気と混合、攪拌し、前記空気を微細気泡として分散させて気泡分散液とし、前記気泡分散液を硬化させて化学反応性発泡剤、気化膨張性発泡剤及び微小中空発泡体を用いることなく平均気泡径80μm以下のポリウレタン発泡体を得ることを特徴とする微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法に関するものでもある。
前記空気は積極的に液中に送り込んでもよく、また攪拌中に前記空気が自然に巻き込まれる状況のみであってもよい。また微細気泡とは、気泡の径が平均80μm以下のものをいう。本発明の方法によれば平均10μm程度のものまで製造可能である。気泡の径は、使用する界面活性剤の種類やその添加量、攪拌条件、使用する原料の粘度などの条件を適宜選択・調整することによって設定し、制御することが可能である。得られる発泡体の密度は0.6〜0.9程度、発泡体の硬度(ASKER C)は85〜100であることが好ましい。特に研磨用の発泡体は、硬度が90〜95であることが好ましい。
攪拌時間は、攪拌機の性能、ポリウレタン発泡体を形成する反応原液の粘度等により変動するが、少なくとも30秒、安定した気泡分散液を作成するにはより好ましくは1分程度であり、流動性が確保される限り攪拌可能である。この攪拌時間は、通常のポリウレタン発泡体を製造する攪拌時間より長く必要である。気泡の径は添加する界面活性剤の種類、添加量、攪拌時間等の製造条件により調整可能である。
上述の本発明の微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法においては、いずれの場合もさらに前記気泡分散液を篩網を通過させる工程を有することが好ましい。請求項1に記載の発明においては、気泡分散液である1成分を篩網を通過させてもよく、他の成分を混合した後に通過させてもよい。また、請求項2記載の発明において、第1成分、第2成分、非反応性気体の混合の順序は問わず、第1成分と第2成分が混合された状態で気泡分散液が形成されればよい。
篩網を通過させることによって、攪拌中に生じる大きな気泡が破裂して消失し、気泡の均一性がさらに高い微細気泡ポリウレタン発泡体を得ることが可能となる。
本発明において使用する前記界面活性剤は、水酸基を有しないシリコン系ノニオン界面活性剤であり、このような界面活性剤の使用により、ポリウレタンの物理特性が損なわれることなく、また気泡が微細で均一性なポリウレタン発泡体が安定して得られる。
前記界面活性剤の添加量は、原料成分、即ち第1成分と第2成分の合計量に対して5〜50重量%である。5重量%未満では気泡の微細な発泡体が得られず、50重量%を超えると微細気泡ポリウレタン発泡体の物理特性が低下する。
イソシアネート基を含有するイソシアネートプレポリマーに界面活性剤を添加し、硬化剤として活性水素含有化合物を添加して前記空気と混合、攪拌し、前記空気を微細気泡として分散させて気泡分散液とし、前記気泡分散液を硬化させる方法においては、前記イソシアネートプレポリマーのイソシアネート基は、脂肪族イソシアネート化合物に由来するイソシアネート基を含むものであることが好ましい。
脂肪族イソシアネート化合物に由来するイソシアネート基は、芳香族イソシアネート化合物に由来するイソシアネート基と比較して反応性が低く、従って、活性水素化合物と混合した後反応硬化して反応混合液が流動しなくなるまでの時間が長い。このため、分散時間、所定の型に流し込んで成形する時間、さらには、気泡分散液を篩網を通過させる工程に要する時間を確保できるという効果がある。このイソシアネートプレポリマーには、芳香族ポリイソシアネート化合物に由来するイソシアネート基が併存してもかまわない。
なお、脂肪族イソシアネート化合物とは、イソシアネート基が直接芳香環に結合していなければよく、イソシアネート化合物が芳香環を有しているか否かは問題ではない。
本発明は、上述の製造方法により得られたポリウレタン発泡体、該発泡体を使用した研磨シートに関するものでもあり、シート表面に研磨屑や研磨剤を被研磨物と研磨シートの接触面から外方へ逃がす作用を有する溝が設けられていることを特徴とする。シートは、ポリウレタン発泡体を目的とするシートの厚みと同じキャビティーを備えた金型に反応成分を流し込んで製造してもよく、また厚いブロック状の発泡体を製造してこれを所定厚みに裁断して製造してもよい。
溝の形状は、特に限定されるものではないが、断面が矩形、三角形、U字型、半円状等が例示され、微粉末が通過する断面積を有したものでよい。溝はシート面上に同心円状、格子状等にて配置される。
本発明に使用するイソシアネート基含有化合物としては、ポリウレタンの分野において公知のポリイソシアネート化合物は、限定なく使用可能である。特に、ジイソシアネート化合物とその誘導体、とりわけイソシアネートプレポリマーの使用が、得られる微細気泡ポリウレタン発泡体の物理的特性が優れており、好適である。因みに、ポリウレタン樹脂の製造方法としては、プレポリマー法、ワンショット法が知られているが、本発明においてはいずれの方法も使用可能である。
本発明において使用可能な有機ジイソシアネートとしては、具体的には下記の化合物が例示される。
芳香族ジイソシアネート化合物
・4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート等
脂肪族ジイソシアネート化合物
・エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ジイソシアネート類
