JP4131017B2 - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラ等の画像読取装置に設けられ、撮像素子から出力される画素信号に非線形処理を施す画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、撮像素子から出力される画素信号は、A/D変換処理により例えば8ビットの低階調のデジタル画素信号に変換される。この画素信号の階調は比較的粗いので、画素信号のレベル値が例えば1階調だけ変化すると、画像における輝度は比較的大きく変化する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような低階調の画素信号に基づいて画像の表示または記録を行なう際、画像表示装置のガンマ特性等を相殺するために、低階調の画素信号にはガンマ補正等の非線形処理が施される。この非線形処理によって、本来、8ビットの分解能でも表現できる筈のレベル値が表現されず、レベル値のとび、いわゆる階調とびが発生する。この階調とびのために、読取画像において隣接画素の相互間における輝度変化が小さくても、再生画像では、隣接画素の相互間での輝度変化が大きくなり、画像の再現性が劣化してしまう。
【0004】
本発明は、撮像素子から出力される画素信号に非線形処理を施す画像処理装置において、階調とびを低減することにより画像の再現性を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る画像処理装置は、画像を構成する複数の画素に対応したアナログ信号を、第1の階調を有するデジタルのレベル値に変換するレベル値変換手段と、複数の画素のうちの注目画素のレベル値と、注目画素の周囲に位置する複数の画素から選択された補正用画素のレベル値とに基づいて、注目画素のレベル補正値を求めるレベル補正手段と、レベル補正値を第1の階調よりも高い第2の階調を有するレベル値に変換し、この第2の階調のレベル値に非線形処理を施して非線形処理値を得た後、この非線形処理値の階調を前記第1の階調に変換することにより、注目画素について被線形処理が施されたレベル値を算出する非線形処理手段とを備えることを特徴としている。
【0006】
好ましくは、注目画素はそのレベル値とその周囲に位置する複数の画素のレベル値のそれぞれとの差が基準のレベル値以下の画素である。あるいは好ましくは、レベル補正手段は注目画素のレベル値と補正用画素のレベル値との相加平均値を注目画素のレベル補正値として算出する。
【0007】
好ましくは、レベル補正手段は注目画素のレベル値と補正用画素のレベル値との相加平均値が注目画素のレベル値と所定のレベル差以内になるように、補正用画素を選択する。さらに好ましくは、レベル補正手段は注目画素のレベル値と注目画素の周囲に位置する複数の画素のレベル値との相加平均値を算出し、この相加平均値と注目画素のレベル値とのレベル差が所定のレベル差以下であるとき、注目画素の周囲に位置する複数の画素を補正用画素として選択し、相加平均値と注目画素のレベル値とのレベル差が所定のレベル差よりも大きいとき、そのレベル差に応じて注目画素の周囲に位置する複数の画素から補正用画素を選択する。この場合好ましくは、レベル補正手段は注目画素のレベル値と注目画素の周囲に位置する複数の画素のレベル値との相加平均値が注目画素のレベル値より小さいとき、注目画素の周囲に位置する複数の画素から最も小さいレベル値の画素を除いたものを補正用画素として選択し、注目画素のレベル値と注目画素の周囲に位置する複数の画素のレベル値との相加平均値が注目画素のレベル値より大きいとき、注目画素の周囲に位置する複数の画素から最も大きいレベル値の画素を除いたものを補正用画素として選択する。
【0008】
本発明に係わる画像処理方法は、画像を構成する複数の画素に対応したアナログ信号を、第1の階調を有するデジタルのレベル値に変換するレベル値変換工程と、複数の画素のうちの注目画素のレベル値と、注目画素の周囲に位置する複数の画素から選択された補正用画素のレベル値とに基づいて、注目画素のレベル補正値を求めるレベル補正工程と、レベル補正値を第1の階調よりも高い第2の階調を有するレベル値に変換し、この第2の階調のレベル値に非線形処理を施して非線形処理値を得た後、この非線形処理値の階調を第1の階調に変換することにより、注目画素について非線形処理が施されたレベル値を算出する非線形処理工程とを備えることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の画像処理装置を適用したデジタルカメラを示す斜視図である。
