JP4128538B2 - 画素信号処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画素信号処理装置及び画素信号処理方法に関し、特に2次元平面上に配列され、各々が複数の色成分値のうちのいずれか1つを有する画素信号の組に基づき、上記複数の色成分値のうちの一つの色成分値を有する画素信号が存在する注目画素位置(補間処理対象画素)における他の色成分値を生成する画素信号処理方法及び装置に関する。
このような画素信号処理は、例えば、各々が複数の色成分(分光感度特性)、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)のうちのいずれか一つの色成分値を発生する複数種類の光電変換素子が2次元平面上に、例えばベイヤ型に配列された撮像素子をさらに備えるもので、カラー撮像装置の一部として用いられ、撮像素子から出力された画素信号のうちの、各画素位置において欠落している色成分値(不足色成分値)を補間するために用いられる。
従来の、赤、緑、青の3原色の色フィルタがベイヤ型に配置された撮像素子を有する撮像装置では、例えば下記の特許文献1に示されるように、解像感を高めるために、色毎の局所的な出力信号の分布に基づいて各画素の出力信号を平均値で置き換え、これによって想定される既知色幾何学図形と不足色幾何学図形の線形相似比に基づく補間方法を用いている。
特開2001−197512公報(段落0048〜0049、図7)
この従来の方法は、注目画素の近傍の領域内において、それぞれの色成分(例えば、ベイヤ型配列におけるR、G、B成分)の変化の様子に相似の関係があると仮定している。そのため、色成分の変化の様子に相似の関係がない領域(例えばある色と別の色との境界など)での補間結果に偽色が発生するという問題があり、また注目画素の近傍の領域内における、複数の色成分値の変化の仕方によって、補間方法が適切でなくなることがあると言う問題があった。
本発明は、注目画素の近傍の領域内での色成分の変化の様子に相似の関係がない領域においても補間結果に偽色が発生するのを抑制することができ、また注目画素の近傍の領域内での色成分値の変化の仕方に拘らず常に最適の補間方法で補間を行うことができる画素信号処理装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明は、
2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第N(Nは2以上の整数)の互いに異なる色成分のいずれかを有する複数の画素の、それぞれの色成分値を表す画素信号の組に基づいて、第J(Jは1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を有する注目画素の位置における第K(KはJを除く1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を表す画素信号を補間により生成する画素信号処理方法において、
注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様を判別するステップと、
上記変化の態様を判別するステップでの判別結果に応じて、
上記補間を第1の補間方法で行って第1の補間値を生成する第1の補間演算ステップ又は上記補間を上記第1の補間方法とは異なる第2の補間方法で行って第2の補間値を生成する第2の補間演算ステップのいずれか一方を実行する補間演算ステップと
を備え、
上記第1の補間演算ステップ及び第2の補間演算ステップは、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行うことを特徴とする
画素信号処理方法を提供する。
本発明によれば、偽色の発生を抑えることができ、また注目画素の近傍の領域内での画素の色成分値の変化の仕方に応じて最適の補間を行うことができると言う効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は、フルカラー画像撮像装置、例えばデジタルスチルカメラの一部として用いるのに適したものであるが、本発明はこれに限定されない。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の画素信号処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図である。レンズ1から入射した光は、2次元撮像素子2に結像する。2次元撮像素子2は、2次元的に配列された複数の光電変換素子を有し、この複数の光電変換素子は、例えば図2に示すように、ベイヤ(Bayer)型に配置された、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に対応する分光感度特性を有する色フィルタで覆われており、各光電変換素子からは、色フィルタの色に対応した色成分のアナログ信号が出力される。
図2において、横、縦はそれぞれ撮像面の水平方向(H)、垂直方向(V)を表す。光電変換素子は画素を構成し、撮像面上で各光電変換素子が占める位置が画素位置に対応する。各画素は、撮像素子の撮像面上に2次元的に配列されているので、それらの位置は、HV座標面上の座標値で表すことができる。
2次元撮像素子2は入射光を光電変換し入射光量に応じたレベルのアナログ画素信号を画素ごとに出力する。このアナログ画素信号はA/D変換器3でデジタル画素信号に変換され、出力され、補間処理回路4内のフレームメモリ11に記憶される。この際、各画素の信号は、各画素の、撮像面上での位置、従ってHV座標面上での位置に対応付けて記憶される。
上記のようにしてフレームメモリ11に記憶された画素信号は、撮像素子2から出力された信号の値を表すので、「撮像素子の出力信号」、或いは単に「出力信号」と呼ばれ、後述のように周囲の画素の平均を求めることにより得られる画素信号や補間により得られる画素信号と区別される。
上記のように各画素を構成する光電変換素子の各々からは、R、G、Bのいずれかの一つの成分値を表す信号しか得られない。即ち、フレームメモリ11に記録される、各画素位置の出力信号は、R成分値のみを有する画素(R画素)、G成分のみを有する画素(G画素)、B成分のみを有する画素(B画素)のいずれかである。言換えると、各画素位置には一つの色の画素信号のみが既知であり、他の色の画素信号は未知である。本発明の補間処理は、この各画素位置において未知である色(不足色)の色成分値を補間により求めるものである。
なお、本実施の形態では、各画素位置の画素信号が、R、G、Bのいずれかの色成分を有するものであるが、本発明は一般的には、各画素位置の画素信号が、第1乃至第N(Nは2以上の整数)の色成分値のいずれかを有する場合に適用可能である。
合成回路5において補間処理回路4から入力される補間結果OUT4と、A/D変換器3から入力される固体撮像素子2で得られた信号OUT3を合成することでフルカラー画像を得る。
図3は、この実施の形態1で用いられる補間処理回路4の構成を示す。
図示のように、補間処理回路4は、フレームメモリ11と、読出し制御回路16と、プロセッサ35と、メモリ36とを有する。プロセッサ35は、図2に示されるベイヤ配列型の画像データの各画素に対する不足色成分値の補間処理のため、図4、図5、図6のフローチャートに示すように動作する。プロセッサ35で計算された不足色成分値(補間値)はメモリ36に書き込まれる。
以下、補間処理回路4で行われる不足色成分の補間処理について説明する。不足色成分の補間には、
(P1) R画素及びB画素の位置におけるG成分値を求める処理、
(P2) G画素の位置におけるR成分値及びB成分値を求める処理、
(P3) R画素の位置におけるB成分値を求める処理、及び
(P4) B画素の位置におけるR成分値を求める処理
が含まれ、例えば上に記載の順で行われる。
最初に、R画素及びB画素の位置におけるG成分値の補間処理について説明する。まず、R画素の位置におけるG成分値の補間について図4及び図7を参照して説明する。図4はR画素の位置におけるG成分値の補間の際のプロセッサ35の動作を示すフローチャート、図7はR画素の位置におけるG成分値の補間を行う際に利用される画素とその色成分値を示す。図7におけるR画素R44が注目画素(補間処理対象画素)になる。
ステップST11にて、図7に示された、注目画素R44の近傍の領域内に位置する複数の画素の色成分値がフレームメモリ4から読み出される。即ち注目画素R44と、注目画素R44に対し垂直方向に整列したR画素R42、R46、注目画素R44に対し水平方向に整列したR画素R24、R64のR成分値R44、R42、R46、R24、R64と、注目画素R44に対し垂直方向にG画素G41、G43、G45、G47と、注目画素R44に対し水平方向に整列したG画素G14、G34、G54、G74のG成分値G41、G43、G45、G47、G14、G34、G54、G74が読み出される。
なお、上記のように、ある色成分を有する画素とその画素の色成分値を同じ符号で表すことがある。
次に、ステップST12で注目画素を中心に水平方向及び垂直方向のいずれに相関が強いかが判別される。この判別のため、ステップST11で読み出された画素信号(色成分値)の一部を用いて、以下の値dV、dHが計算される。
dV=|G34−G54|
dH=|G43−G45|
ここで、dVは、注目画素を中心とした垂直方向の画素の色成分値、即ち注目画素に対し垂直方向に整列し、注目画素に隣接する2つの画素の色成分値の差の絶対値を表し、dHは、注目画素を中心とした水平方向の画素の色成分値、即ち注目画素に対し水平方向に整列し、注目画素に隣接する2つの画素の色成分値の差の絶対値を表す。
例えば細かい横縞の画像のように画像中に水平方向の相関が強い場合はdH<dVとなり、細かい縦縞の画像のように垂直方向の相関が強い場合はdV<dHとなる。
このdV、dHの大小関係に応じて、ステップST13a以下の処理もしくはステップST13b以下の処理が行われる。即ち、dH<dVのときは(水平方向の相関が強いと判断されたときは)ステップST13a以下の処理が、それ以外のときは(垂直方向の相関が強いと判断されたときは)ステップST13b以下の処理が行われる。なお、dH、dVを求める式は上記の式に限定されない。
ステップST13a以下の処理について述べる。
ステップST13aでは、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として水平方向(上記相関判別ステップST12で相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様を判定する。即ち、画素位置との関係で、画素の色成分値が単調に変化(増加又は減少)しているかどうかを判定する。
これは例えば以下のようにして行われる。即ち、注目画素R44、及び注目画素R44に対して水平方向(相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素に近接し(例えば2画素分離れた位置の)、注目画素を中心として互いに反対側に位置する画素R24、R64のR成分値R44、R24、R64の大小関係が調べられる。即ち、R成分値R24、R44、R64が以下の条件1、2のいずれかを満たすかどうかの判定が行われる。
条件1:R24<R44かつR64<R44
条件2:R24>R44かつR64>R44
条件1が満たされるときは、色成分値が、上に凸に変化しており、条件2が満たされるときは色成分値が下に凸に変化しており、条件1、2のいずれも満たされないときは、色成分値が単調に変化していると言える。
