JP4132059B2 - 内圧容器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば海水淡水化装置などに使用される内圧容器の製造方法に関するものである。
従来、例えば海水淡水化装置として用いられる内圧容器は、マンドレルに熱硬化性樹脂を連続的に巻回積層し樹脂を熱硬化させた後にマンドレルを脱型するフィラメントワインディング法により形成される繊維強化樹脂製筒体20の両端部が閉塞蓋21で閉塞されており、この閉塞蓋21は前記繊維強化樹脂製筒体20と連結される保持環体22で支持されている構成である。
具体的には、上記繊維強化樹脂製筒体20の繊維層は、図1に図示したように前記繊維をマンドレルの軸芯に対して略90度のフープ巻により連続的に巻回して前記閉塞蓋21及び保持環体22を設けるフープ層Aの上に、該マンドレルの全域に軸芯に対して略55度のヘリカル巻により連続的に巻回して略均一の厚さのヘリカル層Bが形成された構成である。
ところで、前記保持環体22は前記繊維強化樹脂製筒体20の端部寄り内周面に切削加工で設けた凹溝23に嵌入され、閉塞蓋21を支持するが、この閉塞蓋21は高い内圧を受けることから、前記切削加工によりフープ層Aの繊維が切断されると、この凹溝23より外方位置のフープ層Aにおいて層間剥離が生じやすくなり、これにより保持環体22の受圧部の座屈や、保持環体22の傾動等の様々な不具合が生じてしまうことから、耐内圧強度向上の障害となっていた。
そこで、出願人は、先願に係る特願2004−194903号に記載されているように、繊維強化樹脂製筒体を、保持環体が設けられる第一層に、該第一層端部を抱え込む第二層を積層し、この第二層に該第二層の端部を締め付ける第三層を積層することで、上記層間剥離の問題を解決した技術を提案しており、該技術によれば400kg/cm程度の耐内圧強度を有する内圧容器を製造できることが確認されている。
一方、上記特願2004−194903より更に耐内圧強度を向上させるべく、近年、前記保持環体を前記繊維強化樹脂製筒体に埋設されたインナーリングで支持する構成としたインナーリング内蔵型の内圧容器が提案されているが、このインナーリングは部分的な応力集中を避けるために保持環体からの内圧を良好に面積分散させる必要があり、従って、適正に埋設する必要がある。
具体的には、インナーリングは保持環体を介して閉塞蓋を支持するものである為、インナーリングの保持環体受け面がマンドレル軸芯方向に対して直角となるように該インナーリングを配設して繊維を巻回しなければならない。
しかしながら、インナーリングの保持環体受け面をマンドレル軸芯方向に対して直角となるように該インナーリングを配設するには、マンドレルに複雑な加工を施す必要があり煩わしい。
更に、マンドレルに巻回する熱硬化性樹脂を含侵した繊維は、マンドレル軸芯方向に対して強度の問題から斜めに巻回(ヘリカル巻き)する為、インナーリングに力が作用し、インナーリングを動かしてしまう。
このように、インナーリング内蔵型の内圧容器の製造方法においては、インナーリングを適正に設ける為にはマンドレルに複雑な加工を要し、また、インナーリングを適正に設けるべく前記繊維を巻回するに際してインナーリングをマンドレルの軸芯方向に対して垂直に保持しておくことは容易では無かった。
さらに、前記のとおり、保持環体を嵌入する為の凹溝は切削加工して形成するので、繊維強化樹脂製筒体の繊維を切る為、強度を落としてしまうという問題もある。
本発明は、上記問題を鑑みて完成したもので、耐内圧強度に秀れたインナーリング内蔵型の内圧容器の製造を容易にし、また保持環体を嵌入するための凹溝を繊維強化樹脂製筒体の内周面に形成する為の切削加工する必要がなく、繊維を切って強度を落とすことのない作業性及び実用性に秀れた内圧容器の製造方法を提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