【0010】
デジタルカメラ10の正面10aにはレンズ鏡筒13が設けられ、レンズ鏡筒13には撮影光学系21が保持されている。デジタルカメラ10の背面10cには、図示しないファインダが設けられる。
【0011】
デジタルカメラ10の上面10bには液晶表示装置(LCD)11が設けられる。またデジタルカメラ10の上面10bには、操作パネル15と表示パネル17とが配設され、操作パネル15には、デジタルカメラ10の動作を操作するための種々の操作ボタン15aが設けられ、表示パネル17にはデジタルカメラ10の動作状態等を示す文字または図形が表示可能である。さらにデジタルカメラ10の上面10bには、画像を記録するためのレリーズボタン16が設けられる。
【0012】
図2を参照してデジタルカメラ10の電気的構成について説明する。CPU40には、操作パネル15、表示パネル17、レリーズボタン16が接続されている。このデジタルカメラ10は操作パネル15に設けられる種々の操作ボタンおよびレリーズボタン16を押下することにより操作され、CPU40により制御される。
【0013】
撮影光学系12の後方にはミラー21、シャッタ22および撮像素子(CCD)30が設けられており、ミラー21の上方にはファインダ光学系23が配設されている。CCD30はエリアセンサであり、その受光部に多数のフォトダイオードを有する。
【0014】
通常、ミラー21は実線で示す傾斜状態に配置されており、撮像光学系12から取込まれた光をファインダ光学系23に導く。このときシャッタ22は閉じており、CCD30に向かう光路を閉塞している。これに対しレリーズボタン16が押下され、撮影が行なわれる時、ミラー21はミラー駆動回路24の制御により上方に回動せしめられ、破線で示す水平状態となる。このミラー21の回動にともない、シャッタ22はシャッタ駆動回路25の制御により開口せしめられ、その結果撮像光学系12から取込まれた光はCCD30の受光部に照射される。
【0015】
CPU40にはタイミング発生回路41が接続され、CPU40の制御によりタイミング発生回路41はタイミング信号を発生する。このタイミング信号に基づいて、CCD駆動回路32と相関二重サンプリング回路(CDS)42とA/D変換器43とが駆動せしめられ、CCD駆動回路32によりCCD30の駆動が制御される。
【0016】
レリーズボタン16が押下されると、撮影が開始せしめられる。すなわちCCD駆動回路32によりCCD30が駆動され、CCD30により被写体像が画素信号として読取られ、この画素信号に基づいて被写体像がLCD11に表示される。
【0017】
詳述すると、被写体からの光は撮影光学系12を通過してCCD30の受光部に照射される。この照射光がCCD30により検出され、そこからアナログ画素信号が1画面分出力される。このアナログ画素信号はCDS回路42においてリセット雑音を除去され、A/D変換器43において例えば8ビットのデジタル画素信号に変換される。このデジタル画素信号は信号処理回路(DSP)44を介して画像メモリ45に一旦格納される。
【0018】
デジタル画素信号は画像メモリ45から読み出され、DSP44により補間処理、色補正等の所定の処理を施され、さらにDSP44によりガンマ補正等の非線形処理を施されて、LCD表示回路50の内蔵メモリ(図示せず)に一旦格納される。その内蔵メモリからデジタル画素信号はLCD表示回路50の制御により読み出され、このデジタル画素信号に基づく画像がLCD11に表示される。
【0019】
LCD11に表示された画像が操作者により確認され、再びレリーズボタン16が押下されると、メモリカード60に画像が記録される。詳述すると、画像メモリ45に格納されているデジタル画素信号が読み出され、DSP44において補間処理を施された後、輝度信号と色差信号に変換される。この輝度信号と色差信号とはDSP44によりガンマ補正を施され、メモリカードコントローラ62により圧縮され、メモリカードスロット61を介してメモリカード60に記録される。
【0020】
DSP44により行なわれるガンマ補正処理では、前処理としてガンマ補正を施すために画素信号を補正するレベル補正処理と、ガンマ補正の分解能を向上させるための階調変換処理が行なわれ、後処理として階調を元に戻す階調還元処理が行なわれる。各処理について図3、図4を参照して説明する。
【0021】
図3はCCD30を用いて読取った画像を構成する画素の配列の一部を示す図であり、位置(m、n)の画素Pcおよびその周囲の位置(m+i、n+j)(i、j=−1、0、1;i=j=0を除く)の画素を示す。これらの各画素に対応する8ビットのデジタル画素信号のレベル値の一例を図4に示す。これらの8ビットのデジタル画素信号は画像メモリ45に格納されている。
