JP4131259B2 - 車速制御装置 - Google Patents
車速制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4131259B2 JP4131259B2 JP2004255756A JP2004255756A JP4131259B2 JP 4131259 B2 JP4131259 B2 JP 4131259B2 JP 2004255756 A JP2004255756 A JP 2004255756A JP 2004255756 A JP2004255756 A JP 2004255756A JP 4131259 B2 JP4131259 B2 JP 4131259B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle speed
- command value
- value
- com
- control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
また、上記のごとき問題を解決するため、定速走行制御中断の判断を、スロットル開度の実際値がスロットル開度の指令値よりも所定値以上大きくなった場合に設定すると、運転者による実際の一時加速の判定が遅れてしまう、という問題が生じる。
また請求項2は、請求項1において、前記駆動トルク指令値が正から負へ切り替わる場合は、負から正へ切り替わる場合に比べて、前記応答性の切り替え速度(速い応答性から遅い応答性へ、遅い応答性から速い応答性へ切り替える速度)を速くするようにしたものである。
また、請求項2においては、駆動トルク指令値が正から負へ(駆動させる側から制動させる側へ)切り替わる場合は、負から正へ(制動させる側から駆動させる側へ)切り替わる場合に比べて、前記応答性の切り替え速度を速くしたことにより、エンジン回転数の急上昇による騒音の発生を防ぐことが出来ると共に、制動させる側から駆動させる側へ切り替わる場合は遅くなるので、変速ショックの発生を防止できる、等の効果が得られる。
図1は、本発明の車速制御装置の全体の構成を示すブロック図である。以下、図1における各ブロックの構成と動作を説明する。
まず、図示しないシステムスイッチをオンにすると装置全体の電源が投入され、待機状態となる。そしてこの状態においてセットスイッチ20がオンにされると制御が開始される。
車速制御部500(破線で囲んだ部分)は、マイクロコンピュータとその周辺部品から構成される。なお、車速制御部500内部のブロックはコンピュータの演算内容をブロックに別けて表示したものである。
θLPF(t)=θ(t)/(TSTR・s+1)
ただし、sは微分演算子(以下の式でも同)
ここで、LPFの時定数TSTRは、TSTR=1/(2π・fc)
であらわされ、LPFのカットオフ周波数fcは、図3に示すような自車速VA(t)に対するカットオフ周波数fcのマップによって決定される。このマップは、高車速域ほどカットオフ周波数fcが低く設定されている。例えば50km/hに比べて100km/hの方が低い値をとる。
YG(t)={VA(t)2・θLPF(t)}/
{N・W・〔1+A・VA(t)2〕}
ただし、Wは車両のホイルベース、Nはステアリングギア比、Aはスタビリティファクタである。
YG(t)=VA(t)・ψLPF
ψLPF=ψ(t)/(TYAW・s+1)
ただし、TYAWはローパスフィルタの時定数であり、自車速VA(t)が大きな値となるほど大きな値をとる。
VSUB(t)=補正係数×0.021(km/h)/10(ms)
後述するように、最終的に車速を制御する値となる車速指令値VCOM(t)を演算する際には、上記の車速補正量VSUB(t)を減算項として付加している。したがって車速補正量VSUB(t)の値が大きいほど、車速指令値VCOM(t)は制限されることになる。
ωnSTR=(2W/VA)√〔Kf・Kr・(1+A・VA 2)/mV・I〕
ただし、Kf、Krは前後輪タイヤコーナリングパワー(1輪分)、Wはホイールベース、mVは車両質量、Aはスタビリティファクタ、Iは車両ヨー慣性モーメントである。
固有振動数ωnSTRの特性は、図5に示すように車速が上がるに従って固有振動数ωnSTRが低くなり、操舵角に対する車両応答性が悪くなるのに対し、車速が下がるに従って固有振動数ωnSTRが高くなり、操舵角に対する車両応答性が良くなることがわかる。つまり、高車速域ほど、操舵を行っても横Gが発生しにくく、また低車速域程、少しの操舵でも横Gが発生しやすくなる。そのため、図3に示したように高車速域程カットオフ周波数fcを低くすることで、応答性を遅くして操舵角による車速指令値に対する補正がかかりにくくしている。