ステップST13aにおける判定の結果に応じて、ステップST14aもしくはステップST15a以下の処理のどちらか一方が行われる。即ち、条件1、2のいずれかが満たされるときは、ステップST14aの処理が、そうでないときはステップST15a以下の処理が行われる。
ステップST14aは、相似関係を仮定した補間演算であり、以下の式(2)で注目画素R44のG成分値G44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST15aでは、以下に示される二つの2次元データを計算する。これらの2次元データの各々は、注目画素に対して水平方向(相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素に近接し(例えば2画素分離れた位置の)、注目画素を中心として互いに反対側に位置する画素の位置に対して求められた、上記注目画素位置における既知の色成分をx成分(xi)とし、不足色(未知)の色成分をy成分(yi)(ただし、i=1、2)とするものである。
Figure 0004128538
上記の式から分るように、x成分xiとしては、撮像素子2から得られた各画素位置のR成分がそのまま用いられ、y成分yiとしては、各画素位置の周囲の、例えば水平方向の両側において隣接する画素のG成分の平均が用いられている。
ステップST16aでは、上記のx成分x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかを調べる。x1とx2の差の絶対値が上記閾値以下のときはステップST18aの処理を、それ以外のときはステップST17aの処理を行う。
ステップST17aは、単調変化を仮定した補間演算であり、以下の式(3)で注目画素R44に対するG成分値G44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST18aでは線形補間を用いて注目画素R44に対するG成分値G44を計算する。即ち、注目画素R44に対するG成分値G44は、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で与えられる。
G44=(G34+G54)/2
ステップST13b以下の処理について述べる。
ステップST13bでは、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として垂直方向(上記相関判別ステップST12で相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかの判定が行われる。
そのため、例えばR画素R42、R44、R46のR成分値R42、R44、R46の大小関係が調べられる。そして、その結果によりステップST14bもしくはステップST15b以下の処理のどちらか一方が行われる。即ち、R成分値R42、R44、R46が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはステップST14bの処理が、そうでないときはステップST15b以下の処理が行われる。
条件1:R42<R44かつR46<R44
条件2:R42>R44かつR46>R44
ステップST14bは、相似関係を仮定した補間演算であり、以下の式で注目画素R44のG成分値G44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST15bでは、以下に示される二つの2次元データを計算する。これらの2次元データの各々は、注目画素に対して垂直方向(相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素に近接し(例えば2画素分離れた位置の)、注目画素を中心として互いに反対側に位置する画素の位置に対して求められた、上記注目画素位置における既知の色成分をx成分(xi)とし、不足色(未知)の色成分をy成分(yi)(ただし、i=1、2)とするものである。
Figure 0004128538
ステップST16bでは、上記のx成分x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかを調べる。x1とx2の差の絶対値が上記閾値以下のときはステップST18bの処理を、それ以外のときはステップST17bの処理を行う。
ステップST17bは、単調変化を仮定した補間演算であり、以下の式で注目画素R44に対するG成分値G44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST18bでは線形補間を用いて注目画素R44に対するG成分値G44を計算する。即ち、注目画素R44に対するG成分値G44は、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で与えられる。
G44=(G43+G45)/2
上記したステップST14a、ST17a、ST18a、ST14b、ST17b、ST18bのいずれかにより補間された不足色成分値(補間値)がステップST19で、注目画素R44の位置における、補間により求められたG成分値としてメモリ36に、画素位置に対応付けて、書込まれる。
以上の補間処理がすべてのR画素の位置におけるG成分値に対して行われる。
以上はR画素の位置におけるG成分値の補間処理であるが、B画素の位置におけるG成分値の補間もRとBが入れ替わる以外は同様に行われる。
次にG画素の位置におけるR成分値、B成分値の補間処理について述べる。
ベイヤ配列においては、G画素を中心にした場合、R、G、B各画素の配置は図8に示されるように、注目画素が奇数行にある場合(a)と、偶数行にある場合(b)とで異なり、RとBが入れ替わった配置となっている。まず、奇数行におけるG画素の位置におけるR成分値及びB成分値の補間を、図5及び図9を参照して説明する。
図5はG画素の位置におけるR成分値の補間の際のプロセッサ35の動作を示すフローチャート、図9は奇数行のG画素の位置におけるR成分値及びB成分値の補間を行う際に利用される画素とその色成分値を示す。
図9において、G画素G44が注目画素になるが、注目画素G44の垂直方向にはR画素が存在せず、水平方向にはB画素が存在しない。従って、奇数行のG画素の位置におけるR成分値の補間に用い得るのは水平方向の画素のみであり、B成分値の補間に用い得るのは垂直方向の画素のみである。従って補間処理のために参照する方向は自ずと一方向に限られるので、図4のステップST12のような相関判別は行わない。
最初に奇数行のG画素の位置におけるR成分値の補間処理について述べる。
ステップST21にて、図9に示された、注目画素G44の近傍の領域内に位置する複数の画素の色成分値がフレームメモリ4から読み出される。即ち、注目画素G44と、注目画素G44に対し、水平方向に整列したG画素G24、G64のG成分値G44、G24、G64と、注目画素に対して水平方向に整列したR画素R14、R34、R54、R74のR成分値R14、R34、R54、R74が読み出される。
次にステップST22で、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として水平方向(R画素が存在する方向)に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかを判定する。
そのため、例えばG画素G24、G44、G64のG成分値G24、G44、G64の大小関係が調べられる。そして、その結果によりステップST23もしくはステップST24以下の処理のどちらか一方が行われる。即ち、G成分値G24、G44、G64が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはステップST23の処理が、そうでないときはステップST24以下の処理が行われる。
条件1:G24<G44かつG64<G44
条件2:G24>G44かつG64>G44
ステップST23は、相似関係を仮定した補間演算であり、以下の式で注目画素G44のR成分値R44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST24では、以下に示される二つの2次元データを計算する。これらの2次元データの各々は、注目画素に対して水平方向(R画素が存在する方向)に整列し、注目画素に近接し(例えば2画素分離れた位置の)、注目画素を中心として互いに反対側に位置する画素の位置に対して求められた、上記注目画素位置における既知の色成分をx成分(xi)とし、不足色(未知)の色成分をy成分(yi)(ただし、i=1、2)とするものである。
Figure 0004128538
上記の式から分るように、x成分xiとしては、撮像素子2から得られた各画素位置のG成分がそのまま用いられ、y成分yiとしては、各画素位置の周囲の、例えば水平方向の両側において隣接する画素のR成分の平均が用いられている。
ステップST25では、上記のx成分x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかを調べ、x1とx2の差の絶対値が上記閾値以下のときは、次にステップST27の処理を、それ以外のときは、次にステップST26の処理を行う。
ステップST26は、単調変化を仮定した補間演算であり、以下の式で注目画素G44のR成分値R44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST27では線形補間を用いて注目画素G44に対するR成分値R44を計算する。即ち、注目画素G44に対するR成分値R44は、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で与えられる。
R44=(R34+R54)/2
上記したステップST23、ST26、ST27のいずれかにより補間された不足色成分値(補間値)がステップST28で、注目画素G44の位置における、補間により求められたR成分値としてメモリ36に、画素位置に対応付けて、書込まれる。
以上の補間処理がすべての奇数行のG画素の位置におけるR成分値に対して行われる。
次に奇数行のG画素の位置におけるB成分値の補間処理について説明する。図8(a)に示すように、注目画素であるG画素を中心として、B成分を有する画素は縦方向(上下方向)に位置しており、横方向(左右方向)には存在しない。
ステップST21にて、図9に示された、注目画素G44の近傍の領域内に位置する複数の画素の色成分値がフレームメモリ4から読み出される。即ち、注目画素G44と、注目画素G44に対し、垂直方向に整列したG画素G42、G46のG成分値G44、G42、G46と、注目画素に対して垂直方向に整列したB画素B41、B43、B45、B47のB成分値B41、B43、B45、B47が読み出される。
次にステップST22で、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として垂直方向(B画素が存在する方向)に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかを判定する。
そのため、例えば、G画素G42、G44、G46のG成分値G42、G44、G46の大小関係が調べられる。そして、その結果によりステップST23もしくはステップST24以下の処理のどちらか一方が行われる。即ち、G成分値G42、G44、G46が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはステップST23の処理が、そうでないときはステップST24以下の処理が行われる。