【0022】
レベル補正処理について説明する。位置(m、n)の画素Pcに注目する。この画素(注目画素)Pcのレベル値は「10」である。この注目画素Pcのレベル値は、その周囲の位置(m+i、n+j)(i、j=−1、0、1;i=j=0を除く)にある8つの画素の各レベル値と、基準のレベル差(例えば「5」)以内である。このような場合、注目画素Pcは画像の輝度変化の少ないなだらかな部位に位置しており、後述するガンマ補正後に、注目画素Pcとその周囲の画素の相互間における輝度変化が大きくならないように、つまり階調とびが生じないように、注目画素Pcのレベル値を補正する必要がある。したがって注目画素Pcのレベル補正値が求められる。
【0023】
注目画素Pcのレベル補正値を求めるために、注目画素Pcのレベル値すなわち「10」とその周囲に位置する8つの画素の各レベル値との相加平均値が算出される。相加平均値をLAVとし、各画素のレベル値をL(m-1,n-1) 、L(m,n-1) 、L(m+1,n-1) 、L(m-1,n) 、L(m,n) 、L(m+1,n) 、L(m-1,n+1) 、L(m,n+1) 、L(m+1,n+1) とし、注目画素とその周囲に位置する画素の数をD2とすると、相加平均値LAVは(1)式により算出される。
Figure 0004131017
【0024】
図4に示す例の場合、注目画素Pcのレベル値とその周囲に位置する画素のレベル値との相加平均値LAVは「8.778」である。注目画素Pcのレベル値すなわち「10」と相加平均値LAVすなわち「8.778」とのレベル差は、例えば8ビットの「1」階調差に対応する所定のレベル差より大きく、相加平均値LAVは注目画素Pcのレベル値よりも小さい。この場合、周囲に位置する8つの画素から、最も小さいレベル値の画素Psを除いたものが補正用画素として選択される。この選択された補正用画素の各レベル値と注目画素Pcのレベル値との相加平均値が算出される。すなわちこの相加平均値LAVは(1)式においてL(m-1,n-1) を除き、相加平均値を算出するための総画素数D2を「8」としたときの値であり、「9.125」である。補正用画素の各レベル値と注目画素Pcのレベル値との相加平均値LAVすなわち「9.125」は注目画素Pcのレベル値と所定のレベル差(「1」)以内である。このときの相加平均値LAVすなわち「9.125」が注目画素Pcのレベル補正値になる。
【0025】
なお相加平均値LAVは8ビットの精度で算出すると、小数点以下が切り捨てられてしまうため、レベル補正値算出時のみ、8ビットよりも高精度に、例えば10、12、16ビットの精度で算出される。
【0026】
各画素のレベル値が上述のような図4に示す例とは異なり、周囲に位置する8つの画素のレベル値と注目画素Pcとの相加平均値LAVが注目画素Pcのレベル値よりも大きく、この相加平均値LAVと注目画素Pcのレベル値とのレベル差が所定のレベル差より大きい場合のレベル補正値の算出について説明する。この場合、注目画素Pcの周囲に位置する8つの画素から、最も大きいレベル値の画素を除いたものが補正用画素として選択される。そして選択された補正用画素の各レベル値と注目画素Pcのレベル値との相加平均値が注目画素Pcのレベル補正値として算出される。
【0027】
上述のように注目画素Pcの周囲に位置する8つの画素から1つの画素を除いた残りの画素を、補正用画素として選択しても、その選択された画素の各レベル値と注目画素Pcのレベル値との相加平均値が注目画素Pcのレベル値と所定のレベル差以内にはならない場合がある。このような場合は、現在選択されている画素から、上述のようにレベル差に応じて1つの画素が除かれ、その残りの画素が補正用画素として選択され、この補正用画素のレベル値と注目画素Pcとの相加平均値が再び算出される。この相加平均値が注目画素Pcのレベル値と所定のレベル差以内になるまで、選択されている画素から1つずつ画素が除かれて、その残りの画素が補正用画素として選択される。そして最終的に選択されている補正用画素のレベル値と注目画素Pcのレベル値との相加平均値が注目画素Pcのレベル補正値として算出される。また補正用画素の選択をすることなく、注目画素Pcのレベル値とその周囲に位置する8つの画素の各レベル値との相加平均値が所定のレベル差以内である場合、この相加平均値が注目画素Pcのレベル補正値となる。
【0028】