そして、カーブ終了と判定された場合は、上述した自車速VA(t)と車速指令最大値VSMAXとの偏差の絶対値に基づいて図6を使用して車速指令値変化量ΔVCOM(t)を決定することに代えて、カーブが終了したと判定された時の自車速VA(t)から車速指令値変化量ΔVCOM(t)を決定する。その時の特性は図6と同様な傾向を示す特性を用いる。すなわち、図6の横軸を、|VA(t)―VSMAX|の代わりに、自車速VA(t)に変更したマップ(図示省略)を用い、自車速VA(t)が小さいほど車速指令値変化量ΔVCOM(t)は小さな値となるように設定された特性になっている。そして、この処理は、自車速VA(t)と車速指令最大値VSMAXが等しくなると終了する。
(1)車速指令最大値VSMAXが自車速VA(t)より大きい場合、つまり、アクセラレートスイッチ40(またはリジュームスイッチ)の操作による加速要求があった場合
VCOM(t)=min〔VSMAX、VA(t)+ΔVCOM(t)
−VSUB(t)〕
つまり、車速指令最大値VSMAXとVA(t)+ΔVCOM(t)−VSUB(t)とのうちの小さい方を選択して車速指令値VCOM(t)とする。
(2)VSMAXとVA(t)が等しい場合、つまり、一定車速を維持している場合
VCOM(t)=VSMAX−VSUB(t)
つまり、車速指令最大値VSMAXから車速補正値VSUB(t)を減算して車速指令値VCOM(t)とする。
(3)車速指令最大値VSMAXが自車速VA(t)より小さい場合、つまり、コーストスイッチ30の操作による減速要求があった場合
VCOM(t)=max〔VSMAX、VA(t)−ΔVCOM(t)
−VSUB(t)〕
つまり、車速指令最大値VSMAXとVA(t)−ΔVCOM(t)−VSUB(t)とのうちの大きい方を選択して車速指令値VCOM(t)とする。
上記のようにして車速指令値VCOM(t)が決定され、これに応じて車速を制御する。
まず、車速指令値VCOM(t)を入力とし、自車速VA(t)を出力とした場合の伝達特性GV(s)は、下式で表すことができる。
GV(s)=1/(TV・s+1)・e(−Lv・s)
ただし、TVは1次遅れ時定数、LVはパワートレイン系の遅れによる無駄時間である。
VA(t)=1/(mV・Rt・s)e(−Lv・s)・dFC(t)
ただし、Rtは、タイヤの有効回転半径、mVは車両質量である。
このように駆動トルク指令値dFC(t)を入力とし、自車速VA(t)を出力とする車両モデルは、1/sの形となるので積分特性を有することになる。
補償器C1(s)=e(−Lv・s)/(TH・s+1)
補償器C2(s)=(mV・Rt・s)/(TH・s+1)
このとき、外乱推定値dV(t)は、
dV(t)=C2(s)・VA(t)−C1(s)・dFC(t)
となる。
補償器C3(s)=mV・Rt/TV
以上のC1(s)、C2(s)、C3(s)の補償器により、駆動トルク指令値dFC(t)は次式によって算出される。
dFC(t)=C3(s)・{VCOM(t)−VA(t)}
−{C2(s)・VA(t)−C1(s)・dFC(t)}
上記の駆動トルク指令値dFC(t)に基づいて駆動トルクを制御する。すなわち、図8に示すような予め計測されたエンジン非線形定常特性マップを用いて駆動トルク指令値dFC(t)に実駆動トルクdFA(t)を一致させるようなスロットル開度指令値を算出し、また、エンジンの負の駆動トルクでは足りない場合には変速機やブレーキで補うように分配する。このように、スロットル開度、変速機、ブレーキをコントロールすることにより、エンジン非線形定常特性を線形化することができる。
dFC1(t)=mV・Rt・s・VCOM(t)/(TV・s+1)
規範モデル演算部CR(s)は、車速制御系の目標応答VT(t)を伝達関数GV(s)と車速指令値VCOM(t)から演算する。すなわち
VT(t)=GV(s)・VCOM(t)
である。
dV(t)’=〔(KP・s+KI)/s〕〔VT(t)−VA(t)〕
ただし、KPはフィードバック補償器C3(s)’の比例制御ゲイン、KIはフィードバック補償器C3(s)’の積分制御ゲインである。なお、駆動トルク指令値補正量dV(t)’は前記図7で説明した外乱推定値dV(t)に相当する。
このとき、ロックアップ状態信号LUSによってアンロックアップ状態であると判断された場合には補正量dV(t)’が演算される。すなわち、
dV(t)’=〔(KP’・s+KI’)/s〕〔VT(t)−VA(t)〕
である。ただし、
KP’<KP
KI’<KI
であるため、フィードバックゲインは小さくなる。したがって、駆動トルク指令値dFC(t)は、基準駆動トルク指令値dFC1(t)と駆動トルク指令値補正量dV(t)’から、
dFC(t)=dFC1(t)+dV(t)’
と演算される。このようにロックアップ時に比べてアンロックアップ時にはフィードバックゲインを小さくしているため、駆動トルク指令値補正量の変化速度が小さくなり、ロックアップ時に比べてアンロックアップ時に遅れる制御対象の応答特性に合わせることができるので、ロックアップ時、アンロックアップ時ともに車速制御系の安定性が確保されるようになる。
