JP4130549B2 - 歯科セラミックス・レジン材料用接着性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は作製された歯科鋳造用セラミックス、歯科用陶材、歯科射出成型用セラミックス、歯科金属焼付用陶材、義歯床用陶歯等の歯科用セラミックス材料や、硬化した歯冠用レジン、歯科充填用コンポジットレジンおよび硬質レジン人工歯等のアクリル系樹脂複合材料や、硬化したアクリル系樹脂製歯冠用レジン、アクリル系樹脂製義歯床用レジンおよびアクリル系樹脂製人工歯等の歯科用アクリル系樹脂材料に対して、新たに未重合の歯冠材料、義歯床材料および歯科用接着充填剤材であるレジン材料を用いて補修および接着する際に使用される歯科用接着性組成物に関する。
特に、歯科金属焼付用陶材や歯冠用レジンに関する補修用の歯科用接着性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、審美性を要求される歯冠修復の分野では、医療用セラミックスとして歯科用陶材(ポーセレン)がポーセレンクラウン、ポーセレン前装鋳造冠、インプラント等の用途に用いられている。また、レジン材料の急速な発展により操作が簡単で安価なアクリル系樹脂複合材料も併せて用いられるようになり、レジン前装鋳造冠やレジンクラウン等の補綴修復や、歯科充填用コンポジットレジンの充填修復等の用途に広く用いられている。
【0003】
ポーセレンを用いた歯科治療は虫歯などに侵された歯を削った後、これに嵌合する金属製のクラウン(冠)を準備し、この金属製クラウン上にポーセレンを焼付けてなる陶材焼付冠を冠着することにより行われてきた。
ところが、ポーセレンは硬くて脆いため破折することがあり、その補修が問題となっていた。このような問題を解決するために、特開昭62−84009号公報では、シランカップリング剤、水、酸および揮発性アルコールまたはケトン溶媒を含む1液性プライマーが提案されている。また、特開昭62−288675号公報では、シランカップリング剤、重合性モノマーおよび重合触媒に加えて、金属塩および有機カルボン酸無水物などの酸性化合物を配合した1液性セラミックス用接着材が提案されている。
しかしながら、これらの公報に記載の接着材はいずれも商品の寿命性、接着強度や接着耐久性に問題があった。
【0004】
また、特開平8−269402号公報および特開平9−137129号公報には、接着対象面をシランカップリング剤および特定の金属塩を含む液で処理し、さらに接着性を高めるために、処理面を、重合性モノマーおよび重合触媒に有機カルボン酸無水物などの酸性化合物を配合した2液で処理する方法が提案されている。
さらに、特開昭63−51308号公報および特開平7−277913号公報では、リン酸エステル化合物やピロリン酸化合物を触媒成分とするセラミックスと金属とに接着する2液タイプの接着材が提案されている。
【0005】
しかしながら、これらの公報に記載の2液タイプの接着材では、2液を混合する接着材が主流で操作が非常に煩雑で、しかもシランカップリング剤を拡散するだけのプライマータイプであるため、ある程度の接着効果は認められるが、処理面にコンポジットレジン等の硬いペーストを直接築盛して光硬化させるため接着界面の初期接着安定性に欠け、しかも接着耐久性などの面で充分満足しうるものではなかった。
【0006】
また、アクリル系樹脂複合材料である歯冠用硬質レジンは、鋳造冠の表面にオペーク、デンチン、エナメルの順に築盛して形態を整えて作製するが、オペーク、デンチン、エナメルと築盛する度に仮重合させ、所定の形態が完成した状態になった後に最終重合させる作業が行われる。
しかしながら、歯冠用硬質レジンを一度所定の重合をさせてしまうと、後に築盛した歯冠用硬質レジンは接着せず、追加部分がはがれ落ちてしまう。このため、歯冠用硬質レジンのオペークやステイン等の色調調整用の希釈液などを用いて追加築盛を行うが、希釈液の粘性が高く塗布がし難いため、塗布層が厚くなり直接追加ペーストを築盛すると、築盛したペーストが滑るために予め塗布層を光硬化させる必要があり、光硬化し接着材の層が厚いために補修した境目が明確に分かり、審美的な修復において操作性や接着性に問題があり、満足できるものではなかった。
【0007】
このような問題を解決する方法として、特表平1−502121号公報には、アクリル基、メタアクリル基またはビニル基を含有する液状モノマーやプレポリマーにメタクリル酸を添加した2液タイプの化学重合型接着材が提案されている。
さらに、1液タイプでは、特開平8−277207号公報および特開平10−109916号公報において、テトラヒドロフルフリルメタクリレートと特定のメタクリレートとからなる特定割合の単量体混合物に、光重合開始材を特定量配合した接着材が提案されている。
【0008】