条件1:G42<G44かつG46<G44
条件2:G42>G44かつG46>G44
ステップST23では以下の式で注目画素G44のB成分値B44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST24では、以下に示される二つの2次元データを計算する。これらの2次元データの各々は、注目画素に対して垂直方向(B画素が存在する方向)に整列し、注目画素に近接し(例えば2画素分離れた位置の)、注目画素を中心として互いに反対側に位置する画素の位置に対して求められた、上記注目画素位置における既知の色成分をx成分(xi)とし、不足色(未知)の色成分をy成分(yi)(ただし、i=1、2)とするものである。
Figure 0004128538
ステップST25では、上記のx成分x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかを調べる。x1とx2の差の絶対値が上記閾値以下のときは、次にステップST27の処理を、それ以外のときは、次にステップST26の処理を行う。
ステップST26では以下の式で注目画素G44のB成分値B44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST27では線形補間を用いて注目画素G44に対するB成分値B44を計算する。即ち、注目画素G44に対するB成分値B44は、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で与えられる。
B44=(B43+B45)/2
上記したステップST23、ST26、ST27のいずれかにより補間された不足色成分値(補間値)がステップST28で、注目画素G44の位置における、補間により求められたB成分値としてメモリ36に、画素位置に対応付けて、書込まれる。
以上の補間処理がすべての奇数行のすべてのG画素の位置におけるB成分値に対して行われる。
上記した奇数行のG画素の位置におけるR成分値の補間の説明と、奇数行のG画素の位置におけるB成分値の補間の説明とは、垂直方向(上下方向)と水平方向(左右方向)とが入れ替え変わっただけである。
以上は奇数行のG画素の位置における、R成分値及びB成分値の補間処理であるが、偶数行のG画素の位置におけるR成分値及びB成分値の補間も、奇数行の場合と同様に行われる。但し、「垂直方向」と「水平方向」を入れ替える。別の見方をすれば、偶数行におけるG画素の位置におけるR成分値及びB成分値の補間は、奇数行におけるG画素の位置におけるR成分値及びB成分値の補間と、RとBが入れ替わる以外は同様に行われる。
次にR画素の位置におけるB成分値の補間処理について図6及び図10を参照して説明する。
図6はR画素の位置におけるB成分値の補間の際のプロセッサ35の動作を示すフローチャート、図10はR画素の位置におけるB成分値の補間を行う際に利用される画素とその色成分値を示す。図10におけるR画素R44が注目画素になる。
ステップST31にて、図10に示された、注目画素R44の近傍の領域内に位置する複数の画素の色成分値がフレームメモリ4から読み出される。即ち注目画素R44と、注目画素に対し、右斜め上から左斜め下の方向(45度の方向)に整列したR画素R62、R26、左斜め上から右斜め下の方向(−45度の方向)に整列したR画素R22、R66、のR成分値R44、R62、R26、R22、R66と、注目画素に対し、右斜め上から左斜め下の方向(45度の方向)に整列したB画素B71、B53、B35、B17、左斜め上から右斜め下の方向(−45度の方向)に整列したB画素B11、B33、B55、B77のB成分値B71、B53、B35、B17、B11、B33、B55、B77、が読み出される。
次に、ステップST32で、注目画素を中心に45度の方向及び−45度の方向のいずれに相関が強いかが判別される。この判別のため、ステップST31で読み出された画素信号(色成分値)の一部を用いて、以下の値d(45)、d(−45)が計算される。
d(45)=|B53−B35|
d(−45)=|B55−B33|
d(45)は注目画素を中心として水平方向となす角度が45度の方向(右上から左下への方向、即ち右上がりの方向)の直線上の画素の色成分値、即ち注目画素に対し45度の方向に整列し、注目画素に隣接する2つの画素の色成分値の差の絶対値を表し、d(−45)は注目画素を中心として水平方向となす角度が−45度の方向(左上から右下への方向、即ち左上がりの方向)の直線上の画素の色成分値、即ち注目画素に対し−45度の方向に整列し、注目画素に隣接する2つの画素の色成分値の差の絶対値を表す。
ステップST12の処理同様、画像中に相関の強い方向の画素の色成分値を用いて計算した値の方が小さくなる。
このd(45)、d(−45)の大小関係に応じて、ステップST33a以下の処理もしくはステップST33b以下の処理が行われる。即ち、d(45)<d(−45)のときは(45度の方向に相関が強いときは)ステップST33a以下の処理が、それ以外のときは(−45度の方向に相関が強いときは)ステップST33b以下の処理が行われる。なお、d(45)、d(−45)を求める式は上記のものに限定されない。
ステップST33a以下の処理について述べる。
ステップST33aでは、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として45度の方向(上記相関判別ステップST32で相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかを判定する。
そのため、例えばR画素R62、R44、R26のR成分値R62、R44、R26の大小関係が調べられる。そして、その結果によりステップST34aもしくはステップST35a以下の処理が行われる。即ち、R62、R44、R26が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはステップST34aの処理が、そうでないときはステップST35a以下の処理が行われる。
条件1:R62<R44かつR26<R44
条件2:R62>R44かつR26>R44
ステップST34aは、相似関係を仮定した補間演算であり、以下の式で注目画素R44のB成分値B44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST35aでは、以下に示される二つの2次元データを計算する。これらの2次元データの各々は、注目画素に対して45度の方向(相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素に近接し(例えば45度の方向に2画素分離れた位置(水平方向及び垂直方向に2画素分離れた位置)の)、注目画素を中心として互いに反対側に位置する画素の位置に対して求められた、上記注目画素位置における既知の色成分をx成分(xi)とし、不足色(未知)の色成分をy成分(yi)(ただし、i=1、2)とするものである。
Figure 0004128538
上記の式から分るように、x成分xiとしては、撮像素子2から得られた各画素位置のR成分がそのまま用いられ、y成分yiとしては、各画素位置の周囲の、例えば45度の方向の両側において隣接する画素のB成分の平均が用いられている。
ステップST36aでは、上記のx成分x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかを調べる。x1とx2の差の絶対値が上記閾値以下のときはステップST38aの処理を、それ以外のときはステップST37aの処理を行う。
ステップST37aは、単調変化を仮定した補間演算であり、以下の式で注目画素R44に対するB成分値B44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST38aでは線形補間を用いて注目画素R44に対するB成分値B44を計算する。即ち、注目画素B44に対するB成分値B44は、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で与えられる。
B44=(B53+B35)/2
次にステップ33b以下の処理について述べる。
まず、ステップST33bでは、ステップ33aと同様に、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として−45度の方向(上記相関判別ステップST32で相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかの判定が行われる。
そのため、例えばR画素R22、R44、R66のR成分値R22、R44、R66の大小関係が調べられる。そして、その結果によりステップST34bもしくはステップST35b以下の処理のどちらか一方が行われる。即ち、R成分値R22、R44、R66が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはステップST34bの処理が、そうでないときはステップST35b以下の処理が行われる。
条件1:R22<R44かつR66<R44
条件2:R22>R44かつR66>R44
ステップST34bは、相似関係を仮定した補間演算であり、以下の式で注目画素R44のB成分値B44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST35bでは、以下に示される二つの2次元データを計算する。これらの2次元データの各々は、注目画素に対して−45度の方向(相関が強いと判定された方向)に整列し、注目画素に近接し(例えば−45度の方向に2画素分離れた位置の)、注目画素を中心として互いに反対側に位置する画素の位置に対して求められた、上記注目画素位置における既知の色成分をx成分(xi)とし、不足色(未知)の色成分をy成分(yi)(ただし、i=1、2)とするものである。
Figure 0004128538
ステップST36bでは、上記のx成分x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかを調べる。x1とx2の差の絶対値が上記閾値以下のときはステップST38bの処理を、それ以外のときはステップST37bの処理を行う。
ステップST37bは、単調変化を仮定した補間演算であり、以下の式で注目画素R44に対するB成分値B44を計算する。
Figure 0004128538
ステップST38bでは線形補間を用いて注目画素R44に対するB成分値B44を計算する。即ち、注目画素R44に対するB成分値B44は、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で与えられる。
B44=(B33+B55)/2
上記したステップST34a、ST37a、ST38a、ST34b、ST37b、ST38bのいずれかにより補間された不足色成分値(補間値)がステップST39で、注目画素R44の位置における、補間により求められたB成分値としてメモリ36に、画素位置に対応付けて、書込まれる。
以上の補間処理がすべてのR画素の位置におけるB成分値に対して行われる。
以上がR画素の位置におけるB成分値を補間する処理であるが、B画素の位置におけるR成分値の補間もRとBが入れ替わる以外は同様に行われる。
以上により、R、G、B各画素に対する不足色成分値がすべて計算され、全画素に対する全不足色成分値がメモリ36に書込まれたことになる。