・水素添加4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(HMDI、商品名ハイレン−W、ヒュルス社製)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CHDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加m−キシリレンジイソシアネート(HXDI)、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類
・キシリレンジイソシアネートート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等
上記の化合物は単独使用してもよく、併用してもよい。
上記のジイソシアネート化合物のほかに、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能性のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社)や商品名デュラネート(旭化成工業製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。これらの3官能以上のポリイソシアネート化合物は、単独で使用するとプレポリマー合成に際してゲル化しやすいために、ジイソシアネート化合物に添加して使用することが好ましい。
本発明において第1成分として使用が好適なイソシアネート基含有化合物は、上記のイソシアネート化合物と活性水素基含有化合物との反応物であるイソシアネートプレポリマーである。このような活性水素基含有化合物としては、後述するポリオール化合物が使用され、イソシアネート基(NCO)と活性水素基(H* )の当量比NCO/H* が1.6〜2.6、好ましくは1.8〜2.2の範囲で加熱反応して製造されるNCO基末端のオリゴマーであるイソシアネートプレポリマーが製造される。市販品のイソシアネートプレポリマーの使用も好適である。
前記イソシアネートプレポリマーにおけるイソシアネート基は、上述の脂肪族イソシアネート化合物をプレポリマー形成成分の少なくとも一成分として使用することにより得ることができる。末端の未反応のNCO基が脂肪族イソシアネート化合物由来であれば、プレポリマー合成成分として芳香族ジイソシアネートを使用してもかまわない。
本発明に使用する活性水素基含有化合物は、少なくとも2以上の活性水素原子を有する有機化合物であり、ポリウレタンの技術分野において通常ポリオール化合物、鎖延長剤と称される化合物である。
活性水素基とはイソシアネート基と反応する水素を含む官能基であり、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)などが例示される。
ポリオール化合物は、末端基定量法による分子量が500〜10000程度のオリゴマーであり、具体的には下記のものが例示される。
1)ポリエーテルポリオール
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコールの1種又は2種以上にプロピレンオキサイドを付加して得られるポリオキシプロピレンポリオール類、エチレンオキサイドを付加して得られるポリオキシエチレンポリオール類、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等を付加して得られるポリオール類、および、前記多価アルコールにテトラヒドロフランを開環重合により付加して得られるポリオキシテトラメチレンポリオール類が例示できる。上述の環状エーテルを2種以上使用した共重合体も使用可能である。
2)ポリエステルポリオール
ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールあるいはその他の低分子量多価アルコールの1種又は2種以上とグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸あるいはその他の低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以上との縮合重合体、プロピオラクトン、カプロラクトン、バレロラクトン等の環状エステル類の開環重合体等のポリオール類が例示できる。
3)アクリルポリオール
アクリル共重合体において、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸β−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸β−ヒドロキシペンチル等のアクリル酸のヒドロキシアルキルエステル又はメタクリル酸の同様なヒドロキシアルキルエステル、さらにグリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコールのアクリル酸モノエステル又はこれらと同様なメタクリル酸モノエステル、N−メチロールアクリルアミド又はN−メチロールメタクリルアミド等の水酸基を有するモノエチレン性不飽和モノマーを共重合モノマー等の1分子中に2以上の水酸基を有するアクリルポリールが使用できる。
なお、アクリルポリオールとしては、テレケリックアクリルポリオールも使用可能である。かかるテレケリックアクリルポリオールは、アルコール化合物の存在下に、(メタ)アクリル酸エステルを含む不飽和単量体を有機スルホン酸化合物の存在下に、有機過酸化物含有開始剤により重合して得られる水酸基含有アクリル系重合体である。アルコール化合物としてはメタノール、エタノール等の脂肪族ないし脂環式アルコール類が好ましく、アルコール化合物として単官能のアルコールを使用すると得られる活性水素基含有アクリル系重合体は実質的に2官能となり、アルコール化合物としてジオールを使用すると活性水素基含有アクリル系重合体は実質的に4官能となる。