フィラメントワインディング法により連続繊維を巻回積層して成る繊維強化樹脂製筒体6の両端部が閉塞蓋7で閉塞されており、この閉塞蓋7は前記繊維強化樹脂製筒体6と連結される保持環体5で支持されており、この保持環体5は前記繊維強化樹脂製筒体6に設けられたインナーリング3で支持されている内圧容器の製造方法であって、マンドレル1の所定位置において、複数の分割体8を互いに当接させて形成される筒状部材2が該マンドレル1に被嵌され、更にこの筒状部材2に環体9及び前記インナーリング3が互いに当接する状態で被嵌された状態を作出し、続いて、樹脂を含浸した繊維4を前記筒状部材2,前記環体9及びインナーリング3に連続的に巻回し、続いて、該樹脂硬化後、マンドレル1を脱型し、続いて、前記筒状部材2及び前記環体9を除去して前記インナーリング3が設けられた繊維強化樹脂製筒体6を形成し、続いて、この繊維強化樹脂製筒体6に前記閉塞蓋7及び保持環体5を設けることを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1記載の内圧容器の製造方法において、インナーリング3に対して鋭角度で樹脂を含浸した繊維4を連続的に巻回した後、端部寄りのみに前記繊維4をマンドレル1の軸芯方向と略直交方向に連続的に巻回することを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1,2いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、内圧容器は耐内圧強度が500kg/cm以上の内圧容器であることを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記インナーリング3を前記筒状部材2に被嵌した後、このインナーリング3が被嵌された筒状部材2を前記マンドレル1の所定位置に被嵌することを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記筒状部材2を前記マンドレル1の所定位置に被嵌した後、この筒状部材2に前記インナーリング3を被嵌することを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記環体9を除去することで形成される凹部12に前記保持環体5を嵌入することを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜6いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記筒状部材2に被嵌された前記インナーリング3の両側に該インナーリング3と略平行方向に樹脂を含浸した繊維4を連続的に巻回した後、前記インナーリング3に対して鋭角度で樹脂を含浸した繊維4を連続的に巻回することを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜7いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、複数の分割体8は、互いに当接させることで前記筒状部材2が形成される円弧状体であることを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜8いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、複数の分割体8には前記環体9がマンドレル1の軸芯方向と直角に位置決め係止される係止部10が設けられていることを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜9いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記環体9の一側面は、前記インナーリング3と当接して該インナーリング3を前記マンドレル1の軸芯方向と直角に位置せしめる基準面に設定されていることを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜10いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記マンドレル1を脱型後、前記分割体8を内方に移動して除去し、続いて、前記環体9を一部を切断して除去することを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜11いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記分割体8及び前記環体9は合成樹脂製であることを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜12いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記保持環体5は複数の分割体で構成されたものであることを特徴とする内圧容器の製造方法に係るものである。