しかしながら、レジン成分に対する接着性は認められるが、アクリル系樹脂複合材料である歯冠用硬質レジンや充填用コンポジットレジンは無機フィラー成分を多く含む複合材であり、フィラー成分に対する接着性に問題があるために接着強度が低く、接着耐久性において信頼性に欠ける。接着材においても、レジン成分を多く含むため、硬化した面の接着層が厚くなり、接着耐久性、審美性や操作性の向上が望まれていた。
【0009】
また、義歯床材料においては、硬質レジン人工歯と呼ばれるアクリル系樹脂複合材料を用いた人工歯が盛んに用いられるようになったが、この人工歯に用いられているアクリル系樹脂複合材料に対して義歯床に用いられているアクリル系樹脂との接着が不十分であり、その結果、硬質レジン歯の脱落や義歯床の破損等の問題が発生する。
【0010】
さらに、義歯床の審美性を高めるための義歯床や人工歯の形態の変更や人工歯の摩耗による歯冠用硬質レジンや充填用コンポジットレジンの追加築盛の場合、重合後の床用樹脂と人工歯の両者に対して歯冠用硬質レジンや充填用コンポジットレジンを強固に接着させることのできる接着材はなく、いまだに脱落や接着界面の着色などが問題となっている。
【0011】
充填用コンポジットレジンはボンディング材の開発により急速な発展を遂げたが、コンポジットレジンの摩耗による再修復に際し、充填用コンポジットレジンは一度所定の重合をさせてしまうと追加修復ができないため、硬化した充填用コンポジットレジンを窩洞内より撤去し、改めて充填し直す必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、セラミックス材料や硬化したアクリル系樹脂複合材料やアクリル系樹脂材料に対して、新たに未重合のアクリル系樹脂複合材料やアクリル系樹脂材料等のレジン材料で補修および接着する際に、いずれの被着体と補修材料との組合せにおいても、同じ術式でしかも簡単な操作により、満足した接着強度や接着耐久性を有する歯科用接着性組成物を提供することをその目的とする。
【0013】
すなわち、従来からのセラミックス用接着処理材やレジン用接着処理材はそれぞれが専用として用途別に用いられる。セラミックス材料についてはシランカップリング剤を含む接着処理材である程度の接着効果は認められる。しかし、処理面にコンポジットレジン等の硬いペーストを直接用いて修復した場合、接着界面の初期接着安定性に欠ける。しかも接着耐久性などの面で充分満足できない結果となる。
【0014】
レジン材料で広く使用されている歯冠用硬質レジンや充填用コンポジットレジン等のアクリル系樹脂複合材料は、無機フィラー成分を多く含む複合材であり、レジン用接着処理材単独ではフィラー成分に対する接着性に問題があるため、接着強度が低く、接着耐久性においても信頼性に欠ける結果となる。またレジン用接着処理材は接着材組成においてレジン成分を多く含むため、硬化した面の接着層が厚くなり易くて審美性に欠ける点や、操作性や接着耐久性の向上がいまだ課題となっている。
【0015】
かくして、本発明の目的は、セラミックス材料、アクリル系樹脂複合材料、アクリル系樹脂材料により作製された全ての構造物に対し同様の簡単な操作術式で、未硬化のアクリル系樹脂複合材料やアクリル系樹脂材料での補修および接着を可能にすることにあり、さらには境目が目立たない薄い塗布層により審美性に優れまた操作性にも優れる。セラミック材料、アクリル系樹脂複合材料、アクリル系樹脂材料により作製された全ての構造物に対し優れた接着強度や接着耐久性を有する歯科用セラミックス・レジン用接着性組成物を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1):
a)80.0〜99.5重量%の有機溶剤および0.5〜20.0重量%のシランカップリング剤を含む前処理材、および
b)40.0〜94.4重量%の有機溶剤、0.1〜20.0%の酸基を有する重合性単量体、5.0 〜40.0重量%の重合性単量体および0.01〜5.00重量%の重合開始剤を含む後処理材、の2液からなる歯科用接着性組成物を提供する。
このような構成を採用することにより、セラミックスおよびレジン材料に対して優れた接着性を有する接着性組成物が提供される。ことに、後処理材は粘度の調整により塗布し易い性状を保つため、薄い層での塗布が可能となり、後処理材で塗布した処理面上に修復物を築盛しても、滑り難い表面状態を保っており、築盛した修復材と後処理材の重合した界面において境目のない補修物を作成することができる。
【0017】
好ましい態様において、本発明は、(2):
a)90.0〜99.0重量%の有機溶剤および1.0〜10.0重量%のシランカップリング剤を含む前処理材、および
b)55.0〜79.0重量%の有機溶剤、0.5〜15.0重量%の酸基を有する重合性単量体、5.0〜30.0重量%の重合性単量体および0.1〜3.0重量%の重合開始剤を含む後処理材の、2液からなる歯科用接着性組成物を提供する。
好ましい配合量を選択することにより、接着性能がさらに向上する。
