JP4133567B2 - 微生物固定化マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物を固定化するための技術分野に属し、特に、有用な微生物を失活させることなく固定化したマイクロカプセルを簡便に製造することのできる新規な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
有用な微生物を一定の空間に保持し固定化することは、該微生物の機能を利用して所望の物質の合成、精製または分離等を行うのに不可欠の手段であるが、目的の有用微生物を安定且つ簡便に固定化し得るものとして確立された技術はあまり見当らない。
【0003】
特開平10−327700号公報(特許文献1)には、微生物(硝化菌)とポリビニルアルコールを凍結固化するなどの手段により、目的の微生物を高分子担体に包括固定化する微生物の固定化法が記述されている。しかし、この方法は、高分子担体と微生物が使用環境下に直接的に曝されるので担体材料の崩壊や微生物の漏出などを伴なうものと理解される。
【0004】
また、微生物を固定化した構造体は、使用環境下に安定であることに加えて、所望の合成や分離・精製に必要な反応に際してガス状または液状の反応物(基質、処理物質)や生成物が効果的に接触して出入できるようにしたものが好ましい。このために、外壁を耐久性で多孔質の材料で被覆し且つ内部が中空のカプセルから成る微小粒子も提案されている。例えば、特開平7−204495号公報(特許文献2)には、中空多孔性微小球体の製造法として、微生物のような粒子を分散させた組成物をノズルからガスで吹き出しながらカプセル形成する技術が記述されている。しかし、このカプセル化技術は、精巧なノズル手段を供える装置を用いる煩雑な操作を要する。
【0005】
本発明者らは、先に、液中乾燥法を用いて微生物固定化マイクロカプセルを製造する技術を開示した(特開2003−88747号公報:特許文献3)。これによれば、マイクロカプセルの外壁材となるポリマーを溶かした有機溶媒中に微生物(酵母)を内包した高分子(例えば、アルギン酸カルシウム)ビーズを乳化分散させ(S/Oエマルション)、これを水溶液中に移して有機溶媒を徐々に除去することによって、微生物内包芯物質が外壁材の皮膜に覆われたマイクロカプセルが得られる。この技術は、中空で且つ硬くて多孔質外壁を有する微生物固定化マイクロカプセルを比較的簡単な方法により製造することのできる数少ない例であるが、微生物を内包した高分子ビーズを調製するための固形化工程が別途必要であった。
【特許文献1】
特開平10−327700号公報
【特許文献2】
特開平7−204495号公報
【特許文献3】
特開2003−88747号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、化学的および物理的に安定な微生物固定化構造体を簡便に得ることのできる新しい技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、特開2003−88747号公報(特許文献3)に開示されたようなマイクロカプセルの製造に関して更に検討を重ねた結果、微生物を包括した高分子ビーズのような固形物を用いなくても中空且つ多孔質外壁を有する所望の微生物固定化マイクロカプセルが得られることを見出した。
【0008】
かくして、本発明に従えば、目的の有用微生物を内包した保護材ポリマーを壁材ポリマーから成る多孔質外壁が覆い、内部が中空であり、該内部の中空と前記多孔質外壁とが微細孔を通してつながっている構造を有する微生物固定化マイクロカプセルを製造する方法であって、
(i) 前記微生物および水中でゲル形成性を有する前記保護材ポリマーを含有する水溶液を、前記壁材ポリマーとなる疎水性ポリマーを含有する有機溶媒であって前記壁材ポリマーを溶解する良溶媒である有機溶媒Aおよび該有機溶媒Aより高沸点で且つ前記壁材ポリマーに対する溶解度の小さい貧溶媒である有機溶媒Bから成る有機相中に添加して乳化させることにより、前記微生物を内包する前記保護剤ポリマーを含有する水滴微粒子が前記有機相中に分散したW/Oエマルションを調製する工程、
