JP4132452B2 - 円筒体の締結構造及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

円筒体の締結構造及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置などで用いられる回転可能な円筒体の締結構造及びこれを用いた画像形成装置に係り、特に、円筒体の偏心誤差による回転変動を極力抑えるようにした円筒体の締結構造及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来におけるタンデム型画像形成装置としては、例えばイエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの複数の色成分画像が担持される感光体ドラムなどの像担持ドラムを並列配置し、各像担持ドラムには例えば電子写真方式のデバイスにて各色成分画像(トナー像)を形成すると共に、各像担持ドラム上の各色成分画像を記録材若しくは中間転写ベルトなどの中間転写体上に順次重ね転写するようにしたものが既に知られている(例えば特開平6−110290号公報,特開平7−319254号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この種のタンデム型画像形成装置にあっては、高速化という点では確かに有利であるが、反面、各像担持ドラムで形成された各色成分画像を記録材若しくは中間転写体の同一の画像担持位置上に順次重ねて転写しなければならないため、各色成分画像のレジストレーションを合わせ難いという技術的課題がある。
ここで、本発明者らは、レジストレーションエラー(以下必要に応じてレジエラーと略記する)の原因について検討したところ、像担持ドラムへの駆動伝達系における偏心誤差、II像担持ドラムの軸受部における偏心誤差が大きく影響していることを突き止めた。
【0004】
先ず、について検討してみるに、像担持ドラムの駆動伝達系としては、円筒状の像担持ドラムの端部内に駆動伝達ギア若しくはギア締結用フランジシャフトを圧入嵌着させ、駆動伝達ギア若しくはフランジシャフトに取り付けたギアを介して駆動源からの駆動力を像担持ドラムに伝達する方式(例えば特開平9−190033号公報,特開平10−149056号公報参照)が知られている。
ところが、この種のタイプにあっては、少なくとも、像担持ドラムの内径加工精度誤差(外径に対する偏心誤差)と、駆動伝達ギア若しくはギア締結用フランジシャフトの圧入嵌着時(締結時)の仕上がり精度誤差とが重畳されてしまい、駆動伝達ギア(又はフランジシャフト)の取付誤差に伴って像担持ドラムが偏心回転する分、像担持ドラムの外周面の角速度変動が起こり、これがカラーレジストレーションエラーの大きな原因になってしまう。
【0005】
このような不具合を回避するには、例えば各像担持ドラムの駆動源を個別に設け、各像担持ドラムの角速度変動をモニタしながら、これを打ち消すような逆角速度制御を行うようにすればよいが、このような対策では、各像担持ドラム毎に駆動源が必要不可欠になり、しかも、夫々を個々的に制御しなければならないため、システム自体が高価になってしまう点で好ましくない。
また、像担持ドラムの内径加工精度誤差を抑えるという観点から、例えば像担持ドラムの基材全長に貫通するネジによる締結にて、像担持ドラムの端部外周面に駆動伝達ギア若しくはギア締結用フランジシャフトを嵌合固着させることは考えられる。
しかしながら、円筒状形状を前提とした像担持ドラムにおいて耐回転力を得るにはネジの締め付け力を大きく設定しなければならず、これに伴って、像担持ドラムの端部が変形してしまう懸念もあるばかりか、像担持ドラムの基材の端部カット面精度が悪いと、当該像担持ドラムの端部カット面に駆動伝達ギア若しくはフランジシャフトの接触面が倣うことにより、駆動伝達ギア若しくはフランジシャフトに取り付けられたギアの傾きによる偏心も発生する懸念がある点で、好ましいものとは言えない。
【0006】
次に、IIについて検討してみるに、像担持ドラムの回転構造としては、像担持ドラムの端部内にフランジシャフトを圧入嵌着し、このフランジシャフトをベアリングなどの軸受部材で回転支承するようにしたものが既に知られている。
しかしながら、このタイプにあっては、少なくとも、像担持ドラムとフランジシャフトとの間の取付誤差と、フランジシャフトと軸受部材との間の取付誤差とが重畳されてしまうため、像担持ドラムの偏心回転誤差は必然的に大きくなり、像担持ドラムの外周面の角速度変動が起こり易く、これがカラーレジストレーションエラーの大きな原因になってしまう。
このような不具合を回避するには、例えば像担持ドラムの端部外周面をラジアルベアリングなどの軸受部材で直接的に回転支承する技術が既に提供されている(例えば特開平10−149056号公報参照)。
ところが、このタイプにあっても、像担持ドラムの端部外周面に軸受部材を外嵌しているに過ぎないため、像担持ドラムの端部外周面と軸受部材との間のガタ成分を十分に小さくすることが難しく、像担持ドラムの外周面の角速度変動レベルをより低減するには未だ改善すべき余地があるものである。
【0007】
尚、このような技術的課題は、像担持ドラムの締結構造に限られるものではなく、他のデバイスである現像装置の現像ロールや定着装置の定着ロールを始めとする各種円筒体の締結構造についても同様に生ずるものである。
【0008】
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、駆動伝達部材及び軸受部材の少なくともいずれかの偏心誤差を極力低減することを可能とした円筒体の締結構造及びこれを用いた画像形成装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る円筒体の締結構造は3つの代表的な態様(図1(a)参照)に分かれる。
第一の態様は円筒体1の端部外周面に嵌合する駆動伝達部材2と、この駆動伝達部材2に対応する円筒体1の端部内側に設けられ且つ円筒体1の端部内に嵌合した後に円筒体1の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に駆動伝達部材2を締結する内径締結部材4とを備えた円筒体の締結構造である。