【0018】
もう1つの好ましい態様において、本発明は、(3):
前処理材に含まれる有機溶剤が100mmHg(25℃)以下の蒸気圧を有し、後処理材に含まれる有機溶剤が200mmHg(25℃)以上の蒸気圧を有する前記(1)または(2)に記載の歯科用接着性組成物を提供する。
このような蒸気圧を持つ有機溶剤を用いることにより、好適な接着性が発現される。
さらに、本発明は、(4):前記(1)〜(3)に記載の歯科用接着性組成物を用い、前処理材を塗布し自然乾燥する前処理工程および後処理材を塗布し自然乾燥する後処理工程を含む歯科材料の接着方法を提供する。
本発明の方法によると、簡単な操作で歯科材料を接着することができる。例えば、後処理工程後にレジン修復材料を築盛して補綴修復物を補修することができる。
【0019】
本発明の歯科用接着性組成物は、セラミックス材料用の接着材よりも接着強度、接着耐久性および貯蔵安定性に優れる材料であり、かつ、アクリル系樹脂複合材料やアクリル系樹脂材料用の接着材よりも接着強度、接着耐久性および貯蔵安定性に優れた材料である。
最も優れているのは、剪断試験による接着強度であり、被着体がセラミックス材料、アクリル系樹脂複合材料、およびアクリル系樹脂材料のいずれであっても優れた強度を示す。
特に歯科金属焼付用陶材や歯冠用レジンに関する補修においては、優れた接着力を示し、口腔内の環境下にさらされたセラミックス材料、アクリル系樹脂複合材料およびアクリル系樹脂材料に強い接着性を示す。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の歯科用接着性組成物は前処理材および後処理材よりなり、適用に際しては、まず前処理材、次いで後処理材の順に適用される。
前処理材は、80.0〜99.5%の有機溶剤および0.5〜20.0重量%のシランカップリング剤を含む。一方、後処理材は、40.0〜94.4重量%の有機溶剤、0.1〜20.0重量%の酸基を含む重合性単量体、5.0〜40.0重量%の重合性単量体および0.01〜5.00重量%の重合開始剤を含む。
【0021】
まず、前処理材および後処理材に共に含まれる有機溶剤について説明する。
前処理材に含まれる有機溶剤としては、被着体表面にシランカップリング剤を均一に拡散させる目的で、蒸気圧が100mmHg(25℃)以下と比較的低い有機溶剤を選択する。
一方、後処理材塗布時の被着面は前処理材のシランカップリング剤の拡散効果により、後処理材を塗布した場合に酸性モノマーや重合単量体が非常に拡散し易い状態にあり、後処理材に含まれる有機溶剤は操作時間の短縮のために、蒸気圧が200mmHg(25℃)以上と比較的高い有機溶剤を選択する。これにより、短時間で均一に浸透する効果が奏される。
【0022】
本発明において前処理材で用いる有機溶剤としては、蒸気圧100mmHg(25℃)以下のメタノール、エタノール、2−エチルブタノールおよびイソプロパノールなどのアルコール類が挙げられ、好ましくはエタノールが特に挙げられる。
有機溶剤の配合量は80.0〜99.5重量%、好ましくは90.0〜99.0重量%の範囲とする。配合量が99.5重量%を超えると、シランカップリング剤量が少なくなり、接着強度が低下する。一方、80.0重量%未満であると、シランカップリング剤量が過剰となり、液粘度の上昇により塗布性が悪くなると共に、接着強度が低下する。
【0023】
本発明において後処理材で用いる有機溶剤としては、蒸気圧200mmHg(25℃)以上のテトラヒドロフラン、 ペンタン、塩化メチレンおよびアセトンなどが挙げられ、好ましくはアセトンが特に挙げられる。
有機溶剤の配合量は40.0〜94.4重量%、好ましくは55.0〜79.0重量%の範囲とする。配合量が94.4重量%を超えると、後処理材に含まれる接着性に有効な酸基を有する重合性単量体や重合性を高める重合性単量体の添加量が制限されるため、接着力が低下する。一方、40.0重量%未満であると、後処理材への重合性単量体の添加量が多くなるため、液の粘度が高くなり塗布性が悪くなる。
【0024】
本発明において前処理剤で使用されるシランカップリング剤としては、当該分野で一般的に利用されているものが制限なく用いられる。
具体的には、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルペンタメチルジシロキサン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどが用いられる。このうち特に、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルペンタメチルジシロキサンが好ましく使用される。
シランカップリング剤の配合量は0.5〜20.0重量%、好ましくは1.0〜10.0重量%の範囲とする。配合量が20.0重量%を超えると、シランカップリング剤量が過剰となり、液粘度の上昇により塗布性が悪くなると共に、接着強度が低下する。一方、0.5重量%未満であると、シランカップリング剤量が少なくなり、接着強度が低下する。