全画素に対する全不足色成分値がメモリ36に書込まれると、次に、メモリ36内部の内容が、補間処理回路4外部へ、補間結果OUT4として出力される。補間結果OUT4と、A/D変換器3から入力される固体撮像素子2で得られた信号OUT3とが、合成回路5で合成されることにより、すべての画素についてR、G、B各色の色成分が揃った画像信号(フルカラー画像)が出力されることになる。
以下、ステップST17a、ST17b、ST26、ST37a、ST37bで行われる補間処理(以下「単調変化を仮定した補間処理」と呼ぶ)の特徴、ステップST14a、ST14b、ST23,ST34a、ST34bで行われる、「相似関係を仮定した補間処理」の特徴、及びこれらの選択のためにステップST13a、ST13b、ST22、ST33a、ST33bで行われる色成分値の変化の態様についての判定について述べる。
最初に変化の態様についての判定について述べる。
例えば、ステップ13aのように、R成分値の変化の態様について判定を行う場合、変化の態様を、図11(a)乃至(d)に分類することができる。
図11(a)乃至(d)において、横軸をR画素の位置、縦軸を各画素のR成分値に対応させた座標平面上に、R画素R24、R44、R64間でのR成分値の、画素位置に対する、変化のパターンを、グラフで表している。
高周波成分を多く含んだ画像は図11(a)または(b)に示されるように上に凸か下に凸であり、図11(a)の場合には条件1が満たされ、図11(b)の場合には、条件2が満たされる。一方、低周波成分を多く含んだ画像において色信号は図11(c)に示されるように単調増加、又は図11(d)に示されるように単調減少であり、このとき、条件1、条件2がともに満たされない。以下に詳しく説明するように、図11(a)、(b)の場合には、相似関係を仮定した補間処理が優れておおり、図11(c)、(d)の場合には、単調変化を仮定した補間処理が優れている。
そこで、図11(a)、(b)の場合、即ち、条件1、条件2のいずれかが満たされるときは、ステップST14aによる相似関係を仮定した補間処理を行い、図11(c)、(d)の場合、即ち条件1、条件2のいずれも満たされないときは、ステップST15a以下の処理、特に単調変化を仮定した補間処理(ST17a)を行うこととしている。但し、変化分が極めて小さい場合には、単調変化を仮定した補間処理(ST17a)の代わりに線形補間(ST18a)を行っている。
これにより、変化の態様に応じて最適な補間処理を選択して実行することができる。
ステップST13b、ST22、ST33a、ST33bの動作もステップ13aの動作と同様である。
以下、ステップST17a、ST17b、ST26、ST37a、ST37bで行われる単調変化を仮定した補間処理の特徴について詳しく説明する。
注目画素の近傍の領域において、注目画素位置において既知の色成分値が図11(c)、(d)に示すように単調に変化している場合、不足色の色成分値も同様に単調に変化していることが多い。即ち、既知色と同じ方向に単調に変化(既知色とともに増加、又は既知色とともに減少)しているか、逆方向に単調に変化(既知色の増加に対して不足色が減少、又は既知色の減少に対して不足色が増加)していることが多い。
前者は、例えば次第に明るさが変化している場合であり、後者は、例えば一つの色から別の色になめらかに切り替わっている場合である。
その場合、色の変化分相互間には、近似的に、図12(a)又は(b)に示すような関係があるものと仮定することができる。図12(a)、(b)で、H軸は撮像素子2の撮像面上の水平軸に対応し、Z軸は各画素の色成分値を表す。そして、x0、x1、x2は、注目画素及びそれに近接する画素における、既知色(注目画素において色成分値が既知の色)の色成分値を示し、これらを結ぶ実線がその変化を示す。y1、y2は、注目画素に近接する画素における、不足色(注目画素において色成分値が未知の色)の色成分値である。y0は、注目画素における、上記不足色色成分値の補間値である。図12(a)は、既知色の色成分値と不足色の色成分値が同じ方向に変化している場合を示し、図12(b)は、既知色の色成分値と不足色の色成分値が逆の方向に変化している場合を示す。
単調変化を仮定した補間処理では、上記のように、既知色の色成分値と不足色の色成分値が同じように且つ同じ向きに単調に変化するか、同じように且つ逆向きに単調に変化すると仮定し、以下の関係が満たされるように、注目画素位置における、不足色の色成分値y0を定める。
(y0−y1)/(x0−x1)=(y1−y2)/(x1−x2)
この式を変形すると、
Figure 0004128538
となる。即ち上記の式によって注目画素における不足色の色成分値y0を求めることとする。
x0、y0は上記のように、注目画素位置における既知色の色成分値、不足色の色成分値であり、例えば、注目画素R44におけるG成分値を求める場合(式(3)の場合)、R44がx0となり、G44がy0となる。
単調変化を仮定した補間処理の概念はまた以下のようにも説明できる。
即ち、図13に示す、既知色の色成分値をx成分、不足色の色成分値y成分とする2次元平面内で、(x1,y1)、(x2,y2)を通る直線の傾きは、
(y1−y2)/(x1−x2)
であり、xのx1からx0への変化に伴うyの増分Δy(=y0−y1)は、
Δy0={(y1−y2)/(x1−x2)}×(x0−x1)
であり、またこの直線は(x1,y1)を通るので、Δy0にy1を加算した値が、y0となる。即ち、y0を与える式は、上記の式(1)の通りとなる。このように、単調変化を仮定した補間処理は、xy座標面内において、(x1,y1)、(x2,y2)を通る直線上に補間値があるとの推測に基づく補間であり、「直線にのせる補間」と呼ぶこともできる。
単調変化を仮定した補間処理は、画像中において、上記のように、明るさが次第に変化する場合や、ある色から別の色になめらかに切り替わる場合に適したものであり、言換えれば、低周波成分を多く含む画像領域における補間処理に優れている。
単調変化を仮定した補間処理で用いる式(1)の計算には除算が入っている。一般に除算は除数(上記の式の(x1−x2))がゼロになるときは計算を行うことが出来ない。また、除数がゼロに近い値のときは計算の精度が悪くなり、それが誤差の増大につながる。したがってx1とx2の差の絶対値がゼロかゼロに近い値のときは、式(1)を用いず、異なる補間処理を用いるのが望ましい。そこで、上記の実施の形態では、ステップST16a、ST16b、ST25、ST36a、ST36bで、x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかを調べ、上記閾値以下のときは、式(1)による補間以外の補間、例えば線形補間を行うようにしている。
x1とx2の差の絶対値が上記閾値以下であるときは、色の変化がほとんどない場合と推定できるので、線形補間などの単純な補間でも十分満足できる結果が得られると考えられる。また、線形補間は演算が簡単であるので、その点でも好都合である。
次に、ステップST14a、ST14b、ST23、ST34a、ST34bで行われる、相似関係を仮定した補間処理について図14を用いて説明する。相似関係を仮定した補間処理は、2つの色成分値の変化の様子が互いに相似の関係を有することを仮定したものである。
図14はステップ14aの補間処理により補間される、注目画素R44の位置におけるG成分値の定め方を説明する図である。図においてH軸は撮像素子2の撮像面上の水平軸に対応し、Z軸は各画素の成分値を表す。R1、R2は画素R24、R64のR成分値をR成分値R24、R64の平均値で置き換えた点であり、R0は画素R44のR成分値R44を表した点である。
G1、G2は画素G34、G54のG成分値をそれらの平均値で置き換えた点であり、G0は画素R44上に補間されるG成分値を表した点である。
ステップST14aなどで行われる式(2)の計算は、三角形R0R1R2と三角形G0G1G2が相似になるように、G0の値を定めるものである。即ち、注目画素R44における既知色成分R0に関して、注目画素R44のR成分値と注目画素R44の周辺のR成分を有する画素のR成分値の平均値でつくる既知色成分三角形(幾何学図形)と、注目画素R44上に補間される不足色成分G0に関して、補間により求められる値G0と注目画素R44の周辺のG成分(不足色成分)を有する画素のG成分値の平均値でつくる不足色成分三角形(幾何学図形)が相似になるようにG0が定められる。
言換えれば、注目画素R44の周辺の2つのR成分を有する画素(R24、G64)のR成分の値の平均値と、注目画素R44の位置におけるR成分の値との差と、上記平均値の計算に用いられた2つの画素(R24、R64)及び注目画素(R44)相互間のH軸上の距離(2次元平面(HV平面)上における距離)との比と、注目画素R44の周辺の2つのG成分を有する画素(G34、G54)のG成分の値の平均値と、補間により求められる注目画素R44上のG成分の値G0との差と、上記平均値の計算に用いられた2つの画素(G34、G54)及び注目画素(R44)相互間の2次元平面上における距離との比が互いに等しくなるように、注目画素の位置におけるG成分の値G0が定められる。
図14において、またL1は既知色の色成分値(例えばR成分値)の変化を表す曲線であり、L2は不足色の色成分値(例えばG成分値)の変化を表す曲線であり、●で示される点は、例えば撮像素子2の出力として与えられた画素信号の色成分値、○で示される点が補間処理により与えられる画素信号の色成分値を表している。
図14から、二つの色の色成分値が同じように変化する場合には、相似関係を仮定した補間処理により満足できる結果が得られることが分る。
即ち、相似関係を仮定した補間処理では、局所領域において、R、G、B各色の色成分値の増減が一致するよう補間処理が行われる。従って相似関係を仮定した補間処理は、局所領域で色成分の増減が激しい領域、特に高周波成分を多く含む画像での補間処理に優れている。
説明の例として、ステップST14aで行われる補間処理を取り上げたが、ステップST14b、ST23、ST34a、ST34bで行われる補間処理についても同様のことが言える。
単調変化を仮定した補間処理(但し、変化が極めて小さい場合にはこれに代えて線形補間)及び相似関係を仮定した補間処理を状況に応じて選択して実行させることにより補間の結果が良好(高精度)になることを図15及び図16を参照して、具体的な数値例について説明する。
図15及び図16において、横軸は画素がGRGRと並ぶ方向(例えば奇数行)での各画素の位置を表し、縦軸は各画素の色成分値を表し、■はG画素の色成分値を表し、◆はR画素の色成分値を表し、○は単調変化を仮定した補間処理による結果を表し、△は相似関係を仮定した補間処理による結果を表し、各数値は各々の色成分値を表す。
上記の説明において、図15のように色成分値が緩やかに変化する場合には、単調変化を仮定した補間処理の結果が、図16のように色成分値が短い周期で変化する場合には相似関係を仮定した補間処理の結果がより良好であることが分る。変化の態様に応じて補間処理を選択することで、変化の態様に拘らず常に良好な補間結果が得られることが分る。
本実施の形態ではさらに、ステップST12、ST32により、注目画素を通り、互いに直交する2本の直線上に存在する画素が有する色成分値を使い、画像中の相関の強い方向を判別し、補間処理に使う画素及び色成分値を、注目画素を中心に、相関が強いと判定された方向に存在するものに絞っているため、高精度の補間処理を行うことができる。
実施の形態2.