なお注目画素Pcのレベル値は8ビット階調における「±1」のレベル値の誤差を有しており、注目画素Pcのレベル値が「10」であるとき、この注目画素Pcの真のレベル値は「10−1」から「10+1」の範囲に存在する。このためレベル補正値の算出では、注目画素Pcのレベル値と補正用画素の各レベル値との相加平均値が注目画素Pcのレベル値と8ビットにおける1階調差に対応する所定のレベル差以内になるように、補正用画素が選択される。また真のレベル値は注目画素のレベル値とその周囲に位置する画素のレベル値とから予測されるため、選択された補正用画素の各レベル値と注目画素Pcのレベル値との相加平均値が、注目画素Pcのレベル補正値として算出される。
【0029】
階調変換処理について説明する。この階調変換処理は算出された注目画素Pcのレベル補正値に施され、ガンマ補正における分解能を向上させるためのものである。この階調変換処理では、注目画素Pcのレベル補正値は8ビットよりも高い10ビットの階調に変換される。この階調変換処理は、いわゆる内挿補間処理であり、図4に示す例の場合、「9.125」であるレベル補正値は「4」を乗じられ、小数点以下を切り捨てられて、10ビット変換値「36」が求められる。すなわち8ビットのデータである注目画素Pcのレベル補正値は階調変換処理によって10ビットのデータに変換される。
【0030】
階調変換処理により求められたビット変換値「36」には、ガンマ補正が施される。詳述すると、この10ビット変換値「36」は図2に示すDSP44に読込まれ、そこに設けられるルックアップテーブル(図示せず)上で10ビット変換値に対応するガンマ補正値が参照される。ガンマ補正(例えばγ=2.2)の場合、10ビット変換値が「36」であるとき、ガンマ補正値は「220」である。このようにレベル補正値の10ビット変換値がガンマ補正値に変換されると、その後、階調還元処理(下位2ビットを切り捨て、値を丸め込む処理)によりガンマ補正値は8ビットに変換され、この場合「55」になる。
【0031】
以上のように、注目画素Pcのレベル値と、その周囲に位置する8つの画素の各レベル値との差がそれぞれ所定のレベル差以内であるとき、注目画素Pcは画像の隣接画素相互間における輝度変化の小さいなだらかな部位に位置している。このような場合、注目画素Pcのレベル補正値が算出される。このレベル補正値は階調変換処理により10ビットに変換され、その結果得られる10ビット変換値からガンマ補正値が参照されて、階調還元処理により8ビットに変換される。これに対し、注目画素Pcのレベル値と、その周囲に位置する8つの画素の各レベル値との差がそれぞれ所定のレベル差以上であるとき、注目画素Pcは画像の輝度変化の割合が大きな部位に位置している。このような場合、注目画素Pcとその周囲の画素との相互間において、階調とびが発生しても、画像の再現性には影響を及ぼさないため、レベル補正値は算出されない。したがって注目画素Pcのレベル値はそのまま階調変換処理により10ビットに変換され、その結果得られる10ビット変換値からガンマ補正値が参照されて、8ビットに変換される。
【0032】
これまでに述べたように、本実施形態では、ガンマ補正を施すべき画素すなわち注目画素のレベル値は、その周囲に位置する画素のレベル値とのレベル差に応じて補正され、レベル補正値が算出される。そして算出されたレベル補正値または注目画素のレベル値に、階調変換処理、ガンマ補正および階調還元処理が施される。
【0033】
図5、図6を参照してガンマ補正を行なうガンマ補正ルーチンについて説明する。このガンマ補正ルーチンは図2に示すDSP44においてCPU40の指令に基づいて行なわれ、1つの画素の8ビットのガンマ補正値が得られると、終了する。
【0034】
ステップ110からステップ180において、位置(m、n)の注目画素が画像の輝度変化のなだらかな部位にあるか否かが判定される。詳述すると、ステップ110において、位置(m、n)の注目画素のレベル値L(m,n) が読込まれ、ステップ120およびステップ130において、位置(m+i、n+j)の画素のレベル値L(m+i,n+j) を読込むためのパラメータi、jが初期値「−1」に設定され、注目画素の周囲に位置する8つの画素が図3に示す位置(m+i、n+j)(i、j=−1、0、1;i=j=0を除く)の画素であるので、パラメータi、jは「−1」、「0」、「1」の値を取り得る。ステップ140において、周囲の位置(m+i、n+j)の画素のレベル値L(m+i,n+j) が取得され、ステップ150において、位置(m+i、n+j)の画素のレベル値L(m+i,n+j) と注目画素のレベル値L(m,n) との差が基準のレベル値Lth(例えば「5」)より大きいか否かが判定される。
【0035】