第二の態様は円筒体1の端部外周面に嵌合する軸受部材3(例えば3a,3b)と、この軸受部材3に対応する円筒体1の端部内側に設けられ且つ円筒体1の端部内に嵌合した後に円筒体1の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に軸受部材3を締結する内径締結部材4とを備えた円筒体の締結構造である。
第三の態様は円筒体1の端部外周面に嵌合する駆動伝達部材2と、円筒体1の端部外周面に嵌合する軸受部材3(例えば3a,3b)と、前記駆動伝達部材2及び軸受部材3に対応する円筒体1の端部内側に設けられ且つ円筒体1の端部内に嵌合した後に円筒体1の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に駆動伝達部材2及び軸受部材3を締結する内径締結部材4とを備えた円筒体の締結構造である。
尚、図1(a)中、符号7は駆動伝達部材2へ駆動源からの駆動力を伝達する駆動伝達系要素を示す。
【0010】
このような技術的手段において、「円筒体1」とは、回転可能に支承されるものであれば適宜選定して差し支えなく、例えば画像形成装置であれば、感光体ドラムや誘電体ドラムなどの像担持ドラム、現像装置の現像ロール、定着装置の定着ロールのような回転可能な円筒体を広く含むものである。
また、第二、第三の態様は、円筒体1の端部外周面に嵌合する軸受部材3を用いた態様に限られるが、第一の態様は、駆動伝達部材2の締結構造のみを特定しているのであり、軸受部材については、円筒体1の端部外周面に嵌合する態様に限られるものではなく、円筒体1の端部内周面に嵌合する態様のものであってもよい。
【0011】
特に、本発明においては、内径締結部材4の代表的態様としては、締結用ネジなどの締結用回転部材5と、この締結用回転部材5の回転動作に伴って円筒体1の端部内径を外径方向に押し広げる内径拡開部材6とを備えているものが挙げられる。
より具体的に述べると、内径締結部材4としては、締結用回転部材5と、円筒体1の端部内周壁に当接する係止刃が拡開変形可能なバネ材の周囲に設けられると共に前記締結用回転部材5の回転動作に伴ってバネ材が拡開変形して円筒体1の端部内周壁に係止刃が食い込み且つ円筒体1の端部内径を押し広げる内径拡開部材6とを有する態様や、締結用回転部材5と、円筒体1の端部内周壁全域に弾接するOリングを具備すると共に前記締結用回転部材5の回転動作に伴って前記Oリングを潰れ変形させ且つ前記円筒体1の端部内径を均等に押し広げる内径拡開部材6とを有する態様がある
更にまた、円筒体1を端部位置等にて接地する必要がある態様にあっては、何らかの接地構造を採用することが必要になるが、例えば円筒体1と電気的に導通する素材にて内径締結部材4を構成するようにすれば、内径締結部材4自体が接地構造を兼用する点で好ましい。
また、円筒体1の端部外周面に嵌合する駆動伝達部材2などについては、少なくとも円筒体1の端部外周面に嵌合する嵌合部を具備していればよいが、相互の仕上りによる嵌合代のバラツキを吸収するというガタ防止を考慮し、円筒体1の端部外周面に対する嵌合性を高めるという観点からすれば、駆動伝達部材2又は軸受部材3は、予め、小径ぎみに仕上げておき、円筒体1の端部内径の外径方向への押し広がりに伴って外径方向へ弾性変形する弾性変形部(肉抜きやスリ割り構造)を具備することが好ましい。
【0012】
更に、本発明は、円筒体1の締結構造のみならず、これを利用した画像形成装置をも対象とする。
すなわち、本発明は、図1(b)に示すように、回転可能な円筒体1を具備した画像形成装置において、前記円筒体1に対し第一ないし第三の態様のいずれかの円筒体の締結構造を用いたことを特徴とするものである。
特に、本発明は、レジエラーがカラー画像に顕著に影響するタンデム型の画像形成装置において有効であり、図1(b)に示すように、回転可能な円筒体1としての像担持ドラムを複数配列してなる画像形成装置において、前記複数の像担持ドラムに対し第一ないし第三の態様のいずれかの円筒体の締結構造を用いたことを特徴とするものである。
尚、図1(b)において、符号8は記録材、9は記録材8を搬送する記録材搬送部材を示すが、本発明はこれの態様に限定されるものではない。
【0013】
次に、上述した技術的手段の作用について説明する。
図1(a)に示すように、駆動伝達部材2及び軸受部材3の少なくともいずれか一方は円筒体1の端部外周面に嵌合することから、円筒体1の外径を基準として芯出しされる。
そして、内径締結部材4は、駆動伝達部材2及び軸受部材3の少なくともいずれか一方に対応する円筒体1の端部内側に設けられ且つ円筒体1の端部内に嵌合した後に、円筒体1の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に駆動伝達部材2及び軸受部材3の少なくともいずれか一方締結する。
これにより、駆動伝達部材2及び軸受部材3の少なくともいずれか一方は、円筒体1の端部外周面に芯出しされた状態で締結される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は本発明が適用されたタンデム型画像形成装置の実施の形態1を示す説明図である。
同図において、タンデム型画像形成装置は、例えばイエロ、マゼンタ、シアン、ブラックの四色の色成分トナー像を形成する四つの画像形成ユニット20(20a〜20d)と、各画像形成ユニット20に対向した部位に配設されて記録材Pを搬送するベルト搬送装置30とを備えたものである。
尚、符号51は記録材Pをベルト搬送装置30に供給する記録材供給装置、52は記録材P上に転写されたカラートナー像を定着するための定着装置、53は定着後の記録材Pを収容する収容トレイである。
【0015】