次に、実施の形態1で説明した補間処理をハードウエアで実現した例を説明する。
この実施の形態2で用いられる補間処理回路4の構成は図17に示すごとくであり、図3と同様のフレームメモリ11と、読み出し制御回路16、メモリ36のほか、図3のプロセッサ35の代わりに、相関判別回路12、第1の補間演算回路13、第2の補間演算回路14、及び選択回路15を備えている。
相関判別回路12が、図4のステップST12、図6のステップS32と同等の機能を持ち、選択回路15が、図4のステップ13a、13b、図5のステップST22、図6のステップST33a、ST33bと同等の機能を持ち、補間演算回路13は、相似関係を仮定した補間を行うものであって、図4のステップST14a、ST14b、図5のステップST23、図6のステップST34a、ST34bと同等の機能を持ち、補間演算回路14は、単調変化を仮定した補間又は線形補間を行うものであって、図4のステップST15a、ST16a、ST17a、ST18a、ST15b、ST16b、ST17b、ST18b、図5のステップST24、ST25、ST26、ST27、図6のステップST35a、ST36a、ST37a、ST38a、ST35b、ST36b、ST37b、ST38bと同等の機能を持つ。
図17に示す補間処理回路4も、図1の撮像装置の一部を成すものとして利用し得るものである。
フレームメモリ11に蓄積された信号の一部が読み出し制御回路16により出力され(OUT11)、相関判別回路12、補間演算回路13、補間演算回路14及び選択回路15に入力される。
相関判別回路12は、フレームメモリ11からの出力OUT11をもとに画像における相関の強い方向を判別し、その判別結果は、補間演算回路13、補間演算回路14及び選択回路15に供給される。
補間演算回路13は、フレームメモリ11からの出力OUT11、及び相関判別回路12の判別結果に基づいて後述の補間(相似関係を仮定した補間)を行って、補間結果OUT13を出力する。
補間演算回路14は、フレームメモリ11からの出力OUT11、相関判別回路12の判別結果に基づき、後述の補間(単調変化を仮定した補間又は線形補間)を行って補間結果OUT14を出力する。
選択回路15は、フレームメモリ11からの出力OUT11、及び相関判別回路12の判別結果に基づいて、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として、上記相関判別手段12で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様を判定する。即ち、画素位置との関係で、画素の色成分値が単調に変化しているかどうかを判定する。そして、単調に変化しているかどうかの判定結果に基づいて、補間結果OUT13及びOUT14のいずれかを選択し、選択結果を選択された補間信号OUT15として出力する。即ち、単調に変化していると判定したときは、OUT14を選択し、そうでないときはOUT13を選択する。
選択回路15の出力OUT15は、メモリ36に書込まれる。
次に実施の形態2の補間処理回路4において行われる不足色成分値の補間処理について述べる。R画素についてはG成分値、B成分値が、G画素についてはB成分値、R成分値が、B画素についてはR成分値、G成分値が不足色成分値となる。これらの不足色成分値の補間処理について順に説明する。
まず、R画素の位置におけるG成分値の補間処理について説明する。
フレームメモリ11から図7に示された各画素の色成分値が読み出され、OUT11として出力される。即ち注目画素R44と、注目画素R44に対し垂直方向に整列したR画素R42、R46、注目画素R44に対し水平方向に整列したR画素R24、R64のR成分値R44、R42、R46、R24、R64と、注目画素R44に対し垂直方向にG画素G41、G43、G45、G47と、注目画素R44に対し水平方向に整列したG画素G14、G34、G54、G74のG成分値G41、G43、G45、G47、G14、G34、G54、G74が読み出される。
相関判別回路12は、注目画素を中心に水平方向及び垂直方向のいずれに相関が強いかの判別を行う。この判別のため、上記のようにして読み出された画素信号(色成分値)の一部を用いて、以下の値dV、dHを計算し、その大小関係を調べる。
dV=|G34−G54|
dH=|G43−G45|
ここで、dVは、注目画素に対し垂直方向に整列し、注目画素に隣接する2つの画素の色成分値の差の絶対値を表し、dHは、注目画素に対し水平方向に整列し、注目画素に隣接する2つの画素の色成分値の差の絶対値を表す。
dH<dVであるときは、水平方向の相関が強いと判断し、そうでないときは、垂直方向の相関が強いと判断する。
このdV、dHの大小関係により、補間演算回路13、補間演算回路14、選択回路15の動作が変わる。
まず、dH<dVであるときの補間演算回路13、補間演算回路14、選択回路15の動作について述べる。
補間演算回路13では以下の式で注目画素R44のG成分値OUT13を計算し、出力する。
Figure 0004128538
補間演算回路14では以下の式で注目画素R44のG成分値OUT14を計算する。
Figure 0004128538
但し、
Figure 0004128538
であり、x1、y1、x2、y2は補間演算回路14内で演算される。
補間演算回路14はさらに、x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかの判定を行い、該閾値以下のときは線形補間を用いて注目画素R44に対するG成分値OUT14を計算し出力する。即ち、注目画素R44に対するG成分値OUT14を、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で計算して出力する。
OUT14=(G34+G54)/2
選択回路15は、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として、上記相関判別手段12で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値の変化の態様を判定する。即ち、画素位置との関係で、画素の色成分値が単調に変化しているかどうかを判定する。これは例えば以下のようにして行われる。即ち、例えばR画素R24、R44、R64のR成分値R24、R44、R64の大小関係を調べる。即ち、R成分値R24、R44、R64が以下の条件1、2のいずれかを満たすかどうかの判定を行う。
条件1:R24<R44かつR64<R44
条件2:R24>R44かつR64>R44
条件1、2のいずれかが満たされるときは、補間演算回路13からの補間信号OUT13を選択し、そうでないときは、補間演算回路14からの補間信号OUT14を選択する。選択された補間信号がOUT15として出力される。
以上が、dH<dVであるときの補間演算回路13、補間演算回路14、選択回路15の動作である。次に、dH<dVでないときの補間演算回路13、補間演算回路14、選択回路15の動作について述べる。
補間演算回路13では以下の式で注目画素R44のG成分値OUT13を計算し出力する。
Figure 0004128538
補間演算回路14では以下の式で注目画素R44のG成分値OUT14を計算し出力する。
Figure 0004128538
但し、
Figure 0004128538
であり、x1、y1、x2、y2は補間演算回路14内で演算される。
補間演算回路14はさらに、x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかの判定を行い、該閾値以下のときは線形補間を用いて注目画素R44に対するG成分値OUT14を計算し出力する。即ち、注目画素R44に対するG成分値OUT14を、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で計算して出力する。
OUT14=(G43+G45)/2
選択回路15は、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として、上記相関判別手段12で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかを判定する。そのため、例えば、R画素R42、R44、R46のR成分値R42、R44、R46の大小関係を調べる。そして、その結果によりOUT13もしくはOUT14のどちらか一方をOUT15として出力する。即ち、R成分値R42、R44、R46が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはOUT13を、そうでないときはOUT14を出力する。
条件1:R42<R44かつR46<R44
条件2:R42>R44かつR46>R44
以上はR画素の位置におけるG成分値の補間処理であるが、B画素の位置におけるG成分値の補間もRとBが入れ替わる以外は同様に行われる。
次にG画素の位置におけるR成分値、B成分値の補間処理について述べる。
ベイヤ配列においては、G画素を中心にした場合、R、G、B各画素の配置は図8に示されるように、注目画素が奇数行にある場合(a)と、偶数行にある場合(b)とで異なり、RとBが入れ替わった配置となっている。まず、奇数行のG画素の位置におけるR成分値、B成分値の補間を、図9を参照して説明する。
図9に示された、注目画素G44の近傍の領域内に位置する複数の画素の色成分値がフレームメモリ4から読み出され、OUT11として出力される。即ち、注目画素G44と、注目画素G44に対し、水平及び垂直方向に整列したG画素G24、G64、G42、G46のG成分値G44、G24、G64、G42,G46と、注目画素に対して水平方向に整列したR画素R14、R34、R54、R74のR成分値R14、R34、R54、R74と、注目画素に対して垂直方向に整列したB画素B41、B43、B45、B47のB成分値B41、B43、B45、B47が読み出される。
図9において、G画素G44が注目画素になるが、注目画素G44の垂直方向にはR画素が存在せず、水平方向にはB画素が存在しない。従って、奇数行のG画素の位置におけるR成分値の補間に用い得るのは水平方向の画素のみであり、B成分値の補間に用い得るのは垂直方向の画素のみである。従って補間処理のために参照する方向は自ずと一方向に限られるので、相関判別回路12は相関判別を行わない。
最初に奇数行のG画素におけるR成分値の補間処理について述べる。
補間演算回路13は以下の式で注目画素G44のR成分値OUT13を計算し、出力する。
Figure 0004128538
補間演算回路14では以下の式で注目画素G44のR成分値OUT14を計算する。
Figure 0004128538
但し、
Figure 0004128538
であり、x1、y1、x2、y2は補間演算回路14内で演算される。