本発明は上述のようにしたから、インナーリング内蔵型の内圧容器を効率良く製造でき、更に、マンドレルに複雑な加工を施さずとも容易にインナーリングが適正位置に保持された内圧容器を得ることができる。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
マンドレル1にインナーリング3を配設し、樹脂を含侵した繊維4を巻回積層する際、マンドレル1の所定位置に、複数の分割体8を互いに当接させて形成される筒状部材2を被嵌してこの筒状部材2に環体9及び前記インナーリング3が互いに当接する状態で被嵌された状態を作出し、この状態で樹脂を含侵した繊維を巻回積層する。
これによって、インナーリング3は前記環体9に当接、保持され、マンドレル1に複雑な加工を施すことなく、インナーリング3をマンドレル1に対して適正位置に保持しながら、樹脂を含侵した繊維4を巻回積層することができる。
本発明の具体的な実施例について、図2〜4に基づいて説明する。
本実施例は、フィラメントワインディング法により連続繊維を巻回積層して成る繊維強化樹脂製筒体6の両端部が閉塞蓋7で閉塞されており、この閉塞蓋7は前記繊維強化樹脂製筒体6と連結される保持環体5で支持されており、この保持環体5は前記繊維強化樹脂製筒体6に設けられたインナーリング3で支持されている内圧容器の製造方法であって、この保持環体5を支持し該保持環体5に前記閉塞蓋7を介して作用する内圧を受けるインナーリング3が前記繊維強化樹脂製筒体6に埋設されている内圧容器の製造方法である。
具体的には本実施例は、マンドレル1の所定位置に、複数の分割体8を互いに当接して形成される筒状部材2を被嵌し、更に、この筒状部材2に環体9を被嵌し、更に、この筒状部材2にインナーリング3を前記環体9の外側に該環体9と接する状態で被嵌し、続いて、インナーリング3に対して鋭角度で樹脂を含浸した繊維4を連続的に巻回し、続いて、端部のみに繊維4をマンドレル1の軸芯方向と略直交方向に連続的に巻回し、続いて、該樹脂硬化後、マンドレル1を脱型し、続いて、分割体8を順次除去すると共に環体9を除去してインナーリング3が設けられた繊維強化樹脂製筒体6を形成し、続いて、この繊維強化樹脂製筒体6に閉塞蓋7及び保持環体5を設けることによって製造する。
さらに具体的に、図2に示した内圧容器の製造工程(1)〜(4)に沿って説明すると、まず工程(1)に示すように、マンドレル1の所定位置において合成樹脂製の3つの分割体8(互いに当接させることで筒状部材2が形成される円弧状体)を互いに当接して筒状部材2を形成し、この筒状部材2に合成樹脂製の環体9を被嵌し、更にこの筒状部材2にインナーリング3を被嵌して、これをマンドレル1の端部位置に被嵌する。
このように、環体9が被嵌された筒状部材2にインナーリング3が被嵌された状態を作出することにより、インナーリング3が環体9に当接、保持され、マンドレル1に複雑な加工をせずとも、インナーリング3をマンドレル1に対して適正位置に保持できることとなる。
また、確実にインナーリング3をマンドレル軸芯方向に対して直交方向に配設する為には、このインナーリング3の位置決めの役割を為す環体9をマンドレル軸芯方向に対して垂直に配設する必要がある。
そこで、図4に示すように、分割体8(から成る筒状部材2)には、環体9をマンドレル1の軸芯方向に対して直角に配設し得る係止部10(段部)が設けられている。従って、環体9を係止部10に係止させて筒状部材2に被嵌すると、該環体9はマンドレル軸芯方向に対して直角に配設される。
更に、この環体9の一側面(インナーリング3との当接面)には、マンドレル1の軸芯方向と直角な基準面が形成されており、よって、この基準面に当接させてインナーリング3を被嵌することで、該インナーリング3はマンドレル軸芯方向に対して正確に直角状態で配設される。
具体的には、係止部10は3つの分割体8から成る筒状部材2に周設される凸条(段部)である。