本実施の形態において、画像形成ユニット20は、感光体ドラムなどの像担持ドラム21を図示外のユニットケースに回転自在に支承し、この像担持ドラム21の周囲には例えば電子写真方式の各デバイス、具体的には像担持ドラム21が帯電せしめられる帯電装置22、帯電された像担持ドラム21に各色成分毎の静電潜像が書き込まるレーザ走査装置やLEDなどの露光装置23、像担持ドラム21上の各色成分の静電潜像が対応する色トナーにて現像せしめられる現像装置24、像担持ドラム21上の転写後の残留トナーがクリーニングせしめられるクリーニング装置25等を配設する一方、ベルト搬送装置30側には各像担持ドラム21上の各色成分トナー像が記録材Pに順次転写せしめられる転写装置26を配設したものである。
一方、ベルト搬送装置30は、例えば6つの張架ロール31〜36(本例では、例えば32が駆動ロールであり、残りが従動ロール)に掛け渡されて循環搬送する搬送ベルト37を有し、本実施の形態では、搬送ベルト37上に吸着ロール38にて記録材Pを吸着保持し、各画像形成ユニット20の各像担持ドラム21の転写部位に沿って記録材Pを順次移動させるようにしたものである。尚、図2中、符号39は搬送ベルト37に所定の張力を付与するテンションロール、40は搬送ベルト37表面の汚れをクリーニングするベルトクリーナである。
【0016】
更に、本実施の形態では、像担持ドラム21の回転構造は、例えば図3及び図4に示すように、円筒状の像担持ドラム21の端部一端側には駆動伝達ギア60を取り付けると共に、像担持ドラム21の端部他端側にはフランジ70を取り付け、更に、像担持ドラム21の端部両端外周部又は前記駆動伝達ギア60及びフランジ70に設けられた支持軸を図示外のベアリングで回転自在に支承するようにしたものである。
そして、各像担持ドラム21の駆動系は、例えば単一の駆動モータ(図示せず)にて回転駆動されるウォーム軸(図示せず)に各像担持ドラム21に対応してウォームギア(図示せず)を設け、各ウォームギアに前記駆動伝達ギア60を噛合させることで、駆動モータからの駆動力を伝達するようになっている。
【0017】
特に、本実施の形態では、駆動伝達ギア60は、外周部に図示外の駆動用ウォームギアに噛合するギア部61aが形成されたギア本体61を有し、このギア本体61の厚さ方向一側面には像担持ドラム21の端部外周部が嵌合する円形断面からなる嵌合凹部62を形成すると共に、ギア本体61中心部にはネジ挿通孔63を開設し、更に、嵌合凹部62の底面には後述する梁板バネ65が回り止めされた状態で抱き込み保持される保持段部64を形成したものである。
ここで、梁板バネ65は、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内に収容されるものであり、断面略山型状に屈曲形成されて嵌合凹部62の直径方向に延びた板バネ材からなり、その中心部にはネジ孔66を開設すると共に、その長手方向両端縁には夫々鋸刃状の係止刃67を形成したものである。
更に、駆動伝達ギア60のネジ挿通孔63には外側から締結用ネジ68が挿通されて前記梁板バネ65のネジ孔66に螺合するようになっている。
【0018】
一方、フランジ70は、像担持ドラム21の他端を塞ぐ円板状のフランジ本体71を有し、このフランジ本体71には像担持ドラム21の他端内部に嵌合するボス72を突出形成すると共に、その中心部にはネジ挿通孔73を開設し、更に、ボス72の先端中央には前述したのと同様な梁板バネ65(ネジ孔66,係止刃67を具備)が回り止めされた状態で抱き込み保持される保持溝部74を形成したものである。
更に、フランジ70のネジ挿通孔73には外側から締結用ネジ68が挿通されて前記梁板バネ65のネジ孔66に螺合するようになっている。
【0019】
従って、図3及び図4に示す実施の形態1のモデルにおいて、駆動伝達ギア60を取り付ける場合には、駆動伝達ギア60のネジ挿通孔63に外側から締結用ネジ68を挿通しておくと共に、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内に梁板バネ65を抱き込み保持させた状態で、締結用ネジ68の先端部を梁板バネ65のネジ孔66に螺合させ、この状態で、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内に像担持ドラム21の端部外周面を嵌合させ、しかる後に、締結用ネジ68を締め付けていけばよい。
このとき、締結用ネジ68を締め付けていくと、断面略山型状に屈曲形成されている梁板バネ65が次第に扁平状に弾性変形していき、梁板バネ65の長手方向両端縁の係止刃67が像担持ドラム21の端部内周壁に突き当たり、像担持ドラム21の内周壁に食い込むと共に、像担持ドラム21の端部内径を外径方向へと押し広げる。
この結果、梁板バネ65の係止刃67が像担持ドラム21の内壁に食い込むことで、梁板バネ65と像担持ドラム21の内壁との間での相対的なすべり現象が有効に阻止されるため、駆動伝達ギア60は像担持ドラム21の端部側に確実に引き付け保持されることになるほか、像担持ドラム21の端部内径の外径方向への拡開に伴って、像担持ドラム21の端部外周面が駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内周壁に押し付けられることになり、両者間の嵌合力が増大し、駆動伝達ギア60が像担持ドラム21の外周面に締結される。
この状態において、駆動伝達ギア60は像担持ドラム21の端部外径を基準として芯出しされ、かつ、像担持ドラム21の端部に確実に締結される。
【0020】
一方、フランジ70を取り付ける場合には、フランジ70のネジ挿通孔73に外側から締結用ネジ68を挿通させておくと共に、フランジ70のボス72上に梁板バネ65を抱き込み保持させた状態で、締結用ネジ68の先端部を梁板バネ65のネジ孔66に螺合させ、この状態で、フランジ70のボス72を像担持ドラム21の端部内に嵌合させ、しかる後に、締結用ネジ68を締め付けていけばよい。
このとき、締結用ネジ68を締め付けていくと、断面略山型状に屈曲形成されている梁板バネ65が次第に扁平状に弾性変形していき、梁板バネ65の長手方向両端縁の係止刃67が像担持ドラム21の端部内周壁に突き当たり、像担持ドラム21の端部内周壁に食い込むと共に、像担持ドラム21の端部内径を外径方向へと押し広げる。
この結果、梁板バネ65の係止刃67が像担持ドラム21の内壁に食い込むことで、梁板バネ65と像担持ドラム21の内壁との間での相対的なすべり現象が有効に阻止されるため、フランジ70は像担持ドラム21の端部側に確実に引き付け保持される。