【0025】
本発明においては、セラミックスやアクリル系樹脂複合材料およびアクリル系樹脂材料に対する接着性をさらに増強することを目的として、前処理剤に酸性化合物を配合することもできる。
酸性化合物としては、リン酸、硫酸、硝酸等の無機酸、あるいはマレイン酸、無水マレイン酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸のいずれの酸であってもよい。また、後記するごとき酸基を有する重合性単量体であってもよい。本発明における酸基を有する重合性単量体の例としては、4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸、6−(メタ)アクリロキシヘキシル−3−ホスホノプロピオネート、6−(メタ)アクリロキシヘキシル−ホスホノアセテートが好ましい。
本発明の後処理材で使用される酸基を有する重合性単量体における酸基の例としては、カルボキシル基、酸無水物残基、リン酸基およびホスホン酸基が挙げられる。このような酸基を有する重合性単量体の例としては、ラジカル重合性のものがあり、具体的には、4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸無水物、11−(メタ)アクリロキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、2−(メタ)アクリロキシエチルホスフェート、ビス〔2−(メタ)アクリロキシエチル〕ホスフェート、2−(メタ)アクリロキシエチルフェニルハイドロジェンホスフェート、10−(メタ)アクリロキシデシルハイドロジェンホスフェート、ビニルホスホニックアシド、p−ビニルベンジルホスホニックアシド、2−(メタ)アクリロキシエチル−3−ホスホノプロピオネート、6−(メタ)アクリロキシヘキシル−3−ホスホノプロピオネート、6−(メタ)アクリロキシヘキシル−ホスホノアセテート、10−(メタ)アクリロキシデシル−3−ホスホノプロピオネートが例示されるが、特に、4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸、4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸無水物および6−(メタ)アクリロキシヘキシル−3−ホスホノプロピオネート、6−(メタ)アクリロキシヘキシル−ホスホノアセテートが好ましい。酸基を有する重合性単量体は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸基を有する重合性単量体の配合量は0.1〜20.0重量%、好ましくは0.5〜15.0重量%の範囲とする。配合量が20.0重量%を超えると、液に対する酸基を有する重合性単量体の溶解性や保存安定性等に問題が生じる。一方、0.1重量%未満であると、接着性に有効な酸基を有する重合性単量体の添加量が少ないため、接着力が低下する。
【0026】
本発明の後処理材に用いられる重合開始剤は、一般に歯科用組成物で用いられている公知の化合物が制限無く使用される。重合開始剤は、一般に、熱重合開始剤と光重合開始剤に分類される。取扱性等の観点より、光重合開始剤が好ましい。
【0027】
熱重合開始剤として具体的に例示すると、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエード等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物類が好適に使用される。
【0028】
また、光重合開始剤として、光照射によりラジカルを発生する光増感剤を用いることができる。紫外線に対する光増感剤の例としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾイン化合物系、アセトインベンゾフェノン、p−クロロベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−メトキシチオキサントン、2−ヒドロキシチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、等のチオキサントン系化合物が挙げられる。また、可視光線で重合を開始する光増感剤は、人体に有害な紫外線を必要としないために好適に使用される。これらの例としては、ベンジル、カンファーキノン、α−ナフチル、アセトナフセン、p,p’−ジメトキシベンジル、p,p’−ジクロロベンジルアセチル、ペンタンジオン、1,2−フェナントレンキノン、1,4−フェナントレンキノン、3,4−フェナントレンキノン、9,10−フェナントレンキノン、ナフトキノン等のα−ジケトン類が挙げられる。好ましくは、カンファーキノンが用いられる。