以上、分割体8に設けた係止部10によって、環体9は勿論、基準面としての環体9の一側面(外側面)に当接するインナーリング3も、適正位置に確実に保持されることとなる。これにより、インナーリング3は閉塞蓋7からの受圧を良好に面積分散できることになり、それだけ強度が向上する。
尚、本実施例においては、筒状部材2にインナーリング3を被嵌した後、このインナーリング3が被嵌された筒状部材2をマンドレル1に被嵌しているが、筒状部材2をマンドレル1に被嵌した後、この筒状部材2にインナーリング3を被嵌しても良い。
続いて、工程(2)に示すように、筒状部材2に被嵌されたインナーリング3の両側に、該インナーリング3と略平行方向(マンドレル1の軸芯方向と略直交方向、即ち、マンドレル1の軸芯方向に対して約90°)に樹脂を含侵した繊維4(熱硬化性樹脂を含侵したガラス繊維)を連続的に巻回し、第一層Fを形成する。
従って、インナーリング3の両側に、該インナーリング3に対して略平行方向に前記繊維4を連続的に巻回することで、環体9の基準面によって適正位置に保持された状態のインナーリング3を該繊維4で強固に固定できることとなり、インナーリング3に対して鋭角度で前記繊維4を巻回する際に、インナーリング3に力が作用しても、このインナーリング3の位置ズレは確実に阻止されることとなる。
この第一層Fは、両端部の巻回量を徐々に減少し、図3のように両端は略テーパ形状となるようにする。
この第一層Fに前記閉塞蓋7,保持環体5及びインナーリング3が設けられる。
続いて、工程(3),(4)に示すようにマンドレル軸芯方向に対して斜めに、つまりインナーリング3に対して鋭角度(約55°)で樹脂を含侵した繊維を連続的に巻回し、第二層Sを形成する。
具体的には、第二層Sは、全域に等厚さで(全域にわたって巻回量を等しくし)形成され、第一層Fが設けられた部分以外は、マンドレル1上に直接巻回される。
従って、第二層Sは、第一層Fの前後(即ち、内圧による軸方向加重を受ける保持環体5の前後)で屈曲し、第一層Fの端部を抱え込むように隠蔽して、第一層Fの軸芯方向への移動を阻止するように設けられる。
即ち、端部において第二層Sを屈曲させて該第二層Sにより前記第一層Fの端部を隠蔽することで、該第一層Fに設けられる開閉蓋7及び保持環体5に内圧が作用しても、該内圧による軸方向荷重と前記第一層Fと第二層Sとの界面が平行とならず、層間剥離を生じにくくしている。
続いて、第二層S上に、前記繊維4を連続的に巻回して第三層Tを形成する。この第三層Tは具体的には、図3に図示したように前記第二層Sの両端部(第一層Sの外方端部を閉塞する部分)のみに巻回されるように設定し、また、前記第二層Sの膨出外周と略面一となるように巻回する。
この第三層Tにより、前記第二層Sにして前記第一層Fの外方端部を閉塞する部位を、所謂樽のタガのように締め付けることで、内圧により前記第二層Sの端部が広がろうとしても(径大化しようとしても)該第二層Sの広がりは確実に阻止され、よって、層間剥離が生じにくい強度に秀れた構成となる。
即ち、内圧による軸方向荷重に対して第一層F及び第二層Sとの界面における樹脂の接着力だけでなく、第一層F,第二層S及び第三層Tの繊維の剪断強度が寄与することとなるから、この点からも良好な耐内圧強度を実現できる。
マンドレル1に配設されたインナーリング3はマンドレル1に対して突出状態で保持されているので、当然マンドレル1に巻回積層した樹脂を含侵した繊維(第一層F)もインナーリング3の周囲において隆起した形状となる。
そこで、第一層Fの両端部側にインナーリング3と略平行方向に熱硬化性樹脂を含侵した繊維4を連続的に巻回しても良い。この場合、インナーリング3の周囲の前記繊維4の隆起形状は、該インナーリング3の周囲に再度巻回した繊維4により滑らかになり、更に内圧容器の強度を一層向上することができる。
続いて、前記マンドレル1に巻回積層した熱硬化性樹脂4を熱硬化し、続いて硬化した該樹脂4からマンドレル1を脱型し、続いて筒状部材2及び環体9を除去してインナーリング3が設けられた繊維強化樹脂製筒体6を形成する。
具体的には、マンドレル1を脱型した後、環体9が被嵌されて筒状に連結している分割体8を分離して前記繊維強化樹脂製筒体6の内側に移動してから除去した後、分割体8に被嵌していた環体9を一部切断して、脱嵌して除去する。