尚、像担持ドラム21の端部外周面を図示外のベアリングで回転支承しているのであれば、像担持ドラム21の端部内径の外径方向への拡開に伴って、像担持ドラム21の端部外周面が図示外のベアリングの内周壁に押し付けられることになり、両者間の嵌合力が増大し、ベアリングが像担持ドラム21の外周面に締結される。
【0021】
また、本実施の形態において、駆動伝達ギア60及びフランジ70の取付構造については、上述したものに限定されるものではなく、例えば図5,6に示す実施の形態1のモデルII、あるいは、図7,8に示す実施の形態1のモデルIIIを用いるようにしても差し支えない。
例えば図5,6に示す実施の形態1のモデルIIでは、駆動伝達ギア60は、モデルと同様に、ギア本体61に嵌合凹部62及びネジ挿通孔63を設けたものであるが、更に、嵌合凹部62の底面には後述する十字形板バネ85が回り止めされた状態で抱き込み保持される保持段部84を形成したものである。
ここで、十字形板バネ85は、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内に収容されるものであり、平面からみて十字形状に延びる板バネ材を断面ハット状に屈曲形成し、その中心部にはネジ挿通孔86を開設すると共に、各端縁には夫々鋸刃状の係止刃87を形成したものである。
更に、十字形板バネ85の凹部に嵌合して拡開させる拡開用ブロック88が設けられており、この拡開用ブロック88の中心部にはネジ孔89が設けられている。そして、駆動伝達ギア60のネジ挿通孔63には外側から締結用ネジ68が挿通されて前記十字形板バネ85のネジ挿通孔86を挿通した後に、拡開用ブロック88のネジ孔89に螺合するようになっている。
【0022】
一方、フランジ70は、モデルと同様に、フランジ本体71にボス72及びネジ挿通孔73を設けたものであるが、更に、ボス72の先端中央には前述した十字形板バネ85(ネジ挿通孔86,係止刃87)が回り止めされた状態で抱き込み保持される保持溝部94を形成したものである。
更に、十字形板バネ85の凹部に嵌合して拡開変形させる拡開用ブロック88(ネジ孔89を具備)が設けられており、フランジ70のネジ挿通孔73には外側から締結用ネジ68が挿通されて前記十字形板バネ85のネジ挿通孔86を挿通した後に、拡開用ブロック88のネジ孔89に螺合するようになっている。
【0023】
従って、図5及び図6の実施の形態1のモデルIIにおいて、駆動伝達ギア60を取り付ける場合には、駆動伝達ギア60のネジ挿通孔63に外側から締結用ネジ68を挿通しておくと共に、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内に十字形板バネ85を抱き込み保持させ、かつ、十字形板バネ85の凹部内に拡開用ブロック88を配置した状態で、締結用ネジ68を十字形板バネ85のネジ挿通孔86に挿通させると共に、拡開用ブロック88のネジ孔89に螺合させ、この状態で、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内に像担持ドラム21の端部外周面を嵌合させ、しかる後に、締結用ネジ68を締め付けていけばよい。
このとき、締結用ネジ68を締め付けていくと、拡開用ブロック88が十字形板バネ85の凹部内に嵌合移動していき、十字形板バネ85が次第に拡開変形し、十字形板バネ85の各端縁の係止刃87が像担持ドラム21の端部内周壁に突き当たり、像担持ドラム21の内周壁に食い込むと共に、像担持ドラム21の端部内径を外径方向へと押し広げる。
この結果、実施の形態1のモデルと同様に、駆動伝達ギア60は像担持ドラム21の端部側に確実に引き付け保持されることになるほか、像担持ドラム21の端部外周面が駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内周壁に押し付けられることになり、両者間の嵌合力が増大し、駆動伝達ギア60が像担持ドラム21の外周面に締結される。
この状態において、駆動伝達ギア60は像担持ドラム21の端部外径を基準として芯出しされ、かつ、像担持ドラム21の端部に確実に締結される。
特に、本モデルIIに係る十字形板バネ85は、90°毎に四つの係止刃87を具備しているため、モデルに係る二つの係止刃67に比べて像担持ドラム21の端部内周壁をより均等に押し広げる点で好ましい。このような係止刃は、二つより四つ・・・・と数が多くなる程好ましい。
【0024】
一方、フランジ70を取り付ける場合には、フランジ70のネジ挿通孔73に外側から締結用ネジ68を挿通させておくと共に、フランジ70のボス72上に十字形板バネ85を抱き込み保持させ、かつ、十字形板バネ85の凹部内に拡開用ブロック88を配置した状態で、締結用ネジ68を十字形板バネ85のネジ挿通孔86に挿通させると共に、拡開用ブロック88のネジ孔89に螺合させ、この状態で、フランジ70のボス72を像担持ドラム21の端部内に嵌合させ、しかる後に、締結用ネジ68を締め付けていけばよい。
このとき、締結用ネジ68を締め付けていくと拡開用ブロック88が十字形板バネ85の凹部内に嵌合移動していき、十字形板バネ85が次第に拡開変形し、十字形板バネ85の各端縁の係止刃87が像担持ドラム21の端部内周壁に突き当たり、像担持ドラム21の内周壁に食い込むと共に、像担持ドラム21の端部内径を外径方向へと押し広げる。
この結果、十字形板バネ85の係止刃87が像担持ドラム21の内壁に食い込むことで、十字形板バネ85と像担持ドラム21の内壁との間での相対的なすべり現象が有効に阻止されるため、フランジ70は像担持ドラム21の端部側に確実に引き付け保持される。
尚、像担持ドラム21の端部外周面を図示外のベアリングで回転支承しているのであれば、像担持ドラム21の端部内径の外径方向への拡開に伴って、像担持ドラム21の端部外周面が図示外のベアリングの内周壁に押し付けられることになり、両者間の嵌合力が増大し、ベアリングが像担持ドラム21の外周面に締結される。
【0025】