変速比指令値算出部540は、駆動トルク指令値dFC(t)、自車速VA(t)、、車速制御中断信号、コーストスイッチ30の出力およびアクセルペダルセンサ90の出力を入力し、以下のように変速比指令値DRATIO(t)を演算して、無段変速機70へ出力する。
ここで、コーストスイッチオフ状態とコーストスイッチオン状態とに分けて、図13を用いて、変速比指令値算出部540の詳細動作について説明する。図13は図1内の変速比指令値算出部540と無段変速機70の詳細内容を示すブロック図であり、変速比指令値算出部540と無段変速機70以外の部分は、必要なブロックのみを示している。
(1−1)駆動用エンジン回転数指令値演算
自車速VA(t)と駆動トルク指令値dFC(t)を入力として図9に示すような駆動用のスロットル開度推定マップ541から一旦スロットル開度推定値TVOESTIを算出する。次に、切替スイッチ543では上記で算出したスロットル開度推定値TVOESTIとアクセルペダルセンサ90の出力APO(スロットル開度に換算した値)を入力し、車速制御中断判定部620から出力された車速制御中断信号が中断中となっている間はアクセルペダルセンサ90の出力APOを、車速制御中断信号が出力されていない(中断を中止)となっている間は、スロットル開度推定値TVOESTIをスロットル開度として出力する。
自車速VA(t)と駆動トルク指令値dFC(t)を入力として、スロットル全閉時におけるエンジン特性に基づいて作成した、前記駆動用(541)とは別の制動用エンジン回転数指令値演算マップ542より求めたエンジン回転数指令値NIN_COM_DECに、回転数LIMIT部546にて上限回転数制限処理(例えば、NIN_COM_DEC≦5000[rpm])を施し、制動用エンジン回転数指令値NIN_COM_DECを算出し、切替スイッチ547へ出力する。
切替スイッチ547では駆動トルク指令値dFC(t)の符号が正の場合には、駆動用エンジン回転数指令値NIN_COM_ACCを、負の場合には、制動用エンジン回転数指令値NIN_COM_DECを選択し、最終エンジン回転数指令値NIN_COMとする。そして、変速比指令値演算部548にて、自車速VA(t)と最終エンジン回転数指令値NIN_COMを入力として、変速指令値DRATIO(t)を下式から求める。
DRATIO(t)=NIN_COM・2π・Rt/〔60・VA(t)・Gf〕
ただし、Gfはファイナルギア比である。
ローパスフィルタ部549は、駆動トルク指令値dFC(t)を入力し、駆動トルク指令値dFC(t)の符号が正から負に切替わる場合と、負から正に切替わる場合ともに、急激なトルク変動、すなわち変速制御実行時に変速比の急変を防止するため、変速比指令値DRATIO(t)に対して、下式に示すローパスフィルタ処理を行う。
ただし、Tncはローパスフィルタの時定数(0〜0.35sec:Tnc可変)である。
(A)駆動トルク指令値dFC(t)が正(駆動)から負(制動)へ切替わった 場合
時定数Tncの切替え(0→0.35sec)を、下記(B)の制動から駆動への切り替え時に比べて速く行う。つまり、なるべく早くローパスフィルタの効果が効きはじめるように530msの時間で時定数Tncを0sec(ゼロ:ローパスフィルタを作動させていない状態)から0.35secにする。
時定数Tncの切替え(0.35→0sec)をゆっくり行う。つまり、ローパスフィルタの効果をなるべく長く効かせるように、800msの時間をかけて時定数Tncを0.35secから0sec(ゼロ:ローパスフィルタを作動させない状態)にする。
コーストスイッチ30をオンにして車速指令最大値VSMAXを下げている場合は、変速比指令値DRATIO(t)として前回の変速比指令値DRATIO(t−1)を保持する。そのため、コーストスイッチ30を連続的にオンした場合でも、変速比指令値はコーストスイッチ30をオフするまで前回値、つまりコーストスイッチ30のオン直前の値を保持するため、シフトダウンはされない。したがって、設定車速を大きく下げた後にアクセラレートスイッチ40により設定車速を戻す場合、加速するためにスロットル開度は開く方向に制御されても、シフトダウンされていない状態ではエンジン回転数が急激に高くなることはなく、運転者に与える騒音の発生を防止できる。
RATIO(t)=NE(t)/〔VA(t)・Gf・2π・Rt〕
図1のエンジントルク指令値算出部560は、駆動トルク指令値dFC(t)とRATIO(t)から、下式にしたがって、エンジントルク指令値TECOM(t)を算出する。
TECOM(t)=dFC(t)/〔Gf・RATIO(t)〕。
制御対象であるスロットルアクチュエータの制御モデルは、補償前駆動信号(Duty比)指令値Duty_R(t)を操作量、スロットル開度相当値TVO(t)を制御量としてモデル化することによって、下式に示す簡易線形モデルで表すことができる。