ステップ150において、位置(m+i、n+j)の画素のレベル値L(m+i,n+j) と注目画素のレベル値L(m,n) との差が基準のレベル値Lthより大きいと判定されたとき、すなわち注目画素が画像の輝度変化のなだらかな部位に位置しないとき、ステップ180において注目画素のレベル値L(m,n) が10ビット変換され、この10ビット変換値が上述のようにガンマ補正値に変換され、このガンマ補正値が8ビットに変換されて、このガンマ補正ルーチンは終了する。
【0036】
これに対し、ステップ150において、位置(m+i、n+j)の画素のレベル値L(m+i,n+j) と注目画素のレベル値L(m,n) との差が基準のレベル値Lth以下であると判定されたとき、ステップ160において、パラメータiが終値「1」であるか否かが判定される。
【0037】
ステップ160において、パラメータiが終値「1」ではないとき、ステップ163において、パラメータiが「1」だけ加算される。ステップ166において、パラメータiとパラメータjとがともに「0」であるか否かが判定される。パラメータiとパラメータjの何れか一方が「0」ではないとき、すなわち位置(m+i、n+j)の画素が注目画素ではないとき、ステップ140の処理が再び実行される。一方ステップ166において、パラメータiとパラメータjとがともに「0」であると判定されたとき、すなわち位置(m+i、n+j)の画素が注目画素であるとき、ステップ169において、パラメータiが「1」だけ加算され、ステップ140の処理が再び実行される。
【0038】
これに対しステップ160において、パラメータiが終値「1」であると判定されたとき、ステップ170において、パラメータjが終値「1」であるか否かが判定される。パラメータjが終値「1」ではないと判定されたとき、ステップ173において、パラメータjが「1」だけ加算され、ステップ130の処理が再び実行される。一方ステップ170において、パラメータjが終値「1」であると判定されたとき、すなわち注目画素が画像の輝度変化のなだらかな部位にあるとき、ステップ190の処理が実行される。
【0039】
以上のようにステップ110からステップ180において、注目画素の周囲に位置する複数の画素のレベル値のうち、1つでも注目画素のレベル値との差が基準のレベル値Lthよりも大きいときは、注目画素は画像の輝度変化のなだらかな部位に位置していないと判定して、その注目画素のレベル値は補正せず、そのままガンマ補正が施される。一方注目画素の周囲に位置する複数の画素のレベル値の全てについてその周囲の各画素のレベル値と注目画素のレベル値との差が基準のレベル値Lth以下であるとき、レベル値を補正するためにステップ190の処理が実行される。このステップ190の処理から演算処理は、小数点以下を有効にするために8ビットよりも高精度な例えば10、12、16ビットの精度で行なわれる。
【0040】
ステップ190において、注目画素およびその周囲に位置する画素のレベル値L(m+i,n+j) (i=j=−1、0、1)の相加平均値LAV(m,n) が上述の(1)式により算出される。ステップ200において、相加平均値LAV(m,n) が注目画素のレベル値L(m,n) と8ビットにおける「1」階調差に対応する所定のレベル差以内であるか否かが判定される。例えば16ビット精度で演算処理が行なわれるとき、相加平均値LAV(m,n) と注目画素のレベル値L(m,n) との差が「256」以内であるか否かが判定される。
【0041】
ステップ200において、相加平均値LAV(m,n) が注目画素のレベル値L(m,n) と所定のレベル差以内であると判定されたとき、すなわちレベル補正値を算出するための補正用画素が選択されたとき、ステップ260の処理が実行される。これに対しステップ200において、相加平均値LAV(m,n) が注目画素のレベル値L(m,n) と所定のレベル差以内ではないと判定されたとき、ステップ210において、相加平均値LAV(m,n) が注目画素のレベル値L(m,n) よりも大きいか否かが判定される。相加平均値LAV(m,n) が注目画素のレベル値L(m,n) よりも大きいと判定されたとき、ステップ220において、注目画素の周囲に位置する画素から最も大きいレベル値の画素を除いた残りの画素が選択され、ステップ240の処理が実行される。一方ステップ210において、相加平均値LAV(m,n) が注目画素のレベル値L(m,n) 以下であると判定されたとき、ステップ230において、注目画素の周囲に位置する画素から最も小さいレベル値の画素を除いた残りの画素が選択され、ステップ240の処理が実行される。
【0042】