また、図7,8に示す実施の形態1のモデルIIIでは、駆動伝達ギア60は、モデルと同様に、ギア本体61に嵌合凹部62及びネジ挿通孔63を設けたものであるが、嵌合凹部62の底面のネジ挿通孔63の周囲にはガイド筒部104を形成し、このガイド筒部104の外周壁には嵌合凹部62の底面に向かって次第に窄まる楔状溝部105を形成したものである。
更に、本モデルでは、楔状溝部105にOリング106が嵌合配置されており、ガイド筒部104に対して進退自在に嵌合する拡開用ガイド107が設けられ、この拡開用ガイド107の移動に伴ってOリング106が楔状溝部105に沿って移動し、Oリング106の通常径よりも狭い楔状溝部105にOリング106が到達した時点でOリング106にて楔状溝部105を外側に押し広げるようにしたものである。
そして、駆動伝達ギア60のネジ挿通孔63には外側から締結用ネジ68が挿通されて拡開用ガイド107のネジ孔108に螺合するようになっている。
【0026】
一方、フランジ70は、モデルと同様に、フランジ本体71にボス72及びネジ挿通孔73を設けたものであるが、更に、ボス72のネジ挿通孔73の周囲にはガイド筒部104を形成し、このガイド筒部104の外周壁にはボス72の基部に向かって次第に窄まる楔状溝部105を形成したものである。
更に、本モデルでは、楔状溝部105にOリング106が嵌合配置されており、ガイド筒部104に対して進退自在に嵌合する拡開用ガイド107が設けられ、この拡開用ガイド107の移動に伴ってOリング106が楔状溝部105に沿って移動し、Oリング106の通常径よりも狭い楔状溝部105にOリング106が到達した時点でOリング106にて楔状溝部105を外側に押し広げるようにしたものである。
そして、フランジ70のネジ挿通孔73には外側から締結用ネジ68が挿通されて拡開用ガイド107のネジ孔108に螺合するようになっている。
【0027】
従って、図7及び図8の実施の形態1のモデルIIIにおいて、駆動伝達ギア60を取り付ける場合には、駆動伝達ギア60のネジ挿通孔63に外側から締結用ネジ68を挿通しておくと共に、ガイド筒部104の楔状溝部105にOリング106を嵌合配置した後に、拡開用ガイド107のネジ孔108に前記締結用ネジ68を螺合させ、この状態で、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内に像担持ドラム21の端部外周面を嵌合させ、しかる後に、締結用ネジ68を締め付けていけばよい。
このとき、締結用ネジ68を締め付けていくと、拡開用ガイド107がガイド筒部104に次第に嵌合していき、Oリング106が楔状溝部105の狭い領域に向かって次第に移動していく。すると、Oリング106がその通常径よりも狭い楔状溝部105に到達すると、Oリング106の存在によって楔状溝部105が外側に押し広げられる。
この状態において、Oリング106のつぶれ変形に伴って、駆動伝達ギア60は像担持ドラム21の端部側に確実に引き付け保持されることになるほか、楔状溝部105の押し広げ変形に伴って、像担持ドラム21の端部外周面が駆動伝達ギア60の嵌合凹部62内周壁に押し付けられることになり、両者間の嵌合力が増大し、駆動伝達ギア60が像担持ドラム21の外周面に締結される。
【0028】
一方、フランジ70を取り付ける場合には、フランジ70のネジ挿通孔73に外側から締結用ネジ68を挿通しておくと共に、ガイド筒部104の楔状溝部105にOリング106を嵌合配置した後に、拡開用ガイド107のネジ孔108に前記締結用ネジ68を螺合させ、この状態で、像担持ドラム21の端部内にフランジ70のボス72を嵌合させ、しかる後に、締結用ネジ68を締め付けていけばよい。
このとき、締結用ネジ68を締め付けていくと、拡開用ガイド107がガイド筒部104に次第に嵌合していき、Oリング106が楔状溝部105の狭い領域に向かって次第に移動していく。すると、Oリング106がその通常径よりも狭い楔状溝部105に到達すると、Oリング106の存在によって楔状溝部105が外側に押し広げられる。
この状態において、Oリング106のつぶれ変形に伴って、フランジ70は像担持ドラム21の端部側に確実に引き付け保持される。
尚、像担持ドラム21の端部外周面を図示外のベアリングで回転支承しているのであれば、像担持ドラム21の端部内径の外径方向への拡開に伴って、像担持ドラム21の端部外周面が図示外のベアリングの内周壁に押し付けられることになり、両者間の嵌合力が増大し、ベアリングが像担持ドラム21の外周面に締結される。
【0029】
ここで、本実施の形態1の各モデルI〜 IIIにおいては、いずれも、像担持ドラム21の端部内径が外径方向に押し広げられているため、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62と像担持ドラム21の端部外周面との間のガタ成分は極めて小さくなっている。
この状態において、駆動伝達ギア60のかみあい周波数と角速度変動との関係を調べたところ、図9(b)に示すように、いずれの周波数に対しても角速度変動は許容レベル未満に抑えられることが確認された。
尚、各モデルI〜 IIIにおいて、仮に、駆動伝達ギア60の内径のガタ成分がある状態にて、かしめや接着結合した場合には、図9(a)に示すように、駆動伝達ギア60のかみあい周波数によっては、角速度変動が許容レベルを超える状況が起こり得ることが確認された。
【0030】
また、本実施の形態1の各モデルI〜 IIIにおいて、締結用ネジ68のみならず、梁板バネ65、十字形板バネ85及び拡開用ブロック88、あるいは、拡開用ガイド107について導電性材料を用いるようにすれば、像担持ドラム21と電気的に導通する構造になるため、特に、接地構造を別にとらなくても、像担持ドラム21を端部位置等にて接地することが可能である。
【0031】
また、本実施の形態では、駆動伝達ギア60自体は径方向に変形しにくいものになっているが、例えば図10〜図12に示すように、駆動伝達ギア60のギア本体61内に肉抜き113(符号111は肉抜き113間を連結するリブを示す)やスリ割り構造112を付加してなるジャバラ状の弾性変形部を設けるようにすれば、像担持ドラム21の端部外径公差の最小径に合わせたギア本体61の嵌合内径とする圧入設定代を大きくする事が可能となり、相互の嵌合代のバラツキによる初期的なガタが有効に防止される。尚、弾性変形部は、肉抜きされている事からギア精度への影響を小さくできる構造、すなわち、駆動伝達ギア60が容易に弾性変形することになり、その分の圧入代を大きく設定する事で駆動伝達ギア60と像担持ドラム21の端部外周部との間のガタによる偏心結合が防止される点で好ましい。