TVO(t)=(ka/s)・e−La・s・Duty_R(t)
ただし、ka:積分ゲイン(Duty100%時の開閉速度)、La:無駄時間である。
このように補償前駆動信号(Duty比)指令値Duty_R(t)を入力とし、スロットル開度相当値TVO(t)を出力とする制御モデルは、1/sの形となるので積分特性を有することが分かる。
補償器C5(s)=s/{ka・(Ta・s+1)}
この時、外乱推定値dva(t)は、
dva(t)=C5(s)・TVO(t)−C4(s)・Duty_R(t)
となる。
以上のC4(s)、C5(s)、C6(s)の補償器により、補償前駆動信号(Duty比)指令値Duty_R(t)は次式によって算出される。
Duty_R(t)=C6(s)・{TVOCOM(t)−TVO(t)}
−{C5(s)・TVO(t)−C4(s)・Duty_R(t)}
さらに、スロットルアクチュエータに負圧式アクチュエータを用いた場合、負圧を作るバキュームモータのON/OFF時やベントバルブ開閉時の摩擦など非線形要素の影響を受け易いため、補償前駆動信号Duty比指令値Duty_R(t)に対して図15に示すようなマップを用いて非線形補償を施したバキューム(VAC)/ベント(VENT)駆動信号Duty(t)をスロットルアクチュエータ60に出力する。
ここで補償前駆動信号Duty比指令値Duty_R(t)からVAC/VENT駆動信号Duty(t)を算出する非線形補償マップは、図15に示すようにDuty_R(t)≧0の場合はVACモータ駆動信号を、Duty_R(t)<0の場合はVENTバルブ駆動信号を出力する。
REFPBRK(t)=(TECOM−TECOM’)・Gm・Gf/
{4・(2・AB・RB・μB)}
ただし、Gmは自動変速機の変速比、ABはホイルシリンダ力(シリンダ圧×面積)、RBはディクスロータ有効半径、μBはパッド摩擦係数である。
図1の車速制御中断判定部620は、アクセルペダルセンサ90で検出されたアクセル操作量APOを入力し、アクセル操作量APOと所定値とを比較する。
前記のように、スロットル開度相当値TVO(t)は駆動信号からスロットルアクチュエータの制御モデルを使って推定演算したスロットル開度であるから、制御モデルに含まれるスロットルアクチュエータの応答特性(積分特性や無駄時間)を考慮した現実のスロットル開度を得ることが出来る。そして、この値を用いて定速走行制御中断の判断(一時加速か否かの判断)を行うので、一時加速か否かを精度良く判定することが出来、かつ、従来の所定値以上の差を条件とした場合のように運転者による実際の一時加速の判定が遅れるおそれもない。
また、スロットルアクチュエータが負圧式アクチュエータである場合には、前記のように制御応答の遅れがより顕著(大きい)であるため、本発明の効果がより大きい。
DRATIOCVT(t)
=NIN_COMCVT・2π・Rt/(60・VA(t)・Gf)
切替スイッチ71は、定速走行時に車速制御コントローラ500から送られてくる変速比指令値DRATIOLPF(t)と通常走行時に無段変速機70内で演算される変速比指令値DRATIOCVT(t)とを切替えるものであり、この切替えは、図1のセットスイッチ20が押された際に車速指令最大値設定部520でセットされる車速制御中フラグ(セットスイッチ20が押されたとき通常走行から定速走行に切替る)に応じて行われる。
なお、変速比指令値DRATIO(t)を入力とし、実変速比を出力とした場合の変速比制御の伝達特性は、下式のように、一次遅れ系の伝達特性Gr(s)で表すことができる。
Gr(s)=1/(TCVT・s+1)
ただし、TCVTは無段変速機70の変速時の応答特性を決める時定数(所定範囲内の可変値)である。
上記のTCVTが前記走行状態に応じて切替えられるローパスフィルタの時定数に相当する。
(1)定速走行中、すなわち、車速指令最大値設定部520で判定される車速制御中フラグが制御中側で、かつ、車速制御中断判定部620で判定される車速制御中断フラグが中断中止側の場合。
この場合には或る決まった一定の緩やかな応答特性としたいため、無段変速機制御時定数TCVTを一定(例えばTCVT=0.5sec)に設定する。
この場合は、加速のため無段変速機コントローラは一旦急激にダウンシフト変速を行う。これは一般に、キックダウン変速と呼ばれ、その際、無段変速機制御時定数TCVTを0.5secよりも速い0.2secに設定する。
この場合は、変速によるショックを防止するため、無段変速機コントローラは無段変速機制御時定数TCVTは0.5secよりも遅い0.8secに設定する。
次に、車速制御の中止処理について説明する。
図1の駆動輪加速度算出部600は、自車速VA(t)を入力し、下式によって駆動輪加速度αOBS(t)を演算する。
αOBS(t)=〔KOBS・s/(TOBS・s2+s+KOBS)〕・VA(t)