補間演算回路14はさらに、x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかの判定を行い、該閾値以下のときは線形補間を用いて注目画素R44に対するG成分値OUT14を計算し出力する。即ち、注目画素G44に対するR成分値OUT14を、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で計算して出力する。
OUT14=(R34+R54)/2
選択回路15では、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として、水平方向(R画素が存在する方向)に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかを判定する。そのため、例えばG画素G24、G44、G64のG成分値G24、G44、G64の大小関係を調べる。そして、その結果によりOUT13もしくはOUT14のどちらか一方をOUT15として出力する。即ち、G成分値G24、G44、G64が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはOUT13を、そうでないときはOUT14を選択して出力する。
条件1:G24<G44かつG64<G44
条件2:G24>G44かつG64>G44
以上が奇数行のG画素の位置におけるR成分値の補間処理である。
次に奇数行のG画素の位置におけるB成分値の補間処理について説明する。
補間演算回路13では以下の式で注目画素G44のB成分値OUT13を計算し、出力する。
Figure 0004128538
補間演算回路14では以下の式で注目画素G44のB成分値OUT14を計算する。
Figure 0004128538
但し、
Figure 0004128538
であり、x1、y1、x2、y2は補間演算回路14内で演算される。
補間演算回路14はさらに、x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかの判定を行い、該閾値以下のときは線形補間を用いて注目画素G44に対するB成分値OUT14を計算し出力する。即ち、注目画素G44に対するB成分値OUT14を、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で計算して出力する。
OUT14=(B43+B45)/2
選択回路15では、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として、垂直方向(B画素が存在する方向)に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかを判定する。そのため、例えばG画素G42、G44、G46のG成分値G42、G44、G46の大小関係を調べる。そして、その結果によりOUT13もしくはOUT14のどちらか一方をOUT15として出力する。即ち、G成分値G42、G44、G46が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはOUT13を、そうでないときはOUT14を選択して出力する。
条件1:G42<G44かつG46<G44
条件2:G42>G44かつG46>G44
以上の補間処理がすべての奇数行のすべてのG画素の位置におけるB成分値に対して行われる。
以上が奇数行のG画素の位置におけるB成分値の補間処理である。
以上は奇数行のG画素の位置におけるR成分値、B成分値の補間処理であるが、偶数行のG画素の位置におけるR成分値、B成分値の補間処理もRとBが入れ替わる以外は同様に行われる。
次にR画素の位置におけるB成分値の補間処理について図10を参照して説明する。
図10に示された、注目画素R44の近傍の領域内に位置する複数の画素の色成分値がフレームメモリ4から読み出され、OUT11として出力される。即ち注目画素R44と、注目画素に対し、右斜め上から左斜め下の方向(45度の方向)に整列したR画素R62、R26、左斜め上から右斜め下の方向(−45度の方向)に整列したR画素R22、R66、のR成分値R44、R62、R26、R22、R66と、注目画素に対し、右斜め上から左斜め下の方向(45度の方向)に整列したB画素B71、B53、B35、B17、左斜め上から右斜め下の方向(−45度の方向)に整列したB画素B11、B33、B55、B77のB成分値B71、B53、B35、B17、B11、B33、B55、B77、が読み出される。
相関判別回路12は、注目画素を中心に右上がりの方向(45度の方向)及び左上がりの方向(−45度の方向)のいずれに相関が強いかの判別を行う。この判別のため、上記のようにして読み出された画素信号(色成分値)の一部を用いて、以下の値d(45)、d(−45)を計算し、その大小関係を調べる。
d(45)=|B53−B35|
d(−45)=|B55−B33|
d(45)は注目画素を中心として、水平方向となす角度が45度の方向(右上から左下への方向、即ち右上がりの方向)に整列し、注目画素に隣接する2つの画素の色成分値の差の絶対値を表し、d(−45)は注目画素を中心として、水平方向となす角度が−45度の方向(左上から右下への方向、即ち左上がりの方向)に整列し、注目画素に隣接する2つの画素の色成分値の差の絶対値を表す。
d(45)<d(−45)であるときは、右上がりの方向の相関が強いと判断し、そうでないときは、左上がりの方向の相関が強いと判断する。
このd(45)、d(−45)の大小関係により、補間演算回路13、補間演算回路14、選択回路15の動作が変わる。まず、d(45)<d(−45)であるときの補間演算回路13、補間演算回路14、選択回路15の動作について述べる。
補間演算回路13では以下の式で注目画素R44のG成分値OUT13を計算し、出力する。
Figure 0004128538
補間演算回路14では以下の式で注目画素R44のG成分値OUT14を計算する。
Figure 0004128538
但し、
Figure 0004128538
であり、x1、y1、x2、y2は補間演算回路14内で演算される。
補間演算回路14はさらに、x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかの判定を行い、該閾値以下のときは線形補間を用いて注目画素G44に対するR成分値OUT14を計算し出力する。即ち、注目画素G44に対するR成分値OUT14を、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で計算して出力する。
OUT14=(B53+B35)/2
選択回路15は、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として、上記相関判別手段12で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかを判定する。そのため、例えばR画素R62、R44、R26のR成分値R62、R44、R26の大小関係を調べる。そして、その結果によりOUT13もしくはOUT14のどちらか一方をOUT15として出力する。即ち、R62、R44、R26が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはOUT13を、そうでないときはOUT14を出力する。
条件1:R62<R44かつR26<R44
条件2:R62>R44かつR26>R44
以上がd(45)<d(−45)のときの動作である。次に、d(45)<d(−45)以外のときの動作について述べる。
補間演算回路13では以下の式で注目画素R44のB成分値OUT13を計算し、出力する。
Figure 0004128538
補間演算回路14では以下の式で注目画素R44のB成分値OUT14を計算する。
Figure 0004128538
但し、
Figure 0004128538
であり、x1、y1、x2、y2は補間演算回路14内で演算される。
補間演算回路14はさらに、x1とx2の差の絶対値がある閾値以下かどうかの判定を行い、該閾値以下のときは線形補間を用いて注目画素R44に対するB成分値OUT14を計算し出力する。即ち、注目画素R44に対するB成分値OUT14を、注目画素に隣接する画素の色成分値を用いて、以下の式で計算して出力する。
OUT14=(B33+B55)/2
選択回路15は、注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素を中心として、上記相関判別手段12で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素、及び注目画素の色成分値が、画素位置との関係で、単調に変化しているかどうかを判定する。そのため、例えばR画素R22、R44、R66のR成分値R22、R44、R66の大小関係を調べる。そして、その結果によりOUT13もしくはOUT14のどちらか一方をOUT15として出力する。即ち、R22、R44、R66が以下の条件1、2のいずれかを満たすときはOUT13を、そうでないときはOUT14を出力する。
条件1:R22<R44かつR66<R44
条件2:R22>R44かつR66>R44
以上の補間処理がすべてのR画素の位置におけるB成分値に対して行われる。
以上がR画素の位置におけるB成分値の補間処理である。
B画素の位置におけるR成分値の補間処理はRとBが入れ替わる以外はR画素の位置におけるB成分値の補間処理と同様に行われる。
以上により、補間処理が終了し、全画素に対する全不足色成分値がメモリ36に書込まれたことになる。次に、メモリ36の内容が、補間処理回路4外部へ、補間結果OUT4として出力される。この補間結果OUT4が、A/D変換器3から入力される固体撮像素子2で得られた信号OUT3と合成回路5で合成されることにより、すべての画素についてR、G、B各色の色成分が揃った画像信号(フルカラー画像)が出力されることになる。
なお、実施の形態1と同様、dH、dV、d(45)、d(−45)の計算式は本実施例に記載されたものに限定されない。
また、実施の形態2におけるフルカラー画像撮像装置の構成は図1に記載のものに限られない。たとえばホワイトバランス処理を行う回路やガンマ補正を行う回路を追加してもよい。
実施の形態2における補間処理回路4の内部構成は図17に示されたのものに限られない。たとえばフレームメモリ11のかわりに補間処理に必要なライン数のラインメモリを用いた構成などが考えられる。
また、実施の形態1、2における補間処理の対象はベイヤ型配列に限られず、複数色の色成分の画素が規則的に配列されていればよい。