尚、図10〜12は本実施の形態1のモデルI〜 IIIに対応した変形形態を夫々示し、本実施の形態1のモデルI〜 IIIと同様な構成要素については同様な符号を付してここではその詳細を省略する。
【0032】
◎実施の形態2
図13は本発明が適用されたタンデム型画像形成装置の像担持ドラムの回転構造の要部を示す説明図である。
同図において、像担持ドラムの回転構造は、像担持ドラム21の両端外周部をベアリング(本例では例えばラジアルベアリングを使用)121,122で回転支承すると共に、像担持ドラム21の一端に駆動伝達ギア60を取付けると共に、像担持ドラム21の他端にフランジ70を取り付けるようにしたものである。
従って、本実施の形態では、像担持ドラム21の端部一端側外周部には、駆動伝達ギア60及びベアリング121が並んで配置されることになるため、これら両者についてガタ成分のない取付構造を採用することが必要になる。
但し、像担持ベルト21の端部外周面に一つのベアリング122を嵌合させる取付構造(フランジ70側の取付構造)については、実施の形態1の各モデルI〜III(本例では例えば実施の形態1のモデルIIを採用)やその変形形態のいずれでもよい。
【0033】
本実施の形態において、駆動伝達ギア60及びベアリング121の取付構造については、図13及び図14に示すダブルネジ方式、図15に示す突き当て方式、図16に示すバネ圧縮方式などが採用される。
先ず、ダブルネジ方式について説明すると、図13及び図14に示すように、駆動伝達ギア60は、ギア本体61に嵌合凹部62を設けると共に、その中心部にネジ挿通孔63を設け、更に、嵌合凹部62内に保持段部84を設けたものである。
また、この駆動伝達ギア60の嵌合凹部62の保持段部84には第一の十字形板バネ131が配置されると共に、この第一の十字形板バネ131の凹部に第一の拡開用ブロック132が設けられ、更に、前記嵌合凹部62に嵌合する別体のホルダ133が設けられ、このホルダ133には第二の十字形板バネ134が配置されると共に、この後段に第二の拡開用ブロック135が設けられる。
尚、第一の十字形板バネ131、ホルダ133、第二の十字形板バネ134の中心部にはいずれもネジ挿通孔136〜138が開設されており、一方、第一及び第二の拡開用ブロック132,135には夫々ネジ孔139,140が開設されている。
一方、締結用ネジ68は、先端側にネジ部を有する長尺な第一ネジ68aと、この第一ネジ68aの非ネジ部に貫通配置される第二ネジ68bとを備えており、第二ネジ68bが第一の拡開用ブロック132のネジ孔139に螺合し、第一ネジ68aが第二の拡開用ブロック135のネジ孔140に螺合するようになっている。
【0034】
従って、ダブルネジ方式では、図13及び図14に示すように、締結用ネジ68の第二ネジ68bにて第一の拡開用ブロック132を移動させ、第一の十字形板バネ131を拡開変形させ、これに対応した像担持ドラム21の端部内径を外径方向へ押し広げることで、駆動伝達ギア60に対する締結力を得、一方、締結用ネジ68の第一ネジ68aにて第二の拡開用ブロック135を移動させ、第二の十字形板バネ134を拡開変形させ、これに対応した像担持ドラム21の端部内径を外径方向へ押し広げることで、ベアリング121に対する締結力を得るようにしたものである。
【0035】
また、図15に示す突き当て方式は、駆動伝達ギア60についてはダブルネジ方式と略同様に構成する一方、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62に対向した部位から順に、第一の十字形板バネ131、第一の拡開用ブロック132、ホルダ133、第二の十字形板バネ134、第二の拡開用ブロック135を配置したものであるが、ダブルネジ方式と異なり、第一の十字形板バネ131ホルダ133、第二の十字形板バネ134には夫々ネジ挿通孔136〜138を開設し、更に、第二の拡開用ブロック135には途中までのネジ孔140を形成すると共に、この第二の拡開用ブロック135の第一の拡開用ブロック132側にはボス142を突出形成し、第一の拡開用ブロック132には前記ボス142に嵌合するボス孔143(ネジ挿通孔を兼ねる)を設けたものである。
一方、締結用ネジ68としては一本の長尺なネジが用いられる。
【0036】
従って、本方式では、図15に示すように、締結用ネジ68を締め付けていくと、先ず、第二の拡開用ブロック135が引き寄せられ、これに伴って、第一の拡開用ブロック132が押し付けられることになり、第一の十字形板バネ131及び第二の十字形板バネ134が拡開変形し、これに対応した像担持ドラム21の端部内径が外径方向へ押し広げられ、駆動伝達ギア60及びベアリング121に対する締結力が得られる。
【0037】
また、図16に示すバネ圧縮方式は、駆動伝達ギア60についてはダブルネジ方式と略同様に構成する一方、駆動伝達ギア60の嵌合凹部62に対向した部位から順に、第一の十字形板バネ131、第一の拡開用ブロック132、ホルダ133、第二の十字形板バネ134、第二の拡開用ブロック135を配置すると共に、第一の拡開用ブロック132と第二の十字形板バネ134との間に圧縮バネ145を介装したものであり、第一の十字形板バネ131、第一の拡開用ブロック132、ホルダ133、第二の十字形板バネ134には、夫々ネジ挿通孔136,146,137,138を開設すると共に、第二の拡開用ブロック135にはネジ孔140を形成したものである。
一方、締結用ネジ68としては一本の長尺なネジが用いられる。
【0038】
従って、本方式では、図16に示すように、締結用ネジ68を締め付けていくと、先ず、第二の拡開用ブロック135が引き寄せられ、これに伴って、第二の十字形板バネ134が拡開変形し、更に、第二の拡開用ブロック135が引き寄せられることに伴って圧縮バネ145が圧縮変形し、これに伴って、第一の拡開用ブロック132が押し付けられることになり、第一の十字形板バネ131が拡開変形する。