ただし、KOBSは定数、TOBSは時定数である。
なお、上記の自車速VA(t)は、前記のようにタイヤ(駆動輪)の回転速度から算出した値であるから、この値自体が駆動輪の回転速度に対応した値であり、上記の駆動輪加速度αOBS(t)は駆動輪速度VA(t)から車速の変化量(駆動輪加速度)を求めた値になっている。
さらに、上述の制御を行うタイミングとして、VCOM(t)の変化率であるΔVCOM(t)が所定値(0.06G)より減速側に大きかった場合とする。これにより、不要な初期化(VA(t)→VCOM(t)の初期化と積分器の初期化)が減少するので、減速ショックが少なくなる。
上記のように車速指令値(目標車速に到達するまでの時々刻々の制御指令値)が実車速よりも大きく、かつ、車速指令値の時間的変化が減速方向に変化した場合に、車速指令値を実車速もしくはそれ以下の所定の車速に変更することにより、迅速に目標車速に収束させることが出来る。また、前記の設定した実車速もしくはそれ以下の車速を用いて駆動トルク指令値算出部530を初期化することにより、制御の継続性を保つことができる。
30…コーストスイッチ 40…アクセラレートスイッチ
50…ブレーキアクチュエータ 60…スロットルアクチュエータ
70…無段変速機 71…切替スイッチ
72…ローパスフィルタ部 73…変速マップ
74…回転数LIMIT部 75…変速比指令値演算部
76…サーボ部 80…エンジン回転センサ
90…アクセルペダルセンサ 100…操舵角センサ
500…車速制御部 510…車速指令値決定部
520…車速指令最大値設定部 530…駆動トルク指令値算出部
540…変速比指令値算出部 541…スロットル開度推定マップ
542…制動用エンジン回転数指令値算出マップ
543…切替スイッチ 544…変速マップ
545…回転数LIMIT部 546…回転数LIMIT部
547…切替スイッチ 548…変速比指令値演算部
549…ローパスフィルタ部 550…実変速比算出部
560…エンジントルク指令値算出部 570…目標スロットル開度算出部
575…スロットルコントローラ 580…横G車速補正量算出部
581…操舵角信号LPF部 582…横G算出部
583…車速補正量算出マップ 590…車速指令値変化量決定部
600…駆動輪加速度算出部 610…車速制御中止判定部
620…車速制御中断判定部 630…ブレーキ圧指令値算出部
VA(t)…自車速 VSMAX…車速指令最大値
θ(t)…操舵角 VSUB(t)…車速補正量
θLPF(t)…操舵角LPF値 VCOM(t)…車速指令値
ΔVCOM(t)…車速指令値変化量 dFC(t)…駆動トルク指令値
dV(t)…外乱推定値
dV(t)’…駆動トルク指令値補正量
dFA(t)…実駆動トルク
CF(s)…前置補償器
CR(s)…規範モデル演算部
dFC1(t)…基準駆動トルク指令値
C1(s)、C2(s)、C3(s)…補償器
C3(s)’…フィードバック補償器
s…微分演算子 fc…LPFのカットオフ周波数
YG(t)…横Gの値 ψ…ヨーレイト
ωnSTR…操舵角に対する車両応答の固有振動数
αOBS(t)…駆動輪加速度
TVOESTI…スロットル開度推定値
TVOCOM…目標スロットル開度 APO…アクセル操作量
NIN_COM…エンジン回転数指令値
DRATIO(t)…変速比指令値 TCVT…無段変速機制御時定数
TECOM(t)…エンジントルク指令値
TECOM’…エンジンブレーキトルク
REFPBRK(t)…ブレーキ圧指令値
BP…ブレーキ制御禁止信号
Claims (2)
- 実車速と目標車速との偏差をなくすように車速指令値を演算し、この車速指令値に基づいて車速を制御する車速制御装置において、
前記車速指令値と自車速から駆動トルク指令値を演算し、該駆動トルク指令値に基づいて、変速機を制御する変速比指令値を算出する算出手段と、
前記駆動トルク指令値が車両の駆動時は正の値、制動時は負の値となる場合に、前記駆動トルク指令値が正から負へ切り替わった時から所定時間後は常に、正の場合に比べて前記変速比指令値の応答性を遅くする応答性変更手段を備えたことを特徴とする車速制御装置。 - 前記応答性変更手段は、前記駆動トルク指令値が正から負へ切り替わる場合は、負から正へ切り替わる場合に比べて、前記応答性の切り替え速度を速くするように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004255756A JP4131259B2 (ja) | 2004-09-02 | 2004-09-02 | 車速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004255756A JP4131259B2 (ja) | 2004-09-02 | 2004-09-02 | 車速制御装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000150836A Division JP3680701B2 (ja) | 2000-05-23 | 2000-05-23 | 車速制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005014907A JP2005014907A (ja) | 2005-01-20 |