これまで述べてきた重合開始剤は、後処理剤の全量に基づいて、通常は0.01〜5.00重量%の範囲で用いられ、さらに好ましくは、0.1〜3.0重量%の範囲で用いられる。
【0029】
また、上記光増感剤に光重合促進剤を組み合わせて用いることも好ましい。特に第三級アミン類を光重合促進剤として用いる場合には、芳香族基に直接窒素原子が置換した化合物を用いることがより好ましい。かかる光重合促進剤としては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジ−n−ブチルアニリン、N,N−ジベンジルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−m−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、m−クロロ−N,N−ジメチルアニリン、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾイックアシッド、p−ジメチルアミノベンゾイックアシッドエチルエステル、p−ジメチルアミノベンゾイックアシッドアミノエステル、N,N−ジメチルアンスラニリックアシッドメチルエステル、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、N,N−ジヒドロキシエチル−p−トルイジン、p−ジメチルアミノフェニルアルコール、p−ジメチルアミノスチレン、N,N−ジメチル−3,5−キシリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチル−α−ナフチルアミン、N,N−ジメチル−β−ナフチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、トリエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、2,2’−(n−ブチルイミノ)ジエタノール等の第三級アミン類、また、5−ブチルバルビツール酸、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸等のバルビツール酸類、さらに、ジブチル−錫−ジアセテート、ジブチル−錫−ジマレエート、ジオクチル−錫−ジマレエート、ジオクチル−錫−ジラウレート、ジブチル−錫−ジラウレート、ジオクチル−錫−ジバーサテート、ジオクチル−錫−S,S’−ビス−イソオクチルメルカプトアセテート、テトラメチル−1,3−ジアセトキシジスタノキサン等の錫化合物類等が好適に使用できる。これらの光重合促進剤のうち少なくとも一種を選んで用いることができ、さらに二種以上を混合して用いることもできる。上記開始剤および促進剤の添加量は適宜決定することができる。
【0030】
さらに、光重合促進能の向上のために、第三級アミンに加えて、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸、グルコン酸、α−オキシイソ酪酸、2−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、ジメチロールプロピオン酸等のオキシカルボン酸類の添加が効果的である。
【0031】
本発明の歯科用接着性組成物における後処理材には、必要に応じて、公知の各種添加剤を配合することができる。かかる添加剤の例としては、重合禁止剤、着色剤、変色防止剤、蛍光剤、紫外線吸収剤、抗菌剤等が挙げられる。これらは主として後処理材に含ませる。
【0032】
本発明に使用される重合性単量体としては、一般に歯科用組成物として用いられている公知の単官能または多官能の重合性単量体を使用することができる。これらのうち、単官能重合性単量体としては、メタクリル酸の炭化水素エステル、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート等、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート、好ましくはメチルメタクリレートが用いられる。
【0033】
また、水酸基を含有する単官能重合性単量体としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2または3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、ジプロピレングリコールモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アリルメタクリレート等、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート、好ましくは2−ヒドロキシエチルメタクリレートが用いらる。
【0034】