このとき、第一の十字形板バネ131及び第二の十字形板バネ134が拡開変形することに伴って、これに対応した像担持ドラム21の端部内径が外径方向へ押し広げられ、駆動伝達ギア60及びベアリング121に対する締結力が得られる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る円筒体の締結構造によれば、円筒体の端部外径に対し駆動伝達部材及び軸受部材の少なくともいずれか一方を芯出しし、かつ、内径締結部材にて円筒体の端部内径を外径方向に押し広げることで円筒体の端部に駆動伝達部材及び軸受部材の少なくともいずれか一方を締結するようにしたので、駆動伝達部材及び軸受部材の少なくともいずれかの偏心誤差を極力低減することができ、その分、駆動伝達部材や軸受部材による偏心誤差に起因する円筒体の外周面の角速度変動を十分に低減することができる。
特に、本発明の一態様として、内径締結部材が、締結用回転部材と、円筒体の端部内周壁に当接する係止刃が拡開変形可能なバネ材の周囲に設けられると共に前記締結用回転部材の回転動作に伴ってバネ材が拡開変形して円筒体の端部内周壁に係止刃が食い込み且つ円筒体の端部内径を押し広げる内径拡開部材とを有する態様にあっては、内径拡開部材の係止刃が円筒体の内周壁に食い込むことで、内径拡開部材と円筒体内周壁との間での相対的なすべり現象を有効に阻止することができ、締結用回転部材の回転動作に伴って駆動伝達部材や軸受部材を円筒体の端部側に確実に引き付け保持することができる。
また、本発明の他の態様として、内径締結部材が、締結用回転部材と、円筒体の端部内周壁全域に弾接するOリングを具備すると共に前記締結用回転部材の回転動作に伴って前記Oリングを潰れ変形させ且つ前記円筒体の端部内径を均等に押し広げる内径拡開部材とを有する態様にあっては、内径拡開部材は締結用回転部材の回転動作に伴って円筒体の端部内周壁全域に弾接し且つ前記円筒体の端部内径を押し広げるため、円筒体の端部内径を均等に押し広げることが可能になり、その分、駆動伝達部材や軸受部材などの締結具合が安定する。
更に、本発明に係る円筒体の締結構造によれば、円筒体の端部カット面精度を高めることなく、しかも、耐回転力を得るための特別な構造を必要とせずに、駆動伝達部材及び軸受部材の少なくともいずれかの偏心誤差を極力低減することができるため、円筒体の回転構造が不必要に複雑化することはない。
更にまた、本発明に係る円筒体の締結構造によれば、円筒体と駆動伝達部材、軸受部材とは着脱可能な構成であるため、円筒体の基材や駆動伝達部材などのリユースを容易にすることができる。
【0040】
また、本発明に係る画像形成装置によれば、円筒体の外周面の角速度変動を十分に低減する構造としたので、画像形成プロセスにおいて円筒体の回転動作を極めて安定させることが可能になり、その分、画像品質を良好に保つことができる。
特に、タンデム型画像形成装置の像担持ドラムの締結構造に本発明を適用するようにすれば、各像担持ドラムの各色成分画像のレジストレーションを極めて良好に保つことができる分、レジストレーションエラーのない良好なカラー画像品質を得ることができる。
そして更に、タンデム型画像形成装置にあっては、各像担持ドラム毎に個別の駆動源を用い、しかも、各像担持ドラムの角速度変動をモニタしながら、これを打ち消すような逆角速度制御を行うという複雑な制御システムを採用する必要性が全くなくなるため、制御システム自体の簡略化を図ることも可能になる。
同様に角速度変動を極力小さくしたい転写ベルト等の駆動ロールへの適用や、さらには、定着ロール自体の角速度変動を防止することで、連写中の記録材を引っぱったり押し込んだりするインターラクションの影響を小さくでき、システム全体でのカラーレジストレーションエラーの少ない良好な画像品質を得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係る円筒体の締結構造を示す説明図、(b)は本発明に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図2】 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
【図3】 (a)は実施の形態1で用いられる像担持ドラムの回転構造の一例を示す説明図、(b)は(a)中B−B断面に相当する説明図である。
【図4】 図3に示す像担持ドラムの回転構造における駆動伝達ギアの取付構造の分解説明図である。
【図5】 (a)は実施の形態1で用いられる像担持ドラムの回転構造の他の例を示す説明図、(b)は(a)中B−B断面に相当する説明図である。
【図6】 図5に示す像担持ドラムの回転構造における駆動伝達ギアの取付構造の分解説明図である。
【図7】 (a)は実施の形態1で用いられる像担持ドラムの回転構造の更に別の例を示す説明図、(b)は(a)中B−B断面に相当する説明図である。
【図8】 図7に示す像担持ドラムの回転構造における駆動伝達ギアの取付構造の分解説明図である。
【図9】 (a)は実施の形態1で用いられる駆動伝達ギアの内径と像担持ドラムの端部外径との間のガタ成分の大きい場合におけるギアかみあいの周波数と角速度変動との関係を示すグラフ図、(b)は実施の形態1で用いられる駆動伝達ギアの内径と像担持ドラムの端部外径との間のガタ成分の小さい場合におけるギアかみあいの周波数と角速度変動との関係を示すグラフ図である。
【図10】 (a)は実施の形態1の変形形態に係る像担持ドラムの回転構造の一例を示す説明図、(b)は(a)中B−B断面に相当する説明図である。
【図11】 (a)は実施の形態1の変形形態に係る像担持ドラムの回転構造の他の例を示す説明図、(b)は(a)中B−B断面に相当する説明図である。
【図12】 (a)は実施の形態1の変形形態に係る像担持ドラムの回転構造の更に別の例を示す説明図、(b)は(a)中B−B断面に相当する説明図である。
【図13】 (a)は実施の形態2に係る像担持ドラムの回転構造の一例を示す説明図、(b)は(a)中B−B断面に相当する説明図である。