(ii) 前記工程(i)で得られたW/Oエマルションを水相に添加して乳化させることによりW/O/Wエマルションを調製する工程、および
(iii) 前記工程(ii)で得られたW/O/Wエマルションから、加温または加温・減圧により、先ず前記有機溶媒Aを蒸発・除去し、次いで前記有機溶媒Bを蒸発・除去して前記壁材ポリマーを結晶化させる工程を含むことを特徴とする方法が提供される。
【0009】
さらに、本発明は、別の態様として、上記のごとき方法によって得られる微生物固定化マイクロカプセル、またはマイクロカプセルに固定化された微生物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従い微生物固定化マイクロカプセルを製造する各工程、ならびに、得られたマイクロカプセルの構造および用途に沿って本発明の実施の形態について説明する。
(1) W/Oエマルションの調製:
本発明に従い微生物固定化マイクロカプセルを得るには、先ず、目的の有用微生物および水中でゲル形成性を有し微生物の保護材となるポリマーを含有する水溶液(内水相)を、マイクロカプセルの壁材となる疎水性ポリマーを含有する有機溶媒から成る有機相に添加して乳化させることによりW/Oエマルションを調製する。すなわち、本発明においては、特開2003−88747号公報(特許文献3)におけるマイクロカプセル製造のように、予め酵母のような微生物が固形担体に保持されるようにする固化手段を必要とすることなく、目的の微生物と保護材ポリマーとを含有する水溶液をそのまま、壁材ポリマーを含有する有機相に添加するだけでよい。
【0011】
本発明において、目的の微生物に対する保護材となるポリマーは、当該微生物に対して適合性を有し水中でゲル形成性を有するものであれば特に制限されないが、好ましい保護材ポリマーとしては、アルギン酸ナトリウム、κ−カラギーナン(カラゲニン)またはポリビニルアルコールが挙げられる。
【0012】
これらのポリマーは、水中で軽くゲル化して目的の微生物とともに水溶液を呈するような状態で使用すればよい。すなわち、微生物を固定化する手段としてこれらのポリマーが従来用いられていたように当該ポリマーの沈澱を生じさせ固化させることは必要でない。保護材ポリマーのゲル化を促進するような操作・処理を付加すること、例えば、アルギン酸ナトリウムやκ−カラギーナンを用いる場合において、微量のカルシウムやアルミニウムのような多価金属イオンを存在させたり、ポリビニルアルコールを用いる場合において温度変化を与えることは好ましいが必須の条件ではない。この点に関し、目的の微生物中には一般に培養中の培地に含まれていた微量の金属イオンが残存し、これによってゲル化が促進させることから、アルギン酸ナトリウムやκ−カラギーナンは特に好ましい。
【0013】
本発明においてマイクロカプセルの壁材となるポリマーは、化学的および機械的特性に優れ固定化担体用として知られた各種の合成高分子材料が適用されるが、好ましい例として、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリ乳酸、またはポリεカプロラクタムが挙げられる。
【0014】
本発明におけるW/Oエマルション調製工程において用いられる有機相は、上記のような壁材ポリマーとなる疎水性ポリマーを含有するとともに2つの異なる特性の有機溶媒、すなわち、壁材ポリマーを溶解する良溶媒である有機溶媒Aおよび該有機溶媒Aより高沸点で且つ前記壁材ポリマーに対する溶解度の小さい貧溶媒である有機溶媒Bから成ることを特徴としている。このような2種類の有機溶媒を用いることにより、後述するように、有機溶液系の相分離とW/O/Wエマルションの液中乾燥とが組み合わせられて所望の中空且つ多孔質外壁を有する微生物固定化マイクロカプセルが得られる。好ましい有機溶媒Aとして、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、酢酸エチル等が挙げられ、また、有機溶媒Bとしてイソオクタン、ヘキサン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、キシレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。有機溶媒Aおよび有機溶媒Bは、それぞれ、複数種を混合して使用してもよい。