この発明の実施の形態1の画素信号処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図である。 ベイヤ型の画素配置を示す図である。 実施の形態1の補間処理回路の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の補間処理を示すフローチャートである。 実施の形態1の補間処理を示すフローチャートである。 実施の形態1の補間処理を示すフローチャートである。 R画素の位置におけるG成分値の補間を行う際に利用される画素とその色成分値を示す図である。 (a)及び(b)はそれぞれ、ベイヤ配列において、奇数行のG画素を中心にした場合の画素配置、及び偶数行のG画素を中心にした場合の画素配置を示す図である。 奇数行のG画素の位置におけるR成分値及びB成分値の補間を行う際に利用される画素とその色成分値を示す図である。 R画素の位置におけるB成分値の補間を行う際に利用される画素とその色成分値を示す図である。 (a)乃至(d)は、横軸をR画素の位置、縦軸を各画素のR成分値に対応させた座標平面上に、R画素R24、R44、R64間でのR成分値の変化のパターンを示す図である。 単調変化を仮定した補間処理の概念を説明する図である。 単調変化を仮定した補間処理の概念を説明する図である。 相似関係を仮定した補間処理の概念を説明するための図である。 色成分値がなだらかに変化する場合に、単調変化を仮定した補間処理により好ましい結果が得られることを説明するための図である。 色成分値が短い周期で変化する場合に、相似関係を仮定した補間処理により好ましい結果が得られることを示す図である。 本発明の実施の形態2の補間処理回路4の構成を示すブロック図である。
符号の説明
ST12 相関判別ステップ、 ST13a 変化の態様を判別するステップ、 ST13b 変化の態様を判別するステップ、 ST14a 相似関係を仮定した補間処理を行うステップ、 ST14b 相似関係を仮定した補間処理を行うステップ、 ST17a 単調変化を仮定した補間処理を行うステップ、 ST17b 単調変化を仮定した補間処理を行うステップ、 ST22 変化の態様を判別するステップ、 ST23 相似関係を仮定した補間処理を行うステップ、 ST26 単調変化を仮定した補間処理を行うステップ、 ST32 相関判別ステップ、 ST33a 変化の態様を判別するステップ、 ST33b 変化の態様を判別するステップ、 ST34a 相似関係を仮定した補間処理を行うステップ、 ST34b 相似関係を仮定した補間処理を行うステップ、 ST37a 単調変化を仮定した補間処理を行うステップ、 ST37b 単調変化を仮定した補間処理を行うステップ、 12 相関判別回路、 13 補間演算回路、 14 補間演算回路、 15 選択回路。

Claims (10)

  1. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第N(Nは2以上の整数)の互いに異なる色成分のいずれかを有する複数の画素の、それぞれの色成分値を表す画素信号の組に基づいて、第J(Jは1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を有する注目画素の位置における第K(KはJを除く1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を表す画素信号を補間により生成する画素信号処理方法において、
    注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様を判別するステップと、
    上記変化の態様を判別するステップでの判別結果に応じて、
    上記補間を第1の補間方法で行って第1の補間値を生成する第1の補間演算ステップ又は上記補間を上記第1の補間方法とは異なる第2の補間方法で行って第2の補間値を生成する第2の補間演算ステップのいずれか一方を実行する補間演算ステップとを備え、
    上記第1の補間演算ステップ及び第2の補間演算ステップは、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行い、
    注目画素の近傍の領域内に位置する画素信号の相関の強い方向を判別する相関判別ステップをさらに有し、
    上記変化の態様を判別するステップは、注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様を判別し、
    上記第1の補間演算ステップ及び第2の補間演算ステップは、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行い、
    上記第1の補間演算ステップは、
    画素の2次元平面上の配列を互いに直交するH軸及びV軸を含む2次元座標平面上に表し、色成分値を上記2次元平面に垂直なZ軸に表す三次元直交座標系において、
    上記注目画素の周辺に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列した上記第Jの色成分を有する複数の画素のそれぞれの位置における、それらの画素の上記第Jの色成分の値の平均値と、上記注目画素の位置における該注目画素の色成分の値とで作る第1の多角形と、
    上記注目画素の周辺に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列した上記第Kの色成分を有する複数の画素のそれぞれの位置における、それらの画素の上記第Kの色成分の平均値と、上記第1の補間演算ステップで補間により求められる上記注目画素の位置における上記第Kの色成分の値とで作る第2の多角形とが互いに相似になるように、
    上記注目画素の位置における上記第Kの色成分の値を定め,
    上記第2の補間演算ステップは、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列する画素のうち、上記第Jの色成分を有する画素の上記第Jの成分値をx成分とし、上記第Kの色成分を有する画素の上記第Kの成分値をもとに算出した値をy成分とする二つの2次元データ(x1,y1)、(x2,y2)、及び注目画素の上記第Jの色成分値x0を用いた以下の式(1)、
    Figure 0004128538
    で注目画素の位置における上記第Kの色成分値y0を計算し、
    上記変化の態様を判別するステップは、注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色の色成分を有する画素及び注目画素の色成分値が、それぞれの画素の位置との関係で、単調に変化しているかどうかの判定を行い、単調に変化していると判定したときは、上記第2の補間演算ステップの出力を、それ以外のときは、上記第1の補間演算ステップの出力を選択して出力する
    ことを特徴とする画素信号処理方法。
  2. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第N(Nは2以上の整数)の互いに異なる色成分のいずれかを有する複数の画素の、それぞれの色成分値を表す画素信号の組に基づいて、第J(Jは1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を有する注目画素の位置における第K(KはJを除く1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を表す画素信号を補間により生成する画素信号処理方法において、
    注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様を判別するステップと、
    上記変化の態様を判別するステップでの判別結果に応じて、
    上記補間を第1の補間方法で行って第1の補間値を生成する第1の補間演算ステップ又は上記補間を上記第1の補間方法とは異なる第2の補間方法で行って第2の補間値を生成する第2の補間演算ステップのいずれか一方を実行する補間演算ステップとを備え、
    上記第1の補間演算ステップ及び第2の補間演算ステップは、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行い、
    注目画素の近傍の領域内に位置する画素信号の相関の強い方向を判別する相関判別ステップをさらに有し、
    上記変化の態様を判別するステップは、注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様を判別し、
    上記第1の補間演算ステップ及び第2の補間演算ステップは、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行い、
    上記第1の補間演算ステップは、
    上記注目画素の周辺に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列した上記第Jの色成分を有する複数の画素の上記第Jの色成分の値の平均値と、上記注目画素の位置における上記第Jの色成分の値との差と、上記平均値の計算に用いられた複数の画素及び上記注目画素相互間の上記2次元平面上における距離との比と、
    上記注目画素の周辺に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列した上記第Kの色成分を有する複数の画素の上記第Kの色成分の値の平均値と、上記第2の補間演算ステップで補間により求められる上記注目画素の位置における上記第Kの色成分の値との差と、上記平均値の計算に用いられた複数の画素及び上記注目画素相互間の上記2次元平面上における距離との比が互いに同じになるように、
    上記注目画素の位置における上記第Kの色成分の値を定め
    上記第2の補間演算ステップは、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列する画素のうち、上記第Jの色成分を有する画素の上記第Jの成分値をx成分とし、上記第Kの色成分を有する画素の上記第Kの成分値をもとに算出した値をy成分とする二つの2次元データ(x1,y1)、(x2,y2)、及び注目画素の上記第Jの色成分値x0を用いた以下の式(1)、
    Figure 0004128538
    で注目画素の位置における上記第Kの色成分値y0を計算し、
    上記変化の態様を判別するステップは、注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色の色成分を有する画素及び注目画素の色成分値が、それぞれの画素の位置との関係で、単調に変化しているかどうかの判定を行い、単調に変化していると判定したときは、上記第2の補間演算ステップの出力を、それ以外のときは、上記第1の補間演算ステップの出力を選択して出力する
    ことを特徴とする画素信号処理方法。
  3. 上記第2の補間演算ステップは、
    上記二つの2次元データのx成分x1、x2の差の絶対値がある閾値以下のとき、上記注目画素の近傍の領域内に位置する画素の、注目画素と同じ色の色成分値を用いた線形補間を行い、