ここで、本実施例では、分割体8及び環体9は合成樹脂製であるため、筒状に連結固定された状態の分割体8を容易に分離でき、また環体9を容易に一部切断でき、これらを前記繊維強化樹脂製筒体6から容易に除去できることとなる。
上述のようにして形成した繊維強化樹脂製筒体6に、閉塞蓋7及び保持環体5を設けて該筒体6を閉塞する。
具体的には、前記繊維強化樹脂製筒体6の第一層Fの前記閉塞蓋7の取り付け位置に、切削加工により該閉塞蓋7の外周に設けた凸条7aと係止する係止溝11を形成し、該閉塞蓋7を、前記凸条7aが係止溝11と係止するまで前記繊維強化樹脂製筒体6に挿入し、続いて前記繊維強化樹脂製筒体6から筒状部材2の環体9を除去することで形成される凹部12に、3分割した保持環体5を嵌入し、前記繊維強化樹脂製筒体6を閉塞する。
ここで、従来は前記保持環体5を設ける為には、繊維強化樹脂製筒体6の内周に、保持環体5を嵌入する為の凹溝12を形成する必要があったが、本実施例においては筒状部材2の環体9を除去することで形成される凹溝12に該保持環体5を嵌入するので、切削加工によって凹溝12を形成した場合に比べて、繊維4を切り強度を落とすことが無く、強度性に秀れ、また、切削加工する手間を省くことができるので、作業性も良いものとなる。
尚、本実施例では保持環体5は3分割された構成であるが、2分割された構成等、他の構成の保持環体5を採用しても良い。
以上、本実施例によれば、インナーリング3を繊維4を切断することなく繊維強化樹脂筒体1に埋設することで、先願にかかる特願2004−194903号を上回る、耐内圧強度が500kg/cm以上(設計圧力:70kg/cm,安全率6レベル)の内圧容器を簡易な方法で製造でき、具体的には、耐内圧強度504kg/cm以上(設計圧力:84kg/cm,安全率6レベル)の内圧容器が製造できることを確認している。
本実施例は上述のように構成したから、環体9を基準面としてインナーリング3を当接して設け、これによりインナーリング3をマンドレル1に対して適正箇所に保持するようにした為、内圧容器の内部圧力が極めて高い状況においても、インナーリング3が内圧容器の軸芯方向に対して直交に配置されていることで、同じく内圧容器の軸芯方向に対して直交に配置された保持環体5に対して片当たりがなく、内部圧力は保持環体5を介してインナーリング3の周回上に均等に作用し、インナーリング3が確実に保持環体5を支持し得る耐圧性に秀れた極めて信頼性の高い内圧容器となる。
しかも、保持環体5を嵌入する為の凹溝12を、繊維強化樹脂製筒体6から環体9を除去することにより形成するので、該凹溝12を形成する為の切削加工をする手間を省くことができ作業性に秀れ、繊維4を切って強度を落とすことも無いため、切削加工によって凹溝を形成する場合と比して強度も高い、実用性と作業性に秀れた極めて画期的なものとなる。
更に、第一層Fの外方端部を第二層Sで抱え込むことで層間剥離が生じにくく、しかも、第三層Sの存在により、一層内圧を良好に支承することができ、それだけ耐圧性に秀れたものとなる。
従って、本実施例は、図3に示すような、繊維強化樹脂製筒体6の端部を、この繊維強化樹脂製筒体6の内周壁の凹溝12に嵌入することで該繊維強化樹脂製筒体6と連結された保持環体5と、該保持環体5によって支持される閉塞蓋7と、該繊維強化樹脂製筒体6と同時一体形成によって該繊維強化樹脂製筒体6に埋設され、前記保持環体5を支持するインナーリング3とによって閉塞するから、該インナーリング3が保持環状体5を確実に支持し、前記閉塞蓋7が高い内圧を受けても、該閉塞蓋7を支持する保持環体5の受圧部の座屈や、保持環体の傾動・位置ズレを可及的に阻止し、高い内圧にも耐え得る実用的で信頼性に秀れたインナーリング3を埋設した繊維強化樹脂製の内圧容器となる。
従来の内圧容器の一部を切り欠いた概略説明側面図である。 本実施例の内圧容器の製造工程(1)〜(4)を示す説明図である。 本実施例の一部を切り欠いた概略説明側面図である。 本実施例の具体的な製造工程の概略説明斜視図である。
符号の説明
1 マンドレル
2 筒状部材
3 インナーリング
4 繊維
5 保持環体
6 繊維強化樹脂製筒体
7 閉塞蓋
8 分割体
9 環体
12 凹溝

Claims (13)

  1. フィラメントワインディング法により連続繊維を巻回積層して成る繊維強化樹脂製筒体の両端部が閉塞蓋で閉塞されており、この閉塞蓋は前記繊維強化樹脂製筒体と連結される保持環体で支持されており、この保持環体は前記繊維強化樹脂製筒体に設けられたインナーリングで支持されている内圧容器の製造方法であって、マンドレルの所定位置において、複数の分割体を互いに当接させて形成される筒状部材が該マンドレルに被嵌され、更にこの筒状部材に環体及び前記インナーリングが互いに当接する状態で被嵌された状態を作出し、続いて、樹脂を含浸した繊維を前記筒状部材,前記環体及びインナーリングに連続的に巻回し、続いて、該樹脂硬化後、マンドレルを脱型し、続いて、前記筒状部材及び前記環体を除去して前記インナーリングが設けられた繊維強化樹脂製筒体を形成し、続いて、この繊維強化樹脂製筒体に前記閉塞蓋及び保持環体を設けることを特徴とする内圧容器の製造方法。
  2. 請求項1記載の内圧容器の製造方法において、インナーリングに対して鋭角度で樹脂を含浸した繊維を連続的に巻回した後、端部寄りのみに前記繊維をマンドレルの軸芯方向と略直交方向に連続的に巻回することを特徴とする内圧容器の製造方法。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、内圧容器は耐内圧強度が500kg/cm以上の内圧容器であることを特徴とする内圧容器の製造方法。
  4. 請求項1〜3いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記インナーリングを前記筒状部材に被嵌した後、このインナーリングが被嵌された筒状部材を前記マンドレルの所定位置に被嵌することを特徴とする内圧容器の製造方法。
  5. 請求項1〜3いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記筒状部材を前記マンドレルの所定位置に被嵌した後、この筒状部材に前記インナーリングを被嵌することを特徴とする内圧容器の製造方法。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記環体を除去することで形成される凹部に前記保持環体を嵌入することを特徴とする内圧容器の製造方法。
  7. 請求項1〜6いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記筒状部材に被嵌された前記インナーリングの両側に該インナーリングと略平行方向に樹脂を含浸した繊維を連続的に巻回した後、前記インナーリングに対して鋭角度で樹脂を含浸した繊維を連続的に巻回することを特徴とする内圧容器の製造方法。
  8. 請求項1〜7いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、複数の分割体は、互いに当接させることで前記筒状部材が形成される円弧状体であることを特徴とする内圧容器の製造方法。
  9. 請求項1〜8いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、複数の分割体には前記環体がマンドレルの軸芯方向と直角に位置決め係止される係止部が設けられていることを特徴とする内圧容器の製造方法。
  10. 請求項1〜9いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記環体の一側面は、前記インナーリングと当接して該インナーリングを前記マンドレルの軸芯方向と直角に位置せしめる基準面に設定されていることを特徴とする内圧容器の製造方法。
  11. 請求項1〜10いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記マンドレルを脱型後、前記分割体を内方に移動して除去し、続いて、前記環体を一部を切断して除去することを特徴とする内圧容器の製造方法。
  12. 請求項1〜11いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記分割体及び前記環体は合成樹脂製であることを特徴とする内圧容器の製造方法。
  13. 請求項1〜12いずれか1項に記載の内圧容器の製造方法において、前記保持環体は複数の分割体で構成されたものであることを特徴とする内圧容器の製造方法。
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