【0015】
かくして、目的の有用微生物および保護剤ポリマーを含有する水溶液(内水相)を、攪拌下にある上記のごとき有機相に添加して乳化させることにより、当該微生物を内包する保護剤ポリマーを含有する水滴微粒子が有機相中に分散したW/Oエマルションが得られる。
【0016】
(2) W/O/Wエマルションの調製:
上述のようにして得られたW/Oエマルションを、水相に添加して乳化させることによりW/O/Wエマルションが調製される。すなわち、適当な攪拌手段を用いて一般的には50〜15000rpmの速度で攪拌されている外水相にW/Oエマルションを添加する。
【0017】
このW/O/Wエマルション調製工程および既述のW/Oエマルション調製工程は、一般に、乳化・分散安定剤を添加しながら実施される。ここで、本発明に用いる乳化・分散剤とは、細菌及びカプセル壁材ポリマーが溶解した溶媒を乳化・分散できれば特に制限は無く、水に相溶しない溶媒あるいは水に添加することができる。例えば、ポリオキシエチレンが付加したトリあるいはジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンが付加したアルコールエーテル、ポリオキシエチレンが付加したソルビタンオレエート等のツイーン系界面活性剤、ソルビタンオレエート等のスパン系界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、リグニンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルムアルデヒド縮合物、フェノールスルホン酸ナトリウムのホルムアルデヒド縮合物、イソブチレン−無水マレイン酸の共重合体やポリカルボン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等、ポリグリセノール縮合リシノレイン酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリン、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、デキストリン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、第三リン酸カルシウム、L−グルタミン酸ジオレイルリビトールが挙げられ、1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0018】
得られるW/O/Wエマルションは、既述したようなW/Oエマルションの微粒子を含有する有機相(壁材ポリマー、有機溶媒Aおよび有機溶媒Bを含む)粒子が水相中に分散したものである。
【0019】
(3) 有機溶媒の蒸発・除去:
以上のようにしてW/O/Wエマルションを調製できれば、該エマルションから液中乾燥法により有機溶媒を徐々に除去する。すなわち、加温または加温・減圧により、先ず前記有機溶媒Aを蒸発・除去し、次いで前記有機溶媒Bを蒸発・除去する。
【0020】
この工程中、先ず壁材ポリマーに対する良溶媒である有機溶媒Aが蒸発・除去され、更に壁材ポリマーに対する貧溶媒である有機溶媒Bが蒸発・除去される間に、壁材ポリマーは有機溶媒から相分離して、次第にエマルション粒子中を外方に向って移行しながら結晶化して外壁を形成する。それとともに、芯部には中空が形成され、さらに、有機溶媒の蒸発・除去の軌跡として多孔質の外壁と内部の中空との間に微細孔が形成される。このとき、有機溶媒Aおよび/またはBの種類、組成、液中乾燥速度、昇温温度等をコントロールすることでカプセル内の中空や微細孔のコントロールが可能となる。
【0021】
以上のようにして有機溶媒を蒸発・除去しながら壁材ポリマーを結晶化させる工程が終れば、適当な後処理、例えば、デカンテーション、遠心分離もしくは濾過またはこれらを組み合わせた処理を行なった後、洗浄することにより、所望の微生物固定化マイクロカプセルを得ることができる。
【0022】
(4) マイクロカプセルの構造:
本発明に従い上述のように製造される微生物固定化マイクロカプセルの特徴は、内部(芯部)が中空で且つカプセル壁は多孔質であり、そして、この多孔質のカプセル外壁は、カプセルの内部の中空と制御された微細孔を通してつながっている構造を有することにある。調製条件により、カプセル壁材の膜厚は数μm〜400μm、微細孔は数nm〜50μmの範囲で、自由に制御可能である。この構造は、カプセル壁への反応物(基質、処理物質)および反応生成物の拡散をよくし、且つカプセル内部に内包した微生物が外部に漏出しないために必要である。
【0023】
さらに、本発明によって得られるマイクロカプセルは、中空構造を利用して微生物を高密度で内包でき、内包の対象となる微生物の大きさに合わせて、マイクロカプセルの中空、膜厚そして細孔の大きさを自由に制御することができる。マイクロカプセルの大きさは、10〜1000μmと自由に制御できる。
図1には、本発明によって得られるマイクロカプセルの構造の典型例として後述の実施例で用いている脱窒細菌固定化マイクロカプセルの走査型電子顕微鏡写真を示している。
【0024】
(5) 用途:
本発明によって得られるマイクロカプセルは、各種の有用微生物を固定化することによって多くの分野において利用することができる。
特に限定するものではないが、本発明に従いマイクロカプセルに固定化される好適な微生物の例として脱窒細菌が挙げられ、この脱窒細菌固定化マイクロカプセルを用いて硝酸態窒素に汚染された地下水、河川の水に含まれる硝酸態窒素を無害な物質に還元することができる。ここで硝酸態窒素とは、NO3−N、NO2−Nであり、また、無害な物質とは硝酸態窒素が脱窒細菌を用いて還元された窒素ガスおよび水などである。脱窒細菌を固定化したマイクロカプセルを利用した脱窒反応モデル図を図2に示す。
【0025】
脱窒細菌としては、独立栄養性の脱窒細菌および従属栄養性の脱窒細菌がある。独立栄養性の脱窒細菌は、水素、無機リン等を水素供与体(エネルギー源)とし、一方、従属栄養性の脱窒細菌は、有機炭素源を水素供与体(エネルギー源)とする。独立栄養性あるいは従属栄養性の脱窒細菌としては、Pseudomonas属、Alcaligenes属、Paracoccus属の脱窒細菌がある。
【0026】
本発明によるマイクロカプセルに固定化されるのに好適な他の微生物の例としては、酵母(パン酵母)に代表される有機合成に関わる微生物を挙げることができる。本発明に従う微生物固定化マイクロカプセルを用いれば、特に有機溶媒中においても有機合成反応を行わせることが可能となり、メタノール、エタノール、アセトニトリル、アセトン、エチルエーテル、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトン、メチレンクロライド、ベンゼン、ヘキサン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、酢酸エチル、イソオクタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、キシレン、トルエン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の有機溶媒中で不斉還元、不斉合成、エステル交換反応等の有機合成反応を行わせることができる。
【0027】
以上に例示したような分野において用いられる本発明の微生物固定化マイクロカプセルを製造するに当たっては、一般に、微生物保護ポリマーを0.1〜10wt%、目的の微生物を0.1〜70wt%添加したものを内水相として用意する。有機相は、カプセルの壁材ポリマーを1〜30wt%、有機溶媒Aを50〜85wt%、有機溶媒Bを0.5〜15wt%、乳化剤を0.1〜10wt%の割合で混合したものを用意する。外水相は、蒸留水50〜80wt%、分散安定剤を0.5〜50wt%の割合で混合したものを用意する。
【0028】
また、微生物を内包し外殻を多孔質膜で被覆した本発明のマイクロカプセルを反応に利用する場合、何度も利用可能でなければならない。このために、微生物の失活、劣化が確認されたら、マイクロカプセルを回収し、栄養源を供給してやればよい。栄養源の組成ならびに各成分の量は、一般に、Yast Carbon Base 1〜5wt%、カザミノ酸0.1〜3wt%、グルコース1〜20wt%、ポリペプトン1〜10wt%、MgSO4・7H2O 0.01〜5wt%、KH2PO4 0.01〜5wt%、NaNO3 0.01〜5wt%とすればよい。これらの栄養源は2種類以上の組み合わせで使用すればよい。