4)その他のポリオール
その他、フェノールレジンポリオール、エポキシポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、ポリエステル−ポリエーテルポリオール、アクリロニトリルやスチレン等の重合体をビニル付加ないし分散せしめたポリマーポリオール、ウレア分散ポリオール、カーボネートポリオール等が本発明のポリオールとして使用することが可能である。また、これらのポリオール化合物をp−アミノ安息香酸と縮合し、活性水素基を芳香族アミノ基としたポリオール化合物も使用可能である。
活性水素基含有化合物のうちで、鎖延長剤と称されるものは、分子量が500程度以下の化合物である。具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン等に代表される脂肪族系低分子グリコールやトリオール類、メチレンビス−o−クロルアニリン(MOCA)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン等の芳香族ジアミン類、1,4−ビスヒドロキシエトキシベンゼン(キュアミンH(イハラケミカル社製))、m−キシリレンジオール(三菱ガス化学社製)等の芳香族系ジオール類等が使用可能である。
本発明においては、微細気泡を形成するために、乾燥して水分を除去した空気を用いる。
本発明において使用するシリコン系ノニオン界面活性剤としては、上述の第1成分、第2成分もしくはこれらの混合物を前記空気の存在下に攪拌した場合に、微細な気泡を安定的に形成するものは限定なく使用可能である。
特に、ポリオール化合物やイソシアネートプレポリマーとの相溶性が良い点でポリウレタンの技術分野において整泡剤として使用されている界面活性剤であって、上述のようにイソシアネート基と反応する水酸基等の活性水素基を有しないものが使用される。具体的には、シリコン整泡剤SH−190、SH−192(トーレダウコーニングシリコン(株)製)、L−5340(日本ユニカー(株))等が例示される。
本発明において、前記空気を微細気泡状にして第1成分、第2成分、もしくはこれらの混合物に分散させる攪拌装置としては、公知の攪拌装置は特に限定なく使用可能であり、具体的には、ホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)等が例示される。ただし、攪拌により強い温度上昇を起こす攪拌装置は、特に請求項2に記載の発明のように、第1成分と第2成分を混合して気泡を形成させる方法においては反応速度が上昇するために好ましくない。攪拌装置の攪拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の攪拌翼の使用が微細気泡が得られ、好ましい。
なお、請求項1に記載の発明においては、気泡分散液を作成する攪拌と、残りの成分を添加して混合する攪拌を行うが、後段の攪拌は、特に気泡を形成する攪拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない攪拌装置の使用が好ましい。このような攪拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。また、前段と後段の攪拌装置を同一の攪拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて攪拌翼の回転速度を調整する等の攪拌条件の調整を行って使用することも好適である。
気泡分散液を製造する条件は、微細な気泡が形成され、所定形状の硬化物が得られる限り特に限定されるものではないが、温度は、第1成分、第2成分の融点以上であり、イソシアネート基と活性水素基の硬化反応が急速に進行しない温度以下であることが必要である。好ましくは0℃〜140℃、より好ましくは、10〜120℃である。なお、イソシアネート基と活性水素基の硬化反応は発熱反応であり、選択するイソシアネート化合物と活性水素化合物の種類、組合せ等により発熱の程度は異なる。反応熱による系の温度上昇が大きいと、気泡分散液中の気泡が膨張するため好ましくなく、反応熱の小さな反応系を採用するか、もしくは反応熱の大きな反応系を使用した場合は、十分な温度調節を行うことが好ましい。
本発明のポリウレタン発泡体の製造方法においては、気泡分散液を型に流し込んで流動しなくなるまで反応した発泡体を、加熱、ポストキュアーすることは、発泡体の物理的特性を向上する効果があり、極めて好適である。金型に気泡分散液を流し込んで直ちに加熱オーブン中に入れてポストキュアーを行う条件としてもよく、そのような条件下でも直ぐに反応成分に熱が伝達されないので、気泡径が大きくなることはない。硬化反応は、常圧で行うことが気泡形状が安定するために好ましい。
本発明においては、ポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。ただし、特に請求項2記載の発明のように、イソシアネート化合物と活性水素基含有化合物を混合して攪拌する場合は、微細気泡形成に十分な攪拌時間と所定形状の型に流し込む流動時間を確保する必要があり、触媒の種類、添加量はこれらを考慮して選択する。
本発明の微細気泡ポリウレタン発泡体の製造は、容器に各成分を計量して投入し、攪拌するバッチ方式であっても、また攪拌装置に各成分と非反応性気体を連続して供給して攪拌し、気泡分散液を送り出して成形品を製造する連続生産方式であってもよい。
本発明において使用する篩網は、気泡分散液中の比較的大きな気泡を除去すればよく、50μm以下の気泡径の発泡体を得るには、80メッシュより目の細かいものを使用すればよい。連続生産方式の場合には、ストレーナー形式にて製造装置に設けることが好適である。
本発明においては、ポリウレタン形成原料に加えて他の成分を添加してもよい。具体的には、樹脂微粉末や無機物質の微粉末等の充填材、硬化反応速度を調整するための触媒又は遅延剤、色素や顔料等の着色剤等が例示される。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
溶融して80℃に温度調整したアジプレンL−325(イソシアネート末端プレポリマー、NCO=9.25% ユニロイヤル社製)(第1成分)100gに界面活性剤としてシリコン整泡剤SH−192(トーレダウコーニングシリコン(株)製)を20g添加し、泡立てミキサー(攪拌翼回転数=3500rpm)にて約5分間、クリーム状(メレンゲ状態)になるまで攪拌し、気泡分散液1を得た。この気泡分散液1を遊星型ミキサーに移し、120℃に溶融・保温したキュアミンMT(メチレンビス−o−クロルアニリン、イハラケミカル(株)製)(第2成分)を26.6g投入し、約2分間混合した。混合液を流動性がある可使時間内にオープンモールドに注型して硬化させ、110℃±10℃に温度調節したオーブン中で6時間ポストキュアーを行って微細気泡ポリウレタン発泡体を作成した。使用した界面活性剤は、第1成分と第2成分の合計量に対して15.8重量%であった。
得られた微細気泡ポリウレタン発泡体は、密度が0.75g/cm3 、硬度(ASKER C)が94、平均セル径が50μmの均一な気泡を有するものであった。
(実施例2)
溶融して80℃に温度調整したアジプレンL−325(イソシアネート末端プレポリマー、NCO=9.25% ユニロイヤル社製)(第1成分)100gに界面活性剤としてシリコン整泡剤SH−192(トーレダウコーニングシリコン(株)製)を20g添加したプレミックスに、120℃に溶融・保温したキュアミンMT(メチレンビス−o−クロルアニリン、イハラケミカル(株)製)(第2成分)を26.6g投入し、クリーム状(メレンゲ状態)になるまで約2分間攪拌し、気泡分散液2を得た。この気泡分散液2を流動性がある可使時間内にオープンモールドに注型し、110℃±10℃に温度調節したオーブン中で硬化させると共に6時間ポストキュアーを行って微細気泡ポリウレタン発泡体を作成した。使用した界面活性剤は、第1成分と第2成分の合計量に対して15.8重量%であった。
得られた微細気泡ポリウレタン発泡体は、密度が0.75g/cm3 、硬度(ASKER C)が94、平均セル径が30μmの均一な気泡を有するものであった。
(実施例3)
界面活性剤の添加量を50g(第1成分と第2成分の合計量に対して39.5重量%)とした以外は実施例2と同様にして微細気泡ポリウレタン発泡体を作成した。
得られた微細気泡ポリウレタン発泡体は、密度が0.75g/cm3 、硬度(ASKER C)が94、平均セル径が30μmの均一な気泡を有するものであった。
(比較例1)
界面活性剤を添加せず、実施例2と同様にしてポリウレタン発泡体を作成した。得られたポリウレタン発泡体は、平均セル径が目視でも大きく、不均一で問題外であった。
(比較例2)
界面活性剤の添加量を5g(第1成分と第2成分の合計量に対して4.0重量%)とした以外は実施例2と同様にして微細気泡ポリウレタン発泡体を作成した。
得られたポリウレタン発泡体は、平均セル径が100μmであり、微細気泡と言えるものではなかった。

Claims (3)

  1. イソシアネート基含有化合物を含む第1成分と活性水素基含有化合物を含む第2成分を混合させて微細気泡ポリウレタン発泡体を製造する方法であって、
    前記第1成分もしくは前記第2成分の少なくとも一方に水酸基を有しないシリコン系ノニオン界面活性剤を第1成分と第2成分の合計量に対して5〜50重量%添加し、前記界面活性剤を添加した成分を、乾燥して水分を除去した空気と攪拌して前記空気を微細気泡として分散させて気泡分散液とし、前記気泡分散液に残りの成分を混合して硬化させて化学反応性発泡剤、気化膨張性発泡剤及び微小中空発泡体を用いることなく平均気泡径80μm以下のポリウレタン発泡体を得ることを特徴とする微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法。
  2. イソシアネート基含有化合物を含む第1成分と活性水素基含有化合物を含む第2成分を混合させて微細気泡ポリウレタン発泡体を製造する方法であって、
    前記第1成分もしくは前記第2成分の少なくとも一方に水酸基を有しないシリコン系ノニオン界面活性剤を第1成分と第2成分の合計量に対して5〜50重量%添加し、前記第1成分と第2成分を、乾燥して水分を除去した空気と混合、攪拌し、前記空気を微細気泡として分散させて気泡分散液とし、前記気泡分散液を硬化させて化学反応性発泡剤、気化膨張性発泡剤及び微小中空発泡体を用いることなく平均気泡径80μm以下のポリウレタン発泡体を得ることを特徴とする微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法。
  3. さらに前記気泡分散液を篩網を通過させる工程を有する請求項1又は2に記載の微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法。
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