    上記二つの2次元データのx成分x1、x2の差の絶対値が上記閾値を超えるとき、上記式(1)を用いた補間を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画素信号処理方法。
  4. 上記変化の態様を判別するステップは、注目画素の色成分値をx0で表し、上記相関判別ステップで相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する2つの画素が有する色成分値をx1、x2で表したとき、x0、x1、x2が以下の条件1及び2、即ち、
    条件1:x0>x1かつx0>x2
    条件2:x0<x1かつx0<x2
    のいずれも満たさないときに上記色成分値が単調に変化していると判定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画素信号処理方法。
  5. 各々が第1乃至第Nの色成分のうちの一つを発生する第1乃至第N種類の光電変換素子が2次元平面上に配列された撮像素子の上記光電変換素子の各々から得られる信号を、上記画素信号の組の少なくとも一部として用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の画素信号処理方法。
  6. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第N(Nは2以上の整数)の互いに異なる色成分のいずれかを有する複数の画素の、それぞれの色成分値を表す画素信号の組に基づいて、第J(Jは1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を有する注目画素の位置における第K(KはJを除く1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を表す画素信号を補間により生成する画素信号処理装置において、
    上記補間を第1の補間方法で行って第1の補間値を生成する第1の補間演算手段と、
    上記補間を上記第1の補間方法とは異なる第2の補間方法で行って第2の補間値を生成する第2の補間演算手段と、
    注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様に応じて、上記第1の補間値と上記第2の補間値のいずれかを、選択して出力する選択手段とを備え、
    上記第1の補間演算手段及び第2の補間演算手段は、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行い、
    注目画素の近傍の領域内に位置する画素信号の相関の強い方向を判別する相関判別手段と、
    上記選択手段は、注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様に応じて、上記第1の補間値と上記第2の補間値のいずれかを、選択して出力し、
    上記第1の補間演算手段及び第2の補間演算手段は、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行い、
    上記第1の補間演算手段は、
    画素の2次元平面上の配列を互いに直交するH軸及びV軸を含む2次元座標平面上に表し、色成分値を上記2次元平面に垂直なZ軸に表す三次元直交座標系において、
    上記注目画素の周辺に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列し、上記第Jの色成分を有する複数の画素のそれぞれの位置における、それらの画素の上記第Jの色成分の値の平均値と、上記注目画素の位置における該注目画素の色成分の値とで作る第1の多角形と、
    上記注目画素の周辺に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列し、上記第Kの色成分を有する複数の画素のそれぞれの位置における、それらの画素の上記第Kの色成分の平均値と、上記第1の補間演算手段で補間により求められる上記注目画素の位置における上記第Kの色成分の値とで作る第2の多角形とが互いに相似になるように、
    上記注目画素の位置における上記第Kの色成分の値を定め、
    上記第2の補間演算手段は、上記相関判定手段で相関が強いと判定された方向に整列する画素のうち、上記第Jの色成分を有する画素の上記第Jの色成分値をx成分とし、上記第Kの色成分を有する画素の上記第Kの色成分値をもとに算出した値をy成分とする二つの2次元データ(x1,y1)、(x2,y2)、及び注目画素の上記第Jの色成分値x0を用いた以下の式(1)、
    Figure 0004128538
    で注目画素の位置における上記第Kの色成分値y0を計算し、
    上記選択手段は、注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色の色成分を有する画素及び注目画素の色成分値が、それぞれの画素の位置との関係で、単調に変化しているかどうかの判定を行い、単調に変化していると判定したときは、上記第2の補間演算手段の出力を、それ以外のときは、上記第1の補間演算手段の出力を選択して出力する
    ことを特徴とする画素信号処理装置。
  7. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第N(Nは2以上の整数)の互いに異なる色成分のいずれかを有する複数の画素の、それぞれの色成分値を表す画素信号の組に基づいて、第J(Jは1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を有する注目画素の位置における第K(KはJを除く1からNのうちのいずれか一つ)の色成分値を表す画素信号を補間により生成する画素信号処理装置において、
    上記補間を第1の補間方法で行って第1の補間値を生成する第1の補間演算手段と、
    上記補間を上記第1の補間方法とは異なる第2の補間方法で行って第2の補間値を生成する第2の補間演算手段と、
    注目画素の近傍の領域内に位置し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様に応じて、上記第1の補間値と上記第2の補間値のいずれかを、選択して出力する選択手段とを備え、
    上記第1の補間演算手段及び第2の補間演算手段は、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行い、
    注目画素の近傍の領域内に位置する画素信号の相関の強い方向を判別する相関判別手段と、
    上記選択手段は、注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する画素及び注目画素の色成分値の変化の態様に応じて、上記第1の補間値と上記第2の補間値のいずれかを、選択して出力し、
    上記第1の補間演算手段及び第2の補間演算手段は、上記注目画素の上記第Jの色成分値と、上記注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列する画素の色成分値とに基づいて上記補間を行い、
    上記第1の補間演算手段は、
    上記注目画素の周辺に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列し、上記第Jの色成分を有する複数の画素の上記第Jの色成分の値の平均値と、上記注目画素の位置における上記第Jの色成分の値との差と、上記平均値の計算に用いられた複数の画素及び上記注目画素相互間の上記2次元平面上における距離との比と、
    上記注目画素の周辺に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列し、上記第Kの色成分を有する複数の画素の上記第Kの色成分の値の平均値と、上記第2の補間演算手段で補間により求められる上記注目画素の位置における上記第Kの色成分の値との差と、上記平均値の計算に用いられた複数の画素及び上記注目画素相互間の上記2次元平面上における距離との比が互いに同じになるように、
    上記注目画素の位置における上記第Kの色成分の値を定め
    上記第2の補間演算手段は、上記相関判定手段で相関が強いと判定された方向に整列する画素のうち、上記第Jの色成分を有する画素の上記第Jの色成分値をx成分とし、上記第Kの色成分を有する画素の上記第Kの色成分値をもとに算出した値をy成分とする二つの2次元データ(x1,y1)、(x2,y2)、及び注目画素の上記第Jの色成分値x0を用いた以下の式(1)、
    Figure 0004128538
    で注目画素の位置における上記第Kの色成分値y0を計算し、
    上記選択手段は、注目画素の近傍の領域内に位置し、上記相関判別手段で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色の色成分を有する画素及び注目画素の色成分値が、それぞれの画素の位置との関係で、単調に変化しているかどうかの判定を行い、単調に変化していると判定したときは、上記第2の補間演算手段の出力を、それ以外のときは、上記第1の補間演算手段の出力を選択して出力する
    ことを特徴とする画素信号処理装置。
  8. 上記第2の補間演算手段は、
    上記二つの2次元データのx成分x1、x2の差の絶対値がある閾値以下のとき、上記注目画素の近傍の領域内に位置する画素の、注目画素と同じ色の色成分値を用いた線形補間を行い、
    上記二つの2次元データのx成分x1、x2の差の絶対値が上記閾値を超えるとき、上記式(1)を用いた補間を行う
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の画素信号処理装置。
  9. 上記選択手段は、注目画素の色成分値をx0で表し、上記相関判定手段で相関が強いと判定された方向に整列し、注目画素と同じ色成分を有する2つの画素が有する色成分値をx1、x2で表したとき、x0、x1、x2が以下の条件1及び2、即ち、
    条件1:x0>x1かつx0>x2
    条件2:x0<x1かつx0<x2
    のいずれも満たさないときに上記色成分値が単調に変化していると判定する
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の画素信号処理装置。
  10. 各々が第1乃至第Nの色成分のうちの一つを発生する第1乃至第N種類の光電変換素子が2次元平面上に配列された撮像素子をさらに有し、上記光電変換素子の各々から得られる信号が上記画素信号の組の少なくとも一部として用いられることを特徴とする請求項6又は7に記載の画素信号処理装置。
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