また、多官能性重合性単量体としては、2官能性単量体では、アルカンポリオールのポリメタクリレートとして、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート等、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート、好ましくはエチレングリコールジメタクリレートおよびネオペンチルグリコールジメタクリレートが用いられ、ポリオキシアルカンポリオールポリメタクリレートとして、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート等、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート、好ましくはトリエチレングリコールジメタクリレートが用いられ、または、ジイソシアネート化合物1モルと2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有メタクリレート2モルとの付加反応によって得られるウレタン結合を有する2官能メタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート、好ましくは、ジ(メタクリロキシエチル)ヘキサメチレンジウレタン等が使用される。
【0035】
さらに、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロポキシ)フェニル)プロパン(bis−GMA)、2,2−ビス−(4−メタクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン(D−2.6E)、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン等、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート、好ましくは2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロポキシ)フェニル)プロパン(bis−GMA)、等が使用される。
【0036】
3官能性単量体では、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールメタントリメタクリレート等、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート、好ましくはトリメチロールプロパントリメタクリレート、等が使用される。
【0037】
4官能性単量体では、ペンタエリストールテトラメタクリレート、4官能性ウレタンメタクリレート、およびこれらのメタクリレートに対応するアクリレート等が使用される。また、5官能性以上の単量体を使用する場合もある。これらの単官能あるいは多官能重合性単量体は、単独でもしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合性単量体の配合量は5.0〜40.0重量%、好ましくは5.0〜30.0重量%の範囲とする。配合量が40.0重量%を超えると、後処理材の液の粘度が高くなり、塗布性が悪くなる。一方、配合量が5.0重量%未満であると、後処理材の重合性が低下するため、接着強度が低くなる。
【0038】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0039】
実施例1〜3では表1に示した成分および配合量によって前処理材および後処理材を作製し、本発明の歯科用接着性組成物を得た。各組成物につき、後記に示す試験方法により接着強度試験を行い、表1にまとめて示した。
【0040】
比較例1〜4では、実施例1〜3で作製した表1に示した成分および配合量の歯科用接着性組成物を用いて、比較例1では前処理材のみで処理を行った場合の例を、比較例2では後処理材のみで処理を行った場合の例を、比較例3では前記処理材に蒸気圧229.2mmHg(25℃)の有機溶剤アセトンを、および後処理材に蒸気圧60.0mmHg(25℃)の有機溶剤エタノールを配合した例を、比較例4では後処理材組成を前処理剤とし、前処理剤組成を後処理剤組成として使用した例を示し、実施例1〜3と同様の試験を行った。使用した接着性組成物の成分および配合量と試験結果は表2にまとめる。
【0041】
〈接着強度〉
(1) セラミックス材料の例として歯科用金属焼付用陶材[商品名「ヴィンテージハロー」 (株式会社松風製)]を使用し、円盤状(直径15.0×5.0mm)の焼成物を陶材焼成用真空電気炉[商品名「ツインマット」(株式会社松風製)]を用いて作製し、37℃の水中に1週間保存し、被着体とした。アクリル系樹脂系複合体の例として歯冠用硬質レジン[商品名「ソリデックス」(株式会社松風製)]を使用し円盤状 (直径15.0×5.0mm)の硬化体を技工用光重合器[商品名「ソリディライト」(株式会社松風製)]を用いて作製し、37℃の水中に1週間保存し、被着体とした。アクリル系樹脂材料の例としてアクリル床用樹脂[商品名「アーバン」(株式会社松風製)]を使用し、通法の石膏埋没法による湿式加熱により重合した 円盤状(直径15.0×5.0mm)の硬化体を37℃の水中に1週間保存し、被着体とした。