ステップ240において、現在選択されている画素数がレベル補正を有効に行なえる最小画素数よりも小さいか否かが判定される。この最小画素数は例えば初期画素数(すなわち「8」)の1/2倍であり、現在選択されている画素数が最小画素数よりも小さいと判定されたとき、ステップ260の処理が実行される。これに対しステップ240において、現在選択されている画素数が最小画素数以上であると判定されたとき、ステップ250において、注目画素のレベル値と現在選択されている画素のレベル値との相加平均値LAV(m,n) が算出され、ステップ200の処理が再び実行される。
【0043】
以上のようにステップ110からステップ250ではレベル補正処理が行なわれ、ステップ190からステップ250において、レベル補正値を算出するための補正用画素が注目画素の周囲に位置する画素から選択され、注目画素のレベル値と補正用画素のレベル値との相加平均値が注目画素のレベル補正値として算出される。なおステップ190からステップ250において行なわれるレベル補正値の演算は8ビットよりも高階調で行なわれるが、この演算は各画素毎に行なわれるため、1画素分のレベル値を高階調で演算すればよく、全画素のレベル値を全て高階調に変換して画像メモリ45等に格納する必要はない。
【0044】
ステップ260において、算出された注目画素および補正用画素のレベル値の相加平均値LAV(m,n) すなわちレベル補正値LAV(m,n) が8ビットの値に変換され、さらに階調変換処理により8ビットから10ビットに変換される。その後10ビット変換値がガンマ補正(γ=2.2)によりガンマ補正値L' (m,n) に変換される。
【0045】
ステップ270において、注目画素のガンマ補正値L' (m,n) が階調還元処理により10ビットから8ビットに変換され、このガンマ補正ルーチンは終了する。
【0046】
なおガンマ補正ルーチンは1つの画素のガンマ補正値L' (m,n) が算出されると終了するが、繰り返し行なうことにより画像を構成する全ての画素に対して行なわれる。
【0047】
以上のガンマ補正ルーチンを行なうことにより画像の輝度変化の割合が小さいなだらかな部位においては、注目画素のレベル補正値が算出され、そのレベル補正値に、階調変換処理、ガンマ補正処理および階調還元処理が施される。
【0048】
以上の本実施形態によれば、CCDから画像を構成する複数の画素に対応したアナログ画素信号が出力され、このアナログ画素信号が8ビットのデジタル画素信号に変換されて、8ビットの画素信号の各レベル値に対応する画素が画像の隣接画素相互間における輝度変化の小さいなだらかな部位に位置するとき、その画素のレベル値が、その周囲の画素との相互間における輝度変化が大きくならないように、すなわち階調とびが生じないように、補正される。この補正により算出されるレベル補正値に、階調変換処理、ガンマ補正および階調還元処理が施される。
【0049】
注目画素Pcの周囲に位置する画素が図4に示すレベル値を有する場合、周囲の画素から注目画素Pcへのレベル変化を考慮すると、すなわち注目画素Pcおよびその周囲の画素のレベル値の相加平均値を算出すると、注目画素Pcの真のレベル値は「10」よりも小さいと予測される。したがって注目画素Pcのレベル値は「10」よりも小さくなるように補正されるべきである。本実施形態のガンマ補正(例えばγ=2.2)では、上述のように注目画素Pcのガンマ補正値は「55」である。一方従来のように8ビットの画素信号にそのままガンマ補正(例えばγ=2.2)が施される場合、注目画素Pcのガンマ補正値は「58」となる。したがって本実施形態のガンマ補正では、ガンマ補正値は従来のガンマ補正値よりも小さくなり、隣接画素の相互間におけるガンマ補正後のレベル値の変化が小さくなる。すなわち階調とびが低減される。これにより画像の輝度がなだらかに変化し、隣接画素相互間における輝度変化が小さい部位において、ガンマ補正等の非線形処理によりその輝度変化が大きくなることはなく、画像の再現性が向上する。
【0050】
また、本実施形態では、画素信号のレベル値は相対的に低い階調で画像メモリに格納され、レベル補正またはガンマ補正の演算処理時のみ、高精度に演算を行なうために高階調の値に変換される。このため全ての画素信号のレベル値を高階調の値に変換する必要がなく、画像メモリを増設する必要がない。したがって装置の大型化が抑えられる。
【0051】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、撮像素子から出力される画素信号に非線形処理を施す画像処理装置において、階調とびを防止することにより画像の再現性が向上せしめられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施形態の画像処理装置を適用したデジタルカメラを示す斜視図である。