【図14】 図13に示す像担持ドラムの回転構造における駆動伝達ギア及びベアリングの取付構造の分解説明図である。
【図15】 (a)は実施の形態2に係る像担持ドラムの回転構造の他の例を示す説明図、(b)は(a)の像担持ドラムの回転構造における駆動伝達ギア及びベアリングの取付構造の分解説明図である。
【図16】 (a)は実施の形態2に係る像担持ドラムの回転構造の更に別の例を示す説明図、(b)は(a)の像担持ドラムの回転構造における駆動伝達ギア及びベアリングの取付構造の分解説明図である。
【符号の説明】
1…円筒体(像担持ドラム),2…駆動伝達部材,3(3a,3b)…軸受部材,4…内径締結部材,5…締結用回転部材,6…内径拡開部材,7…駆動伝達系要素,8…記録材,9…記録材搬送部材

Claims (10)

  1. 筒体の端部外周面に嵌合する駆動伝達部材と、
    この駆動伝達部材に対応する円筒体の端部内側に設けられ且つ円筒体の端部内に嵌合した後に円筒体の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に駆動伝達部材を締結する内径締結部材とを備え、
    前記内径締結部材は、締結用回転部材と、円筒体の端部内周壁に当接する係止刃が拡開変形可能なバネ材の周囲に設けられると共に前記締結用回転部材の回転動作に伴ってバネ材が拡開変形して円筒体の端部内周壁に係止刃が食い込み且つ円筒体の端部内径を押し広げる内径拡開部材とを有することを特徴とする円筒体の締結構造。
  2. 筒体の端部外周面に嵌合する軸受部材と、
    この軸受部材に対応する円筒体の端部内側に設けられ且つ円筒体の端部内に嵌合した後に円筒体の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に軸受部材を締結する内径締結部材とを備え、
    前記内径締結部材は、締結用回転部材と、円筒体の端部内周壁に当接する係止刃が拡開変形可能なバネ材の周囲に設けられると共に前記締結用回転部材の回転動作に伴ってバネ材が拡開変形して円筒体の端部内周壁に係止刃が食い込み且つ円筒体の端部内径を押し広げる内径拡開部材とを有することを特徴とする円筒体の締結構造。
  3. 筒体の端部外周面に嵌合する駆動伝達部材と、
    円筒体の端部外周面に嵌合する軸受部材と、
    前記駆動伝達部材及び軸受部材に対応する円筒体の端部内側に設けられ且つ円筒体の端部内に着脱可能に嵌合した後に円筒体の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に駆動伝達部材及び軸受部材を締結する内径締結部材とを備え、
    前記内径締結部材は、締結用回転部材と、円筒体の端部内周壁に当接する係止刃が拡開変形可能なバネ材の周囲に設けられると共に前記締結用回転部材の回転動作に伴ってバネ材が拡開変形して円筒体の端部内周壁に係止刃が食い込み且つ円筒体の端部内径を押し広げる内径拡開部材とを有することを特徴とする円筒体の締結構造。
  4. 筒体の端部外周面に嵌合する駆動伝達部材と、
    この駆動伝達部材に対応する円筒体の端部内側に設けられ且つ円筒体の端部内に嵌合した後に円筒体の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に駆動伝達部材を締結する内径締結部材とを備え、
    前記内径締結部材は、締結用回転部材と、円筒体の端部内周壁全域に弾接するOリングを具備すると共に前記締結用回転部材の回転動作に伴って前記Oリングを潰れ変形させ且つ前記円筒体の端部内径を均等に押し広げる内径拡開部材とを有することを特徴とする円筒体の締結構造。
  5. 筒体の端部外周面に嵌合する軸受部材と、
    この軸受部材に対応する円筒体の端部内側に設けられ且つ円筒体の端部内に嵌合した後に円筒体の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に軸受部材を締結する内径締結部材とを備え、
    前記内径締結部材は、締結用回転部材と、円筒体の端部内周壁全域に弾接するOリングを具備すると共に前記締結用回転部材の回転動作に伴って前記Oリングを潰れ変形させ且つ前記円筒体の端部内径を均等に押し広げる内径拡開部材とを有することを特徴とする円筒体の締結構造。
  6. 筒体の端部外周面に嵌合する駆動伝達部材と、
    円筒体の端部外周面に嵌合する軸受部材と、
    前記駆動伝達部材及び軸受部材に対応する円筒体の端部内側に設けられ且つ円筒体の端部内に着脱可能に嵌合した後に円筒体の端部内径を外径方向に押し広げて円筒体に駆動伝達部材及び軸受部材を締結する内径締結部材とを備え、
    前記内径締結部材は、締結用回転部材と、円筒体の端部内周壁全域に弾接するOリングを具備すると共に前記締結用回転部材の回転動作に伴って前記Oリングを潰れ変形させ且つ前記円筒体の端部内径を均等に押し広げる内径拡開部材とを有することを特徴とする円筒体の締結構造。
  7. 請求項1ないし6いずれかに記載の円筒体の締結構造において、
    内径締結部材は、円筒体と電気的に導通する素材にて構成されていることを特徴とする円筒体の締結構造。
  8. 請求項1ないし6いずれかに記載の円筒体の締結構造において、
    駆動伝達部材又は軸受部材は、円筒体の端部内径の外径方向への押し広がりに伴って外径方向へ弾性変形する弾性変形部を具備することを特徴とする円筒体の締結構造。
  9. 回転可能な円筒体を具備した画像形成装置において、
    前記円筒体に対し請求項1ないし6のいずれか記載の円筒体の締結構造を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 回転可能な円筒体としての像担持ドラムを複数配列してなる画像形成装置において、
    前記複数の像担持ドラムに対し請求項1ないし6のいずれか記載の円筒体の締結構造を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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