【0042】
(2)各被着体の表面を耐水研磨紙240番で研磨した後、さらに600番で研磨し、超音波洗浄器で水洗し、エアー乾燥し、表面に直径5mmの穴のあいたビニルテープを貼り、面積(0.785cm2)を規定して実施例、比較例に記載の前処理材を被着面に一層塗布し、自然乾燥(10秒間放置)した。次に、実施例、比較例に記載の後処理材を被着面に一層塗布し、自然乾燥(10秒間放置)した後、可視光線照射器[商品名「グリップライトII(株式会社松風製)]を用いて20秒間照射した。
【0043】
(3)各接着材で処理した被着面に円盤状(直径5.0×2.0mm)の修復を歯科用充填用コンポジットレジン[商品名「ソリデックスF」(株式会社松風製)]を用いて築盛修復し、可視光線照射器[商品名「グリップライトII(株式会社松風製)]を20秒間照射して各試験体を作製した。
【0044】
(4)剪断接着試験は、試験体を4℃および60℃にて各1分間水に浸漬することを繰り返すサーマルサイクルに2000回付した後、インストロン試験機(型式5564)を用い、クロスヘッドスピード1mm/minで剪断接着強度を測定することによって行った。表に記載した値は各ロットにつき5個の試験体を行いて測定し、その平均値で示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
表1および表2の結果から明らかなように、各実施例の接着材組成の組合せにおいては、被着体の種類に関わらず高い安定した接着強度が得られた。前処理材や後処理材を単独で用いた比較例1および2の接着強度は3種類の被着体によって傾向は異なるが、全ての被着体に対して安定した接着強さが得られなかった。
また、後処理材単独の場合は金属焼付用陶材と接着しなかった。
また、比較例3に示されるごとく、本発明における蒸気圧範囲外の蒸気圧を有する有機溶剤を用いると、十分な接着強度を得られないことが分かる。
さらに、前処理材と後処理材の適用順序を逆にしても十分な接着強度が得られず、また、金属焼付用陶材と接着しなかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明の歯科用接着性組成物を使用することにより、セラミックス材料や硬化したアクリル系樹脂複合材料や重合後のアクリル系樹脂材料に対して、新たに未重合のアクリル系樹脂複合材料やアクリル系樹脂材料等のレジン材料を追加築盛する際に、いずれの被着体と補修材料との組合せにおいても、術者は被着体の種類によって術式や操作手順を変える必要がなく、前処理材と後処理材の2液を用いる簡単な術式で、満足する接着強度や接着耐久性を得ることができる。
本発明の歯科用接着性組成物の前処理材と後処理材は、塗布後自然乾燥する簡単な操作により処理面にシランカップリング剤や酸性化合物を短時間で均一に拡散させることができる。
本発明の歯科用接着性組成物を使用することにより作成された補綴物や修復物の補修面は境目がなく、優れた審美性をもった補綴物や修復物を再現できる。
本発明の歯科用接着性組成物を用いることにより、通常のセラミック材料用の接着材よりも遥かに高い接着力が得られ、アクリル系樹脂複合材料用の接着剤よりも遥かに高い接着力が得られる。
また、本発明の歯科用接着性組成物は保存安定性についても非常に優れている。
Claims (2)
- a)80.0〜99.5重量%の100mmHg(25℃)以下の蒸気圧を有する有機溶剤および0.5〜20.0重量%のシランカップリング剤を含む前処理材、および
b)40.0〜94.4重量%の200mmHg(25℃)以上の蒸気圧を有する有機溶剤、0.1〜20.0重量%の酸基を有する重合性単量体、5.0 〜40.0重量%の重合性単量体および0.01〜5.00重量%の重合開始剤を含む後処理材;
の2液からなる歯科用接着性材料であって、歯科用セラミックス材料、アクリル系樹脂複合材料または歯科用アクリル系樹脂材料に対して、未重合の歯冠材料、義歯床材料および歯科用接着充填剤材であるレジン材料を用いて補修および接着する際に使用することを特徴とする該材料。 - 請求項1記載の歯科用接着性材料において、
a)90.0〜99.0重量%の有機溶剤および1.0〜10.0重量%のシランカップリング剤を含む前処理材、および
b)55.0〜79.0重量%の有機溶剤、0.5〜15.0重量%の酸基を有する重合性単量体、5.0〜30.0重量%の重合性単量体および0.1〜3.0重量%の重合開始剤を含む後処理材;
の2液からなる歯科用接着性材料。
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