【図2】本実施形態の画像処理装置を適用したデジタルカメラを示すブロック図である。
【図3】撮像素子を用いて読取った画像を構成する画素の配列の一部を示す図である。
【図4】各画素のレベル値の一例を示す図である。
【図5】ガンマ補正を行なうガンマ補正ルーチンを示すフローチャートの前半部である。
【図6】ガンマ補正を行なうガンマ補正ルーチンを示すフローチャートの後半部である。
【符号の説明】
Pc 注目画素

Claims (6)

  1. 画像を構成する複数の画素に対応したアナログ信号を、第1の階調を有するデジタルのレベル値に変換するレベル値変換手段と、
    前記複数の画素のうちの注目画素のレベル値と、前記注目画素の周囲に位置する複数の画素から選択された補正用画素のレベル値とに基づいて、前記注目画素のレベル補正値を求めるレベル補正手段と、
    前記レベル補正値を前記第1の階調よりも高い第2の階調を有するレベル値に変換し、この第2の階調のレベル値に非線形処理を施して非線形処理値を得た後、この非線形処理値の階調を前記第1の階調に変換することにより、前記注目画素について前記非線形処理が施されたレベル値を算出する非線形処理手段とを備え
    前記レベル補正手段は、前記注目画素のレベル値と前記補正用画素のレベル値との相加平均値が前記注目画素のレベル値と所定のレベル差以内になるように、前記補正用画素を選択することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記注目画素がそのレベル値とその周囲に位置する複数の画素のレベル値のそれぞれとの差が基準のレベル値以下の画素であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記レベル補正手段が、前記注目画素のレベル値と前記補正用画素のレベル値との相加平均値を前記注目画素のレベル補正値として算出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記レベル補正手段が、前記注目画素のレベル値と前記注目画素の周囲に位置する複数の画素のレベル値との相加平均値を算出し、この相加平均値と前記注目画素のレベル値とのレベル差が所定のレベル差以下であるとき、前記注目画素の周囲に位置する複数の画素を前記補正用画素として選択し、前記相加平均値と前記注目画素のレベル値とのレベル差が所定のレベル差より大きいとき、そのレベル差に応じて前記注目画素の周囲に位置する複数の画素から前記補正用画素を選択することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記レベル補正手段が、前記注目画素のレベル値と前記注目画素の周囲に位置する複数の画素のレベル値との相加平均値が前記注目画素のレベル値より小さいとき、前記注目画素の周囲に位置する複数の画素から最も小さいレベル値の画素を除いたものを前記補正用画素として選択し、前記注目画素のレベル値と前記注目画素の周囲に位置する複数の画素のレベル値との相加平均値が前記注目画素のレベル値より大きいとき、前記注目画素の周囲に位置する複数の画素から最も大きいレベル値の画素を除いたものを前記補正用画素として選択することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 画像を構成する複数の画素に対応したアナログ信号を、第1の階調を有するデジタルのレベル値に変換するレベル値変換工程と、
    前記複数の画素のうちの注目画素のレベル値と、前記注目画素の周囲に位置する複数の画素から選択された補正用画素のレベル値とに基づいて、前記注目画素のレベル補正値を求めるレベル補正工程と、
    前記レベル補正値を前記第1の階調よりも高い第2の階調を有するレベル値に変換し、この第2の階調のレベル値に非線形処理を施して非線形処理値を得た後、この非線形処理値の階調を前記第1の階調に変換することにより、前記注目画素について前記非線形処理が施されたレベル値を算出する非線形処理工程とを備え
    前記レベル補正工程では、前記注目画素のレベル値と前記補正用画素のレベル値との相加平均値が前記注目画素のレベル値と所定のレベル差以内になるように、前記補正用画素が選択されることを特徴とする画像処理方法。
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