【0029】
【実施例】
以下に、本発明の特徴をさらに明らかにするため実施例を示すが本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例1:脱窒細菌固定化マイクロカプセルの調製
内水相として、2wt%のアルギン酸ナトリウム水溶液10gに脱窒細菌(Paracoccus denitrificans)を3g添加したものを用意した。有機相は、カプセル外殻壁材であるポリメタクリル酸メチルを5wt%、低沸点良溶媒(有機溶媒A)であるジクロロメタンを85wt%、高沸点貧溶媒(有機溶媒B)であるイソオクタンを7wt%、乳化剤であるソルビタンモノオレートを3wt%の割合で混合したものを60g用意した。また外水相は、蒸留水69wt%、分散安定剤としてポリビニルアルコールを1wt%、第三リン酸カルシウムを30wt%の割合で混合したものを500g用意した。
上記のように調製した内水相を攪拌している有機相に加え、室温にて5分間攪拌することで、W/Oエマルションを形成した。そのW/Oエマルションを攪拌下にある25℃の外水相に添加し、25℃で1時間攪拌することでW/O/Wエマルションを形成した。
その後攪拌しながら、1.7℃/hで35℃まで昇温、5℃/hで40℃まで昇温することで、低沸点良溶媒のジクロロメタンを除去した。さらに、40℃で12時間液中乾燥することで、高沸点貧溶媒のイソオクタンを除去した。その後、0.5Mの塩酸水溶液を300g添加して10分攪拌した。
調製したマイクロカプセルは桐山ロートにて濾過し、蒸留水で洗浄した後回収した。マイクロカプセルの全体図および断面図を図1に示す。走査型電子顕微鏡の観察では、粒子径は500〜700μm、膜厚は150〜200μmであった。
【0030】
実施例2:脱窒細菌固定化マイクロカプセルを用いる脱窒処理
実施例1で調製した脱窒細菌固定化マイクロカプセルを使って硝酸態窒素の脱窒処理に関する回分実験を行なった。硝酸態窒素に汚染された模擬原水として蒸留水1リットルに対して、NaNO3 0.121gとKH2PO4 0.2mgを溶かしたもの(20mg/1−N)を200ml三角フラスコ中に100ml入れた。この三角フラスコに2g(wet質量)の脱窒細菌固定化マイクロカプセルを入れ、振盪恒温槽中、水素ガスバブリング下で硝酸態窒素除去実験を行なった。温度条件は30℃、振盪条件は60rpmの一定条件にて十面を行なった。実験温度は、Paracoccus denitrificansの最適増殖温度である30℃とした。生物学的な脱窒反応を進行させるための栄養源としてKH2PO4 0.2mgを添加した。硝酸態窒素は後記するようにイオンクロマトグラフィーを用いて分析した。
脱窒処理の結果を図3に示す。硝酸態窒素が確実に脱窒処理されており、本発明の脱窒細菌固定化マイクロカプセルは硝酸態窒素に汚染された水の浄化に利用できることが理解される。
イオンクロマトグラフィー分析:
カラムはアニオンを分析できるイオンクロマトカラムを用いた。分析条件を以下に示す:カラム温度(32℃)、溶離液(pH6.72の2mM安息香酸ナトリウム水溶液)、検出器(電気伝導度検出器)、流速(1.5ml/min)、サンプル注入量(100μL)。
【0031】
実施例3:パン酵母固定化マイクロカプセルの調製
内水相として、2wt%のアルギン酸ナトリウム水溶液10gに酵母を3g添加したものを用意した。有機相は、カプセル外殻壁材であるポリメタクリル酸メチルを5wt%、低沸点良溶媒(有機溶媒A)であるジクロロメタンを85wt%、高沸点貧溶媒(有機溶媒B)であるイソオクタンを7wt%、乳化剤であるソルビタンモノオレートを3wt%の割合で混合したものを60g用意した。また外水相は、蒸留水69wt%、分散安定剤としてポリビニルアルコールを1wt%、第三リン酸カルシウムを30wt%の割合で混合したものを500g用意した。
上記のように調製した内水相を攪拌している有機相に加え、室温にて5分間攪拌することで、W/Oエマルションを形成した。そのW/Oエマルションを攪拌下にある25℃の外水相に添加し、25℃で1時間攪拌することでW/O/Wエマルションを形成した。その後攪拌しながら、1.7℃/hで35℃まで昇温、5℃/hで40℃まで昇温することで、低沸点高分子良溶媒のジクロロメタンメタン除去した。さらに、40℃で12時間液中乾燥することで、高沸点高分子貧溶媒のイソオクタンを除去した。その後、0.5Mの塩酸水溶液を300g添加して10分攪拌した。
調製したマイクロカプセルは桐山ロートにて濾過し、蒸留水で洗浄した後回収した。走査型電子顕微鏡の観察では、粒子径は100〜300μm、膜厚は40〜70μmであった。
【0032】
実施例4:パン酵母固定化マイクロカプセルを用いる有機溶媒中での不斉還元反応
実施例3で調製したパン酵母固定化マイクロカプセル1g、さらに反応基質のアセトフェノンとの補助基質のS−2−ヘキサノールの混合溶液を様々な有機溶媒(ヘキサン、デカン、ドデカン)にてそれぞれの濃度が50mMとなるように5ml調製し、20mlのサンプルビンに入れた。振盪恒温槽を用いて、120rpm、30℃で1日間反応させた。モデル反応スキームを図4に示す。その後、混合溶液はメンブレンフィルターにより濾過して後述するようにガスクロマトグラフィーを用いて有機溶媒中で生成した(S)−/(R)−1−フェニルエタノールを分析した。
【0033】
比較例:非固定化パン酵母による有機溶媒中での不斉還元反応
比較のために非固定化パン酵母を用いて実施例3と同様の反応を行った。パン酵母0.5g、さらに基質のアセトフェノンとの補助基質のS−2−ヘキサノールの混合溶液を様々な溶媒(ヘキサン、デカン、ドデカン)にてそれぞれの濃度が50mmol/lとなるように5ml調製し、サンプルビン(20ml)に入れた。振盪恒温槽を用いて、120rpm、30℃で1日間反応させた。その後、混合溶液はメンブレンフィルターにより濾過してガスクロマトグラフィーを用いて有機溶媒中に生成した(S)−/(R)−1−フェニルエタノール分析した。
【0034】
実施例4および比較例の結果を表1に示す。なお、それぞれの決定法については後述している。表に示されるように、マイクロカプセルに固定化した酵母により、高転化率で(S)−1−フェニルエタノールが生成されており、本発明に従う微生物固定化マイクロカプセルを用いれば、水溶液では不可能であるような反応系の不斉合成を有機溶媒中で効率的に行うことができ、その活性が失活することもない。
【0035】
【表1】
【0036】
表1中、AおよびBは、それぞれ、本発明に従うマイクロカプセルに固定化した酵母および非固定化酵母を用いた場合の光学純度100%における(S)−1−フェニルエタノール生成量(mmol/l)を示し、( )内は転化率(%)である。また、Cは固定化酵母を用いた場合と非固定化酵母の反応比を示す。
【0037】
ガスクロマトグラフィー分析
分析は、ガスクロマトグラフィーを用いた行なった。カラムはキラルカラム(長さ30m、直径0.25mm)を用いた。分析条件は、試料気化室は255℃、検出器(FID)は285℃、カラムオーブンは、40℃で12min保持した後、10℃/minで85℃まで昇温、85℃で2min保持して、さらに5℃/minで130℃まで昇温、130℃で12min保持した。サンプル注入量は1μlとした。
【0038】
光学純度の決定
光学純度は、それぞれの有機溶媒(ヘキサン、デカン、ドデカン)に生成した(S)−/(R)−1−フェニルエタノールの生成量から下記の式にて算出した。
光学純度e.e.% = {(S−R)/(S+R)}×100
【0039】
(S)−1−フェニルエタノールへの転化率の決定
生成した(S)−1−フェニルエタノールの生成量から下記の式にて算出した。転化率%=(生成した(S)−1−フェニルエタノール/仕込みのアセトフェノンの量)×100
【0040】
反応比の決定
マイクロカプセル固定化パン酵母による(S)−1−フェニルエタノールの生成量と非固定化酵母による(S)−1−フェニルエタノールの生成量の比により算出した。
反応比=(マイクロカプセル固定化酵母による生成した(S)−1−フェニルエタノール)/(非固定化酵母により生成した(S)−1−フェニルエタノール)
【0041】
【発明の効果】
本発明に従えば、きわめて少ない工程を経て有用な微生物をマイクロカプセルに簡便に固定化することができ、本発明によって得られる微生物固定化マイクロカプセルは、硝酸態窒素に汚染された水の浄化や有機溶媒中での有機合成反応など多くの分野において利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって得られる微生物固定化マイクロカプセルの典型例の全体(A)および断面(B)を示す走査電子顕微鏡写真である。
【図2】本発明に従う脱窒細菌固定化マイクロカプセルを利用する脱窒反応のモデル図である。
【図3】本発明に従う脱窒細菌固定化マイクロカプセルを用いた硝酸態窒素の脱窒処理の結果を示す。
【図4】有機溶媒中での不斉還元のモデルスキームである。
Claims (9)
- 目的の有用微生物を内包した保護材ポリマーを壁材ポリマーから成る多孔質外壁が覆い、内部が中空であり、該内部の中空と前記多孔質外壁とが微細孔を通してつながっている構造を有する微生物固定化マイクロカプセルを製造する方法であって、
(i) 前記微生物および水中でゲル形成性を有する前記保護材ポリマーを含有する水溶液を、前記壁材ポリマーとなる疎水性ポリマーを含有する有機溶媒であって前記壁材ポリマーを溶解する良溶媒である有機溶媒Aおよび該有機溶媒Aより高沸点で且つ前記壁材ポリマーに対する溶解度の小さい貧溶媒である有機溶媒Bから成る有機相中に添加して乳化させることにより、前記微生物を内包する前記保護剤ポリマーを含有する水滴微粒子が前記有機相中に分散したW/Oエマルションを調製する工程、
(ii) 前記工程(i)で得られたW/Oエマルションを水相に添加して乳化させることによりW/O/Wエマルションを調製する工程、および
(iii) 前記工程(ii)で得られたW/O/Wエマルションから、加温または加温・減圧により、先ず前記有機溶媒Aを蒸発・除去し、次いで前記有機溶媒Bを蒸発・除去して前記壁材ポリマーを結晶化させる工程を含むことを特徴とする方法。 - 保護材ポリマーが、アルギン酸ナトリウム、κ−カラギーナンまたはポリビニルアルコールから選ばれることを特徴とする請求項1に記載の微生物固定化マイクロカプセルの製造方法。
- 壁材ポリマーが、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリ乳酸、またはポリεカプロラクタムから選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載の微生物固定化マイクロカプセルの製造方法。
- 微生物が脱窒細菌であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微生物固定化マイクロカプセルの製造方法。
- 微生物が酵母であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微生物固定化マイクロカプセルの製造方法。
- 有機溶媒Aが、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタンまたは酢酸エチルから選ばれ、有機溶媒Bが、イソオクタン、ヘキサン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカンまたはキシレンから選ばれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の微生物固定化マイクロカプセルの製造方法。
- 工程(i)および工程(ii)において乳化・分散安定剤を添加することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の微生物固定化マイクロカプセルの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかの方法によって得られることを特徴とする微生物固定化マイクロカプセル。
- 請求項1〜7のいずれかの方法によって得られることを特徴とするマイクロカプセルに固定化された微生物。
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