JP4131259B2 true JP4131259B2 (ja) | 2008-08-13 |
Family
ID=34191761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004255756A Expired - Fee Related JP4131259B2 (ja) | 2004-09-02 | 2004-09-02 | 車速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4131259B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105008202A (zh) * | 2013-03-04 | 2015-10-28 | 丰田自动车株式会社 | 车辆的基准运动状态量的运算方法 |
-
2004
- 2004-09-02 JP JP2004255756A patent/JP4131259B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105008202A (zh) * | 2013-03-04 | 2015-10-28 | 丰田自动车株式会社 | 车辆的基准运动状态量的运算方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005014907A (ja) | 2005-01-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3578046B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP3589153B2 (ja) | 車速制御装置 | |
US6671607B2 (en) | Vehicle speed control system | |
KR20020019526A (ko) | 차량 속도 및 차량간 거리를 제어하기 위한 시스템 및 방법 | |
KR20020019528A (ko) | 차량 속도 및 차량간 거리를 제어하기 위한 시스템 및 방법 | |
JP3680701B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP3678114B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP3613138B2 (ja) | 車間距離制御装置 | |
JP3695284B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP3794242B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP4131259B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP3698014B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP4223173B2 (ja) | 車間距離制御装置 | |
JP3780820B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP3695285B2 (ja) | 車間距離制御装置 | |
JP3603748B2 (ja) | 車速制御装置 | |
JP2002276449A (ja) | 車両用駆動力制御装置 | |
JP2001322453A (ja) | 車速制御装置 | |
JP2003112537A (ja) | 車速制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070904 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071030 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080108 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080430 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080513 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |